JP2019215788A - 材料組織の解析方法および解析システム - Google Patents

材料組織の解析方法および解析システム Download PDF

Info

Publication number
JP2019215788A
JP2019215788A JP2018113603A JP2018113603A JP2019215788A JP 2019215788 A JP2019215788 A JP 2019215788A JP 2018113603 A JP2018113603 A JP 2018113603A JP 2018113603 A JP2018113603 A JP 2018113603A JP 2019215788 A JP2019215788 A JP 2019215788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grain boundary
phase
boundary phase
database
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018113603A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6988707B2 (ja
Inventor
るり子 常田
Ruriko Tokida
るり子 常田
山本 浩之
Hiroyuki Yamamoto
浩之 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Metals Ltd filed Critical Hitachi Metals Ltd
Priority to JP2018113603A priority Critical patent/JP6988707B2/ja
Publication of JP2019215788A publication Critical patent/JP2019215788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6988707B2 publication Critical patent/JP6988707B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

【課題】試料の断面画像から、主相、粒界相、三重点粒界相の隣接関係を含めた、より複雑な組織特徴を数値化する。【解決手段】情報処理装置によって、結晶粒子である主相と、主相と主相とに挟まれた粒界相を含む試料断面の画像を入力画像とする画像入力工程を行ない、入力画像から主相を領域で示した主相画像と、粒界相を線で示した粒界相画像と、粒界相の一部である三重点粒界相を領域で示した三重点粒界相画像を生成する画像処理工程を行ない、主相画像の各主相の組織特徴を解析し、主相データベースを生成する主相解析工程を行い、粒界相画像の各粒界相の組織特徴を解析し、粒界相データベースを生成する粒界相解析工程を行い、三重点粒界相画像の各三重点粒界相の組織特徴を解析し、三重点粒界相データベースを生成する三重点粒界相解析工程を行い、主相と粒界相と三重点粒界相の位置関係を表す隣接関係データベースを生成する隣接関係解析工程を行う。【選択図】図2A

Description

本発明は、材料の断面画像から材料の組織特徴を解析する技術に関する。
機能性材料や構造材料のバルク特性に影響を与える組織特徴は多数存在し、個々の特徴が複合的に影響する。機能性材料としては磁性材料、誘電体材料等、構造材料としては鉄鋼、セラミックス等を想定している。焼結磁石を例に取ると、焼結磁石は主相といわれる磁性結晶粒子と、主相と主相とに挟まれた粒界相から形成される。粒界相は、二つの主相結晶粒子に挟まれた二粒子粒界相と、三個以上の主相結晶粒子に囲まれた三重点粒界相に分けられる。
焼結磁石の磁化反転は主相の粒径や形状だけでなく、粒界相の幅や磁化にも依存する。従来は、試料の断面画像から主相の平均粒径や粒界相の平均幅などの特徴を計測し、バルク特性との相関を解析してきた。しかし機械学習などの発達で、画像からより複雑な組織特徴を計測し、バルク特性との相関を解析することが可能になってきた。そこで、画像から主相と粒界相の組織特徴を合わせて計測する技術や、平均値や比率以外の特徴を計測する技術を調査した結果、以下の文献が抽出された。
特許文献1には、R−T−B系化合物を主相結晶粒子として含むR−T−B系永久磁石であって、Rが希土類元素,TがFeまたはFeおよびCoを必須とする鉄族元素,Bがホウ素であり、隣接する二つの前記主相結晶粒子間の二粒子粒界を含み、前記主相結晶粒子の平均粒径が0.9μm以上2.8μm以下であり、前記二粒子粒界厚みが5nm以上200nm以下とすることで良好な保磁力と着磁特性を得ることが出来ると記載されている。
特許文献2には、主相であるR14B結晶粒子と、該R14B結晶粒子間の粒界相とを含んだ焼結磁石であって、その任意の断面において主相結晶粒子の断面積分布をヒストグラムで評価したときに、その断面積分布が、断面積の平均値を挟んでその両側にそれぞれ少なくとも一つのピークを持つ分布となるように粒径の大きな結晶粒子と粒径の小さな結晶粒子とを制御すると記載されている。
特開2017−183710号公報 特開2015−38950号公報
R−T−B系永久磁石の保磁力を高める手法として、R−T−B系永久磁石の主相結晶粒子を微細化する方法がよく知られている。しかしながら、主相結晶粒子を微細化した場合、着磁特性が悪化するという課題があり、粒径1.8μm以下の結晶粒子の面積率を5%以下にする必要があった。特許文献1では、粒径1.8μm以下の主相結晶粒子が存在した場合においても良好な着磁特性を得るために、主相結晶粒子間に存在する二粒子粒界を厚くすることが有効であると記載している。主相結晶粒子の平均粒径が0.9μm以上2.8μm以下であり、前記二粒子粒界厚みが5nm以上200nm以下でれば、良好な保磁力と着磁特性を有すると記載している。しかし、二粒子粒界を厚くする必要があるのは粒径が1.8μm以下の主相結晶粒子に隣接した二粒子粒界相である。粒径が1.8μm以下の主相結晶粒子に必要な二粒子粒界の厚さは記載されておらず、粒径が1.8μm以下の主相結晶粒子に隣接した二粒子粒界相の膜厚測定方法も記載されていない。
特許文献2では、大きな結晶粒子の周りを小さな結晶粒子が取り囲んだ構造になると、大きな粒径の結晶粒子に対しては磁気的な分断効果を付与し、また小さな粒径の結晶粒子に対しては、表面積が小さくなることにより、逆磁区となる核の発生確率を小さくすることができ、高温減磁率の抑制が達成されると記載されている。上記の組織構造になっていると、任意の断面において主相結晶粒子の断面積分布をヒストグラムで評価したときに、その断面積分布が、断面積の平均値を挟んでその両側にそれぞれ少なくとも一つのピークを持つ分布となると記載している。しかし、大きな結晶粒子の集合体と小さな結晶粒子の集合体が形成されている構造でも、断面積の平均値を挟んでその両側にそれぞれ少なくとも一つのピークを持つ分布となる。断面積分布のヒストグラムでは大きな結晶粒子の周りの何割程度が小さな結晶粒子で取り囲まれているかを数値化することは出来ない。また特許文献2の図2(a)は、大きな結晶粒子の周り全体を小さな粒子が取り囲んでいる構造を示していない。大きな結晶粒子の周りの何割程度が小さな結晶粒子に囲まれていれば良いのかも示されていない。
そこで、試料の断面画像から、主相、粒界相、三重点粒界相の隣接関係を含めた、より複雑な組織特徴を数値化することができれば、材料解析により有効な知見を得られると考えられる。
本願発明の好ましい一側面は、処理装置、記憶装置、入力装置、および出力装置を備える情報処理装置を用いる方法である。情報処理装置によって、結晶粒子である主相と、主相と主相とに挟まれた粒界相を含む試料断面の画像を入力画像とする画像入力工程を行なう。また、入力画像から主相を領域で示した主相画像と、粒界相を線で示した粒界相画像と、粒界相の一部である三重点粒界相を領域で示した三重点粒界相画像を生成する画像処理工程を行なう。また、主相画像の各主相にラベルを付け、各主相の組織特徴を解析し、主相のラベルと対応付けた形式の主相データベースを生成する主相解析工程を行う。また、粒界相画像の各粒界相にラベルを付け、各粒界相の組織特徴を解析し、粒界相のラベルと対応付けた形式の粒界相データベースを生成する粒界相解析工程を行う。また、三重点粒界相画像の各三重点粒界相にラベルを付け、各三重点粒界相の組織特徴を解析し、三重点粒界相のラベルと対応付けた形式の三重点粒界相データベースを生成する三重点粒界相解析工程を行う。また、主相と粒界相と三重点粒界相の位置関係を表す隣接関係データベースを生成する隣接関係解析工程を行う。また、主相データベース、粒界相データベース、三重点粒界相データベース、および、隣接関係データベースを、相互に参照可能なデータベースとして構築するデータベース構築工程を行なう。
本発明の他の好ましい一側面は、処理装置、記憶装置、入力装置、および出力装置を備える情報処理装置を用い、結晶粒子である主相と、主相と主相とに挟まれた粒界相を含む試料の解析を行なう、材料組織の解析システムである。記憶装置は以下のデータベースを格納する。すなわち、試料に関して、各主相に付したラベルと、各主相を解析した組織特徴とを対応付けた形式の主相データベースと、各粒界相にラベルを付け、各粒界相を解析した組織特徴とを対応付けた形式の粒界相データベースと、主相に付したラベルと、粒界相に付したラベルとを、主相と粒界相の位置関係に基づいて対応付けた隣接関係データベースとである。また、入力装置は、第1の分類条件と、第2の分類条件を受付けるように構成されている。そして処理装置は、主相データベースおよび粒界相データベースの少なくとも一つに基づいて、組織特徴が第1の分類条件を満たす第1のラベルの相を抽出し、隣接関係データベースに基づいて、第1のラベルの相に対応する第2のラベルの相を抽出し、主相データベースおよび粒界相データベースの少なくとも一つに基づいて、第2のラベルの相から組織特徴が第2の分類条件を満たす第3のラベルの相を抽出する。ここで、前記相は主相および粒界相のいずれかである。
試料の断面画像から、主相、粒界相、三重点粒界相の隣接関係を含めた、より複雑な組織特徴を数値化できるようになる。
実施例における組織特徴とバルク特性との相関解析の全体像を示す概念図。 従来の組織特徴とバルク特性との相関解析の全体像を示す概念図。 材料の組織特徴解析の全体工程を示すフローチャート。 実施例で用いる情報処理システムの全体構成を示すブロック図。 焼結磁石の走査型電子顕微鏡像。 走査型電子顕微鏡像を主相と粒界相とに分離した二値画像。 二値画像の粒界相部分を細線化した細線画像。 細線画像に細線補完を実施した粒界相画像。 二値画像と粒界相画像を合成した主相画像。 二値画像と細線画像から作成した三重点粒界相画像。 二値画像と細線画像から三重点粒界相画像を生成する方法を示す説明図。 主相データベースの出力例の表図。 三重点粒界相データベースの出力例の表図。 粒界相の組織特徴を細線の各点毎に記述した粒界相データベースの出力例の表図。 粒界相の組織特徴を細線毎に記述した粒界相データベースの出力例の表図。 隣接関係データベースの出力例の表図。 隣接関係解析工程のフローチャート。 隣接関係解析方法の説明図。 粒界相と主相の隣接関係の表示例のイメージ図。 粒界相と三重点粒界相の隣接関係の表示例のイメージ図。 隣接関係を含む分類条件で計測項目を解析する統計解析工程のフローチャート。 隣接関係を含む分類条件と計測項目の組み合わせ例の表図。 ある試料における隣接関係を含む分類条件と計測項目の解析結果の出力例の表図。 複数の試料における隣接関係を含む分類条件と計測項目の解析結果の出力例の表図。 隣接関係を含む分類条件と計測項目の解析結果とバルク特性との相関解析例のグラフ図。 SEM-EBSD像撮影における入射電子線と試料表面の幾何配置を示す説明図。 走査型電子顕微鏡像撮影における入射電子線と試料表面の幾何配置を示す説明図。 異種画像間の視野合わせ工程を示すフローチャート。 異種画像の合成画像で主相画像、粒界相画像、三重点粒界相画像を生成する工程を示すフローチャート。 異種画像から得られた組織特徴を含む主相データベースの出力例の表図。
以下実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
また、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」などの表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数、順序、もしくはその内容を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は文脈毎に用いられ、一つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
本実施例では、材料の組織特徴とバルク特性との相関を解析するために、試料の断面画像から組織特徴のデータベースを作成し、データベースから様々な分類条件における計測項目の解析を実施する方法を提供する。
図1Aと図1Bに組織特徴とバルク特性との相関解析の概念図を示す。図1Bは比較例であり、従来の解析方法の概念を示している。図1Bに示すように、画像からバルク特性に影響を与える計測項目を解析し、解析結果とバルク特性の相関を検証していた。たとえば、特許文献1では主相粒径平均値と粒界相幅平均値を計測しており、特許文献2では主相面積ヒストグラムを計測している。
以下で説明する実施例の概要を説明する。実施例では、処理装置、記憶装置、入力装置、および出力装置を備える情報処理装置を用いる。そして、結晶粒子である主相、主相と主相とに挟まれた粒界相を含む試料断面の画像を入力する画像入力工程を実行する。また、入力画像から主相を粒子で示した主相画像と、粒界相を線分で示した粒界相画像と、粒界相の一部である三重点粒界相を粒子で示した三重点粒界相画像を生成する画像処理工程を実行する。また、主相画像の各主相にラベルを付け、各主相の組織特徴を解析し、主相のラベルと対応付けた形式の主相データベースを生成する主相解析工程を実行する。また、粒界相画像の各粒界相にラベルを付け、各粒界相の組織特徴を解析し、粒界相のラベルと対応付けた形式の粒界相データベースを生成する粒界相解析工程を実行する。また、三重点粒界相画像の各三重点粒界相にラベルを付け、各三重点粒界相の組織特徴を解析し、三重点粒界相のラベルと対応付けた形式の三重点粒界相データベースを生成する三重点粒界相解析工程を実行する。また、主相と粒界相と三重点粒界相の隣接関係データベースを生成する隣接関係解析工程を実行する。また、分類条件と計測項目を入力し、主相データベース、粒界相データベース、三重点粒界相データベース、隣接関係データベースから、分類条件毎に計測項目の解析を実施する統計解析工程を実行する。また、得られた統計解析結果を分類条件と照合できる形式で出力する統計解析結果出力工程を実行する。
主相データベース、粒界相データベース、三重点粒界相データベースに加え、隣接関係のデータベースを用いることで、隣接した主相、粒界相、三重点粒界相を、隣接関係を含めた組織特徴で数値化できるようになる。例えば、粒径が閾値以下の主相を第1のラベルの主相として抽出し、第1のラベルの主相に隣接する粒界相を第2のラベルの粒界相として抽出し、第2のラベルの粒界相の幅分布の平均値を出力させることが可能になる。また、面積が第1の閾値以上の主相を第1のラベルの主相として抽出し、第1のラベルの主相に隣接する粒界相を第2のラベルの粒界相として抽出し、第2のラベルの粒界相に隣接する主相を第2’のラベルの主相として抽出する。第2’のラベルの主相は第1のラベルの主相を取り囲む主相であり、その面積が第2の閾値以下である比率を出力させることが可能になる。
図1Aは以下で説明する実施例の概念図である。本実施例では画像内の主相を粒子で示し、各主相のラベル付けを行い、各主相の計測項目を解析し、各主相のラベルと対応付けた形式の主相データベース(DB)101を作成する。同じく粒界相の一部である三重点粒界相を粒子で示し、各三重点粒界相のラベル付けを行い、各三重点粒界相の計測項目を解析し、各粒界相のラベルと対応つけた形式の三重点粒界相データベース102を作成する。粒界相を細線で示し、各粒界相のラベル付けを行い、各粒界相の計測項目を解析し、各粒界相のラベルと対応付けた形式の粒界相データベース103を作成する。これらのデータベースに加え、主相、粒界相、三重点粒界相の隣接関係データベース104を作成する。隣接関係データとは、各粒界相のラベルとその粒界相を挟む2つの主相のラベルと、その粒界相を示す線分の両端の座標と、その座標に位置する三重点粒界相のラベルとを含むデータベースである。これらを含むデータベース100を生成し、記憶装置に格納して利用することができる。
隣接関係データベース104を作成することで、近接関係にある主相と粒界相の特徴を関連付けて抽出できる。例えば、粒径が閾値以下の主相を第1のラベルの主相として抽出し、第1のラベルの主相に隣接する粒界相を第2のラベルの粒界相として抽出し、第2のラベルの粒界相の幅を計測し、その平均値を計算することが可能になる。また、面積が第1の閾値以上の主相を第1のラベルの主相として抽出し、第1のラベルの主相に隣接する粒界相を第2のラベルの粒界相として抽出し、第2のラベルの粒界相に隣接する主相を第2’のラベルの主相として抽出する。第2’のラベルの主相は第1のラベルの主相を取り囲む主相であり、その面積が第2の閾値以下である比率を出力させることが可能になる。
実施例1では、焼結磁石の走査型電子顕微鏡(canning lectron icroscope)像から組織特徴を解析する方法の詳細を説明する。
図2Aに解析工程全体のフローチャートを示す。解析に用いるSEM像を入力する画像入力工程(S1)、SEM像から主相画像、粒界相画像、三重点粒界相画像を生成する画像処理工程(S2)、SEM像、主相画像、粒界相画像、三重点粒界相画像から主相、粒界相、三重点粒界相における組織特徴を解析し、ラベルと対応付けた形式で保存される主相データベース、粒界相データベース、三重点粒界相データベース、隣接関係データベースを生成する個別解析工程(S3)、分類条件と計測項目を入力し、データベースから各分類条件における計測項目を解析する統計解析工程(S4)から構成される。
<S1.画像入力工程>
まず、SEM像を撮影するために、撮影する試料断面を露出させる。機能性材料では試料構造が異方性を持つものが多いので、試料の面方位を確認できるように試料を加工した方が良い。例えば磁性材料では磁化容易軸をc軸と呼ぶ。今回はc軸と直行するab面を撮影するので、ab面が上面になる直方体に試料を切断する。また、撮影する断面に凹凸があるとSEM像に凹凸に依存した像強度分布が観察されるので、研磨によって撮影する面を平坦に加工してから撮影を開始した方が良い。平坦加工には集束イオンビーム加工装置を用いても良い。
加工した試料をSEMに挿入し、加速電圧やレンズモードを設定し、装置の調整手順マニュアルに従い、検出器のアンプ、電子光学系の軸ずれ、非点、焦点を調整する。SEMに検出器や電子光学系の自動調整機能が付加されていればその自動調整機能を利用しても良い。複数の視野を自動撮影する場合は試料ステージをアライメントした方が良い。SEMの調整後、解析に必要なSEM像を撮影し、記録媒体に保存する。
撮影したSEM像を情報処理装置に入力する(S11)。
図2Bに、本実施例の情報処理装置の全体ブロック図を示す。情報処理装置2000としては、処理装置2001、記憶装置2002、入力装置2003、および出力装置2004を備える、例えばサーバを用いる。本実施例では計算や制御等の機能は、記憶装置2002に格納されたプログラムが処理装置2001によって実行されることで、定められた処理を他のハードウェアと協働して実現される。計算機などが実行するプログラム、その機能、あるいはその機能を実現する手段を、「機能」、「手段」、「部」、「ユニット」、「モジュール」等と呼ぶ場合がある。便宜的にこれらの機能は、図2Bで処理装置2001内の機能ブロックとして示している。
以上の構成は、単体のコンピュータで構成してもよいし、あるいは、入力装置2003、出力装置2004、処理装置2001、記憶装置2002の任意の部分が、ネットワークで接続された他のコンピュータで構成されてもよい。サーバのハードウェア構成等は周知であり、ここでは特に図示しない。先に述べたデータベース100は、情報処理装置2000が備える記憶装置2002、あるいは、情報処理装置からネットワーク等を介してアクセス可能な記憶装置に格納されている。
<S2.画像処理工程>
画像処理工程以降は、情報処理装置2000によって実行するものとする。画像処理工程は、画像処理部2011により実行するものとする。
図3Aは入力装置2003から入力される入力画像であるグレースケールのSEM像301である。図3BはSEM像のコントラストに所定閾値を適用して主相10と粒界相20とに分離(S21)した二値画像302、図3Cは二値画像の粒界相部分を細線化(S22)した細線画像303である。
なお、幅の狭い粒界相や主相との像強度差の少ない粒界相もあるため、閾値による二値化処理などの一般的な画像処理では抽出できない粒界相も存在する。その場合は線分と線分の間を補完する細線補完処理(S23)を適用する。細線補完処理は画像処理を用いて自動化しても良い。画像処理で抽出できなかった粒界相を手動で補正しても良い。
図3Dは図3Cに細線補完をした画像であり、これを粒界相画像304として用いる(S25)。粒界相画像304では、細線を粒界相の中心線23と看做し、限定された点(例えば座標)で粒界相を表現している。
図3Eに示した主相画像305は図3Dの粒界相画像304と図3Bの二値画像302との合成画像であり、主相10を1、粒界相20を0とした場合は論理積演算で計算される(S24)。なお、細線の幅を膨張させたり、細線の凹凸を平滑化したり、二値画像における主相と粒界相の境界の凹凸を平滑化するなどの画像処理を適用してから論理積画像を計算して良い。
また次の手法を用いることで、粒界相を2つの主相に挟まれた二粒子粒界相21と3つ以上の主相に囲まれた三重点粒界相22に分離することが出来る。まず、粒界相画像304の細線の各点を以下の3種類、すなわち隣接する8個の画素に細線が1つ存在する端点、2つ存在する通過点、3つ以上存在する分岐点に分類する。各分岐点に付いて、二値画像上で分岐点を中心にした半径R=1画素の円を描く。初め、円周上の画素は全て粒界相になる。半径Rを増加させていき、円周上の粒界相(すなわち分岐点と同じ値を持つ点)の比率が閾値、例えば50%以下になった時点で半径Rの増加を停止する。
図4に、分岐点を中心とする円を二値画像上に描写した図を示す。説明のために主相10を黒く、粒界相20を白く表示し、粒界相の中心線23を表示している。円の内側にある粒界相を三重点粒界相22、外側にある粒界相を二粒子粒界相21として両者を分離する。この手法については、出願人による特願2017−132117号(本件出願時未公開)に詳しく説明されている。
図3Fに、図3Bの二値画像302と図3Dの粒界相画像304から、前述の手法に従って作成(S26)した三重点粒界相画像306を示す。
なお、SEM像301から主相画像305、粒界相画像304、三重点粒界相画像306を作成する方法は上記の方法に限定されない。例えば機械学習による画像処理を用いても良い。
<S3.個別解析工程>
ここでは画像処理工程(S2)で生成された主相画像305、粒界相画像304、三重点粒界相画像306、及びSEM像301から、主相データベース101、三重点粒界相データベース102、粒界相データベース103、隣接関係データベース104を生成する工程を説明する。
図5Aに、主相解析部2012で生成される主相データベース101の一例を示す。主相データベース101は主相画像305上の主相を粒子とみなし、各粒子に粒子番号1011を付ける(S31)。主相の粒子番号をラベル付き主相画像として保存しておいても良い。この場合、粒子以外の画素の強度をゼロとし、粒子の画素には粒子番号を記録する。各粒子の形状特徴を計測し、粒子番号と対応させた表として出力する(S34)。粒子の形状特徴1012としては、面積、重心のx座標、重心のy座標、周長、最も近似する楕円形の長軸、最も近似する楕円形の短軸、長軸と画像のX軸がつくる角度、真円度(=4π×面積/周長の2乗)、アスペクト比(=長軸/短軸)、稠密度(=面積/凸包の面積)、などがある。
図5Bに、三重点粒界相解析部2014により生成される三重点粒界相データベース102の一例を示す。三重点粒界相データベース102も三重点粒界相画像306上の三重点粒界相22を粒子とみなし、各粒子に粒子番号1021を付ける(S33)。三重点粒界相の粒子番号も、ラベル付き三重点粒界相画像として保存しておいても良い。各粒子の形状特徴1022を計測し、粒子番号と対応させた表として出力する(S36)。三重点粒界相データベースでは形状特徴1022に加え、SEM像301の強度の平均値、最頻値などの像強度情報1023を粒子毎に測定し、データベースに加えても良い。
粒界相データベース103は、粒界相画像304上の細線を、分岐点−分岐点、もしくは分岐点−端点を結ぶ線分に分割し、各線分にライン番号を付け(S32)、各線分上にある粒界相の組織特徴をライン番号と対応させた表にまとめ、データベースとして出力する(S35)。粒界相データベースの形式としては、以下の2種類を想定している。
図6Aに粒界相解析部2013により生成される、一つ目の形式の粒界相データベース103Aを示す。各線分にライン番号1031を付け、線分上の各点にポイント番号1032を付け、座標x1033、座標y1034を対応させる。各点上にある粒界相の組織特徴を、ライン番号とポイント番号に対応させた表にまとめ、粒界相データベース103Aとして出力する。
組織特徴の項目としては、点で指定される粒界相が二粒子粒界相か三重点粒界相化かを示す種類1035、点の前後数画素の細線を直線近似することで計算された方向がx軸となす角度1036、計算された方向と直交する方向のラインプロファイルをSEM像から抽出し、そのラインプロファイルを関数フィッティングすることで計算された粒界相の幅1037、幅の内部の像強度の平均値1038、分散1039などを用いることが出来る。
図6Bに粒界相解析部2013により生成される、2つ目の形式の粒界相データベース103Bを示す。粒界相データベース103Bは、線分を示すライン番号1041と、線分の組織特徴で記述する形式である。組織特徴の項目としては、線分の中点のx座標1042、中点のy座標1043、長さ1044、面積1045、幅の平均値1046、角度の平均値1047、曲率の平均値1048、強度の平均値1049、強度の分散1050などを用いることができる。
図7に、隣接関係解析部2015により、隣接関係データベース生成工程(S37)で生成された隣接関係データベース104の一例を示す。粒界相のライン番号1071、その粒界相に隣接する2つの主相(隣接粒子Aと 隣接粒子B)の粒子番号1072,1073、そして細線両端(端点aと端点b)のxy座標とその座標における三重点粒界相の粒子番号1074,1075を一行にまとめてある。
なお、隣接関係データベース104は一つの表にまとめずに、2つの表にまとめることも可能である。例えば1つ目の表には粒界相のライン番号1071、その粒界相に隣接する2つの主相(隣接粒子Aと 隣接粒子B)の粒子番号1072,1073、そして細線両端(端点aと端点b)のxy座標とその座標を記録し、2つ目の表には分岐点のxy座標とその分岐点における三重点粒界相の粒子番号を記録する。端点aおよび端点bにおける三重点粒界相の粒子番号を参照したい場合は、同じxy座標を持つ分岐点を抽出し、その分岐点における三重点粒子のラベル番号を出力させる。
図8に隣接関係解析部2015による、隣接関係データベース104の生成工程の詳細を示す。まず、粒界相画像304、主相データベース101、粒界相データベース103を入力する(S371)。
隣接関係を解析する粒界相を選択し(S372)、その線分の中点と周囲の主相の重心との距離を計算し、距離が近い主相を10個程度抽出する(S373)。
粒界相画像から中点と重心とを結ぶラインプロファイルを求め、その中から他の粒界相を横切らないラインプロファイルを抽出する(S374)。
図9に、粒界相のライン番号を線分の中点近傍に、主相の粒子番号を主相の重心近傍に追記した粒界相画像304を示す。ライン番号80の粒界相の中点と、抽出された10個の主相の重心とを点線で結ぶと、ライン番号80の粒界相に隣接する2つの主相(粒子番号27と粒子番号28)以外は点線が他の粒界相を横切っていることが分かる。隣接していると主相とのラインプロファイルの値は全てゼロになると考えられる。
ただし、細線は幅が1であるため、ラインプロファイルが細線を横切っても値がゼロのままになる場合があったため、以下の対策を施した。細線を1画素膨張させた後、中点と重心とを結ぶラインプロファイルから中点近傍の5画素を削除し、残ったラインプロファイルの値が全てゼロになるラインプロファイルを抽出する。ラインプロファイルが2個抽出された場合は、それを主相の両隣の主相と判断する(S376)。
3個以上の場合は中点の前後5画素の画素列から細線の方向ベクトルaと、中点から重心に向かうベクトルbを求め、ベクトルaとベクトルbの角度を計算し、角度が90度に近い主相を2つ抽出し、両隣の主相と判断する(S377)。全ての粒界相について隣接関係解析が終了した後、図10に示す画像で隣接関係の解析結果を表示させ、正しく解析されていることを確認しても良い。
図10Aは主相と粒界相の隣接関係を表示した例であり、主相画像305に主相ラベルと粒界相ラベルを追記し、隣接関係にある主相と粒界相を線で結んでいる。図10Bは粒界相と三重点粒界相の隣接関係を表示した例であり、図10Aと同じ領域の粒界相画像304上に、三重点粒界相を示す粒子の輪郭と粒子番号を追記してある。
<S4.統計解析工程>
この工程では分類条件と計測項目を入力し(S41)、データベース100を用いて分類条件と計測項目に従って解析し(S42)、分類条件と対応づけた形式で解析結果を出力する(S43)。
図11に、統計解析部2016により、隣接関係を含む分類条件と計測項目に従ってデータベースを解析する工程の詳細を示す。分類条件を第1の分類条件、隣接関係、第2の分類条件に分けて考える。第1の分類条件に適合する第1のラベルの相を抽出する工程(S421)、第1のラベルの相と隣接関係にある第2のラベルの相を抽出する工程(S422)、第2のラベルの相から第2の分類条件に適合する第3のラベルの相を抽出する工程(S423)、第3のラベルの相の計測項目を解析する工程(S424)から構成される。第1の分類条件と計測項目に主相、粒界相、三重点粒界相のどれを選ぶかで、隣接関係を求める相が異なる。
図12に相の組み合わせで隣接関係をまとめた表を示す。隣接関係が一段階の場合は第2の分類条件の相の種類は計測項目の相の種類と一致する。以下、各組み合わせにおける解析工程の詳細を述べる。
まず、第1の分類条件で粒界相を分類し(S421−2)、計測項目で主相を解析する(S424−1)場合、隣接関係は粒界相に隣接する主相(S422−1)となる。粒界相データベース103から第1の分類条件に適合する第1のライン番号の粒界相を抽出する。隣接関係データベース104で、第1のライン番号の粒界相の行に記載された隣接主相Aの粒子番号と隣接主相Bの粒子番号がライン番号の粒界相に隣接する主相の第2の粒子番号になる。主相データベース101で、第2の粒子番号の主相を第2の分類条件で分類した後(S423−1)、計測項目を解析する(S424)。なお、第2の分類条件を第2の粒子番号を持つ全ての主相とすることも出来る。
次に、第1の分類条件で粒界相を分類し(S421−2)、計測項目で三重点粒界相を解析する(S424−3)場合、隣接関係は粒界相に隣接する三重点粒界相(S422−2)となる。粒界相データベース103から第1の分類条件に適合する第1のライン番号の粒界相を抽出し、隣接関係データベース104を用いて第1のライン番号の粒界相の行を抽出する。その行の端点aの三重点粒界相の粒子番号と端点bの三重点粒界相の粒子番号が、第1のライン番号の粒界相に隣接する三重点粒界相の第2の粒子番号になる。三重点粒界相データベース102で、第2の粒子番号の三重点粒界相を第2の分類条件で分類した後(S423−3)、計測項目を解析する(S424)。
次に、第1の分類条件で主相を分類し(S421−1)、計測項目で粒界相を解析する(S424−2)場合、隣接関係は主相に隣接する粒界相(S422−3)となる。主相データベース101から第1の分類条件に適合する第1の粒子番号の主相を抽出する。隣接関係データベース104を用い、隣接主相Aもしくは隣接主相Bに第1の粒子番号の主相を含む行を抽出し、その行の粒界相のライン番号を出力させる。1つの主相に隣接する粒界相は3個以上存在する。また、出力されるライン番号には重複がある。重複を除いたライン番号を、第1の粒子番号の主相に隣接する粒界相の第2のライン番号として出力する。粒界相データベース103において、第2の分類条件で第2のライン番号の粒界相を分類し(S423−2)、計測項目を解析する(S424)。
次に、第1の分類条件で主相を分類し(S421−1)、計測項目では主相を解析する(S424−1)場合、隣接関係は粒界相を挟んで隣接する主相(S422-4)となる。主相データベース101から第1の分類条件に適合する第1の粒子番号の主相を抽出する。隣接関係データベース104を用い、隣接主相Aもしくは隣接主相Bに第1の粒子番号の主相を含む行を抽出する。その行の粒界相のライン番号と他方の(第1の粒子番号でない方の)隣接主相の粒子番号のペアを出力させる。出力されたペアから重複を除いたペアを第1の粒子番号の主相に隣接する粒界相の第2のライン番号と、第2のライン番号の粒界相を挟んで隣接する主相の第2の粒子番号とする。第2の分類条件と計測項目は、第2のライン番号の粒界相に適用(S423−2)しても、第2の粒子番号の主相(S423−1)に適用してもよい。例えば、主相データベース101を用いて第2の粒子番号の主相の面積範囲を第2の分類条件とし、粒界相データベース103を用いて第2のライン番号の粒界相の長さ比率を計測項目としても良い。
次に、第1の分類条件で主相を分類し(S421−1)、計測項目で三重点粒界相を解析する(S424−3)場合、隣接関係は主相に隣接する三重点粒界相(S422−5)となる。主相データベース101から第1の分類条件に適合する第1の粒子番号の主相を抽出し、隣接関係データベース104を用い、隣接主相Aもしくは隣接主相Bに第1の粒子番号の主相を含む行を抽出し、その行の端点aと端点bの三重点粒界相の粒子番号を出力させる。出力された粒子番号から重複を除いた粒子番号を、第1の粒子番号の主相に隣接する三重点粒界相の第2の粒子番号とする。三重点粒界相データベース102で、第2の粒子番号の三重点粒界相を第2の分類条件で分類した後(S423−3)、計測項目を解析する(S424−3)。
次に、第1の分類条件で三重点粒界相を分類し(S421−3)、計測項目で粒界相を解析する(S424−2)場合、隣接関係は三重点粒界相に隣接する粒界相(S422−6)になる。三重点粒界相データベース102から第1の分類条件に適合する第1の粒子番号の三重点粒界相を抽出する。隣接関係データベース104の端点aもしくは端点bに第1の粒子番号の三重点粒界相を含む行を抽出し、その行の粒界相のライン番号を出力させる。出力したライン番号から重複を除いたライン番号を、第1の粒子番号の三重点粒界相に隣接する粒界相の第2のライン番号とする。粒界相データベース103を用いて、第2のライン番号の粒界相を第2の分類条件で分類し(S423−2)、計測項目を解析する(S424)。
次に第1の分類条件で三重点粒界相を分類し(S421−3)、計測項目で主相を解析する(S424−1)場合、隣接関は三重点粒界相に隣接する主相(S422−7)とした場合について述べる。三重点粒界相データベース102から第1の分類条件に適合する第1のラベルの三重点粒界相を抽出する。隣接関係データベース104の端点aもしくは端点bに第1の粒子番号の三重点粒界相を含む行を抽出し、その行の隣接主相Aの粒子番号と、隣接主相Bの粒子番号を出力させる。出力した粒子番号から重複を除いた粒子番号を、第1の粒子番号の三重点粒界相に隣接する主相の第2の粒子番号とする。主相データベース101により、第2の粒子番号の主相を第2の分類条件で分類し(S423−1)、計測項目を解析する(S424)。
図13Aに、統計解析部2016で第1の分類条件、隣接関係、第2の分類条件によって相を分類し、分類された相における計測結果を、統計解析結果出力部2017により表形式で出力した例を示す。第1の分類条件は主相の面積範囲とし、主相データベース101の組織特徴1012の面積のデータから第1の分類条件に該当する主相を抽出する。次に隣接関係データベース104を参照し、隣接関係は第1の粒子番号の主相に隣接する第2のライン番号の粒界相と、第2のライン番号の粒界相に隣接する第2‘の粒子番号の主相とし、これらを特定する。第2の分類条件は第2の粒子番号の主相の面積範囲とし、これらに対応した計測項目を第2のライン番号の粒界相の長さ比率とした。隣接関係を含めた分類条件とすることで、面積Aが大きい主相に面積Bの小さい主相が隣接している比率を数値化することが出来る。
図13Bは統計解析結果出力部2017による他の出力例である。図13Aは1つの画像の解析結果を1つの表にまとめているが、図13Bの様に、複数の画像の解析結果を1つの表にまとめて出力させることも出来る。ここでは第1の分類条件は主相の面積範囲とし、隣接関係は第1の粒子番号の主相に隣接する第2のライン番号の粒界相と、第2のライン番号の粒界相に隣接する第2’の粒子番号の主相とし、第2の分類条件は設けず、計測項目としては第2のライン番号の粒界相の幅の平均値と、第2‘の粒子番号の主相の面積の平均値としてある。
図14は、統計解析結果出力部2017による、得られた組織特徴とバルク特性との相関解析の表示例である。特許文献1で示されている組織特徴とバルク特性の相関、すなわち粒径の小さい主相結晶粒子の周囲の二粒子粒界相が厚いと着磁特性が向上することを示している。粒径Aが小さい主相結晶粒子の周囲の二粒子粒界相の平均幅が増加すると着磁特性が向上しており、両者の相関が強いことがわかる。一方、粒径Aが大きい主相結晶粒子の周囲の二粒子粒界相の平均幅が増加すると着磁特性は向上するが、幅が一定以上になると着磁特性の向上は見られなくなる。また、両者の相関は粒径Aが小さい場合に比べて弱いことがわかる。隣接関係を含めた分類条件によって計測結果にどの程度の差が発生するのかを解析することで、バルク特性に影響を与える組織特徴を的確に評価できるようになる。
以上のように、本実施例では主相データベース101、粒界相データベース103、三重点粒界相データベース102、および、隣接関係データベース104を、相互に参照可能なデータベース100として構築しているので、各相の配置関係も考慮した多面的な材料組織の解析が可能となる。なお、本実施例の情報処理装置2000では、データベース100の構築と、それを利用した解析を同じ情報処理装置で行なっているが、データベースの構築とその利用を分離した装置で行なっても良い。
材料の組織特徴解析にはSEM像以外にも、後方散乱電子回折(lectron ackcatter ifraction)システム付のSEM(SEM−EBSD)、エネルギー分散X線分光(nergy―ispersive −ray Spectroscope)システム付きのSEM(SEM−EDX)、光学顕微鏡(光顕)などが用いられる。実施例2では同じ視野をSEMと、それとは別の装置で撮影された異種画像、例えばSEM−EBSDを用いて組織特徴を解析する方法を述べる。処理は基本的に図2に示したフローに従うが、特有の部分を以下で説明する。
<S1.画像入力工程>
異種画像を用いる場合、幾何変換を用いて画像間の視野合わせをする工程が必要になる。SEM−EBSDは試料表面に対して浅い角度、例えば10度から20度で電子線を入射し、試料表面から反射される電子線の電子回折像をカメラで撮影し、電子回折像から試料の結晶方位を解析する装置である(図15A)。入射電子線を走査し、各測定点の結晶方位を解析することで結晶方位マップを作成することが出来る。また、粒界相の電子回折像から粒界相を幾つかの結晶構造に分類し、結晶相マップを作成することも出来る。
SEMは通常、試料表面に対してほぼ90度の角度で電子線を入射して撮影するので(図15B)、SEM像撮影後、試料ステージで試料を傾斜させてからSEM−EBSD像を撮影する。SEM像とSEM-EBSD像では入射電子線と試料の幾何配置が異なるため、同じ視野の画像を得るには一方の画像を幾何変換し、他方の視野に合わせる必要がある。
図16に幾何変換補正のフローチャートを示す。今回は、SEM像を参照画像、SEM−EBSD像を補正画像として入力する(S51)。SEM像とSEM−EBSD像から共通構造、例えば形状に特徴のある粒界相をコントロールポイントとして抽出する(S52)。コントロールポイントは自動で抽出しても良いし、手動で入力しても良い。参照画像上のコントロールポイントの座標を(x1、y1)と補正画像上のコントロールポイントの座標を(x2、y2)とすると、2つのコントロールポイントは幾何変換行列Hで関係付けられる。
Figure 2019215788
コントロールポイントを10個程度抽出し、最小二乗法などで幾何変換行列Hを求める(S53)。求めた幾何変換行列HでSEM−EBSD像を幾何変換する(S54)。幾何変換後、必要に応じて共通視野を切り出し(S55)、その視野を解析に用いる。
なお、撮影条件などの既知情報から幾何変換行列が見積もれる場合、既知情報から作成した幾何変換行列で補正画像の粗補正を実施し、粗補正画像でコントロールポイントの抽出を実施しても良い。SEM像とSEM−EBSD像における入射電子線と試料表面の位置関係は図15に示す配置になっているので、SEM像に対してSEM−EBSD像はx方向にsinθだけ圧縮される。この場合、粗補正用の幾何変換行列として以下を用いることが出来る。
Figure 2019215788
画像間の視野合わせ以外は、実施例1記載の画像入力工程で画像を情報処理装置2000に入力することが出来る。
<S2.画像処理工程>
SEM像からだけでなくSEM−EBSD像から主相画像305、粒界相画像304、三重点粒界相画像306を生成することができる。
図17にそのフローチャートを示す。TSL社製のEBSDシステムでは、電子回折像から試料の結晶方位を解析する際に、解析結果の信頼性の指標となる信頼性指数(CI値)のマップが出力される。CI値は粒界相と接する主相で低い値を示すので、粒界相の幅が非常に狭いため、SEM像では可視化されない粒界相の位置がCI像では可視化される場合がある。CI像を二値化した画像(S212)と、SEM像を二値化した画像(S211)の合成画像を生成し(S213)、これを細線画像に変換することで、細線補完数を削減することができる。
主相画像305、粒界相画像304、三重点粒界相画像306の生成に、異種画像の合成画像を用いることが出来ること以外は、実施例1記載の画像処理工程で主相画像、粒界相画像、三重点粒界相画像を生成することができる。
<S3.個別解析工程>
主相データベース101、三重点粒界相データベース102、粒界相データベース103にSEM像から抽出された組織特徴に加え、SEM−EBSD像から抽出された組織特徴を加えることができる。
図18に、主相画像305から得られた組織特徴の主相データベース101に、SEM−EBSDから得られた組織特徴を追加した主相データベース101aの例を示す。ラベル付き主相画像を用いて各粒子番号の領域の座標を出力させる。出力された座標における、c軸の方向を示す3つの角度(α、β、γ)をEBSDから出力させ、領域内の平均値もしくは最頻値を計算し、データベースにEBSDから得られた組織特徴1012aとして追加する。また、EBSDシステムの解析ソフト内で解析結果が主相毎にまとめてある場合、EBSDシステムの解析ソフト内の主相の粒子番号と、主相データベース生成で付けられた主相の粒子番号の対応表を作成し、対応表に基づいてEBSDの測定結果を主相データベース101に追加しても良い。
主相データベース101だけでなく、粒界相データベース103、三重点粒界相データベース102にも他の装置の解析結果を追加することが出来る。例えばSEM−EBSDで三重点粒界相の結晶構造を解析し、それをデータベースに追加することが出来る。またSEM―EDXで粒界相の組成を解析し、それを粒界相データベース103に追加することも出来る。
<S4.統計解析工程>
統計解析工程では、分類条件と計測項目を入力し、データベース100を用いて分類条件と計測項目に従って解析し、分類条件と対応づけた形式で解析結果を出力する。この工程は実施例1とほぼ同じ工程で実行される。
以上の実施例で説明したように、上記実施例により、試料の断面画像から、主相、粒界相、三重点粒界相の隣接関係を含めた、より複雑な組織特徴を数値化できるようになる。得られた組織特徴を、機械学習などを用いて解析することで、バルク特性と相関の高い組織特徴が効率的に抽出できるようになり、バルク特性改善の研究、開発が加速される。また、本解析法は自動化可能であり、大量データの解析も可能である。組織制御によるバルク特性改善だけで無く、組織起因の製品不良原因対策にも貢献する。
10…主相、20…粒界相、21…二粒子粒界相、22…三重点粒界相、23…粒界相の中心線

Claims (15)

  1. 処理装置、記憶装置、入力装置、および出力装置を備える情報処理装置を用い、
    結晶粒子である主相と、主相と主相とに挟まれた粒界相を含む試料断面の画像を入力画像とする画像入力工程、
    前記入力画像から主相を領域で示した主相画像と、粒界相を線で示した粒界相画像と、粒界相の一部である三重点粒界相を領域で示した三重点粒界相画像を生成する画像処理工程、
    前記主相画像の各主相にラベルを付け、各主相の組織特徴を解析し、主相のラベルと対応付けた形式の主相データベースを生成する主相解析工程、
    前記粒界相画像の各粒界相にラベルを付け、各粒界相の組織特徴を解析し、粒界相のラベルと対応付けた形式の粒界相データベースを生成する粒界相解析工程、
    前記三重点粒界相画像の各三重点粒界相にラベルを付け、各三重点粒界相の組織特徴を解析し、三重点粒界相のラベルと対応付けた形式の三重点粒界相データベースを生成する三重点粒界相解析工程、
    主相と粒界相と三重点粒界相の位置関係を表す隣接関係データベースを生成する隣接関係解析工程、
    前記主相データベース、前記粒界相データベース、前記三重点粒界相データベース、および、前記隣接関係データベースを、相互に参照可能なデータベースとして構築するデータベース構築工程、を含む材料組織の解析方法。
  2. 前記隣接関係解析工程は、
    各粒界相のラベルと、その粒界相を挟む2つの主相のラベルと、その粒界相を示す線分の両端の座標と、両端の座標に位置する三重点粒界相のラベルと、を特定する工程、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の材料組織の解析方法。
  3. 前記三重点粒界相解析工程は、
    前記粒界相画像の粒界相の線の分岐点を抽出し、前記主相画像上で前記分岐点を中心とした円を仮定したとき、円周上の点の前記分岐点と同じ値の点の比率が指定範囲内になる半径を求める半径決定工程と、
    前記主相画像における主相以外の領域を粒界相とし、前記半径の円の内側にある前記粒界相の領域を三重点粒界相に分類する三重点粒界相分類工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の材料組織の解析方法。
  4. 前記粒界相解析工程は、
    前記粒界相画像の粒界相の線の分岐点と端点を抽出し、線を分岐点と分岐点、もしくは、端点と分岐点を両端点とする線分に分割し、各線分にライン番号を付け、各線分上にある粒界相を線分のライン番号で示すラベル付け工程、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の材料組織の解析方法。
  5. 前記粒界相解析工程は、
    前記粒界相画像の粒界相の線の分岐点と端点を抽出し、線を分岐点と分岐点、もしくは、端点と分岐点を両端点とする線分に分割し、各線分にライン番号を付け、前記線分の各点にポイント番号を付け、各点上にある粒界相をライン番号とポイント番号で示すラベル付け工程、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の材料組織の解析方法。
  6. さらに、
    分類条件と計測項目を入力し、前記主相データベース、前記粒界相データベース、前記三重点粒界相データベース、および前記隣接関係データベースに基づいて、分類条件毎に計測項目の解析を実施する統計解析工程、
    得られた統計解析結果を分類条件と照合できる形式で出力する統計解析結果出力工程、を含む請求項1記載の材料組織の解析方法。
  7. 前記統計解析工程は、
    前記主相データベース、前記粒界相データベース、および前記三重点粒界相データベースの少なくとも一つに基づいて、第1の分類条件を満たす第1のラベルの相を抽出し、
    前記隣接関係データベースに基づいて、前記第1のラベルの相に対応する第2のラベルの相を抽出し、
    前記主相データベース、前記粒界相データベース、および前記三重点粒界相データベースの少なくとも一つに基づいて、前記第2のラベルの相から第2の分類条件を満たす第3のラベルの相を抽出し、
    前記相は主相、粒界相、三重点粒界相のいずれかであることを特徴とする、請求項6記載の材料組織の解析方法。
  8. 前記統計解析工程は、
    前記第3のラベルの相に前記計測項目に関する解析を実施することを特徴とする、請求項7記載の材料組織の解析方法。
  9. 処理装置、記憶装置、入力装置、および出力装置を備える情報処理装置を用い、結晶粒子である主相と、主相と主相とに挟まれた粒界相を含む試料の解析を行なう、材料組織の解析システムであって、
    前記記憶装置は、前記試料に関して、
    各主相に付したラベルと、前記各主相を解析した組織特徴とを対応付けた形式の主相データベースと、
    各粒界相にラベルを付け、前記各粒界相を解析した組織特徴とを対応付けた形式の粒界相データベースと、
    前記主相に付したラベルと、前記粒界相に付したラベルとを、主相と粒界相の位置関係に基づいて対応付けた隣接関係データベースと、を格納し、
    前記入力装置は、
    第1の分類条件と、第2の分類条件を受付けるように構成され、
    前記処理装置は、
    前記主相データベースおよび前記粒界相データベースの少なくとも一つに基づいて、前記組織特徴が前記第1の分類条件を満たす第1のラベルの相を抽出し、
    前記隣接関係データベースに基づいて、前記第1のラベルの相に対応する第2のラベルの相を抽出し、
    前記主相データベースおよび前記粒界相データベースの少なくとも一つに基づいて、前記第2のラベルの相から前記組織特徴が前記第2の分類条件を満たす第3のラベルの相を抽出し、
    前記相は主相および粒界相のいずれかであることを特徴とする、材料組織の解析システム。
  10. 前記入力装置は、
    さらに計測項目を受け付けるように構成され、
    前記処理装置は、
    前記第3のラベルの相の組織特徴に対して前記計測項目に従った処理を行なう、請求項9記載の材料組織の解析システム。
  11. 前記隣接関係データベースは、
    線分で定義される前記粒界相に付したラベルに対して、当該粒界相に隣接する前記主相に付したラベルを対応付ける、請求項9記載の材料組織の解析システム。
  12. 前記粒界相データベースは、二粒子粒界相データベースと三重点粒界相データベースを含み、
    前記二粒子粒界相データベースは、線分で定義される二粒子粒界相に付したラベルに対して前記各二粒子粒界相を解析した組織特徴を対応付けたものであり、
    前記三重点粒界相データベースは、領域で定義される三重点粒界相に付したラベルに対して前記各三重点粒界相を解析した組織特徴を対応付けたものである、請求項9記載の材料組織の解析システム。
  13. 前記隣接関係データベースは、
    線分で定義される前記二粒子粒界相に付したラベルに対して、当該二粒子粒界相に隣接する前記主相に付したラベルを対応付けたものである、請求項12記載の材料組織の解析システム。
  14. 前記隣接関係データベースは、
    線分で定義される前記二粒子粒界相に付したラベルに対して、当該二粒子粒界相の端点に対応する前記三重点粒界相に付したラベルを対応付けたものである、請求項12記載の材料組織の解析システム。
  15. 前記隣接関係データベースは、さらに、
    線分で定義される前記二粒子粒界相に付したラベルに対して、当該二粒子粒界相の端点に対応する前記三重点粒界相に付したラベルを対応付けたものである、請求項13記載の材料組織の解析システム。
JP2018113603A 2018-06-14 2018-06-14 材料組織の解析方法および解析システム Active JP6988707B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018113603A JP6988707B2 (ja) 2018-06-14 2018-06-14 材料組織の解析方法および解析システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018113603A JP6988707B2 (ja) 2018-06-14 2018-06-14 材料組織の解析方法および解析システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019215788A true JP2019215788A (ja) 2019-12-19
JP6988707B2 JP6988707B2 (ja) 2022-01-05

Family

ID=68918802

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018113603A Active JP6988707B2 (ja) 2018-06-14 2018-06-14 材料組織の解析方法および解析システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6988707B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115198214A (zh) * 2022-05-13 2022-10-18 重庆大学 一种调控混合晶界的船用柴油机气阀制造方法
WO2023119923A1 (ja) * 2021-12-23 2023-06-29 株式会社日立製作所 軟磁性体材料の評価方法及び評価システム
CN118011981A (zh) * 2024-02-06 2024-05-10 山东焱鑫矿用材料加工有限公司 用于煤矿支护的生产质量优化方法及系统

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008191125A (ja) * 2007-02-08 2008-08-21 Nippon Steel Corp 結晶粒解析装置、結晶粒解析方法、及びコンピュータプログラム
JP2018036131A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 株式会社日産アーク 構造複合体の状態推定方法及びシステム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008191125A (ja) * 2007-02-08 2008-08-21 Nippon Steel Corp 結晶粒解析装置、結晶粒解析方法、及びコンピュータプログラム
JP2018036131A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 株式会社日産アーク 構造複合体の状態推定方法及びシステム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023119923A1 (ja) * 2021-12-23 2023-06-29 株式会社日立製作所 軟磁性体材料の評価方法及び評価システム
CN115198214A (zh) * 2022-05-13 2022-10-18 重庆大学 一种调控混合晶界的船用柴油机气阀制造方法
CN118011981A (zh) * 2024-02-06 2024-05-10 山东焱鑫矿用材料加工有限公司 用于煤矿支护的生产质量优化方法及系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP6988707B2 (ja) 2022-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9098893B2 (en) System, method and computer program product for classification within inspection images
US11282186B2 (en) Anomaly detection using image-based physical characterization
US8977035B2 (en) System, method and computer program product for detection of defects within inspection images
TWI226591B (en) Automatic defect classification with invariant core classes
JP4933186B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、プログラム及び記憶媒体
JP6988707B2 (ja) 材料組織の解析方法および解析システム
US11334761B2 (en) Information processing system and information processing method
JPH10275213A (ja) 放射線画像の照射野認識方法および装置、並びに黒化処理方法および装置
US8841614B1 (en) Sample structure analyzing method, transmission electron microscope, and computer-readable non-transitory recording medium
Khalid et al. Image de-fencing using histograms of oriented gradients
Schneider et al. Framework for SEM contour analysis
US9262443B2 (en) Classifying materials using texture
Jiménez et al. Image quality metrics applied to digital pathology
US9489727B2 (en) Method for generating a preferred image by replacing a region of a base image
JP6838511B2 (ja) 多結晶材料の解析方法
Velan et al. Does Deep Learning-Based Super-Resolution Help Humans With Face Recognition?
CN106326817B (zh) 用于从图像中检测对象的方法和设备
JP2023019794A (ja) 材料組織の解析方法および解析システム
WO2016051707A1 (ja) 情報処理装置、情報処理方法、及び、記録媒体
Favorskaya et al. Creation of panoramic aerial photographs on the basis of multiband blending
US20230394852A1 (en) Automatic selection of structures-of-interest for lamella sample preparation
Windisch et al. Framework for comparison and evaluation of image segmentation algorithms for medical imaging
Tavousi et al. A New Fast Helium Ion Imaging Technique Through Rapid Acquiring and Restoring Using the Point Spread Function Deconvolution Method
Licandro et al. 11.1 What is Computer Vision?
Efimov et al. Block-based image exposure assessment and indoor/outdoor classification

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201109

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6988707

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350