JP6045555B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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BMCI = 48640 / (T+273) +473.7D − 456.8
BMCI = 48640 / (T+273) +473.7D − 456.8
なお、本発明において、SBRのスチレン含有量は、H1−NMR測定により算出される。
界面活性剤(SIGMA CHEMICAL社製「NONIDET P−40」)を加えた20%エタノール水溶液に精秤したカーボンブラック試料を加えて、カーボンブラック濃度が0.01重量%の試料液を調製する。この試料液を超音波分散機(超音波工業製「超音波発生装置USV−500V」)を用いて、振動数200kHz、出力100Wとして5分間分散処理することにより、カーボンブラックスラリーを調製する。一方、遠心沈降式の粒度分布測定装置(BROOK HAVEN INSTRUMENTS社製「BI−DCP PARTICLSIZER」)にスピン液(純水)10ミリリットルを注入し、更にバッファー液(20vol%エタノール水溶液)1ミリリットルを注入した後、前記調製したカーボンブラックスラリー各1ミリリットルを注入し、回転数8000rpmで遠心沈降させることによりストークス相当径を測定し、ストークス相当径に対して相対的な発生頻度のヒストグラムを作製する。ヒストグラムのピーク(A)を通るY軸と平行な直線と、ヒストグラムのX軸との交点をCとする。このCでのストークス直径を最大頻度ストークス相当径(Dmod)とする。また線分ACの中点をFとして、Fを通りX軸に平行な直線Gとヒストグラムの分布曲線との2点の交点(D、E)を求め、このDとEのストークス直径の差の絶対値をストークス相当径半値幅値(分布曲線の半値幅(△D50))とする。
なお、本明細書において、カーボンブラックの臭化セチルトリメチルアンモニウム吸着比表面積(CTAB)は、JIS K6217−3:2001に準拠して測定される値である。
なお、本明細書において、カーボンブラックのヨウ素吸着量(IA)は、JIS K6217−1:2008に準拠して測定される値である。
また、CTAB/IAは、カーボンブラック表面に存在する酸性官能基の量を評価するパラメーターとしても位置づけられる。カーボンブラック表面の酸性官能基は、ゴム成分との相互作用に寄与するが、CTAB/IAが高いほどカーボンブラックの表面に酸性官能基が多く存在していることを示す。従って、CTAB/IAが上記範囲内であると、ゴム成分に対してより顕著な補強効果を奏することができ、本発明の効果がより好適に得られる。
なお、本明細書において、カーボンブラックの24M4ジブチルフタレート吸油量(24M4DBP)は、ASTM D3493−85aに準拠して測定される値である。
なお、平均沸点Tは、当該原料油について蒸留試験を実施したときに、質量基準でその50%が溜出したときの温度である。
BMCI = 48640 / (T+273) +473.7D − 456.8
ここで動植物油とは、魚類肝臓から得られる脂肪油(肝油)やクジラからとれる海獣油のような水産動物油及び牛脂、豚脂などのような陸産動物油のほか、植物の種子、果実、核などから採取される脂肪酸グリセリドを成分とする油脂等を含有する。
なお、本明細書において、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217−2:2001によって求められる。
なお、本明細書において、カーボンブラックのDBPは、JIS K6217−4:2001に準拠して測定される。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物を用いても良い。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル(アロマ系プロセスオイル)などが挙げられる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、サフラワー油、桐油などが挙げられる。なかでも、ゴムとの相溶性と、tanδを維持することができるという理由から、芳香族系プロセスオイルが好ましい。
インスレーションは、インナーライナーとケースとの間に配設されるタイガムや、ケースと外層サイドウォールとの間に配設される内層サイドウォールなどの、ケースとコンポーネントとの間に配設される部材である。具体的には、インスレーションは、特開2008−150523号公報の図1〜2、特開2007−269876号公報の図1、特開2007−284537号公報の図1〜2、特開2013−028784号公報の図1に示される部材である。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でインスレーションの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
空気導入ダクトと燃焼バーナーを備える内径500mm、長さ1750mmの燃焼帯域、該燃焼帯域に連なっており、周辺から原料ノズルを貫通設置した内径55mm、長さ700mmの狭径部からなる原料導入帯域、クエンチ装置を備えた内径200mm、長さ2700mmの後部反応帯域を順次接合したカーボンブラック製造設備を用いた。
[製造条件](ファーネス法)
この製造設備を用い、燃料に天然ガスを用い、特性を表1に示した油及び石油系炭化水素を原料油として用い、その他条件として表2に示した各条件によりカーボンブラックを製造した。各製造例により得られたカーボンブラックの歩留まり、各種特性を表2に併せて示した。なお、カーボンブラックの各種特性の測定は、上述の方法により行った。また、製造例2−5、7−14により得られたカーボンブラックは、上記カーボンブラック(1)に相当する。なお、製造例12−14により得られたカーボンブラックについては、歩留まりが悪く、評価を行えるほどのカーボンブラックが得られなかったため、該製造条件における原料油量の値は確認できず、更に、カーボンブラックの各種特性の測定、及び後述するカーボンブラックをゴム組成物に配合する試験は行わなかった。
天然ゴム(NR):RSS#3
スチレンブタジエンゴム(SBR):JSR(株)製のSBR1502(スチレン含有量:23.5質量%)
カーボンブラック(1):製造例1〜11により得られたカーボンブラック
カーボンブラック(2):三菱化学(株)製のダイアブラックN220(N2SA:114m2/g、平均粒子径:20nm、DBP吸油量:114ml/100g)
オイル:H&R社製のVIVATEC400(TDAEオイル)
酸化亜鉛:東邦亜鉛(株)製の銀嶺R
ステアリン酸:日油(株)製の桐
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック3C
硫黄:鶴見化学工業(株)製の硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
表3、4に示す配合処方に従い、酸化亜鉛、硫黄及び加硫促進剤以外の薬品を、1.7Lバンバリーミキサーを用いて、5分間、排出温度160℃になるまで混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に酸化亜鉛、硫黄及び加硫促進剤を添加し、2軸オープンロールを用いて、4分間、105℃になるまで練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を所定の形状に押し出し成形し、170℃12分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
作製した加硫ゴム組成物を幅4mm、長さ40mm、厚さ2mmに切り出し、(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータVESを用いて、温度70℃、周波数10Hz、初期歪10%および動歪2%の条件下で、加硫ゴム組成物の貯蔵弾性率E’(MPa)および損失正接tanδを測定した。基準比較例のE’、tanδをそれぞれ100とし、各配合のE’、tanδを指数表示(貯蔵弾性率指数、転がり抵抗指数)した。貯蔵弾性率指数が大きいほど、インスレーション部材に使用した場合、剛性が高く、タイヤの操縦安定性が優れることを示す。また、転がり抵抗指数が大きいほど、インスレーション部材に使用した場合、タイヤの低発熱性に優れることを示す。なお、転がり抵抗指数は、指数が90以上の場合に良好と判断した。
上記加硫ゴム組成物からからなる3号ダンベル型試験片を用いて、JIS K 6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に準じて引張試験を実施し、破断伸びEB(%)を測定した。基準比較例のEBを100として、下記式で指数表示した(破断伸び指数)。破断伸び指数が大きいほど、ゴム強度に優れ、インスレーション部材に使用した場合、タイヤの耐久性に優れることを示す。
(破断伸び指数)=(各配合のEB)/(基準比較例のEB)
JIS K 6300−1「未加硫ゴム−物理特性−第1部:ムーニー粘度計による粘度及びスコーチタイムの求め方」に準じて、ムーニー粘度試験機を用いて、1分間の予熱によって熱せられた130℃の温度条件にて、小ローターを回転させ、4分間経過した時点での未加硫ゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4/130℃)を測定した。ムーニー粘度に基づき加工性を評価し、30以上50未満のものを○、30未満又は50以上のものを×とした。○であれば、加工性に優れ、生産性良くタイヤを製造できることを示している。
また、比較例2、5、6と実施例6との比較により、イソプレン系ゴムのみを含むゴム配合にカーボンブラック(1)を配合した場合や、イソプレン系ゴム及びSBRを含むゴム配合にカーボンブラック(1)以外のカーボンブラックを配合した場合に比べて、イソプレン系ゴム及びSBRを含むゴム配合にカーボンブラック(1)を配合した場合に、低発熱性、貯蔵弾性率及びゴム強度、並びにそれらの性能バランスにおいて、足し合わせ以上の改善効果(相乗効果)が得られることが分かった。
Claims (8)
- インスレーションを有する空気入りタイヤの製造方法であって、
前記インスレーションを、イソプレン系ゴム及びスチレンブタジエンゴムを含有するゴム成分と、1種以上のカーボンブラックとを含むゴム組成物を用いて作製する工程を含み、
前記ゴム組成物中、前記ゴム成分100質量部に対して、前記カーボンブラックの合計含有量が15〜80質量部であり、
前記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、該カーボンブラックを製造するための原料油として、平均沸点T(°C)及び60°Fの水と比較した際の比重D(60/60°F)から以下の式で計算されるBMCI値が150以下、脂肪族炭化水素比率が30質量%以上である原料油を使用して得られたカーボンブラックであるインスレーションを有する空気入りタイヤの製造方法。
BMCI = 48640 / (T+273) +473.7D − 456.8 - 前記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、該カーボンブラックを製造するための原料油として、BMCI値が95以上、脂肪族炭化水素比率が60質量%以下である原料油を使用して得られたものである請求項1に記載のインスレーションを有する空気入りタイヤの製造方法。
- 前記原料油に含まれる脂肪族炭化水素100質量%中、10質量%以上が動植物油またはその改質品由来の脂肪族炭化水素である請求項1または2に記載のインスレーションを有する空気入りタイヤの製造方法。
- 前記原料油がトール油を含有する請求項1〜3の何れか1項に記載のインスレーションを有する空気入りタイヤの製造方法。
- 前記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、ファーネス法で製造されたカーボンブラックである請求項1〜4の何れか1項に記載のインスレーションを有する空気入りタイヤの製造方法。
- インスレーションを有する空気入りタイヤであって、
前記インスレーションはイソプレン系ゴム及びスチレンブタジエンゴムを含有するゴム成分と、1種以上のカーボンブラックとを含むゴム組成物を用いて作製されたものであり、
前記ゴム成分100質量部に対して、前記カーボンブラックの合計含有量が15〜80質量部であり、
前記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、アグリゲート特性としてストークス相当径の分布曲線の最大頻度径(Dmod)が43nm以上、Dmodに対する分布曲線の半値幅(△D50)の比(△D50/Dmod)が0.78〜2.5のカーボンブラックであるインスレーションを有する空気入りタイヤ。 - 前記ゴム成分100質量%中の前記イソプレン系ゴムの含有量が30〜80質量%、前記スチレンブタジエンゴムの含有量が20〜70質量%である請求項6に記載のインスレーションを有する空気入りタイヤ。
- 前記ゴム成分100質量%中の前記イソプレン系ゴムの含有量が30〜80質量%、前記スチレンブタジエンゴムの含有量が20〜70質量%である請求項1〜5の何れか1項に記載のインスレーションを有する空気入りタイヤの製造方法。
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