JP2015002696A - 製麺用穀粉組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
また、高アミロペクチンデンプンと穀粉を使用して麺類を製造することが知られている(特許文献4)。しかし、この方法による場合は、高アミロペクチンデンプンに加水し、加熱・糊化(α化)してデンプン糊化物をつくり、そのデンプン糊化物を穀粉に加えて麺生地を製造する必要があるため、麺類の製造に手間および時間を要する。
しかし、麺生地の調製時に有機酸や食酢を添加する前記した従来技術で得られる麺類は、粘弾性やモチモチ感の向上効果は十分ではない。
また、麺の製造後に麺を有機酸や食酢の水溶液で処理する方法は、防黴や保存性の向上の点ではある程度の効果が得られるが、麺類の粘弾性やモチモチ感の向上効果は低い。
本発明の目的は、当該製麺用穀粉組成物を用いて麺類を製造する方法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、高い粘弾性を有していてモチモチ感に優れると共に滑らかで食感に優れ、しかも食味などの点でも優れる麺類を提供することである。
また、本発明者らは、高品質の麺類を与える当該製麺用穀粉組成物は、製麺用穀粉に、特定のデンプンを所定の量で配合すると共に有機酸の水溶液を添加して均一に混合し、それを乾燥することによって、円滑に製造できることを見出した。
また、本発明者らは、当該製麺用穀粉組成物を用いて茹麺を製造し、当該茹麺をかんすい水溶液で処理すると、粘弾性および滑らかさの一層向上した茹麺が得られ、しかも茹麺に酸味があったときに酸味を無くして食味を向上できることを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成した。
(1) 製麺用の穀粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれる少なくとも1種のデンプンを、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて3〜50質量%の割合で配合し、さらに有機酸を、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて0.03〜5質量%の割合で添加したことを特徴とする製麺用穀粉組成物である。
そして、本発明は、
(2) 製麺用の穀粉に、前記デンプンを前記した割合で配合した混合粉に、有機酸の水溶液を、有機酸自体の添加量が前記した範囲内の量となる量で添加した後に乾燥したものである前記(1)の製麺用穀粉組成物である。
(3) 有機酸が、酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、アジピン酸およびアスコルビン酸から選ばれる少なくとも1種である前記(1)または(2)の製麺用穀粉組成物;
(4) モチ種デンプンが、モチ米デンプン、馬鈴薯モチデンプン、モチ小麦デンプンおよびモチトウモロコシデンプンから選ばれる少なくとも1種である前記(1)〜(3)のいずれかの製麺用穀粉組成物;および、
(5) 製麺用のミックス粉である前記(1)〜(4)のいずれかの製麺用穀粉組成物;
である。
(6) 製麺用の穀粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれる少なくとも1種のデンプンを穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて3〜50質量%の割合で配合し、さらに有機酸の水溶液を、有機酸自体の添加量が穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて0.03〜5質量%の範囲となる量で添加した後、乾燥することを特徴とする製麺用穀粉組成物の製造方法である。
(7) 前記(1)〜(5)のいずれかの製麺用穀粉組成物を用いて麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造する方法;
(8) 前記(1)〜(5)のいずれかの製麺用穀粉組成物を穀粉に配合して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造する方法;
(9) 有機酸の含有量が、麺生地を形成する穀粉およびデンプンの合計質量(乾物換算)に基づいて0.03〜1質量%となるようにして麺生地を調製する前記(7)または(8)の方法;
(10) 前記(7)〜)(9)のいずれかの方法によって茹麺を製造し、当該茹麺をかんすい水溶液で処理して茹麺の品質を一層向上させる方法;および、
(11) 前記(7)〜(10)のいずれかの方法で得られる麺類。;
である。
本発明の製麺用穀粉組成物を用いて製造した麺類は、黴や菌類などが発生しにくく、保存性に優れている。
本発明の製麺用穀粉組成物における有機酸の添加量を前記した0.03〜5質量%の範囲で調節し、有機酸の添加量が0.03質量%から1質量%程度の範囲内の本発明の製麺用穀粉組成物は、他の穀粉を用いずに当該製麺用穀粉組成物だけを麺用粉として用いて粘弾性、滑らかさおよび食味に優れる高品質の麺類のそのまま直接使用することができ、また有機酸の添加量が0.3質量%程度から5質量%の範囲内の本発明の製麺用穀粉組成物は、本発明の請求製麺用穀粉組成物を小麦粉などの穀粉に配合して混合粉とし、当該混合粉を用いて粘弾性、滑らかさおよび食味に優れる高品質の麺類を製造することができ、本発明の製麺用穀粉組成物は多様な使い方ができる。
本発明の製麺用穀粉組成物を用いて製造した茹麺をかんすい水溶液で処理することによって、粘弾性および滑らかさの一層向上した茹麺を得ることができ、しかも茹麺に酸味があったときに酸味を無くして食味を向上させることができる。
本発明の製麺用穀粉組成物は、製麺用の穀粉(麺生地の調製に用いる穀粉)に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれる少なくとも1種のデンプン[以下これを「デンプン(A)」ということがある]を配合し、さらに有機酸を添加したものである。
麺類の製造に当たっては、小麦粉やその他の穀粉を別途用いずに、本発明の製麺用穀粉組成物だけを麺用粉として用いて麺類を製造してもよいし、または本発明の製麺用穀粉組成物を小麦粉やその他の穀粉と混合して混合粉にし、当該混合粉を用いて麺類を製造してもよい。
これらの加工デンプンのうち、ヒドロキシプロピル化デンプンは、デンプンをプロピレンオキシドでエーテル化したもので、デンプン分子の水酸基のうちのいくつかがヒドロキシプロピル基でエーテル化されている。
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンは、デンプンをトリメタリン酸またはオキシ塩化リンでエステル化すると共にプロピレンオキシドでエーテル化したもので、デンプン分子間のいくつかの水酸基がリン酸で架橋され、デンプン分子の水酸基のうちのいくつかがヒドロキシプロピル基でエーテル化されている。
アセチル化デンプンは、酢酸デンプンとも称され、デンプンを無水酢酸でエステル化したもので、デンプン分子の水酸基のうちのいくつかがアセチル化されている。
アセチル化リン酸架橋デンプンは、デンプンをオキシ塩化リンまたはトリメタリン酸と無水酢酸でエステル化したもので、デンプン分子間のいくつかの水酸基がリン酸で架橋され、デンプン分子の水酸基のいくつかがアセチル化されている。
2種類以上を併用する場合は、モチ種デンプンを用いずに前記した4種類の加工デンプンのうちの2種類以上を併用してもよいし、前記した4種類の加工デンプンのうちの1種類または2種類以上とモチ種デンプンを併用してもよい。
また、本発明においてモチ種デンプンを用いる場合は、1種類のモチ種デンプンのみを使用してもよいし、または2種類以上のモチ種デンプンを併用してもよく、その際に前記した4種類の加工デンプンと併用しなくてもよいし、または前記した4種類の加工デンプンのうちの1種または2種以上と併用してもよい。
そのうちでも、酢酸および乳酸のうちの一方または両方を用いることが、特に酢酸を用いることが、酸味がきつくない点、入手性などの点から好ましい。
本発明では、有機酸として、前記した有機酸自体を用いてもよいし、または前記した有機酸の1種または2種以上を含有する醸造酢(例えば、米酢、米黒酢、穀物酢、リンゴ酢、ブドウ酢、果実酢など)などのような有機酸水溶液を用いてもよい。
また、薄力粉、中力粉、準強力粉および強力粉は、それぞれ、タンパク質含量と灰分含量に基づいて一等粉、準一等粉、二等粉、三等粉、末粉に区分されているが、本発明では、小麦粉として、灰分含量の少ない上級粉(一等粉、準一等粉)だけでなく、灰分含量の多い下等粉(例えば、二等粉など)も用いることができ、下等粉を用いた場合にも、粘弾性が強く、ソフトでモチモチとした良好な食感を有する麺類を製造することができる。
デンプン(A)が前記した範囲内の量で配合されていることによって、粘弾性が強く、ソフトでモチモチとして良好な食感を有し、しかも滑らかさに優れる麺類を得ることができる。
デンプン(A)の配合量が、穀粉とデンプン(A)の合計質量に基づいて、3質量%未満であると、粘弾性が強くてモチモチとした良好な食感を有する麺類が得られなくなり、一方50質量%を超えると製麺適性が悪くなる。
また、本発明の製麺用穀粉組成物を小麦粉などの他の穀粉と混合し、その混合粉を用いて麺類を製造する場合は、粘弾性が強く、ソフトでモチモチとした良好な食感を有する麺類が得られるようにするために、混合粉中でのデンプン(A)の含有割合が、混合粉に含まれる全穀粉およびデンプン(A)の合計質量に基づいて、3〜45質量%、更には4〜40質量%になるように、本発明の製麺用穀粉組成物中でのデンプン(A)の配合量を調節するかおよび/または本発明の製麺用穀粉組成物と混合する小麦粉などの他の穀粉の混合量を調節することが好ましい。
ここで、本発明における前記した有機酸の添加量は、「有機酸」自体の添加量をいう。
そのため、醸造酢などのような有機酸を含む食酢を用いる場合は、当該食酢中に含まれている有機酸の量をいう。
本発明の製麺用穀粉組成物が、本発明の製麺用穀粉組成物だけを麺用粉として用いて麺類を製造するためのものである場合は、製麺用穀粉組成物における有機酸の添加量は、製麺用穀粉組成物に含まれる穀粉とデンプン(A)の合計質量に基づいて、0.03〜1質量%であることが好ましく、0.05〜0.9質量%であることがより好ましく、0.05〜0.5質量%であることが更に好ましい。
本発明の製麺用穀粉組成物を小麦粉などの他の穀粉と混合し、その混合粉を用いて麺類を製造する場合は、粘弾性が強く、ソフトでモチモチとした良好な食感を有し、酸味のない(酸味の少ない)麺類が得られるようにするために、混合粉中での有機酸の添加量が、混合粉に含まれる全穀粉およびデンプン(A)の合計質量に基づいて、0.03〜1質量%、更には0.05〜0.9質量%、特に0.05〜0.5質量%になるように、本発明の製麺用穀粉組成物中での有機酸の添加量を調節するかおよび/または本発明の製麺用穀粉組成物と混合する小麦粉などの他の穀粉の混合量を調節することが好ましい。
有機酸の添加量が、少なすぎると、粘弾性が強く、モチモチとした良好な食感を有する麺類が得られなくなり、一方有機酸の添加量が多すぎると、酸味が強くなって、得られる麺類の食味や風味が低下し、しかも柔らかすぎて脆い食感となる。
穀粉とデンプン(A)との混合粉に加える有機酸水溶液の濃度は1〜60質量%であることが好ましく、2〜50質量%であることがより好ましい。
有機酸水溶液の濃度が低すぎると、穀粉とデンプン(A)の混合粉に、本発明で規定している量の有機酸が添加されるようにするためには多量の有機酸の水溶液を加えることが必要になり、その後の乾燥時間が長くなる。一方、有機酸の水溶液の濃度が高すぎると、有機酸の添加量を本発明の範囲内とするためには、有機酸の水溶液の添加量を少なくせざるをえず、有機酸を穀粉とデンプン(A)の混合粉に均一に添加することが困難になる。
有機酸水溶液の噴霧などによる添加は、穀粉とデンプン(A)の混合粉をミキサー、気流などを用いて攪拌したり、移動させながら行うことが有機酸水溶液を均一に混合できる点から好ましい。
乾燥は、穀粉とデンプン(A)と有機酸を含む混合物の水分含量が14質量%以下になるまで行なうことが、長期保存性に優れる製麺用穀粉組成物を得る上で望ましい。
例えば、デンプン(A)に有機酸自体を直接混合して、デンプン(A)と有機酸の混合物を調製し、当該混合物を穀粉に混合する方法[デンプン(A)の配合量が少ないときなど]、穀粉とデンプン(A)の混合粉に有機酸自体をそのまま直接混合する方法[有機酸の添加量が多いときなど]、穀粉に有機酸自体をそのまま直背悦混合して穀粉と有機酸の混合物を調製し、当該混合物にデンプン(A)を混合する方法(有機酸の添加量が多いときなど)を挙げることができる。
本発明の製麺用穀粉組成物中の有機酸の添加量が、穀粉とデンプン(A)の合計質量に基づいて0.03質量%から1質量%程度の範囲内の量である場合は、他の穀粉を用いずに本発明の製麺用穀粉組成物だけを麺用粉として用い、当該製麺用穀粉組成物に水を加えて混捏して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて常法によって麺類を製造することができる。
また、本発明の製麺用穀粉組成物中の有機酸の添加量が、穀粉とデンプン(A)の合計質量に基づいて0.3質量%程度から5質量%の範囲内の量である場合は、本発明の請求製麺用穀粉組成物を小麦粉などの穀粉に配合して混合粉とし、当該混合粉に、水を加えて混捏して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて常法によって麺類を製造することができる。その際に、本発明の製麺用穀粉組成物と小麦粉などの穀粉の混合割合は、混合粉中の有機酸の含有量が混合粉に含まれる全穀粉およびデンプン(A)の合計質量に基づいて0.03〜1質量%程度になり、且つ混合粉中のデンプン(A)の含有割合が、混合粉に含まれる穀粉とデンプン(A)の合計質量に基づいて3〜50質量%、更には3〜45質量%、特に4〜40質量%になる混合割合にすることが、粘弾性および滑らかさに優れ、酸味のない麺類が得られる点から望ましい。
麺生地を調製する際の加水量が少なすぎると、しっとりとした生地が得られなくなって、麺類の品質(特に粘弾性、モチモチ感)が低下したものになり易く、一方加水量が多すぎると、麺生地がべたついて麺線や麺皮への切り出し工程での作業性が悪くなったり、乾燥して乾燥麺や半乾燥麺を製造する際に乾燥に長時間を要するようになったり、得られる麺類の食感が粘弾性のない弱いものになり易い。
麺生地を調製するための混捏作業は、生地が均一にまとまった状態になるまで、15〜30℃、好ましくは20〜25℃で行うことが好ましい。
混捏作業は、麺生地を製造する際に通常用いられている混捏装置、例えばトーキョーメンキ社製「横型ミキサー」やその他の混捏装置を用いて行なうことができる。
そのため、麺生地の調製工程以降の製麺工程は、製造する麺の種類などに応じて、従来技術で採用されているのと同様の方法を採用して行うことができる。
「かんすい」は、「炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびリン酸類のカリウム塩又はナトリウム塩という4種類の塩のうちの1種類または2種類以上を含む、アルカリ性の液体または粉体」である。かんすいについては、食品衛生法で成分規格が定められており、前記した塩の配合組成などを変えた種々のものが市販されており、例えば、赤かんすい(オリエンタル酵母工業製)、青かんすい(オリエンタル酵母工業製)などを挙げることができる。
上記した茹麺のかんすい水溶液処理は、食品に用い得るかんすいであればいずれを使用して行ってもよく、そのうちでも、赤かんすい(オリエンタル酵母工業製)、青かんすい(オリエンタル酵母工業製)が、風味の点から好ましく用いられる。
茹麺をかんすい水溶液で処理する際のかんすい水溶液としては、茹麺の粘弾性および滑らかさの向上効果、茹麺の酸味の解消などの点から、粉末状のかんすいを水に溶解したものとして、濃度が0.01〜2.0質量%のかんすい水溶液が好ましく用いられ、濃度が0.05〜1.5質量%のかんすい水溶液がより好ましく用いられる。
茹麺をかんすい水溶液に浸漬する際のかんすい水溶液の温度は2〜50℃、特に5〜40℃が好ましく、浸漬時間は1〜300秒、特に1〜180秒が好ましい。
以下の例において、小麦粉の水分含量および乾燥して得られた製麺用穀粉組成物における水分含量は、以下の方法で測定した。
試料(小麦粉または製麺用穀粉組成物)3gを秤量缶に計量し、あらかじめ105℃に設定した電気定温乾燥機で1時間乾燥し、乾燥後、シリカゲル入りデシケーター内で放冷した後、その乾燥減量から、下記の数式(1)より製麺用穀粉組成物の水分含量を算出する。
小麦粉または製麺用穀粉組成物の水分含量(質量%)=(W1−W2)÷S×100 (1)
式中、
W1=試料を入れた秤量缶の乾燥前の質量(g)
W2=試料を入れた秤量缶の乾燥後の質量(g)
S=試料の質量(g)(3g)
(1) 水20質量部に酢酸5質量部を溶解させて酢酸水溶液25質量部(濃度25質量%)を調製した。
(2) 小麦粉(日清製粉株式会社製「特雀」)600質量部に、ヒドロキシプロピル化デンプン(松谷化学工業社製「ゆり」)400質量部を混合し、上記(1)で調製した酢酸水溶液25質量部を1分かけて噴霧した後、ホバートミキサーで低速で5分間ミキシングし、その後、20メッシュの篩を通して、再度ホバートミキサーで低速で5分間ミキシングして、酢酸水溶液を添加した混合粉を調製した(このときの混合粉は僅かに湿った状態である。)
(3) 上記(2)で得られた酢酸水溶液を添加した混合粉を薄くトレーに敷き、電気定温乾燥機に入れて、乾燥機内温度70℃で30分間乾燥処理して、製麺用穀粉組成物を調製した。
これにより得られた製麺用穀粉組成物は、凝集やダマが生じておらず、サラサラした粉末状を呈しており、水分含量は13.5質量%であった。
(4) 上記(3)で得られた製麺用穀粉組成物(約1005質量部)に対して、食塩40質量部および水400質量部を加えて(食塩は予め水に溶解させて加えた)、混捏装置(トーキョーメンキ社製の横型ミキサー)を使用して、20℃で10分間混捏して麺生地を調製した。
(5)上記(4)で得られた麺生地を製麺ロールにてロール間隔10mmで麺帯にまとめ、室温下(20℃)にビニール袋中で30分間熟成させた。熟成後、この麺帯を更に製麺ロールにて圧延して約2.5mm厚の麺帯にした後、No.10角切刃を用いて麺線に切り出して生麺(生うどん)を製造した。
(6) 上記(5)で得られた生麺(生うどん)を十分量の沸騰水中で茹で歩留りが250%になるようにして茹で時間を調節しながら茹上げた後、直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切って茹麺(茹うどん)を製造した。
(7) 上記(6)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(6)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(2)において、ヒドロキシプロピル化デンプン400質量部の代わりに、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン(松谷化学工業社製「あさがお」)、アセチル化デンプン(松谷化学工業社製「さくら」)、アセチル化リン酸架橋デンプン(松谷化学工業社製「すいせん」))、モチ米デンプン(上越スターチ社製「モチールB」)、ワキシーコーンデンプン(日本食品化工株式会社製「日食ワキシースターチ」)または馬鈴薯モチデンプン(AVEBE社製「Eliane」)400質量部を混合した以外は、実施例1の(1)〜(3)と同じ操作を行なって、製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(1)において、酢酸5質量部の代わりに、乳酸5質量部を用いた以外は、実施例1の(1)〜(3)と同じ操作を行なって、製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(1)において、酢酸5質量部の代わりに、クエン酸5質量部を用いた以外は、実施例1の(1)〜(3)と同じ操作を行なって、製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(2)において、ヒドロキシプロピル化デンプン400質量部の代わりに、酸化デンプン(松谷化学工業社製「スタビローズTA−8」)、リン酸架橋デンプン(松谷化学工業社製社製「フードスターチT−1」)、米デンプン(ウルチ種デンプン)(上越スターチ社製「ファインスノウ」)、コーンスターチ(ウルチ種デンプン)(日本コーンスターチ社製「コーンスターチ」)、馬鈴薯デンプン(ウルチ種デンプン)(東海澱粉社製「美幌」)または小麦デンプン(ウルチ種デンプン)(長田産業社製「宝船」)400質量部を用いた以外は、実施例1の(1)〜(3)と同じ操作を行なって、製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1において、小麦粉とヒドロキシプロピル化デンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は、実施例1の(1)〜(3)と同様にして製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(1) 実施例3において、小麦粉とアセチル化デンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は、実施例3と同様にして製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(1) 実施例5において、小麦粉とモチ米デンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は、実施例5と同様にして製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(1) 実施例6において、小麦粉とワキシーコーンデンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は、実施例6と同様にして製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(1)において、酢酸水溶液における酢酸濃度を変えて、製麺用穀粉組成物における酢酸の添加量を下記の表4に示す量にした以外は、実施例1の(1)〜(3)と同様にして製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
(1) 実施例3において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は、実施例3と同様にして製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
(1) 実施例5において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は、実施例5と同様にして製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
(1) 実施例6において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は、実施例6と同様にして製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
(1) 水40質量部に酢酸50質量部を溶解させて酢酸水溶液90質量部(濃度55.6質量%)を調製した。
(2) 酢酸水溶液として、濃度25質量%の酢酸水溶液25質量部の代わりに、上記(1)で得られた酢酸水溶液90質量部を用いた以外は、実施例1の(2)および(3)と同じ操作、または実施例3、5および6の(1)と同じ操作を行なって、小麦粉600質量部、デンプン(ヒドロキシプロピル化デンプン、アセチル化デンプン、モチ米デンプンまたは馬鈴薯モチデンプン)400質量部および酢酸50質量部からなるそれぞれの製麺用穀粉組成物(酢酸の添加量=小麦粉とデンプンの合計質量に基づいて5質量%)を製造した。
(3) 上記(2)で得られたそれぞれの製麺用穀粉組成物1050質量部を、小麦粉(日清製粉株式会社製「特雀」)9000質量部に配合してそれぞれの混合粉(デンプンの含有割合=小麦粉とデンプンの合計質量に基づいて4質量%、酢酸の含有割合=小麦粉とデンプンの合計質量に基づいて0.5質量%)を調製した。
(4) 上記(3)で得られたそれぞれの混合粉を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺をそれぞれ製造した。
(5) 上記(4)で得られたそれぞれの茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(4)で得られたそれぞれの茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例1において、小麦粉の使用量を800部およびヒドロキシプロピル化デンプンの使用量を200部に変え、酢酸の量を1部(小麦粉とデンプンの合計質量に基づいて0.1質量%)に変えた以外は、実施例1の(1)〜(3)と同じ操作を行なって、製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
(1) 実施例22の(1)および(2)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
(1) 実施例22において、ヒドロキシプロピル化デンプン200部の代わりに、アセチル化デンプン200部を用いた以外は、実施例22の(1)と同様にして、製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
(1) 実施例24の(1)および(2)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
(1) 実施例22において、ヒドロキシプロピル化デンプン200部の代わりに、モチ米デンプン200部を用いた以外は、実施例22の(1)と同様にして、製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
(1) 実施例26の(1)および(2)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
(1) 実施例22において、ヒドロキシプロピル化デンプン200部の代わりに、ワキシーコーンデンプン200部を用いた以外は、実施例22の(1)と同様にして、製麺用穀粉組成物を製造した。
(2) 上記(1)で得られた製麺用穀粉組成物を用いて、実施例1の(4)〜(6)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(3) 上記(2)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(2)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
(1) 実施例28の(1)および(2)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
(1) 実施例22〜29において、酢酸1部の代わりに、酢酸10部(小麦粉とデンプンの合計質量に基づいて1.0質量%)を用いた以外は、実施例22〜29と同様に行って、かんすい水溶液で浸漬してない茹麺およびかんすい水溶液で浸漬処理した茹麺をそれぞれ製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
(1) 実施例23において、浸漬処理に用いるかんすい水溶液のかんすい濃度を下記の表7に示すように変え、それ以外は実施例23と同様に行った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表7に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表7に示すとおりであった。
Claims (11)
- 製麺用の穀粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれる少なくとも1種のデンプンを、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて3〜50質量%の割合で配合し、さらに有機酸を、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて0.03〜5質量%の割合で添加したことを特徴とする製麺用穀粉組成物。
- 製麺用の穀粉に、前記デンプンを前記した割合で配合した混合粉に、有機酸水溶液を、有機酸自体の添加量が前記した範囲内の量となる量で添加した後に乾燥したものである請求項1に記載の製麺用穀粉組成物。
- 有機酸が、酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、アジピン酸およびアスコルビン酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の製麺用穀粉組成物。
- モチ種デンプンが、モチ米デンプン、馬鈴薯モチデンプン、モチ小麦デンプンおよびモチトウモロコシデンプンから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の製麺用穀粉組成物。
- 製麺用のミックス粉である請求項1〜4のいずれか1項に記載の製麺用穀粉組成物。
- 製麺用の穀粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれる少なくとも1種のデンプンを穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて3〜50質量%の割合で配合し、さらに有機酸の水溶液を、有機酸自体の添加量が穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて0.03〜5質量%の範囲となる量で添加した後、乾燥することを特徴とする製麺用穀粉組成物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製麺用穀粉組成物を用いて麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造する方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の製麺用穀粉組成物を穀粉に配合して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造する方法。
- 有機酸の含有量が、麺生地を形成する穀粉およびデンプンの合計質量(乾物換算)に基づいて0.03〜1質量%となるようにして麺生地を調製する請求項7または8に記載の方法。
- 請求項7〜9のいずれか1項に記載の方法によって茹麺を製造し、当該茹麺をかんすい水溶液で処理して茹麺の品質を一層向上させる方法。
- 請求項7〜10のいずれか1項に記載の方法で得られる麺類。
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