JP2015002695A - 麺類の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、高アミロペクチンデンプンと穀粉を使用して麺類を製造することが知られている(特許文献4)。しかし、この方法による場合は、高アミロペクチンデンプンに加水し、加熱・糊化(α化)してデンプン糊化物をつくり、そのデンプン糊化物を穀粉に加えて麺生地を製造する必要があるため、麺類の製造に手間および時間を要する。
しかし、麺生地の調製時に有機酸や食酢を添加する前記した従来技術で得られる麺類は、粘弾性やモチモチ感の向上効果は十分ではない。
また、麺の製造後に麺を有機酸や食酢の水溶液で処理する方法は、防黴や保存性の向上の点ではある程度の効果が得られるが、麺類の粘弾性やモチモチ感の向上効果は低い。
そして、本発明の目的は、高い粘弾性を有していてモチモチ感に優れると共に滑らかで食感に優れ、しかも食味などの点でも優れる麺類を提供することである。
さらに、本発明者らは、前記した方法で茹麺をつくり、その茹麺をかんすい水溶液で処理すると、粘弾性および滑らかさが一層向上すると共に、酸味がある場合は酸味が解消されることを見出して本発明を完成した。
(1) 製麺用の穀粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれる少なくとも1種のデンプンを、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて3〜50質量%の割合で配合し、さらに有機酸を、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて0.03〜1質量%の割合で添加して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造することを特徴とする麺類の製造方法である。
(2) 有機酸が、酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、アジピン酸およびアスコルビン酸から選ばれる少なくとも1種である前記(1)の麺類の製造方法;
(3) モチ種デンプンが、モチ米デンプン、馬鈴薯モチデンプン、モチ小麦デンプンおよびモチトウモロコシデンプンから選ばれる少なくとも1種である前記(1)または(2)に麺類の製造方法;
(4) 有機酸を麺生地の調製に用いる水に添加して有機酸水溶液にして穀粉に加える前記(1)〜(3)のいずれかの麺類の製造方法;および、
(5) 前記(1)〜(4)のいずれかの製造方法で得られる麺類;
である。
(6) 前記(1)〜(4)のいずれかの製造方法によって茹麺を製造し、当該茹麺をかんすい水溶液で処理して茹麺の品質を一層向上させる方法;および、
(7) 前記(6)の方法で得られる茹麺;
である。
本発明の製造方法で得られる麺類は、黴や菌類などが発生しにくく、保存性に優れている。
さらに、前記した本発明の製造方法で茹麺を製造した後、当該茹麺をかんすい水溶液で処理することによって、茹麺の粘弾性および滑らかさを一層向上させることができ、しかも茹麺に酸味がある場合は酸味を無くすことができる。
本発明では、製麺用の穀粉(麺生地の調製に用いる穀粉)に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれる少なくとも1種のデンプン[以下これを「デンプン(A)」ということがある]と有機酸を添加して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造する。
これらの加工デンプンのうち、ヒドロキシプロピル化デンプンは、デンプンをプロピレンオキシドでエーテル化したもので、デンプン分子の水酸基のうちのいくつかがヒドロキシプロピル基でエーテル化されている。
ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプンは、デンプンをトリメタリン酸またはオキシ塩化リンでエステル化すると共にプロピレンオキシドでエーテル化したもので、デンプン分子間のいくつかの水酸基がリン酸で架橋され、デンプン分子の水酸基のうちのいくつかがヒドロキシプロピル基でエーテル化されている。
アセチル化デンプンは、酢酸デンプンとも称され、デンプンを無水酢酸でエステル化したもので、デンプン分子の水酸基のうちのいくつかがアセチル化されている。
アセチル化リン酸架橋デンプンは、デンプンをオキシ塩化リンまたはトリメタリン酸と無水酢酸または酢酸でエステル化したもので、デンプン分子間のいくつかの水酸基がリン酸で架橋され、デンプン分子の水酸基のいくつかがアセチル化されている。
2種類以上を併用する場合は、モチ種デンプンを用いずに前記した4種類の加工デンプンのうちの2種類以上を併用してもよいし、前記した4種類の加工デンプンのうちの1種類または2種類以上とモチ種デンプンを併用してもよい。
また、本発明においてモチ種デンプンを用いる場合は、1種類のモチ種デンプンのみを使用してもよいし、または2種類以上のモチ種デンプンを併用してもよく、その際に前記した4種類の加工デンプンと併用しなくてもよいし、または前記した4種類の加工デンプンのうちの1種または2種以上と併用してもよい。
そのうちでも、酢酸および乳酸のうちの一方または両方を用いることが、特に酢酸を用いることが、酸味がきつくない点、入手性などの点から好ましい。
本発明では、有機酸として、前記した有機酸自体を用いてもよいし、または前記した有機酸の1種または2種以上を含有する醸造酢(例えば、米酢、米黒酢、穀物酢、リンゴ酢、ブドウ酢、果実酢など)などのような有機酸水溶液を用いてもよい。
また、薄力粉、中力粉、準強力粉および強力粉は、それぞれ、タンパク質含量と灰分含量に基づいて一等粉、準一等粉、二等粉、三等粉、末粉に区分されているが、本発明では、小麦粉として、灰分含量の少ない上級粉(一等粉、準一等粉)だけでなく、灰分含量の多い下等粉(例えば、二等粉など)も用いることができ、下等粉を用いた場合にも、粘弾性が強く、ソフトでモチモチとした良好な食感を有する麺類を製造することができる。
デンプン(A)を前記した範囲内の量で配合することによって、粘弾性が強く、ソフトでモチモチとして良好な食感を有し、しかも滑らかさなどに優れる麺類を製造することができる。
デンプン(A)の配合量が、穀粉とデンプン(A)の合計質量に基づいて、3質量%未満であると粘弾性が強くてモチモチとした良好な食感を有する麺類が得られなくなり、一方50質量%を超えると製麺適性が悪くなる。
ここで、本発明における前記した有機酸の添加量は、「有機酸」自体の添加量をいう。そのため、醸造酢などのような有機酸を含む食酢を用いる場合は、当該食酢中に含まれている有機酸の量をいう。
有機酸を前記した範囲内の量で添加することによって、粘弾性が強く、ソフトでモチモチとして良好な食感を有し、しかも滑らかさや食味にも優れる麺類を製造することができる。
有機酸の添加量が、穀粉およびデンプン(A)の合計質量に基づいて、0.03質量%未満であると、粘弾性が強く、モチモチとした良好な食感を有する麺類が得られなくなり、一方1質量%を超えると、酸味が強くなって、得られる麺類の食味や風味が低下し、しかも柔らかすぎて脆い食感となる。
麺生地の調製は、麺類の種類などに応じて、従来と同様の方法で行うことができる。
一般的には、穀粉およびデンプン(A)の合計100質量部に対する加水量が、好ましくは20〜60質量部、より好ましく25〜55質量部、更に好ましくは30〜50質量部となるようにして水(好ましくは有機酸を添加して調製した有機酸水溶液)を加えて、生地が均一にまとまった状態になるまで、15〜30℃、好ましくは20〜25℃の温度で混捏作業を行うことが好ましい。
麺生地を調製する際の加水量が少なすぎると、しっとりとした生地が得られなくなって、麺類の品質(特に粘弾性、モチモチ感)が低下したものになり易く、一方加水量が多すぎると、麺生地がべたついて麺線や麺皮への切り出し工程での作業性が悪くなったり、乾燥して乾燥麺や半乾燥麺を製造する際に乾燥に長時間を要するようになったり、得られる麺類の食感が粘弾性のない弱いものになり易い。
混捏作業は、麺生地を製造する際に通常用いられている混捏装置、例えばトーキョーメンキ社製「横型ミキサー」やその他の混捏装置を用いて行なうことができる。
そのため、麺生地の調製工程以降の製麺工程は、製造する麺の種類などに応じて、従来技術で採用されているのと同様の方法を採用して行うことができる。
本発明で用いる「かんすい」は、「炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、およびリン酸類のカリウム塩又はナトリウム塩という4種類の塩のうちの1種類または2種類以上を含む、アルカリ性の液体または粉体」である。かんすいについては、食品衛生法で成分規格が定められており、前記した塩の配合組成などを変えた種々のものが市販されており、例えば、赤かんすい(オリエンタル酵母工業製)、青かんすい(オリエンタル酵母工業製)などを挙げることができる。
本発明では、食品に用い得るかんすいであればいずれも使用でき、そのうちでも、赤かんすい(オリエンタル酵母工業製)、青かんすい(オリエンタル酵母工業製)が、風味などの点から好ましく用いられる。
茹麺をかんすい水溶液で処理する際のかんすい水溶液としては、茹麺の粘弾性および滑らかさの向上効果、茹麺の酸味の解消などの点から、粉末状のかんすいを水に溶解したものとして、濃度が0.01〜2.0質量%がかんすい水溶液が好ましく用いられ、濃度が0.05〜1.5質量%のかんすい水溶液がより好ましく用いられる。
茹麺をかんすい水溶液に浸漬する際のかんすい水溶液の温度は2〜50℃、特に5〜40℃が好ましく、浸漬時間は1〜300秒、特に1〜180秒が好ましい。
(1) 水3550gに、酢酸50gおよび食塩400gを添加し溶解させて酢酸水溶液4000gを調製した。
(2) 小麦粉(日清製粉株式会社製「特雀」)6000gに、ヒドロキシプロピル化デンプン(松谷化学工業社製「ゆり」)4000gを混合し、上記(1)で調製した酢酸水溶液の全量を加えて混捏装置(トーキョーメンキ社製の横型ミキサー)を使用して、20℃で10分間混捏して麺生地を調製した。
(3)上記(2)で得られた麺生地を製麺ロールにてロール間隔10mmで麺帯にまとめ、室温下(20℃)にビニール袋中で30分間熟成させた。熟成後、この麺帯を更に製麺ロールにて圧延して約2.5mm厚の麺帯にした後、No.10角切刃を用いて麺線に切り出して生麺(生うどん)を製造した。
(4) 上記(3)で得られた生麺(生うどん)を十分量の沸騰水中で茹で歩留りが250%になるようにして茹で時間を調節しながら茹上げた後、直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切って茹麺(茹うどん)を製造した。
(5) 上記(4)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(4)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(2)において、ヒドロキシプロピル化デンプン4000gの代わりに、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン(松谷化学工業社製「あさがお」)、アセチル化デンプン(松谷化学工業社製「さくら」)、アセチル化リン酸架橋デンプン(松谷化学工業社製「すいせん」)、モチ米デンプン(上越スターチ社製「モチールB」)、ワキシーコーンデンプン(日本食品化工株式会社製「日食ワキシースターチ」)または馬鈴薯モチデンプン(AVEBE社製「Eliane」)4000gを混合した以外は、実施例1の(1)〜(4)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(1)において、酢酸50gの代わりに、乳酸50gを用いた以外は、実施例1の(1)〜(4)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例5において、酢酸50gの代わりに、クエン酸50gを用いた以外は、実施例5と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1の(2)において、ヒドロキシプロピル化デンプン4000gの代わりに、酸化デンプン(松谷化学工業社製「スタビローズTA−8」)、リン酸架橋デンプン(松谷化学工業社製「フードスターチT−1」)、米デンプン(ウルチ種デンプン)(上越スターチ社製「ファインスノウ」)、コーンスターチ(ウルチ種デンプン)(日本コーンスターチ社製「コーンスターチ」)、馬鈴薯デンプン(ウルチ種デンプン)(東海澱粉社製「美幌」)または小麦デンプン(ウルチ種デンプン)(長田産業社製「宝船」)4000gを用いた以外は、実施例1の(1)〜(4)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを下記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を下記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表2に示すとおりであった。
(1) 実施例1において、小麦粉とヒドロキシプロピル化デンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は実施例1と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(1) 実施例3において、小麦粉とアセチル化デンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は実施例3と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(1) 実施例5において、小麦粉とモチ米デンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は実施例5と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(1) 実施例6において、小麦粉とワキシーコーンデンプンの配合割合を下記の表3に示すように変えた以外は実施例6と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表3に示すとおりであった。
(1) 実施例1において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は実施例1と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
(1) 実施例3において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は実施例3と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
(1) 実施例5において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は実施例5と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
(1) 実施例6において、酢酸の添加量を下記の表4に示すように変えた以外は実施例6と同様にして麺類を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表4に示すとおりであった。
(1) 実施例1において、小麦粉の使用量を8000gおよびヒドロキシプロピル化デンプンの使用量を2000gに変え、酢酸の量を10g(小麦粉とデンプンの合計質量に基づいて0.1質量%)に変えた以外は、実施例1の(1)〜(4)と同じ操作を行なって、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例18の(1)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例18において、ヒドロキシプロピル化デンプン2000gの代わりに、アセチル化デンプン2000gを用いた以外は、実施例18と同様にして、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例20の(1)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例18において、ヒドロキシプロピル化デンプン2000gの代わりに、モチ米デンプン2000gを用いた以外は、実施例18と同様にして、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例22の(1)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例18において、ヒドロキシプロピル化デンプン2000gの代わりに、ワキシーコーンデンプン2000gを用いた以外は、実施例18と同様にして、茹麺を製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例25の(1)と同じに行って製造した茹麺[茹で上げ後に直ちに冷水(水温5℃)中で水洗いし、ザルに上げて水を切った茹麺]を、濃度0.5質量%のかんすい(オリエンタル酵母工業株式会社製「青かんすい」)水溶液(水溶液温度20℃)中に1分間浸漬した後、ザルに上げて水を切った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例18〜25において、酢酸10gの代わりに、酢酸100g(小麦粉とデンプンの合計質量に基づいて1.0質量%)を用いた以外は、実施例18〜25と同様に行って、かんすい水溶液で浸漬してない茹麺およびかんすい水溶液で浸漬処理した茹麺をそれぞれ製造した。
(2) 上記(1)で得られた茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られた茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表5に示すとおりであった。
(1) 実施例19において、浸漬処理に用いるかんすい水溶液のかんすい濃度を下記の表6に示すように変え、それ以外は実施例19と同様に行った。
(2) 上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺の粘弾性および滑らかさを上記の表1に示す評価基準にしたがって10名のパネラーに点数評価してもらい、その平均値を採ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
また、上記(1)で得られたかんすい水溶液処理後の茹麺について酸味の有無を上記の表1に示す評価基準に従って評価したところ、下記の表6に示すとおりであった。
Claims (7)
- 製麺用の穀粉に、ヒドロキシプロピル化デンプン、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、アセチル化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプンおよびモチ種デンプンから選ばれる少なくとも1種のデンプンを、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて3〜50質量%の割合で配合し、さらに有機酸を、穀粉と当該デンプンの合計質量に基づいて0.03〜1質量%の割合で添加して麺生地を調製し、当該麺生地を用いて麺類を製造することを特徴とする麺類の製造方法。
- 有機酸が、酢酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、フマル酸、グルコン酸、アジピン酸およびアスコルビン酸から選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載の麺類の製造方法。
- モチ種デンプンが、モチ米デンプン、馬鈴薯モチデンプン、モチ小麦デンプンおよびモチトウモロコシデンプンから選ばれる少なくとも1種である請求項1または2に記載の麺類の製造方法。
- 有機酸を麺生地の調製に用いる水に添加して有機酸水溶液にして穀粉に加える請求項1〜3のいずれか1項に記載の麺類の製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法で得られる麺類。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法によって茹麺を製造し、当該茹麺をかんすい水溶液で処理して茹麺の品質を一層向上させる方法。
- 請求項6の方法で得られる茹麺。
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