JP2015007227A - ゴムマスターバッチ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェットマスターバッチ法によって得られるカーボンブラック含有ゴムマスターバッチにおいて、機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等に優れ、一般工業用ベルトや車輌タイヤ用のゴムとして好適に用いることができるゴムマスターバッチを提供する。【解決手段】乳化重合ゴムラテックス由来のゴム成分及びカーボンブラックを含有し、有機酸の含有量が2.0重量%以下であるゴムマスターバッチ。このゴムマスターバッチは、乳化重合ゴムラテックス及びカーボンブラック分散液をpH1.0〜6.0にて混合する混合工程、分散液のpHを8.0〜13.5にするpH調整工程及び、混合された分散液から液体を分離する分離工程を経て得られる。【選択図】なし

Description

本発明は、乳化重合ゴムラテックス由来のゴム成分及びカーボンブラックを含有するゴムマスターバッチ及びその製造方法に関し、より詳しくは、機械的強度、耐摩耗性及び耐屈曲亀裂性に優れ、一般工業用ベルトや車輌タイヤ用のゴムとして好適に用いることができるゴムマスターバッチ及びその製造方法に関する。
一般的なゴム製品には、エラストマー(ゴム)の他にシリカやカーボンブラック等の補強材が混合されたゴムマスターバッチが用いられている。ゴムマスターバッチの製造には、ゴムと補強材とを乾式で混合する乾式混合法の他に、水などを媒体としたゴムラテックスとスラリー化された補強材とを湿式で混合した後に媒体を除去するウェットマスターバッチ法も用いられている(特許文献1参照)。
特に補強材としてカーボンブラックを使用したゴムマスターバッチの場合、ウェットマスターバッチ法によって得られたものは、乾式混合法によって得られたものと比較して、カーボンブラックの分散性が優れることが知られている。このためウェットマスターバッチ法によって得られたカーボンブラック含有ゴムマスターバッチは、機械的強度や耐摩耗性をはじめ種々の物性において優れた性能を有することが期待される。
特開2005−75900号公報
しかしながら、本発明者らの検討の結果、ウェットマスターバッチ法によって得られたゴムマスターバッチは、シリカやカーボンブラック等の補強材の分散性に優れるにも関わらず、機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等において本来の優れた性能を発揮し得ない場合があることが判明した。特に、補強材としてシリカを含有するゴムマスターバッチに比べ、補強材としてカーボンブラックを含有するゴムマスターバッチは、原料の種類や製造条件によっては機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等が不十分となることが判明したが、如何にすればこの問題が解決し得るかは従来明らかにされていなかった。
本発明は、ウェットマスターバッチ法によって得られるカーボンブラック含有ゴムマスターバッチにおいて、機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等に優れるゴムマスターバッチを提供することを目的とする。
また本発明は、上記の特性に優れるため、一般工業用ベルトや車輌タイヤ用のゴム組成物として好適に用いることができるゴムマスターバッチを提供することを目的とする。
また本発明は、上記の特性に優れるゴムマスターバッチを効率的に製造することが可能な方法を提供することを目的とする。
本発明者らが上記課題を解決するために鋭意検討した結果、乳化重合ゴムラテックス中に安定化剤として含有されている成分が、その後カーボンブラックとともにウェットマスターバッチ化する過程で化学変化を生じ、結果的にゴムマスターバッチ中に有機酸として残留し、この有機酸がカーボンブラック表面と相互作用することで、機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等が不十分となることを見出した。
この知見から、ゴムマスターバッチ中の有機酸の含有量を制御することにより、前記課題を解決し得ることを見出し本発明に至った。
更には、特定の方法でゴムマスターバッチを製造することにより、効率的に前記課題を解決し得ることを見出し本発明に至った。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[9]を要旨とする。
[1] 乳化重合ゴムラテックス由来のゴム成分及びカーボンブラックを含有するゴムマスターバッチであって、有機酸の含有量が、該ゴムマスターバッチ中の全固形分に対して2.0重量%以下であるゴムマスターバッチ。
[2] 該カーボンブラックの、CTAB表面積(m/g)とヨウ素吸着量(IA)(mg/g)との比(m/mg)が0.7以上である[1]に記載のゴムマスターバッチ。
[3] 該有機酸が樹脂酸及び/又は脂肪酸である[1]又は[2]に記載のゴムマスターバッチ。
[4] 乳化重合ゴムラテックス及びカーボンブラック分散液をpH1.0〜6.0にて混合する混合工程及び、混合された分散液から液体を分離する分離工程を経て得られたものである[1]〜[3]の何れかに記載のゴムマスターバッチ。
[5] 該混合工程以降において、該混合された分散液のpHを8.0〜13.5にするpH調整工程を経て得られたものである[4]に記載のゴムマスターバッチ。
[6] 該pH調整工程が、無機の塩基化合物の溶液を添加する工程である[5]に記載のゴムマスターバッチ。
[7] 乳化重合ゴムラテックス及びカーボンブラック分散液をpH1.0〜6.0にて混合する混合工程、混合された分散液から液体を分離する分離工程を有するゴムマスターバッチの製造方法であって、得られるゴムマスターバッチ中の全固形分に対する有機酸の含有量が2.0重量%以下となるようにする有機酸低減工程を有することを特徴とするゴムマスターバッチの製造方法。
[8] 該有機酸低減工程が、該混合された分散液のpHを8.0〜13.5にするpH調整工程を含む[7]に記載のゴムマスターバッチの製造方法。
[9] 該pH調整工程が、無機の塩基化合物の溶液を添加する工程である[8]に記載のゴムマスターバッチの製造方法。
本発明によれば、ウェットマスターバッチ法によって得られるカーボンブラック含有ゴムマスターバッチにおいて、カーボンブラックの分散性が良好であり、機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等、補強材としてのカーボンブラックの性能が十分に発揮されたゴムマスターバッチが提供される。
本発明によれば、ゴム組成物とした際の機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等に優れ、一般工業用ベルトや車輌タイヤ用のゴム組成物に好適に用いることができるゴムマスターバッチが提供される。
また、本発明の製造方法によれば、ウェットマスターバッチ法により、アセトンやトルエンなどの有機溶剤を使用せずに、機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等など、補強材としてのカーボンブラックの性能が十分に発揮されたゴムマスターバッチを製造する方法が提供され、機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等に優れたゴムマスターバッチを効率的に製造できるばかりでなく、環境への負荷低減及び種々の用途への使用に際して極めて有利となる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。以下において「質量%」と「重量%」、及び「質量部」と「重量部」とは、それぞれ同義である。
ゴムマスターバッチの原料の一つである乳化重合ゴムラテックスには、その製造工程で使用された、ラテックスの安定化剤である乳化剤(石鹸成分等の界面活性剤)等が残留している。このため、乳化重合ゴムラテックスとカーボンブラック分散液とを混合し、酸凝固した後、固液分離して得たゴムマスターバッチ中には、ゴムラテックス由来の乳化剤を始めとする様々な夾雑物が混入することとなる。
本発明者らは、ウェットマスターバッチ法によって得られたカーボンブラック含有ゴムマスターバッチが本来の優れた性能を発揮し得ない要因として、以下の通り、乳化剤の残留による影響に着目した。
すなわち、乳化重合ゴムラテックス中の乳化剤は、カーボンブラック分散液との酸凝固の過程で酸性条件下となることで、種々の有機酸に変換される。この有機酸としては、具体的には、アビエチン酸などの樹脂酸や、オレイン酸などの脂肪酸が挙げられる。生成した有機酸は、その一部がカーボンブラックの表面に存在する官能基と化学的な結合或いは物理的吸着等の相互作用を起こす結果、ラテックスを構成するゴムとカーボンブラックとの相互作用を阻害していることが考えられた。従って、ゴムマスターバッチにおいて、有機酸が多量に含有されることの弊害は、使用する補強材が高疎水性にも関わらずグラファイト構造の末端のみに親水基を有するというカーボンブラックにおいて特に顕著に生じる現象であると考えられる。
しかし、ゴムマスターバッチ中の乳化剤は除去することが困難であり、例えば、固液分離した後に水や有機溶剤等で洗浄したとしても、効率的に乳化剤を除去することは困難であった。
そこで、本発明者らが鋭意検討した結果、ゴムマスターバッチの製造条件を最適化することによってゴムマスターバッチ中における有機酸の含有量を制御することが可能となり、この結果、前記の課題を解決し得ることを見出した。
<用語について>
本発明において「ゴムマスターバッチ」とは、乳化重合ゴムラテックスとカーボンブラック分散液とを湿式で混合し、ゴムラテックスとカーボンブラックとを凝固させて得たものを意味し、分散液の分散媒(水分等)を除去する前のもの、除去した後に少量の分散媒を含むもの、これを乾燥させたもの、の何れをも包含する。
また、本発明において「ゴム組成物」とは、ゴムマスターバッチに更に何らかの成分を添加した組成物を意味する。添加する具体的な成分としては、後述する通り、ゴム成分を架橋する化合物又は単体等が挙げられる。
<乳化重合ゴムラテックス>
本発明において乳化重合ゴムラテックスとは、乳化重合によって得られたゴム粒子が分散媒中に分散された状態のものをいう。
本発明に用いられる乳化重合ゴムラテックスに含まれるゴム成分に制限はなく、具体的には、乳化重合により得られるスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)などのジエン系ゴムが挙げられる。また、極性官能基を付与した変性SBR等も用いることができる。これらのゴム成分のうち、本発明のゴムマスターバッチ或いは該ゴムマスターバッチを用いて得られるゴム組成物の機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性の点からSBRが好ましい。
乳化重合ゴムラテックスのゴム粒子を分散させるための分散媒は限定されないが、通常は水である。また、水とともに少量の水溶性アルコール等を混合したものであってもよい。
本発明に用いる乳化重合ゴムラテックスには、乳化重合の際に使用された乳化剤や安定剤、その他の化合物や反応副生物や残査が含まれた状態のものであってもよい。特に乳化剤に関しては、これを除去または低減した状態のゴムラッテクスは分散性が著しく低下するため、市販されている状態のものをそのまま用いることが好ましい。本発明においては、このような乳化剤を多量に含有した状態のゴムラテックスを用いた場合であっても、良好な機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性を有するゴムマスターバッチを製造することが出来る。
乳化重合ゴムラテックスに含まれる乳化剤としては、通常の乳化重合ゴムラテックスに使用されるものがいずれも使用でき、例えばオレイン酸ナトリウムなどの脂肪酸石鹸、または不均化ロジン酸カリウムなどの樹脂酸石鹸、ラウリル硫酸ソーダ、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダなどのアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのノニオン系界面活性剤などが例示される。これらの乳化剤は、乳化重合ゴムラテックス中に1種のみが含まれていても2種以上が含まれていてもよい。
乳化重合ゴムラテックス中のゴム成分含有量は限定されないが、通常15〜60重量%、好ましくは15〜30重量%である。乳化重合ゴムラテックスは、このような割合でゴム成分を含有すると共に、乳化重合の際に使用された乳化剤や安定剤、その他の化合物や反応副生物や残査を含有することにより、通常、その固形分濃度(分散媒以外の成分濃度)が20〜35重量%に調製される。
また、通常、乳化重合ゴムラテックスのゴム粒子の平均粒径は20〜100nm程度である。
これらの乳化重合ゴムラテックスは、1種を用いても、ゴム成分や分散媒等の異なるものの2種以上を併用してもよい。
なお、本発明においては、後述のように、ゴムマスターバッチを製造するための原料として、乳化重合ゴムラテックスとともに、例えば天然ゴムラテックス等の他のゴムラテックスを併用してもよい。
<カーボンブラック>
本発明に用いるカーボンブラックは限定されず、公知のカーボンブラックを適宜採用することができるが、中でもゴム補強用として市販されているものを好適に用いることができる。
カーボンブラックの製造方法は限定されず、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック及びサーマルブラック等の何れのものも使用することができるが、中でもファーネスブラックが好適である。また、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPFなど種々のクラスのカーボンブラックを使用することができるが、中でもISAFまたはSAFクラスのものが好ましい。
以下に、本発明に用いるカーボンブラックとして好適なファーネスブラックの製造方法を示す。
ファーネス法(オイルファーネス法)は、例えば特開2004−43598号公報、特開2004−277443号公報などのように、反応炉内に高温燃焼ガス流を発生させる燃焼帯域、高温燃焼ガス流に原料炭化水素を導入して原料炭化水素を熱分解反応によりカーボンブラックに転化させる反応帯域、及び反応ガスを急冷して反応を停止する反応停止帯域を有する装置を用いるプロセスであって、燃焼条件、高温燃焼ガス流速、反応炉内への原料油の導入条件、カーボンブラック転化から該反応停止までの時間等の諸条件を制御することによって種々のカーボンブラックを製造することができる。
燃焼帯域では、高温燃焼ガスを形成させるため、酸素含有ガスとして空気、酸素またはそれらの混合物とガス状または液体の燃料炭化水素を混合燃焼させる。燃料炭化水素としては、一酸化炭素、天然ガス、石炭ガス、石油ガス、重油等の石油系液体燃料、クレオソート油等の石炭系液化燃料が使用される。燃焼は、燃焼温度が1400〜2000℃の範囲となるように制御されるのが好ましい。
反応帯域では、燃焼帯域で得られた高温燃焼ガス流に並流又は横方向に設けたバーナーから原料炭化水素を噴霧導入し、原料炭化水素を熱分解させてカーボンブラックに転化させる。
原料炭化水素はカーボンブラックが得られるものであれば限定されないが、具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、ナフタレン、アントラセン等の芳香族炭化水素;クレオソート油、カルボン酸油等の石炭系炭化水素;エチレンボトム油、FCCオイル等の石油系重質油;アセチレン系不飽和炭化水素、エチレン系炭化水素、ペンタンやヘキサン等の脂肪族飽和炭化水素等が好適に使用される。更には、原料炭化水素は動植物等の非枯渇原料由来のものであってもよい。
ファーネス法において熱分解反応の条件は限定されないが、好ましくは、ガス流速が100〜1000m/sの範囲の高温燃焼ガス流に、原料油(原料炭化水素)を1本以上のバーナーにより導入する。原料油は2本以上のバーナーにより分割して高温燃焼ガス流に導入することがより好ましい。また、反応効率を向上させるために反応ゾーンに絞り部を設けることが好ましい。絞り部の絞り部径/絞り部上流域径の比は、0.1〜0.8が好ましい。
反応停止帯域では、高温反応ガスを1000〜800℃以下に冷却するため、水スプレー等が行われる。原料油を導入してからの反応停止までの時間は2〜100m秒が好ましい。冷却されたカーボンブラックは、ガスから分離回収された後、造粒、乾燥等の公知のプロセスをとることができる。
本発明に用いるカーボンブラックは、JIS K6217−3(2008)に準拠して測定したCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)吸着比表面積(本発明においては、「CTAB表面積」と称す。)が通常60m/g以上であり、90m/g以上であることが好ましく、120m/g以上であることがより好ましく、150m/g以上であることが更に好ましく、180m/g以上であることが特に好ましい。CTAB表面積が上記下限以上であると、ゴムに対する補強効果が良好であるので、本発明のゴムマスターバッチ或いは該ゴムマスターバッチを用いて得られるゴム組成物の機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性が向上する傾向にある。なお、カーボンブラックのCTAB表面積の上限は限定されないが、通常400m/g以下である。
また、本発明に用いるカーボンブラックは、JIS K6217−1(2008)に準拠して測定したヨウ素吸着量(本発明においては、「IA」と称す。)が100〜400mg/gであることが好ましく、160〜400mg/gであることがより好ましい。ヨウ素吸着量が前記範囲であると、本発明のゴムマスターバッチ或いは該ゴムマスターバッチを用いて得られるゴム組成物の耐摩耗性が向上する傾向にある。
本発明に用いるカーボンブラックは、上記のCTAB表面積(m/g)とヨウ素吸着量(mg/g)との比(m/mg)(以下「CTAB/IA比」と称す。)で表されるカーボンブラックの表面活性指標が0.7以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、0.9以上であることが更に好ましい。CTAB/IA比が上記下限以上であると、ゴムに対する補強効果が良好であるので、本発明のゴムマスターバッチ或いは該ゴムマスターバッチを用いて得られるゴム組成物の機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性が向上する傾向にある。なお、CTAB/IA比の上限は限定されないが、通常1.5以下である。
CTAB/IA比で表される表面活性指標は、カーボンブラックの結晶化度(グラファイト化率)の指標と考えることができる。すなわち、CTAB/IA比が高いほど結晶化が進んでいないことを示し、カーボンブラックとゴム成分(乳化重合ゴムラテックス)との相互作用が大きくなる傾向にある。
また、CTAB/IA比はカーボンブラック表面に存在する酸性官能基の量を評価するパラメーターとしても位置づけられる。従って、CTAB/IA比が高いほどカーボンブラックの表面に酸性官能基が多く存在していることを示す。カーボンブラック表面の酸性官能基は、カーボンブラックの水中分散性やゴム成分(乳化重合ゴムラテックス)との相互作用に寄与する。
従来は、CTAB/IA比が上記範囲となるようなカーボンブラックを用いた場合、カーボンブラックはゴム成分と相互作用するばかりでなく乳化重合ゴムラテックス中に含有されていた乳化剤或いは該乳化剤に由来する有機酸とも強固に相互作用していた。このため、従来は、ウェットマスターバッチ法で製造されたゴムマスターバッチ中のカーボンブラックは本来の補強材としての性能を十分には発揮し得ていなかったが、本発明のゴムマスターバッチによれば、CTAB/IA比が上記範囲となるようなカーボンブラックにおいて、より顕著な補強効果を奏することができる。
なお、CTAB/IA比が上記範囲となるようなカーボンブラックは、例えば、製造方法としてファーネス法を採用するほか、原料油(原料炭化水素)の選定、燃焼条件の最適化等によって得ることができる。
本発明に用いるカーボンブラックは、酸性、中性、塩基性の何れでもよいが、JIS K6221で測定されるpHが2.0〜10.0であることが好ましく、5.5〜9.5であることがより好ましい。カーボンブラックのpHが前記範囲であると、本発明のゴムマスターバッチ或いは該ゴムマスターバッチを用いて得られるゴム組成物の機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性が向上する傾向にある。
また、カーボンブラックの一次粒子径は、通常10〜100nm、特に12〜25nmであることが好ましい。
また、カーボンブラックのDmod粒子径は、通常25〜300nm、特に30〜100nmであることが好ましい。
本発明においては、上記のカーボンブラックの1種を単独で用いてもよく、製法や物性の異なるものの2種以上を混合して使用してもよい。
<ゴムマスターバッチ>
本発明のゴムマスターバッチは、乳化重合ゴムラテックス由来のゴム成分及びカーボンブラックを含有し、有機酸の含有量が所定値以下であることを特徴とする。すなわち、本発明のゴムマスターバッチ中の有機酸の含有量は、2.0重量%以下である。本発明のゴムマスターバッチの有機酸の含有量は、1.5重量%以下であることが好ましく、1.0重量%以下であることがより好ましく、0.8重量%以下であることが更に好ましく、0.6重量%以下であることが特に好ましく、0.4重量%以下であることが最も好ましい。
ここで、ゴムマスターバッチの有機酸の含有量とは、ゴムマスターバッチが水等の分散媒を含有する場合は、ゴムマスターバッチの全固形分量を基準とする。有機酸の含有量は、JIS K6237に準拠した有機酸測定法によって算出することができる。
ゴムマスターバッチ中の有機酸の含有量を上記上限以下とすることにより、前記した本発明の技術思想を達成することが可能となり、ゴムマスターバッチ或いは該ゴムマスターバッチを用いて得られるゴム組成物の機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性を優れたものとすることが出来る。
なお、ゴムマスターバッチ中の有機酸含有量の下限は限定されず、全く含まなくともよいが、有機酸含有量を低減させるための作業負荷の観点から、通常0.01重量%以上である。
本発明において有機酸とはカルボキシル基を有する炭化水素化合物を意味し、具体的には樹脂酸や脂肪酸が挙げられる。樹脂酸とは天然樹脂中に含まれる有機系のカルボキシル基含有化合物を意味し、具体的には、アビチエン酸等のジテルペン酸や、安息香酸、桂皮酸等の芳香族カルボン酸等が挙げられる。なお、本発明における樹脂酸は、天然樹脂から得られるもののみを意味するものではなく、化学構造が同一であれば、その由来に限定されるものではない。脂肪酸とは炭素数12以上の長鎖炭化水素のカルボン酸を意味し、具体的には、オレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等が挙げられる。
これらの有機酸は通常、乳化重合ゴムラテックス由来の乳化剤が酸性条件下となることによって生じたものであるが、本発明における有機酸はその由来に限定されない。
本発明のゴムマスターバッチには、これらの有機酸の1種のみが含まれていてもよく、2種以上が含まれていてもよい。即ち、本発明における有機酸の含有量とは、上記化合物の合計量を意味する。
本発明において、ゴムマスターバッチ中の有機酸の含有量を前記範囲とするための具体的な方法は限定されないが、例えば、以下のような方法が挙げられる。なお、本発明では、有機酸の含有量を低減させる工程を総称して「有機酸低減工程」と称す。
・乳化重合ゴムラテックスとカーボンブラック分散液とを混合し、凝固させた後に、凝固物をアルカリ性の溶液によって洗浄して有機酸を除去する方法。
・乳化重合ゴムラテックスとカーボンブラック分散液とを混合し、凝固させた後に、凝固物を水溶性アルコール等のアルコール類やアセトンなどの有機溶剤によって洗浄して有機酸を除去する方法。
・乳化重合ゴムラテックスとカーボンブラック分散液とを混合し、凝固させた後に、凝固物を熱水によって繰り返し洗浄することによって有機酸を除去する方法。
これらの種々の方法のうち、凝固物をアルカリ性の溶液によって洗浄して有機酸を除去する方法が最も好ましい。以下、この方法について詳述する。
前記した通り、乳化重合ゴムラテックス中の乳化剤は、カーボンブラック分散液との酸凝固の過程で有機酸に変換される。乳化剤由来の有機酸は通常、比較的長鎖の炭化水素化合物であるため水への溶解性が低く、ウェットマスターバッチ中に残留し易い。これに対し、凝固物をアルカリ性の溶液で洗浄すれば、有機酸が再び石鹸の様な化学構造の水溶性化合物(或いは、水への溶解度が向上した化合物)へ変換されることとなる。従って、この状態で洗浄を行うことによって効率的に有機酸を低減させることが可能となる。即ち、酸凝固の段階では有機酸との相互作用を生じていたカーボンブラックの表面は、アルカリ性の溶液で洗浄することによりゴムとの相互作用を生じるように変換されることとなる。
本発明において、凝固物をアルカリ性の溶液によって洗浄する工程(以下、「pH調整工程」という場合がある)は、後述のゴムマスターバッチの製造方法における任意の段階で採用することも出来るが、特に、乳化重合ゴムラテックスとカーボンブラック分散液とを混合して凝固させた後に、分散媒を除去した後で行なうことが好ましい。この段階でpH調整工程を行なうことによって効率的に有機酸を除去することができる。ここで「分散媒の除去」とは、凝固物を完全に乾燥させる必要は無く、むしろ少量の分散媒を含有するウェット状態でpH調整工程を行うことが好ましい。
pH調整工程は、アルカリ性の溶液によって凝固物を洗浄する工程であれば限定されないが、具体的には、アルカリ性の水溶液による洗浄であることが好ましい。
pH調整工程を行なう際の温度(即ち、アルカリ性の溶液の温度)は限定されないが、通常20〜90℃、好ましくは30〜80℃、より好ましくは40〜75℃、更に好ましくは50〜70℃、特に好ましくは55〜65℃である。pH調整工程を上記の温度範囲で行なうことにより、効率的に有機酸を除去することができる傾向にある。
pH調整工程は1回のみであっても複数回繰り返し行なってもよい。複数回行なう場合は、アルカリ性の溶液で凝固物を洗浄した後に、この溶液を除去し、新たにアルカリ性の溶液を添加する操作を繰り返し行なえばよい。
pH調整工程におけるpH値は限定されないが、アルカリ性の溶液を凝固物に添加混合して分散液とした状態におけるpHが通常8.0〜13.5、好ましくは8.5〜13.0、より好ましくは9.0〜12.5、更に好ましくは9.5〜12.0、特に好ましくは10.0〜11.5である。pH調整工程におけるpH値を上記の範囲とすることにより、有機酸の除去と後述する水洗工程とを効率的に行うことができる傾向にある。
pH調整工程において好適に用いられるアルカリ性の溶液は、好ましくは、塩基化合物を水に溶解することにより調製される水溶液である。
後述する通り、本発明のゴムマスターバッチには、その他の物質として加工油を含有することが出来るが、この加工油はウェットマスターバッチを製造する段階で含有させる場合がある。ここで、有機溶剤を用いて有機酸を除去する方法を採用した場合、ウェットマスターバッチの製造段階で添加した加工油が有機溶剤によって除去されてしまう場合がある。これに比べ、アルカリ性の水溶液を用いて有機酸を除去すれば、ウェットマスターバッチの製造段階で加工油を添加していても、当該加工油が除去されることが抑制されるため好ましい。
塩基化合物は無機化合物であっても有機化合物であってもよいが、ゴムマスターバッチとの化学結合を起こさない点で無機の塩基化合物であることが好ましい。
無機の塩基化合物としては、具体的には、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物が挙げられる。有機の塩基化合物としては、具体的には、トリエチルアミン等のアミン類が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
アルカリ性の水溶液の塩基化合物の濃度には特に制限はないが、このアルカリ性の水溶液のpHが8.0〜13.5となるように調整することが好ましい。
なお、上記のpH調整工程の後には、凝固物を水又は温水で洗浄して、凝固物の分散液のpHが中性になるまで洗浄することが好ましい(以下、この工程を「水洗工程」という場合がある)。この水洗浄時の温度については特に制限はないが、洗浄効率の面から通常20〜90℃、好ましくは30〜80℃、より好ましくは40〜75℃、更に好ましくは50〜70℃、特に好ましくは55〜65℃である。この水洗工程についても複数回繰り返し行ってもよい。
<ゴムマスターバッチの製造方法>
本発明のゴムマスターバッチは、乳化重合ゴムラテックス由来のゴム成分とカーボンブラックとを混合することによって得ることができ、通常は、乳化重合ゴムラテックスと、カーボンブラックを水等の分散媒に分散させた分散液とを混合し(混合工程)、これらを凝固させた後(凝固工程)、分散媒である液体を分離除去してゴムマスターバッチを製造する方法が採用される。特に、ゴムマスターバッチ中の有機酸の含有量を前記の上限以下とするための効果的な方法として、上記いずれかの工程で、前述のpH調整工程、好ましくはpH調整工程と水洗工程を行って製造される(分離工程)ことが好ましい。
カーボンブラック分散液中のカーボンブラックの濃度は限定されないが、通常0.5〜20重量%、好ましくは1〜15重量%である。
また、カーボンブラックは乳化重合ゴムラテックスのゴム成分100重量部に対して、通常5〜100重量部となるように混合されることが好ましく、10〜80重量部となるように混合されることがより好ましく、30〜70重量部となるように混合されることが更に好ましい。カーボンブラックの混合量が上記下限値未満であると、ゴムマスターバッチに対する充分な補強効果が得られない場合があり、一方、上記上限値を超過する場合は、加工性が低下する場合がある。
カーボンブラック分散液と乳化重合ゴムラテックスとを混合する方法は限定されないが、例えば、ミキサー中にカーボンブラック分散液を入れ、攪拌しながら乳化重合ゴムラテックスを滴下する方法や、乳化重合ゴムラテックス中にカーボンブラック分散液を滴下する方法がある。また、一定の流量割合をもったカーボンブラック分散液流と乳化重合ゴムラテックス流とを、激しい攪拌条件下で混合する方法などを用いることもできる。
液相で混合されたカーボンブラックと乳化重合ゴムラテックスとを凝固する凝固工程では、通常凝固剤が用いられる。本発明において用いる凝固剤は限定されず、従来凝固剤として使用されるものを適宜選択して用いることができる。
凝固工程に用いることのできる凝固剤としては、例えば、硫酸、ギ酸、酢酸などの酸性化合物を用いることができる。更にはpH調整剤や高分子凝集剤等を併用することもできる。なお、本発明においては、凝固剤を添加せず、カーボンブラック分散液と乳化重合ゴムラテックスとを混合することによって、自然に凝固がなされる場合もある。
凝固工程におけるカーボンブラック分散液と乳化重合ゴムラテックスとの混合液のpHは限定されないが、pH1.0〜6.0であることが好ましく、pH3.0〜4.0であることがより好ましい。pHが上記範囲内であると、効率よく凝固粒が形成される傾向にある。なお、このような酸性条件下での凝固(酸凝固)を行なう場合は、凝固剤として前記した酸性化合物を用いればよい。
ゴムマスターバッチを製造する最終工程として、通常、分散媒を除去する脱水工程及び/又は乾燥工程が行われる。脱水や乾燥の方法は限定されず、公知の方法を採用することができるが、例えば、脱水機、真空乾燥機、エアドライヤー、ドラムドライヤー、バンドドライヤー等を用いることができる。更には、カーボンブラックの分散性を向上させるため、機械的な剪断力をかけながら乾燥を行なうことも好ましい。剪断力をかけながら乾燥することにより、得られるゴムマスターバッチ或いは該ゴムマスターバッチを用いて得られるゴム組成物の機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性が向上する場合がある。剪断力をかけながら乾燥する方法としては、バッチ式混練機や連続式混練機(押出機)を用いることが好ましい。更には、同方向回転あるいは異方向回転の2軸混練押出機を用いることがより好ましい。
こうして脱水や乾燥によって分散媒が除去されて製造されたゴムマスターバッチ中の水分量は限定されないが、通常2.0重量%以下であることが好ましい。
<その他の物質>
本発明のゴムマスターバッチには、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望に応じて上記した物質以外の化合物や単体など(以下、その他の物質という場合がある)が含有されていてもよい。
その他の物質は、ゴムマスターバッチを製造する際の原料として乳化重合ゴムラテックスやカーボンブラックとともに併用することもできるが、ゴムマスターバッチを製造した後に添加することにより、ゴム組成物とすることもできる。後者の場合には、前記凝固工程後の分散液を乾燥する前の状態で添加してもよいし、乾燥後に配合或いは溶融混練等によって含有させてもよい。更には、得られたゴム組成物に対して配合或いは溶融混練等によって含有させてもよい。
その他の物質は限定されないが、具体的には、シリカ等の無機充填材、加工油、凝集剤、界面活性剤、硫黄等の加硫剤(架橋剤)、加硫促進剤、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等の有機酸、着色剤、分散剤等が挙げられる。これらは1種を用いても2種以上を併用してもよい。
その他の物質の中でも特に、得られるゴム製品の機械的強度や耐摩耗性、耐屈曲亀裂性等を良好にするためには、ゴム成分を加硫(架橋)することが好ましいため、硫黄等の加硫剤(架橋剤)を含有させるとよい。
その他の物質のうち、ステアリン酸等の有機酸については、通常、本発明のゴムマスターバッチの製造後、ゴム組成物とする際に添加される。ゴムマスターバッチを製造する過程で有機酸を添加してしまうと、本発明で規定する有機酸の含有量を逸脱する場合があるが、そのような場合は、乳化重合ゴムラテックス中に含有していた乳化剤由来の有機酸と同様、ラテックスを構成するゴムとカーボンブラックとの相互作用を阻害することとなる。なお、ゴムマスターバッチを製造した後に有機酸を添加しても、この相互作用を阻害する影響は低いと考えられる。
なお、本発明のゴムマスターバッチには、ゴム成分として乳化重合ゴムラテックス由来のゴム成分の他に、溶液重合ゴムや天然ゴム等の他のゴム成分を併用してもよい。併用する場合の他のゴム成分の比率は限定されないが、通常、全ゴム成分中の50重量%以下であることが好ましく、30重量%以下であることがより好ましく、20重量%以下であることが更に好ましい。
その他のゴム成分の配合方法は限定されないが、その他のゴム成分がラテックス状のものであれば、前記の混合凝固工程において乳化重合ゴムラテックスやカーボンブラック分散液とともに併用することもできる。また、その他のゴム成分が塊状のものであれば、得られたゴムマスターバッチやゴム組成物に配合または混練すればよい。
その他のゴム成分としては、天然ゴムのほか、例えば溶液重合により得られるスチレン−ブタジエンゴム、シス−1,4−ポリイソプレン、低シス−1,4−ポリブタジエン、高シス−1,4−ポリブタジエン、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、クロロプレンゴム、ハロゲン化ブチルゴムなどが挙げられる。これらのうちでは、グリップ特性と耐摩耗性の点から、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シス−1,4−ポリイソプレン、低シス−1,4−ポリブタジエン、高シス−1,4−ポリブタジエンが好ましい。
<成形品及び用途>
本発明のゴムマスターバッチから得られる成形品には限定は無いが、本発明のゴムマスターバッチは、機械的強度、耐摩耗性及び耐屈曲亀裂性に優れるため、特に一般工業用ベルトや車輌タイヤ用のゴムとして好適に用いることができ、更には防振ゴム等の用途にも好適に用いることができる。
以下、本発明について実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。
[使用原料]
以下の実施例及び比較例で使用した原料は次のとおりである。
<乳化重合ゴムラテックス>
三菱化学社製試作品:IISRP(国際合成ゴム製造社協会)で規定される「♯150
2」相当品
SBR(スチレン・ブタジエンゴム)ラテックス
固形分濃度:23.0重量%又は22.2重量%
(残留乳化剤として脂肪酸石鹸と樹脂酸石鹸(ロジン酸石鹸)を
含む)
本品は、市販のSBR(♯1502)と同品質である。
<カーボンブラックA>
三菱化学社製試作品:SAFカーボンブラック
CTAB表面積:180m/g以上
CTAB/IA比:1.0以上
<カーボンブラックB>
三菱化学社製「N220」:ISAFカーボンブラック
CTAB表面積:105m/g
CTAB/IA比:0.89
<加工油>
JX日鉱日石社製「T−DAE」:低アロマオイル
<加硫促進剤>
三新化学工業社製「サンセラーNS−G」
[配合処方1]
<実施例1>
カーボンブラックAを3.8重量%の割合で含有する水分散液56kgを、ホモジナイザーで強攪拌してカーボンブラック分散液を得た。これに乳化重合ゴムラテックス(SBR(固形分濃度:23.0重量%))14.4kg、加工油0.83kgを混合した後、アミン系高分子凝集剤(ポリアミン, 東ソー社製)と硫酸の混合液を加えてpHを4.0に調整して酸凝固させ、その後、上澄みである分散媒を除去してゴムマスターバッチのクラムを得た。
得られたゴムマスターバッチのクラム5kgを、pH11に調製した60℃の炭酸ナトリウム水溶液50kgで3回洗浄した後、60℃の温水でpHが7.0〜7.5になるまで水洗を繰り返した(炭酸ナトリウム水溶液で3回洗浄した時点で、分散液のpHは11となっていた)。その後、スエヒロEPM社製エキスペラー式脱水機で脱水処理した後、含水率が2.0重量%以下になるまで100℃の熱風で乾燥してゴマスターバッチを得た。
得られたゴムマスターバッチの組成は、後述する測定法により、SBR100重量部に対し、カーボンブラック60重量部、加工油25重量部であった。また、後述する方法で測定した有機酸の含有量は、0.34重量%であった。なお、この有機酸は、原料として用いた乳化重合ゴムラテックス中に残留乳化剤として含まれていた脂肪酸石鹸と樹脂酸石鹸が酸凝固の過程で有機酸となったものである。
次に、得られたゴムマスターバッチに表−1に示す配合量となるようにステアリン酸、硫黄、亜鉛華、及び加硫促進剤を加え、オープンロールで混錬してゴム組成物を得た。
<比較例1>
実施例1と同様にしてゴムマスターバッチのクラムを得た後、これを炭酸ナトリウム水溶液での洗浄を行わずに、ゴムマスターバッチのクラム5kgを60℃の温水50kgで洗浄した。これを実施例1と同様に脱水処理し、熱風乾燥した。得られたゴムマスターバッチの組成は、後述する測定法により、SBR100重量部に対し、カーボンブラック60重量部、加工油25重量部であった。また、後述する方法で測定した有機酸の含有量は、3.2重量%であった。次いで、実施例1と同様にしてゴム組成物を得た。
[配合処方2]
<実施例2>
カーボンブラックAの代りにカーボンブラックBを用いた以外は実施例1と同様にしてゴムマスターバッチを作製した。得られたゴムマスターバッチの組成は、後述する測定法により、SBR100重量部に対し、カーボンブラック60重量部、加工油25重量部であった。また、後述する方法で測定した有機酸の含有量は、0.30重量%であった。次いで、実施例1と同様にしてゴム組成物を得た。
<比較例2>
カーボンブラックAの代りにカーボンブラックBを用いた以外は比較例1と同様にしてゴムマスターバッチを作製した。得られたゴムマスターバッチの組成は、後述する測定法により、SBR100重量部に対し、カーボンブラック60重量部、加工油25重量部であった。また、後述する方法で測定した有機酸の含有量は、3.3重量%であった。次いで、実施例1と同様にしてゴム組成物を得た。
[配合処方3]
<実施例3>
カーボンブラックAを3.0重量%の割合で含有する水分散液を54kgとし、乳化重合ゴムラテックス(SBR(固形分濃度:22.2重量%))を18.0kg、加工油を0.81kgとした以外は実施例1と同様にしてゴムマスターバッチを作製した。炭酸ナトリウム水溶液で3回洗浄した時点で、分散液のpHは11となっていた。
得られたゴムマスターバッチの組成は、後述する測定法により、SBR100重量部に対し、カーボンブラック40重量部、加工油20重量部であった。また、後述する方法で測定した有機酸の含有量は、0.67重量%であった。次いで、実施例1と同様にしてゴム組成物を得た。
<実施例4、5>
pH11に調製した炭酸ナトリウム水溶液での洗浄回数を表−1に記載の通りとした以外は実施例3と同様にしてゴムマスターバッチを作製した。また、同様にゴム組成物を得た。
得られたゴムマスターバッチの組成及び有機酸の含有量を後述する測定法により測定した結果を表−1に示す。
<比較例3>
実施例3と同様にしてゴムマスターバッチのクラムを得た後、これを炭酸ナトリウム水溶液での洗浄を行わずに、ゴムマスターバッチのクラム5kgを60℃の温水50kgで洗浄した。これを実施例3と同様に脱水処理し、熱風乾燥した。また、同様にゴム組成物を得た。
得られたゴムマスターバッチの組成及び有機酸の含有量を後述する測定法により測定した結果を表−1に示す。
[配合処方4]
<実施例6>
カーボンブラックAの代りにカーボンブラックBを用いた以外は実施例3と同様にしてゴムマスターバッチを作製した。炭酸ナトリウム水溶液で3回洗浄した時点で、分散液のpHは11となっていた。
得られたゴムマスターバッチの組成は、後述する測定法により、SBR100重量部に対し、カーボンブラック40重量部、加工油20重量部であった。また、後述する方法で測定した有機酸の含有量は、0.20重量%であった。次いで、実施例1と同様にしてゴム組成物を得た。
<実施例7>
pH11に調製した炭酸ナトリウム水溶液での洗浄回数を表−1に記載の通りとした以外は実施例6と同様にしてゴムマスターバッチを作製した。また、同様にゴム組成物を得た。
得られたゴムマスターバッチの組成及び有機酸の含有量を後述する測定法により測定した結果を表−1に示す。
<比較例4>
カーボンブラックAの代りにカーボンブラックBを用いた以外は比較例3と同様にしてゴムマスターバッチを作製した。また、同様にゴム組成物を得た。
得られたゴムマスターバッチの組成及び有機酸の含有量を後述する測定法により測定した結果を表−1に示す。
[ゴムマスターバッチの組成分析]
<カーボンブラックの含有量>
ゴムマスターバッチ中のカーボンブラック含有量は、窒素雰囲気下、熱分解法で得られた残留カーボンの重量から算出した。
<加工油の含有量>
ゴムマスターバッチ中の加工油の含有量は、ゴムマスターバッチをアセトンで抽出し、抽出分の乾固量から、以下に記載する有機酸の含有量を除いた値として算出した。
<有機酸の含有量>
ゴムマスターバッチ中の有機酸の含有量は、JIS K6237に準拠した有機酸測定法によって算出した。
[物性評価]
上記のようにして製造したゴム組成物を、それぞれ155℃で45分間加硫し、以下に示す方法で破壊強度、耐摩耗性及び耐屈曲亀裂性を測定し、結果を表−1に示した。
<破壊強度>
破壊強度は、JIS K6251(2010)に準拠して測定した加硫ゴムの引張り試験における破断応力(TB)と伸び(EB)の積で表現するものである。ここで破壊強度は、同一の配合処方を使用した実験系において、それぞれの比較例(有機酸低減工程無し)における破壊強度値を基準(100)とし、対象サンプル(実施例(有機酸低減工程有り))の破壊強度値を相対比として指数表示したものとする。指数が大きい程、機械的強度に優れ、カーボンブラックによる補強性能が高いことを示す。
<耐摩耗性>
耐摩耗性は、ランボーン型摩耗試験機を用い、40℃、スリップ率40%での単位時間あたりの摩耗量として測定した。ここで耐摩耗性は、同一の配合処方を使用した実験系において、それぞれの比較例(有機酸低減工程無し)における摩耗量をA、対象サンプル(実施例(有機酸低減工程有り))の摩耗量をBとし、以下の式による値として指数表示した。指数が大きい程、耐摩耗性に優れることを示す。
耐摩耗性の指数=100+〔(A−B)/A〕×100
<耐屈曲亀裂性>
試験片に直径2mmの穿孔を開け、これを上島社製デマッチャー屈曲試験機を用いて繰返し屈曲操作を行って亀裂成長を評価した。測定は室温下で行い、屈曲回数5000回時又は10000回時の亀裂長さを測定した。ここで耐屈曲亀裂性は、同一の配合処方を使用した実験系において、それぞれの比較例(有機酸低減工程無し)における亀裂長さをC、対象サンプル(実施例(有機酸低減工程有り))の亀裂長さをDとし、以下の式による値として指数表示した。指数が大きい程、耐屈曲亀裂性に優れることを示す。
耐屈曲亀裂性の指数=100+〔(C−D)/C〕×100
Figure 2015007227
表−1より、有機酸含有量が2.0重量%以下の本発明のゴムマスターバッチは、ゴム組成物とした際の機械的強度、耐摩耗性及び耐屈曲亀裂性に優れることが分かる。特に、ゴムマスターバッチ中の有機酸含有量が1.0重量%以下であると、ゴム組成物とした際に機械的強度、耐摩耗性及び耐屈曲亀裂性の全てにおいて大幅に優れることが分かる。

Claims (9)

  1. 乳化重合ゴムラテックス由来のゴム成分及びカーボンブラックを含有するゴムマスターバッチであって、有機酸の含有量が、該ゴムマスターバッチ中の全固形分に対して2.0重量%以下であるゴムマスターバッチ。
  2. 該カーボンブラックの、CTAB表面積(m/g)とヨウ素吸着量(IA)(mg/g)との比(m/mg)が0.7以上である請求項1に記載のゴムマスターバッチ。
  3. 該有機酸が樹脂酸及び/又は脂肪酸である請求項1又は2に記載のゴムマスターバッチ。
  4. 乳化重合ゴムラテックス及びカーボンブラック分散液をpH1.0〜6.0にて混合する混合工程及び、混合された分散液から液体を分離する分離工程を経て得られたものである請求項1〜3の何れか1項に記載のゴムマスターバッチ。
  5. 該混合工程以降において、該混合された分散液のpHを8.0〜13.5にするpH調整工程を経て得られたものである請求項4に記載のゴムマスターバッチ。
  6. 該pH調整工程が、無機の塩基化合物の溶液を添加する工程である請求項5に記載のゴムマスターバッチ。
  7. 乳化重合ゴムラテックス及びカーボンブラック分散液をpH1.0〜6.0にて混合する混合工程、混合された分散液から液体を分離する分離工程を有するゴムマスターバッチの製造方法であって、得られるゴムマスターバッチ中の全固形分に対する有機酸の含有量が2.0重量%以下となるようにする有機酸低減工程を有することを特徴とするゴムマスターバッチの製造方法。
  8. 該有機酸低減工程が、該混合された分散液のpHを8.0〜13.5にするpH調整工程を含む請求項7に記載のゴムマスターバッチの製造方法。
  9. 該pH調整工程が、無機の塩基化合物の溶液を添加する工程である請求項8に記載のゴムマスターバッチの製造方法。
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