JP2014239052A - 導電性微粒子および異方性導電材料 - Google Patents

導電性微粒子および異方性導電材料 Download PDF

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Abstract

【課題】低温での電気的接続に使用した場合であっても高い接続信頼性を発揮することのできる導電性微粒子を提供する。【解決手段】本発明の導電性微粒子は、基材粒子と該基材粒子の表面を被覆する導電性金属層とを備えた導電性微粒子であって、前記基材粒子はガラス転移温度(Tg)が50℃以上100℃以下である重合体粒子であり、前記導電性金属層の膜厚が0.01〜0.15μmである。【選択図】なし

Description

本発明は、低温での電気的接続によっても高い接続信頼性を発揮しうる導電性微粒子と、これを用いてなる異方性導電材料とに関するものである。
従来、液晶ディスプレイ(LCD)パネルやプラズマディスプレイ(PDP)パネルを駆動する信号を送るドライバICを搭載したTCP(テープキャリアーパッケージ)やCOF(チップオンフィルム)パッケージとパネルとの接続、あるいはTCPやCOFとプリント配線基板との接続、さらにはドライバICをパネル上にそのまま実装するCOG(チップオンガラス)などに、異方性導電フィルム(ACF)や異方性導電ペースト(ACP)などの異方性導電材料が使用されている。例えば異方性導電フィルムは、接着剤中に粒子径が数μm程度の導電性微粒子を均一に分散してなるフィルム状接着剤であり、接続する上下の電極間に挟み込み、通常150〜180℃の温度で5〜10秒間加熱、加圧することにより、導電性微粒子を変形させた状態で電極と接触させ、多数の電極同士を一括して接続することを可能にするものである。このような異方性導電材料に用いられる導電性微粒子には、金属粒子や基材粒子とする重合体微粒子の表面を導電性金属層で被覆したものが使用されている。
ところで、近年、このような異方性導電材料を用いた電気的接続においては、接続時の熱によってプリント配線基板やガラス基板に撓み(変形)が生じることが問題となっており、より低温で接続可能な異方性導電材料が求められている。ところが、一般に、電気的接続を行う際の加熱温度を低温にすると、異方性導電材料に含まれる導電性微粒子が変形しにくく、接続部位との接触面積が不充分となり、その結果、初期の接続抵抗値が高くなって電気的接続に支障をきたすことになる。
そこで、低温での電気的接続を可能にするべく、異方性導電材料に含有させる導電性微粒子や異方性導電材料自体を改良する試みがなされている。例えば、低温接続可能な導電性微粒子として、基材粒子の20%圧縮弾性率(20%K値)と30%圧縮弾性率(30%K値)を特定範囲に設定するとともに、破壊歪みを特定範囲に設定した導電性微粒子が提案されている(特許文献1)。また、熱硬化性エポキシ樹脂よりも比較的低温での硬化が可能な重合性アクリル系化合物をフィルム形成樹脂とともに使用する異方性導電フィルムも提案されている(特許文献2)。
特開2004−165123号公報 特開2010−37539号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2で開示された導電性微粒子は、接続信頼性の点では充分に満足しうるものではなかった。ここで、接続信頼性とは、具体的には、初期に低抵抗であることは勿論のこと、経時的にも抵抗値が上昇しないといった特性のことである。
そこで、本発明は、低温での電気的接続に使用した場合であっても高い接続信頼性を発揮することのできる導電性微粒子と、これを用いてなる異方性導電材料とを提供すること
を目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するために鋭意研究を行った。その結果、低温で電気的接続を行う場合には、導電性微粒子が変形しにくく、接続部位との接触面積が不充分となりやすいので、まずこれに対処し充分に低い抵抗値を発現させるべく、基材粒子を比較的低いガラス転移温度を有する重合体で構成することを着想した。そして、この着想に従い検討を進めるなか、基材粒子を構成する重合体のガラス転移温度を低く設定すると、経時的に抵抗値が上昇し、接続信頼性を損なうことになるという問題が生じることを見出した。そこで、この問題をも解消するべく、さらに検討を重ねた結果、基材粒子を構成する重合体のガラス転移温度を下げるにあたり適切な下限が存在することを見出し、加えて、経時的な抵抗値の上昇を確実に抑制するには、ガラス転移温度の適正化とともに、基材粒子を被覆する導電性金属層の膜厚を特定範囲以下に薄く設定しなければならないことを見出した。本発明はこれらの知見に基づき完成したものである。
すなわち、本発明に係る導電性微粒子は、基材粒子と該基材粒子の表面を被覆する導電性金属層とを備えた導電性微粒子であって、前記基材粒子はガラス転移温度(Tg)が50℃以上100℃以下である重合体粒子であり、前記導電性金属層の膜厚が0.01〜0.15μmであることを特徴とする。
本発明の導電性微粒子において、前記導電性金属層の膜厚は0.10μm未満であることが好ましい。前記基材粒子は、個数平均粒子径が0.5〜10.0μmであることが好ましく、ビニル基含有モノマーおよび/または重合性ポリシロキサンを5質量%以上含む重合性組成物を重合したものであることが好ましい。また、本発明の導電性微粒子は、表面の少なくとも一部に絶縁性樹脂層を有することが好ましい。
本発明に係る異方性導電材料は、上記本発明の導電性微粒子を含有してなる。
本発明によれば、低温で電気的接続を行った場合であっても高い接続信頼性を発揮させることができる。詳しくは、本発明の導電性微粒子は、基材粒子を構成する重合体のガラス転移温度と、導電性金属層の膜厚との両方を所定の範囲に制御することにより、初期の接続抵抗値を充分に低くし、かつ経時的な抵抗値の上昇も抑制することを可能にしたものであり、優れた接続信頼性を発揮する、という効果を奏する。このような本発明の導電性微粒子は、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤、異方性導電インクなどの異方性導電材料に好適に用いられる。
図1は、実施例1、2、17、18および比較例1、9における基材粒子を25℃で圧縮したときの圧縮率ごとのK値を表したグラフである。 図2は、実施例1、2、17、18および比較例1、9における基材粒子を150℃で圧縮したときの圧縮率ごとのK値を表したグラフである。
(導電性微粒子)
本発明の導電性微粒子は、基材粒子と該基材粒子の表面を被覆する導電性金属層とを備えたものである。
本発明の導電性微粒子を構成する基材粒子は、ガラス転移温度(Tg)が50℃以上100℃以下である重合体粒子であることが重要である。基材粒子のガラス転移温度が10
0℃を超えると、低温で接続を行った場合に、導電性微粒子の変形性が不充分となり、接続部位と導電性微粒子との接触面積が小さくなる傾向があり、初期抵抗値が高くなる。一方、基材粒子のガラス転移温度が50℃未満であると、低温で接続を行った場合に、経時的に抵抗値が上昇することになる。これは、接続後に熱履歴を受ける毎に基材粒子が軟化、変形し、それに伴って初期の接続状態が維持できずに導電性微粒子と接続部位の間に隙間が生じてくるためと推測される。基材粒子を構成する重合体粒子のガラス転移温度は、好ましくは51.5℃以上、より好ましくは52.5℃以上、さらに好ましくは65℃以上、一層好ましくは75℃以上であるのがよく、好ましくは98.5℃以下、さらに好ましくは97℃以下、より好ましくは90℃以下であるのがよい。
なお、本発明において基材粒子のガラス転移温度(Tg)は、例えば後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
前記基材粒子とする重合体粒子のガラス転移温度(Tg)を前記範囲に設定するには、例えば、該重合体粒子を得る際の重合に供する重合性組成物の組成(種類や量)等を調整すればよい。具体的には、重合体粒子を形成する重合体のガラス転移温度が低くなる重合性化合物を使用するか、あるいは重合性組成物に含まれる架橋性化合物(すなわち、1分子中に重合性基を2個以上有する重合性化合物)の割合を減らして重合体の架橋度を低くすれば、基材粒子のTgは下がる傾向になる。勿論、基材粒子のガラス転移温度を制御する手段はこれに限定されるものではなく、公知のTg制御手段を適宜採用することもできる。
前記基材粒子とする重合体粒子を構成する重合性組成物は、重合性化合物としてビニル基含有モノマーおよび/または重合性ポリシロキサンを含むことが好ましい。例えば、ビニル基含有モノマーを含む重合性組成物であれば、基材粒子は、ビニル基含有モノマーが有するビニル基が重合して形成される有機系骨格を有するものとなり、接続時に良好な変形性を発現するために必要な軟らかさを備えた粒子となる。他方、重合性ポリシロキサンを含む重合性組成物であれば、基材粒子は、重合性ポリシロキサン由来のポリシロキサン骨格を有するものとなり、接続時に接続部位に対して充分な接触圧を確保するのに必要な硬さを備えた粒子となる。最も好ましくは、重合性組成物はビニル基含有モノマーと重合性ポリシロキサンの両方を含有するのがよく、この場合には、基材粒子は、有機系骨格とポリシロキサン骨格の両方を備えることとなり、優れた接続信頼性を与えうる導電性微粒子の基材粒子として最適な硬さと軟らかさを兼ね備えた粒子となる。なお、本発明において「ビニル基」とは、(メタ)アクリロキシ基、アリル基、イソプロペニル基、ビニルフェニル基、イソプロペニルフェニル基のような重合性炭素−炭素二重結合を有する置換基も含む意味である。
前記ビニル基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸またはその塩;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート等のアルキル(好ましくは炭素数1〜4のアルキル)(メタ)アクリレート類;シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、シクロへプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロウンデシル(メタ)アクリレート、シクロドデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル(好ましくは炭素数3〜5のアルキル)(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(好ましくは炭素数2〜3のアルキル)(メタ)アクリレート類;フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、フェネチル(メタ)アクリレート等の芳香環含有(メタ)アクリレート類;等の(メタ)アクリル系単官能モノマー;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のアルキルスチレン類;p−メトキシスチレン等のアルコキシスチレン類;p−フェニルスチレン等の芳香環含有スチレン類;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等のハロゲン基含有スチレン類;p−ヒドロキシスチレン等のヒドロキシ基含有スチレン類;等のスチレン系単官能モノマー;等のように1分子中に1個のビニル基を有するものが挙げられる。
なお、本発明において「(メタ)アクリレート」や「(メタ)アクリル」は、「アクリレート及び/又はメタクリレート」や「アクリル及び/又はメタクリル」を示すものとする。
前記ビニル基含有モノマーとしては、上記のほかに、1分子中にビニル基とともに、さらに1個以上の重合性基を有する架橋性のビニル基含有モノマー(以下「架橋性ビニル基含有モノマー」と称する)を用いることもできる。ここで、「重合性基」とは、他のモノマーと結合を形成しうる基であればよく、例えばビニル基の如きラジカル重合性基のほか、カルボン酸基、ヒドロキシ基、アルコキシ基などのエステル結合を形成可能な縮合性反応基も包含する。
前記架橋性ビニル基含有モノマーとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレンジ(メタ)アクリレート等のアルカンジオールジ(メタ)アクリレート類;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタデカエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタコンタヘクタエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のグリコール系ジ(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;アリル(メタ)アクリレート等の不飽和基含有モノ(メタ)アクリレート類;等の(メタ)アクリル系モノマー;ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、およびこれらの誘導体等の芳香族炭化水素系架橋剤(好ましくはジビニルベンゼン等のスチレン系多官能モノマー);N,N−ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイド、ジビニルスルホン酸等のヘテロ原子含有架橋剤;等が挙げられる。これらの中でも、接続信頼性をより高めるうえでは、2個の重合性基(ビニル基など)の間に介在する炭素の数が少ないモノマー(例えば、2個の重合性基(ビニル基など)の間に介在する炭素数が10以下、好ましくは9以下)が好ましく、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンが好適である。
前記ビニル基含有モノマーとして前記架橋性ビニル基含有モノマーを用いる場合、その含有量は、ビニル基含有モノマー全量に対して50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下であるのがよい。架橋性ビニル基含有モノマーの量が多くなると、架橋度が上がって得られる重合体粒子のTgが上昇しやすくなるため、重合体粒子のTgを前記範囲に制御しにくくなる虞がある。
前記重合性ポリシロキサンは、シラン系モノマーの加水分解縮合物であり、シロキサン結合を有するものである。ここで「重合性」とは、ラジカル重合可能な炭素−炭素二重結合を有することを意味するものである。つまり、重合性ポリシロキサンは、少なくとも、分子中にビニル基の如きラジカル重合性基を1個以上と縮合性反応基を1個以上有するシラン系モノマー(以下「架橋性シラン化合物」と称することもある)を加水分解、縮合させることにより得られるものである。架橋性シラン化合物としては、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、1−ヘキセニルトリメトキシシラン、1−ヘキセニルトリエトキシシラン等のビニルアルコキシシラン系モノマー(特にビニルC1−2アルコキシシラン系モノマー)等のシラン系モノマー;等が挙げられる。これらの中でも、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランが好ましい。
重合性ポリシロキサンは、前記架橋性シラン化合物とともに、分子中に縮合性反応基を1個以上有するがビニル基の如きラジカル重合性基は有さないシラン系モノマー(以下「非架橋性シラン化合物」と称することもある)を加水分解、縮合させることにより得られるものであってもよい。非架橋性シラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシラン系モノマー;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン系モノマー;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン等のジアルコキシシラン系モノマー;トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のモノアルコキシシラン系モノマー;およびこれらの加水分解縮合物等が挙げられる。
前記重合性ポリシロキサンとしては、重量平均分子量が300〜5,000であるものが好ましく、重量平均分子量が500〜2,000であるものがより好ましい。重量平均分子量が前記範囲であれば、ビニル基含有モノマーとの相溶性に優れ、粒度分布の揃った重合体粒子が得られ易い。
前記基材粒子を構成する重合性組成物において、前記ビニル基含有モノマー(架橋性ビニル基含有モノマーと、該架橋性ビニル基含有モノマー以外のビニル基含有モノマーとの合計)および/または前記重合性ポリシロキサンの含有量(両者を含む場合には合計含有量)は、重合性組成物全量に対して、5質量%以上であることが好ましく、50質量%以上がより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、一層好ましくは90質量%以上、特に好ましくは95質量%以上であるのがよい。ビニル基含有モノマーと重合性ポリシロキサンの合計含有量が前記範囲であると、重合体粒子のTgを前記範囲に制御しやすくなる点で好ましい。
前記重合性組成物が前記ビニル基含有モノマーと前記重合性ポリシロキサンの両方を含有する場合、両者の比率は、質量比で、ビニル基含有モノマー/重合性ポリシロキサンの値が0.1〜50なる範囲であることが好ましく、より好ましくは0.3〜20、さらに好ましくは0.5〜8となる範囲である。
なお、前記基材粒子を構成する前記重合性組成物は、上述したビニル基含有モノマーおよび重合性ポリシロキサンのほかに、これらの少なくとも一方と反応しうる置換基を有するその他のモノマーを共重合させたものであってもよい。その他のモノマーとしては、例えば、上述した架橋性シラン化合物または非架橋性シラン化合物などが挙げられる。
前記基材粒子は、前記重合性組成物を重合させることにより得られる。重合方法としては、特に制限はなく、乳化重合法、懸濁重合法、シード重合法、ゾルゲル法などの従来公知の方法を適宜採用することができるが、特にシード重合法が好ましく採用される。以下
、シード重合法について説明する。
シード重合法では、重合性組成物の一部を用いてシード粒子を製造するシード粒子製造工程、得られたシード粒子に重合性組成物の残部を吸収させる吸収工程、および重合性組成物を重合させる重合工程を経て、重合体粒子を得る。
シード粒子製造工程においては、シード粒子として、重合性組成物のうち、重合性ポリシロキサンもしくは該重合性ポリシロキサンの原料とするシラン系モノマー(以下「シラン化合物」と称することもある)を縮合反応させることによりポリシロキサン粒子を形成することが好ましい。具体的には、水を含む溶媒中でシラン化合物を加水分解して縮合反応させればよい。加水分解し、縮合させるにあたっては、触媒として、アンモニア、尿素、エタノールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物などの塩基性触媒を好ましく用いることができる。水を含む溶媒中には、水や触媒以外に有機溶剤を含有させてもよい。また、加水分解、縮合を行う際には、従来公知の乳化剤を併用することもできる。加水分解および縮合を行う際の加熱温度は、通常0℃以上100℃以下、好ましくは0℃以上70℃以下、より好ましくは5℃以上50℃以下とするのがよく、加熱時間は、通常1分以上100時間以下、好ましくは5分以上50時間以下、より好ましくは10分以上20時間以下とするのがよい。
吸収工程において、シード粒子に重合性組成物を吸収させる方法は、シード粒子の存在下に重合性組成物を存在させて吸収を進行させうる方法であればよい。例えば、シード粒子を分散させた溶媒中に重合性組成物を加えてもよいし、重合性組成物を含む溶媒中にシード粒子を加えてもよい。好ましくは、加水分解、縮合反応で得られたポリシロキサン粒子を反応液(ポリシロキサン粒子の分散液)から取り出すことなく、当該反応液に重合性組成物を加える方法が、工程が複雑にならず、生産性に優れる。この場合、重合性組成物の添加のタイミングは特に限定されず、該重合性組成物を一括で加えてもよいし、数回に分けて加えてもよいし、任意の速度でフィードしてもよい。また、重合性組成物を加えるにあたっては、重合性組成物のみで添加しても、重合性組成物の溶液を添加してもよいが、重合性組成物を予め従来公知の乳化剤で水または水性媒体に乳化分散させたモノマーエマルションを添加することが、シード粒子への吸収がより効率よく行われるため好ましい。シード粒子への重合性組成物の吸収は、例えば、0℃以上60℃以下の温度範囲で、5分間以上720分間以下、撹拌しながら行うのが好ましい。なお、吸収工程において、重合性組成物がシード粒子に吸収されたかどうかの判断については、例えば、重合性組成物を加える前および吸収工程終了後に、顕微鏡により粒子を観察し、重合性組成物の吸収により粒子径が大きくなっていることを確認することで容易に判断できる。
重合工程においては、例えば、重合開始剤を用いる重合方法、紫外線や放射線を照射する重合方法、熱を加える重合方法など、いずれも採用可能である。
重合開始剤としては、例えば、過酸化物系開始剤やアゾ系開始剤など従来から重合に用いられる公知のものを使用することができる。重合開始剤の使用量は、重合性組成物の総質量100質量部に対して、0.001質量部以上とすることが好ましく、より好ましくは0.01質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上であり、20質量部以下であることが好ましく、より好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。重合温度は、40℃以上が好ましく、より好ましくは50℃以上であり、100℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以下である。重合時間は用いる重合開始剤の種類に応じて適宜変更すればよいが、通常5分以上が好ましく、より好ましくは10分以上であり、600分以下が好ましく、より好ましくは300分以下である。
前記基材粒子の粒子径は、個数平均粒子径で0.5〜10.0μmであることが好まし
い。個数平均粒子径が小さすぎると、粒子が凝集し易く、均一な導電性金属層を形成し難くなる虞があり、一方、個数平均粒子径が大きすぎると、導電性微粒子としての適用用途が限られ、工業上の利用分野が少なくなる傾向がある。基材粒子の個数平均粒子径は、より好ましくは1.0μm以上、5.0μm以下であり、さらに好ましくは1.2μm以上、3.0μm以下であり、一層好ましくは1.5μm以上、2.7μm以下である。また本発明によれば、低温で電気的接続を行った場合にも、導電性微粒子を充分に変形させ、被接続体に対して大きな接触面積を確保できる。一般に粒子径が小さくなるほど被接続体との接触面積を確保しにくくなることに鑑みれば、上述した本発明の効果は、小粒子径域においてより有意義に発揮される。かかる観点から、前記基材粒子の個数平均粒子径は2.5μm以下であることが最も好ましい。
なお、個数平均粒子径は、具体的には、コールター原理を利用した精密粒度分布測定装置(例えば、ベックマンコールター(株)製「コールターマルチサイザーIII型」)により測定される個数基準の値とする。
前記基材粒子の粒子径における変動係数(CV値)は、好ましくは10%以下、より好ましくは7%以下、さらに好ましくは5%以下、最も好ましくは4%以下である。なお、粒子径の変動係数とは、コールター原理を利用した精密粒度分布測定装置により測定される粒子の平均粒子径と、粒子の粒子径の標準偏差とを下記式に当てはめて求められる値である。
粒子の変動係数(%)=100×(粒子径の標準偏差/個数平均粒子径)
前記基材粒子の10%K値は、1000N/mm2以上、30000N/mm2以下であることが好ましい。基材粒子の10%K値が小さすぎると、異方性導電材料として用いた際に、周囲のバインダーを十分に排除できないといったことや、電極への食い込み具合が弱いといったことにより、低い接続抵抗値を得ることができない虞がある。一方、基材粒子の10%K値が大きすぎると、接続部位に対して電気的に良好な接触状態を確保できない虞がある。基材粒子の10%K値は2000N/mm2以上、25000N/mm2以下であるのがより好ましい。
なお、基材粒子の10%K値は、粒子を10%圧縮したとき(粒子の直径が10%変位したとき)の圧縮弾性率であり、例えば、公知の微小圧縮試験機(島津製作所製「MCT−W500」など)を用い、室温で粒子の中心方向へ荷重負荷速度2.22mN/secで荷重をかけ、圧縮変位が粒子径の10%となるまで粒子を変形させたときの荷重(圧縮荷重:N)と変位量(圧縮変位:mm)を測定し、下記式に基づき求めることができる。
Figure 2014239052
(ここで、E:圧縮弾性率(N/mm2)、F:圧縮荷重(N)、S:圧縮変位(mm)
、R:粒子の半径(mm)である。)
ところで、一般に粒子を圧縮する際の温度が上がると、圧縮弾性率(K値)は低下する傾向がある。ここで、特に粒子を50%圧縮したとき(粒子の直径が50%変位したとき)の圧縮弾性率(50%K値)に着目すると、前記基材粒子は、圧縮時の温度を25℃から150℃に昇温したときの50%K値の減少率(以下「50%K値減少率」と称する)が40%以上であることが好ましく、より好ましくは45%以上、さらに好ましくは50%以上である。50%K値減少率が前記範囲であると、異方性導電材料として加熱接続に
供した際に、低圧で大きく変形し、より大きな接触面積が確保できる。50%K値減少率の上限は特に制限されないが、電極への良好な圧痕性を満たす観点からは、90%以下であることが好ましく、より好ましくは80%以下である。
前記50%K値減少率は、圧縮時(荷重負荷時)の温度を変更し、圧縮変位が粒子径の50%となるまで粒子を変形させること以外、上述した10%K値と同様にして、25℃における50%K値と150℃における50%K値とを求め、下記式に基づき算出することができる。より具体的には、例えば後述する実施例で記載した方法で求めることができる。
50%K値減少率(%)=100−[(150℃における50%K値/25℃における50%K値)×100]
前記基材粒子の形状は特に限定されるものではなく、例えば、球状、回転楕円体状、金平糖状、薄板状、針状、まゆ状等のいずれでも良いが、球状が好ましく、特に真球状が好ましい。
本発明の導電性微粒子を構成する導電性金属層は、膜厚が0.01〜0.15μmである。導電性金属層が0.15μmを超えると、たとえ基材粒子のTgを上述した範囲に設定したとしても、低温で接続を行った場合に経時的に抵抗値が上昇することになる。一方、導電性金属層が0.01μm未満であると、初期抵抗値が高く、導電性が不充分となる。導電性金属層の膜厚は、好ましくは0.12μm以下、より好ましくは0.10μm以下、最も好ましくは0.10μm未満であり、好ましくは0.04μm以上、より好ましくは0.06μm以上である。
本発明において導電性金属層の膜厚は、例えば硝酸や硫酸等の酸性溶液により導電性金属層を溶解させ粒度分布計で導電性金属層溶解前後の粒子径を計測することにより、下記式にて求めることができる。
導電性金属層膜厚(μm)=(導電性金属層溶解前の粒子径−導電性金属層溶解後の粒子径)/2
導電性金属層の膜厚を前記範囲に設定するには、具体的には、無電解めっき処理を行う際の基材粒子濃度(処理液あたりの基材粒子の量)や後述する無電解めっき処理で使用する無電解めっき液の濃度、pH、あるいは無電解めっき処理の反応温度等を調整すればよい。例えば、無電解めっき処理の処理液あたりの基材粒子の量を減らしたり、無電解めっき処理で使用する無電解めっき液の濃度を薄くしたりすると、導電性金属層の膜厚は薄くなる。
導電性金属層を構成する金属は、導電性を持つ化合物であればよく特に限定されない。例えば、ニッケル、パラジウム、金、銀、銅、白金、鉄、スズ、鉛、コバルト、チタン、ビスマス、亜鉛、アルミニウム、インジウム、またはこれらの合金等が挙げられる。これらの中でも、金、ニッケル、パラジウム、銀、銅が導電性に優れており好ましい。また、導電性金属層は、単層でもよいし複層であってもよく、複層の場合には、例えば、ニッケル−金、ニッケル−パラジウム、ニッケル−パラジウム−金、ニッケル−銀などの組み合わせが好ましく挙げられる。
前記基材粒子の表面に導電性金属層を形成する方法は特に限定されず、従来公知の方法、例えば、無電解めっき法、電解めっき法等のめっきを施す方法;金属微粉を単独でもしくはバインダーに混ぜ合わせたペースト状で基材粒子にコーティングする方法;真空蒸着、イオンプレーティング、イオンスパッタリング等の物理的蒸着方法;などを採用すればよい。これらの中でも特に無電解めっき法が、大掛かりな装置を必要とせず容易に導電性
金属層を形成できる点で好ましい。
無電解めっき法による導電性金属層の形成は、(i)触媒化工程、(ii)無電解めっき工程を経て行うことが推奨される。以下、(i)及び(ii)の各工程について詳細に説明する。
(i)触媒化工程
触媒化工程では、基材粒子の表面に、次工程で行う無電解めっきの基点となる触媒層を形成する。触媒層を形成する方法は特に限定されず、無電解めっき用として市販されている触媒化試薬を用いて行えばよい。例えば、二塩化パラジウムと二塩化スズとを含む溶液を触媒化試薬とし、これに基材粒子を浸漬することにより基材粒子表面に触媒金属を吸着させ、その後、硫酸や塩酸などの酸や水酸化ナトリウムなどのアルカリ溶液で前記パラジウムイオンを還元することにより、基材粒子表面にパラジウムを析出させる方法(キャタリスト−アクセレレーション法)や、基材粒子を二塩化スズと接触させることによりスズイオンを基材粒子表面に吸着させた後、二塩化パラジウム溶液に浸漬させることにより、基材粒子表面にパラジウムを析出させる方法(センシタイジング−アクチベーション法)等が挙げられる。
なお、触媒化工程に供する基材粒子には、基材粒子と導電性金属層との密着性を向上させるため、予め、脱脂処理を行った後、基材粒子の表面に微小な凹凸を形成するエッチング処理を行ってもよい。
(ii)無電解めっき工程
無電解めっき工程では、前記触媒化工程にて触媒層を形成した基材粒子表面に、無電解めっき処理を施して導電性金属層を形成する。無電解めっき処理は、還元剤と所望の金属塩を溶解しためっき液中に触媒層を形成した基材粒子を浸漬することにより、触媒を起点として、めっき液中の金属イオンを還元剤で還元し、基材粒子表面に所望の金属を析出させて、導電性金属層を形成するものである。
無電解めっき工程では、まず、触媒化処理を施した基材粒子を水に十分に分散させ、基材粒子の水性スラリーを調製する。ここで、安定した導電特性を発現させるためには、基材粒子をめっき処理を行う水性媒体に十分分散させておくことが好ましい。基材粒子が凝集した状態で無電解めっき処理を行うと、基材粒子同士の接触面に未処理面(導電性金属層が存在しない面)が生じるからである。基材粒子を水性媒体に分散させる手段としては、例えば、通常攪拌装置、高速攪拌装置、コロイドミルまたはホモジナイザーのような剪断分散装置など従来公知の分散手段を採用すればよく、必要に応じて超音波や分散剤(界面活性剤など)を併用してもよい。
次に、所望の導電性金属の塩、還元剤、錯化剤および各種添加剤などを含有する無電解めっき液に、上記で調製した基材粒子の水性スラリーを添加することにより、無電解めっき反応を生じさせる。無電解めっき反応は、基材粒子の水性スラリーを添加すると速やかに開始する。また、この反応には水素ガスの発生を伴うので、水素ガスの発生が完全に認められなくなった時点をもって無電解めっき反応を終了すればよい。無電解めっき反応の終了後、反応系内から導電性金属層が形成された基材粒子を取り出し、必要に応じて洗浄、乾燥を施すことにより、導電性微粒子を得ることができる。
無電解めっき液に含有させる導電性金属塩としては、導電性金属層を構成する金属として先に例示した金属の塩化物、硫酸塩、酢酸塩などが挙げられる。例えば、導電性金属層としてニッケル層を形成する場合には、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、酢酸ニッケル等のニッケル塩等を無電解めっき液に含有させればよい。導電性金属塩は1種のみであっても
よいし2種以上であってもよい。無電解めっき液中における導電性金属塩の濃度は、所望の膜厚の導電性金属層が形成されるように、基材粒子のサイズ(表面積)等を考慮して適宜決定すればよい。
無電解めっき液に含有させる還元剤としては、例えば、次亜リン酸ナトリウム、ジメチルアミンボラン、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ヒドラジンなどが挙げられる。還元剤は1種のみであってもよいし2種以上であってもよい。
無電解めっき液に含有させる錯化剤としては、導電性金属のイオンに対して錯化作用のある化合物が使用できる。例えば、ニッケルに対して錯化作用のある化合物としては、クエン酸、ヒドロキシ酢酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸またはそれらのアルカリ金属塩やアンモニウム塩などのカルボン酸(塩);グリシン等のアミノ酸;エチレンジアミン、アルキルアミン等のアミン酸;その他のアンモニウム、EDTA、ピロリン酸(塩);などが挙げられる。錯化剤は1種のみであってもよいし2種以上であってもよい。
無電解めっき液のpHは、限定されないが、好ましくは4〜14である。
無電解めっき工程は、必要に応じて繰返し行ってもよい。例えば金属種の異なる無電解めっき液を用いて無電解めっき工程を繰返すことにより、基材粒子の表面に異種金属を幾層にも被覆できる。具体的には、基材粒子にニッケルめっきを施してニッケル被覆粒子を得た後、該ニッケル被覆粒子をさらに無電解金めっき液に投入して金置換めっきを行うことにより、最外層が金層で覆われ、その内側にニッケル層を有する導電性微粒子が得られる。
導電性微粒子はその表面が平滑であっても凹凸状であっても良いが、バインダー樹脂を効果的に排除して電極との接続を行える点で複数の突起を有することが好ましい。突起を有することで導電性微粒子を電極間の接続に用いた際の接続信頼性を高めることができる。
導電性微粒子の表面に突起を形成させる方法としては、1)基材粒子表面に金属粒子、金属酸化物粒子などの無機粒子、或いは有機重合体からなる有機粒子を付着させた後、無電解めっきにより導電性金属層を形成させる方法、2)基材粒子表面に無電解めっきを行った後、金属粒子、金属酸化物粒子などの無機粒子、或いは有機重合体からなる有機粒子を付着させ、さらに無電解めっきを行う方法、3)無電解めっき反応時におけるめっき浴の自己分解を利用して基材粒子上に突起の核となる金属を析出させ、さらに無電解めっきを行うことによって、突起部を含む導電性金属層が連続皮膜となった導電性金属層を形成させる方法等が挙げられる。
本発明の導電性微粒子は、表面の少なくとも一部に絶縁性樹脂層を有していることが好ましい。このように表面である導電性金属層にさらに絶縁性樹脂層が積層されていると、高密度回路の形成時や端子接続時などに生じやすい横導通を防ぐことができる。
絶縁性樹脂層を構成する樹脂は、導電性微粒子の粒子間における絶縁性が確保でき、一定の圧力および/または加熱により容易にその絶縁性樹脂層が崩壊あるいは剥離するものであればよく、特に限定されない。例えば、上述したビニル基含有モノマーからなる重合体および共重合体のほか、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などのポリオレフィン類;ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、SBS型スチレン−ブタジエンブロック共重合体およびこれらの水添化合物等のブロックポリマー;ビニル系重合体および共重合体などの熱可塑性樹脂や特にその架橋物;エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂;ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポ
リアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、メチルセルロースなどの水溶性樹脂およびこれらの混合物;などが挙げられる。
絶縁性樹脂層は、単層であってもよいし複数の層からなるものであってもよい。例えば、単一又は複数の皮膜状の層が形成されていてもよいし、絶縁性を有する粒状、球状、塊状、鱗片状その他の形状の粒子を導電性金属層の表面に付着したものであってもよいし、さらには、導電性金属層の表面を化学修飾することにより形成されたものであってもよく、または、これらが組み合わされたものであってもよい。
絶縁性樹脂層の厚みは0.01〜1μmであるのが好ましい。より好ましくは0.1μm以上、0.5μm以下である。絶縁性樹脂層の厚みが薄すぎると、電気絶縁性が不充分となり、一方、厚すぎると、導通特性が低下するおそれがある。
絶縁性樹脂層を形成する方法としては、特に限定されず、例えば、無電解めっき工程後の導電性微粒子の存在下で、絶縁性樹脂層を構成する樹脂の原料のモノマーを界面重合、懸濁重合または乳化重合させ、絶縁性樹脂により導電性微粒子をマイクロカプセル化する方法;絶縁性樹脂を有機溶媒に溶解した絶縁性樹脂溶液中に導電性微粒子を分散させた後、乾燥させるディッピング法;スプレードライ法、ハイブリダイゼーションによる方法;などの従来公知の方法を採用することができる。
(異方性導電材料)
本発明の異方性導電材料は、上記本発明の導電性微粒子を含有してなるものである。異方性導電材料の形態としては、特に制限されないが、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤、異方性導電インクなど、相対向する基材間や電極端子間に設けることで電気的な接続を可能にするものが挙げられる。また、本発明の異方性導電材料には、導通スペーサーおよびその組成物などの液晶表示素子用導通材料も包含される。
異方性導電フィルムは、例えば、本発明の導電性微粒子とバインダー樹脂等を含むフィルム形成用組成物に溶媒を加えて液状にし、この液をポリエチレンテレフタレート製などのフィルム上に塗布した後、溶媒を蒸発させることにより得ることができる。得られた異方性導電フィルムは、例えば、電極上に配置され、この異方性導電フィルム上に対向電極を重ね合わせ、加熱圧縮することにより電極間の接続に使用される。
異方性導電ペーストは、例えば、本発明の導電性微粒子とバインダー樹脂等を含む樹脂組成物をペースト状にすることにより得られる。得られた異方性導電ペーストは、例えば、適当なディスペンサーに入れられ、接続すべき電極上に所望の厚さで塗工され、塗工された異方性導電ペースト上に対向電極を重ね合わせ、加熱しながら加圧して樹脂を硬化させることにより、電極間の接続に使用される。
異方性導電接着剤は、例えば、本発明の導電性微粒子とバインダー樹脂などを含む樹脂組成物を所望の粘度に調整することにより得られる。得られた異方性導電接着剤は、異方性導電ペーストと同様、電極上に所望の厚さで塗工した後、対向電極を重ね合わせ、両者を接着することにより電極間の接続に使用される。
異方性導電インクは、例えば、本発明の導電性微粒子とバインダー樹脂等を含む樹脂組成物に溶媒を加えて印刷に適した粘度に調整することにより得られる。得られた異方性導電インクは、例えば、接着すべき電極上にスクリーン印刷し、溶媒を蒸発させた後、異方性導電インクによる印刷面に対向電極を重ね合わせ、加熱圧縮することにより電極間の接続に使用される。
このような異方性導電材料は、通常、絶縁性のバインダー樹脂中に本発明の導電性微粒子を分散させ所望の形態とすることで製造されるが、絶縁性のバインダー樹脂と導電性微粒子とを別々に使用して、基材間あるいは電極端子間を接続してもかまわない。
バインダー樹脂としては、特に限定されず、例えば、アクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体などの熱可塑性樹脂;グリシジル基を有するモノマーやオリゴマー、イソシアネートなどの硬化剤との反応により硬化する硬化性樹脂組成物、光や熱により硬化する硬化性樹脂組成物;などが挙げられる。
本発明の異方性導電材料において、上記本発明の導電性微粒子の含有量は、用途に応じて適宜決定すればよいが、例えば、異方導電性材料の全量に対して2〜70体積%が好ましい。より好ましくは5体積%以上、さらに好ましくは10体積%以上であり、より好ましくは50体積%以下、さらに好ましくは40体積%以下である。導電性微粒子の含有量が少なすぎると、充分な電気的導通が得られ難い場合があり、一方、導電性微粒子の含有量が多すぎると、導電性微粒子同士が接触してしまい、異方性導電材料としての機能が発揮され難い場合がある。
本発明の異方性導電材料におけるフィルム膜厚、ペーストや接着剤の塗工膜厚、印刷膜厚などについては、使用する本発明の導電性微粒子の粒子径と、接続すべき電極の仕様とを考慮し、接続すべき電極間に導電性微粒子が狭持され、且つ接続すべき電極が形成された接合基板同士の空隙がバインダー樹脂層により充分に満たされるように、適宜設定することが好ましい。
本発明の異方性導電材料は、低温での電気的接続に供しても、初期の接続抵抗値を充分に低くし、かつ経時的な抵抗値の上昇も抑制できるものであり、優れた接続信頼性を発揮する。したがって、本発明の異方性導電材料を用いて接続部位間を電気的に接続する際の接続方法は、特に制限されないが、通常よりも低温で行うことが、本発明の効果を有意に発揮するうえで望ましい。具体的には、接続時の温度は190℃以下とするのが好ましく、より好ましくは170℃以下、さらに好ましくは150℃以下とするのがよい。ただし、接続時の温度があまりに低すぎると、接続が不完全になる虞があるので、接続時の温度は、80℃以上とするのが好ましく、より好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120℃以上とするのがよい。このような低温で接続した場合であっても本発明の異方性導電材料により接続された接続構造体は、接続信頼性に優れたものとなる。
本発明の異方性導電材料を用いて電気的接続を行うに際しては、接続時の圧力は、特に制限されないが、通常1〜100MPaである。また、接続時間(熱および圧を付加する時間)は、温度や圧力に応じて適宜設定すればよいが、通常10秒〜3600秒である。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
以下の実施例、比較例において粒子の各種物性は下記の方法で測定した。
<個数平均粒子径、変動係数(CV値)>
粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製「コールターマルチサイザーIII型」)により30000個の粒子の粒子径を測定し、個数平均粒子径を求めるとともに、粒子径の標準偏差を求め、下記式に従って粒子径のCV値(変動係数)を算出した。
粒子の変動係数(%)=100×(粒子径の標準偏差/個数平均粒子径)
<ガラス転移温度>
示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ(株)社製「EXSTAR6000」)を使用し、試料量10mg〜20mg、窒素気流下(流量50mL/分)で、30℃から200℃まで昇温速度を10℃/分とする条件で試料(基材粒子)を昇温し、測定を行った。具体的には、まず、規定のアルミパンに試料(基材粒子)を計り取り、レファレンスのアルミパン(試料を入れていないもの)とともに示差走査熱量計の所定の位置にセットし、窒素が規定流量(50mL/分)流れるように調整し、装置が安定した後、1回目の昇
温を開始した。30℃から200℃まで昇温した後、一旦冷却し、次いで1回目と同条件で2回目の昇温を行った。このとき得られたDSC曲線のベースラインシフトをもとに、基材粒子のガラス転移温度を計算した。
<導電性金属層膜厚>
フロー式粒子像解析装置(シスメックス社製「FPIA−3000」)により、まず得られた導電性微粒子について1000個の粒子の粒子径Y(μm)を測定した。次に、得られた導電性微粒子1gに20%食塩水を10g加えて、超音波分散を行った後、69%硝酸を1g添加して80℃で攪拌を行うことにより導電性金属層を溶解させ、その後、ろ過により基材粒子を取出し、乾燥させて基材粒子粉末を得た。この導電性金属層を溶解させて得た基材粒子について1000個の粒子の粒子径X(μm)を上記と同様のフロー式粒子像解析装置により測定した。そして下記式に従って導電性金属層の膜厚を算出した。
導電性金属層膜厚(μm)=(Y−X)/2
<50%K値減少率>
微小硬度試験機(H.FISHER社製「HM2000LT」)を用い、25℃において、マイクロスライドグラス(プレクリン水縁磨:厚さ1.3mm)上に散布した粒子1個について、50μm四方の正方形平面圧子(材質:ダイヤモンド)を用いて、荷重増加(dSQRT(F)/dt=一定)モードで、最大荷重50mNまで25秒かけて到達するように粒子の中心方向へ荷重をかけた。そして、粒子の直径が50%変位したときの荷重値(mN)とそのときの変位量(μm)を測定し、得られた荷重値(mN)を圧縮荷重(N)に換算し、得られた変位量(μm)を圧縮変位(mm)に換算し、粒子の平均粒子径(μm)から粒子の半径(mm)を算出し、これらを用いて下記式に基づき25℃における圧縮弾性率(K値)を算出した。なお、測定は各試料について、異なる10個の粒子に対して行い、平均した値を測定値とした。
Figure 2014239052
(ここで、E:圧縮弾性率(N/mm2)、F:圧縮荷重(N)、S:圧縮変位(mm)
、R:粒子の半径(mm)である。)
次に、前記微小硬度試験機の加熱ステージにより上記マイクロスライドグラス上の粒子を150℃に加熱し、その状態で、上述した25℃における50%K値と同様にして、150℃における50%K値を求めた。
そして、25℃における50%K値と、150℃における50%K値とから、下記式に基づき、50%K値減少率(%)を算出した。
50%K値減少率(%)=100−[(150℃における50%K値)/(25℃に
おける50%K値)×100]
なお、参考として、上述したように所定の温度(25℃および150℃)で50%K値を求めるに際しては、粒子の直径が10%変位したとき、20%変位したとき、30%変位したとき、40%変位したとき、および60%変位したときの各荷重値(mN)とそのときの変位量(μm)をも測定し、50%K値と同様にして、25℃及び150℃における10%K値、20%K値、30%K値、40%K値、および60%K値も求めた。
〔実施例1〕
(基材粒子の作製)
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水1625部、25%アンモニア水25部およびメタノール564部を仕込み、攪拌下、滴下口から3−メタクリロキシプロピルトリメトキシラン145部およびメタノール240部の混合液を添加して、30℃で2時間攪拌することにより、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを加水分解、縮合させ、ポリシロキサン粒子の乳濁液を得た。
他方、乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製「ハイテノール(登録商標)NF−08」)の20%水溶液21.5部をイオン交換水850部で希釈した溶液に、スチレン737部およびアクリル酸ブチル130部からなる重合性組成物と、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製「V−65」)10部とを溶解した溶液を加えて乳化分散させて、重合性組成物の乳化液を調製した。
上記で得られたポリシロキサン粒子の乳濁液に、引き続き上記で得られた重合性組成物の乳化液を添加して、さらに攪拌を行った。乳化液の添加から2時間後、混合液をサンプリングして顕微鏡で観察したところ、ポリシロキサン粒子が重合性組成物を吸収して肥大化していることが確認できた。
次いで、混合液にポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製「ハイテノール(登録商標)NF−08」)の20%水溶液100部およびイオン交換水2000部を加え、窒素雰囲気下で65℃まで昇温させて、65℃で2時間保持することにより、重合性組成物のラジカル重合を行った。その後、反応液(乳濁液)を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した後、80℃で12時間真空乾燥し、基材粒子(1)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
(導電性微粒子の作製)
基材粒子(1)に水酸化ナトリウムによるエッチング処理を施した後、二塩化スズ溶液に接触させることによりセンシタイジングし、次いで、二塩化パラジウム溶液に浸漬させることによりアクチベーティングする、センシタイジング−アクチベーション法によって、パラジウム核を形成させた。
このようにしてパラジウム核を形成させた基材粒子10部をイオン交換水400部に添加し、超音波分散処理を行った後、70℃の温浴で基材粒子懸濁液を加温した。この懸濁液を加温しながら、別途70℃に加温した無電解めっき液(日本カニゼン(株)製「シューマーS680」)600部を加えることにより、無電解ニッケルめっき反応を生じさせた。水素ガスの発生が終了したことを確認した後、固液分離を行い、続いて金置換めっき
処理を行うことにより表面に金を析出させた。次に、固液分離し、イオン交換水、メタノールの順で洗浄した後、100℃で2時間真空乾燥を行って、ニッケル−金めっきされた導電性微粒子(1)を得た。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚は0.09μmであった。
〔実施例2〕
実施例1において、重合性組成物をスチレン607部およびアクリル酸ブチル260部に変更したこと以外は、実施例1の(基材粒子の作製)と同様にして、基材粒子(2)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(2)を用い、導電性金属層の膜厚が0.08μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(2)を得た。
〔実施例3〕
実施例1において、ポリシロキサン粒子の乳濁液を得る際の四つ口フラスコへの仕込み配合を、イオン交換水1625部、25%アンモニア水25部およびメタノール704部に変更し、攪拌下、滴下口から添加する3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびメタノールの量を、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン145部およびメタノール100部に変更したこと以外は、実施例1の(基材粒子の作製)と同様にして、基材粒子(3)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(3)を用い、導電性金属層の膜厚が0.08μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(3)を得た。
〔実施例4〕
実施例1において、ポリシロキサン粒子の乳濁液を得る際の四つ口フラスコへの仕込み配合を、イオン交換水1625部、25%アンモニア水25部およびメタノール724部に変更し、攪拌下、滴下口から添加する3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびメタノールの量を、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン145部およびメタノール80部に変更したこと以外は、実施例1の(基材粒子の作製)と同様にして、基材粒子(4)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(4)を用いたこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(4)を得た。
〔実施例5〕
実施例4において、重合性組成物をスチレン806部およびアクリル酸ブチル61部に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、基材粒子(5)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(5)を用い、導電性金属層の膜厚が0.08μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(5)を得た。
〔実施例6〕
実施例4において、重合性組成物をスチレン607部およびアクリル酸ブチル260部に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、基材粒子(6)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(6)を用いたこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(6)を得た。
〔実施例7〕
実施例4において、重合性組成物をスチレン572部およびアクリル酸ブチル295部に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、基材粒子(7)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(7)を用いたこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(7)を得た。
〔実施例8〕
実施例1において、ポリシロキサン粒子の乳濁液を得る際の四つ口フラスコへの仕込み配合を、イオン交換水1625部、25%アンモニア水25部およびメタノール794部に変更し、攪拌下、滴下口から添加する3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびメタノールの量を、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン145部およびメタノール10部に変更したこと以外は、実施例1の(基材粒子の作製)と同様にして、基材粒子(8)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(8)を用い、導電性金属層の膜厚が0.07μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(8)を得た。
〔実施例9〕
実施例8において、重合性組成物をスチレン806部およびアクリル酸ブチル61部に変更したこと以外は、実施例8と同様にして、基材粒子(9)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(9)を用い、導電性金属層の膜厚が0.07μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(9)を得た。
〔実施例10〕
実施例8において、重合性組成物をスチレン607部およびアクリル酸ブチル260部に変更したこと以外は、実施例8と同様にして、基材粒子(10)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(10)を用い、導電性金属層の膜厚が0.07μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(10)を得た。
〔実施例11〕
実施例8において、重合性組成物をスチレン572部およびアクリル酸ブチル295部に変更したこと以外は、実施例8と同様にして、基材粒子(11)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(11)を用い、導電性金属層の膜厚が0.07μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(11)を得た。
〔実施例12〕
実施例1において、ポリシロキサン粒子の乳濁液を得る際の四つ口フラスコへの仕込み配合を、イオン交換水1625部、25%アンモニア水25部およびメタノール564部に変更し、攪拌下、滴下口から添加する3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびメタノールの量を、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン145部およびメタノール240部に変更したこと以外は、実施例1の(基材粒子の作製)と同様にして、基材粒子(12)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(12)を用い、導電性金属層の膜厚が0.06μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(12)を得た。
〔実施例13〕
(基材粒子の作製)
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水90部、重合性組成物の一部としてスチレン10部、n−デシルメルカプタン0.5部、塩化ナトリウム0.1部を仕込み、反応容器内に1時間窒素を流して反応容器内を窒素置換した。その後、反応容器内の混合溶液を70℃まで昇温させた後、少量のイオン交換水に溶かした0.1部の過硫酸カリウムを混合溶液に加え、次いで70℃で24時間反応を行った。その後、反応液(乳濁液)を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄し、重合体シード粒子を得た。得られた重合体シード粒子の粒子径を測定したところ、個数平均粒子径は0.7μm、変動係数(CV値)は3.0%であった。
次に、冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、得られた重合体シード粒子0.5部、イオン交換水50部、乳化剤としてラウリル硫酸ナトリウム0.05部を加え、均一に分散させて重合体シード粒子分散液を作製し、その中にポリビニルアルコールの3%水溶液20部を加えた。他方、ラウリル硫酸ナトリウム0.1部をイオン交換水50部に溶解させた溶液に、重合性組成物の残部としてスチレン4.25部およびアクリル酸ブチル0.75部と、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.10部とを混合して加え、ホモジナイザーで攪拌することによりモノマーエマルションを調製した。次いで、得られたモノマーエマルションを上記重合体シード粒子分散液中に添加して攪拌し、窒素雰囲気下、70℃まで昇温した後、70℃で24時間保持し、重合性組成物のラジカル重合を行った。その後、反応液(乳濁液)を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した後、80℃で12時間真空乾燥し、基材粒子(13)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
(導電性微粒子の作製)
基材粒子(1)に代えて基材粒子(13)を用いたこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(13)を得た。
〔実施例14〕
実施例13において、重合性組成物の残部をスチレン3.5部およびアクリル酸ブチル1.5部に変更したこと以外は、実施例13の(基材粒子の作製)と同様にして、基材粒子(14)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(14)を用い、導電性金属層の膜厚が0.08μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(14)を得た。
〔実施例15〕
実施例4において、導電性金属層の膜厚が0.12μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例4と同様にして、導電性微粒子(15)を得た。
〔実施例16〕
実施例4において、導電性金属層の膜厚が0.15μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例4と同様にして、導電性微粒子(16)を得た。
〔実施例17〕
実施例1において、ポリシロキサン粒子の乳濁液を得る際の四つ口フラスコへの仕込み配合を、イオン交換水3250部、25%アンモニア水50部およびメタノール1128部に変更したこと以外は、実施例1の(基材粒子の作製)と同様にして、基材粒子(17)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(17)を用い、導電性金属層の膜厚が0.07μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(17)を得た。
〔実施例18〕
実施例17において、重合性組成物をスチレン607部およびアクリル酸ブチル260部に変更したこと以外は、実施例17と同様にして、基材粒子(18)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(18)を用い、導電性金属層の膜厚が0.07μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、導電性微粒子(18)を得た。
〔比較例1〕
実施例1において、重合性組成物をスチレン867部に変更したこと以外は、実施例1の(基材粒子の作製)と同様にして、比較用の基材粒子(C1)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(C1)を用いたこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、比較用の導電性微粒子(C1)を得た。
〔比較例2〕
実施例1において、重合性組成物をスチレン538部およびアクリル酸ブチル329部に変更したこと以外は、実施例1の(基材粒子の作製)と同様にして、比較用の基材粒子(C2)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(C2)を用いたこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、比較用の導電性微粒子(C2)を得た。
〔比較例3〕
実施例4において、重合性組成物をスチレン867部に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、比較用の基材粒子(C3)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(C3)を用い、導電性金属層の膜厚が0.08μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、比較用の導電性微粒子(C3)を得た。
〔比較例4〕
実施例4において、重合性組成物をスチレン538部およびアクリル酸ブチル329部に変更したこと以外は、実施例4と同様にして、比較用の基材粒子(C4)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(C4)を用い、導電性金属層の膜厚が0.08μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、比較用の導電性微粒子(C4)を得た。
〔比較例5〕
実施例13において、重合性組成物の残部をスチレン5部に変更したこと以外は、実施例13と同様にして、比較用の基材粒子(C5)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(C5)を用い、導電性金属層の膜厚が0.08μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、比較用の導電性微粒子(C5)を得た。
〔比較例6〕
実施例13において、重合性組成物の残部をスチレン3.1部およびアクリル酸ブチル1.9部に変更したこと以外は、実施例13と同様にして、比較用の基材粒子(C6)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(C6)を用い、導電性金属層の膜厚が0.0
8μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、比較用の導電性微粒子(C6)を得た。
〔比較例7〕
実施例4において、導電性金属層の膜厚が0.18μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例4と同様にして、比較用の導電性微粒子(C7)を得た。
〔比較例8〕
実施例4において、導電性金属層の膜厚が0.008μmとなるように、無電解めっき液の使用量とイオン交換水の使用量を調整したこと以外は、実施例4と同様にして、比較用の導電性微粒子(C8)を得た。
〔比較例9〕
実施例17において、重合性組成物をスチレン867部に変更したこと以外は、実施例17と同様にして、比較用の基材粒子(C9)を得た。得られた基材粒子の個数平均粒子径、変動係数(CV値)およびガラス転移温度は、表1に示す通りであった。
次に、基材粒子(1)に代えて基材粒子(C9)を用いたこと以外は、実施例1の(導電性微粒子の作製)と同様にして、比較用の導電性微粒子(C9)を得た。
なお、以上の実施例および比較例で得られた基材粒子のうち、基材粒子(1)、基材粒子(2)、基材粒子(C1)、基材粒子(17)、基材粒子(18)および基材粒子(C9)について、25℃および150℃における50%K値を測定し、50%K値減少率(%)を求めた。それらの測定結果は表2に示す。また参考として、25℃および150℃における10%K値、20%K値、30%K値、40%K値、および60%K値を表2に示し、25℃における圧縮率ごとのK値を図1に、150℃における圧縮率ごとのK値を図2にそれぞれ示す。
次に、以上の実施例1〜18および比較例1〜9で得られた導電性微粒子を用いて異方性導電材料(導電性接着ペースト)を作製し、初期抵抗値および温度サイクル試験後の抵抗値を測定することにより接続信頼性を評価した。
すなわち、導電性微粒子2gをエポキシ樹脂(三井化学製「ストラクトボンド(登録商標)XN−5A」)100gに混ぜて分散させ、導電性接着ペーストを作製した。この導電性接着ペースト0.1mgを、内面にITO透明電極膜が形成された2枚のPET基板で挟み、プレス機により13.7MPaの圧力を掛けつつ130℃で30分間熱圧着して、試験片を作製した。そして、まず、得られた試験片について、作製直後の抵抗値(Ω)を四端子法により測定し、これを初期抵抗値とした。次いで、この試験片を、温度サイクル試験、具体的には−40℃の雰囲気下に30分間置いた後100℃の雰囲気下に30分間置くことを1サイクルとし、これを1000サイクル繰り返す試験に供し、試験後の抵抗値(Ω)を四端子法により測定し、これを温度サイクル試験後抵抗値とした。そして、得られた初期抵抗値および温度サイクル試験後抵抗値から下記式に基づき変化率(%)を算出した。変化率が低いほど、優れた接続信頼性を発揮するのであり、具体的には、変化率が10%未満である場合を合格とした。
変化率(%)=[(温度サイクル試験後抵抗値−初期抵抗値)/初期抵抗値]×100
得られた初期抵抗値、温度サイクル試験後抵抗値および変化率を表1に纏めて示す。
Figure 2014239052
Figure 2014239052
表1から、基材粒子のガラス転移温度が50〜100℃である実施例1〜18の導電性微粒子は、初期抵抗値および温度サイクル試験後抵抗値が共に低く、しかも変化率も小さいものであり、優れた接続信頼性を発揮しうるものであることが分かった。なお、実施例
4、15、16を比較すると、金属層の膜厚が厚くなるにつれて変化率がやや大きくなる傾向が認められた。
一方、基材粒子のガラス転移温度が46℃付近の比較例2、4、6の導電性微粒子は、初期抵抗値は実施例と同等であるものの、温度サイクル試験後抵抗値が大きく上昇して、変化率がいずれも20%以上となっており、接続信頼性に劣ることが明らかであった。また、ガラス転移温度が105℃付近の比較例1、3、5、9の導電性微粒子は、初期抵抗値が高くなる傾向が認められた。また、金属層の膜厚が0.18μmと厚すぎる比較例7の導電性微粒子は、初期抵抗値は実施例と同等であるものの、温度サイクル試験後抵抗値が高くなる結果、変化率が大きくなり、逆に、金属層の膜厚が0.008μmと薄すぎる比較例8の導電性微粒子では、初期抵抗値が高くなることが明らかであった。

Claims (6)

  1. 基材粒子と該基材粒子の表面を被覆する導電性金属層とを備えた導電性微粒子であって、前記基材粒子はガラス転移温度(Tg)が50℃以上100℃以下である重合体粒子であり、前記導電性金属層の膜厚が0.01〜0.15μmであることを特徴とする導電性微粒子。
  2. 前記導電性金属層の膜厚が0.10μm未満である、請求項1に記載の導電性微粒子。
  3. 前記基材粒子の個数平均粒子径が0.5〜10.0μmである、請求項1または2に記載の導電性微粒子。
  4. 前記基材粒子が、ビニル基含有モノマーおよび/または重合性ポリシロキサンを5質量%以上含む重合性組成物を重合したものである、請求項1〜3のいずれかに記載の導電性微粒子。
  5. 表面の少なくとも一部に絶縁性樹脂層を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の導電性微粒子。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の導電性微粒子を含有してなる異方性導電材料。
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