JP2014241290A - 導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層、導電性多孔質層形成用ペースト組成物及びそれらの製造方法、並びに固体高分子形燃料電池 - Google Patents
導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層、導電性多孔質層形成用ペースト組成物及びそれらの製造方法、並びに固体高分子形燃料電池 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014241290A JP2014241290A JP2014166284A JP2014166284A JP2014241290A JP 2014241290 A JP2014241290 A JP 2014241290A JP 2014166284 A JP2014166284 A JP 2014166284A JP 2014166284 A JP2014166284 A JP 2014166284A JP 2014241290 A JP2014241290 A JP 2014241290A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductive porous
- porous layer
- gas diffusion
- conductive
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
- Inert Electrodes (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明の固体高分子形燃料電池用ガス拡散層は、導電性多孔質基材上に、導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層であって、
前記導電性多孔質層は、少なくとも導電性炭素粒子、撥水性樹脂及び分散剤を含む導電性多孔質層形成用ペースト組成物により導電性多孔質基材上に形成されてなり、前記導電性多孔質層は、細孔径が25〜1000nmの細孔容積の和が1.4ml/g以上であり、且つ、クラック占有面積が0.8%〜2.5%である。
【選択図】なし
Description
前記導電性多孔質層は、細孔径が25〜1000nmの細孔容積の和が1.4ml/g以上であり、且つ、クラック占有面積が0.8%〜2.5%である、固体高分子形燃料電池
用ガス拡散層。
本発明のガス拡散層は、ガス透過性及び拡散性が良好な導電性多孔質層が、導電性多孔質基材上に形成される。なお、この導電性多孔質層は、「Micro−porous Layer」(MPL)とも称されている。
前記導電性多孔質層は、少なくとも導電性炭素粒子、撥水性樹脂及び分散剤を含む導電性多孔質層形成用ペースト組成物により形成されてなる層である。この導電性多孔質層は、前記導電性多孔質層形成用ペースト組成物を塗布し、乾燥及び焼成させることにより、形成することができる。
導電性炭素粒子は、導電性を有する炭素材であれば特に限定されず、公知又は市販のものを使用できる。例えば、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等のカーボンブラック、黒鉛、活性炭等が挙げられる。これらは、1種単独又は2種以上で用いることができる。導電性炭素粒子等を含有する導電性多孔質層(MPL)を施すことによりガス拡散層の導電性を向上させることができる。
撥水性樹脂としては、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられ、フッ素系樹脂が好ましい。
分散剤は、本発明ではカーボン材料との吸着性と撥水性樹脂との濡れ性の観点から、カーボン材料と撥水性樹脂を水中で分散させることができるものを使用すればよい。例えば、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルエーテル等のノニオン系分散剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルピリジウムクロリド等のカチオン系分散剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、酸性基含有構造変性ポリアクリレート等のアニオン系分散剤等を、カーボン材料及び撥水性樹脂の種類に応じて使用すればよい。例えば、導電性炭素粒子としてファーネスブラック、導電性炭素繊維としてVGCF、撥水性樹脂として数平均分子量が100万〜500万のPTFEを使用する場合には、ノニオン系分散剤、特に、アリール基が構造中にあることが好ましい。
導電性多孔質層形成用ペースト組成物は、上記以外の成分として導電性炭素繊維を含有していてもよい。導電性炭素繊維を配合することにより、ペースト塗布表面でのクラックの発生状態を制御でき、且つ導電性が一段と向上する。導電性炭素繊維としては、例えば気相成長法炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ、カーボンナノワイヤー等が挙げられる。これらの導電性炭素繊維は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。繊維径は限定的でなく、平均が50〜400nm、好ましくは100〜250nm程度とすればよい。繊維長も限定的でなく、平均が5〜50μm、好ましくは10〜20μm程度とすればよい。アスペクト比は、およそ10〜500である。なお、導電性炭素繊維の繊維径、繊維長及びアスペクト比は、走査型電子顕微鏡(SEM)等により測定した画像等により測定できる。
導電性多孔質層形成用ペースト組成物は、上記以外の成分としてアルコールを含有していてもよい。このようなアルコールとしては、例えば、炭素数1〜5程度の1価又は多価のアルコールが挙げられる。具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、1−ペンタノール等が挙げられる。
導電性多孔質層形成用ペースト組成物の配合割合は、例えば、導電性炭素粒子100重量部に対して、撥水性樹脂5〜400重量部(好ましくは10〜350重量部)程度、分散剤5〜200重量部(好ましくは10〜150重量部)、水10〜2000重量部(好ましくは100〜1000重量部)とすればよい。導電性多孔質層形成用ペースト組成物中に導電性炭素繊維、アルコール等を含ませる場合には、これらの含有量は、導電性炭素粒子100重量部に対して、導電性炭素繊維は15〜70重量部程度(好ましくは25〜60重量部程度)、アルコールは5〜100重量部程度とすればよい。
導電性多孔質基材としては、燃料電池(特に、固体高分子形燃料電池)で一般的に使用されているものを用いればよく、公知又は市販のものを用いることができる。例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボン不織布(カーボンフェルト)等が挙げられる。
上に形成させることができる。
本発明のガス拡散層は、固体高分子形燃料電池用のガス拡散層として使用することができる。具体的には、公知又は市販のイオン伝導性固体高分子電解質膜の両面に触媒層(カソード触媒層及びアノード触媒層)が積層された触媒層−電解質膜積層体(カソード触媒層/電解質膜/アノード触媒層)を用意し、次いで、この両面(カソード触媒層及びアノード触媒層)の少なくとも一つの面(特に、カソード触媒層)に、導電性多孔質層が当該触媒層に接触するように、本発明のガス拡散層を積層させることにより、膜−電極接合体(ガス拡散層/カソード触媒層/電解質膜/アノード触媒層/ガス拡散層)を作製して、これを使用すればよい。
本発明のガス拡散層は、燃料電池用導電性多孔質基材の表面上に導電性多孔質層が形成されているものであって、導電性多孔質層形成用ペースト組成物を、導電性多孔質基材表面に塗工し、次いで乾燥及び焼成を行う工程を経ることにより得られる。
導電性多孔質層形成用ペースト組成物の調製には、以下に示す材料を使用した。
導電性炭素粒子:ファーネスブラック(バルカンxc72R:キャボット社製)、平均分子量1000〜3000
フッ素系樹脂(1):ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(AD911L:旭硝子(株)製、数平均分子量:200万〜400万
フッ素系樹脂(2):ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(ルブロンLDW−410、:ダイキン工業(株)製)、数平均分子量:5万〜30万
フッ素系樹脂(3):ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)(PTFE31−JR:Dupont製)、数平均分子量:600万〜900万
導電性炭素繊維:VGCF(VGCF(登録商標;標準品):昭和電工(株)製)
分散剤(1):ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(エマルゲンA60:花王(株)製)
分散剤(2):ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(エマルゲンMS110:花王(株)製)
分散剤(3):ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル(ノイゲンEA137:第一工業製薬(株)製)
分散剤(4):酸価を含まず、アミン価を含むアニオン系分散剤(BYK184:ビックケミー製)
分散剤(5):ポリオキシエチレンアルキルアミン(アミート105:花王(株)製)
<実施例1>
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(1);エマルゲンA60)25重量部及び水880重量部、エタノール10重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(1);エマルゲンA60)50重量部及び水810重量部、エタノール10重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(1);エマルゲンA60)75重量部及び水745重量部、エタノール10重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(2);エマルゲンMS110)25重量部及び水880重量部、エタノール10重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(3);ノイゲンEA137)25重量部及び水880重量部、エタノール10重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(4);BYK−184)25重量部及び水880重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(4);BYK−184)50重量部及び水810重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(4);BYK−184)75重量部及び水745重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(5);アミート105)25重量部及び水880重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(5);アミート105)50重量部及び水810重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させる
ことにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(5);アミート105)75重量部及び水745重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(1);AD911L)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(1);エマルゲンA60)25重量部及び水880重量部、エタノール10重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(2);ルブロンLDW−410)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性炭素粒子100重量部、VGCF35重量部、分散剤(分散剤(1);エマルゲンA60)25重量部及び水880重量部、エタノール10重量部をスターラー分散で30分分散した後、フッ素系樹脂270重量部(フッ素系樹脂(3);PTFE31−JR)を加えて攪拌機(EYELA製MAZELA、攪拌羽の半径:2cm)により周速0.314m/sで30分攪拌させることにより導電性多孔質層形成用ペースト組成物を調合した。
導電性多孔質基材にはカーボンペーパー(TGP−H−60:東レ(株)製)を用い、水100重量部に対して、PTFE懸濁液(PTFE懸濁液100重量部は、PTFE60重量部、分散剤(ポリオキシエチレンアルキレンアルキルエーテル)3重量部及び水37重量から構成)5重量部を混合させたPTFE水分散液に2分間含浸させた後、大気雰囲気中95度で15分程度乾燥させ、次いで大気雰囲気中約300℃で2時間程焼成を行うことにより、撥水処理を施した。
実施例1〜5及び比較例1〜8で調製した各導電性多孔質層形成用ペースト組成物の細孔径分布の測定結果を図1に示す。細孔径分布は、自動ポロシメーター オートポアIV9500((株)島津製作所製)を用い、サンプル内に圧入された水銀量から測定する。
実施例1〜5及び比較例1〜8で調製した各導電性多孔質層形成用ペースト組成物を、アプリケーター(Sheen Instruments Ltd製、「Micrometer Adjustable Film Applicator、1117/200」)を用いて塗工量が固形分換算で、30g/m2になるように、上記撥水処理済み導電性多孔質基材の一方の面に均一に塗工した。次いで、大気雰囲気中95℃で20分乾燥した後、大気雰囲気中300℃で2時間焼成することにより、導電性多孔質基材表面に導電性多孔質層(MPL)が形成された、ガス拡散層(実施例1〜5及び比較例1〜8のペースト組成物を用いて製造したガス拡散層)を製造した。
<導電性多孔質層表面観察>
実施例1及び3、並びに比較例1、3及び6のガス拡散層に形成された導電性多孔質層を、HIBRID MICRO SCOPE SH−4500(HiROX社製)により観察した。結果を図2〜6に示す。なお、図2は実施例1、図3は実施例3、図4は比較例1、図5は比較例3、図6は比較例6の表面状態を示す。
導電性多孔質層中の撥水性樹脂の繊維化の状況については、導電性多孔質層の断面画像を走査型顕微鏡により観察することにより判断した。実施例1の導電性多孔質層中の撥水性樹脂の繊維化状況について、図7に示す。
貫通孔測定装置(CFP−1200−AEL、PMI社製)を使用して、実際の電池評価時で採用しているガス透過圧0.3MPaの条件下での実施例1〜5及び比較例1〜6で作製したガス拡散層のガス透過量を測定した結果を表2に示す。この結果から、クラック占有面積が増加するに従いガス透過量が増加する傾向が得られた。
実施例1〜5及び比較例1〜6の導電性多孔質基材上に形成した導電性多孔質層の細孔径分布は、自動ポロシメーター オートポアIV9500((株)島津製作所製)を利用して測定した。段落[0037]に記載の通り、導電性多孔質層が支配的な由来の細孔経分布は25〜1000nmと考えられるため、段落[0037]に記載の算出方法によりこの導電性多孔質層の細孔径分布内の細孔容積の総和と導電性多孔質層のみの重量との関係を計算した結果を表2に示す(MPL由来の細孔容積の和)。
白金触媒担持炭素粒子4g(田中貴金属工業(株)製、「TEC10E50E」)、イオン伝導性高分子電解質膜溶液40g(Nafion5wt%溶液:「DE−520」デュポン社製)、蒸留水12g、n−ブタノール20g及びt−ブタノール20gを配合し、分散機にて攪拌混合することにより、アノード触媒層形成用ペースト組成物及びカソード触媒層形成用ペースト組成物を得た。
上に塗工し、95℃で30分程度乾燥させることにより触媒層を形成させて、アノード触媒層形成用転写シート及びカソード触媒層形成用転写シートを作製した。なお、触媒層の塗工量は、アノード触媒層、カソード触媒層共に白金担持量が0.45mg/cm2程度となるようにした。
上記で作製した電解質膜−触媒層積層体の片面(カソード側)に、実施例1〜5及び比較例1〜6の各ガス拡散層を、導電性多孔質層が触媒層に接触するように積層させることにより、電解質膜−電極接合体(MEA)を得、次いで、得られたMEAを燃料電池セルに組み込むことにより、固体高分子形燃料電池(実施例1〜5及び比較例1〜6のガス拡散層を用いて製造した固体高分子形燃料電池)を製造した。
<電池性能評価>
上記で作製した実施例1〜5及び比較例1〜6のMEAを使用し、電池性能評価を以下の条件により行った。
加湿温度:カソード65℃、アノード65℃
ガス利用率:カソード40%、アノード70%
ガス透過圧:0.3MPa
セル面積:25cm2
負荷電流を0.05A/cm2〜1A/cm2まで変動させた時の1A/cm2のセル電圧値とクラック占有率及び細孔容積値について表2に示した。
前記導電性多孔質層は、細孔径が25〜1000nmの細孔容積の和が1.4ml/g以上であり、且つ、クラック占有面積が0.8%〜2.5%である、固体高分子形燃料電池用ガス拡散層。
少なくとも導電性炭素粒子、数平均分子量が100万より大きく500万より小さい撥水性樹脂、及びノニオン系分散剤を含む導電性多孔質層形成用ペースト組成物。
項9.導電性多孔質基材上に、導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層の製造方法であって、
導電性多孔質基材上に、導電性多孔質層形成用ペースト組成物を塗工する工程を備え、
前記導電性多孔質層は、細孔径が25〜1000nmの細孔容積の和が1.4ml/g以上であり、且つ、クラック占有面積が0.8%〜2.5%である、
固体高分子形燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
項10.さらに、焼成を行う工程を備える、項9に記載の固体高分子形燃料電池用ガス拡散層の製造方法。
Claims (8)
- 導電性多孔質基材上に、導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層であって、
前記導電性多孔質層は、少なくとも導電性炭素粒子、撥水性樹脂、及び分散剤を含む導電性多孔質層形成用ペースト組成物により導電性多孔質基材上に形成されてなり、
前記導電性多孔質層は、細孔径が25〜1000nmの細孔容積の和が1.4ml/g以上であり、且つ、クラック占有面積が0.8%〜2.5%である、固体高分子形燃料電池
用ガス拡散層。 - 撥水性樹脂の数平均分子量が、100万より大きく、500万より小さい、請求項1に記載の固体高分子形燃料電池用ガス拡散層。
- 分散剤がノニオン系分散剤である、請求項1又は2に記載の固体高分子形燃料電池用ガス拡散層。
- さらに、導電性炭素繊維を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の固体高分子形燃料電池用ガス拡散層。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のガス拡散層を用いた固体高分子形燃料電池。
- 少なくとも導電性炭素粒子、数平均分子量が100万より大きく500万より小さい撥水性樹脂、及びノニオン系分散剤を含む導電性多孔質層形成用ペースト組成物。
- さらに、導電性炭素繊維を含む、請求項6に記載の導電性多孔質層形成用ペースト組成物。
- 少なくとも導電性炭素粒子、数平均分子量が100万より大きく500万より小さい撥水性樹脂、及びノニオン系分散剤を、0.1〜0.85m/sの周速で攪拌させる工程
を備える、請求項6又は7に記載の導電性多孔質層形成用ペースト組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014166284A JP6056817B2 (ja) | 2014-08-19 | 2014-08-19 | 導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層、導電性多孔質層形成用ペースト組成物及びそれらの製造方法、並びに固体高分子形燃料電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014166284A JP6056817B2 (ja) | 2014-08-19 | 2014-08-19 | 導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層、導電性多孔質層形成用ペースト組成物及びそれらの製造方法、並びに固体高分子形燃料電池 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010196106A Division JP5828623B2 (ja) | 2010-09-01 | 2010-09-01 | 導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層及びそれを用いた固体高分子形燃料電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014241290A true JP2014241290A (ja) | 2014-12-25 |
JP6056817B2 JP6056817B2 (ja) | 2017-01-11 |
Family
ID=52140424
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014166284A Expired - Fee Related JP6056817B2 (ja) | 2014-08-19 | 2014-08-19 | 導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層、導電性多孔質層形成用ペースト組成物及びそれらの製造方法、並びに固体高分子形燃料電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6056817B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3343680A4 (en) * | 2015-08-27 | 2019-03-20 | Toray Industries, Inc. | GAS DIFFUSION ELECTRODE |
CN110581289A (zh) * | 2018-06-07 | 2019-12-17 | 松下知识产权经营株式会社 | 燃料电池用气体扩散层、膜电极接合体以及燃料电池 |
WO2019245218A1 (ko) * | 2018-06-18 | 2019-12-26 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 미세기공층 형성용 슬러리의 제조방법 및 이로 제조된 미세기공층을 포함하는 가스확산층 |
CN114551920A (zh) * | 2022-02-21 | 2022-05-27 | 一汽解放汽车有限公司 | 一种气体扩散层浆液及其制备方法与应用 |
Citations (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004164903A (ja) * | 2002-11-11 | 2004-06-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高分子電解質型燃料電池及びその電極の製造方法 |
US20040209136A1 (en) * | 2003-04-15 | 2004-10-21 | Xiaoming Ren | Direct oxidation fuel cell operating with direct feed of concentrated fuel under passive water management |
US20060141338A1 (en) * | 2004-12-27 | 2006-06-29 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Direct oxidation fuel cell and system operating on concentrated fuel using low oxidant stoichiometry |
JP2006228514A (ja) * | 2005-02-16 | 2006-08-31 | Univ Of Yamanashi | 燃料電池用ガス拡散層の製造方法 |
JP2006523936A (ja) * | 2003-04-15 | 2006-10-19 | エムティーアイ・マイクロフューエル・セルズ・インコーポレイテッド | 直接メタノール燃料電池における受動的水管理技術 |
US20070231675A1 (en) * | 2005-12-19 | 2007-10-04 | In-Hyuk Son | Membrane-electrode assembly for fuel cell and fuel cell system comprising same |
JP2008103164A (ja) * | 2006-10-18 | 2008-05-01 | Nissan Motor Co Ltd | カーボンと撥水材の複合材 |
JP2008243732A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Toshiba Corp | 直接メタノール型燃料電池 |
JP2009059524A (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-19 | Panasonic Corp | 燃料電池用ガス拡散層、その製造方法および燃料電池 |
JP2009238388A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-15 | Sanyo Electric Co Ltd | 微細孔層用ペースト、膜電極接合体および燃料電池 |
WO2010035815A1 (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-01 | 日産自動車株式会社 | 燃料電池用ガス拡散層 |
JP2010102934A (ja) * | 2008-10-23 | 2010-05-06 | Toyota Motor Corp | 燃料電池用ガス拡散層の製造方法 |
WO2010050219A1 (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-06 | パナソニック株式会社 | 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法、膜電極接合体、並びに燃料電池 |
JP2012054111A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-03-15 | Dainippon Printing Co Ltd | 導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層及びそれを用いた固体高分子形燃料電池 |
-
2014
- 2014-08-19 JP JP2014166284A patent/JP6056817B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004164903A (ja) * | 2002-11-11 | 2004-06-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高分子電解質型燃料電池及びその電極の製造方法 |
US20040209136A1 (en) * | 2003-04-15 | 2004-10-21 | Xiaoming Ren | Direct oxidation fuel cell operating with direct feed of concentrated fuel under passive water management |
JP2006523936A (ja) * | 2003-04-15 | 2006-10-19 | エムティーアイ・マイクロフューエル・セルズ・インコーポレイテッド | 直接メタノール燃料電池における受動的水管理技術 |
JP2008525961A (ja) * | 2004-12-27 | 2008-07-17 | 松下電器産業株式会社 | 高濃度燃料および低酸化剤化学量論比で作動する直接酸化型燃料電池および直接酸化型燃料電池システム |
US20060141338A1 (en) * | 2004-12-27 | 2006-06-29 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Direct oxidation fuel cell and system operating on concentrated fuel using low oxidant stoichiometry |
JP2006228514A (ja) * | 2005-02-16 | 2006-08-31 | Univ Of Yamanashi | 燃料電池用ガス拡散層の製造方法 |
US20070231675A1 (en) * | 2005-12-19 | 2007-10-04 | In-Hyuk Son | Membrane-electrode assembly for fuel cell and fuel cell system comprising same |
JP2008103164A (ja) * | 2006-10-18 | 2008-05-01 | Nissan Motor Co Ltd | カーボンと撥水材の複合材 |
JP2008243732A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Toshiba Corp | 直接メタノール型燃料電池 |
JP2009059524A (ja) * | 2007-08-30 | 2009-03-19 | Panasonic Corp | 燃料電池用ガス拡散層、その製造方法および燃料電池 |
JP2009238388A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-15 | Sanyo Electric Co Ltd | 微細孔層用ペースト、膜電極接合体および燃料電池 |
WO2010035815A1 (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-01 | 日産自動車株式会社 | 燃料電池用ガス拡散層 |
JP2010102934A (ja) * | 2008-10-23 | 2010-05-06 | Toyota Motor Corp | 燃料電池用ガス拡散層の製造方法 |
WO2010050219A1 (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-06 | パナソニック株式会社 | 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法、膜電極接合体、並びに燃料電池 |
JP2012054111A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-03-15 | Dainippon Printing Co Ltd | 導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層及びそれを用いた固体高分子形燃料電池 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3343680A4 (en) * | 2015-08-27 | 2019-03-20 | Toray Industries, Inc. | GAS DIFFUSION ELECTRODE |
CN110581289A (zh) * | 2018-06-07 | 2019-12-17 | 松下知识产权经营株式会社 | 燃料电池用气体扩散层、膜电极接合体以及燃料电池 |
CN110581289B (zh) * | 2018-06-07 | 2022-06-14 | 松下知识产权经营株式会社 | 燃料电池用气体扩散层、膜电极接合体以及燃料电池 |
WO2019245218A1 (ko) * | 2018-06-18 | 2019-12-26 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 미세기공층 형성용 슬러리의 제조방법 및 이로 제조된 미세기공층을 포함하는 가스확산층 |
CN114551920A (zh) * | 2022-02-21 | 2022-05-27 | 一汽解放汽车有限公司 | 一种气体扩散层浆液及其制备方法与应用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6056817B2 (ja) | 2017-01-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5828623B2 (ja) | 導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層及びそれを用いた固体高分子形燃料電池 | |
JP4930644B1 (ja) | 燃料電池用ガス拡散層及びその製造方法 | |
JP5482066B2 (ja) | 燃料電池用のマイクロポーラス層、マイクロポーラス層付きガス拡散電極、マイクロポーラス層付き触媒層、触媒層付きガス拡散電極及び膜−電極接合体、並びに固体高分子形燃料電池 | |
JP5958660B1 (ja) | 炭素シート、ガス拡散電極基材および燃料電池 | |
KR101582018B1 (ko) | 연료 전지용 막-전극 접합체 및 그의 제조 방법과 상기 막-전극 접합체를 사용한 고체 고분자형 연료 전지 | |
JP5822428B2 (ja) | ガス拡散層及びそれを用いた固体高分子形燃料電池 | |
JP6056817B2 (ja) | 導電性多孔質層が形成された固体高分子形燃料電池用ガス拡散層、導電性多孔質層形成用ペースト組成物及びそれらの製造方法、並びに固体高分子形燃料電池 | |
TW201601927A (zh) | 氣體擴散電極基材以及具備其之膜電極接合體及燃料電池 | |
WO2013161971A1 (ja) | 積層体及びその製造方法 | |
JP6094386B2 (ja) | 電池用導電性多孔質層及びその製造方法 | |
JP6863536B2 (ja) | ガス拡散電極、ガス拡散電極の製造方法、膜電極接合体、燃料電池 | |
JP5608972B2 (ja) | 撥水層形成用ペースト組成物及びガス拡散層の製造方法 | |
JP5217256B2 (ja) | 導電性多孔質シート及びその製造方法 | |
JP5292729B2 (ja) | ガス拡散層の製造方法及びガス拡散層製造用ペースト組成物 | |
JP4993024B1 (ja) | 燃料電池用膜−電極接合体及びその製造方法、並びに該膜−電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池 | |
JP4985737B2 (ja) | 燃料電池用のマイクロポーラス層付きガス拡散電極、マイクロポーラス層付き触媒層、触媒層付きガス拡散電極、膜−電極接合体及び固体高分子形燃料電池 | |
JP2010251290A (ja) | 燃料電池の膜−電極接合体、電極製造用転写シート及びこれらの製造方法 | |
WO2017069014A1 (ja) | 炭素シート、ガス拡散電極基材、巻回体、および燃料電池 | |
JP5674703B2 (ja) | 電池用導電性多孔質層及びその製造方法 | |
JP2017037716A (ja) | 電池用膜−電極接合体及びそれを用いた電池 | |
JP5401860B2 (ja) | 撥水層形成用ペースト組成物及びガス拡散層の製造方法 | |
JP4930643B1 (ja) | 燃料電池用膜−電極接合体及びその製造方法、並びに該膜−電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池 | |
JP2016167442A (ja) | 電池用ガス拡散層、該電池用ガス拡散層を用いた電池用膜−電極接合体及び電池、並びに該電池用ガス拡散層の製造方法 | |
JP2017037715A (ja) | 電池用ガス拡散層、それを用いた電池用膜−電極接合体及び電池 | |
JP5472349B2 (ja) | 燃料電池用膜−電極接合体及びその製造方法、並びに該膜−電極接合体を用いた固体高分子形燃料電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150518 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150602 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150730 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160126 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160324 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160823 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161003 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161121 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6056817 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |