JP2014501526A - アッセイ法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、試料中のハプトグロビン濃度の定量アッセイ法において、(i)ヘモグロビンをアッセイ対象試料と混合して、試料中に存在するハプトグロビンでハプトグロビン−ヘモグロビン複合体を形成させるステップと、(ii)過酸化水素が試薬から生成され、存在するハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシジス活性の基質を形成し、緩衝液のpHが、複合体を形成していない任意のヘモグロビンのペルオキシジス活性が実質的に抑制されるには十分に低いが過酸化水素の生成が起こるには十分に高い範囲内であるという条件下で、緩衝液の存在下で、ステップ(i)の生成物を、過酸化水素を生成する前記試薬と、ペルオキシダーゼ活性が存在する場合に分光学的に検出可能な変化をする1種又は複数種の色原体とに接触させるステップと、(iii)反応混合物の光学的性質における変化を測定することによって、ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性を定量するステップと、(iv)ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシジス活性のレベルを試料中のハプトグロビンの量と関連づけるステップとを含むアッセイ法を提供する。かかる方法で使用するためのキットも提供される。

Description

本発明は、試料中のハプトグロビン濃度の定量アッセイ及びその定量用キットに関する。本発明は、特に、試薬を表面に乾燥させてからアッセイを実施する、乾燥形式で行うのに容易に適応可能なハプトグロビン濃度の定量アッセイに関する。
ハプトグロビンはタンパク質群の1つで、急性期タンパク質として知られ、その濃度は、感染症、炎症又は外傷によって顕著に上昇する。したがって、血漿中のハプトグロビン濃度を測定すると、試料を提供するヒト又は動物の健康状態に関して貴重な診断情報が得られるため、当該技術分野において、血漿、血清及び他の生体液中のハプトグロビンのアッセイを開発することについて高い関心が寄せられている。
試料中のハプトグロビン濃度を定量するために現在使用されているアッセイは、一般的に、免疫測定法又はハプトグロビンがヘモグロビンに結合する能力に依拠するヘモグロビン結合アッセイに基づいている。
ハプトグロビンに特異的な抗血清を用いる、抗体に基づいた方法を利用する免疫測定法が開発されており、当該技術分野において公知である。かかるアッセイは、共通して免疫比濁法に基づくものであり、ハプトグロビン濃度は、溶液中の抗体−ハプトグロビン凝結物の形成の測定によって定量される。酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)はかかるアッセイの別の一般的な実施形態である。しかし、かかる免疫測定法は抗血清の継続的な供給を必要とするだけでなく、試験は検査中の個々の種毎に検証されなければならず、免疫測定法に基づいた方法は商業的に魅力の劣るものとなっている。
ハプトグロビンがヘモグロビンに結合する能力に基づくアッセイは、現在日常的に獣医の診断施設で使用されている。この方法は、必要な試薬が抗体に基づいた方法より安価であるため、経済的な実行可能度が高く、全ての種に対して実施することもできる。
欧州特許第1031035B1号明細書では、ヘモグロビンと結合するハプトグロビンの内在的活性を活用する、ヘモグロビン結合アッセイ系について記載されている。低pHでは、得られるハプトグロビン−ヘモグロビン複合体はペルオキシダーゼ活性を保持しているが、非結合のヘモグロビンのペルオキシダーゼ活性は不活化されている。ペルオキシダーゼ活性を検出することによって、存在する複合したヘモグロビンの量、及びそれゆえに試料のハプトグロビン含有量を定量することができる。欧州特許第1031035B1号明細書に記載されているアッセイ系では、タンパク質結合阻害剤及びジスルフィド結合を抑える効果のある還元剤並びに/又はカオトロピック剤などの試薬を使用して、低血中濃度のハプトグロビンではアッセイに支障を来す血清アルブミンのペルオキシダーゼ活性を抑制する。
これまでに記載されたヘモグロビン結合アッセイ、例えば上記の欧州特許第1031035B1号明細書に記載されたアッセイに関連する主な不利点は、ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性の基質として過酸化水素を必要とすることである。過酸化水素は高反応性で、アッセイ中に他の構成成分を酸化させるのを防止するために安定化が必要である。このため、アッセイの実用性が制限されるだけでなく、アッセイはドライケミストリー(dry chemistry)方式、例えば視覚的評価又は器具に基づいた評価用の「ディップスティック」装置などに適応することができない。
米国特許第4695552号明細書は、遊離ヘモグロビンの存在下でヘモグロビン−ハプトグロビン複合体を定量する方法を記載しており、この方法はペルオキシダーゼ活性を定量するものである。しかし、ペルオキシダーゼ活性の基材は過酸化水素である。過酸化水素は、特開平2−208568号公報に記載されたハプトグロビン定量方法において、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジンと一緒に試薬としても使用されている。
したがって、従来技術のアッセイ法に関連する問題を克服する、試料中のハプトグロビン濃度を定量するための改良型アッセイの必要性が継続的に存続している。
本発明は、試料中のハプトグロビン濃度の定量アッセイ法において、
(i)ヘモグロビンをアッセイ対象試料と混合して、試料中に存在するハプトグロビンでハプトグロビン−ヘモグロビン複合体を形成させるステップと、
(ii)過酸化水素が試薬から生成され、存在するハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシジス(peroxidise)活性の基質を形成し、緩衝液のpHが、複合体を形成していない任意のヘモグロビンのペルオキシジス活性が実質的に抑制されるには十分に低いが過酸化水素の生成が起こるには十分に高い範囲内であるという条件下で、
緩衝液の存在下で、ステップ(i)の生成物を、過酸化水素を生成する前記試薬と、ペルオキシダーゼ活性が存在する場合に光学的に検出可能な変化をする1種又は複数種の色原体とに接触させるステップと、
(iii)反応混合物の光学的性質における変化を測定することによって、ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性を定量するステップと、
(iv)ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシジス活性のレベルを試料中のハプトグロビンの量と関連づけるステップと
を含むアッセイ法を提供する。
好適には、上記の方法において、ステップ(i)及びステップ(ii)は、例えばアッセイ対象試料、ヘモグロビン、過酸化水素を生成する試薬、ペルオキシダーゼ活性が存在する場合に分光学的に検出可能な変化をする1種又は複数種の色原体、及び好適な緩衝液の全てを含有する反応混合物を形成することによって、同時に実施される。
本発明は、ヘモグロビン、過酸化水素を生成する試薬、ペルオキシダーゼ活性が存在する場合に光学的に検出可能な変化をする1種又は複数種の色原体及び緩衝液を含む、本発明によるハプトグロビンアッセイで使用するためのキットも提供する。
本発明によって提供される試料中のハプトグロビン濃度の定量アッセイ法は、ハプトグロビンと複合体を形成したヘモグロビンのペルオキシダーゼ活性を定量することによって、ヘモグロビンと結合するハプトグロビンの内在的活性を活用するが、このペルオキシダーゼ活性の基質を用意するために過酸化水素を試薬として含む必要性を回避する。過酸化水素基質がin situで生成する、過酸化物を加えないハプトグロビン用のアッセイの開発は、不安定で高活性の過酸化水素が試薬として直接使用される場合にアッセイに課される実質的な制限を回避するため、特に有利であり、これによって、アッセイの使用が広範囲の状況及びアッセイ形式において容易になる。
本発明によるアッセイ法は、任意の動物の、血漿又は血清などの血液試料で好適に実施することができる。或いは、アッセイで使用する試料は、腹腔液、滑液、脳脊髄液乳汁などの他の生体液を含んでもよい。一実施形態では、試料はヒトを含む哺乳動物から得ることができる。
一実施形態では、試料中のハプトグロビン濃度は0.02mg/ml〜1.4mg/mlの範囲である。
本発明によるアッセイ法で使用するヘモグロビンは、アッセイ用の試料を得るのと同じ動物から得てもよいし、異なる種から得てもよい。
一実施形態では、ヘモグロビンはメト−ヘモグロビンである。
本発明によるアッセイ法において、試料中のハプトグロビン及び添加されたヘモグロビンは一緒に反応してハプトグロビン−ヘモグロビン複合体を形成する。
一実施形態では、アッセイ反応混合物は、20分まで、例えば5〜20分間インキュベートされる。
本発明の方法によるハプトグロビン−ヘモグロビン複合体の形成は、反応混合物の光学的性質の変化を測定することで、複合体のペルオキシダーゼ活性を定量することによって検出される。その後、ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性のレベルは、試料中のハプトグロビンの量と関連づけることができる。
本発明によるアッセイ法では、ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性は、アッセイ中にin situで過酸化水素を生成して複合体のペルオキシダーゼ活性の基質を形成し、ペルオキシダーゼ活性が存在する場合に分光学的に検出可能な変化をする色原体を使用してペルオキシダーゼ活性を検出することによって定量される。
本発明に従って使用するための過酸化水素を生成する試薬は、反応生成物として過酸化水素を生成する反応を触媒する酵素を、その酵素の基質とともに、好適には含む。
本発明の一実施形態では、過酸化水素を生成する試薬は、酵素グルコースオキシダーゼ及び基質グルコースを含む。
当然ながら、アッセイ中にin situで過酸化水素を生成するために、他の好適な酵素/基質の組合せを使用することができる。当該技術分野において慣用の、過酸化水素を生成する任意の酵素/基質の組合せ、例えばコレステロール/コレステロールオキシダーゼ又は尿素/尿素オキシダーゼなどを使用することができる。
ペルオキシダーゼ活性が存在する場合に分光学的に検出可能な変化をする色原体は当該技術分野において周知であり、例えば、上記の欧州特許第1031035B1号明細書に記載されている。
ヘモグロビン濃度の検査用として当該技術分野において公知の任意の発色基質を、本発明によるアッセイで好都合には使用することができる。一実施形態では、本発明によるアッセイのヘモグロビン−ハプトグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性は、ペルオキシダーゼ活性が存在する場合に分光光度的に検出できる色変化をする、以下の色原体を使用して定量される。例えばフェノール、4−ヨードフェノール、3−アミノフェノゾン(aminophenozone)、8−アニリノナフタレンスルホン酸(ANS)、4−アミノアンチピリン(AAP)、2−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸(AHBS)、テトラメチルベンジジン(TMB)、O‐フェニレンジアミン二塩酸塩、O−ジアニシジン、ナトリウム−2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロベンゼンスルホナート、2,2’−アジノ−ジ(3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸(ABTS)又はこれらの混合物などである。
一実施形態では、本発明によるアッセイで使用する発色基質は、フェノールと8−アニリノナフタレンスルホン酸(ANS)と4−アミノアンチピリンとの組合せを含む。
検出可能な色変化は、当該技術分野において慣用の種々の濃度範囲で存在する色原体によって検出することができる。
ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性とin situで過酸化水素を生成する試薬の活性の双方ともpH依存的であり、したがって、本発明が取り組む課題は、双方の活性が有効であるpH範囲を見出すことである。
複合体を形成していないヘモグロビンのペルオキシダーゼ活性が低pHで不活化できることは、当該技術から既知である。Jpn.J Vet.Sci,44,p15〜21(1982)で報告されているように、この活性は、pH4.1で不活化することができる。しかし、遊離ヘモグロビンから発生するペルオキシダーゼ活性はかかるpHで残存することがあると示唆されており、上記の欧州特許第1031035B1号明細書に記載されているアッセイは、好ましくはpH4.1未満、特にpH3.8で実施される。
しかし、本発明者らは、pH3.9〜4.5の範囲の緩衝液の存在下で本発明のアッセイ法を実施することによって、アッセイ混合物中に残存する、複合体を形成していない任意のヘモグロビンのペルオキシダーゼ活性が、in situでの過酸化水素の生成を阻害することなく、実質的に抑制されうることを発見した。
一実施形態では、本発明によるアッセイ法はpH4〜4.5の範囲の緩衝液の存在下で実施される。
特定の実施形態では、本発明のアッセイ法はpH4.1で実施される。
当該技術分野において慣用の、任意の緩衝液を使用して、アッセイ用に所望するpHを維持することができる。好都合には、混合したクエン酸−リン酸緩衝液を使用することができる。これはリン酸緩衝液(pH7.4)とクエン酸緩衝液(pH3.8)とが所望のpHに滴定されているものである。
欧州特許第1031035B1号明細書から、血液試料中に存在するアルブミン及び他のタンパク質が、ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体の本来のペルオキシダーゼ活性に依拠するハプトグロビンアッセイに対して望ましくない「ペルオキシダーゼ効果」を及ぼすことが知られている。
したがって、一実施形態では、本発明のアッセイ法は、試料中の任意のアルブミン又は他のタンパク質によるペルオキシダーゼ効果を低減するための1種又は複数種の追加の試薬の存在下で実施される。当然ながら、かかる追加の1種又は複数種の試薬は、ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体の形成を実質的に阻害するには不十分な量で添加されることになろう。
試料中の任意のアルブミン又は他のタンパク質によるペルオキシダーゼ効果を低減するための好適な追加の試薬は、欧州特許第1031035B1号明細書に記載されている通りであり、例えば、タンパク質結合阻害剤、ジスルフィド結合を抑える効果のある還元剤及びカオトロピック剤を含む。
一実施形態では、追加の1種又は複数種の試薬は濃度0.1〜0.5mMで存在することができる。
一実施形態では、本発明によるアッセイ法は、8−アニリノナフタレンスルホン酸(ANS)、プロトポリリン(protoporhyrin)、ビリルビン、タウロデオキシコール酸(胆汁塩)、ジクマロール又は2−メルカプトベンゾチアゾールなどのタンパク質結合阻害剤の存在下で実施される。
別の実施形態では、ジスルフィド結合を抑える効果のある追加の還元剤は、ジチオトレイトール、ジチオエリトリトール、システイン、メルカプトエタノール、グルタチオン、4,4’−ジチオピリジン又は5,5’−ジチオ(2−ニトロ安息香酸)から選択される。
別の実施形態では、本発明によるアッセイ法は、塩酸グアニジン、チオシアン酸カリウム又は塩化ナトリウムなどの好適なカオトロピック剤の存在下で実施される。
本発明によるアッセイは、好適には、溶液中の他の構成成分を維持するのを助けるために界面活性剤をさらに含む。
一実施形態では、界面活性剤は、アッセイ混合物に、低濃度で、好適には0.3%(v/v)までの量で添加される。
使用することができる好適な界面活性剤には、当該技術分野において慣用の非イオン界面活性剤及びイオン界面活性剤が含まれる。
一実施形態では、アッセイ混合物に添加するための界面活性剤には、非イオン界面活性剤、例えばポリオキシレンソルビトールエステル(例えばTween(商標)20、40、60、80)、ポリオキシエチレンアルコール(例えばBrij(商標)35,36)又はこれらの混合物などが含まれる。
別の実施形態では、界面活性剤は、1種又は複数種のイオン界面活性剤、例えばドデシル硫酸ナトリウム又はセトリミドなどを含む。
当然ながら、色原体における分光学的に検出可能な変化がアッセイの開始前に発生しないという条件で、アッセイ試薬は任意の順序で一緒に添加することができる。例えば、試薬を種々の安定した組合せで予め混合し、試料と一緒にしてアッセイを実施することができる。
抗菌剤を、試薬又は試薬混合物のうち1種又は複数種とともに含めて、防腐剤として作用させることができる。好適な成分には、例えば、トリクロサン又はチオメルサラートが含まれる。
一実施形態では、第1の試薬混合物及び第2の試薬混合物が用意され、アッセイは、アッセイ対象試料と第1の試薬混合物及び第2の試薬混合物との混合物を形成することによって実施される。
一実施形態では、第1の試薬混合物は、ヘモグロビン、及び過酸化水素を反応生成物として生成する反応を触媒する酵素を含み、第2の試薬混合物は、1種又は複数種の色原体及び第1の混合物の酵素の基質を含む。好適には、酵素はグルコースオキシダーゼを含み、酵素の基質はグルコースを含む。
別の実施形態では、1種又は複数種の色原体は、第1の試薬混合物中に、ヘモグロビン、及び過酸化水素を反応生成物として生成する反応を触媒する酵素とともに含まれる。
一実施形態では、アッセイを実施するために、構成成分としてのアッセイ試薬の一部又は全部を乾燥形態で組み合わせ、次いで水性試料に添加することができる。
好適には、アッセイ試薬の組合せは、溶液で調製され、紙又はアッセイスティックなどの固体表面上に凍結乾燥させることができる。
このような乾燥形式は、保管及び携帯に特に便利であり、これは試薬の1つとして過酸化水素が必要である場合には実現することができないため、従来技術の方法と比較すると本発明の方法にとって顕著な利点である。
本発明によるアッセイ法において定量した、形成したハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性レベルは、既知のハプトグロビン濃度を使用して作成した標準曲線を参照して、試料中のハプトグロビン濃度と関連づけることができる。
本発明による方法で使用するキットは、好適には、既知のハプトグロビン濃度を伴う血清の標準物などのさらなる構成成分を含むことができる。
一実施形態では、本発明によるアッセイ法は、試験管又はマイクロタイタープレートなどの器具を使用して好適に実施することができる。別法として、アッセイは生化学自動分析装置を使用して実施することができる。
本明細書の記載及び特許請求の範囲を通して、単語「含む(comprise)」及び「含有する(contain)」並びにこれらの単語の変化形、例えば「含む(comprising)」及び「含む(comprises)」は、「含むがそれらに限定されない」を意味し、他の部分、添加物、構成成分、整数又はステップを排除するものではない。
本明細書の記載及び特許請求の範囲を通して、文脈上他の意味が要求されない限り、単数形は複数形を包含する。特に、不定冠詞を使用する場合、文脈上他の意味が要求されない限り、本明細書は単数形のみならず複数形も企図しているものと理解されるべきである。
本発明の各態様の好ましい特徴は、他の態様のいずれかと関連して説明される通りとする場合がある。本発明の他の特徴は以下の実施例から明らかになるであろう。
概して、本発明は、本明細書(添付の特許請求の範囲及び図面のいずれも含む)に開示する特徴の、任意の新規な1つ、又は任意の新規な組合せにも適用される。したがって、本発明の特定の態様、実施形態又は実施例と関連して記載する特徴、整数、特性、化合物、化学的部分又は化学基は、本明細書に記載する任意の他の態様、実施形態又は実施例と矛盾するものではない限り、これらに適用可能であると理解されるべきである。
さらに、特に明記しない限り、本明細書に開示するいずれの特徴も、同一の又は同様の目的にかなう代替の特徴で置き換えることができる。
以下に、本発明を、以下の非限定的実施例を参照しながらさらに例示することにする。
以下の溶液及び一般的な手順を使用した。
ストック溶液:
試薬A:ヘモグロビン及びグルコースオキシダーゼ
リン酸緩衝液0.05M pH7.4
マキムラ(Makimura)及びススキ(Susuki)、(1982.Jap J Vet Sci 44:15〜21)に従って調製した、ウマヘモグロビン30mg/mlの超純水溶液
グルコースオキシダーゼ(Sigma)10mg/mlのリン酸緩衝溶液
試薬B:色原体/グルコース
ストック溶液:
クエン酸緩衝液0.5M、pH3.8
リン酸緩衝液0.05M、pH7.4
塩化ナトリウム0.15M、1%(v/v)tween20(生理食塩水/tween)
4−アミノアンチピリン(AAP)158mMの生理食塩水/tween溶液
8−アニリノ−1−ナフタリン(naphthaline)スルホン酸(ANS) 33mMの生理食塩水/tween溶液
フェノール1.1Mの生理食塩水/tween溶液
ジチオトレイトール(DTT)65mMの生理食塩水/tween溶液
システイン(Cys)129.65mMの生理食塩水/tween溶液
グルコース(Glu)0.5Mのリン酸緩衝溶液
試料
ブランクとしての水
陰性対照血清としてのウシ胎仔血清(FCS)(Sigma)
陰性対照としてのウシ血清アルブミン2%(w/v)(BSA)(Sigma)
ハプトグロビンを1.4mg/mlで含むウシ血清
ウシ及びイヌの血清試料。
手順
開発中、原理実証及びアッセイ試薬の最適化のために、手順をマイクロタイタープレートのウェルにて室温で行い、10分後又は20分後に吸光度をELISAプレートリーダー(Ultrastar、BMGLabtech)にて600nmで測定した。その後、生化学自動分析装置(MIRA、Roche)又はPrestige分析装置(Triodiagnostic Ltd)にて37℃で開発を実施した。
実施例1:マイクロタイタープレートにて
試薬A
ウマヘモグロビンストック溶液のアリコート50μlをリン酸緩衝液25mlに添加した。グルコースオキシダーゼストック溶液1.25mlを、希釈したヘモグロビン溶液10mlに添加した。
試薬Bi
1%Tween20含有クエン酸緩衝液pH3.8、1.0mlに、AAP 0.01ml、フェノール0.02ml、ANS 0.03ml、DTT 0.006mlを添加した。
試薬Bii
リン酸緩衝液pH7.4、1.0mlに、AAP 0.01ml、フェノール0.02ml、ANS 0.03ml、DTT 0.006mlを添加した。
作業用試薬B
試薬Bi1mlを試薬Bii1mlと混合し、0.5Mグルコースのリン酸緩衝溶液0.56mlを添加した。
試料(6μl)をウェルに入れ、次いでヘモグロビン/グルコースオキシダーゼ試薬A100μl及び色原体試薬B100μlを入れ、10分間室温でインキュベートし、吸光度をELISAリーダーにて595nmで測定した。
得られた結果を下の表1に示す。

Figure 2014501526
血清中のハプトグロビンは反応して暗青色を呈し、FCS及び水の反応は最小限であった。
実施例2 還元剤としてのDTTとCysとの比較
DTTは試薬混合物中で最も不安定であるとして知られる。SS二重結合を還元することができる代替の試薬がハプトグロビンアッセイの安定性を高めることになろう。
バックグラウンドのペルオキシジス活性の阻害におけるシステイン及びDTTの効力を比較する実験において、試料(4μl)をウェルに入れ、次いでヘモグロビン/グルコースオキシダーゼ試薬A75μl及び色原体BiDTT又はBiiCys75μlを入れ、30分間室温でインキュベートし、吸光度をELISAリーダーにて600nmで測定した。
作業用溶液
作業用試薬A
リン酸緩衝液2.5mlに、ヘモグロビン5μl及びグルコースオキシダーゼ溶液30μlを添加した。
作業用試薬Bi DTT
クエン酸緩衝液10ml+リン酸緩衝液10ml(pH4.1)
次いで、混合緩衝液1mlにつき、以下を添加:
0.01ml AAP
0.03ml ANS
0.02ml フェノール
0.006ml DTT
0.25ml Glu
作業用試薬Bii Cys
クエン酸緩衝液10ml+リン酸緩衝液10ml(pH4.1)
次いで、混合緩衝液1mlにつき、以下を添加:
0.01ml AAP
0.03ml ANS
0.02ml フェノール
0.012ml Cys
0.25ml Glu
得られた結果を以下の表2に示す。

Figure 2014501526
この結果は、バックグラウンドのペルオキシダーゼ活性を阻害するためにシステインを還元剤として使用することは、DTTと同様に効果があることを示している。
実施例3:pH最適化
(a)pH3.9〜4.5
pHを変化させることによる、ハプトグロビン反応に対する効果をマイクロタイタープレートアッセイで定量した。試薬Bの緩衝液を、クエン酸緩衝液とリン酸緩衝液とを下記(表3)の通り混合し、還元剤としてDTTを伴う実施例2におけるBi DTTのような他の化学物質を添加することによって調製した。
緩衝液混合物(B2〜B5)のpHを、全ての化学物質を添加した後で定量した。試料(5μl)をウェルに入れ、次いでヘモグロビン/グルコースオキシダーゼ試薬Aを90μl、及び色原体B3〜B6を90μl入れ、20分間室温でインキュベートし、吸光度をELISAリーダーにて600nmで測定した。

Figure 2014501526
得られた結果を下の表4に示す。

Figure 2014501526
この結果から、pH4.1及び4.4でハプトグロビンの反応性が最も高く、pH4.44でブランク及び陰性血清試料の反応性が最小限であることがわかる。
(b)pH4.1〜6.0
表5に列挙した種々のpHの緩衝液(B6〜B10)を、リン酸緩衝液pH7.4をクエン酸緩衝液pH3.8で滴定し、実施例2における試薬Bi DTTと同様の試薬を添加することによって調製した。試料(4μl)をウェルに入れ、次いでヘモグロビン/グルコースオキシダーゼ試薬Aを75μl、及び色原体B2〜B5を75μl入れ、30分間室温でインキュベートし、吸光度をELISAリーダーにて600nmで測定した。

Figure 2014501526
pH4.5を超えると反応が進行しないことがわかった。pH4.14及び4.5では反応があり、この試薬セットではpH4.14での反応の方が優位であった。
実施例4 自動分析
マイクロタイタープレートにて最適化した試薬を、以下の方法に従い、生化学自動分析装置(MIRA、Roche)にて使用した。
試薬A
リン酸緩衝液(0.05M、pH4.51)9mlに、ヘモグロビン溶液18μl及びグルコースオキシダーゼ溶液108μlを添加した。
試薬B
0.05Mリン酸緩衝液pH7.4、15mlを0.5Mクエン酸緩衝液pH3.8(約5.3ml)でpH4.14に滴定した。
混合緩衝液1mlにつき以下の試薬を添加した。
0.01ml AAP
0.03ml ANS
0.02ml フェノール
0.006ml Cys
0.25ml Glu
MIRA分析装置に、試薬Aを第1の試薬として入れ、試薬B12を添加すべき第2の試薬として入れた。アッセイパラメーターを次のように設定した。
試料体積=0.0052ml
第1の試薬(A)=0.09ml
第2の試薬(B12)=0.09ml
添加は第1の試薬、試料添加、試薬B12添加とすべきであり、サイクル1〜15(25秒おき)にて600nmで測定すべきである。サイクル2とサイクル15の間(350秒)の600nmでの吸光度の変化を測定値(ΔA600)とする。
試料:
標準曲線の血清中Hp、1.4、0.7、0.35及び0g/L
対照の生理食塩水、FCS、4%(w/v)ウシ血清アルブミン(BSA)
試料:Hp濃度が上昇している血清
得られた結果を表6に示す。

Figure 2014501526
アッセイ系に過酸化物を生成するためにグルコースオキシダーゼ及びグルコースを使用する試薬によってハプトグロビン標準値との線形曲線が得られ、結果が自動出力される。4%アルブミン及びFCSで観察された明らかなハプトグロビンの低濃度は(s残存するバックグラウンド活性及び分析において)、ここで使用しているアッセイ法におけるように、これら(4%BSA又はFCS)のいずれかをゼロ標準として使用することによって克服することができる。
実施例5 ハプトグロビンのドライケミストリー試験
反応のために過酸化物を用意する必要がないため、試薬はドライケミストリー方式で使用可能である。乾燥前の試薬の相互作用を最小限にするために、試薬を順番に添加し、最後の試薬の添加後、直ちに凍結してから真空で乾燥した(凍結乾燥)。
実施例1におけるものと同様の試薬A
実施例1におけるものと同様の試薬B
試薬A(0.025ml)を濾紙(Biorad)上に点状に配分し、風乾し、ポリ袋に入れてドライアイス上で60分間放置した。氷冷した試薬B(0.025ml)を、予め配分した試薬Aの上に点状に配分し、再びポリ袋に入れてドライアイス上で30分間放置した。濾紙を凍結乾燥器中に一晩放置した。
ハプトグロビンを0.74及び0.35g/l(実施例4で使用した標準1.4g/lの1:2及び1:4希釈物)で含むウシ血清(0.01ml)並びに5g/l及び2.5g/lのBSAを、乾燥した点の上につけ、約5分間インキュベートして顕色をスキャニングによって記録した。
この新たな試薬は、濾紙上に乾燥した場合、ハプトグロビンを含有する試料をつけると5分で濃青/紫に反応したが、BSAでは陰性反応を示した。
実施例6 最適化した湿式化学アッセイ ウシ試料
試薬濃度の調節を必要とするさらなる最適化試験を、試薬A中にアミノアンチピリンを加えて実施した。Prestige(Triodiagnostic Ltd)生化学分析装置を使用してウシ血清試料中のハプトグロビンを定量した。
試薬A:ヘモグロビン/グルコースオキシダーゼ/アミノアンチピリン
脱イオン水中に以下を溶解:
塩化ナトリウム(Sigma)0.154M
グルコースオキシダーゼ(Sigma)0.6mg/ml(105U/ml)
ウマヘモグロビン0.26mg/ml
4−アミノアンチピリン(Sigma)3.1mM
トリクロサン(Fluka)0.0001%(v/v)
試薬B
脱イオン水中に以下を溶解、pH4.1
クエン酸(Sigma)0.06M
リン酸水素二ナトリウム(Fluka)0.08M
グルコース(Sigma)0.5M
Tween20(Sigma)1%(v/v)
フェノール(Sigma)0.02M
8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸(Fluka)1.5mM
L−システイン(Sigma)0.82mM
トリクロサン(Fluka)0.0001%(v/v)
Prestige分析装置プロトコル:
試料:4μl
希釈用水:10μl
試薬1=A2:200μl
試薬2=B13:90μl
ブランク:正常なウシ血清
キャリブレーター:正常なウシ血清中1.48g/L、0.74g/L、0.37g/L、0.19g/L、0.048g/Lのハプトグロビン
計算方法:Logit2
得られた結果を表7に示す。

Figure 2014501526
試料1〜5は急性期反応中の仔ウシ由来のものである。
実施例7 最適化した湿式化学アッセイ イヌ試料
実施例6におけるものと同様の試薬をPentra400(Horiba Abx Ltd)分析装置で使用し、イヌ血清試料中のハプトグロビンを定量した。試料を1:10に希釈してから0.9%(w/v)NaCl中で二重反復試験にて分析した。得られた結果は、希釈に対して調整する計算をした後のものであり、二重反復試験の平均値である。
Pentra分析装置プロトコル:
試料:7.5ul
希釈用水:5ul
試薬1=A2:150ul
試薬2=B13:60ul
ブランク及びキャリブレーター希釈液(Calibrator Diluent):2%(w/v)ウシ血清アルブミン(BSA)
塩化ナトリウム(Sigma)0.154M
BSA Frac V(Sigma)20.0g/L
トリクロサン(Fluka)0.0001%(v/v)
キャリブレーター:キャリブレーター希釈液中1.48g/L、0.74g/L、0.37g/L、0.19g/Lに希釈したハプトグロビン
計算方法:Logit/Log4
得られた結果を表8に示す。

Figure 2014501526
試料6〜7は健常なイヌにおいて見られる範囲のハプトグロビンを有するイヌ由来のものであり、試料8〜9は炎症状態又は感染症状態のイヌ由来のものである。

Claims (27)

  1. 試料中のハプトグロビン濃度の定量アッセイ法において、
    (i)ヘモグロビンをアッセイ対象の前記試料と混合して、前記試料中に存在するハプトグロビンでハプトグロビン−ヘモグロビン複合体を形成させるステップと、
    (ii)過酸化水素が試薬から生成され、存在する前記ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシジス活性の基質を形成し、緩衝液のpHが、複合体を形成していない任意のヘモグロビンのペルオキシジス活性が実質的に抑制されるには十分に低いが過酸化水素の生成が起こるには十分に高い範囲内であるという条件下で、
    前記緩衝液の存在下で、ステップ(i)の生成物を、過酸化水素を生成する前記試薬と、ペルオキシダーゼ活性が存在する場合に光学的に検出可能な変化をする1種又は複数種の色原体とに接触させるステップと、
    (iii)前記反応混合物の光学的性質における変化を測定することによって、前記ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性を定量するステップと、
    (iv)前記ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシジス活性のレベルを前記試料中のハプトグロビンの量と関連づけるステップと
    を含むことを特徴とするアッセイ法。
  2. 請求項1に記載のアッセイ法において、ステップ(i)及びステップ(ii)が同時に実施されることを特徴とするアッセイ法。
  3. 請求項1又は2に記載のアッセイ法において、前記アッセイがpH3.9〜pH4.5の範囲のpHで実施されることを特徴とするアッセイ法。
  4. 請求項3に記載のアッセイ法において、前記アッセイがpH4〜pH4.5の範囲のpHで実施されることを特徴とするアッセイ法。
  5. 請求項4に記載のアッセイ法において、前記アッセイがpH4.1で実施されることを特徴とするアッセイ法。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載のアッセイ法において、過酸化水素を生成する前記試薬が、反応生成物として過酸化水素を生成する反応を触媒する酵素を、前記酵素の基質とともに含むことを特徴とするアッセイ法。
  7. 請求項6に記載のアッセイ法において、過酸化水素を生成する前記試薬が酵素グルコースオキシダーゼ及び基質グルコースを含むことを特徴とするアッセイ法。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載のアッセイ法において、前記色原体が、ペルオキシジス活性が存在する場合に分光学的に検出することができる色変化をすることを特徴とするアッセイ法。
  9. 請求項8に記載のアッセイ法において、前記色原体が、フェノール、4−ヨードフェノール、3−アミノフェノゾン、8−アニリノナフタレンスルホン酸(ANS)、4−アミノアンチピリン(AAP)、2−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸(AHBS)、テトラメチルベンジジン(TMB)、O‐フェニレンジアミン二塩酸塩、O−ジアニシジン、ナトリウム−2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロベンゼンスルホナート及び2,2’−アジノ−ジ(3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸(ABTS)又はこれらの混合物を含むことを特徴とするアッセイ法。
  10. 請求項9に記載のアッセイ法において、前記色原体が、フェノールと8−アニリノナフタレンスルホン酸(ANS)と4−アミノアンチピリンとの組合せを含むことを特徴とするアッセイ法。
  11. 請求項1乃至10の何れか1項に記載のアッセイ法において、前記アッセイが、前記試料中のアルブミン又は他のタンパク質によるペルオキシダーゼ効果を低減するための1種又は複数種の追加の試薬の存在下で実施されることを特徴とするアッセイ法。
  12. 請求項11に記載のアッセイ法において、前記1種又は複数種の追加の試薬が、タンパク質結合阻害剤、ジスルフィド結合を抑える効果のある還元剤及びカオトロピック剤又はこれらの混合物から選択されることを特徴とするアッセイ法。
  13. 請求項12に記載のアッセイ法において、前記タンパク質結合阻害剤が8−アニリノナフタレンスルホン酸(ANS)、プロトポリリン、ビリルビン、タウロデオキシコール酸(胆汁塩)、ジクマロール又は2−メルカプトベンゾチアゾールを含むことを特徴とするアッセイ法。
  14. 請求項12又は13に記載のアッセイ法において、前記還元剤が、ジチオトレイトール、ジチオエリトリトール、システイン、メルカプトエタノール、グルタチオン、4,4’−ジチオピリジン又は5,5’−ジチオ(2−ニトロ安息香酸)を含むことを特徴とするアッセイ法。
  15. 請求項12乃至14の何れか1項に記載のアッセイ法において、前記カオトロピック剤が、塩酸グアニジン、チオシアン酸カリウム又は塩化ナトリウムを含むことを特徴とするアッセイ法。
  16. 請求項1乃至15の何れか1項に記載のアッセイ法において、前記アッセイ混合物が界面活性剤をさらに含むことを特徴とするアッセイ法。
  17. 請求項1乃至16の何れか1項に記載のアッセイ法において、前記アッセイ混合物が抗菌剤をさらに含むことを特徴とするアッセイ法。
  18. 請求項1乃至17の何れか1項に記載のアッセイ法において、前記アッセイがアッセイ対象の前記試料と第1の反応混合物及び第2の反応混合物との混合物を形成することによって実施されることを特徴とするアッセイ法。
  19. 請求項18に記載のアッセイ法において、前記第1の試薬混合物が、ヘモグロビン、及び過酸化水素を反応生成物として生成する反応を触媒する酵素を含み、前記第2の試薬混合物が、1種又は複数種の色原体及び前記第1の混合物の前記酵素の基質を含むことを特徴とするアッセイ法。
  20. 請求項19に記載のアッセイ法において、前記1種又は複数種の色原体が前記第1の反応混合物中に含まれることを特徴とするアッセイ法。
  21. 請求項1乃至20の何れか1項に記載のアッセイ法において、前記アッセイを実施するために、構成成分としての前記アッセイ試薬の一部又は全部を乾燥形態で組み合わせ、次いで前記水性試料に添加することを特徴とするアッセイ法。
  22. 請求項21に記載のアッセイ法において、前記アッセイ試薬の組合せが、溶液で調製され、固体表面上に凍結乾燥されることを特徴とするアッセイ法。
  23. 請求項22に記載のアッセイ法において、前記固体表面が紙又はアッセイスティックであることを特徴とするアッセイ法。
  24. 請求項1乃至23の何れか1項に記載のアッセイ法において、前記ハプトグロビン−ヘモグロビン複合体のペルオキシダーゼ活性レベルが、既知のハプトグロビン濃度を使用して作成した標準曲線を参照して、前記試料中のハプトグロビン量と関連づけられることを特徴とするアッセイ法。
  25. 請求項1乃至24の何れか1項に記載のハプトグロビンアッセイで使用するためのキットにおいて、ヘモグロビン、過酸化水素を生成する試薬、ペルオキシダーゼ活性が存在する場合に光学的に検出可能な変化をする1種又は複数種の色原体及び緩衝液を含むことを特徴とするキット。
  26. 実質的に本明細書に記載されている通りのアッセイ法。
  27. 実質的に本明細書に記載されている通りのキット。
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