JP2015004816A - 画像形成装置、および画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
請求項1に係る発明は、
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
不揮発性のオイルを含むキャリア液およびトナーを含有する液体現像剤を収容し、且つ、該液体現像剤により前記静電潜像を現像して前記像保持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
定着用の第一回転体および第二回転体が接してニップを形成する定着用の回転体対を少なくとも1組有し、前記トナー像が転写された前記記録媒体を前記ニップに挿通して加熱および加圧を施し前記記録媒体に前記トナー像を定着する定着手段と、
を備え、下記条件(A)を満たす画像形成装置。
条件(A):前記記録媒体の進行方向における最下流の前記回転体対のニップを通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下
前記トナーが離型剤を含有し、
前記トナー中における前記離型剤の濃度をY(質量%)、前記トナー像に対して前記離型剤が溶融する温度以上の加熱を施す直前の前記トナー像およびキャリア液における固形分濃度をZ(質量%)とした場合に、下記条件(B)を満たす請求項1に記載の画像形成装置。
条件(B):前記記録媒体の進行方向における最下流の前記回転体対のニップを通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が、下記式(1)で表されるa(g/m2)以上
式(1)
a=0.005/(〔0.01×Z〕×〔0.01×Y〕/{1−〔0.01×Z〕×[1−〔0.01×Y〕]})
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
不揮発性のオイルを含むキャリア液およびトナーを含有する液体現像剤により前記静電潜像を現像して前記像保持体の表面にトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
定着用の第一回転体および第二回転体が接してニップを形成する定着用の回転体対を少なくとも1組有する定着装置により、前記トナー像が転写された前記記録媒体を前記ニップに挿通して加熱および加圧を施し前記記録媒体に前記トナー像を定着する定着工程と、
を備え、下記条件(A)を満たす画像形成方法。
条件(A):前記記録媒体の進行方向における最下流の前記回転体対のニップを通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下
前記トナーが離型剤を含有し、
前記トナー中における前記離型剤の濃度をY(質量%)、前記トナー像に対して前記離型剤が溶融する温度以上の加熱を施す直前の前記トナー像およびキャリア液における固形分濃度をZ(質量%)とした場合に、下記条件(B)を満たす請求項3に記載の画像形成方法。
条件(B):前記記録媒体の進行方向における最下流の前記回転体対のニップを通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が、下記式(1)で表されるa(g/m2)以上
式(1)
a=0.005/(〔0.01×Z〕×〔0.01×Y〕/{1−〔0.01×Z〕×[1−〔0.01×Y〕]})
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、不揮発性のオイルを含むキャリア液およびトナーを含有する液体現像剤を収容し、且つ、該液体現像剤により前記静電潜像を現像して前記像保持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体に前記トナー像を定着する定着手段と、を備える。
前記定着手段は、定着用の第一回転体および第二回転体が接してニップを形成する定着用の回転体対を少なくとも1組有し、前記トナー像が転写された前記記録媒体を前記ニップに挿通して加熱および加圧を施し前記記録媒体に前記トナー像を定着する。
そして、上記画像形成装置では下記条件(A)を満たす。
前記定着工程は、定着用の第一回転体および第二回転体が接してニップを形成する定着用の回転体対を少なくとも1組有する定着装置により、前記トナー像が転写された前記記録媒体を前記ニップに挿通して加熱および加圧を施し前記記録媒体に前記トナー像を定着する。
そして、上記画像形成方法では下記条件(A)を満たす。
前記記録媒体の進行方向における最下流の回転体対のニップ(以下単に「最下流のニップ」とも称す)を通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下
このメカニズムは、必ずしも明確ではないものの以下のように推察される。即ち、定着の際に定着用の回転体対のニップを通過するトナー層の表面に特定の量を超えるキャリア液が存在すると、図2に示すごとく、定着用の第一回転体2と第二回転体6とのニップによる圧力Nがトナー92に対して一方向からかかるのではなく、キャリア液4を介してトナー92の様々な方向から作用するものと考えられる。その結果、トナー像の表面が滑らかな形状に固定されずに凹凸を有する形状となり、光沢性(グロス)が得られないものと思われる。
また、前記回転体対を3組有する場合であれば、最下流のニップに加えて記録媒体の進行方向における最下流の一つ前の回転体対におけるニップでも、トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下との条件を満たすことが好ましく、更に該キャリア液量は0.4g/m2以下であることがより好ましく、0.2g/m2以下であることが更に好ましい。更には、最下流およびその一つ前のニップに加えて記録媒体の進行方向における最下流の二つ前の回転体対におけるニップでも、トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下との条件を満たすことが好ましく、更に該キャリア液量は0.4g/m2以下であることがより好ましく、0.2g/m2以下であることが更に好ましい。
つまり、前記回転体対を複数組有する場合には、最下流側から順に極力多くの回転体対におけるニップで、トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下との条件を満たすことが好ましく、更に該キャリア液量は0.4g/m2以下であることがより好ましく、0.2g/m2以下であることが更に好ましい。尚、複数組の回転体対の全てのニップで上記条件を満たすことがよい。
−条件(B)−
条件(B):前記記録媒体の進行方向における最下流の回転体対のニップを通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が、下記式(1)で表されるa(g/m2)以上
式(1)
a=0.005/(〔0.01×Z〕×〔0.01×Y〕/{1−〔0.01×Z〕×[1−〔0.01×Y〕]})
しかし定着を行うニップにおいて、トナー像の表面の離型剤の量が少な過ぎる場合、ドキュメントオフセットを抑制するための量の離型剤がトナー像表面に存在しなくなる恐れがある。
これは、前記条件(B)を満たすことにより、最下流のニップ内でトナー像表面のキャリア液中に溶け込む離型剤量が0.005g/m2以上になるものと考えられ、これによって適切な量の離型剤がトナー像表面に存在することによると推察される。
1組の回転体対のニップにトナー像を有する記録媒体を通過させ、通過前のトナー像および記録媒体の単位面積当たりの質量(g/m2)から、通過後のトナー像および記録媒体の単位面積当たりの質量(g/m2)を差し引いた量を2倍し、ニップを通過する際のトナー像表面のキャリア液量とする。
尚、2倍する理由について説明すると、キャリア液を除去する(およそ半分の量のキャリア液を回収する)機能を有する第一回転体(例えば図1に示す画像形成装置100であればブレード72bおよびキャリア液回収部74bを備える加熱ロール80a)を備える回転体対のニップでは、キャリア液の泣き別れによりトナー像表面のキャリア液のおよそ半分の量が、トナー像に接触する回転体(第一回転体)に付着すると考えられる為である。また、キャリア液を除去する(およそ半分の量のキャリア液を回収する)機能を有さない第一回転体(例えばブレード等のキャリア液を回収する機構を備えない定着用のロール)を備える回転体対のニップでは、回転体(第一回転体)表面に付着したキャリア液の量とトナー像表面のキャリア液の量とが平衡状態に達しているものと考えられる。このニップを通過する際のキャリア液の量は、該ニップに挿通される前のトナー像表面に存在するキャリア液の量と、該ニップに突入する前の第一回転体表面に存在するキャリア液の量との合計量であり、且つこのキャリア液のおよそ半分の量が、再び泣き別れによりトナー像に接触する第一回転体に付着すると考えられる為である。
また、ここで言う「トナー像表面のキャリア液の量」とは、キャリア液中に離型剤が溶け込んでいる場合であれば、その溶け込んでいる離型剤も含んだ量をさす。
トナー中における離型剤の濃度Yは、以下の方法により測定される。まず、現像手段内に収容されている液体現像剤を取り出し、キャリア液を分離してトナーを得る。尚、トナーとキャリア液との分離は、まず液体現像剤を減圧ろ過することで、現像剤に含まれるキャリア液を大幅に除去する。揮発性のオイル(キャリア液)は、減圧ろ過後の現像剤を乾燥させることで除去される。尚、本実施形態においては少なくともキャリア液として不揮発性のオイルが含まれており、この不揮発性のオイルは、ろ過後の現像剤を、トナーが分散し且つキャリア液と混合し得る揮発性の溶媒と混合させることで、現像剤中に残留している不揮発性のオイル(キャリア液)を前記揮発性溶媒中に抽出する。この時用いる揮発性溶媒の量を、ろ過後の現像剤の10倍以上の量とすることで、キャリア液が十分に除去されるようにする。その後、揮発性オイルと混合した現像剤を再び減圧ろ過し、さらに、ろ過後の現像剤中に含まれる揮発性オイルを乾燥させることで、キャリア液が除去されたトナーを得る。
Y=100×(W0−W1)/W0
「トナー像に対して前記離型剤が溶融する温度以上の加熱を施す直前の前記トナー像およびキャリア液における固形分濃度Z」について説明する。本実施形態では、定着手段(定着工程)において少なくとも1組の回転体対によってトナー像に対し加熱が行われるが、この少なくとも1組の回転体対の内の少なくとも1つによって離型剤が溶融する温度以上の加熱が施される。また、回転体対を複数有する場合には、その内の2つ以上の回転体対によって離型剤が溶融する温度以上の加熱を施してもよい。更には、定着手段(定着工程)よりも前にトナー像に対して加熱を行う加熱手段(加熱工程)を設ける場合(例えば後述の図1に示す画像形成装置100であれば加熱装置60など)であれば、該加熱手段(加熱工程)で離型剤が溶融する温度以上の加熱を施してもよい。これらの加熱の中で最も先に離型剤が溶融する温度以上の加熱を施す直前の単位面積当たりのトナー像とキャリア液の合計量中における固形分濃度を、Zとする。
また、本実施形態では、後述する通り定着用の第一回転体や、回転体対の記録媒体進行方向の上流側に設けてもよいキャリア液除去部材、その他像保持体表面や中間転写体表面上に設けてもよいキャリア液除去部材等によって、トナー像上のキャリア液を除去してもよい。従って、上記固形分濃度Zにおける「直前」とはトナー像に対して離型剤が溶融する温度以上の加熱を施す前であって且つキャリア液がそれ以上除去されない段階をさす。
ここで、溶融温度は、上記のような測定を行って得られた吸熱ピーク(主体極大ピーク)の頂点の温度とする。
本実施形態では、後述する通り、定着手段(定着工程)において少なくとも1組の回転体対を有し、この回転体対のうちトナー像に接触する第一回転体にキャリア液を除去する機能を持たせてもよい(例えば、1つの方法として図1に示す画像形成装置100に示すごとくブレード72bおよびキャリア液回収部74bを加熱ロール(第一回転体)80aに備えさせる方法が挙げられる)。また、定着手段(定着工程)の記録媒体進行方向の上流側にキャリア液除去手段(例えば図1に示す画像形成装置100であればキャリア液除去ロール対70)を設けてもよく、その他像保持体表面や中間転写体表面上にキャリア液除去手段を設けてもよい。
これらのキャリア液を除去する機能やキャリア液除去手段によって除去されるキャリア液の量を調整すること、現像手段(現像工程)において像保持体表面に付与されるキャリア液の量を調整すること等により、定着手段(定着工程)に少なくとも1組有する回転体対の各ニップを通過する際のトナー像表面のキャリア液の量が調整される。
本実施形態に係る画像形成装置は、前述したように、像保持体と、帯電手段と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段と、を備えるものである。
また、本実施形態に係る画像形成方法は、帯電工程と、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程と、を有する方法である。
以下、本実施形態に係る画像形成装置について図面を用いて詳細に説明しつつ、かかる画像形成装置を用いた画像形成方法についても合わせて説明する。
画像形成装置100は、感光体(像保持体)10、帯電装置(帯電手段)20、露光装置(静電潜像形成手段)30、現像装置(現像手段)40、中間転写体52、感光体クリーナ12、転写ローラ(転写手段)50、非接触型の加熱装置(加熱手段)60、キャリア液除去ロール対(キャリア液除去手段)70、加熱ロール(第一回転体)80aと加圧ロール(第二回転体)80bとで構成される加熱加圧ロール対(定着用の回転体対)で構成される定着手段を有する。
感光体10は円柱形状を有し、感光体10の外周に、帯電装置20、露光装置30、現像装置40、中間転写体52、および感光体クリーナ12が順次に設けられている。
また、中間転写体52に転写されたトナー像92が用紙(記録媒体)94に転写される位置には転写ローラ50が設けられている。
更に、用紙94の進行方向において、転写ローラ50よりも下流側に非接触型の加熱装置60が設けられ、加熱装置60の下流側にキャリア液除去ロール対70が設けられ、キャリア液除去ロール対70の下流側に加熱ロール80aと加圧ロール80bとで構成される加熱加圧ロール対が設けられている。また、加熱ロール80aには、表面に接触して表面に付着したキャリア液を除去するブレード72bと該キャリア液を回収するキャリア液回収部74bとが設けられ、キャリア液を除去する機能を持たせている。
帯電装置20は感光体10の表面を予め定められた電位に帯電させる。
その後、帯電した感光体10の表面に対し、露光装置30が例えばレーザー光線によって画像信号に基づく露光を行い、静電潜像を形成する。
ここで、現像装置40は、現像ローラ42と現像剤収納容器44と規制部材46とを含んで構成されている。現像ローラ42は、現像剤収納容器44に収納される液体現像剤90に一部が浸るよう設けられる。液体現像剤90中ではトナーが分散されているが、例えば、液体現像剤90を、更に現像剤収納容器44内に設けられる攪拌部材によって攪拌してもよい。現像ローラ42表面に供給された液体現像剤90は、現像ローラ42が矢印A方向に回転することで、規制部材46によって定められた供給量に制限された状態で感光体10に搬送され、現像ローラ42と感光体10とが向かい合う(または接触する)位置で静電潜像に供給される。これによって静電潜像は顕像化されてトナー像92となる。尚、この際、トナー像92の周辺にはキャリア液が存在した状態である。
次いで、中間転写体52により矢印C方向に搬送されたトナー像92は、キャリア液と共に転写ローラ50との接触位置において用紙94に転写される。
まず、転写ローラ50の用紙94の進行方向下流には、非接触型の加熱装置60が設けられており、これによりトナー像92に対し予備的な加熱を行う。この非接触型の加熱装置60により、トナー像92は加熱される。
加熱装置60による加熱温度としては、トナー中に含まれる離型剤が溶融する温度以上であってもよいし、離型剤が溶融する温度未満であってもよい。具体的には、トナー中の結着樹脂を溶融しうる温度で加熱することが望ましい。また、加熱時間は、トナー像とキャリア液との分離状態を考慮し、上記加熱温度、加熱装置60の用紙94進行方向長さ、プロセススピードに応じて決定される。
加熱装置60に用いられるヒータとしては、図1に示す態様のごとく、例えば、加熱対象となるトナー像92側から当該トナー像に非接触で加熱する場合は、ハロゲンヒータ、熱風乾燥機等が挙げられる。また、熱風を吹き付ける送風装置や、赤外光を照射する照射装置等を適用してもよい。
また、加熱対象となるトナー像92の背面(つまり、用紙94のトナー像が形成されていない面)から加熱する態様であってもよく、その場合は加熱装置60に用いられるヒータとしては、当該背面に接触する加熱板、加熱ロール等が挙げられる。
更に、トナー像92の表裏両面側から加熱を行ってもよい。
本実施形態では、具体的には、弾性層として耐熱性のシリコーンゴムを用い、最表面に離型層としてPFA層を配置したロール対が用いられる。
なお、キャリア液除去手段としては、ロール対の形態に限定されるものではなく、トナー像上に分離したキャリア液を除去し得るものであればよく、ベルト状の部材をトナー像92の表面のキャリア液に接触させる形式等も用いられる。
また、キャリア液除去ロール対70における第一ロール70aは、弾性層を備えない構成(例えば金属ロール)としてもよい。
また、キャリア液除去ロール対70はニップを形成せず、間隔を有して配置される構成としてもよい。ニップを形成しない構成とすることで、第一ロール70aはトナー像92から分離したキャリア液にのみ接触し、トナー像92に外的応力をかけずに、トナー像92を乱さないといった利点がある。
キャリア液回収部74に回収されたキャリア液は、不図示の配管を通じて、キャリア液の供給部(不図示)へと搬送され、再利用されてもよい。
図1に示す本実施形態では、上記のようなキャリア液除去ロール対70が1つ設けられているが、キャリア液の回収能や装置のサイズ等に応じてその数は決定されればよく、キャリア液除去ロール体を複数有していてもよい。また、キャリア液除去ロール対70の内部に加熱手段を備えるようにしてもよい。加熱手段を備える事でトナー層の溶融を促進し、トナー層とキャリア液の分離が促進され、キャリア液の除去能力を向上させ得る。
また、形態の異なるキャリア液除去手段を複数設けてもよい。
加熱ロール80aおよび加圧ロール80bは、金属ロールに弾性ゴム層、およびトナー離型のための離型層を形成し、定められた圧力とニップ幅が得られるよう図示しない加圧機構によって用紙94を挟み込んでいる。また、少なくとも加熱加圧ロール対の一方(図1では加熱ロール80a)にヒータを備えているが、該ヒータは加圧ロール80bに備えていても、加熱加圧ロール対の両方が備えていてもよい。
また、図1に示す本実施形態では、上記のような加熱加圧ロール対が1組設けられているが、定着性能や装置のサイズ等に応じてその数は決定されればよく、加熱加圧ロール対を複数有していてもよい。例えば、加熱加圧ロール対として、用紙94の進行方向上流側から順に、最上流ロール対、中流ロール対、および最下流ロール対と3組の加熱加圧ロール対を備え、それぞれのロール対が用紙94を挟んでニップを形成するような構成としてもよい。
キャリア液回収部74bに回収されたキャリア液は、不図示の配管を通じて、キャリア液の供給部(不図示)へと搬送され、再利用されてもよい。
また、加熱加圧ロール対を2組以上有する場合であれば、更に最下流ロール対に加えて用紙94の進行方向における最下流の一つ前(前記の加熱加圧ロール対を3組有する態様であれば中流ロール対)におけるニップでも、トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下との条件を満たすことが好ましい。更には、その一つ前(前記の加熱加圧ロール対を3組有する態様であれば最上流ロール対)のニップでも、トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下との条件を満たすことが好ましい。つまり、加熱加圧ロール対(回転体対)を複数組有する場合には、用紙94の進行方向における最下流側から順に極力多くの加熱加圧ロール対(回転体対)におけるニップで、トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下との条件を満たすことが好ましい。
加熱加圧ロール対による加熱温度について具体的には、110℃以上150℃以下の範囲が望ましく、120℃以上140℃以下の範囲がより望ましい。
また、加熱加圧ロール対により印加される圧力は、1.5kg/cm2以上5kg/cm2以下であることが望ましく、更には2kg/cm2以上3.5kg/cm2以下であることがより望ましい。
画像形成装置100に備えられる帯電装置20、露光装置30、現像装置40、中間転写体52、転写ローラ50、感光体クリーナ12、および、加熱装置60、キャリア液除去ロール対70、加熱加圧ロール対は、すべて感光体10の回転速度と同期をとって動作されている。
更に、図1における現像装置40は画像形成装置100に脱着されるプロセスカートリッジの方式としてもよい。
本実施形態に適用される液体現像剤は、不揮発性のオイルを含むキャリア液と、トナーと、を含有する。
以下においては、本実施形態に適用される液体現像剤を構成する成分(トナー、キャリア液、その他の成分)について詳細に説明する。
トナーは、特に限定されるものではないが、例えば結着樹脂、着色剤、離型剤、その他の添加成分等を含んで構成される。
結着樹脂は、特に制限されないが、重付加反応または重縮合反応により合成されたものであることが、低温定着性、保存安定性の点で望ましい。具体的には、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリオール樹脂等が挙げられる。この中では、組み合わせて用いる結晶性樹脂との相溶性、離型剤の内包性の観点からポリエステル樹脂が望ましく用いられる。
「結晶性樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱量変化ではなく、明確な吸熱ピークを有するものをいうが、少なくとも重量平均分子量が5000を超える結晶性の樹脂を意味し、通常は、重量平均分子量が10000以上の結晶性の樹脂を意味する。
また、「非晶性樹脂」とは、示差走査熱量測定(DSC)において、ガラス転移に対応した階段状の吸熱点の他に、溶融温度に対応した明確な吸熱ピークを有しないものをいう。
結晶性樹脂は、溶融温度を有するため特定温度における粘度の低下が大きく、定着の際にトナーが加熱された際に、結晶性樹脂分子が熱的に活動を開始してから定着し得る領域までの温度差を小さくし得るため、更に優れた低温定着性を付与し得る。トナー粒子中の結晶性樹脂の望ましい含有量は、1質量%以上10質量%以下の範囲、更に望ましくは2質量%以上8質量%以下の範囲である。
なお、本実施形態において「構成モル%」とは、ポリエステル樹脂における各構成成分(カルボン酸成分、アルコール成分)を1単位(モル)したときの百分率を指す。
具体例としては、ジカルボン酸の場合、コハク酸、マロン酸、シュウ酸等のアルキルジカルボン酸類、およびフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ホモフタル酸、4,4’−ビ安息香酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸類、ジピコリン酸、ジニコチン酸、キノリン酸、2,3−ピラジンジカルボン酸等の含窒素芳香族ジカルボン酸類が挙げられ、ジオール類の場合、コハク酸、マロン酸、アセトンジカルボン酸、ジグリコール酸等の短鎖アルキルのジオール類が挙げられ、短鎖アルキルのビニル系重合性単量体の場合、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル等の短鎖アルキル、アルケニルの(メタ)アクリル酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類、ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン類、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン類等が挙げられる。これらの重合性単量体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
非晶性樹脂としては、公知のトナー用の非晶性樹脂が利用され、例えば、スチレン−アクリル樹脂等を利用し得るが、非晶性ポリエステル樹脂を用いることが好適である。
非晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は50℃以上80℃以下の範囲が望ましく、55℃以上65℃以下の範囲がより望ましい。また、重量平均分子量は8000以上30000以下の範囲であることが望ましく、8000以上16000以下の範囲であることがより望ましい。そして、第三成分を共重合してもよい。
非晶性ポリエステル樹脂は、これと組み合わせて用いる結晶性ポリエステル化合物と共通のアルコール成分またはカルボン酸成分を持つことが混和性を高める上で望ましい。
非晶性ポリエステル樹脂の合成に用いるカルボン酸成分としては、結晶性ポリエステル樹脂に関して挙げた種々のジカルボン酸が用いられる。アルコール成分としても、非晶性ポリエステル樹脂の合成に用いる種々のジオールが用いられるが、結晶性ポリエステル樹脂に関して挙げた脂肪族ジオールに加えて、ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物や水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールSプロピレンオキサイド付加物等を用いてもよい。
更に、トナー製造性・耐熱性・透明性の観点から、ビスフェノールS、ビスフェノールSエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールSプロピレンオキサイド付加物等のビスフェノールS誘導体を用いることが特に望ましい。また、カルボン酸成分、アルコール成分とも複数の成分を含んでもよく、特に、ビスフェノールSは耐熱性を高める効果をもつ。
結着樹脂の合成に際しては、他の成分を共重合させてもよく、親水性極性基を有する化合物を用いてもよい。
具体例としては、結着樹脂がポリエステル樹脂である場合、スルホニル−テレフタル酸ナトリウム塩、3−スルホニルイソフタル酸ナトリウム塩等の芳香環に直接スルホニル基が置換したジカルボン酸化合物が挙げられる。また結着樹脂がビニル系樹脂の場合は、(メタ)アクリル酸、イタコン酸等の不飽和脂肪族カルボン酸類、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、脂肪酸変性グリシジル(メタ)アクリレート、ジンクモノ(メタ)アクリレート、ジンクジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸とアルコール類等とのエステル類、オルト、メタ、パラ位のいずれかにスルホニル基を有するスチレンの誘導体、スルホニル基含有ビニルナフタレン等のスルホニル基置換芳香族ビニル等が挙げられる。
架橋剤の具体例としては、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族の多ビニル化合物類、フタル酸ジビニル、イソフタル酸ジビニル、テレフタル酸ジビニル、ホモフタル酸ジビニル、トリメシン酸ジビニル/トリビニル、ナフタレンジカルボン酸ジビニル、ビフェニルカルボン酸ジビニル等の芳香族多価カルボン酸の多ビニルエステル類、ピリジンジカルボン酸ジビニル等の含窒素芳香族化合物のジビニルエステル類、ピロール、チオフェン等の不飽和複素環化合物類、ピロムチン酸ビニル、フランカルボン酸ビニル、ピロール−2−カルボン酸ビニル、チオフェンカルボン酸ビニル等の不飽和複素環化合物カルボン酸のビニルエステル類、ブタンジオールメタクリレート、ヘキサンジオールアクリレート、オクタンジオールメタクリレート、デカンジオールアクリレート、ドデカンジオールメタクリレート等の直鎖多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシ、1,3−ジアクリロキシプロパン等の分枝、置換多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類、コハク酸ジビニル、フマル酸ジビニル、マレイン酸ビニル/ジビニル、ジグリコール酸ジビニル、イタコン酸ビニル/ジビニル、アセトンジカルボン酸ジビニル、グルタル酸ジビニル、3,3’−チオジプロピオン酸ジビニル、trans−アコニット酸ジビニル/トリビニル、アジピン酸ジビニル、ピメリン酸ジビニル、スベリン酸ジビニル、アゼライン酸ジビニル、セバシン酸ジビニル、ドデカン二酸ジビニル、ブラシル酸ジビニル等の多価カルボン酸の多ビニルエステル類等が挙げられる。
ここで用いる界面活性剤は、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、アルキルアルコールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン性界面活性剤、および、種々のグラフトポリマー等が挙げられるが、特に制限されるものではない。
トナーに用いられる離型剤としては、特に制限はないが、例えば下記に示す各種のワックスが用いられる。
離型剤として具体的には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類のワックス;シリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類のワックス;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウのごとき動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物系、石油系のワックス、およびそれらの変性物などが挙げられる。
これらの離型剤粒子は、トナーの作製に際して、その他の樹脂粒子成分と共に混合溶媒中に一度に添加してもよいし、分割して多段に添加してもよい。
また、離型剤粒子の分散径の標準偏差は0.05以下であることが望ましく、0.04以下であることがより望ましい。
なお、トナー粒子中に分散含有される離型剤粒子の平均分散径は、TEM(透過型電子顕微鏡)写真を、画像解析装置(ニレコ社製、Luzex画像解析装置)で解析し、100個のトナー中の離型剤の分散径(=(長径+短径)/2)の平均値を計算することで求められ、標準偏差はこのとき得られた個々の分散径を元に求められる。
ここで露出率はXPS(X線光電子分光)測定により求められる。XPS測定装置としては、日本電子社製、JPS−9000MXを使用し、測定は、X線源としてMgKα線を用い、加速電圧を10kV、エミッション電流を30mAに設定して実施される。ここで、C1Sスペクトルのピーク分離法によってトナー表面の離型剤量を定量する。ピーク分離法は、測定されたC1Sスペクトルを、最小二乗法によるカーブフィッティングを用いて各成分に分離する。分離のベースとなる成分スペクトルには、トナーの作製に用いた離型剤、結着樹脂、結晶性樹脂を単独に測定して得られたC1Sスペクトルを用いる。
着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレートなどの種々の顔料や、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料などを、1種または2種以上を併せて使用し得る。
なお、着色剤粒子の体積平均粒径も、レーザ回折式粒度分布測定装置(島津製作所製、SALD2000A)を用い測定される。着色剤の添加量は、トナー全体に対し、1質量%以上20質量%以下の範囲に設定するのが望ましい。
なお、着色剤の表面処理に用いるポリマーとしては、アクリロニトリル重合体、メチルメタクリレート重合体等が挙げられる。
その他の添加成分としては、種々の周知の添加成分が挙げられる。
具体的には、トナーを磁性トナーとして用いる場合は、その他の添加成分として磁性粉を含有させる。
磁性粉としては、フェライトやマグネタイト、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金またはこれら金属を含む化合物などが挙げられる。更に、4級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物やトリフェニルメタン系顔料など、通常使用される種々の帯電制御剤を添加してもよい。
トナーは、トナー粒子に公知の外添剤を外添したものであってもよい。
ここで、外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸三カルシウムなどの無機粒子が利用される。例えば、流動性助剤やクリーニング助剤としてはシリカ、アルミナ、チタニア、炭酸カルシウムなどの無機粒子や、ビニル系樹脂、ポリエステル、シリコーンなどの樹脂粒子が利用される。
外添剤の添加方法は特に限定されないが、乾燥状態で剪断力を加えてトナー粒子表面に添加してもよい。
次に、トナー粒子の製造方法について説明する。
トナー粒子は、公知のいかなるトナー製造方法によって作製してもよいが、特に、所謂、湿式製法、即ち、水若しくは有機溶媒中、またはそれらの混合溶媒中で、結着樹脂と着色剤とを含む着色剤粒子を造粒する造粒工程と、着色剤粒子を洗浄・乾燥する洗浄・乾燥工程とを経て製造されることが望ましい。
トナー粒子を乳化重合凝集法により作製する場合、凝集工程と、融合工程とを少なくとも経て作製されるものであるが、凝集工程を経て形成された凝集粒子(コア粒子)の表面に樹脂粒子を付着させたコア−シェル構造を有する凝集粒子を形成する付着工程を設けてもよい。
凝集工程においては、非晶性樹脂や結晶性樹脂等の結着樹脂を分散させた樹脂粒子分散液(なお、非晶性樹脂や結晶性樹脂等をそれぞれ別々の分散液として準備してもよい)と、着色剤を分散させた着色剤分散液と、離型剤を分散させた離型剤分散液と、を混合した原料分散液中にて、凝集粒子を形成する。
具体的には、各種の分散液を混合して得た原料分散液を加熱し、原料分散液中の粒子を凝集させた凝集粒子を形成する。なお、加熱は、非晶性樹脂のガラス転移温度を下回る温度で実施する。望ましい温度範囲は、5℃から25℃下回る範囲である。
凝集工程に用いられる凝集剤は、原料分散液に添加される分散剤として用いる界面活性剤と逆極性の界面活性剤、すなわち無機金属塩の他、2価以上の金属錯体が好適に用いられる。特に、金属錯体を用いた場合には界面活性剤の使用量が低減され、帯電特性が向上するため特に望ましい。
無機粒子分散液は前述の着色剤分散液等における方法で作製され、無機粒子の分散平均粒径は100nm以上500nm以下の範囲とすることが望ましい。
凝集工程、または、凝集工程および付着工程を経た後に実施される融合工程は、これらの工程を経て形成された凝集粒子を含む懸濁液のpHを必要な範囲にすることにより、凝集の進行を止めた後、加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。
第IA族元素(水素除く)の存在割合を本実施形態の範囲とするためには、pHを6.0以上8.0以下の範囲とすることが望ましく、6.5以上7.5以下の範囲とすることがより望ましい。
なお、融合は、非晶性樹脂のガラス転移温度(または結晶性樹脂の溶融温度)以上の温度で加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。
重合開始剤は、原料分散液を作製する段階で予めこの分散液に混合しておいてもよいし、凝集工程で凝集粒子に取り込ませてもよい。更には、融合工程、または、融合工程の後に導入してもよい。凝集工程、付着工程、融合工程、または融合工程の後に導入する場合は、重合開始剤を溶解、または乳化した液を、分散液に加える。これらの重合開始剤には、重合度を制御する目的で、公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等を添加してもよい。
凝集粒子の融合合一工程を終了した後、洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程等を行なってもよく、これらの工程を経て求められるトナー粒子が得られる。
洗浄工程は帯電性を考慮すると、イオン交換水で置換洗浄することが望ましい。また、固液分離工程には特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等が好適である。更に、乾燥工程も特に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、フラッシュジェット乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等が望ましく用いられる。
次に、トナーの物性について説明する。
トナーの体積平均粒径D50vは0.1μm以上が望ましく、0.5μm以上がより望ましく、2μm以上が更に望ましい。また、その上限値としては10μm以下が望ましく、6μm以下がより望ましく、4μm以下が更に望ましい。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、マルチサイザーII型により、アパーチャー径として100μmアパーチャーを用いて、粒径が2.0μmから60μmの範囲の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
これらを用いて、体積粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2の式によって求められる。
なお、トナーのガラス転移温度は、結着樹脂のガラス転移温度の測定方法と同じ測定方法で測定される値である。
本実施形態に適用されるキャリア液としては、少なくとも不揮発性のオイルを含んだキャリア液が用いられる。
なお、本明細書における「揮発性」とは引火点が100℃以下であることを、「不揮発性」とは引火点が130℃以上であることを意味する。
不揮発性のシリコーンオイルとしては、例えば、信越化学工業社製、KF−96(動粘度10mm2/s以上のもの)、東レダウコーニング社製、SH200(動粘度10mm2/s以上のもの)等が挙げられる。
不揮発性のパラフィンオイルとしては、例えば、松村石油社製、モレスコホワイトP−40(不揮発性)、エクソン化学社製、アイソパーV等が挙げられる。
併用される揮発性オイルとしては、例えばシリコーンオイル、パラフィンオイル、植物油等が挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
揮発性のシリコーンオイルとしては、例えば、信越化学工業社製、KF−96L(動粘度2mm2/s以下のもの)、東レダウコーニング社製、SH200(動粘度2mm2/s以下のもの)等が挙げられる。
揮発性のパラフィンオイルとしては、例えば、松村石油社製、モレスコホワイトMT−30P、エクソン化学社製、アイソパーL、アイソパーH等が挙げられる。
上記引火点は、JIS K2265−4(2007年)により測定される。
まず、以下に示す実施例における各種物性(分子量、粒径、ガラス転移温度、溶融温度)の測定方法について説明する。
重量平均分子量および数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定した。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120を用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF(テトラヒドロフラン)溶媒で行った。重量平均分子量および数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出した。
各種平均粒径、および各種粒度分布指標は、コールターマルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用い、電解液はISOTON−II(ベックマンーコールター社製)を使用して測定した。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加えた。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加した。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定した。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャネル)に対して体積、数をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、数粒径D16p、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積数平均粒径D50p、累積84%となる粒径を体積粒径D84v、数粒径D84pと定義する。
これらを用いて、体積平均粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2、数平均粒度分布指標(GSDp)は(D84p/D16p)1/2として算出した。
2μm以下の体積平均粒径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50pとして測定した。
溶融温度およびガラス転移温度は、DSC(示差走査型熱量計)測定法によりASTMD3418−8に準拠して測定された主体極大ピークより求めた。主体極大ピークの測定には、パーキンエルマー社製のDSC−7を用いた。
≪各種トナーの作製≫
続いて、実施例、比較例で用いたトナーについて説明する。
〔非晶性ポリエステル樹脂(1)の調製〕
・ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン :35モル部
・ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン :65モル部
・テレフタル酸 :80モル部
・n−ドデセニルコハク酸 :15モル部
・トリメリット酸 :10モル部
上記の材料と、ジブチル錫オキサイド(上記の酸成分の合計量100モル部に対して0.05モル部)と、を加熱乾燥した二口フラスコに入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち昇温した後、150℃以上230℃以下で12時間共縮重合反応させ、その後、210℃以上250℃以下で徐々に減圧して、非晶性ポリエステル樹脂(1)を得た。
非晶性ポリエステル樹脂(1)の溶融温度(Tm)を、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを示さず、階段状の吸熱量変化が観察された。階段状の吸熱量変化の中間点をとったガラス転移温度は62℃であった。
乳化装置(キャビトロンCD1010、スリット0.4mm)の乳化タンクに、非晶性ポリエステル樹脂(1)3000部、イオン交換水10000部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム90部を投入し、130℃にて加熱溶融後、110℃にて10000回転で30分間分散させ、流量3L/分で冷却タンクを通過させて樹脂粒子分散液を回収し、非晶性樹脂粒子分散液(1)を得た。
非晶性樹脂粒子分散液(1)に含まれる樹脂粒子の体積平均粒径は0.3μm、標準偏差1.2であった。
・1,4−ブタンジオール :293部
・ドデカンジカルボン酸 :750部
・触媒(ジブチル錫オキサイド) :0.3部
上記の材料を加熱乾燥した3口フラスコに入れ、減圧操作により容器内の空気を窒素ガスにより不活性雰囲気下とし、機械攪拌にて180℃で2時間攪拌を行った。その後、減圧下にて230℃まで徐々に昇温を行い5時間攪拌し、粘稠な状態となったところで空冷し、反応を停止させ、結晶性ポリエステル樹脂(2)を得た。
結晶性ポリエステル樹脂(2)の溶融温度(Tm)を、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定したところ、明確なピークを示し、ピークトップの温度は70℃(Tmp)であった。
結晶性ポリエステル樹脂(2)を用いた以外は、非晶性樹脂粒子分散液(1)における条件にて結晶性樹脂粒子分散液(2)を作製した。
結晶性樹脂粒子分散液(2)に含まれる粒子の体積平均粒径は0.25μm、標準偏差1.3であった。
・C.I.ピグメントブルー15:3(クラリアント社製) :25部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK) :2部
・イオン交換水 :125部
上記の材料を混合し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で分散処理して着色剤分散液(1)を得た。
・パラフィンワックス(和光純薬工業社製、商品名:パラフィン、mp68℃以上70℃以下、溶融温度69℃) :100部
・アニオン界面活性剤(日油社製、ニューレックスR) :2部
・イオン交換水 :300部
上記の材料を混合し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で分散処理し、更に圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、離型剤粒子分散液(1)を得た。
・疎水性シリカ(日本アエロジル製、RX200) 100部
・アニオン界面活性剤(日油社製、ニューレックスR) 2部
・イオン交換水 1000部
上記の材料を混合し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックス)で分散処理し、更に超音波ホモジナイザー(RUS−600CCVP、日本精機製作所)にて200パス、分散処理し、無機粒子分散液(1)を得た。
・非晶性樹脂粒子分散液(1) 145部
・結晶性樹脂粒子分散液(2) 30部
・着色剤分散液(1) 42部
・離型剤粒子分散液(1) 36部
・無機粒子分散液(1) 10部
・硫酸アルミニウム 0.5部
・イオン交換水 300部
上記の材料を丸型ステンレス製フラスコ中に収容してpH2.7に調整し、ホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、加熱用オイルバス中で45℃まで攪拌しながら加熱した。48℃で120分間保持した後、更に30分48℃で加熱攪拌を保持した。この時点の分散液のpHは3.2であった。続いて、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を穏やかに添加してpHを8.0に調整した後、攪拌を継続しながら90℃まで加熱し、3時間保持した。その後、反応生成物を濾過し、イオン交換水で洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥してトナー粒子(1)を得た。
得られたトナー粒子(1)の体積平均粒径は3.8μmであった。
このトナー粒子(1)100部に対して、気相法シリカ(日本アエロジル社製、R972)1部をヘンシェルミキサーで混合して外添し、トナー(1)を得た。
続いて、前述の方法にて得られたトナー(1)を用いて、以下のようにして、液体現像剤を得た。
ガラス瓶中で、前述のようにして得られたトナー(1)と、シリコーンオイル(信越化学工業社製、KF−96−20cs、不揮発性)と、を固形分濃度が30質量%となる割合で混合し、液体現像剤(A)を得た。
シリコーンオイル(信越化学工業社製、KF−96−20cs、不揮発性)の代わりにパラフィンオイル(松村石油社製、モレスコホワイトP−40、不揮発性)を用いた以外は、液体現像剤(A)と同様にして液体現像剤(B)を得た。
まず実施例Aとして、キャリア液としてシリコーンオイルを用いた場合およびパラフィンオイルを用いた場合における、ニップを通過する際のトナー像表面のキャリア液の量と60°グロスとの関係を検証した。
また、定着装置の記録媒体進行方向の上流側にキャリア液除去手段としてキャリア液除去ロール対を3組有し、キャリア除去手段の記録媒体進行方向の上流側に、用紙のプレ加熱手段として非接触赤外線加熱手段を有する。更に、感光体表面の現像装置よりも下流側であって中間転写体よりも上流側の位置、および中間転写体表面の感光体よりも下流側であって転写ローラよりも上流側の位置にキャリア液除去手段として脱着し得るキャリア液除去ロールを備えている。
上記の画像形成装置により形成されたベタ画像についての60°グロスの値を、グロスメーター(BYKマイクロトリグロス光沢計(20+60+85゜)、ガードナー社製)を用いて測定した。結果を下記表1に示す。
〔評価〕
また、前記液体現像剤(A)(シリコーンオイルを用いた液体現像剤)を用い、ニップ圧力を変更した場合における、ニップを通過する際のトナー像表面のキャリア液の量と60°グロスとの関係を検証した。
<液体現像剤C1>
前記実施例Aのトナー粒子(1)の調製において、トナー中の非晶性ポリエステル樹脂の量が80%、結晶性ポリエステル樹脂の量が7%、顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)の量が8%、離型剤(パラフィンワックス)の量が5%となるよう、組成を変更した以外は、前記液体現像剤(A)に記載の方法により液体現像剤C1を得た。
前記実施例Aのトナー粒子(1)の調製において、トナー中の非晶性ポリエステル樹脂の量が76%、結晶性ポリエステル樹脂の量が7%、顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)の量が8%、離型剤(パラフィンワックス)の量が9%となるよう、組成を変更した以外は、前記液体現像剤(A)に記載の方法により液体現像剤C2を得た。
前記実施例Aのトナー粒子(1)の調製において、トナー中の非晶性ポリエステル樹脂の量が72%、結晶性ポリエステル樹脂の量が7%、顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)の量が8%、離型剤(パラフィンワックス)の量が13%となるよう、組成を変更した以外は、前記液体現像剤(A)に記載の方法により液体現像剤C3を得た。
前記実施例Aのトナー粒子(1)の調製において、離型剤をパラフィンワックスからエステルワックス(日油社製、WEP−3、溶融温度73℃)に変更し、トナー中の非晶性ポリエステル樹脂の量が76%、結晶性ポリエステル樹脂の量が7%、顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)の量が8%、離型剤(エステルワックス)の量が9%となるよう、組成を変更した以外は、前記液体現像剤(A)に記載の方法により液体現像剤C4を得た。
前記実施例Aのトナー粒子(1)の調製において、離型剤をパラフィンワックスからポリエチレンワックス(ベーカーペトロライト社製、Polywax500、溶融温度86℃)に変更し、トナー中の非晶性ポリエステル樹脂の量が76%、結晶性ポリエステル樹脂の量が7%、顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)の量が8%、離型剤(ポリエチレンワックス)の量が9%となるよう、組成を変更した以外は、前記液体現像剤(A)に記載の方法により液体現像剤C5を得た。
前記実施例Aのトナー粒子(1)の調製において、離型剤をパラフィンワックスからFTワックス(日本精蝋工業社製、FT−0070、溶融温度72℃)に変更し、トナー中の非晶性ポリエステル樹脂の量が76%、結晶性ポリエステル樹脂の量が7%、顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)の量が8%、離型剤(FTワックス)の量が9%となるよう、組成を変更した以外は、前記液体現像剤(A)に記載の方法により液体現像剤C6を得た。
前記実施例Aのトナー粒子(1)の調製において、離型剤をパラフィンワックスから合成ワックス(中京油脂社製、L−996、溶融温度99℃)に変更し、トナー中の非晶性ポリエステル樹脂の量が76%、結晶性ポリエステル樹脂の量が7%、顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)の量が8%、離型剤(合成ワックス)の量が9%となるよう、組成を変更した以外は、前記液体現像剤(A)に記載の方法により液体現像剤C7を得た。
前記液体現像剤C1乃至C7を用い、最下流ロール対(第一ロール対)を通過する際のトナー像表面のキャリア液の量と耐ドキュメントオフセット性との関係を検証した。
また、上記非接触赤外線加熱手段における加熱で初めて離型剤が溶融する温度以上の加熱を施す設定とした。
次いで、得られた各定着画像の画像同士を重ね合わせて、80g/cm2の荷重をかけて、温度55℃、湿度50%の環境チャンバー内に7日間放置し、耐ドキュメントオフセット性を評価した。結果を表4に示す。
−評価基準−
A:まったく力を加えずに剥離し得たもの
B:剥離させるのに力を加えるが画像劣化の無かったもの
C:微小な画像の転移があったもの
D:目立つ画像転移があったもの
12 感光体クリーナ
20 帯電装置(帯電手段)
30 露光装置(静電潜像形成手段)
40 現像装置(現像手段)
50 転写ローラ(転写手段)
52 中間転写体
60 非接触型の加熱装置(加熱手段)
70 キャリア液除去ロール対(キャリア液除去手段)
80a 加熱ロール(第一回転体)
80b 加圧ロール(第二回転体)
90 液体現像剤
92 トナー像
94 用紙(記録媒体)
96 定着画像
100 画像形成装置
Claims (4)
- 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
不揮発性のオイルを含むキャリア液およびトナーを含有する液体現像剤を収容し、且つ、該液体現像剤により前記静電潜像を現像して前記像保持体の表面にトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
定着用の第一回転体および第二回転体が接してニップを形成する定着用の回転体対を少なくとも1組有し、前記トナー像が転写された前記記録媒体を前記ニップに挿通して加熱および加圧を施し前記記録媒体に前記トナー像を定着する定着手段と、
を備え、下記条件(A)を満たす画像形成装置。
条件(A):前記記録媒体の進行方向における最下流の前記回転体対のニップを通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下 - 前記トナーが離型剤を含有し、
前記トナー中における前記離型剤の濃度をY(質量%)、前記トナー像に対して前記離型剤が溶融する温度以上の加熱を施す直前の前記トナー像およびキャリア液における固形分濃度をZ(質量%)とした場合に、下記条件(B)を満たす請求項1に記載の画像形成装置。
条件(B):前記記録媒体の進行方向における最下流の前記回転体対のニップを通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が、下記式(1)で表されるa(g/m2)以上
式(1)
a=0.005/(〔0.01×Z〕×〔0.01×Y〕/{1−〔0.01×Z〕×[1−〔0.01×Y〕]}) - 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
不揮発性のオイルを含むキャリア液およびトナーを含有する液体現像剤により前記静電潜像を現像して前記像保持体の表面にトナー像を形成する現像工程と、
前記トナー像を記録媒体に転写する転写工程と、
定着用の第一回転体および第二回転体が接してニップを形成する定着用の回転体対を少なくとも1組有する定着装置により、前記トナー像が転写された前記記録媒体を前記ニップに挿通して加熱および加圧を施し前記記録媒体に前記トナー像を定着する定着工程と、
を備え、下記条件(A)を満たす画像形成方法。
条件(A):前記記録媒体の進行方向における最下流の前記回転体対のニップを通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が0.7g/m2以下 - 前記トナーが離型剤を含有し、
前記トナー中における前記離型剤の濃度をY(質量%)、前記トナー像に対して前記離型剤が溶融する温度以上の加熱を施す直前の前記トナー像およびキャリア液における固形分濃度をZ(質量%)とした場合に、下記条件(B)を満たす請求項3に記載の画像形成方法。
条件(B):前記記録媒体の進行方向における最下流の前記回転体対のニップを通過する際の前記トナー像表面のキャリア液の量が、下記式(1)で表されるa(g/m2)以上
式(1)
a=0.005/(〔0.01×Z〕×〔0.01×Y〕/{1−〔0.01×Z〕×[1−〔0.01×Y〕]})
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