JP2014240780A - 試料構造分析方法、透過電子顕微鏡およびプログラム - Google Patents

試料構造分析方法、透過電子顕微鏡およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】像間のコントラスト比較では見分けづらい結晶粒界や領域を高い精度で見分けることが可能な試料構造分析方法、透過電子顕微鏡およびプログラムを提供する。
【解決手段】実施形態の試料構造分析方法は、ビームを生成して試料上の複数の観察領域に照射し、前記試料を透過したビームから複数の回折像を取得する工程と、取得された前記複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定し、または前記試料を構成する結晶の粒界を同定する工程と、を持つ。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、試料構造分析方法、透過電子顕微鏡およびプログラムに関する。
透過電子顕微鏡を用いて薄膜試料に電子ビームを照射し、薄膜試料を透過した電子ビームを検出して複数の電子像を取得し、得られた電子像間でコントラストを比較することにより試料構造を観察する手法が知られている。
しかしながら、例えば結晶粒界を跨がって電子像を取得したにも拘わらず、コントラストの差異が十分に観察できない場合があり、透過電子像のコントラストによる判断手法では結晶粒界の特定や形状の計測に支障を来す場合があった。
特開2010−256261号公報
本発明が解決しようとする課題は、像間のコントラスト比較では見分けづらい結晶粒界や領域を高い精度で見分けることが可能な試料構造分析方法、透過電子顕微鏡およびプログラムを提供することである。
実施形態の試料構造分析方法は、ビームを生成して試料上の複数の観察領域に照射し、前記試料を透過したビームから複数の回折像を取得する工程と、取得された前記複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定し、または前記試料を構成する結晶の粒界を同定する工程と、を持つ。
実施形態1による試料構造分析方法の概略手順を示すフローチャート。 実施形態1による試料構造分析方法を実施するための透過電子顕微鏡の概略構成を示すブロック図。 結晶方向が異なる2つの領域から得られた回折像の例を示す図。 材料および結晶方向が互いに異なる2つの領域から得られた回折像を説明するための模式図。 実施形態2による試料構造分析方法の概略手順を示すフローチャート。 実施形態2による試料構造分析方法により算出された極値の技術的意義を説明する図。
以下、実施形態のいくつかについて図面を参照しながら説明する。図面において、同一の部分には同一の参照番号を付し、その重複説明は適宜省略する。また、図面は発明の説明とその理解を促すためのものであり、従ってその形状や寸法、比などは実際の装置と異なる箇所があるが、これらは以下の説明と公知の技術を参照して適宜、設計変更することが可能である。また、本明細書ではビームとして電子ビームを取り挙げて説明しているが、これに限ることなくイオンビームなどその他の荷電粒子ビームにも同様に適用可能である。
(1)実施形態1
図1のフローチャートを参照しながら、実施形態1による試料構造分析方法の概略手順について説明する。
まず、電子ビームを生成して試料に照射し、透過する電子ビームから透過電子像を取得し、試料の概略構造を観察する(ステップS1)。
次いで、上記ステップS1の観察結果から関心領域(egion nterest)となる複数の観察領域を選択する(ステップS2)。
続いて、選択した観察領域毎に所定のピッチ毎に電子ビームを照射し、複数の回折像を取得する(ステップS3)。
得られた回折像に対して、その後の処理のための前処理を行う。より具体的には、ノイズ除去、平滑化、鮮鋭化等の2次元フィルタリングを施すことにより、多値画像から2値画像に変換する(2値化処理)。
次いで、2値化処理が成された各回折像の特徴量を抽出し(ステップS5)、観察領域間で特徴量を比較することにより、回折像間でどの程度相互に相関関係を持っているかを判定する(ステップS6)。
観察領域間で相関が高い場合は、いずれも同一結晶の領域であると判定し、判定結果を領域の情報と共に記録する(ステップS7)。
この一方、相関が低い場合は、材料および結晶方向の少なくともいずれかの点で異なる結晶であると判定し、判定結果を領域の情報と共に記録する(ステップS8)。
図2は、実施形態1による試料構造分析方法を実施するための透過電子顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。図2に示す透過電子顕微鏡は、本体ユニット110と、制御ユニット52と、入力ユニット54と、モニタ56と、信号処理ユニット64と、画像解析ユニット72とを含む。
本体ユニット110は、電子銃112と、集束レンズ114と、偏向器132と、試料ホルダ134と、アクチュエータ136と、対物レンズ116と、制限視野絞り118と、中間レンズ120と、投影レンズ122と、蛍光板124とを含み、これらの構成要素は鏡筒内に配置される。本体ユニット110は、図示しない高真空ポンプに連結され、鏡筒内が真空引きされた後に使用される。
試料10は、観察対象であるデバイスから摘出され電磁線が透過する程度の膜厚まで加工することで作製された薄膜試料であり、試料ホルダ134に保持されて集束レンズ114と対物レンズ116の間に配置される。
試料ホルダ134は、アクチュエータ136に連結され、制御ユニット52から送られる制御信号に従ってアクチュエータ136が動作することにより、試料10をX−Yの二次元平面内で移動させ、または任意の傾斜角で傾斜させる。本実施形態においてアクチュエータ136は例えば試料移動手段に対応する。
偏向器132は、制御ユニット52から制御信号を送られ、任意の偏向角で電子ビームを偏向させ、これにより、試料10上を走査する。
入力ユニット54は、試料10の観察に必要な各種のパラメータ、例えば本体ユニット110の光学条件や、回折像を取得するために選択された観察領域の情報、回折像間の相関の程度を判定するための閾値データなどをオペレータが制御ユニット52へ入力するためのインターフェイスである。
画像解析ユニット72は、異なる観察領域でそれぞれ取得された回折像に対して特徴量を抽出した後、入力ユニット54から入力された所定の閾値との比較により、複数の観察領域が同一材料の結晶および同一方向の結晶で構成されているかどうかを判定し、または特徴量の相違から結晶粒界を同定する。メモリMR4は、比較ユニット72に接続され、これらの判定結果および同定結果のデータなどを格納する。
画像解析ユニット72はモニタ56に接続され、上述の判定結果や同定結果はモニタ56により表示することが可能である。
画像解析ユニット72は本実施形態において例えば解析手段に対応する。
電子銃112から放出された電子ビームは、集束レンズ114によって集束され、偏向器132により偏向されて試料10上で走査されながら試料10を透過する。試料10を透過した電子ビームは、対物レンズ116、限視野絞り118、中間レンズ120、および投影レンズ122を介して蛍光板124に入射し、試料10の電子顕微鏡像または回折像が蛍光板124に形成され、光電変換されて信号が信号処理ユニット64に送られる。
信号処理ユニット64は、制御ユニット52に接続され、蛍光板124から送られた信号を処理して電子顕微鏡像または回折像を形成し、制御ユニット52に送る。制御ユニット52は、試料10の電子顕微鏡像または回折像をメモリMR2に格納すると共に、オペレータが観察できるようモニタ56に表示する。
本実施形態において、電子銃112および集束レンズ114は例えばビーム照射手段に対応し、偏向器132、アクチュエータ136、対物レンズ116、制限視野絞り118、中間レンズ120、投影レンズ122、蛍光板124、信号処理ユニット64および制御ユニット52は、例えば回折像取得手段に対応する。
図2の透過電子顕微鏡を用いた実施形態1の試料構造分析方法のより具体的な処理手順について図3および図4を参照しながら説明する。
まず、試料10の概略構造を観察するために、低倍率の透過電子像を取得し、モニタ56に表示する。オペレータは、モニタ56に表示された透過電子像を見て構造分析を実施すべき複数の観察領域を選択し、選択した観察領域を特定するデータを入力ユニット54から入力する。
次いで、選択した観察領域が視野に入るように倍率を設定して試料10の各観察領域の回折像を取得する。より具体的には、制御ユニット52により、制御信号を集束レンズ114に供給してビーム束を調整すると共に、制御信号を偏向器132に供給して照射ピッチを調整し、アクチュエータ136により試料10をX−Yの二次元平面内で移動させながら試料10の観察領域を電子ビームで走査する。照射ピッチは、試料10を構成する結晶のサイズに応じて設定され、例えば数nmピッチが設定される。
図3は、選択した観察領域の一例を示す模式図と、観察領域毎に取得された回折像の例を示す。図3中の回折像DI2,DI4はそれぞれ観察領域AR2,AR4に電子ビームを走査して得られた像である。
図3の上段に示す観察領域の模式図において、観察領域AR2,AR4は同一の材料で構成されるが、矢印に示す通り、その結晶方向が互いに逆となっている。このため、図3下段の回折像DI2,DI4のコントラストが若干異なるものになっている。
試料10の構造を分析するため、画像解析ユニット72により各回折像DI2,DI4の特徴を抽出する。より具体的には、ハフ変換等によって各回折像のパターンエッジを抽出し、その幾何学的特徴を抽出する。幾何学的特徴の具体例としては、回折像中で特徴的な箇所の相互間の距離や各回折像の面積、重心座標および中心座標等が挙げられる。
次いで、画像解析ユニット72により回折像DI2,DI4同士でパターンマッチングを行い、マッチングスコア(一致度)を算出し、得られたマッチングスコアを所定の閾値と比較する。そして、マッチングスコアが所定の閾値を上回れば観察領域AR2,AR4の相関の程度が高く、両者は同一の結晶構造を有する領域であると判定され、判定結果がモニタ56に表示されると共にメモリMR4に格納される。この一方、マッチングスコアが所定の閾値以下であれば観察領域AR2,AR4の相関の程度が低く、両者は異なる結晶構造を有する領域であると判定され、判定結果がモニタ56に表示されると共にメモリMR4に格納される。
なお、閾値としては単一のものに限ることなく、例えば同一材料同士であっても結晶方向が同一であるかどうかを判定するための第1の閾値と、異なる材料同士であるかどうかを判定するための第2の閾値などを準備して採用することができる。
図4は、選択した観察領域の他の一例を示す模式図と、これらの観察領域毎に取得された回折像の模式図を示す。回折像DI12,DI14はそれぞれ観察領域AR12,AR14に電子ビームを走査して得られた像を表す。
図4の上段に示す観察領域の模式図において、観察領域AR12,AR14は、その結晶方向が矢印に示す通り互いに逆となっているだけでなく、互いに異なる材料で構成されている。その結果、これらの領域から得られる回折像DI12,DI14は、図4の下段に模式的に示すように明らかに異なるものになっている。図4に示す場合は、図3で用いた閾値よりも低い閾値で観察領域AR12,AR14の相関の程度を検知することができる。
このように、まず低い閾値を用いて構成材料の異同で観察領域を分類し、その上でより高い閾値を用いると、同一材料同士での結晶方向の異同で観察領域を分類することが可能になる。
本実施形態の試料構造分析方法によれば、試料を透過したビームから取得された複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定するので、例えばアモルファス層の界面や、重元素と重元素との界面など、透過電子像だけではコントラストがつきづらいところも高い精度で見分けることができる。
また、本実施形態の透過電子顕微鏡によれば、試料を透過したビームから取得された複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定する解析手段を備えるので、透過電子像だけではコントラストがつきづらいところも高い精度で見分けることができる。
(2)実施形態2
図5のフローチャートを参照しながら、実施形態2による試料構造分析方法の概略手順について説明する。
まず、実施形態1と同様に、電子ビームを生成して試料に照射し、透過する電子ビームから透過電子像を取得し、試料の概略構造を観察する(ステップS11)。
次いで、上記ステップS11の観察結果から複数の観察領域を選択する(ステップS12)。本実施形態において、観察領域はk個(kは2以上の自然数)あるものとする。
そして、n(nは2以上の自然数)=1として(ステップS13)、観察領域1(n=1)に電子ビームをライン状またはドットパターンで照射し、回折像n(n=1)を取得して記録する(ステップS14)。得られた回折像nは各画素の位置情報と輝度情報とを持っている。そこで、輝度情報をZ軸上の値に見立てると、回折像は、(X,Y,輝度)の三次元座標で表すことができる。
続いて、n=n+1とカウントアップして(ステップS15)、観察領域1に隣接する観察領域2(n=2)にライン状またはドットパターンで電子ビームを照射し、回折像2(n=2)を取得して記録する(ステップS16)。
回折像1,2が取得されると、回折像1,2間で輝度の差を算出して記録する(ステップS17)。
以上のように、隣り合う観察領域毎に回折像を取得して相互の輝度差を算出して記録するという手順を最後の観察領域に至るまで、すなわちn=kとなるまで繰り返す(ステップS18,S19、ステップS16,S17)。
全ての観察領域について回折像間の輝度差を算出すると(ステップS18YES)、記録された輝度の差を輝度値で微分することにより極値を求め、得られた極値を連結すれば、連結された極値の一連の座標が結晶境界の軌跡となる(ステップS20)。
最後に、結晶粒界の軌跡が各走査線の中心となるように電子ビームを偏向しながら試料10を走査することにより、結晶粒界の透過電子像を取得する(ステップS21)。
実施形態2の試料構造分析方法のより具体的な処理手順についてより具体的に説明する。本実施形態においても、図2に示す透過電子顕微鏡を用いて試料構造を分析することができる。
まず、前述した実施形態1と同様に、試料10の概略構造を観察するために、低倍率の透過電子像を取得し、モニタ56に表示する。オペレータは、モニタ56に表示された透過電子像を見て構造分析を実施すべき複数の観察領域を選択し、選択した観察領域を特定するデータを入力ユニット54から入力する。
次いで、選択した観察領域が視野に入るように制御ユニット52により倍率が設定されて本体ユニット110に制御信号が送られて試料10の各観察領域の回折像n(n=1〜k)が得られ、取得の都度その画像データがメモリMR2に格納される。
回折像n(n=1〜k)の画像データは、制御ユニット52を介して画像解析ユニット72に送られ、(X,Y,輝度)の三次元座標データに変換された上で回折像間の輝度差が算出され、メモリMR4に格納される。
その後、全ての観察領域について回折像n(n=k)が取得されてこれらの回折像間の輝度差が全て算出されると、画像解析ユニット72により輝度差の極値が求められ、得られた極値を与える画素の座標が連結されて結晶粒界の軌跡としてモニタ56に表示されるとともにメモリMR4に格納される。
図6は、輝度差の極値が求められる様子を模式的に示す図である。上段の矩形領域RTは回折像間の輝度差のデータを紙面左側から右側へ記録したものを模式的に示し、矢印は、輝度差の極値を求める演算を表す。データ領域RTaとRTbとの境界BDは一つの極値に対応するものであり、この境界BDは、例えば図4における領域AR12,14との結晶粒界CI(12,14)に対応するものである。
このように本実施形態によれば、回折像間の輝度差を微分して極値を求め、得られた極値を与える画素の座標を連結するので、結晶粒界の軌跡を演算処理により迅速に求めることができる。
また、上述の工程により同定された結晶粒界の軌跡を用いて結晶粒界の軌跡が各走査線の中心となるように試料10を電子ビームで走査することにより、結晶粒界の透過電子像を取得することができる。これは、例えば図2に示した透過電子顕微鏡の制御ユニット52によりメモリMR4から結晶粒界の軌跡を引き出し、制御信号を生成して偏向器132およびアクチュエータ136に送ることにより可能である。
以上述べた少なくともひとつの実施形態の試料構造分析方法によれば、試料を透過したビームから取得された複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定し、または前記試料を構成する結晶の粒界を同定する工程を持つことにより、像間のコントラスト比較では見分けづらい結晶粒面や領域を高い精度で見分けることができ、結晶粒界の軌跡を求めることが可能となる。
また、以上述べた少なくともひとつの実施形態の透過電子顕微鏡によれば、試料を透過したビームから取得された複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定し、または前記試料を構成する結晶の粒界を同定する解析手段を持つことにより、像間のコントラスト比較では見分けづらい結晶粒面や領域を高い精度で見分けることができ、結晶粒界の軌跡を求めることが可能となる。
(3)プログラム
上述した試料構造分析における一連の手順は、プログラムに組み込んでコンピュータに読込ませて実行させても良い。これにより、実施形態1および2による試料構造分析における各一連の手順を、透過電子顕微鏡の本体ユニットに接続される汎用のコンピュータを用いて実現することができる。また、上述した試料構造分析の各一連の手順を、透過電子顕微鏡の本体ユニットに接続されるコンピュータに実行させるプログラムとしてフレキシブルディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読込ませて実行させても良い。
記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の携帯可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でも良い。また、上述した試料構造分析のそれぞれの一連の手順を組込んだプログラムをインターネット等の通信回線(無線通信を含む)を介して頒布しても良い。さらに、上述した試料構造分析の各一連の手順を組込んだプログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、または記録媒体に収納して頒布しても良い。
以上述べた少なくともひとつの実施形態のプログラムによれば、試料を透過したビームから取得された複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定し、または前記試料を構成する結晶の粒界を同定する手順を持つことにより、像間のコントラスト比較では見分けづらい結晶粒界や領域を高い精度で見分けることが可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。例えば上述の実施形態では、電子ビームを走査可能なSTEM(Scanning Transmission Electron Microscope)を取り挙げて説明したが、これに限ることなく、例えば図2に示すアクチュエータ136などのように試料を移動させる機構を備えるものであれば、TEM(Transmission Electron Microscope)を使用しても上述した実施形態の試料分析方法を実現することは可能である。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…試料、52…制御ユニット、64…信号処理ユニット、72…画像解析ユニット、112…電子銃、114…集束レンズ、116…対物レンズ、118…制限視野絞り、120…中間レンズ、122…投影レンズ、124…蛍光板、132…偏向器、136…アクチュエータ、AR2,AR4,AR12,AR14…観察領域、CI(12,14)…結晶粒界、DI2,DI4,DI12,DI14…回折像。

Claims (5)

  1. ビームを生成して試料を走査し、前記試料を透過したビームから透過電子像を取得する工程と、
    取得された透過電子像から複数の観察領域を選択する工程と、
    選択した前記複数の観察領域にビームを照射し、
    前記試料を透過したビームから複数の回折像を取得する工程と、
    取得された前記複数の回折像を相互に比較することにより前記試料を構成する結晶の粒界を同定する工程と、
    を備える試料構造分析方法。
  2. ビームを生成して試料上の複数の観察領域に照射し、前記試料を透過したビームから複数の回折像を取得する工程と、
    取得された前記複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定し、または前記試料を構成する結晶の粒界を同定する工程と、
    を備える試料構造分析方法。
  3. 前記回折像は、輝度情報を含む画素で構成され、
    前記結晶の粒界を同定する工程は、
    前記輝度情報を微分して極値を得る工程と、
    前記極値から前記結晶粒界の軌跡を得る工程と、
    を含むことを特徴とする試料構造分析方法。
  4. ビームを生成して試料に照射するビーム照射手段と、
    前記試料を透過したビームから前記試料の複数の観察領域について回折像をそれぞれ取得する回折像取得手段と、
    取得された前記複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定し、または前記試料を構成する結晶の粒界を同定する解析手段と、
    を備える透過電子顕微鏡。
  5. 透過電子顕微鏡を制御するコンピュータに試料構造分析を実行させるプログラムであって、
    ビームを生成して試料上の複数の観察領域に照射し、前記試料を透過したビームから複数の回折像を取得する手順と、
    取得された前記複数の回折像を相互に比較し、比較の結果から前記観察領域間の相違を判定し、または前記試料を構成する結晶の粒界を同定する手順と、
    を備えるプログラム。
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