JP2014526241A - ロール - Google Patents

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Abstract

本発明は、調温媒体(4)を用いてロール体を調温する装置を備えている、ロール(1)、特に、チョコレート製造のためのロール装置用の回転可能なロールに関する。調温媒体(4)は、少なくとも1つのスプレランス(6)におけるノズル(7)を介して、ロール体(2)の内壁(8)に噴霧される。少なくとも1つの調温媒体流出路が、円筒形のロール体(2)内に進入している突出管(9)に接続されている。

Description

本発明は、ロール、特に、チョコレート製造のための5ロール装置用の回転可能なロールであって、ロール体を調温媒体によって調温する装置を備えたロール、ロールに調温媒体を供給する装置、ロールから調温媒体を排出する突出管、及びロールを仕様変更する方法に関する。
調温媒体は、通常、多くの場合ロールを冷却するための冷却媒体として働く、例えば水のような流体である。しかしながらまた基本的には、調温媒体を、ロール温度を安定させる又は高める温度にもたらすこともできる。
このようなロールは、実地から、例えばEP072504に基づいて公知である。この公知のロールでは、中空のロール体が設けられており、このロール体は運転状態において水平に配置されていて、中空のロール体内に調温媒体が、いわゆるスプレランスを介してもたらされる。このスプレランスは、ロール内にほぼ同軸的に配置されている。
スプレランスは、調温液のための供給管路を有していて、該スプレランスの長さにわたって互いに間隔をおいて分配されたノズルを有しており、これらのノズルはほぼ上方に向けられている。通常、調温媒体はスプレランスを用いて、ロール体の内壁に向かって噴霧される。次いで調温媒体は、ロール体の内壁に沿って該ロール体の下半分へと流れ、そこに調温媒体は集まる。加熱されたもしくは余剰の調温媒体は、長手方向中心軸線に対して同心的に延びる通路を介して引き出される。この通路は、軸線の直ぐ下までにしか延びていないので、ロールのほぼ半分まで完全に調温媒体が存在している。
調温媒体は、戻し管路を介してサーモスタットに流れることができ、そこで新たに、所望の温度にもたらされ、再びスプレランスを介して中空ロール内に導かれることができる。
ゆえにこのようなロールは、その運転中に、比較的大きな重量を有しており、このことは、製造コスト及び運転コストに対して不都合な影響を及ぼす。例えばロール軸受は重量に、及びこれにより比較的大きな力に適合されねばならない。さらに、一緒に運動させられる質量によって、エネルギ消費も高められることになる。
さらに、このようなロールの運転時には調温媒体の消費量も多くなり不都合である。水が冷却のために使用されると、少なくとも開放した冷却回路では、石灰沈着のおそれが生じる。
必要な調温媒体の量は、調温媒体が周囲の流出開口を介して除去される場合に、減じることができる。このような開口の設置は、極端にコストがかかり、かつこれらの開口はさらにロール運転を妨害する。
択一的に、調温媒体は、例えばDE1000665又はEP1661624に開示されているように、ロール体の内部における強制ガイドを介して周壁内面に沿って案内されてもよい。そのためには冷却体がロール内に設けられている。
このような構成には、ロールの強度が冷却体によって変化し、冷却体自体が、ロールの運転時に考慮されねばならない重量を有するという欠点がある。
ゆえに本発明の課題は、冒頭に述べた形式のロールを改良して、公知の構成における欠点を排除することができ、かつ効果的な冷却を行うことができるロールを提供することである。
この課題は、ロール、特に、チョコレート製造のためのロール装置用の回転可能なロールであって、外側の円筒形のロール体と該ロール体を調温媒体によって調温する装置とを備えているロールによって、解決される。本発明に係るロールは、ロールから調温媒体を排出する少なくとも1つの調温媒体流出路と、特に調温媒体流出路に加えて、ロール内に調温媒体を供給する少なくとも1つの調温媒体流入路とを有している。流出路及び流入路は、ロール体の端壁に配置されており、その結果、円筒周壁を通して供給・排出が行われることはない。排出及び/又は供給は、例えばロールのジャーナルを通して行うことができ、このジャーナルは、軸受台に配置された相応な軸受に回転可能に支持されている。好ましくは、調温媒体流出路及び/又は調温媒体流入路は、ロールと一緒に回転しない。
本発明に係るロールはさらに、調温媒体をロール体の内壁に噴霧することができる少なくとも1つのノズルを備えた少なくとも1つのスプレランスを有している。好ましくは、一列のノズルがスプレランスに沿って配置されている。
スプレランスは、調温媒体流入路に接続されている。好ましくは、スプレランスは解離可能に結合されていて、その結果、スプレランスは例えばクリーニング目的で取り外すことができ、又は使用目的に応じて、他の噴霧特性を有するスプレランスを使用することができる。
本発明によれば、少なくとも1つの調温媒体流出路は、円筒形のロール体内に、特に自由に、進入する少なくとも1つの突出管に、特に解離可能に、接続もしくは結合されている。
特に、突出管は、ロール周壁内に埋め込まれているのではなく、かつまたロール周壁に沿っても延びていない。
突出管(Ruessel)というのは、本明細書では、好ましくは実質的に縦長の構成エレメントであって、該構成エレメントを通して流体を流すことができる構成エレメントのことを意味している。突出管は、好ましくは中空体である。
好ましくはただ1つの突出管が設けられており、しかしながらまた複数の突出管がロール内に進入していてもよい。
突出管は、好ましくは管状の又はホース状のエレメントであって、組み付けられた状態において調温媒体流出路とは反対側の端部に配置されている、その1つの側面には、少なくとも1つの開口が設けられており、この開口を通して、調温媒体はロール体から突出管内にかつ調温媒体流出路に達することができる。択一的に及び/又は追加的に、突出管壁には、別の、好ましくは閉鎖可能な開口が設けられていてもよい。
突出管は、フレキシブルな材料から製造することができ、かつ可撓性でホース状の特性を有することができる。突出管は好ましくは、少なくとも部分的に、ほぼ確定された円筒形状を有し、ひいてはむしろ管形状である。
突出管は、適宜な位置決めによって、ロール内における調温媒体の量を調節することができる。
突出管と調温媒体流出路との間の接続は、調温媒体が突出管から調温媒体流出路に流入することができるように、流体を導くように構成可能である。
ロール体、特にロール周壁に結合されている調温媒体管路を介して排出される調温媒体とは異なり、突出管における調温媒体は、ロールと一緒に移動させられる必要がない。
本発明の好適な態様では、突出管の、調温媒体流出路とは反対側の端部と、ロール体の内壁との間における間隔が、ロール体の半径よりも、好ましくは半径の半分よりも小さい。突出管は特に運転状態において下方を向いており、その結果調温媒体は、ロール体の下側半分内に位置する領域から排出される。調温媒体が十分な速さで排出されると、ロールは突出管端部の高さまでしか調温媒体によって満たされない。
つまりこのように構成されていると、ロールは、調温媒体がほぼ軸方向に配置された流出路を介して排出される汎用のロールに比べて、大幅に僅かな調温媒体しか内蔵しないことになる。
本発明の好適な態様では、突出管の、調温媒体流出路とは反対側の端部と、ロール体の内壁との間における間隔が、調節可能である。
突出管は、例えばジョイントを有していて、ロール軸線に対して屈曲可能であってよい。
突出管は、例えばテレスコープ式に形成されていて、可変の長さを有していてもよい。
このように構成されていると、ロール体が調温媒体によってどの程度の高さまで満たされるかを、制御することができる。運転状態において下方に向けられた突出管端部が、ロール体の内壁の近傍に位置すればするほど、調温媒体を流出させることができる前に、ロールはより僅かな調温媒体を有することになる。
調温の効果は、調温媒体の種類、調温媒体とロールとの間の温度差、ノズルの数、並びにこれに関連した、ロールを通る調温媒体の流量に、依存している。噴霧のためのノズルの数が多ければ多いほど、より多くの調温媒体がロール内にもたらされ、かつより均一に調温媒体をロール内壁にわたって分配することができる。
特定の使用例のためには、ロール内により多くの又はより少ない調温媒体を流すことが、望まれることがある。調温媒体の量は、突出管端部とロールとの間の間隔によって調節することができる。
この間隔は、特に、好ましくは管状の突出管と円筒体の軸線との間の角度によって調節可能である。
そのために、突出管は、又は少なくとも突出管の、調温媒体流出路とは反対側の部分は、調温媒体流出路との接続部において枢着的に取り付けられている。
ロール内への導入のために、突出管はロール体に対して同軸的に方向付けられていてよい。突出管がロール内に位置している場合に、突出管又は少なくとも1つの突出管部分は、この突出管端部がロール体の内壁に対して所望の間隔を有するまで、屈曲可能である。
従って、保守目的又はクリーニングのために、ロール全体を分解する必要はなく、真っ直ぐに延ばされた突出管を、ロール体の端面における開口を通して引き出すだけでよい。
ロールの別の好適な態様では、調温媒体流出路と調温媒体流入路とは、一緒に軸方向においてロールに及び/又はロール内に案内されている。この場合ロール体は、端面のうちの1つに1つの供給開口を有するだけでよい。
調温媒体流出路及び調温媒体流入路は、好ましくは1つの共通の管内に配置されている。このように構成されていると、調温媒体流出路及び調温媒体流入路を、保守目的及びクリーニング目的のために一緒に除去すること、及び再び装入することができ、これによってこのような作業が容易になり、かつ必要な時間が減じられる。
管は好ましくは軸方向においてロール内に導入される。
好ましくは、調温媒体流出路、調温媒体流入路、少なくとも1つのスプレランス及び少なくとも1つの突出管は、1つの構成ユニットを形成しており、このように構成されていると、調温媒体流出路、調温媒体流入路、少なくとも1つのスプレランス及び少なくとも1つの突出管を、1つのステップにおいて一緒にロールに組み付けることができる。
本発明の好適な態様では、ロールは、2つのスプレランスを有している。
スプレランスのノズルは、軸方向において、好ましくはそれぞれ互いにずらされて配置されている。このように構成されていると、ただ1つのスプレランスにおけるよりも、軸方向長さ当たり多くのノズルを配置することができる。
スプレランスは、それぞれ異なった噴霧方向を有する複数のノズルを備えていることができる。例えば、一方のスプレランスのノズルの噴霧方向が鉛直に対して所定の角度だけ偏位しており、これに対して他方のスプレランスのノズルの噴霧方向は、鉛直に対して他の方向で相応な角度だけ偏位している。
これによって、ロール体の内室に、調温媒体をより均一に供給することができ、ひいては、より効果的な調温が達成される。
調温媒体の排出は、接続された容器内へのオーバフローの形式で行うことが可能であり、又は流出管路に、ロールから調温媒体を吸い出すためのポンプを配置することも可能である。
ロールは、好ましくはロール内室において正圧を生ぜしめる手段、特に空気供給部を有している。正圧は、調温媒体を突出管から流出させるために働く。これによって、ロール体の充填レベルが、突出管端部の高さを超えて上昇しなくなり、ロール体内における調温媒体の所望の量が保証される。
空気は好ましくは同様に、ロール体の端面における開口を通して導入される。
正圧は、スプレランスを通したガス供給によって生ぜしめることもできる。
択一的に又は追加的に、圧縮空気を供給するための管路が突出管に設けられていてもよい。
0.2〜0.8バールの正圧、好ましくは0.5〜0.6バールの正圧、特に好ましくは約0.5バールの正圧が生ぜしめられる。
ロールの別の好適な態様では、調温媒体の充填レベルを測定する少なくとも1つのセンサが設けられている。
このセンサは、ロール周壁に取り付けられていても、又はロールの1つの端面に取り付けられていてもよい。充填レベルセンサは、好ましくは、該センサがロールと一緒に回転しないように取り付けられている。そのために充填レベルセンサは、ジャーナルを介して案内されるセンサホルダに固定されていても、又は調温媒体供給管路又は調温媒体排出管路に、例えばスプレランスに固定されていてもよい。特に好ましくは、センサは突出管に結合されている。
センサは、調温媒体排出管路及び/又は調温媒体供給管路に設けられていてもよい。
センサは例えば、センサと調温媒体表面との間の距離を測定する超音波センサ、レーダセンサ、レーザセンサ又は赤外線センサであってよい。
センサはまた例えば、容量型又は導電性の充填レベルセンサであってよい。
択一的に、センサは、流入する及び/又は流出する調温媒体の量を測定する、貫流量測定器であってよい。これによって充填レベルを推測することができる。
択一的に、突出管が充填レベルセンサとして働くことも可能である。充填レベル高さは、例えば、ロール内壁からの突出管端部の距離に関連して、液体が突出管から流出するか否かを確認することによって、特定することができる。充填レベル高さは、突出管端部とロール周壁との間の距離によって、ロールから調温媒体がなおまだ流出しないか又はちょうど流出し始める値に設定される。
屈曲可能な突出管は、調節可能な角度をそれぞれの充填レベル高さに対応させることによって、充填レベルセンサとして機能することができる。
充填レベルセンサによって、所望量の調温媒体がロール内に存在するように制御することができる。
充填レベルセンサを用いて、ロール内に存在する調温媒体の量を調整することができる。例えば充填レベルが目標値を超過した場合には、内圧を、追加的な圧縮空気供給部を介して高めることができる。充填レベルが決定した目標値を下回った場合には、例えば調温媒体の供給量を高めること、又は排出される調温媒体の量を低減することができる。この調整は、充填レベルが再び所望の値を有するまで行われる。
さらに前記課題は、ロールに調温媒体を供給する装置によって解決される。この装置は、ロールから及び/又はロール内から調温媒体を排出する少なくとも1つの調温媒体流出路と、ロールに及び/又はロール内に調温媒体を供給する少なくとも1つの調温媒体流入路と、を有している。調温媒体供給装置は、調温媒体を噴霧することができる少なくとも1つのノズルを備えた少なくとも1つのスプレランスに、特に解離可能に接続されている。
少なくとも1つの調温媒体流出路は、本発明によれば、組み立てられた状態においてロール体内に進入する少なくとも1つの突出管に、特に解離可能に接続されている。
新たなロールに装置を設けることも可能である。さらに、既に存在するロールを交換もしくは仕様変更することが可能であり、本発明に係る装置の組付けによって、改善された調温媒体供給装置を設けることができる。
本発明に係る装置の好適な態様では、少なくとも1つのスプレランスと少なくとも1つの突出管、もしくは突出管の少なくとも1つの端部材との間における角度が、調節可能である。
通常、装置は、スプレランスがほぼ軸方向でロール軸線と一緒に延びるように、少なくともロール軸線に対して平行に延びるように、組み付けられる。このように構成されていると、均一な噴霧が行われる。
好ましくは、突出管はロール内への導入のために伸ばされ、これにより突出管は、ロールの同軸的に配置された小さな開口内に導入可能であり、ロール内において屈曲される。
角度調節によって、突出管の端部をロール内壁に接近させることが可能になる。
好ましくは、装置は、ロール体内に圧縮空気を導入する空気供給部を有している。
調温媒体供給装置全体は、保守目的、クリーニング目的及び交換目的のための全体として組み付けることができる構成ユニットを形成している。装置は、好ましくはシール手段及び組付け手段を有しており、これによって装置を調温媒体供給装置として中空ロールに組み付けることができる。
前記課題はさらに、ロール内から調温媒体を排出する突出管によって解決される。この突出管は、ロールから及び/又はロール内から調温媒体を排出する調温媒体流出路に接続可能であり、かつ突出管端部材と接続軸線及び/又は突出管の遠位端部の軸線と接続軸線との間における角度が、調節可能である。
突出管は、調温媒体流出路に差し込まれるか又は螺合され、これによって流体シール作用を有する結合部が得られる。
角度の調節は、例えば、突出管と調温媒体流出路との間における枢着的な結合部を介して可能になる。
好適な態様では、突出管は、互いに枢着的に結合されている突出管付加部と突出管端部材とを有している。
突出管は、その方向付けを変化させることができるフレキシブルな管であってもよい。
前記課題は、好ましくは上に述べたように、ロールを冷却する方法によって解決され、この場合調温媒体は、調温媒体供給装置を介して、ロールに及び/又はロール内に導かれ、調温媒体は、少なくとも1つのノズルを備えたスプレランスを介して、ロール体の内壁に向かって噴霧され、調温媒体は、ロール体内に進入している突出管における開口を介して、ロール体から調温媒体流出路へと搬出される。
好適な態様では、ロール内に正圧が生ぜしめられ、この正圧は、調温媒体をロール内から流出させるために役立つ。追加的に又は択一的に、調温媒体は吸い出される。
別の好適な態様では、ロールの運転開始前に、ロール軸線に対する突出管の角度が調節される。
さらに前記課題は、ロールを仕様変更するする方法によって解決され、この場合初めに、それまで使用されていた調温媒体供給装置が除去され、次いで、上に述べたように、装置の組付けが行われる。
次に図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
突出管のための第1の実施の形態を有する本発明によるロールの断面図である。 本発明による突出管のための第2の実施の形態示す図である。 本発明による突出管のための第2の実施の形態示す図である。 本発明による突出管のための第2の実施の形態示す図である。
図1には、本発明に係るロール1が断面図で示されている。
このロール1は、外側の円筒形のロール体2を有している。
ロール体2は、260cmの長さを有し、かつ40cmの外径と33cmの内径とを有している。ロール1の材料はもちろん熱伝導性である。ロール1は好ましくは、例えば鋳鉄のような金属鋳造品から製造されている。
ロール体2の端壁3には、明示されていないが、調温媒体4をロール1から排出するための調温媒体流出路と、同様に明示されていないが、調温媒体4をロール1内に供給するための調温媒体流入路とが配置されている。
調温媒体流出路及び調温媒体流入路は、1つの共通の管5内を延びている。
調温媒体4は、複数のノズル7が並んで配置されている2つのスプレランス6を介して、ロール体2の内壁8に向かって噴霧される。調温媒体流出路は、円筒形のロール体2内に進入している、象の鼻のように延びる突出管9に接続されている。
突出管9は、管5内に位置する明示されていない調温媒体流出路への接続部11を有している。
突出管9の遠位端部10は、突出管付加部21に枢着的に取り付けられている。
突出管9の、調温媒体流出路とは反対側の端部13と、ロール体2の内壁8との間の間隔12は、ロール体2の半径よりも小さい。突出管9の図示の位置では、この間隔12は約1cmである。つまり調温媒体4の排出は、内壁8の極めて近くにおいて行われる。
間隔12は、突出管9の遠位端部10と円筒体の軸線15との間における角度14を調節することによって、変化させることができる。これによって同時に、突出管9の遠位端部10とスプレランス6との間における角度、もしくは突出管9の遠位端部10と接続部11の軸線22との間における角度も変化させられる。
ロール体2から調温媒体供給装置全体を搬出するために、角度14は0°に調節することができる。この場合突出管9は真っ直ぐに延ばされて、端壁3における開口を通して引き出すことができる。
調温媒体流入路及び調温媒体流出路が位置している管5の周りには、空気用の供給管路16が分配配置されている。空気は、ロール内室17において約0.5バールの正圧を生ぜしめる。
空気圧及び水圧は、互いに無関係に独立して調整可能である。
調温媒体流入路及び調温媒体流出路を備えた管5は、ロール1のシャフトを貫いて延びていて、調温媒体供給管片18及び調温媒体排出管片19への接続部並びに空気供給管片20への接続部を有している。
調温媒体4は、図示されていないサーモスタットを介して、閉鎖された循環回路において案内される。調温媒体は、汚染及び/又は石灰化を阻止するために改良されている。
例えば、錆止め剤及び/又は石灰化防止剤を添加された蒸留水が使用される。
調温媒体は円筒体内において可能な限り低い位置に配置されている。突出管端部10は温度センサを有していて、この温度センサは、制御装置に接続されており、この制御装置は、予め設定された限界温度よりも高い温度において、調温媒体の流入量を高めるように働く。つまり供給される水量は、突出管の領域における水温に関連している。
図2aには、本発明に係る突出管109のための第2の実施の形態が、導入ポジションにおいて側面図で示されている。
突出管109の遠位端部110は、ジョイント111を用いて突出管付加部112に取り付けられている。突出管109がロールに挿入される又はロールから引き出される場合に、遠位端部110の軸線123は、導入軸線124、共通の管105の軸線及び接続軸線122に対して平行な位置を有している。
図2aには、本発明に係る突出管109のための第2の実施の形態が、運転ポジションにおいて側面図で示されている。
突出管109がロール内に位置している場合、突出管端部110は重力に基づいて下方に向かって、ジョイント111の当接面125,126が許容する程度だけ折れ曲がる。
突出管109は、内管127及び外管128を有しており、両方の管127,128は相対的に移動可能であり、詳しく示されていないねじ山を用いて固定することができる。
突出管端部110が折れ曲がっている場合、内管127は外管128に対して固定されるので、突出管端部110は自由に上方旋回することができない。
突出管109を再びロールから外に引き出したい場合に初めて、内管127と外管128との間における結合部が解離され、ジョイント111は再び遊びを有し、突出管端部110は、該突出管端部110が引戻し中にロール壁に衝突するや否や、上方旋回することができる。
図2cは、本発明に係る突出管109のための第2の実施の形態を運転ポジションにおいて上から見た図である。突出管109は、スプレランス106の間に配置されている。
ロールが340mmの典型的な内径と、1800mm又は2400mmの長さを有している場合、効果的な冷却のためには、単位時間当たり約2m3の流量が必要になる。

Claims (11)

  1. ロール、特に、チョコレート製造のためのロール装置用の回転可能なロールであって、
    外側の円筒形のロール体(2)と該ロール体を調温媒体(4)によって調温する装置とを備えており、該調温する装置が、
    ロール(1)から及び/又はロール(1)内から前記調温媒体(4)を排出する、前記ロール体(2)の端壁(3)に配置された少なくとも1つの調温媒体流出路と、
    ロール(1)内に及び/又はロール(1)に前記調温媒体(4)を供給する、前記ロール体(2)の端壁(3)に配置された少なくとも1つの調温媒体流入路と、
    前記調温媒体(4)を前記ロール体(2)の内壁(8)に噴霧することができる少なくとも1つのノズル(7)を備えた少なくとも1つのスプレランス(6;106)と、
    を有しているロールにおいて、
    前記少なくとも1つの調温媒体流出路は、前記円筒形のロール体(2)内に進入する少なくとも1つの突出管(9;109)に接続されていることを特徴とする、ロール。
  2. 前記突出管(9;109)の、前記調温媒体流出路とは反対側の端部(10;110)と、前記ロール体(2)の前記内壁(8)との間における間隔(12)が、前記ロール体(2)の半径よりも、好ましくは半径の半分よりも小さい、請求項1記載のロール。
  3. 前記突出管(9;109)の、前記調温媒体流出路とは反対側の端部(10;110)と、前記ロール体(2)の前記内壁(8)との間における間隔(12)が、調節可能であり、特に、前記突出管(9;109)の、前記調温媒体流出路とは反対側の端部(10;110)と、前記円筒形のロール体(2)の軸線(15)との間における角度(14)の調節によって、調節可能である、請求項1又は2記載のロール。
  4. 前記調温媒体流出路と前記調温媒体流入路とは、一緒に軸方向において案内されており、好ましくは1つの共通の管(5;105)内に配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のロール。
  5. ロール(1)は、2つのスプレランス(6;106)を有している、請求項1から4までのいずれか1項記載のロール。
  6. ロール(1)は、ロール内室において正圧を生ぜしめる手段、特に空気供給部(16)を有している、請求項1から5までのいずれか1項記載のロール。
  7. ロールに調温媒体を供給する装置であって、
    ロール(1)から及び/又はロール(1)内から前記調温媒体(4)を排出する少なくとも1つの調温媒体流出路と、
    ロール(1)に及び/又はロール(1)内に前記調温媒体(4)を供給する少なくとも1つの調温媒体流入路と、
    前記調温媒体(4)を噴霧することができる少なくとも1つのノズル(7)を備えた少なくとも1つのスプレランス(6)と、
    を有している装置において、
    前記少なくとも1つの調温媒体流出路は、組み立てられた状態において前記ロール体(2)内に進入する少なくとも1つの突出管(9;109)に接続されていることを特徴とする、装置。
  8. 前記スプレランス(6)と突出管(9)との間における角度が、調節可能である、請求項7記載の装置。
  9. 装置は、前記ロール体(2)内に圧縮空気を導入する空気供給部(16)を有している、請求項7又は8記載の装置。
  10. ロール内から調温媒体を排出する突出管であって、該突出管は、ロール(1)から及び/又はロール(1)内から調温媒体を排出する調温媒体流出路に接続可能であり、かつ突出管の遠位端部(10;110)の軸線(123)と接続軸線(22)との間における角度(14)が、調節可能であることを特徴とする、突出管。
  11. ロールを仕様変更する方法であって、
    従来の調温媒体供給装置を除去するステップと、
    請求項7から9までのいずれか1項記載の装置を組み付けるステップと、
    を特徴とする、方法。
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