JP2014532508A - 枢動可能な剃毛ヘッドを備える電気かみそり - Google Patents

Abstract

本発明は、ハウジング（１）と、少なくとも１つの切断システムを含みハウジング（１）に枢動可能に接続されている剃毛ヘッド（２）と、を備え、いくつかの所定の位置でこの枢動運動をロックするための手段を更に備え、それによって剃毛ヘッド（２）が多数のノッチ（２３）を含む、電気かみそりに関する。かみそりの快適さにおける機能を向上させるために、ハウジング（１）は、ノッチ（２３）の少なくとも１つと結合されるように構成された少なくとも１つの係合要素（１０）に接続されているスイッチ要素（６）を提供する。

Description

本発明は、請求項１の公知部分に従った電気かみそりに関する。

最初に言及した種類の電気かみそりは、例えば、米国特許第３，７９７，１０５号により知られている。本書は、ハンドルと、そのハンドルに枢動可能に接続されている剃毛ヘッドと、を有する、電気乾式かみそりを開示する。剃毛ヘッドは、回転型の剃毛要素と、その駆動モーターと、を含む。ハンドルは、電池を収容するように構成され、揺動可能な剃毛ヘッドを支えるためにハンドルから延びる一対のアームを含む。剃毛ヘッドとアームとの間に、ヘッドを所定の揺動角度でロックするための戻り止め手段が設けられている。それらの戻り止め手段により、剃毛ヘッド自体は、ハンドルに対して完全に自由には枢動可能にならない。

かみそりのハウジングに自由に枢動可能に接続されている剃毛ヘッドを備える電気かみそりは、米国特許第５，５４２，１７９号により知られている。このような電気かみそりの利点は、剃毛ヘッドが剃毛される皮膚の輪郭に完全に適応できることである。しかしながら、例えば、鼻の下の剃毛など、場合によっては、剃毛ヘッドをハウジングに対して少なくとも一時的に固定する必要がある。

米国特許第３，７９７，１０５号 米国特許第５，５４２，１７９号

したがって、本発明の目的は、特に上述したような既知の剃毛システムのすべての欠点を克服することと、いかなる剃毛状況でもかみそりの最適な操作性を確保するように最初に言及した種類の改善された電気かみそりを提供することである。

この目的は、請求項１に示されるような特徴の組み合わせによって達成される。

本発明による電気かみそりは、必要に応じて剃毛ヘッドをハウジングに対して固定することができ、固定は多数の異なる所定の角度で行うことができる。

本発明による電気かみそりは、ハウジングと、ハウジングに枢動可能に接続されている剃毛ヘッドと、を備える。剃毛ヘッドは、毛髪を切断するための少なくとも１つの切断要素を含む。かみそりは、いくつかの所定の位置でかみそりヘッドの枢動運動をロックするための手段を更に備え、それによって剃毛ヘッドは、係合要素と連結される多数のノッチを含み、それによって係合要素は、ハウジングに設けられたスイッチ要素に接続されている。これは、剃毛処理中のかみそりの操作性を向上させ、剃毛の快適さに影響を与える。必要時にはいつでも、電気かみそりのユーザーは、スイッチ要素を作動させるだけで、かみそりをユーザーの手に持ったまま剃毛ヘッドを多数の可能なロック角度の１つにロックすることができる。

好ましくは、スイッチ要素は、少なくとも剃毛ヘッドに対して結合状態又は分離状態に切り換えられることに適している。

本発明の好ましい実施形態では、係合要素は、係合要素が結合状態に切り換えられた場合に、予圧された（preloaded）接続部を剃毛ヘッドに提供する。係合要素は、好ましくはバネ要素を含む。

本発明の別の好ましい実施形態は、スイッチ要素が枢動レバーを介して係合要素に接続されていることを特徴とする。好ましくは、この枢動レバーのピボット軸受は、かみそりのハウジングに配置されている。剃毛装置の上部が重くなるのを避けるためだが、むしろ重量の配分についてバランスを取るために、剃毛ヘッドの切断システムを駆動するための電動モーターは、ハウジング内に位置することが好ましい。

多くの場合に、適用時に皮膚に接触する電気かみそりに追加の器具、例えば、追加の切断システム又は流体用アプリケータなどを組み込みたいという要望が存在する。したがって、本発明の好ましい実施形態は、その上端部が剃毛ヘッドの枢動範囲内に入れるようにハウジングにスライド可能に配置されたスライダーを含む。スライダーと揺動可能な剃毛ヘッドとの衝突を避けるため、スライダーをその上端部の方向に移動可能にするために剃毛ヘッドをずらして脇にそらす、機械的な作動要素が設けられている。好ましくは、機械的な作動要素は操作レバーであり、そのピボット軸受はハウジングに配置されている。この実施形態を大規模な機械的作用力を用いずに実現するために、剃毛ヘッドは、操作レバーが当たる外側停止部を提供する。

好ましくは、スライダーの上部に配置されている追加の切断システムが存在し、特に長髪トリマーとして構成される。

本発明は、代表的な実施形態の詳細な説明により、及び図の参照により更に解明される。図中、
本発明による電気かみそりの正面図である。 剃毛ヘッド及びロック機構の側面図である。 ロック位置での剃毛ヘッドの拡大図である。 ロック機構のロック解除位置でのかみそりの側面図である。 異なる位置での本発明による枢動レバーの図である。 異なる位置での本発明による枢動レバーの図である。 異なる位置での本発明による枢動レバーの図である。 異なる位置での本発明による枢動レバーの図である。 異なる位置に示されたスライダーを有する電気かみそりの側面図である。 異なる位置に示されたスライダーを有する電気かみそりの側面図である。 スライダー、長髪トリマー及び操作レバーの斜視図である。 操作レバーの拡大図である。

図１は、ハウジング１と、横軸ｘを中心に枢動可能なように軸受アーム３を介してハウジングに接続されている剃毛ヘッド２と、を有する、電気かみそりの図を示す。剃毛ヘッド２は、内側カッター４及び外側カッター５を有する切断システムを包含する。この種の機構は、例えば、米国特許第５，５４２，１７９号により一般に知られている。ハウジング１は、既知の方法で電動モーターに連結されたアンダーカッター４を駆動するための電動モーター（図示せず）を収容する。ハウジング１は、電動モーターに通電するための電池（図示せず）を更に包含する。図１は、ハウジング１の前側にスライド可能に取り付けられ、縦軸ｙに沿って動くように構成された、スイッチ要素６を示す。図１及び２では、スイッチ要素６をその下方（ロック）位置に示す。スイッチ要素６は、ピボット軸受９を介してハウジング１に接続された枢動レバー８の２つの自由端のうちの左側用のつめ７を含む。枢動レバー８の右側の自由端は、係合要素１０の自由端１２を制御するように構成される。係合要素１０は、ハウジング１に固定された固定端１１を更に含む。係合要素１０は、一般に、図３及び４の通り、ハウジングに固定された固定端１１と、枢動レバー８により制御されて誘導プレート１４のカム１３（図５〜８参照）を介して誘導される自由端１２と、を有する、曲げばり（beam in bending）として構成される。

図１〜４から最もよく分かるように、係合要素１０は、本質的に、固定端１１を提供する第１アーム１５と、中央部分１７と、自由端１２を提供する第２アーム１６と、を有する、コの字型として成形される。図１に従って前側から見ると、固定端１１は、枢動レバー８の右側に位置し、それによってその第１アーム１５はハウジングの後側に延び、そこで係合要素１０を形成するバネ線は右手側に曲げられ、中央部分１７として右側につながる。中央部分１７は、ハウジングの後側と平行に配置されている。中央部分１７の右端には直角の湾曲部があり、ハウジングの前側に向けられた第２アーム１６が続く。第２アーム１６は、第２アーム１６のほぼ中央に位置するこぶ様の突出部１８を提供する。突出部１８は第２アーム１６を２つの部分に分け、両部分のそれぞれは突出部１８の方向に上方へ傾斜している。

その自由端１２において、係合要素１０の第２アーム１６は、誘導プレート１４のカム１３を介して誘導される。第２アーム１６は、その自由端１２が誘導プレート１４の外側に突出しており、枢動レバー８の作用を受ける。

誘導プレート１４を図５に示す。誘導プレート１４は、垂直スロット１９を含む。スロット１９の幅は、第２アーム１６の直径よりわずかに広い。カム１３は、垂直部分２０及び傾斜部分２１を有する。

図１〜３及び６では、枢動レバー８は、スイッチ要素６がその下方のロック位置にあり、剃毛ヘッド２が係合要素１０の突出部１８を介してロックされている位置で示される。係合要素１０は、その第２アーム１６が剃毛ヘッド２の方向へ上方に付勢されるように予圧される。その結果、第２アーム１６の自由端１２は、枢動レバー９によるその凸状カム部分２２を介した作用を受けない場合、垂直スロット１９の上端部に留まる。この位置を図６に示す。図３から最もよく分かるように、枢動レバー９による作用を受けないこの位置では、突出部１８は、剃毛ヘッド２の底部２４に設けられたナット２３の１つに押し込まれている。底部２４は、軸Ｘと底部２４との間の距離に等しい半径で湾曲している。ナット２３は、本質的に、丸みを帯びた基底を有するＶ字形である。第２アーム１６の弾性的な予圧による突出部１８のナット２３への押付力は、約４Ｎである。この押付力の値及び側面の角度並びに横軸Ｘと底部２４との間の距離により予め決定されるが、約６Ｎの枢動力が底部２４に周囲方向に加えられると、ロック力を覆すことができる。これは、剃毛ヘッド２が「ロック」されていても、枢動力が十分高ければ剃毛ヘッドは枢動できることを意味し、すなわち、この状況では、係合要素は、ユーザーが一定値（６Ｎ）を超える接線力を加えることでロック力を覆すことができる戻り止め機構の機能を有する。この力は、通常の剃毛処理中に生じる枢動力より高い値にあらかじめ決定されている。図４及び８は、スイッチ要素６がその上端位置にある、剃毛ヘッド２のロック解除状態を示す。図６に示すようなロック位置からロック解除位置への移行を図６〜８に示す。図６から開始するとき、スイッチ要素６に接続されたつめ７を介してピボット軸受９を中心に、時計回りに枢動レバー８を回転させる。ブラケット型のつめ７は、図６〜８に示されるように、枢動レバー８の左側にある枢動レバー８の球形端部２５を受容する。スイッチ要素６を上方へ動かし、それによって枢動レバー８の時計回りの回転を開始させると、枢動レバー８の右側端部に配置された凸状カム部分２２が、係合要素１０の第２アーム１６の自由端１２を垂直スロット１９に沿って垂直に押し下げる。傾斜部分２１が始まるスロットの垂直部分２０の末端部に自由端１２が達すると（これを図７に示す）、自由端１２は、傾斜部分２１をたどり、傾斜部分２１並びに凸状カム部分２２に従って右側に押される。枢動レバー８のこの回転の終了位置を図８に示すが、このときスイッチ要素もその上端位置に達している。図８に従って自由端１２がその終了位置に達すると、係合要素の付勢力は、本質的に誘導プレート１４により受容される。枢動レバー８は、この付勢力からほぼ解放される。留意すべきは、スイッチ６が、その終了位置でハウジング１にスナップばめ（snapping）可能な戻り止めを提供し得ることである。

図９及び１０は、ハウジング１の後側に配置された追加の長髪トリマー２６を提供する種類の電気かみそりを示している。長髪トリマー２６は、ハウジング１上にスライド可能に支持されたスライダー２７の上部に位置する。図９から明らかになるのは、スライダー２７が矢印Ａの方向に直線的に動く場合、スライダー２７と剃毛ヘッド２との動く範囲が重なるため、剃毛ヘッド２が一定角を超えて時計回りに枢動されると、長髪トリマー２６と剃毛ヘッド２との衝突が起こり得ることである。この衝突を避けるために、以下の機構が提供される。操作レバー２８は、ピボット軸受３１を介してハウジング１の上端部３８に接続されている。操作レバー２８は、第１端部３２及び第２端部３３を有する。図９に示されるようにスライダー２７がその格納された停止位置にあるとき、操作レバー２８の第２端部３３は、スライダー２７の内側に設けられたつめ３０内に留まる。操作レバー２８は、図１１及び１２に示される、巻きバネ３４により弾性的に予圧されている。図９の図の通り、バネ３４は、反時計回りに操作レバー２８を付勢している。図１０から最もよく分かるように、つめ３０は、凹状輪郭３５と、スライダー２７の垂直伸長部分に本質的に垂直な停止部３６と、を提供する。剃毛ヘッド２の底部２４は、操作レバー２８の第１端部３２と相互作用する停止部２９を提供する。

図９に示すような位置から開始するとき、スライダー２７は、矢印Ａに従って上方へ動かされ、つめ３０の停止部３６は、操作レバー２８をピボット軸受３１を中心に時計回りに回転させる。剃毛ヘッド２が右側（横軸Ｘを中心に時計回り）に振り出される場合、操作レバー２８の第１端部３２は、外側停止部２９に作用し、スライダー２７の進行を通り抜けるように剃毛ヘッドを反時計回りに回転させる。これにより、操作レバー２８は、バネ３４の予圧に逆らって回転する。スライダー２７が一定距離を移動すると、操作レバー２８は、図１０に示す位置に完全に振り切られる。そのスライダー２７の移動地点で、操作レバーの第２端部３３は、図１０に示すような位置に操作レバーを保持する支持領域３７により作用を受ける。この位置において、長髪トリマー２６の駆動チェーンは、一般に既知の方法で電動モーター（図示せず）に接続され、長髪トリマー２６のそれぞれの切断要素は、既知の方法で駆動される。

図１０に示すような抜粋位置から開始して、スライダー２７がその停止位置に引き戻されるとき、長髪トリマー２６は、電動モーターから分離され、操作レバー２８は、支持領域３７が操作レバー２８の第２端部３３に作用するために図１０に示す位置のまま残される。支持領域３７の上端部が停止部３６で操作レバー２８の第２端部３３に達すると、操作レバー２８は、図９に示すような位置へ反時計回りに枢動される。この反時計回りの回転は、バネ３４の力で行われる。この停止位置では、剃毛ヘッド２は横軸Ｘを中心に自由に枢動する。操作レバー２８の２つのレバーの関係は、係合要素１０がそのロック位置にあっても、剃毛ヘッド２を反時計回りに押しのけられるように選択される。

剃毛ヘッド２が（例えば、かみそりのユーザーにより手動で）完全にブロックされている場合、スライダー２７を図１０に示すような抜粋位置へ上方に動かすと、以下のことが起こるであろう。図１２から分かるように、ピボット軸受３１は、ハウジング１の上端部３８に設けられた陥凹部４１内に支持された２つのピン３９及び４０により行われる。バネ３４は、図９及び１０に関して説明したように操作レバー２８に対する復元トルクを提供するだけでなく、更に操作レバーに下向き方向へ付勢力も提供する。したがって、ピン３９及び４０は、陥凹部４１の方向に押し込まれる。

図１１に示すように、バネ３４は、更に反時計回りの方向にトルクモーメントＴを提供する。

ここで、上述したように、ブロックされたシステム（完全にブロックされた剃毛ヘッド２）でスライダー２７を上方にシフトしたときに過負荷が生じる場合、操作レバー２８はトルクモーメントＴに逆らって回転することができ、その結果、操作レバー２８の第２端部３３は矢印Ｄの方向へつめ３０から外れて横に動く。次に、剃毛ヘッド２の底部２４に接触するまで、スライダー２７を上方に動かすことができる。その後、スライダー２７は、再びその格納された停止位置へ戻され、第２端部３３は、付勢トルクＴによりつめ３０内に押し戻される。

本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「４０ミリメートル」として開示される寸法は、「約４０ミリメートル」を意味するものである。

Claims (12)

1. ハウジング（１）と、
   少なくとも１つの切断システムを含み前記ハウジング（１）に枢動可能に接続されている剃毛ヘッド（２）と、
   を備え、
   いくつかの所定の位置でこの枢動運動をロックするための手段を更に備え、それによって前記剃毛ヘッド（２）が多数のノッチ（２３）を含む、電気かみそりであって、
   前記ハウジング（１）は、前記ノッチ（２３）の少なくとも１つと結合されるように構成された少なくとも１つの係合要素（１０）に接続されているスイッチ要素（６）を提供することを特徴とする、電気かみそり。
2. 前記スイッチ要素（６）は、少なくとも前記剃毛ヘッドに対して結合状態又は分離状態に切り換えられることに適していることを特徴とする、請求項１に記載のかみそり。
3. 前記結合状態において、前記係合要素は、前記剃毛ヘッド（２）との予圧された接続を提供することを特徴とする、請求項２に記載のかみそり。
4. 前記係合要素（１０）は、バネ要素を含むことを特徴とする、請求項１〜３のいずれか一項に記載のかみそり。
5. 前記スイッチ要素（６）は、枢動レバー（８）を介して前記係合要素に接続されていることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載のかみそり。
6. 前記枢動レバー（８）のピボット軸受（９）が、前記ハウジング（１）において係合されることを特徴とする、請求項５に記載のかみそり。
7. 前記剃毛ヘッド（２）の前記切断システム（４、５）を駆動するための電動モーターが、前記ハウジング（１）内に配置されていることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一項に記載のかみそり。
8. 当該かみそりは、上端部を有するスライダー（２７）を含み、
   前記スライダーは、その上端部が前記剃毛ヘッド（２）の枢動範囲内に入れるように前記ハウジング（１）にスライド可能に配置されており、
   前記スライダー（２７）をその上端部の方向に移動可能にするために、前記剃毛ヘッド（２）をずらして脇にそらす機械的な作動要素（２８）が設けられていることを特徴とする、請求項１〜７のいずれか一項に記載のかみそり。
9. 前記機械的な作動要素は、操作レバー（２８）であり、そのピボット軸受（３１）が、前記ハウジング（１）に配置されていることを特徴とする、請求項８に記載のかみそり。
10. 前記剃毛ヘッド（２）は、前記操作レバーが当たる外側停止部（２９）を提供することを特徴とする、請求項９に記載のかみそり。
11. 追加の切断システムが、前記スライダー（２７）の前記上端部に配置されていることを特徴とする、請求項８〜１０のいずれか一項に記載のかみそり。
12. 前記追加の切断システムは、長髪トリマー（２６）であることを特徴とする、請求項１１に記載のかみそり。

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