JPH10319738A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10319738A
JPH10319738A JP13335897A JP13335897A JPH10319738A JP H10319738 A JPH10319738 A JP H10319738A JP 13335897 A JP13335897 A JP 13335897A JP 13335897 A JP13335897 A JP 13335897A JP H10319738 A JPH10319738 A JP H10319738A
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JP
Japan
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carrier liquid
intermediate transfer
image
toner
carrier
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JP13335897A
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English (en)
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Masaharu Kanazawa
正晴 金沢
Shuji Iino
修司 飯野
Toshimitsu Fujiwara
利光 藤原
Seiji Kojima
誠司 小島
Hidetoshi Miyamoto
英稔 宮本
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像流れ、転写不足等による画像不良の発生を
抑制でき、中間転写体へのトナーの溶着を防止し得る液
体現像方式の画像形成装置を提供する。 【解決手段】 静電潜像を担持する感光体1(像担持
体)と、感光体1上の静電潜像をトナーとキャリア液と
を含む液体現像剤Dを用いて現像しトナー像Tとする液
体現像装置4と、トナー像Tを一時的に担持する中間転
写ドラム10(中間転写体)と、中間転写ドラム10上
に感光体1上のトナー像Tを1次転写する1次転写チャ
ージャ11と、1次転写後に、トナーとキャリア液とを
実質的に非相溶状態に保って、中間転写ドラム10上の
キャリア液C2の量を0.05〜0.3mg/cm2
範囲に低減するキャリア液除去装置6a、6b又は6c
と、キャリア液が上記範囲に低減された後に中間転写ド
ラム10上のトナー像Tを記録材Sに2次転写する2次
転写ローラ14とを備えている画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式の複
写機、プリンタなどの、静電潜像を液体現像剤により現
像し、中間転写体を用いて記録材に転写する画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より感光体のような静電潜像担持体
表面を帯電させ、その帯電域に画像情報に基づいて画像
露光して静電潜像を形成し、その潜像を液体現像剤によ
って現像して可視トナー像とし、このトナー像を一旦、
中間転写ドラム等の中間転写体上に1次転写し、その中
間転写体から紙等の記録材へ2次転写し、定着させる構
成の湿式電子写真装置が知られている。
【0003】かかる液体現像剤は、分散媒(キャリア
液)中に、着色微粒子(トナー)を分散させたものであ
る。この液体現像剤は現像装置において静電潜像担持体
上に形成された静電潜像に供給され、トナーが該静電潜
像に付着せしめられ、前記の可視トナー像が形成され
る。このとき、静電潜像担持体上には、該トナーととも
にキャリア液も付着する。さらに、該キャリア液の一部
は前記の1次転写において中間転写体にも付着する。
【0004】このままの状態で中間転写体上のトナー像
を記録材に2次転写すると、記録材が濡れてしまうた
め、該中間転写体に対し設けられたローラ部材や加熱装
置等によって、前記トナー像からキャリア液を除去する
技術が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている技術では、像流れを生じたり、転写不良を
生じたりするなどの問題があることが判明した。また、
中間転写体上のトナー像を加熱してキャリア液を除去す
る場合、トナーが中間転写体に溶着する恐れのあること
が判明した。
【0006】そこで本発明は、このような問題点、すな
わち、像流れや転写不良の発生が抑制され、また、中間
転写体へのトナーの溶着を防止し得る新規な画像形成装
置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決するため研究を重ね、次の知見を得た。すなわち、
2次転写領域に到来するキャリア液の量を0.05〜
0.3mg/cm2 、好ましくは0.05〜0.2mg
/cm2 の範囲にすれば、像流れや転写不良の発生を抑
えることができる。また、キャリア液の量を前記範囲ま
で低減することは、キャリア液の除去を、機械的、電気
的、熱的又はこれらの組み合わせにより行ういずれの場
合であれ、中間転写体上のトナー像の乱れや、中間転写
体へのトナーの溶着といった不都合を招くことなく行え
る。
【0008】そこで、本発明は前記の課題を解決するた
め、静電潜像を担持する像担持体と、該像担持体上の静
電潜像をトナーとキャリア液とを含む液体現像剤を用い
て現像しトナー像とする液体現像装置と、トナー像を一
時的に担持する中間転写体と、該中間転写体上に前記像
担持体上のトナー像を1次転写する1次転写装置と、1
次転写後に、中間転写体上のトナーとキャリア液とを実
質的に非相溶状態に保って、中間転写体上のキャリア液
の量を0.05〜0.3mg/cm2 、より好ましくは
0.05〜0.2mg/cm2 の範囲に低減するキャリ
ア液除去装置と、キャリア液が前記範囲に低減された後
に中間転写体上のトナー像を記録材に2次転写する2次
転写装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置を提
供する。
【0009】前記2次転写装置装置は、静電的に2次転
写を行うことができるものを例示できる。前記キャリア
液除去装置としては、例えば、前記トナー像を維持した
まま前記中間転写体上のキャリア液を前記の範囲まで低
減するように該中間転写体に接触配置された液絞り部材
を含むものを挙げることができる。
【0010】前記液絞り部材としては、その形態面につ
いて言えば、例えば、ローラ状のもの、間隔をおいて配
置された複数のローラに架け渡されたベルト状のもの
等、を挙げることができる。そして、前記液絞り部材の
外周移動方向は、それには限定されないが、普通には前
記中間転写体の表面移動方向と同方向にすればよい。さ
らに、前記キャリア液を除去する効果を上げ、或いは前
記トナー像を維持するために、前記の液絞り部材に適当
な電圧を印加してもよい。
【0011】前記キャリア液除去装置の他の例として、
前記中間転写体上のキャリア液を蒸発させて除去するた
めの発熱ヒータと、前記中間転写体へのトナーの溶着を
招くことなく前記キャリア液を前記範囲まで低減するよ
うに、該ヒータに電力を供給するための電源装置とを備
えたものを挙げることができる。発熱ヒータ及びこれに
電力を供給する電源装置を含むキャリア液除去装置の場
合、該電源装置は供給電力を一定に定めたものでもよ
く、或いは、接触又は非接触で中間転写体表面温度を直
接的に又はヒータ温度等から間接的に検知する温度検知
素子からの温度情報に基づいて、中間転写体へのトナー
溶着を招くことなく、キャリア液を前記範囲まで低減す
るように前記発熱ヒータへの電力供給を制御できるもの
でもよい。
【0012】さらに、キャリア液除去装置は、前記トナ
ー像を維持したまま前記中間転写体上のキャリア液を前
記範囲まで低減するためのキャリア液に交番電界を与え
る手段を含んでいるものでもよい。このキャリア液に交
番電界を与える手段によって、中間転写体上にトナー像
とともに保持されたキャリア液が振動し、圧縮され、ト
ナー像から除去され、それにより該トナー像を記録材に
画像不良を招くことなく2次転写できる。
【0013】この場合、交番電界の与え方によって中間
転写体上のトナー像の帯電が増加し、記録材への2次転
写に影響を及ぼす恐れがあるため、そのような影響がな
い程度に交番電界を与えることが望ましい。前記キャリ
ア液に交番電界を与える手段としては、例えば、帯電チ
ャージャ、帯電ローラ等の荷電装置と、これに交流電圧
を印加する手段の組み合わせ、又は帯電チャージャ、帯
電ローラ等の荷電装置と、これにバイアス電圧を印加
し、交流電圧を重畳させる手段の組み合わせ等を例示で
きる。
【0014】以上、いずれの画像形成装置も、1次転写
から2次転写にいたる間に中間転写体上のキャリア液を
前記トナー像を維持したまま、該中間転写体表面へのト
ナー溶着を招くことなく前記範囲まで低減でき、像流
れ、転写不足等の画像不良の発生を低減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、キャリア液除去装
置の一例を備えた本発明に係る画像形成装置例の概略構
成を示す図である。図2は、キャリア液除去装置の他の
例を備えた本発明に係る画像形成装置例の概略構成を示
す図である。図3は、キャリア液除去装置のさらに他の
例を備えた本発明に係る画像形成装置例の概略構成を示
す図である。
【0016】図1から図3に示す画像形成装置は、キャ
リア液除去装置を除けば、同じ構造のものである。そこ
で、先ず共通構造部分について説明し、そのあとキャリ
ア液除去装置6a、6b、6cについてそれぞれ詳しく
説明する。図1から図3に示す各画像形成装置は、作像
部101、転写部102、紙送り部103の大きく3つ
に分かれ、作像部101で画像情報に基づいた画像形成
を行い、転写部102で感光体1上の可視トナー像を中
間転写ドラム10に1次転写し、さらに紙送り部103
によって搬送されてきた記録紙Sに2次転写し、さらに
該記録紙Sを紙送り部103によって排出する。
【0017】作像部101は、感光体1、帯電チャージ
ャ2、プリントヘッド3、液体現像装置4、クリーニン
グブレード5を備えている。また、転写部102は、図
1から図3に示すキャリア液除去装置6a、6b、6c
のいずれか一つ、並びに中間転写ドラム10、1次転写
チャージャ11、中間転写ドラムクリーナ12を備えて
いる。紙送り部103は、タイミングローラ13、2次
転写ローラ14、紙送りローラ15、定着ローラ16及
び紙送りガイド17を備えている。
【0018】この画像形成装置では、感光体1が図中の
a1方向に回転駆動され、プリントヘッド3から照射さ
れたレーザ光Lが、帯電チャージャ2によって一様に帯
電された感光体1上の該帯電域を露光し、画像データに
基づいて感光体上に原稿画像に対応する静電潜像を形成
する。この静電潜像は、感光体1のa1方向の回転とと
もに液体現像装置4に移行する。
【0019】液体現像装置4には現像ローラ41とスク
イーズローラ42が設けられており、液体現像剤Dが入
っている。液体現像剤Dは、樹脂トナーとこの樹脂トナ
ーの分散されたキャリア液とを主成分とし、後述するキ
ャリア液除去装置により加熱するなどしてキャリア液が
除去されている間も、トナーとキャリア液とが実質的に
非相溶状態を保ち得る、すなわち、大部分の樹脂トナー
がキャリア液に溶解しない状態を保ち得るものであれば
特に限定はない。液体現像剤には必要に応じて荷電制御
剤等の添加剤が添加されていてもよい。
【0020】現像ローラ41には電源PW1から現像バ
イアスを印加できる。液体現像装置4は、液体現像剤D
を現像ローラ41によって汲み上げ、感光体1に形成さ
れた静電潜像に供してこれを現像バイアス印加のもとに
現像し、可視トナー像とする。この現像の時に、感光体
1上にはトナー像とともにキャリア液も付着する。その
あとスクイーズローラ42によってキャリア液が一部除
去されるが、感光体1上には依然としてキャリア液C1
が付着したままである。
【0021】感光体1上に保持されたキャリア液C1及
びトナー像Tは、さらに1次転写領域P1へ移行し、電
源PW2によって1次転写電圧が印加された1次転写チ
ャージャ11側に引き寄せられ、中間転写ドラム10に
1次転写される。この1次転写の時に、1次転写領域P
1においてキャリア液C1の一部C2が、トナー像Tと
ともに中間転写ドラム10に付着する。
【0022】感光体上には1次転写チャージャ11によ
って中間転写ドラム10に1次転写されずに残った現像
剤が保持されているが、これは感光体1のa1方向の回
転とともにクリーニングブレード5に移行し、除去さ
れ、次の画像形成に備えられる。中間転写ドラム10は
図中a2方向に回転駆動され、該ドラム上に保持された
キャリア液C2及びトナー像Tは中間転写ドラム10の
a2方向の回転とともに移動し、1次転写領域P1から
2次転写領域P2にいたる間の領域P3に備えられたキ
ャリア除去装置6a、6b又は6cに到来する。ここで
キャリア液C2が0.05〜0.3mg/cm2 、好ま
しくは0.05〜0.2mg/cm2 の範囲まで除去さ
れ、残りのキャリア液C3となる(詳細は後述)。
【0023】中間転写ドラム10上に保持されたキャリ
ア液C3及びトナー像Tは、さらに中間転写ドラム10
のa2方向の回転とともに、2次転写領域P2に移行
し、電源PW3によって2次転写電圧が印加された2次
転写ローラ14に引き寄せられ、記録紙S上に転写され
る。この記録紙Sは図示を省略した記録材供給部から供
給され、紙送りガイド17に支持され、タイミングロー
ラ13にて中間転写ドラム10上に保持されたトナー像
Tと同期をとり2次転写領域P2に送り込まれてくる。
そして記録紙Sの全面にわたって良好な転写性が確保さ
れる。
【0024】中間転写ドラム10上には、記録紙Sに2
次転写されずに残った現像剤が残留するが、これは中間
転写ドラム10のa2方向の回転とともに中間転写ドラ
ムクリーナ12に移行し、該クリーナ12によって除去
される。記録紙Sは、トナー像Tを2次転写された後、
2次転写ローラ14のa3方向の回転とともに紙送りガ
イド17に支持され、紙送りローラ15を経て、定着ロ
ーラ16に運ばれる。ここで記録紙Sはその上に保持さ
れたトナー像を定着され、そのあと排出される。
【0025】なお、ここでは、中間転写ドラムを採用し
たが、間隔をおいて配置された複数のローラに架け渡さ
れたベルト状のもを使用した中間転写ベルト等の他の中
間転写体も採用できる。また、2次転写装置として中間
転写ドラム10上のトナー像の記録紙Sへの転写を静電
的に行う転写ローラ14を採用したが、それに限定され
るものではない。また、帯電チャージャ2による感光体
1上への帯電は、正規現像をするか、反転現像をするか
等に応じて、正帯電でも、負帯電でもよい。なお、スク
イズローラ42等のスクイズ装置は、ここでは現像装置
4に一体的に組み込んでいるが、スクイズ装置は現像装
置とは別構成として同様の位置に設けてもよい。
【0026】なお、2次転写を転写チャージャ等の荷電
装置によって静電的に行う場合は、中間転写体上のキャ
リア液がこの転写を阻害して、いわゆる像流れなどの画
像不良を生じさせるものと考えられる。2次転写を加熱
ローラ等の加熱装置によって熱転写で行う場合も、中間
転写体上のトナー像に含まれたキャリア液により、トナ
ー像を記録材に転写させるのに必要な熱量が不足して、
記録材上に転写されたトナー像が欠落(いわゆる転写不
足)するなどの画像不良を招くものと考えられる。
【0027】次に前記キャリア液除去装置6aについて
図1を参照して詳述する。図1に示す画像形成装置に備
えられたキャリア液除去装置6aには、キャリア液絞り
ローラ61が設けられている。キャリア液絞りローラ6
1は、トナー像Tを維持したまま中間転写ドラム10上
のキャリア液C2を0.05〜0.3mg/cm2 、好
ましくは0.05〜0.2mg/cm2 の範囲まで低減
するために1次転写領域P1から2次転写領域P2にい
たる間の領域P3において中間転写ドラム10に接触配
置されている。
【0028】中間転写ドラム10上に保持されたキャリ
ア液C2及びトナー像Tは、中間転写ドラム10の回転
とともにキャリア液除去領域P4に移行する。中間転写
ドラム10上に保持されたキャリア液C2及びトナー像
Tは、トナー像Tを維持したままa2方向に回転する中
間転写ドラム10とa4方向に回転するキャリア液絞り
ローラ61によって絞られる。キャリア液C2は前記範
囲まで低減されて残りキャリア液C3となる。そして、
トナー像Tは中間転写ドラム10の回転とともに2次転
写領域P2に移行し、2次転写ローラ14により記録紙
Sに転写される。
【0029】このようにキャリア液除去装置6aを備え
た画像形成装置は、中間転写ドラム10上のキャリア液
C2を効果的に除去でき、また、熱を利用していないの
で中間転写ドラム10へのトナー像Tのトナー溶着を招
くことなく、該トナー像Tを記録紙Sに2次転写でき、
像流れ、転写不足等による画像不良を招くことはない。
【0030】次にキャリア液除去装置6bについて図2
を参照して詳述する。図2に示す画像形成装置に備えら
れたキャリア液除去装置6bは、発熱ヒータ62、電力
供給装置63、サーミスタ64、温度制御装置65が設
けられている。発熱ヒータ62は、電力供給装置63か
ら供給された電力によってキャリア液を加熱し、蒸発さ
せて0.05〜0.3mg/cm2 、好ましくは0.0
5〜0.2mg/cm2 の範囲まで低減させることがで
きる。
【0031】サーミスタ64は、発熱ヒータ62と近接
する中間転写ドラム10の表面温度を検知するために中
間転写ドラム10の非画像形成部に接触して設けられ、
温度制御装置65は、サーミスタ64で検知された温度
情報に基づいて中間転写ドラム10の表面温度を、予め
実験的に求められた、トナーとキャリア液とが実質的に
非相溶状態を保ち、かつトナーの溶着を生じない程度の
温度以下に保つように、電力供給装置63の供給電力を
制御する。
【0032】この画像形成装置では、中間転写ドラム1
0上に保持されたキャリア液C2及びトナー像Tは、中
間転写ドラム10のa2方向の回転とともにキャリア液
除去領域P4に移行する。中間転写ドラム10上に保持
されたキャリア液C2及びトナー像Tは、電力供給装置
63の電力供給による発熱ヒータ62の発熱によって加
熱される。キャリア液C2はこの加熱によって温度が上
昇し蒸発して、前記範囲まで低減され残りキャリア液C
3となる。一方、加熱されたトナー像Tは、サーミスタ
64で検知された温度情報に基づく温度制御装置65の
制御によって、中間転写ドラム10の表面温度が、予め
実験的に求められた、トナーとキャリア液とが実質的に
非相溶状態を保ち、かつトナーの溶着を生じない程度の
温度以下に保たれているため、中間転写ドラム10へ溶
着することはない。このトナー像Tは中間転写ドラム1
0の回転とともに2次転写領域P2に移行し、2次転写
ローラ14により記録紙Sに転写される。
【0033】このようにキャリア液除去装置6bを備え
た画像形成装置は、中間転写ドラム10上のキャリア液
C2を効果的に除去でき、また、トナー像Tの中間転写
ドラム10への溶着を招くことなく、そして、中間転写
ドラム10上のトナー像Tを維持したままこれを記録紙
Sに2次転写でき、像流れ、転写不足等による画像不良
を招くことはない。
【0034】次にキャリア液除去装置6cについて図3
を参照して詳述する。図3に示す画像形成装置に備えら
れたキャリア液除去装置6cは、キャリア液絞りチャー
ジャ66が設けられている。チャージャ66には、トナ
ー像Tを維持したまま中間転写ドラム10上のキャリア
液C2を0.05〜0.3mg/cm2 、好ましくは
0.05〜0.2mg/cm2 の範囲まで除去するた
め、電源PW4から交番電界が供給される。
【0035】中間転写ドラム10上に保持されたキャリ
ア液C2及びトナー像Tは、中間転写ドラム10の回転
とともにキャリア液除去領域P4に移行する。キャリア
液除去領域P4では、電源PW4により交流電圧が印加
されたキャリア液絞りチャージャ66の作用で、中間転
写ドラム10上にトナー像Tと共に保持されたキャリア
液C2が振動し、圧縮され、前記範囲まで低減され、残
りキャリア液C3となる。そして、トナー像Tは中間転
写ドラム10の回転とともに2次転写領域P2に移行
し、2次転写ローラ14により記録紙Sに転写される。
【0036】このようにキャリア液除去装置6cを備え
た画像形成装置は、中間転写ドラム10上のキャリア液
C2を効果的に除去でき、また、熱を利用していないの
で中間転写ドラム10へのトナー溶着を招くことなく、
中間転写ドラム10上のトナー像Tを維持したままこれ
を記録紙Sに2次転写でき、像流れ、転写不足等による
画像不良を招くことはない。
【0037】なお、図1から図3に示す画像形成装置に
備えられたキャリア液除去装置は、キャリア液を機械的
に除去するもの、熱的に除去するもの、電気的に除去す
るものであったが、そのそれぞれを2以上組み合わせる
ことによって、キャリア液を除去してもよい。次に図1
から図3に示す画像形成装置の評価実験を行ったのでそ
れについて説明する。
【0038】この評価実験に用いた液体現像剤Dは、ト
ナーとキャリア液とが実質的に非相溶状態を保ち得る、
すなわち、大部分の樹脂トナー(ここでは熱可塑性ポリ
エステル樹脂とカーボンブラックの混合物)がキャリア
液に溶解しない状態を保ち得るものであり、次のように
製造した。 <熱可塑性ポリエステル樹脂の製造>ビスフェノールA
プロピレンオキサイド付加物1600重量部とイソフタ
ル酸790重量部とを、還流冷却器、水・アルコール分
離装置、窒素ガス導入管、温度計及び攪拌装置を備えた
丸底フラスコに仕込み、窒素雰囲気下にて攪拌しながら
昇温し、200〜240°Cにて脱水縮重合又は脱アル
コール縮重合を行った。生成したポリエステル樹脂の酸
価もしくは溶液粘度が所定の値になったところで反応系
の温度を100°C以下に下げ、反応を停止させた。こ
のようにして熱可塑性ポリエステル樹脂を得た。このポ
リエステル樹脂は、重量平均分子量(Mw)=750
0、数平均分子量(Mn)=4500、ガラス転移温度
(Tg)=52.3°C、酸価14.0mgKOH/g
であった。 <液体現像剤の製造>前記ポリエステル樹脂60重量部
と、カーボンブラック(モーガルL;キャボット社製)
40重量部の混合物を、3本ロールを用いて180°C
で4時間混練して高濃度顔料混練物を得た。上記の高濃
度顔料混練物をニーダを用いて前記ポリエステル樹脂で
希釈し、最終的にカーボンブラック濃度15重量%の着
色樹脂混練物を得た。この混練物を充分冷却した後、カ
ッターミルを用いて粗粉砕し、さらにジェットミル(日
本ニューマチック工業社製)を用いて微粉砕して平均粒
径10μm程度の着色トナー粗粒子を得た。この着色ト
ナー粗粒子を30重量部と、0.5重量%のバリウムス
ルホネート(スルホールBa−30N;松村石油研究所
社製)のIPソルベント1620溶液70重量部とを混
合し、サンドグラインダを用いて、メディアとして直径
1mmのガラスビーズ(150cc)を用いて、ウォー
タジャケット付1/8ガロンベッセルにて、冷却水温度
20°C、ディスク回転数2000rpmで15時間処
理することにより湿式グライディングした。そして、体
積平均トナー粒径1〜3μmの濃厚液体現像剤を得た。
この濃厚液体現像剤100重量部に、さらに0.5重量
%のバリウムスルホネート(スルホールBa−30N;
松村石油研究所社製)のIPソルベント1620溶液9
00重量部を加えて希釈し、T.K.オートホモミクサ
ーM型(特殊機化工業社製)を用いて10000rpm
にて5分間分散処理することにより液体現像剤Dを得
た。 <評価>前記液体現像剤Dを図1から図3に示す各画像
形成装置の液体現像装置4にセットし、各キャリア液除
去装置6a、6b、6cについて実験を行った。そのそ
れぞれを評価実験例1、2、3とする。
【0039】評価実験例1では、キャリア液絞りローラ
61の中間転写ドラム10への接触圧を変化させること
により、評価実験例2では、発熱ヒータ62の加熱によ
る中間転写ドラム10の表面温度を変化させることによ
り、評価実験例3では、キャリア液絞りチャージャ66
への印加電圧を変化させることにより、中間転写ドラム
10上のキャリア液C2の量を0.05〜0.3mg/
cm2 の範囲に低減できるか、又はキャリア液除去装置
後の残りキャリア液の量に対する像流れによる画像不良
の有無及び記録紙Sへの転写不足による画像不良の有無
を調べた。
【0040】図4から図6は、それぞれ評価実験例1か
ら3を行い、中間転写ドラム10上の残りキャリア液の
量を調べた結果を示す図である。図4に示すように実験
例1では、キャリア液絞りローラ61の中間転写ドラム
10への接触圧が大きくなるにしたがい、キャリア液の
量が減少し、α1点付近(接触圧:約100g/c
2 )でほぼ0.3mg/cm2 となり、さらにα2点
付近(接触圧:約250g/cm2 )でほぼ0.05m
g/cm2 となった。
【0041】図5に示すように実験例2では、発熱ヒー
タ62の加熱による中間転写ドラム10の表面温度が上
昇するにしたがい、キャリア液の量が減少し、β1点付
近(表面温度:約80°C)でほぼ0.3mg/cm2
となり、さらにβ2点付近(表面温度:約100°C)
でほぼ0.05mg/cm2 となった。図6に示すよう
に実験例3では、キャリア液絞りチャージャ66への印
加電圧が大きくなるにしたがいトナーTの振動が大きく
なり、キャリア液の量が減少し、γ1点付近(印加電
圧:約3kV)でほぼ0.3mg/cm2 となり、さら
にγ2点付近(印加電圧:約6kV)でほぼ0.05m
g/cm2 となった。
【0042】以上、いずれの評価実験例でも、中間転写
ドラム10上のキャリア液C2の量を0.05〜0.3
mg/cm2 の範囲に低減できた。また、残りキャリア
液の量に対する像流れによる画像不良の有無及び記録紙
Sへの転写不足による画像不良の有無を調べた結果、い
ずれの評価実験例でも、中間転写ドラム10上のキャリ
ア液の量が少なくなるにつれて、像流れによる画像不良
を防止でき、特に、キャリア液の量が0.3mg/cm
2 以下で像流れが実用上問題のない範囲に低減でき、
0.2mg/cm2 以下の場合に像流れが観察されなく
なった。但し、中間転写ドラム10上のキャリア液の量
が0.1mg/cm2 を下回ると転写性が低下し始め、
0.05mg/cm2 までは実用上問題のない範囲にあ
ったが、これを下回ってくると転写不良が生じた。特
に、ヒータ加熱による評価実験例2では、図5に示すよ
うに、キャリア液量が0.05mg/cm2 より少なく
なる、中間転写ドラム表面温度が110°C程度になっ
たところで、中間転写ドラム10上へのトナーTの溶着
が生じた。
【0043】以上により、中間転写ドラム10上のキャ
リア液の量を0.05〜0.3mg/cm2 、好ましく
は0.05〜0.2mg/cm2 の範囲にすれば、像流
れ等の画像不良の発生を抑えることができ、中間転写ド
ラム10上へのトナーTの溶着を防止できることが分か
る。
【0044】
【発明の効果】本発明によると、静電潜像を液体現像剤
により現像し、中間転写体を用いて記録材に転写する画
像形成装置であって、像流れ、転写不足等による画像不
良の発生を抑制でき、中間転写体へのトナーの溶着を防
止し得る画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キャリア液除去装置の一例を備えた本発明に係
る画像形成装置例の概略構成を示す図である。
【図2】キャリア液除去装置の他の例を備えた本発明に
係る画像形成装置例の概略構成を示す図である。
【図3】キャリア液除去装置のさらに他の例を備えた本
発明に係る画像形成装置例の概略構成を示す図である。
【図4】評価実験例1において中間転写ドラム上のキャ
リア液の量と絞りローラの接触圧との関係を調べた結果
を示す図である。
【図5】評価実験例2において中間転写ドラム上のキャ
リア液の量と中間転写ドラム表面温度との関係を調べた
結果を示す図である。
【図6】評価実験例3において中間転写ドラム上のキャ
リア液の量とキャリア液絞りチャージャへの印加電圧と
の関係を調べた結果を示す図である。
【符号の説明】
101 作像部 102 転写部 103 紙送り部 1 感光体 2 帯電チャージャ 3 レーザによるプリントヘッド 4 液体現像装置 41 現像ローラ 42 スクイーズローラ 5 クリーニングブレード 6a、6b、6c キャリア液除去装置 61 キャリア液絞りローラ 62 発熱ヒータ 63 電力供給装置 64 サーミスタ 65 温度制御装置 66 キャリア液絞りチャージャ 10 中間転写ドラム(中間転写体) 11 1次転写チャージャ 12 中間転写ドラムクリーナ 13 タイミングローラ 14 2次転写ローラ 15 紙送りローラ 16 定着ローラ 17 紙送りガイド L レーザ光 D 液体現像剤 C1、C2、C3 キャリア液 T トナー像 P1 1次転写領域 P2 2次転写領域 P3 1次転写領域から2次転写領域にいたる間の領域 P4 キャリア液除去領域 S 記録紙 PW1、PW2、PW3、PW4 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 利光 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 小島 誠司 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 宮本 英稔 大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪 国際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電潜像を担持する像担持体と、該像担持
    体上の静電潜像をトナーとキャリア液とを含む液体現像
    剤を用いて現像しトナー像とする液体現像装置と、トナ
    ー像を一時的に担持する中間転写体と、該中間転写体上
    に前記像担持体上のトナー像を1次転写する1次転写装
    置と、1次転写後に、トナーとキャリア液とを実質的に
    非相溶状態に保って、中間転写体上のキャリア液の量を
    0.05〜0.3mg/cm2 の範囲に低減するキャリ
    ア液除去装置と、キャリア液が前記範囲に低減された後
    に中間転写体上のトナー像を記録材に2次転写する2次
    転写装置とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記キャリア液除去装置は、前記中間転写
    体上のキャリア液の量を0.05〜0.2mg/cm2
    の範囲に低減するものである請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】前記2次転写装置装置は、静電的に2次転
    写を行うものである請求項1又は2記載の画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】前記キャリア液除去装置は、前記中間転写
    体に接触配置された液絞り部材を含んでいる請求項1か
    ら3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記キャリア液除去装置は、前記中間転写
    体上のキャリア液を蒸発させて除去するための発熱ヒー
    タと、該ヒータへ電力を供給するための電源装置とを備
    えている請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】前記キャリア液除去装置は、前記中間転写
    体上のキャリア液に交番電界を与える手段を含んでいる
    請求項1から3のいずれかに記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013167874A (ja) * 2012-01-16 2013-08-29 Konica Minolta Inc 湿式画像形成装置およびその画像形成条件調整方法、ならびに画像ノイズの判定方法
CN104238320A (zh) * 2013-06-20 2014-12-24 富士施乐株式会社 图像形成设备和图像形成方法

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