JP6092829B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
カーボンブラックは、比表面積、ストラクチャー、表面性状等の物理特性によって、ゴム組成物に配合した場合に該ゴム組成物の性能に大きな影響を与える。このため、要求されるゴム組成物の性能や、ゴム組成物が使用される環境条件等によって、各種特性の異なるカーボンブラックが選択的に使用されている(例えば、特許文献1参照。)。
タイヤのリムに接触し、かつタイヤの帯電防止性能を確保するためのタイヤ部材であるクリンチやチェーファーに使用されるゴム組成物では、従来から、化石資源由来のカーボンブラック、又は、高導電性のカーボンブラック(例えば、窒素吸着比表面積が1000m/g以上のカーボンブラック)が使われていた。化石資源由来のカーボンブラックではコストを抑えることができ、高導電性のカーボンブラックではカーボンブラックの添加量を少なくできる反面、これらのカーボンブラックを用いた場合、クリンチやチェーファーのリムと接触する部分において、リムチェーフィング(リムとの接触による摩耗)と呼ばれる異常が発生したり、また、タイヤの帯電防止性能が使用中に悪化したりする様なケースがあった。
またカーボンブラックの比表面積やストラクチャー以外の特性で、タイヤの耐摩耗性を改良する手法として、カーボンブラックのアグリゲート径の分布のシャープ性を高める手法が提案されている。しかし、カーボンブラックのアグリゲート径の分布のみを調整する手法は、タイヤの耐摩耗性と低発熱性とが二律背反の関係にあるところ、これらを両立させるのに有効な手段であるとはいえず、改善の余地があった。
特開2001−081239号公報
本発明は、前記課題を解決し、良好な低発熱性を維持又は改善しつつ、長期にわたって耐リムチェーフィング性能及び帯電防止性能を発揮できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の原料油を使用して得られたカーボンブラック等、特定のアグリゲート特性を有するカーボンブラックをクリンチ及び/又はチェーファー用ゴム組成物に配合することにより、クリンチ及び/又はチェーファーにおいて良好な低発熱性を維持又は改善しつつ、耐摩耗性を改善でき、良好な導電性を発現できると共に、使用中の導電特性の低下を抑制でき、その結果、空気入りタイヤにおいて長期にわたって耐リムチェーフィング性能及び帯電防止性能を発揮できるという顕著な効果を見出し、本発明を完成した。
本発明は、1種以上のカーボンブラックを含むゴム組成物で構成されるクリンチ及び/又はチェーファーを備える空気入りタイヤにおいて、上記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、該カーボンブラックを製造するための原料油として、平均沸点T(°C)及び60°Fの水と比較した際の比重D(60/60°F)から以下の式で計算されるBMCI値が150以下、脂肪族炭化水素比率が30質量%以上である原料油を使用して得られたカーボンブラックである空気入りタイヤに関する。
BMCI = 48640 / (T+273) + 473.7D − 456.8
上記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、該カーボンブラックを製造するための原料油として、BMCI値が95以上、脂肪族炭化水素比率が60質量%以下である原料油を使用して得られたカーボンブラックであることが好ましい。
上記原料油に含まれる脂肪族炭化水素100質量%中、10質量%以上が動植物油またはその改質品由来の脂肪族炭化水素であることが好ましい。
上記原料油がトール油を含有することが好ましい。
上記カーボンブラックが、ファーネス法で製造されたカーボンブラックであることが好ましい。
本発明はまた、1種以上のカーボンブラックを含むゴム組成物で構成されるクリンチ及び/又はチェーファーを備える空気入りタイヤにおいて、上記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、アグリゲート特性としてストークス相当径の分布曲線の最大頻度径(Dmod)が79nm以下、Dmodに対する分布曲線の半値幅(△D50)の比(△D50/Dmod)が0.78以上のカーボンブラックである空気入りタイヤに関する。
本発明によれば、特定のカーボンブラックを含むゴム組成物で構成されるクリンチ及び/又はチェーファーを備える空気入りタイヤであるので、良好な低発熱性を維持又は改善しつつ、長期にわたって耐リムチェーフィング性能及び帯電防止性能を発揮できる。
本発明の空気入りタイヤの断面図の右上半分を示す図である。 タイヤの電気抵抗測定装置を概念的に示す略断面図である。
第一の本発明は、1種以上のカーボンブラックを含むゴム組成物で構成されるクリンチ及び/又はチェーファーを備える空気入りタイヤにおいて、上記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、該カーボンブラックを製造するための原料油として、平均沸点T(°C)及び60°Fの水と比較した際の比重D(60/60°F)から以下の式で計算されるBMCI値が150以下、脂肪族炭化水素比率が30質量%以上である原料油を使用して得られたカーボンブラックである空気入りタイヤに関する。
BMCI = 48640 / (T+273) + 473.7D − 456.8
第二の本発明は、1種以上のカーボンブラックを含むゴム組成物で構成されるクリンチ及び/又はチェーファーを備える空気入りタイヤにおいて、上記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、アグリゲート特性としてストークス相当径の分布曲線の最大頻度径(Dmod)が79nm以下、Dmodに対する分布曲線の半値幅(△D50)の比(△D50/Dmod)が0.78以上のカーボンブラックである空気入りタイヤに関する。
本発明では、カーボンブラックを製造するための原料油として、BMCI値が特定値以下、脂肪族炭化水素比率が特定値以上の原料油を使用して得られたカーボンブラック(1)等、Dmodが特定値以下、△D50/Dmodが特定値以上という特定のアグリゲート特性を有するカーボンブラックをクリンチ及び/又はチェーファー用ゴム組成物に配合することにより、良好な低発熱性を維持又は改善しつつ、耐摩耗性を改善でき、良好な導電特性を発現できると共に、使用中の導電特性の低下を抑制でき、その結果、本発明の空気入りタイヤにおいて長期にわたって耐リムチェーフィング性能及び帯電防止性能を発揮できる。
以下においては、まず、クリンチ及び/又はチェーファーを構成するゴム組成物(以下、本発明に係るゴム組成物ともいう)について説明する。
本発明に係るゴム組成物において使用できるゴム成分としては、例えば、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)等のジエン系ゴムが挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、本発明の効果がより好適に得られるという理由からイソプレン系ゴム、BRが好ましく、イソプレン系ゴムがより好ましい。
イソプレン系ゴムとしては、イソプレンゴム(IR)、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)等が挙げられる。中でも、耐リムチェーフィング性能、低発熱性等に優れるという理由から、NRが好ましい。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。IRとしては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。本発明では、イソプレン系ゴム(特に、NR)を含むゴム成分と共にカーボンブラック(1)を配合することにより、本発明の効果がより好適に得られる。
本発明に係るゴム組成物において、ゴム成分100質量%中のイソプレン系ゴムの含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは30質量%以上、更に好ましくは60質量%以上、一層好ましくは80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上、最も好ましくは100質量%である。イソプレン系ゴムの含有量が20質量%未満であると、充分な耐摩耗性、低発熱性、耐リムチェーフィング性能が得られないおそれがある。
本発明では、上記カーボンブラック(1)が使用される。
第二の本発明において、カーボンブラック(1)のアグリゲート特性としてストークス相当径の分布曲線の最大頻度径(Dmod)は、79nm以下、好ましくは69nm以下、より好ましくは63nm以下である。79nmを超えると、本発明の効果(特に、耐摩耗性、耐リムチェーフィング性能の向上効果)が充分に得られない。該Dmodの下限は、特に限定されないが、好ましくは50nm、より好ましくは56nmである。50nm未満であると、分散性に劣り、破壊特性、耐摩耗性、耐リムチェーフィング性能が低下する傾向がある。
第二の本発明において、カーボンブラック(1)のアグリゲート特性としてDmodに対する分布曲線の半値幅(△D50)の比(△D50/Dmod)は、0.78以上であり、好ましくは0.90以上、より好ましくは1.0以上、更に好ましくは1.1以上である。0.78未満であると、本発明の効果(特に、耐摩耗性、耐リムチェーフィング性能の改善効果)が充分に得られない。△D50/Dmodの上限は、特に限定されないが、好ましくは2.5、より好ましくは2.0である。2.5を超えると、耐摩耗性、耐リムチェーフィング性能が悪化し、所望の効果が得られないおそれがある。
なお、本明細書において、カーボンブラックのDmod、△D50は、以下の方法で測定される値である。
界面活性剤(SIGMA CHEMICAL社製「NONIDET P−40」)を加えた20%エタノール水溶液に精秤したカーボンブラック試料を加えて、カーボンブラック濃度が0.01質量%の試料液を調製する。この試料液を超音波分散機(超音波工業製「超音波発生装置USV−500V」)を用いて、振動数200kHz、出力100Wとして5分間分散処理することにより、カーボンブラックスラリーを調製する。一方、遠心沈降式の粒度分布測定装置(BROOK HAVEN INSTRUMENTS社製「BI−DCP PARTICLSIZER」)にスピン液(純水)10ミリリットルを注入し、更にバッファー液(20vol%エタノール水溶液)1ミリリットルを注入した後、前記調製したカーボンブラックスラリー各1ミリリットルを注入し、回転数8000rpmで遠心沈降させることによりストークス相当径を測定し、ストークス相当径に対して相対的な発生頻度のヒストグラムを作製する。ヒストグラムのピーク(A)を通るY軸と平行な直線と、ヒストグラムのX軸との交点をCとする。このCでのストークス直径を最大頻度ストークス相当径(Dmod)とする。また線分ACの中点をFとして、Fを通りX軸に平行な直線Gとヒストグラムの分布曲線との2点の交点(D、E)を求め、このDとEのストークス直径の差の絶対値をストークス相当径半値幅値(分布曲線の半値幅(△D50))とする。
カーボンブラック(1)の臭化セチルトリメチルアンモニウム吸着比表面積(CTAB)は、好ましくは60〜150m/g、より好ましくは80〜145m/g、更に好ましくは100〜140m/g、特に好ましくは105〜135m/gである。CTABが上記範囲内であると、本発明の効果がより好適に得られる。
なお、本明細書において、カーボンブラックの臭化セチルトリメチルアンモニウム吸着比表面積(CTAB)は、JIS K6217−3:2001に準拠して測定される値である。
カーボンブラック(1)のヨウ素吸着量(IA)(mg/g)は、好ましくは100〜400mg/g、より好ましくは110〜300mg/g、更に好ましくは120〜250mg/gである。ヨウ素吸着量(IA)が上記範囲内であると、耐摩耗性、耐リムチェーフィング性能の改善効果がより好適に得られ、本発明の効果がより好適に得られる。
カーボンブラック(1)のヨウ素吸着量(IA)(mg/g)に対する臭化セチルトリメチルアンモニウム吸着比表面積(CTAB)の比(CTAB/IA)は、好ましくは0.8〜1.2m/mg、より好ましくは0.85〜1.15m/mg、更に好ましくは0.9〜1.1m/mgである。CTAB/IAが上記範囲内であると、本発明の効果がより好適に得られる。
なお、本明細書において、カーボンブラックのヨウ素吸着量(IA)は、JIS K6217−1:2008に準拠して測定される値である。
CTAB/IAで表される表面活性指標は、カーボンブラックの結晶化度(グラファイト化率)の指標と考えることができる。すなわち、CTAB/IAが高いほど結晶化が進んでいないことを示し、カーボンブラックとゴム成分との相互作用が大きくなる傾向にある。
また、CTAB/IAは、カーボンブラック表面に存在する酸性官能基の量を評価するパラメーターとしても位置づけられる。カーボンブラック表面の酸性官能基は、ゴム成分との相互作用に寄与するが、CTAB/IAが高いほどカーボンブラックの表面に酸性官能基が多く存在していることを示す。従って、CTAB/IAが上記範囲内であると、ゴム成分に対してより顕著な補強効果を奏することができ、本発明の効果がより好適に得られる。
カーボンブラック(1)の24M4ジブチルフタレート吸油量(24M4DBP)は、好ましくは50〜120cm/100g、より好ましくは70〜120cm/100g、更に好ましくは90〜115cm/100g、特に好ましくは95〜110cm/100gである。24M4DBPが上記範囲内であると、本発明の効果がより好適に得られる。
なお、本明細書において、カーボンブラックの24M4ジブチルフタレート吸油量(24M4DBP)は、ASTM D3493−85aに準拠して測定される値である。
カーボンブラック(1)は、酸性、中性、塩基性のいずれであってもよいが、JIS K6220−1で測定されるpHが2.0〜10.0であることが好ましく、5.5〜9.5であることがより好ましい。カーボンブラック(1)のpHが上記範囲内であると、より好適にゴム組成物の耐摩耗性、耐リムチェーフィング性能を向上でき、本発明の効果がより好適に得られる。
カーボンブラック(1)の製造方法としては、例えば、原料油(原料炭化水素)として、BMCI値が150以下、脂肪族炭化水素比率が30質量%以上の原料油を使用する点に特徴がある方法を採用することが好ましい。これにより、上記特性を有するカーボンブラック(1)が好適に得られる。また、この方法によれば、調製した複数のカーボンブラックを混合したり、調製したカーボンブラックに対して表面処理等の後処理を行ったりすることなく、ワンポットで、すなわち、上記原料油を用いてカーボンブラックを調製するだけで、上記特性を有するカーボンブラック(1)を容易に調製できる。
ここで、本明細書において、BMCI値とは、平均沸点T(°C)及び60°Fの水と比較した際の比重D(60/60°F)から以下の式で計算される値である。
なお、平均沸点Tは、当該原料油について蒸留試験を実施したときに、質量基準でその50%が溜出したときの温度である。
BMCI = 48640 / (T+273) + 473.7D − 456.8
第一の本発明において、原料油のBMCI値は、150以下であり、好ましくは140以下、より好ましくは130以下、更に好ましくは120以下、特に好ましくは110以下である。150を超えると、カーボンブラックの粒度分布がシャープとなりすぎ、上述の特定のアグリゲート特性が得られず、低発熱性が悪化する。また、耐リムチェーフィング性能及び帯電防止性能を両立できなくなる。原料油のBMCI値の下限は、特に限定されないが、好ましくは95である。95未満では、歩留まりが悪くなる(充分な量のカーボンブラックが得られない)おそれがある。
第一の本発明において、原料油の脂肪族炭化水素比率(原料油100質量%中の脂肪族炭化水素の含有量)は、30質量%以上であり、好ましくは40質量%以上である。30質量%未満であると、上述の特定のアグリゲート特性が得られず、低発熱性が悪化する。また、耐リムチェーフィング性能及び帯電防止性能を両立できなくなる。該脂肪族炭化水素比率の上限は、特に限定されないが、好ましくは60質量%である。60質量%を超えると、歩留まりが悪くなる(充分な量のカーボンブラックが得られない)おそれがある。
原料油に含まれる脂肪族炭化水素100質量%中、動植物油またはその改質品由来の脂肪族炭化水素の含有量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは30質量%以上である。該含有量の上限は、特に限定されず、100質量%であってもよい。該含有量が上記範囲内であると、本発明の効果がより好適に得られるだけではなく、非枯渇資源を原料として上記効果を達成できるため、資源の枯渇や環境にも配慮できる。
上記特性を満たす原料油としては、上記特性を満たすものを単独で使用してもよいし、上記特性を満たすように2種以上を混合したものを使用してもよい。
原料油の具体例としては、例えば、(1)アントラセン等の芳香族炭化水素;クレオソート油等の石炭系炭化水素;EHEオイル(エチレン製造時の複製油)、FCCオイル(流動接触分解残渣油)等の石油系重質油からなる群より選択される少なくとも1種と、(2)脂肪族炭化水素との混合原料油が挙げられる。なお、これらは、改質されていてもよい。中でも、石炭系炭化水素と脂肪族炭化水素との混合原料油が好ましい。
上記脂肪族炭化水素としては、例えば、プロセスオイル等に代表される石油系脂肪族炭化水素、及び大豆油、なたね油、パーム油等の脂肪酸に代表される動植物油等を使用することができる。
ここで動植物油とは、魚類肝臓から得られる脂肪油(肝油)やクジラからとれる海獣油のような水産動物油及び牛脂、豚脂等のような陸産動物油のほか、植物の種子、果実、核等から採取される脂肪酸グリセリドを成分とする油脂等を含有する。
また原料油としては、石炭系炭化水素と石油系脂肪族炭化水素との混合原料油、石炭系炭化水素と動植物油との混合原料油が好ましく、クレオソート油と石油系脂肪族炭化水素との混合原料油、クレオソート油と大豆油との混合原料油がより好ましい。また、脂肪族炭化水素を含むトール油も好適に原料油として用いることができる。なお、上記石炭系炭化水素としては、石炭系芳香族炭化水素が好ましい。
上記カーボンブラック(1)は、上記原料油を使用する点以外は、公知の製造方法により製造でき、その製造方式は特に限定されないが、具体的には、燃焼ガス中に原料油を噴霧してカーボンブラックを製造する方法が採用されることが好ましく、例えば、ファーネス法やチャンネル法等の従来から公知の方法が用いられる。中でも、上述の特定のアグリゲート特性が好適に得られ、本発明の効果が好適に得られるという理由から、以下に示すファーネス法が好ましい。
上記ファーネス法(オイルファーネス法)は、例えば特開2004−43598号公報、特開2004−277443号公報等に記載のように、反応炉内に高温燃焼ガス流を発生させる燃焼帯域、高温燃焼ガス流に原料炭化水素を導入して原料炭化水素を熱分解反応によりカーボンブラックに転化させる反応帯域、及び反応ガスを急冷して反応を停止する反応停止帯域を有する装置を用いるプロセスであって、燃焼条件、高温燃焼ガス流速、反応炉内への原料油の導入条件、カーボンブラック転化から該反応停止までの時間等の諸条件を制御することによって種々の特性のカーボンブラックを製造することができる。
燃焼帯域では、高温燃焼ガスを形成させるため、酸素含有ガスとして空気、酸素またはそれらの混合物とガス状または液体の燃料炭化水素を混合燃焼させる。燃料炭化水素としては、一酸化炭素、天然ガス、石炭ガス、石油ガス、重油等の石油系液体燃料、クレオソート油等の石炭系液体燃料が使用される。燃焼は、燃焼温度が1400〜2000℃の範囲となるように制御されるのが好ましい。
反応帯域では、燃焼帯域で得られた高温燃焼ガス流に並流又は横方向に設けたバーナーから燃料炭化水素を噴霧導入し、燃料炭化水素を熱分解させてカーボンブラックに転化させる。好ましくは、ガス流速が100〜1000m/sの範囲の高温燃焼ガス流に、原料油を1本以上のバーナーにより導入する。原料油は、2本以上のバーナーにより分割し導入することが好ましい。また、反応効率を向上させる為に反応ゾーンに絞り部を設けることが好ましい。絞り部の絞り部径/絞り部上流域径の比は、0.1〜0.8が好ましい。
反応停止帯域では、高温反応ガスを1000〜800℃以下に冷却する為、水スプレー等が行われる。原料油を導入してからの反応停止までの時間は2〜100m秒が好ましい。冷却されたカーボンブラックは、ガスから分離回収された後、造粒、乾燥等の公知のプロセスをとることができる。
本発明に係るゴム組成物におけるカーボンブラック(1)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上、更に好ましくは25質量部以上、一層好ましくは35質量部以上、特に好ましくは50質量部以上である。該含有量が5質量部未満では、本発明の効果が充分に得られない傾向がある。また該カーボンブラック(1)の含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下、一層好ましくは90質量部以下、特に好ましくは80質量部以下である。該含有量が150質量部を超えるとゴム組成物が硬くなりすぎ、かえって耐摩耗性、耐リムチェーフィング性能が低下してしまう傾向がある。また、低発熱性も悪化する傾向がある。
本発明に係るゴム組成物には、カーボンブラック(1)と共に、カーボンブラック(1)以外のカーボンブラックを配合してもよい。
カーボンブラック100質量%中のカーボンブラック(1)の含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは80質量%以上、一層好ましくは90質量%以上、特に好ましくは100質量%である。該含有量が30質量%未満であると、本発明の充分な効果が得られないおそれがある。
カーボンブラック(1)以外のカーボンブラックを配合する場合のカーボンブラックの合計含有量は、カーボンブラック(1)を単独で使用する場合のカーボンブラック(1)の含有量と同様である。
本発明に係るゴム組成物は、カーボンブラック以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される補強用充填剤、例えば、シリカ、クレー、タルク等を適宜配合してもよいが、補強用充填剤100質量%中、カーボンブラックの含有量が、好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、特に好ましくは100質量%である。該カーボンブラックの含有量が50質量%未満であると、本発明の好適な効果が充分に得られないおそれがある。ここで、カーボンブラックの含有量は、本発明に係るゴム組成物が2種以上のカーボンブラックを含む場合は、カーボンブラックの合計含有量である。
本発明に係るゴム組成物は、オイルを含有することが好ましい。オイルを配合することにより、カーボンブラックの分散性やゴム組成物を作製する際の加工性を向上できる。
上記オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物を用いても良い。プロセスオイルとしては、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル(アロマ系プロセスオイル)等が挙げられる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、サフラワー油、桐油等が挙げられる。中でも、ゴムとの相溶性と、動的粘弾性におけるtanδ(損失正接)、すなわち良好な低発熱性を維持することができるという理由から、芳香族系プロセスオイルが好ましい。
本発明に係るゴム組成物がオイルを含有する場合、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。1質量部未満では、オイルを配合することによる効果を発揮できないおそれがある。また、オイルの含有量は、好ましくは15質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。15質量部を超えると、充分な軟化作用は得られるが、補強性の大幅な低下が生じ、耐摩耗性、耐リムチェーフィング性能が低下するおそれがある。
本発明に係るゴム組成物は、加工性、低発熱性、耐リムチェーフィング性能が良好に得られるという理由から、非反応性アルキルフェノール樹脂を含むことが好ましい。
上記非反応性アルキルフェノール樹脂とは、鎖中のベンゼン環の水酸基のオルソ位及びパラ位(特にパラ位)において反応点を有さないアルキルフェノール樹脂をいう。ここで、非反応性アルキルフェノール樹脂としては、下記式(1)又は式(2)で示されるものを好適に使用でき、下記式(1)で示されるものがより好適である。
Figure 0006092829
式(1)中、mは整数である。適度なブルーム性という点で、mは1〜10が好ましい。Rは、同一又は異なって、アルキル基を表し、ゴムとの親和性という点で、その炭素数は4〜15が好ましく、6〜10がより好ましい。
Figure 0006092829
式(2)中、rは整数である。適度なブルーム性という点で、rは1〜10が好ましく、2〜9がより好ましい。
本発明に係るゴム組成物中の非反応性アルキルフェノール樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは1質量部以上、更に好ましくは2質量部以上である。該含有量が0.2質量部未満では、低発熱性、耐リムチェーフィング性能を充分に改善できないおそれがある。また、該含有量は、好ましくは8質量部以下、より好ましくは4質量部以下である。該含有量が8質量部を超えると、充分な低発熱性が得られない傾向がある。
本発明に係るゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、シランカップリング剤;酸化亜鉛;ステアリン酸;加工助剤;各種老化防止剤;ワックス;硫黄、含硫黄化合物等の加硫剤;加硫促進剤等を適宜配合することができる。
上記硫黄としては、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄が挙げられ、中でも粉末硫黄が好ましい。硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部であり、より好ましくは0.5〜5質量部であり、更に好ましくは1〜2質量部である。
上記加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)等のチウラム系加硫促進剤;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。中でも、本発明の効果がより好適に得られるという理由から、スルフェンアミド系加硫促進剤が好ましく、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドがより好ましい。加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下、更に好ましくは2質量部以下、特に好ましくは1質量部以下である。
本発明に係るゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロール等で前記各成分を混練りし、その後加硫する方法等により製造できる。
本発明に係るゴム組成物は、クリンチ及び/又はチェーファー用ゴム組成物として使用することにより、本発明の効果を発揮できる。本発明に係るゴム組成物は、タイヤのクリンチ、チェーファー以外の部材に使用してもよい。
なお、本明細書において、クリンチとは、サイドウォールの内方端に配されるゴム部であり、チェーファーとは、ビード部の少なくともリムと接触する部分に配される部材である。クリンチ、チェーファーの具体例は、本願図1や、特開2010−163560号公報の図1等に示されている。
本発明の空気入りタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でクリンチ及び/又はチェーファーの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
本発明の空気入りタイヤは、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、高性能タイヤ等として好適に用いられる。本発明により得られる空気入りタイヤは、長期にわたって良好な耐リムチェーフィング性能及び帯電防止性能を発揮できる。
なお、本明細書における高性能タイヤとは、競技車両に使用する競技用タイヤをも含む概念である。
以下において、本発明の空気入りタイヤの一例について、図面を用いて説明する。
<基本構造>
本発明の空気入りタイヤの構造は、例えば、図1のタイヤ断面の右上半分に例示されるものである。空気入りタイヤ1は、トレッド部を構成するトレッドゴム7と、その両端から空気入りタイヤ1の半径方向内方に延びる一対のサイドウォール部を構成するサイドウォールゴム8と、各サイドウォール部の内方端に位置するクリンチ部を構成するクリンチゴム3及びリム上部に位置するチェーファー部を構成するチェーファーゴム2とを備える。またクリンチ部、チェーファー部間にはカーカス10が架け渡されるとともに、このカーカス10の空気入りタイヤ1の半径方向外側にブレーカー部を構成するブレーカーゴム9が配される。該カーカス10は、カーカスコードを配列する1枚以上のカーカスプライから形成され、このカーカスプライは、トレッド部からサイドウォール部を経て、ビードコア13と、該ビードコア13の上端からサイドウォール方向に延びるビードエーペックス11との廻りを空気入りタイヤ1軸方向の内側から外側に折返され、折返し部によって係止される。ブレーカー部は、ブレーカーコードを配列した2枚以上のブレーカープライからなり、各ブレーカーコードがブレーカープライ間で交差するよう向きを違えて重置している。本発明の空気入りタイヤ1においては、これに限られないが、例えば、トレッド部(トレッドゴム7、ベーストレッド)とブレーカー部との間に、ブレーカー部の上側を被覆する被覆ゴム(アンダートレッド)5が設けられる。該被覆ゴム5と接触領域を有して、カーカスプライとブレーカー部の両端部及びサイドウォール部との間にクッションゴム4が配置される。そして前記被覆ゴム5に接し一部が接地面に露出するようにトレッドゴム7中に通電ゴム6が配置される。また、前記クッションゴム4と接触領域を有して、カーカス10とサイドウォールゴム8との間に、少なくともクッションゴム4からクリンチゴム3又はチェーファーゴム2に接する位置に亘る内層サイドウォールゴム14が配置される。空気入りタイヤ1では、通電ゴム6と被覆ゴム5とクッションゴム4と内層サイドウォールゴム14とクリンチゴム3、チェーファーゴム2とが電気的に接続する構造となっている。
なお、図1では、内層サイドウォールゴム14とチェーファーゴム2が直接接触していないが、内層サイドウォールゴムとチェーファーゴムを直接接触させる構造としてもよい。
上記構造を採用することで空気入りタイヤの走行時にリムとの接触領域に位置するビード部ゴム(クリンチゴム、チェーファーゴム)、又は接地領域に発生する静電気は空気入りタイヤ内部における電気的に接続された導電性のゴム部材を通って空気入りタイヤの外部に放出される。従って、トレッドゴム、ブレーカーゴム、サイドウォールゴムにシリカを使用しても空気入りタイヤの電気抵抗を低くできる。
<トレッドゴム、ブレーカーゴム、サイドウォールゴム>
空気入りタイヤを構成するトレッドゴム、ブレーカーゴム、サイドウォールゴムの体積固有抵抗は、いずれも1×10Ω・cm以上に設定されることが好ましい。また、該体積固有抵抗の上限は、いずれも特に限定されないが、1×1015Ω・cmに設定されることが好ましい。これらの部材においては、従来、ゴム補強剤(充填剤)としてカーボンブラックが用いられていたが、これをシリカに置き換えることで転がり抵抗を軽減できる。更にシリカは石油等化石燃料由来の材料でないことから、一般に石油または石炭由来の材料であるカーボンブラックに比べ環境問題の観点からも好適に採用される。しかし、シリカを用いる場合、体積固有抵抗が大きくなる傾向にある。本発明ではシリカ配合を基本とすることで空気入りタイヤの転がり抵抗の軽減及びゴムの加工性等の基本特性を維持しつつ、前述の電気的に接続された構造によりゴム組成物の体積固有抵抗が1×10Ω・cm以上という高い電気抵抗の問題点を改善できる。
なお、本発明において、体積固有抵抗は、実施例に記載の方法により測定できる。また、本発明において、単に体積固有抵抗と記載した場合には、10Vで測定した体積固有抵抗を意味することとする。
上記シリカとしては、特に制限はなく、湿式法または乾式法により調製されたものを用いることができる。シリカを配合することにより、補強性を確保しながらも転がり抵抗をより低く抑えることができ、耐屈曲亀裂成長性、機械的強度等を確保することができる。また、シリカを配合することで、ゴム組成物の耐スコーチ性を改善することもできる。
本発明の空気入りタイヤにおいては、トレッドゴム、ブレーカーゴム及びサイドウォールゴムのそれぞれに含有される充填剤のうち50質量%以上がシリカであることが好ましい。充填剤のうち50質量%以上をシリカが占める場合、空気入りタイヤの転がり抵抗の低減効果が良好である。充填剤のうちシリカが占める割合は、より好ましくは70質量%以上、更に好ましくは90質量%以上である。該割合の上限は、特に限定されず、100質量%であってもよい。上記充填剤のすべてがシリカであっても良いが、トレッドゴム、ブレーカーゴム及びサイドウォールゴムのそれぞれの導電性や機械的強度、耐紫外線劣化性等を調整する目的で他の充填剤を併用してもよい。
上記シリカは、トレッドゴム、ブレーカーゴム及びサイドウォールゴムのそれぞれにおけるゴム成分100質量部に対して、例えば、5〜100質量部配合できる。シリカを5質量部以上配合する場合、空気入りタイヤの転がり抵抗を低減でき、100質量部以下配合する場合、トレッドゴム、ブレーカーゴム及びサイドウォールゴムの製造時における未加硫ゴム組成物の粘度上昇による加工性の低下やコストの過度な上昇を良好に防止できる。
上記シリカの窒素吸着比表面積(BET法)は、好ましくは50〜300m/g、より好ましくは100〜250m/gの範囲内であることが好ましい。該窒素吸着比表面積が50m/g以上である場合、補強効果が充分得られることにより空気入りタイヤの耐摩耗性が良好に向上する。一方、該窒素吸着比表面積が300m/g以下である場合、それぞれのゴムの製造時の加工性が良好であり、空気入りタイヤの操縦安定性も良好に確保される。なお、本発明において、該窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される。
トレッドゴム、ブレーカーゴム及びサイドウォールゴムにシリカが使用される場合、シリカと共にシランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン等のビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシランのグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン等のニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロロ系等が挙げられる。中でも、スルフィド系が好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドがより好ましい。なお、シランカップリング剤の配合量は、シリカ100質量部に対して、5〜15質量部が好ましい。
<被覆ゴム>
本発明における被覆ゴム5は、上記クッションゴム4と上記通電ゴム6とに接し、ブレーカー部上部を被覆するように設けられる体積固有抵抗が1×10Ω・cm未満に設定されたゴムからなることが好ましい。該体積固有抵抗が1×10Ω・cm未満であれば空気入りタイヤの導電性の向上効果が所望の程度得られる。また、該体積固有抵抗は、より好ましくは1×10Ω・cm以下、更に好ましくは1×10Ω・cm以下、特に好ましくは1×105.5Ω・cm以下に設定され、また、好ましくは1×10Ω・cm以上、より好ましくは1×10Ω・cm以上に設定される。
上記被覆ゴムの厚みは0.2mm以上であれば空気入りタイヤの導電性の向上効果が所望の程度得られ、3.0mm以下であれば空気入りタイヤの転がり抵抗を大きく悪化させることがない。クッションゴムの厚みは、0.5〜2.0mmの範囲が好ましく、0.7〜1.3mmの範囲がより好ましい。上記被覆ゴムは、クッションゴムと通電ゴムと接する部分を有していればよく、トレッド部とブレーカー部の間全面に亘り設けたり、上記通電ゴムが配された位置まで、又はそれを超える範囲で部分的に設けたりすることができる。
また、被覆ゴムとクッションゴム及び通電ゴムとの接する部分について、上記クッションゴムとは空気入りタイヤの周方向に帯状の2mm以上の幅で接触している部分があることが好ましく、4mm以上接触していることがより好ましい。該幅の上限は、特に限定されないが、10mmであることが好ましい。クッションゴムと被覆ゴムとを上記の条件で接触させることにより、空気入りタイヤの導電性効果が充分に得られる。上記通電ゴムとの接触は、通電ゴムの空気入りタイヤの幅方向及び/又は周方向の全面が接していることが好ましい。
被覆ゴムに使用されるカーボンブラックの窒素吸着比表面積は、50〜2000m/gであることが好ましい。これにより、被覆ゴムの機械的強度が良好であり、製造時の加工性を確保する点でも好ましい。該窒素吸着比表面積は、60〜1500m/gがより好ましい。また、カーボンブラックは、石油外資源である木タールカーボンブラック等も好適に採用されうる。
被覆ゴムは、充填剤として、2種以上のカーボンブラックを含有しても良い。
被覆ゴムが2種のカーボンブラックを含有する場合、一方のカーボンブラックの窒素吸着比表面積は、30〜90m/gが好ましく、60〜85m/gがより好ましい。また、他方のカーボンブラックの窒素吸着比表面積は、95〜200m/gが好ましく、105〜125m/gがより好ましい。
本発明において、被覆ゴムは、ゴム成分100質量部に対してカーボンブラックを5〜80質量部含有することが好ましく、10〜70質量部含有することがより好ましく、20〜60質量部含有することが更に好ましい。5質量部以上のカーボンブラックが配合される場合、被覆ゴムの導電性を高く出来る。なお、被覆ゴムが2種以上のカーボンブラックを含有する場合、上記含有量は、カーボンブラックの合計含有量である。
<クッションゴム>
本発明におけるクッションゴム4は、後述のカーカス10を構成するカーカスプライとブレーカー部のエッジ部分及びサイドウォール部との間、かつ、ブレーカー両端部の下側領域に、内層サイドウォールゴム14と接触領域を有して設けられる体積固有抵抗が1×10Ω・cm未満に設定されたゴムからなることが好ましい。前記体積固有値が1×10Ω・cm未満であれば、空気入りタイヤの導電性の向上効果が得られる。クッションゴムの体積固有抵抗は、より好ましくは1×10Ω・cm以下、更に好ましくは1×106.5Ω・cm以下、特に好ましくは1×10Ω・cm以下に設定され、また、好ましくは1×10Ω・cm以上、より好ましくは1×10Ω・cm以上に設定される。
クッションゴムは上述のようにカーカスを構成するカーカスプライとブレーカー部のエッジ部分及びサイドウォールとの間に空気入りタイヤの周方向に連続又は不連続に形成されていればよく、その厚さ、形状等は特に制限はない。
クッションゴムに使用されるカーボンブラックの窒素吸着比表面積は、50〜2000m/gであることが好ましい。これにより、クッションゴムの機械的強度が良好であり、製造時の加工性を確保する点でも好ましい。該窒素吸着比表面積は、60〜1500m/gがより好ましい。また、カーボンブラックは、石油外資源である木タールカーボンブラック等も好適に採用されうる。
本発明において、クッションゴムは、ゴム成分100質量部に対してカーボンブラックを1〜50質量部含有することが好ましく、3〜30質量部含有することがより好ましく、5〜20質量部含有することが更に好ましい。なお、クッションゴムが2種以上のカーボンブラックを含有する場合、上記含有量は、カーボンブラックの合計含有量である。
<通電ゴム>
本発明において、通電ゴムはトレッド部に埋設されその一部は空気入りタイヤの接地面に露出し、他の一部は被覆ゴムと連結(接触)しており、空気入りタイヤの走行時に発生した静電気を接地面に効果的に放出する。図1において通電ゴム6は、トレッド部の中央部に1箇所埋設された構造として示されているが、複数個の通電ゴムを埋設することもできる。そして空気入りタイヤの幅方向の通電ゴムの幅は、例えば、0.2〜10mm、好ましくは2〜4mmである。0.2mm未満の場合は通電効果は少なく、一方、10mmを超えるとトレッド部における通電ゴムの接地領域が相対的に増加し、接地特性を損なったり、転がり抵抗特性や耐摩耗性が損なわれたりするおそれがある。また、通電ゴムは空気入りタイヤの周方向に連続層として形成することが好ましいが、空気入りタイヤの周方向に断続的に形成することもできる。
通電ゴムの体積固有抵抗は、トレッドゴム、ブレーカーゴム及びサイドウォールゴムよりも低く設定され、1×10Ω・cm未満であることが好ましい。該体積固有抵抗が1×10Ω・cm未満の場合、空気入りタイヤの導電性が改善され静電気の放出効果が得られる。該通電ゴムの体積固有抵抗は、より好ましくは1×10Ω・cm以下、更に好ましくは1×10Ω・cm以下、特に好ましくは1×105.5Ω・cm以下である。該通電ゴムの体積固有抵抗の下限は特に限定されないが、好ましくは1×10Ω・cm、より好ましくは1×10Ω・cmである。
通電ゴムも、被覆ゴムやクッションゴムと実質的に同様の配合を採用することもでき、上記と同様のカーボンブラックやシリカを配合してもよい。また、接地特性を改善する観点からトレッドゴムの配合に基づき導電性を付与する配合設計を採用することも可能である。
<内層サイドウォールゴム>
内層サイドウォールゴム14は、クッションゴム4と接触領域を有して、カーカス10とサイドウォールゴム8との間に、少なくともクッションゴム4からクリンチゴム3又はチェーファーゴム2に接する位置に亘って配置され、例えば、該内層サイドウォールゴムの上端部でクッションゴム、下端部でクリンチゴム又はチェーファーゴムと電気的に接続する構造となっている。内層サイドウォールゴムの体積固有抵抗は1×10Ω・cm未満に設定されている。前記体積固有値が1×10Ω・cm未満であれば空気入りタイヤの導電性の向上効果が得られる。該内層サイドウォールゴムの体積固有抵抗は、好ましくは1×10Ω・cm以下、より好ましくは1×106.5Ω・cm以下、更に好ましくは1×10Ω・cm以下、特に好ましくは1×105.5Ω・cm以下に設定される。導電性成分を多量に配合されたゴム組成物を採用すると電気抵抗が小さくなるが、一方では空気入りタイヤがリムに接する領域における電気化学反応が促進されリムが錆び易くなる。これを回避するためには、該クッションゴムの体積固有抵抗は、好ましくは1×10Ω・cm以上、より好ましくは1×10Ω・cm以上に設定される。
上記内層サイドウォールゴムの厚みは0.2mm以上であれば空気入りタイヤの導電性の向上効果が所望の程度得られ、1.0mm以下であれば空気入りタイヤの転がり抵抗を大きく悪化させることがない。クッションゴムの厚みは、特に0.5〜1.5mmの範囲が好ましい。上記内層サイドウォールゴムは、カーカスとサイドウォールゴムとの間に配置され(例えば、カーカスの外側、サイドウォールゴムの内側にそれぞれ隣接して配置され)、クッションゴムとビード部ゴムと接する部分を有していればよい。内層サイドウォールゴムは、その一部がカーカスとブレーカーの間に配置され、空気入りタイヤの周方向に連続又は不連続に形成されても良い。
また、内層サイドウォールゴムとクッションゴム及びビード部ゴムとの接する部分について、上記クッションゴムとは空気入りタイヤの周方向に帯状の2mm以上の幅で接触している部分があることが好ましく、4mm以上接触していることがより好ましい。該幅の上限は特に限定されないが、10mmであることが好ましい。内層サイドウォールゴムとクッションゴムとを上記の条件で接触させることにより、空気入りタイヤの導電性効果が充分に得られる。上記ビード部ゴム(好ましくはクリンチゴム及び/又はチェーファーゴム)との接触は、カーカス形状に沿って2mm以上の幅で接触している部分があることが好ましく、4mm以上の幅で接触している部分があることがより好ましい。該幅の上限は特に限定されないが、10mmであることが好ましい。
本発明では、図1で示されるような電気的な接続経路により静電気を効果的に放出できるとともに、上記配合の内層サイドウォールゴム用ゴム組成物を使用することで耐クラック性能も改善できる。そのため、プライ巻上げ部を起点としてのクラックの発生を防止でき、サイドウォール表面、インナーライナー表面のクラックの発生も防止できる。
内層サイドウォールゴムも、クッションゴムと実質的に同様の配合を採用することもでき、上記と同様のカーボンブラックやシリカを配合してもよい。
<ビード部ゴム>
本発明で、ビード部のリムフランジに接する領域に配置されるビード部ゴムはクリンチゴム及びチェーファーゴムを含む概念である。空気入りタイヤが走行する際にビード部ゴムを介してリムから駆動力が伝達されるが、この際にリムとビード部ゴムとの摩擦で静電気が発生しやすい。ビード部ゴムは上記内層サイドウォールゴムと接触領域を有するので、静電気は該内層サイドウォールゴムを通って接地面に有効に放出される。図1においてクリンチゴム3、チェーファーゴム2は、内層サイドウォールゴム14と電気的に接続している。
ここでビード部ゴム(クリンチゴム、チェーファーゴム)の体積固有抵抗は1×10Ω・cm未満であることが好ましい。体積固有抵抗を1×10Ω・cm未満にすることで空気入りタイヤの良好な導電性が得られる。該ビード部ゴムの体積固有抵抗は、好ましくは1×10Ω・cm以下、より好ましくは1×106.5Ω・cm以下、更に好ましくは1×10Ω・cm以下、特に好ましくは1×105.5Ω・cm以下である。該ビード部ゴムの体積固有抵抗の下限は特に限定されないが、好ましくは1×10Ω・cm、より好ましくは1×10Ω・cmである。クリンチゴム3、チェーファーゴム2は、耐摩耗性、耐リムチェーフィング性能、剛性及び硬度が要求されるので、このような配合設計に加え、クッションゴム及び通電ゴムの配合手法で電気抵抗を調整することができる。また、ビード部ゴムは、JIS K 6812「ポリオレフィン管、継手及びコンパウンドの顔料分散又はカーボン分散の評価方法」に準じて、凝集塊をカウントして求めたカーボンブラックの分散率が90%以上であるゴム組成物を用いて作製されることが好ましい。
上記ビード部ゴムのクリンチ及び/又はチェーファーは、上述の本発明に係るゴム組成物を用いて作製される。
<カーカス>
本発明におけるトレッド部からサイドウォール部を経てビード部に至るカーカスは、カーカスコードを配列する1枚以上のカーカスプライから構成される。該カーカスプライは、カーカスコードを平行に引き揃えてゴム中に埋設した構成である。上記カーカスコードを構成する繊維材料としては、レーヨン、ナイロン、ポリエステル、アラミド等を例示することができ、これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。環境に配慮する目的で、天然資源材料であることからレーヨンを用いても良い。この場合、カーカスコードを構成する繊維材料に対してレーヨンを90質量%以上配合することが好ましい。
プライゴムの体積固有抵抗は特に限定されないが、トレッドゴム、ブレーカーゴム及びサイドウォールゴムと同様に設定できる。また、プライゴムの体積固有抵抗を1×10Ω・cm未満に設定することもでき、これにより、隣接する内層サイドウォールゴムと相俟って、空気入りタイヤの導電性が改善され静電気の放出効果が得られる。この場合、該プライゴムの体積固有抵抗は、好ましくは1×10Ω・cm以下、より好ましくは1×10Ω・cm以下、更に好ましくは1×105.5Ω・cm以下に設定できる。該プライゴムの体積固有抵抗の下限は特に限定されないが、好ましくは1×10Ω・cm、より好ましくは1×10Ω・cmである。
本発明におけるプライゴムは、被覆ゴムと実質的に同様の配合を採用でき、上記と同様のカーボンブラックやシリカを配合してもよい。また、カーカスコードとの接着性を改善する観点から従来のプライゴムの基本配合に基づき、カーボンブラック等を配合することで導電性を付与することも可能である。
本発明では、トレッドゴム、ブレーカーゴム及びサイドウォールゴムの体積固有抵抗を、1×10Ω・cm以上として、転がり抵抗や耐久性等のタイヤ性能を維持しながら、前記ビード部ゴム、これに電気的に接続された内層サイドウォールゴム、クッションゴム、被覆ゴム及び通電ゴムの体積固有抵抗をより低く調整している。従って、空気入りタイヤに発生した静電気をこれらにより形成される電気的な接続通路を介して効果的に放出することができる。
更に、クリンチ及び/又はチェーファーが、本発明に係るゴム組成物を用いて作製されているため、転がり抵抗を低く抑えるとともに、タイヤ走行時の静電気の蓄積を防止でき、更に、経時でのタイヤの電気抵抗の上昇をも抑制でき、タイヤのライフを通してタイヤ走行時の静電気の蓄積を効果的に防止でき、さらに、耐リムチェーフィング性能も改善できる。なお、内層サイドウォールゴム及び/又はクッションゴムも本発明に係るゴム組成物を用いて作製されていてもよい。
<被覆ゴム、クッションゴム、通電ゴム、内層サイドウォールゴム、トレッドゴム、ブレーカーゴム、及びサイドウォールゴムのゴム配合>
本発明の空気入りタイヤにおける被覆ゴム、クッションゴム、通電ゴム、内層サイドウォールゴム、トレッドゴム、ブレーカーゴム、及びサイドウォールゴムは、例えば以下のゴム組成物から構成される。
これらのゴム組成物に使用されるゴム成分としては、例えば、本発明に係るゴム組成物で列挙したものが挙げられる。被覆ゴム、クッションゴム、通電ゴム、内層サイドウォールゴム、トレッドゴム、ブレーカーゴム、及びサイドウォールゴムに用いられるゴム成分としてはジエン系ゴムが好ましく、中でも、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エポキシ化天然ゴム等が好ましい。
上記ゴム組成物には、タイヤゴム配合において一般的に採用される以下の配合剤を適宜配合することができる。
ゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、クレー、タルク等の補強用充填剤;酸化亜鉛;ステアリン酸;加工助剤;各種老化防止剤;ワックス;オイル;硫黄、含硫黄化合物等の加硫剤;加硫促進剤等を適宜配合できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
[カーボンブラック製造設備]
空気導入ダクトと燃焼バーナーを備える内径500mm、長さ1750mmの燃焼帯域、該燃焼帯域に連なっており、周辺から原料ノズルを貫通設置した内径55mm、長さ700mmの狭径部からなる原料導入帯域、クエンチ装置を備えた内径200mm、長さ2700mmの後部反応帯域を順次接合したカーボンブラック製造設備を用いた。
[製造条件](ファーネス法)
この製造設備を用い、燃料に天然ガスを用い、特性を表1に示した油及び石油系炭化水素を原料油として用い、その他条件として表2に示した各条件によりカーボンブラックを製造した。各製造例により得られたカーボンブラックの歩留まり、各種特性を表2に併せて示した。なお、カーボンブラックの各種特性の測定は、上述の方法により行った。また、製造例2−5、7−14により得られたカーボンブラックは、上記カーボンブラック(1)に相当する。なお、製造例12−14により得られたカーボンブラックについては、歩留まりが悪く、評価を行えるほどのカーボンブラックが得られなかったため、該製造条件における原料油量の値は確認できず、更に、カーボンブラックの各種特性の測定、及び後述するカーボンブラックをゴム組成物に配合する試験は行わなかった。
Figure 0006092829
Figure 0006092829
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
<材料>
NR(天然ゴム):TSR20
カーボンブラック:製造例1〜11により得られたカーボンブラック
アロマオイル:(株)ジャパンエナジー製のプロセスX−140(芳香族系プロセスオイル)
石油系レジン:(株)日本触媒製のSP1068レジン(上記式(1)で表される非反応性アルキルフェノール樹脂:m=1〜10の整数、R=オクチル基)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「桐」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−フェニル−N′−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエース0355
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
BR(ブタジエンゴム):宇部興産(株)製のBR150B(シス含量:95質量%)
SBR:住友化学工業(株)製のSBR1502(スチレン含有量:23.5質量%)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(NSA:175m/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
カーボンブラック1:三菱化学(株)製のダイアブラックI(NSA:114m/g)
カーボンブラック2:キャボットジャパン(株)製のショウブラックN330(NSA:75m/g、DBP:102ml/100g)
カーボンブラック3:デグッサ社製のPRINTEX XE2B(NSA:1000m/g、DBP:420ml/100g)
ステアリン酸コバルト:日鉱金属(株)製のCOST−S
不溶性硫黄:三新化学(株)のサンフェルEX
<クリンチゴム、チェーファーゴムの調製>
タイヤのリムに接触しかつタイヤの帯電防止性能を確保するためのタイヤ導電部材(クリンチゴム、チェーファーゴム)については、表3、表4に示す配合成分のうち工程1に示す成分を、密閉式バンバリーミキサーを用いて排出温度が150℃となるように4分間混練した(ベース練り工程1)。次に、ベース練り工程1により得られた混練物と、工程2に示す成分とを、密閉式バンバリーミキサーを用いて排出温度が150℃となるように3分間混練した(ベース練り工程2)。更に、ベース練り工程2により得られた混練物を、密閉式バンバリーミキサーを用いて排出温度が140℃となるように3分間混練した(再練り工程)。次に、再練り工程により得られた混練物に、硫黄及び加硫促進剤を加えて排出温度が100℃となるように3分間更に練り込み、従来法により押出し工程、カレンダー工程を経て、クリンチゴム組成物、チェーファーゴム組成物を調製した。
<被覆ゴム、通電ゴムの調製>
表5、表6に示す配合成分のうち硫黄及び加硫促進剤を除いた成分を、密閉式バンバリーミキサーを用いて排出温度が150℃になるように4分間混練した後、硫黄及び加硫促進剤を加えて排出温度が100℃になるように3分間更に練り込み、従来法により押出し工程、カレンダー工程を経て、被覆ゴム組成物(アンダートレッドゴム組成物)、通電ゴム組成物を調製した。
<トレッドゴム、サイドウォールゴム、ブレーカーゴムの調製>
表7〜表9に示す配合成分のうち硫黄及び加硫促進剤を除いた成分を、密閉式バンバリーミキサーを用いて排出温度が150℃になるように4分間混練した後、硫黄及び加硫促進剤を加えて排出温度が100℃になるように3分間更に練り込み、従来法により押出し工程、カレンダー工程を経て、トレッドゴム組成物、サイドウォールゴム組成物、ブレーカーゴム組成物を調製した。トレッドゴム組成物については、被覆ゴム組成物や通電ゴム組成物と合わせて押し出してトレッド形状に成形することにより得た。
<内層サイドウォールゴム、クッションゴムの調製>
表10に示す配合成分のうち工程1に示す成分を、密閉式バンバリーミキサーを用いて排出温度が150℃になるように4分間混練した(ベース練り工程1)。次に、ベース練り工程1により得られた混練物と、工程2に示す成分とを、密閉式バンバリーミキサーを用いて排出温度が150℃になるように3分間混練した(ベース練り工程2)。更に、ベース練り工程2により得られた混練物を、密閉式バンバリーミキサーを用いて排出温度が140℃になるように3分間混練した(再練り工程)。次に、再練り工程により得られた混練物に、硫黄及び加硫促進剤を加えて排出温度が100℃になるように3分間更に練り込み、従来法により押出し工程、カレンダー工程を経て、内層サイドウォールゴム組成物、クッションゴム組成物を調製した。
<試験用加硫ゴムスラブの調製>
表3〜表10の各ゴム組成物を170℃で15分間加硫することにより加硫ゴムスラブシート(2mm×130mm×130mm)を作製した。この加硫ゴムスラブシートを使用して以下の評価を行った。結果を表3〜表10に示す。なお、表3の基準比較例を比較例1、表4の基準比較例を比較例2とした。
<カーボンブラックの分散率>
上記加硫ゴムスラブシート(表3、表4、表10の各ゴム組成物)から測定用試験片を切り出し、JIS K 6812「ポリオレフィン管、継手及びコンパウンドの顔料分散又はカーボン分散の評価方法」に準じて、加硫ゴム組成物中のカーボンブラックの凝集塊をカウントして、カーボンブラックの分散率(%)をそれぞれ算出した。分散率が大きいほどカーボンブラックの分散性に優れることを示す。
<ゴム組成物の体積固有抵抗(Ω・cm)>
上記加硫ゴムスラブシート(表3〜表10の各ゴム組成物。厚さ2mm×130mm×130mm。)を用いてADVANTEST社製の超高抵抗微小電流計R8340Aを用いて印加電圧10V、気温23℃、相対湿度55%の条件下でゴム組成物の体積固有抵抗(体積抵抗率)を測定した。その結果の常用対数を表3〜表10に示す。値が大きいほどゴム組成物の体積固有抵抗が高く、導電性が悪いことを示す。
<耐摩耗性>
ランボーン摩耗試験機を用いて、温度20℃、スリップ率40%及び試験時間2分間の条件下でランボーン摩耗量を測定した。さらに、測定したランボーン摩耗量から容積損失量を計算し、基準比較例のランボーン摩耗指数を100とし、各配合の容積損失量を指数表示した(ランボーン摩耗指数)。ランボーン摩耗指数が大きいほど、耐摩耗性に優れることを示す。
<転がり抵抗特性>
上記加硫ゴムスラブシート(表3、表4の各ゴム組成物)から測定用試験片を切り出し、粘弾性スペクトロメーターVES((株)岩本製作所製)を用いて、温度50℃、初期歪み10%、動歪み2%、周波数10Hzの条件下で、各試験用ゴム組成物のtanδを測定し、基準比較例の転がり抵抗指数を100として、下記計算式により、転がり抵抗特性をそれぞれ指数表示した(転がり抵抗指数)。指数が大きいほど転がり抵抗特性(低発熱性)が優れることを示す。指数が95以上の場合に良好と判断した。
(転がり抵抗指数)=(基準比較例のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
<空気入りタイヤの調製>
表3、表4に示す各配合で調製したゴム組成物をクリンチゴム、チェーファーゴムに適用し、表5〜表10のゴム配合で調製したゴム組成物を被覆ゴム、通電ゴム、トレッドゴム、サイドウォールゴム、ブレーカーゴム、内層サイドウォールゴム及びクッションゴムに適用し、それぞれのゴムを貼り合わせ、170℃で15分間加硫成形し、図1に示す構造を有するサイズ195/65R15の空気入りタイヤ(試験用タイヤ)を作製した。
ここで、試験用タイヤの基本構造は次のとおりである。
<カーカスプライ>
コード角度:タイヤ周方向に90度
コード材料:ポリエステル 1670dtex/2
<ブレーカー>
コード角度:タイヤ周方向に24度×24度
コード材料:スチールコード(2+2×0.25)
なお、内層サイドウォールゴムの厚みは0.5mm、被覆ゴムの厚みは1mm、クッションゴムの厚みは1mmであり、通電ゴムの幅は3mmでタイヤ周方向に連続した構造のものを採用した。
また、被覆ゴムとクッションゴムの接触はタイヤ周方向に帯状で5mmの幅、被覆ゴムと通電ゴムの接触は通電ゴムのタイヤ幅方向の全面、内層サイドウォールゴムとクッションゴムの接触はタイヤ周方向に帯状で5mmの幅、内層サイドウォールゴムとクリンチゴムの接触はカーカス形状に沿って5mm以上の幅の構造のものを採用した。
この試験用タイヤを使用して以下の評価を行った。結果を表3、表4に示す。
<タイヤの電気抵抗>
図2に示されるように、絶縁板51(電気抵抗値が1012Ω以上)の上に設置された表面が研磨された金属板52(電気抵抗値は10Ω以下)と、タイヤ・リム組立体を保持する導電性のタイヤ取付軸53と、電気抵抗測定器54とを含む測定装置を使用し、JATMA規定に準拠してタイヤとリムRの組立体の電気抵抗値を測定した。なお各試験用タイヤは、予め表面の離型剤や汚れが充分に除去されており、かつ、充分に乾燥した状態のものを用いた。また他の条件は、次の通りである。
リム:アルミニウム合金製 15×6JJ
内圧:200kPa
荷重:5.3kN
試験環境温度(試験室温度):25℃
湿度:50%
電気抵抗測定器の測定範囲:10〜1.6×1016Ω
試験電圧(印加電圧):1000V
試験の要領は、次の通りである。
(1)試験用タイヤをリムRに装着しタイヤ・リム組立体を準備する。この際、両者の接触部に潤滑剤として石けん水が用いられる。
(2)タイヤ・リム組立体を試験室内で2時間放置させた後、タイヤ取付軸53に取り付ける。
(3)タイヤ・リム組立体に前記荷重を0.5分間負荷し、解放後にさらに0.5分間、解放後にさらに2分間負荷する。
(4)試験電圧が印加され、5分経過した時点で、タイヤ取付軸53と金属板52との間の電気抵抗値を電気抵抗測定器54によって測定する。前記測定は、タイヤ周方向に90°間隔で4カ所で行われ、そのうちの最大値を当該タイヤの電気抵抗値(測定値)とする。
この測定を走行前(新品タイヤ)と2万km走行後に行い、各々の電気抵抗値の常用対数を表3、表4にまとめた。かかる常用対数値が、8以下であると良好な導電性を有すると判断した。また、走行前と2万km走行後のタイヤの電気抵抗値を比較して、2万km走行することによる電気抵抗値の上昇値も併記した。上昇値が低いほど、タイヤのライフを通してタイヤ走行時の静電気の蓄積を防止できる(良好な帯電防止性能を発揮できる)ことを示す。
<耐リムチェーフィング性能>
上記で作製した試験用タイヤを装着し、20000km走行させた後、クリンチの外観を観測し、チェーフィングの有無を目視により評定した。○は良好、△はチェーフィングが一部発生、×はチェーフィングが多数発生していることを示す。
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表3、表4より、本発明で規定するカーボンブラックを配合したゴム組成物を用いた実施例では、良好な低発熱性を維持又は改善しつつ、耐摩耗性を改善でき、良好な導電特性を発現できると共に、使用中の導電特性の低下を抑制でき、特に、当該ゴム組成物で構成されるクリンチ及び/又はチェーファーを備える空気入りタイヤにおいて、長期にわたって耐リムチェーフィング性能及び帯電防止性能を発揮できることが確認された。
他方、本発明の規定外のカーボンブラックを配合したゴム組成物を用いた比較例では、耐摩耗性、導電特性の低下抑制効果が実施例に比較して悪く、それによって、特に、クリンチ及び/又はチェーファーとして用いた場合に、リムチェーフィングが生じ、更には長期使用後のタイヤの帯電防止性能が悪くなるという問題が生じた。
1:タイヤ
2:チェーファーゴム
3:クリンチゴム
4:クッションゴム
5:被覆ゴム
6:通電ゴム
7:トレッドゴム
8:サイドウォールゴム
9:ブレーカーゴム
10:カーカス
11:ビードエーペックス
12:バンド
13:ビードコア
14:内層サイドウォールゴム
51:絶縁板
52:金属板
53:タイヤ取付軸
54:電気抵抗測定器
R:リム

Claims (8)

  1. ゴム成分と1種以上のカーボンブラックとを混練する工程、及び、
    該工程により得られたゴム組成物を用いて、クリンチ及び/又はチェーファーを作製する工程を含む空気入りタイヤの製造方法であって
    前記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、該カーボンブラックを製造するための原料油として、平均沸点T(°C)及び60°Fの水と比較した際の比重D(60/60°F)から以下の式で計算されるBMCI値が150以下、脂肪族炭化水素比率が30質量%以上である原料油を使用して得られたカーボンブラックであり、
    前記空気入りタイヤが、トレッド部と、一部がトレッドの表面に露出するように前記トレッド部に埋設される通電ゴムと、前記クリンチ及び/又はチェーファーとを備え、
    前記トレッド部を構成するトレッドゴムの体積固有抵抗は、1×10 Ω・cm以上であり、前記通電ゴム並びに前記クリンチ及び/又は前記チェーファーの体積固有抵抗は、いずれも1×10 Ω・cm未満である空気入りタイヤの製造方法。
    BMCI = 48640 / (T+273) + 473.7D − 456.8
  2. 前記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、該カーボンブラックを製造するための原料油として、BMCI値が95以上、脂肪族炭化水素比率が60質量%以下である原料油を使用して得られたカーボンブラックである請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記原料油に含まれる脂肪族炭化水素100質量%中、10質量%以上が動植物油またはその改質品由来の脂肪族炭化水素である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記原料油がトール油を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記カーボンブラックが、ファーネス法で製造されたカーボンブラックである請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記ゴム組成物における前記カーボンブラックの前記1種の含有量が、ゴム成分100質量部に対して、50〜150質量部である請求項1〜5のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  7. トレッド部と、一部がトレッドの表面に露出するように前記トレッド部に埋設される通電ゴムと、1種以上のカーボンブラックを含むゴム組成物で構成されるクリンチ及び/又はチェーファーを備える空気入りタイヤにおいて、
    前記カーボンブラックのうち少なくとも1種が、アグリゲート特性としてストークス相当径の分布曲線の最大頻度径(Dmod)が43〜79nm、Dmodに対する分布曲線の半値幅(△D50)の比(△D50/Dmod)が0.78〜2.5のカーボンブラックであり、
    前記トレッド部を構成するトレッドゴムの体積固有抵抗は、1×10 Ω・cm以上であり、前記通電ゴム並びに前記クリンチ及び/又は前記チェーファーの体積固有抵抗は、いずれも1×10 Ω・cm未満である空気入りタイヤ。
  8. 前記ゴム組成物における前記カーボンブラックの前記1種の含有量が、ゴム成分100質量部に対して、50〜150質量部である請求項7に記載の空気入りタイヤ。
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