JPH08196225A - 麺類の製造方法 - Google Patents
麺類の製造方法Info
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Abstract
簡単に防止すること。 【構成】 常法により製造した生麺類を常法により加工
する工程において、麺線を1重量%濃度以上の糖液と接
触させる。糖液との接触は、茹で湯として使用し茹で
る、茹で後の冷却液として使用し冷却する、または、茹
で後、調味液に混合して使用して行う。 【効果】 茹で後の時間経過に伴う麺の食感の経時的な
低下を防止した茹で麺類または調理麺を提供することが
できる。流通過程による時間経過により、硬さが増し、
弾力性が失われるなどの食感の低下がないうどん、そ
ば、中華麺、スパゲッティ、マカロニなどの茹で麺また
はミートソーススパゲッティやパスタサラダ等の調理麺
を提供することができる。
Description
う麺の食感の経時的な低下を防止した茹で麺類、特に調
理麺用麺類または調理麺の製造方法に関する。
通過程による時間経過により、硬さが増し、弾力性が失
われるなどの食感の低下が認められる。特に、ミートソ
ーススパゲッティやパスタサラダ等のケチャップソー
ス、ミートソース、マヨネーズ、具材などを麺にトッピ
ングまたは麺にからめることにより製造される調理麺に
おいては、使用するソース類からの水分の吸収により麺
類の弾力が低下してしまうなど食感が著しく低下してし
まうのが実情であった。
高アミロペクチン系澱粉と穀類とを使用し、使用量の5
〜50重量%に相当する前者を予め加水、加熱して澱粉
糊化物とした後、残余の澱粉、食塩、水等を加えて常法
により生麺を作り、これを水分含量が50〜65重量%
になるように茹で上げる方法(特開昭61−31054
号)および穀粉50〜95部、澱粉5〜50部、糖アル
コール1〜10部に加水して混捏した生地より製造した
生麺を麺の水分含量が70%以下となるよう茹で上げま
たは蒸し上げる方法(特開昭63−79569号)等が
ある。
開昭61−31054号および63−79569号にお
いてその効果については見るべきものがあるが、茹で上
げ時の水分調整および操作の煩雑さに欠点があった。ま
た、麺線の付着の改善について、特開平6−31947
4号および特開平6−327427号に澱粉の低分子化
物を麺の表面に添加することが記載されているが、これ
らも処理のため別工程を設けなくてはならない。いずれ
にせよ調理麺におけるソース類からの水分吸収による麺
類の品質低下防止については有効な解決策の提案はなさ
れていない。
解決し、茹で麺特に調理麺の食感の低下防止を可能とす
る簡便な方法を提供するものである。すなわち、本発明
は、茹で後の時間経過に伴う麺の食感の低下を防止した
茹で麺類、特に調理麺用麺類および調理麺の製造方法を
提供することを目的とする。本発明は常法による加工工
程を利用した簡単な処理により茹で麺特に調理麺の食感
の低下を防止しようとするものである。
は、茹で麺における保存性の向上(特開昭52−906
42号)、即席麺における復元時間の短縮(特開昭55
−26825号)を目的とした使用法等が提案されてい
る。さらに上記特開平6−327427号および特開平
6−319474号には、茹で麺の麺線の付着改善のた
めに澱粉の低分子化物を噴霧または塗布することが記載
されている。これら糖質類に着目して、本発明者らは、
従来の茹で麺およびパスタサラダ等の調理麺に関する前
記問題点を解決すべく鋭意研究した結果、常法により製
造した麺を茹で工程から調味工程までの通常の加工工程
で糖質を含有する溶液と接触させるだけで、すなわち糖
質を含有する溶液で茹でる等の簡単な操作で行うことに
より上記の問題点を解決できることを見いだし本発明を
完成するに至った。
により加工する工程において、麺線を1重量%濃度以上
の糖液と接触させることを特徴とする麺類の製造方法で
ある。本発明においては、糖質を含有する溶液との接触
処理は余分の工程を設けなくとも、通常の麺の処理工程
で行うことができる。常法により製造した生麺類を茹で
工程中または茹で工程後の通常の工程において、1重量
%濃度以上の糖液で処理する。上記糖液による処理の態
様としては、茹で湯として使用する態様、茹で後の冷却
液として使用する態様、調味液に混合して使用する態様
が好ましいものとして例示される。
た生麺類を茹で工程中、茹で湯として1重量%濃度以上
の糖液を使用することを特徴とする麺類の製造方法であ
る。また、本発明は、常法により製造した生麺類を茹で
た後、冷却液として1重量%濃度以上の糖液を使用する
ことを特徴とする麺類の製造方法である。さらにまた、
本発明は、常法により製造した生麺類を茹でた後、1重
量%濃度以上の糖液を調味液に混合して使用することを
特徴とする麺類の製造方法である。
が、うどん、そば、中華麺、スパゲッティ、マカロニが
代表的なものとして例示される。本発明の製造方法の目
的物は、うどん、そば、中華麺、スパゲッティ、マカロ
ニなどの茹で麺、またはケチャップソース、ミートソー
ス、マヨネーズ、具材などを麺にトッピングまたは麺に
からめることにより製造される調理麺である。
液であり、使用する糖質については、その効果の度合い
および重合度の低い糖質ほど甘味が高くなるという性質
による食味の変化を考慮すると重合度の高い糖質(DE
50以下)の使用が好ましい。例えば水飴や粉飴等の澱
粉糖化物、イソマルトオリゴ糖やフラクトオリゴ糖等の
オリゴ糖、還元澱粉糖化物等が例示される。使用する糖
液の濃度については1重量%以上、好ましくは5重量%
以上で特に効果がある。
調理麺は、いずれにおいても10℃にて1〜2日間保存
後においても、糖液で処理していないものに比べて弾力
および硬さの面において良好であり、茹で直後の食感を
維持する。
に実施例を示すが、本発明はこれら実施例により限定ま
たは制約されるものではない。
実施した。各項目において対照例に示した方法にて製造
した対照と比較したときの評価を表1にしたがって採点
した。これらの平均が−0.5以上+0.5未満のもの
を△、+0.5以上1.5未満のものを○、1.5以上
のものを◎として表2〜6に示した。
食塩2重量部、水36重量部で常法により生うどんを製
造した(切刃角10番)。これを沸騰水で15分間茹で
た後、水洗冷却しポリエチレンフィルムで包装した。1
0℃で24および48時間保存後沸騰水で1分湯戻しし
たものをかけうどんとして官能検査に供した。
5重量%および10重量%濃度に粉飴(昭和産業(株)
製「L−SPD」;DE18)を溶解した糖液にて15
分間茹でた後、対照例1と同様に冷却、包装、保存およ
び湯戻しを実施して官能検査に供した。表2に示すよう
に、いずれの糖濃度で茹でた場合においても対照に比較
して良好であり保存中の食感の低下防止効果がみられ
た。特に糖濃度が高いほど効果が顕著であった。
0重量部、水30重量部で常法により1.8mmの乾燥
スパゲッティを製造した。これを沸騰水で10分間茹で
た後、水洗冷却した。これを炒めた後にケチャップ、食
塩、香辛料をからめてナポリタンスパゲッティを調製し
た。これをポリエチレンフィルムで包装し、10℃で2
4および48時間保存後、官能検査に供した。
重量%、5重量%および10重量%濃度に粉飴(昭和産
業(株)製「L−SPD」;DE18)を溶解した糖液
にて10分間茹でた。冷却以降は対照例2と同様な操作
を行い官能検査に供した。表3に示すように、いずれの
糖濃度を使用して茹でた場合においても対照に比較して
良好であり保存中の食感の低下防止効果がみられた。特
に糖濃度が高いほど効果が顕著であった。
1重量%、5重量%および10重量%濃度に粉飴(昭和
産業(株)製「L−SPD」;DE18)を溶解した糖
液(5℃)にて1分間冷却した。以降は対照例2と同様
な操作を行い官能検査に供した。表4に示すように、い
ずれの糖濃度を使用して冷却した場合においても対照に
比較して良好であり保存中の食感の低下防止効果がみら
れた。特に糖濃度が高いほど効果が顕著であった。これ
らは、茹でる際に糖液を使用した場合と同様な傾向であ
った。また、茹でうどんにおける官能検査の傾向とも一
致していたが調理スパゲッティの方が効果がより強く現
れた。
重量%濃度に平均重合度の異なる3種の水飴および粉飴
(昭和産業(株)製「マルL」;DE40、昭和産業
(株)製「L−SPD」;DE18および;松谷化学
(株)製「パインデックス#2」;DE11)を溶解し
た糖液(5℃)にて1分間冷却後、対照例2と同様に包
装、保存を実施して官能検査に供した。表5に示すよう
に、いずれの糖液で冷却した場合においても対照に比較
して良好であり保存中の食感の低下防止効果がみられ
た。特に平均重合度が高い、すなわちDEが低いほど効
果が顕著であった。
を実施した。これに調味酢をまぶした後、スパゲッテ
ィ、食塩、香辛料、水、具材を麺にからめてスパゲッテ
ィサラダを調製した。これをポリエチレンフィルムで包
装し、10℃で24および48時間保存後、官能検査に
供した。
を実施した。これに粉飴(昭和産業(株)製「L−SP
D」;DE18)1重量%、5重量%および10重量%
を含む調味酢をまぶした後は、対照例3と同様な操作を
行い官能検査に供した。表6に示すように、いずれの糖
濃度を使用した場合においても対照に比較して良好であ
り保存中の食感の低下防止効果がみられた。特に糖濃度
が高いほど効果が顕著であった。
的な低下を防止した茹で麺類または調理麺を提供するこ
とができる。流通過程による時間経過により、硬さが増
し、弾力性が失われるなどの食感の低下がないうどん、
そば、中華麺、スパゲッティ、マカロニなどの茹で麺ま
たはミートソーススパゲッティやパスタサラダ等の調理
麺を提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 常法により製造した生麺類を常法により
加工する工程において、麺線を1重量%濃度以上の糖液
と接触させることを特徴とする麺類の製造方法。 - 【請求項2】 茹で湯として1重量%濃度以上の糖液を
使用して茹でる請求項1の麺類の製造方法。 - 【請求項3】 生麺類を茹でた後、冷却液として1重量
%濃度の糖液を使用し冷却する請求項1の麺類の製造方
法。 - 【請求項4】 麺類が調理麺用である請求項1、2また
は3の麺類の製造方法。 - 【請求項5】 生麺類を茹でた後、調味する際、1重量
%濃度以上の糖液を調味液に混合して使用する請求項1
の麺類の製造方法。
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JP04119795A JP3432032B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 麺類の製造方法 |
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Publications (2)
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JP04119795A Expired - Fee Related JP3432032B2 (ja) | 1995-01-20 | 1995-01-20 | 麺類の製造方法 |
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Cited By (6)
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---|---|---|---|---|
WO2007114091A1 (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-11 | Fuji Oil Company, Limited | 麺用澱粉老化抑制剤,それを用いた麺類およびその製造方法 |
WO2007138934A1 (ja) | 2006-05-25 | 2007-12-06 | Kabushiki Kaisha Hayashibara Seibutsu Kagaku Kenkyujo | 澱粉糊化食品の食味低下の抑制方法 |
JP2008017746A (ja) * | 2006-07-12 | 2008-01-31 | Showa Sangyo Co Ltd | 麺類の製造方法 |
JP2008148561A (ja) * | 2006-12-14 | 2008-07-03 | Q P Corp | パスタサラダ |
JP2009065878A (ja) * | 2007-09-12 | 2009-04-02 | Q P Corp | パスタソース |
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-
1995
- 1995-01-20 JP JP04119795A patent/JP3432032B2/ja not_active Expired - Fee Related
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