JP2014235381A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】扁平顔料の姿勢が不規則な定着画像を得る。【解決手段】画像形成装置は、扁平顔料を含む第1トナーを用いて第1画像を形成する第1形成部と、前記扁平顔料を含まない第2トナーを用いて第2画像を形成する第2形成部と、前記第1画像を定着する場合には、前記第1画像を含まず前記第2画像を含む第3画像を定着する場合よりも小さい熱量にて該第1画像を記録媒体に定着する定着部と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
特許文献1には、感光体上に現像した金色トナー像と金色トナー像以外の他の色のトナー像とを像担持体に積層した後、定着して画像形成する画像形成装置であって、前記他の色のトナー像上に前記金色トナー像が像担持体に積層されることを特徴とする画像形成装置が開示されている。
特開2006−317632号公報
本発明は、扁平顔料の姿勢が不規則な定着画像を得ることを課題とする。
請求項1の発明は、扁平顔料を含む第1トナーを用いて第1画像を形成する第1形成部と、前記扁平顔料を含まない第2トナーを用いて第2画像を形成する第2形成部と、前記第1画像を定着する場合には、前記第1画像を含まず前記第2画像を含む第3画像を定着する場合よりも小さい熱量にて該第1画像を記録媒体に定着する定着部と、を備える。
請求項2の発明では、前記定着部が前記第3画像を定着する場合の定着温度における前記第2トナーの貯蔵弾性率は、前記定着温度における前記第1トナーの貯蔵弾性率よりも小さい。
請求項3の発明では、前記第2形成部は、前記定着部が前記第1画像と共に前記第2画像を記録媒体に定着する場合には、前記定着部が前記第3画像を記録媒体に定着する場合よりも、前記第2画像を構成する単位面積当たりのトナー質量を低減して、前記第2画像を形成する。
本発明の請求項1の構成によれば、本構成における定着部を備えない場合に比べ、扁平顔料の姿勢が不規則な定着画像を得ることができる。
本発明の請求項2の構成によれば、定着温度における第2トナーの貯蔵弾性率が定着温度における第1トナーの貯蔵弾性率よりも大きい場合に比べ、定着部が第1画像と共に第2画像を小さい熱量にて定着しても、第2画像の画質への影響を抑制できる。
本発明の請求項3の構成によれば、本構成における第2形成部を備えない場合に比べ、定着部が第1画像と共に第2画像を小さい熱量にて定着しても、第2画像の画質への影響を抑制できる。
(A)(B)本発明の第1実施形態に係る画像形成装置によって形成されたトナー画像に含まれる扁平顔料の姿勢を比較例と共に示した断面図である。 (A)(B)本発明の第1実施形態に係る画像形成装置によって形成されたトナー画像に含まれる扁平顔料の姿勢を比較例と共に示した平面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に用いられたトナーに含まれる扁平顔料の平面図及び側面図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置によって形成されたトナー画像の光輝感と定着の際の熱量との関係を示したグラフである。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられたトナー画像形成部を示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置に備えられた画像形成部を示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る画像形成装置を示した概略構成図である。
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。なお、各図に示す矢印Hは鉛直方向を示し、矢印Wは、水平方向であって装置幅方向を示す。
≪第1実施形態≫
<画像形成装置の全体構成>
図7は、画像形成装置10を正面側から見た全体構成を示す概略図である。この図に示される如く、画像形成装置10は、電子写真方式により記録媒体としてのシート部材Pに画像を形成する画像形成部12と、シート部材Pを搬送する媒体搬送装置50と、画像が形成されたシート部材Pに対する後処理等を行う後処理部60と、を含んで構成されている。
さらに、画像形成装置10は、前述の各部及び後述の電源部80の制御を行う制御部70、及び制御部70を含む上記各部に電力を供給する電源部80を含んで構成されている。
また、画像形成部12は、トナー画像を形成するトナー画像形成部20と、トナー画像形成部20で形成されたトナー画像をシート部材Pに転写する転写装置30と、シート部材Pに転写されたトナー画像をシート部材Pに定着する定着装置40(定着部の一例)と、を含んで構成されている。
媒体搬送装置50は、画像形成部12にシート部材Pを供給する媒体供給部52と、トナー画像が形成されたシート部材Pを排出する媒体排出部54と、を含んで構成されている。また、媒体搬送装置50は、シート部材Pの両面に画像を形成させる際に用いられる媒体戻し部56と、後述する中間搬送部58と、を含んで構成されている。
後処理部60は、画像形成部12でトナー画像が転写されたシート部材Pを冷却する媒体冷却部62と、シート部材Pの湾曲を矯正する矯正装置64と、シート部材Pに形成された画像を検査する画像検査部66と、を含んで構成されている。後処理部60を構成する各部は、媒体搬送装置50の媒体排出部54中に配置されている。
画像形成装置10は、媒体搬送装置50の媒体排出部54を構成する排出媒体受け部541を除き、各部が筐体90内に収容されている。この実施形態における筐体90は、装置幅方向に隣り合う第1筐体91及び第2筐体92より成る2分割構造とされている。これにより、画像形成装置10の搬送単位が装置幅方向に小型化されている。
第1筐体91には、後述する定着装置40を除く画像形成部12の主要部と、媒体供給部52とが収容されている。第2筐体92には、画像形成部12を構成する定着装置40と、排出媒体受け部541を除く媒体排出部54と、媒体冷却部62と、画像検査部66と、媒体戻し部56と、制御部70と、電源部80とが収容されている。第1筐体91と第2筐体92とは、一例として図示しないボルト・ナット等の締結手段によって結合されている。この結合状態で第1筐体91と第2筐体92との間には、画像形成部12の後述する転写ニップNTから定着ニップNFへのシート部材Pの連絡開口部90C1、及び媒体戻し部56から媒体供給部52へのシート部材Pの連絡路90C2が形成されている。
(画像形成部)
画像形成部12は、前述の通りトナー画像形成部20と、転写装置30と、定着装置40と、を含んで構成されている。トナー画像形成部20は、色ごとにトナー画像を形成するように複数備えられている。この実施形態では、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の計6色のトナー画像形成部20が設けられている。図7に示す(V)、(W)、(Y)、(M)、(C)、(K)は、上記各色を示している。転写装置30は、6色分のトナー画像が重畳して一次転写された転写ベルト31から、転写ニップNTにおいてシート部材Pに6色分のトナー画像を転写するようになっている。
なお、本実施形態では、一例として、後述するように、第1特別色(V)は、扁平顔料を含むトナーが用いられる銀色とされる。一方、第2特別色(W)は、他の色に比して頻繁に使用されるユーザ特有のコーポレート色とされる。
〔トナー画像形成部〕
各色のトナー画像形成部20は、用いるトナーを除き基本的に同様に構成されている。したがって、以下、各色のトナー画像形成部20について、特に区別することなく説明する。トナー画像形成部20は、図5に示されるように、像保持体の一例である感光体ドラム21と、帯電器22と、露光装置23と、現像器の一例である現像装置24と、清掃装置25と、除電装置26とを含んで構成されている。
[感光体ドラム]
感光体ドラム21は、円筒状に形成されて接地され、図示しない駆動手段によって自軸周りに回転駆動されるようになっている。感光体ドラム21の表面には、一例として負の帯電極性を呈する感光層が形成されている。図7に示される如く、各色の感光体ドラム21は、正面視で装置幅方向に沿って直線状に並べて配置されている。
[帯電器]
帯電器22は、図5に示されるように、感光体ドラム21の表面(感光層)を負極性に帯電させるようになっている。この実施形態では、帯電器22は、コロナ放電方式(非接触帯電方式)のスコロトロン帯電器とされている。
[露光装置]
露光装置23は、感光体ドラム21の表面に静電潜像を形成するようになっている。具体的には、制御部70を構成する画像信号処理部71(図7参照)から受け取った画像データに応じて、変調した露光光Lを帯電器22により帯電された感光体ドラム21の表面に照射するようになっている。この露光装置23による露光光Lの照射によって、感光体ドラム21の表面には静電潜像が形成される。
[現像装置]
現像装置24は、トナーを含む現像剤Gで感光体ドラム21の表面に形成された静電潜像を現像することで、感光体ドラム21の表面にトナー画像を形成するようになっている。この現像装置24には、現像剤Gを補給するためのトナーカートリッジ27が図示しない補給路を介してつながっている。各色のトナーカートリッジ27は、感光体ドラム21、露光装置23に対する上方に正面視で装置幅方向に並べて配置されており、個別に交換可能とされている。
[清掃装置]
清掃装置25は、転写装置30へのトナー画像の転写後に感光体ドラム21の表面に残留したトナーを感光体ドラム21の表面から掻き取るブレード状とされている。
[除電装置]
除電装置26は、転写後の感光体ドラム21に光を照射して除電を行う。これにより、感光体ドラム21の表面の帯電履歴がキャンセルされるようになっている。
〔転写装置〕
転写装置30は、各色の感光体ドラム21のトナー画像を転写ベルト31に重畳して一次転写し、該重畳されたトナー画像をシート部材Pに二次転写するようになっている。以下、具体的に説明する。
[転写ベルト]
転写ベルト31は、図6に示されるように、無端状を成し、複数のロール32に巻き掛けられて姿勢が決められている。この実施形態では、転写ベルト31は、正面視で装置幅方向に長い逆鈍角三角形状の姿勢とされている。複数のロール32のうち、図6に示すロール32Dは、図示しないモータの動力により転写ベルト31を矢印A方向に周回させる駆動ロールとして機能する。
また、複数のロール32のうち、図6に示すロール32Tは、転写ベルト31に張力を付与する張力付与ロールとして機能する。複数のロール32のうち、図6に示すロール32Bは、後述する二次転写ロール34の対向ロールとして機能する。ロール32Bには、前述の通り逆さ鈍角三角形状の姿勢とされた転写ベルト31の鈍角を成す下端側の頂部が巻き掛けられている。この転写ベルト31は、前述した姿勢で装置幅方向に延びる上辺部において、各色の感光体ドラム21に下方から接触している。
[一次転写ロール]
この転写ベルト31の内側には、各感光体ドラム21のトナー画像を転写ベルト31に転写させる転写部材の一例である一次転写ロール33が配置されている。各一次転写ロール33は、転写ベルト31を挟んで対応する色の感光体ドラム21に対して対向配置されている。また、一次転写ロール33は、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この転写バイアス電圧の印加により、感光体ドラム21に形成されたトナー画像が転写ベルト31に転写される構成である。
[二次転写ロール]
また、転写装置30は、転写ベルト31に重畳されたトナー画像をシート部材Pに転写する二次転写ロール34を備えている。二次転写ロール34は、ロール32Bとの間に転写ベルト31を挟むように配置され、転写ベルト31との間に転写ニップNTを形成している。この転写ニップNTには、媒体供給部52から適時にシート部材Pが供給されるようになっている。二次転写ロール34は、図示しない給電部によって、トナー極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加されるようになっている。この転写バイアス電圧の印加により、転写ニップNTを通過するシート部材Pに、転写ベルト31からシート部材Pにトナー画像が転写されるようになっている。
[清掃装置]
さらに、転写装置30は、二次転写後に転写ベルト31を清掃する清掃装置35を備えている。清掃装置35は、転写ベルト31の周回方向において、二次転写が行われる部分(転写ニップNT)の下流側で、かつ一次転写が行われる部分の上流側に配置されている。清掃装置35は、転写ベルト31の表面に残留したトナーを転写ベルト31の表面から掻き取るブレード351を備えている。
〔定着装置〕
定着装置40は、転写装置30においてトナー画像が転写されたシート部材Pに、該トナー画像を定着させるようになっている。この実施形態では、定着装置40は、複数のロール413に巻き掛けられた定着ベルト411と加圧ロール42とで形成される定着ニップNFにおいてトナー画像を加熱しつつ加圧することで、トナー画像をシート部材Pに定着する構成とされている。なお、ロール413Hは、内部に例えばヒータを備えると共に図示せぬモータから伝達される駆動力により回転する加熱ロールとされている。これにより、定着ベルト411が矢印R方向に周回するようになっている。
また、加圧ロール42は、図示せぬモータから伝達される駆動力により、定着ベルト411の周速度と同様の周速度で回転するようになっている。
(媒体搬送装置)
図7に示されるように、媒体搬送装置50は、媒体供給部52と、媒体排出部54と、媒体戻し部56と、中間搬送部58と、を含んで構成されている。
〔媒体供給部〕
媒体供給部52は、シート部材Pが積載して収容される収容器521を備えている。この実施形態では、収容器521は、転写装置30に対して下方で装置幅方向に沿って2つ並べて配置されている。
各収容器521から二次転写位置である転写ニップNTまでには、複数の搬送ロール対522及び図示しないガイド等によって媒体供給経路52Pが形成されている。媒体供給経路52Pは、2箇所の折返部52P1、52P2において装置幅方向に折り返されて上昇しつつ転写ニップNTに至る形状(略「S」字状)を成している。
そして、各収容器521の上側には、収容器521に積載された最上位のシート部材Pを送り出す送出ロール523が配置されている。複数の搬送ロール対522のうち、シート部材Pの搬送方向の最上流側の搬送ロール対522Sは、送出ロール523によって収容器521から重なって送り出されたシート部材Pを一枚ずつに分離する分離ロールとして機能する。また、複数の搬送ロール対522のうち、シート部材Pの搬送方向において転写ニップNTの直上流に位置する搬送ロール対522Rは、転写ベルト31上のトナー画像の移動タイミングとシート部材Pの搬送タイミングを合わせるように動作されるようになっている。
また、媒体供給部52は、予備搬送経路52Prを備えている。予備搬送経路52Prは、第1筐体91の第2筐体92側とは反対側の開口部91Wから発し、媒体供給経路52Pの折返部52P2に合流している。予備搬送経路52Prは、第1筐体91の開口部91W側に隣接して配置されるオプションの記録媒体供給装置(図示省略)から送り出されたシート部材Pを画像形成部12に送り込む際の搬送経路とされている。
〔中間搬送部〕
図6に示されるように、中間搬送部58は、転写装置30の転写ニップNTから定着装置40の定着ニップNFまでの間に配置され、ロールに巻き掛けられた無端状の搬送ベルトを備えたベルト搬送部材581を複数備えている。
ベルト搬送部材581の内側から空気を吸引(負圧吸引)してシート部材Pを搬送ベルトの表面に吸い付けながら搬送ベルトが周回してシート部材Pを搬送するようになっている。
〔媒体排出部〕
図7に示されるように、媒体排出部54は、画像形成部12の定着装置40でトナー画像が定着されたシート部材Pを、第2筐体92における第1筐体91側とは反対側の端部に形成された排出口92Wから筐体90の外部に排出するようになっている。
媒体排出部54は、排出口92Wから排出されたシート部材Pを受ける排出媒体受け部541を備えている。
この媒体排出部54は、定着装置40(定着ニップNF)から排出口92Wまでにシート部材Pを搬送する媒体排出経路54Pを有する。媒体排出経路54Pは、ベルト搬送部材543、複数のロール対542、及び図示しないガイド等によって形成されている。そして、複数のロール対542のうち、シート部材Pの排出方向の最下流に配置されたロール対542Eは、シート部材Pを排出媒体受け部541上に排出する排出ロールとして機能する。
〔媒体戻し部〕
媒体戻し部56は、複数のロール対561を備えている。複数のロール対561は、両面に画像を形成する要求がある場合に、画像検査部66を通過したシート部材Pが送り込まれる反転経路56Pを形成している。反転経路56Pは、分岐パス56P1と、搬送パス56P2と、反転パス56P3とを有する。分岐パス56P1は、媒体排出経路54Pから分岐されている。搬送パス56P2は、分岐パス56P1から受け取ったシート部材Pを媒体供給経路52Pに送り込むようになっている。反転パス56P3は、搬送パス56P2の途中に設けられ、搬送パス56P2を搬送されるシート部材Pの搬送方向を逆向きに折り返すことで(スイッチバック搬送させて)表裏を反転させるようになっている。
(後処理部)
後処理部60を構成する媒体冷却部62、矯正装置64、及び画像検査部66は、媒体排出部54の媒体排出経路54P上において分岐パス56P1の分岐部分に対するシート部材Pの排出方向の上流側に、排出方向の上流側からこの順で配置されている。
〔媒体冷却部〕
媒体冷却部62は、シート部材Pの熱を吸収する吸熱装置621と、シート部材Pを吸熱装置621に押し付ける押付装置622とを備えている。吸熱装置621は、媒体排出経路54Pに対する上側に配置され、押付装置622は、媒体排出経路54Pに対する下側に配置されている。
吸熱装置621は、無端状の吸熱ベルト6211と、吸熱ベルト6211を支持する複数のロール6212と、吸熱ベルト6211内に配置されたヒートシンク6213と、ヒートシンク6213を冷却するためのファン6214とを含んで構成されている。
吸熱ベルト6211は、外周面においてシート部材Pと熱交換可能に接触する。複数のロール6212のうち、ロール6212Dは、吸熱ベルト6211に駆動力を伝達する駆動ロールとして機能する。ヒートシンク6213は、媒体排出経路54Pに沿った定められた範囲で吸熱ベルト6211の内周面に摺動可能に面接触されている。
押付装置622は、無端状の押付ベルト6221と、押付ベルト6221を支持する複数のロール6222とを備えている。押付ベルト6221は、複数のロール6222に巻き掛けられている。押付装置622は、シート部材Pを吸熱ベルト6211(ヒートシンク6213)へ押し付けながら、吸熱ベルト6211とでシート部材Pを搬送するようになっている。
〔矯正装置〕
媒体排出部54における媒体冷却部62の下流側には、矯正装置64が設けられている。矯正装置64は、媒体冷却部62から受け取ったシート部材Pの湾曲(カール)を矯正するようになっている。
〔画像検査部〕
媒体排出部54における矯正装置64の下流側には、画像検査部66の主要部を成すインラインセンサ661が配置されている。インラインセンサ661は、シート部材Pに照射しシート部材Pから反射された光に基づいて、定着されたトナー画像のトナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等の有無や程度を検出するようになっている。
<画像形成装置の画像形成動作(作用)>
次に、画像形成装置10によるシート部材Pへの画像形成工程、及び、その後処理工程の概要を説明する。
図7に示されるように、画像形成指令を受けた制御部70は、トナー画像形成部20、転写装置30、定着装置40を作動させる。これにより、図6に示されるように、各色のトナー画像形成部20の感光体ドラム21、現像装置24の現像ロール242が回転され、転写ベルト31が周回される。また、加圧ロール42が回転されると共に、定着ベルト411が周回される。さらに、これらの動作に同期して、制御部70は、媒体搬送装置50等を作動させる。
これにより、各色の感光体ドラム21は、回転されながら帯電器22によって帯電される。また、制御部70は、画像信号処理部で画像処理が施された画像データを、各露光装置23に送る。各露光装置23は、画像データに応じて各露光光Lを出射して、帯電した各感光体ドラム21に露光する。すると、各感光体ドラム21の表面に静電潜像が形成される。各感光体ドラム21に形成された静電潜像は、現像装置24から供給される現像剤によって現像される。これにより、各色の感光体ドラム21には、第1特別色(V)、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のうち、対応する色のトナー画像が形成される。
各色の感光体ドラム21に形成された各色のトナー画像は、各色の一次転写ロール33を通じた転写バイアス電圧の印加によって、周回する転写ベルト31に順次転写される。これにより、転写ベルト31には、各色のトナー画像が重畳された重畳トナー画像が形成される。この重畳トナー画像は、転写ベルト31の周回によって転写ニップNTに搬送される。
この転写ニップNTには、図7に示されるように、媒体供給部52の搬送ロール対522Rによって重畳トナー画像の搬送にタイミングを合わせてシート部材Pが供給される。この転写ニップNTにおいて転写バイアス電圧が印加されることで、転写ベルト31から重畳トナー画像がシート部材Pに転写される。
トナー画像が転写されたシート部材Pは、中間搬送部58によって転写装置30の転写ニップNTから定着装置40の定着ニップNFに向けて、搬送される。定着装置40は、定着ニップNFを通過するシート部材Pに熱及び圧力を付与する。これにより、シート部材Pに転写されたトナー画像が定着される。
定着装置40から排出されたシート部材Pは、媒体排出部54によって装置外の排出媒体受け部541に向けて搬送されつつ、後処理部60により処理が施される。定着工程により加熱されたシート部材Pは、先ず媒体冷却部62において冷却される。次いで、シート部材Pは、矯正装置64によって湾曲が矯正される。さらに、シート部材Pに定着されたトナー画像は、画像検査部66によって、トナー濃度欠陥、画像欠陥、画像位置欠陥等の有無や程度が検出される。そして、シート部材Pは、媒体排出部54に排出される。
一方、シート部材Pの画像が形成されていない非画像面に画像を形成させる場合(両面印刷の場合)、制御部70は、画像検査部66の通過後のシート部材Pの搬送経路を、媒体排出部54の媒体排出経路54Pから媒体戻し部56の分岐パス56P1に切り替える。これによりシート部材Pは、反転経路56Pを経由して表裏反転されて媒体供給経路52Pに送り込まれる。このシート部材Pの裏面には、前述した表面への画像形成工程と同様の工程で画像が形成(定着)される。このシート部材Pは、前述した表面への画像成形後の処理工程と同様の工程を経て、媒体排出部54によって装置外の排出媒体受け部541に排出される。
<要部構成>
ここで、本実施形態では、トナー画像形成部20V(第1形成部の一例、図6参照)は、第1特別色(V)としての銀色のトナー(銀色トナー)を用いてトナー画像を形成する構成とされている。トナー画像形成部20Vで用いられる銀色トナーは、図1(A)に示されるように、扁平顔料の一例としての顔料110とバインダー樹脂111とを含んで構成されている。
顔料110は、アルミニウムから構成されている。そして、顔料110を平面に置いて側方から見ると、顔料110は、図3(B)に示されるように、図中左右方向(Y方向)の寸法が図中上下方向(X方向)の寸法に対して長くなる形状とされている。顔料110は、左右方向の寸法と上下方向の寸法との寸法比が、後述の他色トナーの顔料における当該寸法比よりも大きくされている。
また、図3(B)に示す顔料110を図中上方から見ると、顔料110は、図3(A)に示されるように、側方から見た形状に対して広がった形状とされ、顔料110は、顔料110を平面に置いた状態(図3(B)参照)で、上方及び下方を向く一対の反射面110Aを有している。このように、顔料110は、扁平形状とされている。
一方、トナー画像形成部20W、20Y、20M、20C、20K(以下、20W〜20Kと示す)で用いられる第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)のトナーは、扁平顔料を含まず、扁平顔料以外の顔料(例えば、有機顔料、無機顔料)とバインダー樹脂とを含んで構成されている。当該顔料は、顔料110に比して、球形状に近い形状をしている。なお、本明細書では、説明の便宜上、第2特別色(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)を「他色」と称し、他色のトナーを「他色トナー」と称する。
このように、本実施形態では、トナー画像形成部20W〜20Kは、扁平顔料を含まない第2トナーを用いて第2画像を形成する第2形成部の一例として機能するようになっている。
また、本実施形態では、他色トナーによるトナー画像をシート部材Pに形成せずに、銀色トナーによるトナー画像をシート部材Pに形成する態様(単色モード)と、銀色トナーによるトナー画像をシート部材Pに形成せずに、他色トナーの少なくとも1つによるトナー画像をシート部材Pに形成する態様(他色モード)と、銀色トナーによるトナー画像と他色トナーの少なくとも1つによるトナー画像とをシート部材Pに形成する態様(混色モード)と、を有している。
単色モードは、制御部70がトナー画像形成部20W〜20Kを稼働させず且つトナー画像形成部20Vを稼働させることで、実行される。また、他色モードは、制御部70がトナー画像形成部20Vを稼働させず且つトナー画像形成部20W〜20Kの少なくとも1つを稼働させることで、実行させる。さらに、混色モードは、制御部70がトナー画像形成部20Vとトナー画像形成部20W〜20Kの少なくとも1つとを稼働させることで、実行される。
なお、混色モードでは、シート部材P上において、銀色トナーによるトナー画像が、他色トナーによるトナー画像上に重ねられる部分で、他色の色味がかった銀色を呈する。また、混色モードでは、銀色トナーによるトナー画像は、転写ベルト31上において、他色トナーによるトナー画像の下層(他色トナーによるトナー画像と転写ベルト31との間)に存在することになる。
さらに、制御部70は、単色モード及び混色モードの画像形成指令を受けた場合において、他色モードの画像形成指令を受けた場合に比べ、トナー画像をシート部材Pに定着する際にトナー画像に付与される熱量が小さくなるように、定着装置40を制御するようになっている。
これにより、定着装置40(定着部の一例)は、銀色のトナー画像をシート部材Pに定着する場合には、銀色のトナー画像を含まず他色のトナー画像を含む画像をシート部材Pに定着する場合よりも小さい熱量にて銀色のトナー画像を定着するようになっている。具体的には、制御部70は、定着装置40の定着温度、定着圧力、及び定着時間の少なくとも一つを低下させることで、定着の際のトナー画像に付与される熱量を小さくするようになっている。
なお、制御部70は、単色モードと混色モードとにおいて、例えば、定着装置40に対して同一の制御を行うように設定されている。
<要部構成の作用>
次に、要部構成の作用について説明する。ここでは、混色モードにおける作用について説明する。
混色モードの画像形成指令を受けた制御部70は、図6に示されるように、銀色のトナー画像形成部20V及び他色のトナー画像形成部20W〜20Kを稼働させる。トナー画像形成部20Vの感光体ドラム21において銀色のトナー画像が形成され、トナー画像形成部20W〜20Kの各感光体ドラム21において他色のトナー画像が形成される。
銀色のトナー画像が、周回する転写ベルト31に最初に転写され、その後、他色のトナー画像が、転写ベルト31に順次転写される。これにより、転写ベルト31には、各色のトナー画像が重畳されたトナー画像が形成される。このトナー画像は、転写ニップNTにて転写ベルト31からシート部材Pに転写される。
トナー画像が転写されたシート部材Pは、中間搬送部58によって転写装置30の転写ニップNTから定着装置40の定着ニップNFに向けて搬送される。定着装置40は、定着ニップNFを通過するシート部材Pに対し、熱及び圧力を付与する。これにより、シート部材Pに転写されたトナー画像がシート部材Pに定着される。
ここで、本実施形態では、他色モードの定着条件における熱量よりも小さい熱量にて、銀色のトナー画像を定着する。これにより、銀色トナー(主にバインダー樹脂111)は、他色モードの定着条件における熱量で銀色のトナー画像を定着した場合に比べ、軟化せず、銀色トナーが流れにくい状態を維持する。
これに対して、例えば、他色モードにおける熱量よりも大きい熱量にて銀色のトナー画像を定着する比較例では、銀色トナー(主にバインダー樹脂111)は、他色トナー(主にバインダー樹脂)よりも軟化し、銀色トナーが流れやすくなる。これにより、銀色のトナーを構成する顔料110の移動が容易となる。そして、トナー画像が加圧ロール42によって定着ベルト411に向けて加圧されることで、図1(B)に示されるように、顔料110は、シート部材Pのシート面に沿った方向(図中Y方向)に並ぶ。すなわち、顔料110は、規則的な姿勢で整列する。
一方、本実施形態の構成では、トナー画像が加圧ロール42によって定着ベルト411に向けて加圧されても、顔料110は移動しにくく、シート部材Pに定着された定着画像において、顔料110の姿勢は、図1(A)及び図2(A)に示されるように、不規則な状態(ランダムな状態)を維持する。すなわち、扁平顔料の姿勢が不規則な定着画像が得られる。これにより、顔料110の反射面110Aの向く方向が不規則となり、画像から反射する反射光の方向も不規則となる。
よって、顔料110の反射面110Aの向く方向が一定である場合(図1(B)及び図2(B)参照)と比して、乱反射光が増加し、光輝感(キラキラ感)が向上する。なお、光輝感は、例えば、BYK−mac(東洋精機製、多角度側色計)によって、客観的に評価をすることが可能である。
定着の際の熱量と、光輝感との関係は、図4のグラフに示されるように、定着の際の熱量が低下するにしたがって、光輝感が良好となる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の一例について説明する。なお、第1実施形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を適宜省略する。
<構成>
トナー画像形成部20W〜20Kで用いられる他色トナーは、トナー画像をシート部材Pに定着する際の定着温度における貯蔵弾性率G’が、定着温度における銀色トナーの貯蔵弾性率G’より小さくされている。
なお、「貯蔵弾性率G’」とは、測定温度T[℃]におけるせん断複素弾性率Gの実数部分を示しており、具体的には、JIS K 7244−6「プラスチック−動的機械特性の試験方法−第6部:せん断振動−非共振法」に規定の方法に準じて、粘弾性測定装置により測定される値である。
トナーの貯蔵弾性率G’は、例えば、トナーに含まれるバインダー樹脂自体の貯蔵弾性率G’によって調整される。すなわち、例えば、他色トナーにおいて、銀色トナーにおけるバインダー樹脂111の貯蔵弾性率G’よりも貯蔵弾性率G’が小さいバインダー樹脂を用いることで、他色トナーの貯蔵弾性率G’が銀色トナーの貯蔵弾性率G’よりも小さくされる。
なお、トナーの貯蔵弾性率G’は、例えば、トナーに含まれるバインダー樹脂と顔料との比率を変えることによっても調整可能である。また、第2実施形態において、銀色トナーの貯蔵弾性率G’及び他色トナーの貯蔵弾性率G’の基準となる定着温度は、他色モードにおける定着温度である。なお、当該基準温度を、単色モード及び混色モードにおける定着温度としても、他色トナーの貯蔵弾性率G’と銀色トナーの貯蔵弾性率G’との大小関係は変わらない。
<作用>
次に、作用について説明する。
本実施形態では、定着温度における他色トナーの貯蔵弾性率G’が、定着温度における銀色トナーの貯蔵弾性率G’より小さくされている。これにより、他色トナー(主にバインダー樹脂)は、定着温度において、銀色トナー(主にバインダー樹脂111)よりも軟化し、他色トナーが流れやすい状態となる。
これにより、定着装置40が、混色モードにおいて、他色モードよりも小さい熱量にて銀色のトナー画像と共に他色のトナー画像を定着しても、他色のトナー画像において、熱量が小さいことで生じる画質(光沢、色再現性)への影響が抑制される。
≪第3実施形態≫
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の一例について説明する。なお、第1実施形態と同一部分については、同一符号を付してその説明を適宜省略する。
<構成>
制御部70は、混色モードの画像形成指令を受けた場合において、他色モードの画像形成指令を受けた場合に比べ、他色のトナー画像におけるTMAを低減するように、他色のトナー画像形成部20W〜20Kを制御する構成となっている。これにより、他色のトナー画像形成部20W〜20Kは、混色モードにおいて、他色モードに比べ、他色のトナー画像を構成する単位面積当たりのトナー質量を低減して、他色のトナー画像をシート部材Pに形成するようになっている。
なお、TMA(Toner Mass per Area)とは、シート部材Pに転写されたトナー画像におけるトナーの単位面積当たりの質量〔g/m〕であって、トナー画像がシート部材Pに定着される前に、決められた大きさのパッチのトナーを吸引してその質量を測定することで得られる値である。
また、TMAは、例えば、現像装置における現像バイアスや、露光装置23の露光光Lの光量を制御して感光体ドラム21に供給されるトナー量を調整することによって、制御される。
<作用>
次に、作用について説明する。
本実施形態では、他色のトナー画像形成部20W〜20Kは、混色モードにおいて、他色モードに比べ、他色のトナー画像を構成する単位面積当たりのトナー質量を低減して、他色のトナー画像をシート部材Pに形成する。
これにより、定着装置40が、混色モードにおいて、他色モードよりも小さい熱量にて銀色のトナー画像と共に他色のトナー画像を定着しても、質量あたりの熱量の変化が抑制される。このため、他色のトナー画像において、熱量が小さいことで生じる画質(光沢、色再現性)への影響が抑制される。
(変形例)
上記実施形態では、各色のトナー画像を夫々転写ベルト31に転写する場合を例にとって説明したが、各色のトナー画像を夫々直接シート部材Pに転写してもよく、各色のトナー画像を一括して転写ベルト又はシート部材Pに転写してもよい。
また、上記実施形態では、他色のトナー画像と共に銀色のトナー画像を定着する構成を説明したが、銀色トナー画像のシート部材Pへの定着と、他色のトナー画像のシート部材Pへの定着とを別に行ってもよい。
また、上記実施形態では、扁平顔料を含むトナーとして、銀色トナーを用いたが、これに限られず、金色などの金属色のトナーを用いてもよい。なお、金色のトナーは、例えば、アルミニウムなどで構成された扁平顔料と黄色の顔料と含んで構成される。すなわち、扁平顔料を含むトナーとしては、扁平顔料以外の顔料を含んでいてもよい。
また、上記実施形態は、説明のために例示したものであって、本発明としてはそれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、明細書および図面の記載から当業者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更、削除、付加及び組み合わせが可能である。
10 画像形成装置
20V トナー画像形成部(第1形成部の一例)
20W〜20Kトナー画像形成部(第2形成部の一例)
40 定着装置(定着部の一例)
請求項2の発明では、前記第2形成部は、前記定着部が前記第1画像と共に前記第2画像を記録媒体に定着する場合には、前記定着部が前記第3画像を記録媒体に定着する場合よりも、前記第2画像を構成する単位面積当たりのトナー質量を低減して、前記第2画像を形成する。
本発明の請求項2の構成によれば、本構成における第2形成部を備えない場合に比べ、定着部が第1画像と共に第2画像を小さい熱量にて定着しても、第2画像の画質への影響を抑制できる。
請求項1の発明は、扁平顔料を含む第1トナーを用いて第1画像を形成する第1形成部と、前記扁平顔料を含まない第2トナーを用いて第2画像を形成する第2形成部と、前記第1画像及び前記第2画像を加熱して記録媒体に定着する定着部と、前記定着部が定着する画像が前記第1画像を含むか否かによって前記定着部の熱量を制御する制御部であって、前記定着部が前記第1画像を定着する場合には、前記第1画像を含まず前記第2画像を含む第3画像を定着する場合よりも前記熱量を小さくする前記制御部と、を備える。
請求項2の発明では、前記制御部は、前記定着部が定着する画像が前記第1画像を含むか否かによって、前記第2画像を構成する単位面積当たりのトナー質量を制御する制御部であって、前記定着部が前記第1画像と共に前記第2画像を記録媒体に定着する場合には、前記定着部が前記第3画像を記録媒体に定着する場合よりも前記トナー質量を低減する

Claims (3)

  1. 扁平顔料を含む第1トナーを用いて第1画像を形成する第1形成部と、
    前記扁平顔料を含まない第2トナーを用いて第2画像を形成する第2形成部と、
    前記第1画像を定着する場合には、前記第1画像を含まず前記第2画像を含む第3画像を定着する場合よりも小さい熱量にて該第1画像を記録媒体に定着する定着部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記定着部が前記第3画像を定着する場合の定着温度における前記第2トナーの貯蔵弾性率は、前記定着温度における前記第1トナーの貯蔵弾性率よりも小さい請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2形成部は、
    前記定着部が前記第1画像と共に前記第2画像を記録媒体に定着する場合には、前記定着部が前記第3画像を記録媒体に定着する場合よりも、前記第2画像を構成する単位面積当たりのトナー質量を低減して、前記第2画像を形成する請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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