JP2020196391A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】前傾方向へのシートバックの傾動範囲を規制するときの負荷を抑制できる車両用シートを提供する。【解決手段】シートクッションと、シートクッションに対して傾動可能なシートバックと、シートバックを前傾方向に付勢する付勢部材と、前傾方向へのシートバックの傾動範囲を規制するストッパ機構と、を備えた車両用シートにおいて、シートバックが前傾するときに、ストッパ機構によりシートバックの傾動が規制されるよりも前又は同時に、シートバックに対する付勢部材からの付勢力を解除するようにした。【選択図】図6
Description
本発明は、シートバックを傾動可能な車両用シートに関する。
シートクッションに対してシートバックを傾動可能とした車両用シートで、所定の位置でシートバックの傾動を規制するストッパ機構を備えたものがある。例えば、後席への乗降を行いやすくするために、シート全体を前方にスライドさせながらシートバックを前傾させるウォークイン動作が可能な車両用シートで、ウォークイン動作時に、シートバックを所定の前傾位置に保持させるタイプが知られている(特許文献1)。この場合、シートバックと共に回動する回動部が、シートクッション側に設けたストッパ部に当接することでシートバックの前傾位置が定まる。ストッパ部を移動させて回動部との当接を解除させると、シートバックが前傾位置よりもさらに前方へ傾動可能になる。
一般に、シートバックを傾動可能な車両用シートは、シートバックを前方に向けて回動付勢する前傾付勢バネと、着座者が選択した角度にシートバックを保持させるリクライニングロック機構とを備えている。リクライニングロック機構は、シートクッション側とシートバック側にそれぞれ設けた歯部を噛合させることで、シートバックの角度が変わらないように保持させ、外部からの操作によって歯部の噛合を解除(ロック解除)させることで、シートバックの傾動を許容する。リクライニングロック機構によるシートバックの保持が可能なロック範囲(リクライニング領域)は、シートバックが起立した初期位置から所定の後傾位置までである。シートバックを手などで保持せずにリクライニングロック機構をロック解除させると、前傾付勢バネの力によってシートバックが初期位置よりも前方へ傾動する。
リクライニングロック機構がロック解除されてシートバックが初期位置から前方へ向けて傾動するときに、前傾付勢バネの力とシートバックの自重がシートバックに作用する。そして、シートバックが上述した前傾位置に達すると、シートバックと共に回動する回動部がストッパ部に当接する。このとき、ストッパ部に対する回動部の衝突荷重が大きいと、部品の劣化が生じやすいので、部品の強度を高めるなどの対策が必要になる。特に、前傾付勢バネは、リクライニングロック機構のロック解除時にシートバックを確実に傾動させるために大きな付勢力が付与されており、ストッパ機構での衝突荷重が大きくなる原因になっていた。
本発明は以上の問題点に鑑みてなされたものであり、前傾方向へのシートバックの傾動範囲を規制するときの負荷を抑制できる車両用シートを提供することを目的とする。
本発明は、シートクッションと、シートクッションに対して傾動可能なシートバックと、シートバックを前傾方向に付勢する付勢部材と、前傾方向へのシートバックの傾動範囲を規制するストッパ機構と、を備えた車両用シートにおいて、シートバックが前傾するときに、ストッパ機構によりシートバックの傾動が規制されるよりも前又は同時に、シートバックに対する付勢部材からの付勢力を解除することを特徴とする。
本発明の車両用シートは、次のように構成することが好ましい。ストッパ機構は、シートクッション側に設けた第1の当接部と、シートバック側に設けた第2の当接部とを有し、第1の当接部に対する第2の当接部の当接によりシートバックの傾動を規制する。付勢部材の一端を係止可能な第1の係止部と第2の係止部を有し、第1の係止部はシートバックに対して付勢力が作用するように付勢部材の一端を係止し、第2の係止部はシートバックに対して付勢力が作用しないように付勢部材の一端を係止する。そして、シートバックが前傾するときに、第1の当接部に第2の当接部が当接するよりも前又は同時に、付勢部材の一端の係止対象が第1の係止部から第2の係止部へ切り替わる。
シートクッション側に第1の係止部を設け、シートバック側に、第2の係止部と、付勢部材の他端を係止する第3の係止部とを設けることで、シートバックの前傾に伴って上述した付勢力の解除を行わせることができる。
シートバックの動作態様として、リクライニングロック機構によって角度を保持可能なリクライニング領域と、リクライニングロック機構により角度を保持されずにリクライニング領域よりも前傾する前傾動領域とを含む範囲で傾動可能にする。ストッパ機構は、前傾動領域でシートバックの傾動を規制する。そして、シートバックを前傾動領域から引き起こすときに、リクライニング領域に達するよりも前に、付勢部材からの付勢力がシートバックに作用することが好ましい。例えば、シートバックが前傾動領域からリクライニング領域に達するよりも前に、付勢部材の一端の係止対象が第2の係止部から第1の係止部へ切り替わるように構成するとよい。
本発明の車両用シートによれば、シートバックが前傾するときに、ストッパ機構によりシートバックの傾動が規制される段階で付勢部材の付勢力が解除されるので、前傾方向へのシートバックの傾動範囲を規制するときの荷重を抑制することができる。
以下、図面を参照しながら本発明を適用した実施形態について説明する。図1に示す車両用シート1は、シートトラック2を介して車両の前後方向へ移動可能に支持されている。シートトラック2は、床面に固定されるロアレール2aと、ロアレール2aに対して前後方向にスライド可能なアッパレール2bとを有する。アッパレール2bは、図1に模式的に示すスライドロック機構3によって、ロアレール2aに対するスライドが規制されるスライドロック状態と、ロアレール2aに対してスライド可能なスライド許容状態にさせることができる。スライドロック機構3は周知のものを適用可能であり、詳細な説明を省略する。車両用シート1は、図示しないスライド用バネによって前方に向けて移動付勢されている。
車両用シート1は、座面部分であるシートクッション4と、背もたれ部分であるシートバック5を有している。シートクッション4を構成するシートクッションフレーム4a(図1に部分的に示す)がアッパレール2b上に固定的に支持されている。シートクッション4の後端付近には、後述するシートリクライニング装置10を介して前後方向へ傾動可能にシートバック5が支持されている。図3を除く各図において、シートバック5の傾動の中心である回転中心5xを模式的に示している。回転中心5xは、左右方向(車両用シート1の幅方向)に向けて延びる仮想の軸線である。
シートリクライニング装置10は、図1に示すリクライニング領域Rでは、後述するリクライニングロック機構13が作動してシートバック5を任意の角度位置に保持(リクライニングロック)することが可能である。リクライニング領域Rのうち、シートバック5のリクライニング角が最も小さい(起立した)位置が初期位置5Aであり、リクライニング角が最も大きい(後傾した)位置が最後傾位置である。
シートリクライニング装置10は、後述する前傾付勢バネ20によって、シートバック5を前傾方向(図1の反時計方向)に付勢しており、リクライニングロック機構13のロックを解除すると、シートバック5が初期位置5Aよりも前方に倒れる。初期位置5Aよりも前方のシートバック5の傾動領域は、リクライニングロック機構13によりシートバック5の角度が保持されない(リクライニングロックが行われない)前傾動領域Uとなる。
図1に示すように、シートクッション4の側面には、シートバック5の回転中心5xの下方に位置する回転中心6xを中心として回転操作可能なレリーズハンドル6が設けられている。シートバック5にはウォークイン操作レバー7が設けられている。シートバック5が最後傾位置から初期位置5Aまでのリクライニング領域Rにある状態で、レリーズハンドル6とウォークイン操作レバー7のそれぞれの操作により、リクライニングロックを解除させて前傾動領域Uにシートバック5を倒すことができる。レリーズハンドル6を操作した場合、前傾動領域Uで最も前傾量が大きい最前傾位置5Cまでシートバック5を前方に倒すことができる。ウォークイン操作レバー7を操作した場合、前傾動領域Uの途中の前傾位置5Bまでシートバック5を前方に倒すことができる。これらの各位置へのシートバック5の動作については後に詳述する。
図2以降を参照してシートリクライニング装置10について説明する。シートリクライニング装置10は車両用シート1の幅方向の両側に1つずつ設けられており、左右で連動して動作するようになっている。図2に示しているのは、片側のシートリクライニング装置10である。
図2に示すように、シートリクライニング装置10は、シートクッション4側に固定的に支持されるロアブラケット11と、シートバック5側に固定的に支持されるアッパブラケット12を有する。ロアブラケット11は、シートクッションフレーム4a(図1)の後端付近に固定されている。ロアブラケット11とアッパブラケット12の間にリクライニングロック機構13が設けられている。
リクライニングロック機構13はラウンドタイプのリクライニングロック機構であり、その構成は周知のものであるため簡略に説明する。それぞれが円盤状をなすベースプレートとラチェットプレートが相対回転可能に組み合わされており、ロアブラケット11の上端近くに位置する締結部11aにベースプレートが固定され、アッパブラケット12の下端近くに位置する締結部12aにラチェットプレートが固定される。ベースプレートとラチェットプレートの相対回転の中心が、シートバック5の回転中心5xである。
リクライニングロック機構13におけるベースプレートとラチェットプレートの間に、シートバック5の回転中心5xを中心とする半径方向に移動可能な複数のロック部材(図示略)と、回転中心5xを中心として回転するロック制御部材(図示略)とが配置される。複数のロック部材はそれぞれ、ベースプレートに対して回転方向の移動が規制されている。ロック制御部材は、ベースプレートとラチェットプレートの中心(回転中心5x上)に形成した孔に挿入したヒンジピン(図示略)と一体的に回転する。ロック制御部材の回転方向の位置変化によって各ロック部材の半径方向位置が変化する。各ロック部材が外径方向に移動すると、各ロック部材に形成した外歯がラチェットプレートに形成した内歯と噛み合い、ベースプレートとラチェットプレートの相対回転が規制される。
リクライニングロック機構13に設けたロック付勢バネ(図示略)によって、ロック制御部材はロック部材の外歯をラチェットプレートの内歯に噛合させるロック方向へ付勢されている。リクライニングロック機構13の内部には、ベースプレートとラチェットプレートの所定の回転位相において、ロック部材の外歯とラチェットプレートの内歯の噛合を規制する噛合規制手段(図示略)が設けられている。シートバック5の前傾動領域Uでは、噛合規制手段の作用によって、リクライニングロック機構13はロック状態にならない。シートバック5のリクライニング領域Rでは、ロック付勢バネの付勢力によって、リクライニングロック機構13はロアブラケット11に対するアッパブラケット12の傾動を規制するロック状態を維持する。
アッパブラケット12を前傾方向(前傾位置5B及び最前傾位置5C)に向けて付勢する付勢部材として、前傾付勢バネ20を備える。以下の説明では、回転中心5xを中心とする回転方向のうち、前傾付勢バネ20の付勢力によってアッパブラケット12が回転しようとする方向(前傾方向。図4から図7の反時計方向)を第1の方向、前傾付勢バネ20による付勢とは反対へのアッパブラケット12の回転方向(引き起こし方向。図4から図7の時計方向)を第2の方向とする。
前傾付勢バネ20は、シートバック5の回転中心5x周りに配置される螺旋状の渦巻きバネであり、螺旋形状の巻回部21と、巻回部21の内端側に位置する内端側フック22と、巻回部21の外端側に位置する外端側フック23とを有する。巻回部21は、内端側から外端側に向けて第1の方向へ巻回されている。内端側フック22は、第2の方向に延びる巻回部21の内端を第1の方向に屈曲させたU字状の形状である。外端側フック23は、第1の方向に延びる巻回部21の外端を外径方向に屈曲させ、その先端を第2の方向に曲げたコ字状の形状である。
ロアブラケット11にはバネ掛け片30が設けられている。バネ掛け片30は、締結部11aの近傍から側方へ突出する板状の部位であり、概ね回転中心5xを中心とする回転方向に向けて延びている。バネ掛け片30のうち第1の方向を向く縁部には、凹部31が形成されている。左右方向への凹部31の幅は前傾付勢バネ20の幅に対応しており、前傾付勢バネ20の外端側フック23が凹部31に入ることで、外端側フック23がバネ掛け片30に係止される(図4参照)。外端側フック23の両縁が凹部31の側壁により挟まれて、左右方向への外端側フック23の移動が制限されて安定した係止を実現できる。
アッパブラケット12にはバネ掛け部材32が取り付けられる。バネ掛け部材32は、締結部12aの近傍でアッパブラケット12の側面に固定される取り付け部33と、取り付け部33から側方へ突出するバネ掛け片34及びバネ保持片35を有している。バネ掛け片34とバネ保持片35は、概ね回転中心5xを中心とする回転方向に向けて延びる板状の部位であり、バネ掛け片34が回転中心5xに近い内径側に位置し、バネ保持片35が回転中心5xから遠い外径側に位置している。
バネ掛け片34のうち第2の方向を向く縁部には、凹部36が形成されている。左右方向への凹部36の幅は前傾付勢バネ20の幅に対応しており、前傾付勢バネ20の内端側フック22が凹部36に入ることで、内端側フック22がバネ掛け片34に係止される(図4から図7参照)。内端側フック22の両縁が凹部36の側壁により挟まれて、左右方向への内端側フック22の移動が制限されて安定した係止を実現できる。
バネ保持片35のうち第1の方向を向く縁部には、凹部37が形成されている。左右方向への凹部37の幅は前傾付勢バネ20の幅に対応しており、前傾付勢バネ20の外端側フック23が凹部37に入ることで、外端側フック23がバネ保持片35に係止される(図6及び図7参照)。外端側フック23の両縁が凹部37の側壁により挟まれて、左右方向への外端側フック23の移動が制限されて安定した係止を実現できる。
図4から図7に示すように、バネ掛け片30とバネ保持片35は、回転中心5xを中心とする径方向に位置を異ならせて配置されており、バネ保持片35が内径側、バネ掛け片30が外径側に位置する。そして、ロアブラケット11に対するアッパブラケット12の回動によって、バネ掛け片30とバネ保持片35の相対的な位置が変化し、外端側フック23がバネ掛け片30(凹部31)を係止対象とする状態(図4)と、外端側フック23がバネ保持片35(凹部37)を係止対象とする状態(図6及び図7)とに変化する。内端側フック22は、アッパブラケット12の回動に関わらず、常にバネ掛け片34に係止している。
図4に示すように、外端側フック23がバネ掛け片30に係止する状態では、バネ掛け片30によって第2の方向への外端側フック23の移動が規制される。一方、内端側フック22はバネ掛け片34に係止して、第1の方向への移動が規制される。バネ掛け片30とバネ掛け片34は、この状態で前傾付勢バネ20の巻回部21に回転方向の撓みを生じさせる位置関係にある。撓みを解消しようとする前傾付勢バネ20の力は、外端側フック23とバネ掛け片30の係止箇所を支点として内端側フック22とバネ掛け片34の係止箇所に作用し、内端側フック22がバネ掛け片34を第1の方向に向けて押圧する。つまり、前傾付勢バネ20によって、シートバック5を前傾方向に付勢する力が作用する。
図6及び図7に示すように、バネ保持片35が外端側フック23に係止する状態では、前傾付勢バネ20の内端側フック22と外端側フック23がいずれもバネ掛け部材32(バネ掛け片34とバネ保持片35)を係止対象としており、ロアブラケット11側には前傾付勢バネ20が係止しなくなる。そのため、前傾付勢バネ20はアッパブラケット12に連れ回りし、アッパブラケット12に対して前傾付勢バネ20の付勢力が作用しなくなる。
図示を省略するが、シートリクライニング装置10は、レリーズハンドル6とウォークイン操作レバー7のそれぞれの操作を伝達して所定の動作を行わせる制御機構を備えている。制御機構は、ロアブラケット11に組み付けられた複数のレバーや、これらのレバーに対して操作力を伝達するケーブルやロッドなどから構成される。
リクライニングロック機構13のロック状態で、レリーズハンドル6を操作すると、制御機構を介してリクライニングロック機構13のロック制御部材に回転が伝達され、ロック部材が外歯をラチェットプレートの内歯から噛合解除させるアンロック方向へ移動される。すると、ロアブラケット11に対するアッパブラケット12の傾動が可能なアンロック状態になる。リクライニングロック機構13をアンロック状態にさせて、リクライニング領域Rでシートバック5を傾動させて任意の角度位置を選択できる。リクライニング領域Rでは、シートバック5の角度を定めるとリクライニングロック機構13がロック状態に復帰し、シートバック5が当該角度に維持される。リクライニングロック機構13をアンロック状態にさせたとき、人力などの外力によってシートバック5を保持していなければ、前傾付勢バネ20の付勢力によって、シートバック5がリクライニング領域Rから前方の前傾動領域Uに向けて傾動する。
リクライニングロック機構13のロック状態で、ウォークイン操作レバー7を操作すると、レリーズハンドル6を操作した場合と同様に、制御機構を介してリクライニングロック機構13がアンロック状態になる。また、ウォークイン操作レバー7の操作力は、制御機構からケーブルを介して、スライドロック機構3の構成要素であるロック解除部材(図示略)に伝達され、ロック解除部材によるスライドロックの解除動作が行われる。これにより、アッパレール2bがロアレール2aに対してスライド可能なスライド許容状態になる。従って、ウォークイン操作レバー7を操作した際に、人力などの外力によってシートバック5を保持していなければ、シートバック5が前傾付勢バネ20の付勢力により前傾動領域Uに向けて倒れつつ、スライドロック機構3によるスライドロックが解除される、いわゆるウォークイン状態になる。
アッパブラケット12の下端付近には突部14が形成されている。ロアブラケット11には、上述した制御機構を構成する連係レバー(図示略)が回動可能に支持されており、この連係レバーに前傾規制部15が設けられている。前傾規制部15は円筒状の外周面を有する突起であり、ロアブラケット11に形成した長孔16を貫通してアッパブラケット12の側に突出している。連係レバーが回動すると、長孔16に沿って前傾規制部15が移動する。より詳しくは、連係レバーの回動によって、前傾規制部15がアッパブラケット12の突部14の移動軌跡(回転中心5xを中心とする突部14の回転軌跡)上に進出する前傾制限位置(図4から図6)と、前傾規制部15が突部14の移動軌跡から下方に退避する制限解除位置(図7)に移動する。連係レバーは、前傾規制部15を前傾制限位置に保持する方向に付勢されている。
上述したように、シートバック5の前傾動領域Uでは、リクライニングロック機構13はロック状態にならずシートバック5の角度を保持する機能を有さない。シートバック5が初期位置5Aよりも前方に傾動したときに、前傾制限位置にある前傾規制部15に対して突部14の当接面14aが当接することで、アッパブラケット12の前傾方向(第1の方向)への傾動範囲が規制されてシートバック5が前傾位置5Bで停止する。突部14と前傾規制部15は、シートバック5の前傾方向への傾動範囲を規制するストッパ機構Sを構成し、前傾規制部15がシートクッション4側に設けた第1の当接部で、突部14がシートバック5側に設けた第2の当接部である。
ウォークイン操作レバー7を操作した場合には、ストッパ機構Sは動作せず、前傾規制部15が前傾制限位置(図4から図6)に保持される状態を維持する。レリーズハンドル6を操作することで、上述の連係レバーが付勢力に抗して回動され、前傾規制部15が前傾制限位置(図4から図6)から制限解除位置(図7)に移動する。前傾規制部15が制限解除位置に移動すると、第1の方向への突部14の移動が制限を受けなくなり、シートバック5を最前傾位置5Cまで前傾させることが可能になる。つまり、レリーズハンドル6を操作すると、上述したリクライニングロック機構13のアンロック状態への動作が行われると共に、ストッパ機構Sによるシートバック5の前傾量の制限が解除される。
ところで、シートバック5が初期位置5Aから前方へ向けて傾動するときには、前傾付勢バネ20の付勢力とシートバック5の自重がシートバック5に作用する。シートバック5を確実に前傾動作させるべく、前傾付勢バネ20の付勢力を強く設定することが望ましい。一方、シートバック5を前傾位置5Bで停止させる際に、前傾付勢バネ20が強い付勢力をアッパブラケット12に及ぼす状態のままでシートバック5が前傾位置5Bに達すると、前傾規制部15に対する突部14の衝突荷重が大きくなり、ストッパ機構S及びその周辺で部品の耐久性に影響が生じるおそれがある。その対策として、本実施形態の車両用シート1では、シートバック5が前傾するときに、ストッパ機構Sによりシートバック5の傾動が規制される(前傾規制部15に突部14が当接する)よりも前に、シートバック5に対する前傾付勢バネ20からの付勢力を解除するように構成している。その詳細について以下に説明する。
図4はシートバック5が初期位置5Aにある状態を示している。初期位置5Aを含むリクライニング領域Rでは、ロアブラケット11のバネ掛け片30(凹部31)に対して外端側フック23が係止しており、アッパブラケット12側(バネ掛け部材32)のバネ保持片35は外端側フック23から第2の方向へ離間している。そして、前傾付勢バネ20に回転方向の撓みが生じて、内端側フック22がバネ掛け片34を第1の方向に向けて押圧し、アッパブラケット12が第1の方向に回動付勢される。つまり、前傾付勢バネ20によって、シートバック5を前傾方向に付勢する力が作用する。
図4に示すように、初期位置5Aでのシートバック5は、上下方向へ向く垂直線VLに対して僅かに後傾した状態にある。従って、初期位置5Aを含むリクライニング領域Rでリクライニングロック機構13のロック解除を行うと、シートバック5は自重で後傾方向に傾動しようとする。この後傾方向に作用する自重に抗して、シートバック5を垂直線VLよりも前方に傾動させるために、特にシートバック5の前傾動作の初期段階で前傾付勢バネ20に強い付勢力が要求される。
レリーズハンドル6又はウォークイン操作レバー7の操作によって、リクライニングロック機構13のロック解除を行わせる。まず、ウォークイン操作レバー7を操作した場合を説明する。
ウォークイン操作レバー7の操作によってリクライニングロック機構13がアンロック状態になると、前傾付勢バネ20の付勢力が作用しているシートバック5が、リクライニング領域Rからの前傾動作を開始する。シートバック5が初期位置5Aから前傾動領域Uに入ってしばらくの間は、ロアブラケット11のバネ掛け片30と外端側フック23の係止が継続され、前傾付勢バネ20の付勢力がシートバック5に作用する状態が続く。初期位置5Aからのシートバック5の前傾動作に伴い、バネ掛け部材32に設けたバネ保持片35が第1の方向へ移動して徐々に外端側フック23に接近する。
シートバック5が前傾位置5Bに近づくと、図5に示すように、バネ保持片35(凹部37)が外端側フック23に接触する。この段階でストッパ機構Sにおける突部14の当接面14aと前傾規制部15の間には隙間があり、シートバック5は前傾位置5Bには達していない。そして、図5の状態からシートバック5がさらに前傾すると、アッパブラケット12と共に第1の方向に移動するバネ保持片35が外端側フック23を押圧し、外端側フック23がバネ掛け片30から離れる。これにより、外端側フック23の係止対象がバネ掛け片30からバネ保持片35に切り替わり、ロアブラケット11側と前傾付勢バネ20の係止が解除され、前傾付勢バネ20によるアッパブラケット12への付勢力が付与されなくなる。つまり、図5はシートバック5への付勢解除(トルクキャンセル)開始位置を示している。
図5に示す付勢解除開始位置では、初期位置5Aに比してシートバック5の前傾量が大きくなっている。具体的には、本実施形態の付勢解除開始位置では、シートバック5が垂直線VLに対して40度以上前傾している。そのため、前傾付勢バネ20からの付勢力を解除しても、シートバック5の自重と慣性によってシートバック5の前傾動作を継続させることができる。この点に着目して、前傾位置5Bに達する前に、前傾付勢バネ20による付勢力を解除するように設定している。
図5の付勢解除開始位置よりもシートバック5が前方に傾動すると、第1の方向に移動するバネ保持片35が外端側フック23を押圧し、外端側フック23はバネ保持片35と共に移動する。バネ保持片35と共に第1の方向に移動する外端側フック23は、シートバック5の前傾量が大きくなるにつれてバネ掛け片30から離れていく。
図6はシートバック5が前傾位置5Bにある状態を示している。前傾位置5Bよりも手前の付勢解除開始位置(図5)で、前傾付勢バネ20の付勢力がアッパブラケット12に作用しなくなっているため、前傾位置5Bの角度を定める際に、前傾規制部15に対する突部14の衝突荷重が軽減される。これにより、ストッパ機構Sを構成する突部14や前傾規制部15にかかる負荷が少なくなり、部品の耐久性が向上する。また、前傾規制部15への突部14の当接の勢いが抑えられることで、音や振動の発生も抑制できる。
続いて、レリーズハンドル6を操作した場合を説明する。レリーズハンドル6を操作するとリクライニングロック機構13がアンロック状態になり、前傾付勢バネ20の付勢力によって、シートバック5がリクライニング領域Rからの前傾動作を開始する。また、レリーズハンドル6を操作すると、前傾規制部15が制限解除位置に移動する。これにより、シートバック5が、図6に示す前傾位置5Bでは停止されずに、図7に示す最前傾位置5Cまで傾動する。シートバック5が前傾位置5Bに相当する位置を通過する直前で、アッパブラケット12と共に第1の方向に移動するバネ保持片35が外端側フック23を押圧して、外端側フック23がバネ掛け片30から離れ、前傾付勢バネ20からアッパブラケット12への付勢力が解除される。従って、前傾位置5Bに相当する位置から最前傾位置5Cまでは、シートバック5が自重と慣性によって傾動する。
シートバック5を図6の前傾位置5Bや図7の最前傾位置5Cから引き起こすときには、シートバック5の引き起こしに伴ってバネ掛け部材32が第2の方向に移動する。これに追随して前傾付勢バネ20の外端側フック23が第2の方向に移動して、外端側フック23がロアブラケット11のバネ掛け片30に接近する。図5の付勢解除開始位置に達するまでは、前傾付勢バネ20の付勢力がシートバック5に作用していない。そのため、引き起こしの初期段階での負荷が軽減されて操作性を向上させることができる。
なお、シートバック5を最前傾位置5Cまで前傾させる際、レリーズハンドル6の操作後に、前傾規制部15は制限解除位置(図7)から前傾制限位置(図4から図6)に付勢力で戻る。そのため、最前傾位置5Cからのシートバック5の引き起こし動作では、突部14が前傾規制部15に当接する。突部14は、シートバック5の引き起こし動作時に、当接した前傾規制部15を制限解除位置に向けて押し込む形状のガイド面14bを有しており、前傾規制部15に妨げられずにシートバック5を引き起こすことができる。つまり、ストッパ機構Sによる傾動範囲の規制は、シートバック5の前傾動作時(ウォークイン操作レバー7の操作時)にのみ機能し、シートバック5の引き起こし時にはシートバック5の動作を制限しない。
シートバック5の引き起こし動作で図5の付勢解除開始位置に達すると、外端側フック23が係止される対象が、アッパブラケット12側のバネ保持片35(凹部37)から、ロアブラケット11側のバネ掛け片30(凹部31)に切り替わる。バネ掛け片30に係止された外端側フック23は、それ以上の第2の方向への移動が規制される。この状態からさらにシートバック5を引き起こすと、第2の方向に移動するバネ保持片35だけが外端側フック23から離れ、外端側フック23はバネ掛け片30との係止を維持する。シートバック5の引き起こし量が増大にするにつれて、バネ掛け片34が内端側フック22を第2の方向に押圧し、前傾付勢バネ20がチャージされて付勢力が生じる。
バネ保持片35からバネ掛け片30への外端側フック23の係止の切り替えは、シートバック5が前傾動領域Uから脱して初期位置5A(リクライニング領域R)に達するよりも前に行われる。従って、初期位置5Aでは、シートバック5に対して前傾付勢バネ20から付勢力が作用するようになる。
以上のように、本実施形態の車両用シート1では、シートバック5が前傾位置5Bに向けて前方に傾動する際に、前傾規制部15に突部14が当接するよりも前のタイミングで、前傾付勢バネ20の外端側フック23の係止対象がバネ掛け片30からバネ保持片35に切り替わる。つまり、シートバック5が前傾するときに、ストッパ機構Sによりシートバック5の傾動が規制されるよりも前に、シートバック5に対する前傾付勢バネ20からの付勢力を解除する。これにより、ストッパ機構Sにかかる負荷が緩和されて、部品の劣化を抑制することができる。
前傾付勢バネ20の付勢力を解除するタイミングは、シートバック5の初期位置5Aから前傾位置5Bまでの領域で任意に設定することができる。シートバック5を確実に前傾させるという観点では、なるべく前傾位置5Bに近い状態で付勢力を解除することが望ましい。
さらに、シートバック5が前傾位置5Bに達するタイミングと、前傾付勢バネ20の付勢力を解除するタイミングを同時に設定しても、ストッパ機構Sの負荷を緩和する効果を得ることができる。つまり、前傾付勢バネ20の付勢力の解除タイミングは、ストッパ機構Sによりシートバック5の傾動範囲が規制されるよりも前又は同時という要件を満たせばよい。
構成としては、第1の係止部であるバネ掛け片30をロアブラケット11側に設け、第2の係止部であるバネ保持片35と第3の係止部であるバネ掛け片34をアッパブラケット12側(バネ掛け部材32)に設け、前傾付勢バネ20の一端である外端側フック23をバネ掛け片30とバネ保持片35に択一的に係止させ、前傾付勢バネ20の他端である内端側フック22をバネ掛け片34に係止させている。そして、シートバック5の回転中心5xを中心とする回転方向でのバネ掛け片30とバネ保持片35の相対的な位置関係によって、前傾付勢バネ20の付勢力の維持と解除の切り替えのタイミングをコントロールすることができる。
例えば、バネ保持片35を第1の方向へ延ばすことによって、前傾付勢バネ20の付勢力の解除のタイミングを早めることができる。本実施形態のバネ保持片35は、シートバック5が前傾位置5Bよりも前傾した状態(最前傾位置5C、あるいは最前傾位置5Cに近い位置)で前傾付勢バネ20の付勢力を解除させる場合に比べて、第1の方向に長くなるように設定されている。このようにシートバック5の回転中心5xを中心とする回転方向でバネ保持片35の長さを大きくさせることで、バネ保持片35の強度を高める効果も得られる。
あるいは、回転方向でのバネ保持片35の長さは変えずに、回転方向でのバネ保持片35の位置を変更することも可能である。バネ保持片35の位置を第1の方向に変化させれば、前傾付勢バネ20の付勢力の解除のタイミングを早めることができ、バネ保持片35の位置を第2の方向に変化させれば、前傾付勢バネ20の付勢力の解除のタイミングを遅くすることができる。図3に示すように、バネ掛け部材32の取り付け部33は、アッパブラケット12の回転方向に長手方向を向けた湾曲形状を有しており、回転方向へのバネ保持片35の位置設定に自由度がある。そのため、バネ保持片35を製造する際に、バネ保持片35の位置を適宜設定することができる。
また、ストッパ機構S側の設定変更によっても、前傾付勢バネ20の付勢力の解除と、ストッパ機構Sによるシートバック5の前傾範囲の規制との相対的なタイミングを変化させることができる。例えば、突部14において、前傾規制部15に当接する側の面に凹部を設けるなどして、突部14と前傾規制部15の当接が生じるタイミングを遅くすれば(シートバック5の前傾位置の前傾角度を大きくさせれば)、前傾付勢バネ20の付勢力解除からストッパ機構Sによるシートバック5の前傾規制までの時間が長くなる(シートバック5の傾動量が大きくなる)。逆に、突部14において、前傾規制部15に当接する側の面を第1の方向に突出させるなどして、突部14と前傾規制部15の当接が生じるタイミングを早くすれば(シートバック5の前傾位置の前傾角度を小さくさせれば)、前傾付勢バネ20の付勢力解除からストッパ機構Sによるシートバック5の前傾規制までの時間が短くなる(シートバック5の傾動量が小さくなる)。
このように、前傾付勢バネ20の付勢力の解除が、ストッパ機構Sによるシートバック5の前傾範囲の規制よりも前又は同時に行われるという要件を満たしていれば、具体的な構成は任意に選択することが可能であり、上記の実施形態の構成に限定されるものではない。
上記の実施形態では、ウォークイン動作用としてシートバック5の前傾位置5Bを設定しているが、本発明におけるシートバックの前傾位置は、ウォークイン動作以外の用途に適用してもよい。例えば、シートクッション4とシートバック5の間への異物挟み込み防止のために、シートバック5を前傾位置5Bで停止させるものであってもよい。この場合、ウォークイン操作レバー7の操作によるスライドロック機構3のロック解除は省略してもよい。
上記の実施形態のように、シートバック5を前傾方向に付勢する付勢部材として、シートバック5の回転中心5x周りに配置される螺旋状の前傾付勢バネ20を用いることで、コンパクトな構成で付勢力の維持及び解除のタイミングをコントロールすることができる。しかし、本発明における付勢部材は、前傾付勢バネ20のような渦巻きバネに限定されるものではない。シートバックの前傾動作に伴って途中で付勢力を解除することが可能なタイプであれば、渦巻きバネ以外の形態の付勢部材を適用してもよい。
上記の実施形態では、前傾付勢バネ20の内端側フック22に係止するバネ掛け片34と、外端側フック23に係脱可能なバネ保持片35とをバネ掛け部材32に一体的に形成しているが、アッパブラケット12側の各係止部(第2の係止部と第3の係止部)は、これと異なる構成でもよい。例えば、バネ掛け片34とバネ保持片35に相当する各係止部を別部材として設けてもよい。あるいは、バネ掛け部材32のような別部材にせず、バネ掛け片34やバネ保持片35をアッパブラケット12に直接設けることも可能である。
また、本発明の実施の形態は上記実施形態やその変形例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施形態をカバーしている。
1 :車両用シート
2 :シートトラック
3 :スライドロック機構
4 :シートクッション
5 :シートバック
6 :レリーズハンドル
7 :ウォークイン操作レバー
10 :シートリクライニング装置
11 :ロアブラケット
12 :アッパブラケット
13 :リクライニングロック機構
14 :突部(第2の当接部)
14a :当接面
14b :ガイド面
15 :前傾規制部(第1の当接部)
16 :長孔
20 :前傾付勢バネ(付勢部材)
21 :巻回部
22 :内端側フック(付勢部材の他端)
23 :外端側フック(付勢部材の一端)
30 :バネ掛け片(第1の係止部)
32 :バネ掛け部材
33 :取り付け部
34 :バネ掛け片(第3の係止部)
35 :バネ保持片(第2の係止部)
R :リクライニング領域
S :ストッパ機構
U :前傾動領域
2 :シートトラック
3 :スライドロック機構
4 :シートクッション
5 :シートバック
6 :レリーズハンドル
7 :ウォークイン操作レバー
10 :シートリクライニング装置
11 :ロアブラケット
12 :アッパブラケット
13 :リクライニングロック機構
14 :突部(第2の当接部)
14a :当接面
14b :ガイド面
15 :前傾規制部(第1の当接部)
16 :長孔
20 :前傾付勢バネ(付勢部材)
21 :巻回部
22 :内端側フック(付勢部材の他端)
23 :外端側フック(付勢部材の一端)
30 :バネ掛け片(第1の係止部)
32 :バネ掛け部材
33 :取り付け部
34 :バネ掛け片(第3の係止部)
35 :バネ保持片(第2の係止部)
R :リクライニング領域
S :ストッパ機構
U :前傾動領域
Claims (4)
- シートクッションと、前記シートクッションに対して傾動可能なシートバックと、前記シートバックを前傾方向に付勢する付勢部材と、前傾方向への前記シートバックの傾動範囲を規制するストッパ機構と、を備えた車両用シートにおいて、
前記シートバックが前傾するときに、前記ストッパ機構により前記シートバックの傾動が規制されるよりも前又は同時に、前記シートバックに対する前記付勢部材からの付勢力を解除することを特徴とする車両用シート。 - 前記ストッパ機構は、前記シートクッション側に設けた第1の当接部と、前記シートバック側に設けた第2の当接部とを有し、前記第1の当接部に対する前記第2の当接部の当接により前記シートバックの傾動を規制し、
前記付勢部材の一端を係止可能な第1の係止部と第2の係止部を有し、前記第1の係止部は前記シートバックに対して前記付勢力が作用するように前記付勢部材の前記一端を係止し、前記第2の係止部は前記シートバックに対して前記付勢力が作用しないように前記付勢部材の前記一端を係止し、
前記シートバックが前傾するときに、前記第1の当接部に前記第2の当接部が当接するよりも前又は同時に、前記付勢部材の前記一端の係止対象が前記第1の係止部から前記第2の係止部へ切り替わることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。 - 前記シートクッション側に前記第1の係止部が設けられ、
前記シートバック側に、前記第2の係止部と、前記付勢部材の他端を係止する第3の係止部とが設けられることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート。 - 前記シートバックは、リクライニングロック機構によって角度を保持可能なリクライニング領域と、前記リクライニングロック機構により角度を保持されずに前記リクライニング領域よりも前傾する前傾動領域とを含む範囲で傾動可能であり、前記ストッパ機構は、前記前傾動領域で前記シートバックの傾動を規制し、
前記シートバックを前記前傾動領域から引き起こすときに、前記リクライニング領域に達するよりも前に、前記付勢部材からの付勢力が前記シートバックに作用することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用シート。
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JP2019105060A JP2020196391A (ja) | 2019-06-05 | 2019-06-05 | 車両用シート |
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JP2019105060A JP2020196391A (ja) | 2019-06-05 | 2019-06-05 | 車両用シート |
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JP2019105060A Pending JP2020196391A (ja) | 2019-06-05 | 2019-06-05 | 車両用シート |
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KR20230090696A (ko) * | 2021-12-15 | 2023-06-22 | 주식회사다스 | 차량용 시트백 복귀 보조 장치 |
-
2019
- 2019-06-05 JP JP2019105060A patent/JP2020196391A/ja active Pending
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KR20230090696A (ko) * | 2021-12-15 | 2023-06-22 | 주식회사다스 | 차량용 시트백 복귀 보조 장치 |
KR102644382B1 (ko) * | 2021-12-15 | 2024-03-08 | 주식회사 다스 | 차량용 시트백 복귀 보조 장치 |
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