JP2014231975A - 冷凍サイクル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲空気温度など周囲環境条件の変動による誤判定を回避して圧縮機劣化判定の高精度化を図るとともに、圧縮機劣化診断における診断時間の短縮を実現する冷凍サイクル装置を得る。
【解決手段】冷凍サイクル装置100は、圧縮機1の運転容量、室外送風装置6の回転数、室内送風装置7a,7bの回転数、膨張弁4a,4bの開度が決定され、冷媒回路の運転状態が定常状態である場合に算出された判定指標と、設定されている劣化判定基準値とを比較して、圧縮機1が劣化しているか否かを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒を循環させる冷媒回路を有する冷凍サイクル装置に関するものである。
冷媒を循環させる冷媒回路を有し、冷凍サイクルを行う冷凍サイクル装置において、装置を据え付けてから稼働期間が長期間経過すると、圧縮機自体が劣化する。具体的には、圧縮機の圧縮機構部の摩耗により圧縮機内部での高圧側から低圧側への冷媒漏れ等が生じる。このような劣化が生じることで、圧縮効率が低下して冷凍サイクルのCOP(成績係数)が低下する。
従来は、このように圧縮機が劣化しても、それを直接知る方法はなく、明らかに異常とわかる事態が生じるまで、もしくは圧縮機が完全に故障するまで、更新されることなく放置されているケースが多かった。そこで、冷媒回路を有する冷凍サイクル装置において、冷媒回路における圧縮機の劣化を検知する圧縮機劣化検知技術がいくつか提案されている。
従来技術として、蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷凍装置において、所定の時期毎に所定の運転条件を同じにして運転を行って、圧縮機吸入温度と、圧縮機吸入圧力と、圧縮機吐出温度と、圧縮機吐出圧力とに基づいてポリトロープ指数ないしポリトロープ効率を求め、その経時変化から圧縮機の劣化を判断するようにした冷凍装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、別の従来技術として、圧縮機や送風機、電動弁などの可変できる部分(以下、アクチュエータと称する)を特定の状態に固定した状態で運転し、故障箇所を推定するようにした空気調和機が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2003−214735号公報(例えば、第10〜14頁、図10〜30など) 特開2006−090614号公報(例えば、第3頁、図2など)
上記特許文献1に記載された従来技術においては、所定の時期毎に所定の運転条件を同じにして劣化判定をすることで、圧縮機が正常状態であれば本来一定であるはずのポリトロープ指数に変動が生じるかどうかによって圧縮機の劣化を判定するようにしている。しかしながら、このような技術では、周囲空気温度などの周囲環境条件の変動が継続的に生じると、圧縮機劣化の判定可能な同一の運転条件である冷媒状態に達するまでに時間がかかり、圧縮機劣化判定の所要時間が長時間になってしまうといった課題があった。
上記特許文献2に記載された従来技術においては、空気調和機の冷媒回路を制御操作するアクチュエータを固定した状態で運転した上でアクチュエータの故障を推定するようにしている。しかしながら、このような技術では、周囲空気温度などの周囲環境条件の変動により冷媒の温度や圧力に変動が生じて冷媒回路の運転状態が安定せず、正確な故障判定ができないといった課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、周囲空気温度など周囲環境条件の変動による誤判定を回避して圧縮機劣化判定の高精度化を図るとともに、圧縮機劣化診断における診断時間の短縮を実現する冷凍サイクル装置を得ることを目的とする。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機によって圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、前記凝縮器によって凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、及び、前記減圧装置によって減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器が配管接続されて冷媒が循環するように構成された冷媒回路と、前記凝縮器に送風する凝縮器送風装置と、前記蒸発器に送風する蒸発器送風装置と、前記冷媒回路の運転状態量を検出する運転状態量検出手段と、前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、及び、前記減圧装置の開度を制御する前記冷媒回路の運転状態量の制御目標値を設定し、前記制御目標値における運転状態量と現在の運転状態量との偏差に応じて前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、及び、前記減圧装置の開度の変更量を決定して前記冷媒回路の冷媒状態を制御する冷媒状態制御運転を行い、前記冷媒状態制御運転による前記冷媒回路の冷媒状態と前記制御目標値とから、前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、及び、前記減圧装置の開度を決定する制御部と、前記運転状態量検出手段で検出した運転状態量に基づいて前記圧縮機の劣化判定に用いる判定指標を算出する判定指標算出部と、前記運転状態量検出手段で検出した運転状態量に基づいて現在の運転状態に対応した劣化判定基準値を設定する基準値設定部と、前記制御部において前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、前記減圧装置の開度が決定され、前記冷媒回路の運転状態が定常状態である場合に、前記判定指標算出部により算出された判定指標と、前記基準値設定部により設定された劣化判定基準値とを比較して、前記圧縮機が劣化しているか否かを判定する劣化判定部と、を備えたものである。
本発明に係る冷凍サイクル装置によれば、冷媒状態制御運転におけるアクチュエータ調整量を制御目標値に対する運転状態量偏差に応じて決定することで、目標状態に対して運転状態量が大きく変動するハンチング状態を回避して定常状態の早期実現、及び圧縮機劣化の診断時間短縮が可能となる。
また、本発明に係る冷凍サイクル装置によれば、冷媒状態制御運転により所定の運転状態となるように冷凍サイクル装置のアクチュエータ状態を決定し、冷媒回路の定常状態において圧縮機劣化を判定することで、周囲空気温度など周囲環境条件の変動による誤判定を回避することができ、高精度な圧縮機劣化判定が実現できる。
本発明の実施の形態に係る冷凍サイクル装置の構成図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍サイクル装置の制御ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍サイクル装置の冷媒の状態遷移を示すP−h線図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍サイクル装置における圧縮機劣化判定の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る冷凍サイクル装置における判定基準値δmの関数表の一例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る冷凍サイクル装置の冷媒状態制御運転モードの流れを示すフローチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、図1を含め、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。また、図1を含め、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。さらに、明細書全文に表わされている構成要素の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る冷凍サイクル装置100の構成図である。図2は、冷凍サイクル装置100の制御ブロック図である。図1及び図2に基づいて冷凍サイクル装置100の構成について説明する。この冷凍サイクル装置100は、たとえば空気調和装置や、冷蔵庫、冷凍庫、自動販売機、ショーケース等に利用される。
冷凍サイクル装置100は、室外ユニットAと、複数の室内ユニットB1、室内ユニットB2とを有し、それらが冷媒配管50により接続されている。室外ユニットAは、圧縮機1、四方弁2、及び、室外熱交換器3を有している。室内ユニットB1は、室内熱交換器5a、及び、膨張弁4aを有している。室内ユニットB2は、室内熱交換器5b、及び、膨張弁4bを有している。そして、圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、膨張弁4(膨張弁4a、膨張弁4b)、室内熱交換器5(室内熱交換器5a、室内熱交換器5b)により冷媒を循環させる冷媒回路が形成されている。
室外熱交換器3には空気を送風する室外送風装置6が設けられている。また、室内熱交換器5a、室内熱交換器5bにも同様に空気を送風する室内送風装置7a、室内送風装置7bが設けられている。なお、以下の説明において、室内ユニットB1、B2を、まとめて室内ユニットBと称する場合がある。同様に、室内熱交換器5a、5bを、まとめて室内熱交換器5と称する場合がある。同様に、膨張弁4a、4bを、まとめて膨張弁4と称する場合がある。同様に、室内送風装置7a、7bを、まとめて室内送風装置7と称する場合がある。
(圧縮機)
圧縮機1は、冷媒を吸入し、その冷媒を圧縮して高温・高圧の状態にするものである。圧縮機1は、運転容量(周波数)を可変することが可能な容積式圧縮機で構成されている。運転容量を可変させる制御方法は、例えば、インバータにより制御されるモータの駆動による方法やスライドバルブを用いた方法がある。なお、図1においては、圧縮機1は1台のみとなっているが、これに限定されず、2台以上の圧縮機が並列もしくは直列に接続されたものであってもよい。
(バルブ)
室外ユニットAの配管出口にはバルブ11a、バルブ11bが設けられている。バルブ11a、バルブ11bは、例えばボールバルブや開閉弁、操作弁などの開閉動作が可能な弁により構成されている。バルブ11a、バルブ11bにおいて、室外ユニットAと室内ユニットBとが適宜分離することが可能な構成になっている。なお、バルブ11a、11bを、まとめてバルブ11と称する場合がある。
(四方弁)
四方弁2は、冷媒の流れの方向を切り換える機能を有する弁である。冷房運転時には、圧縮機1の吐出側と室外熱交換器3とを接続するとともに、圧縮機1の吸入側と室内ユニットBとの接続配管を接続するように冷媒流路を切り換える(図1に示す四方弁2の実線)。暖房運転時には、圧縮機1の吐出側と室内ユニットBとの接続配管を接続するとともに、圧縮機1の吸入側と室外熱交換器3とを接続するように冷媒流路を切り換える(図1に示す四方弁2の破線)。
(室外熱交換器)
室外熱交換器3は、冷房運転時には凝縮器(放熱器)として、暖房運転時には蒸発器として機能し、室外送風装置6から供給される空気と冷媒との間で熱交換を行ない、その冷媒を凝縮液化又は蒸発ガス化するものである。室外熱交換器3は、例えば、伝熱管と多数のフィンで構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器で構成するとよい。
ただし、室外熱交換器3は、冷凍サイクル装置100の使用用途に応じて決定すればよい。例えば、間隔をおいて薄板を多数並べて、周縁部をシールし、各薄板間に形成された空間を交互に冷媒流路と水流路としてなるプレート式熱交換器で構成してもよい。プレート式熱交換器を用いる場合であって、被熱交換媒体が例えば水のような流体である場合、ポンプ等の送出装置(図示せず)を用いて被熱交換媒体を室外熱交換器3に供給すればよい。この被熱交換媒体は水に限定するものではなく、同様な作用を示す流体であれば、別の流体であってもよい。
(室外送風装置)
室外送風装置6は、室外熱交換器3に付設され、室外熱交換器3に空気を送風するものである。室外送風装置6は、空気を送風するファンであり、DCモータ(図示せず)によって駆動される遠心ファンや多翼ファン等から構成されており、送風量を調整することが可能になっている。
室外熱交換器3が凝縮器として機能する際には、室外送風装置6は「凝縮器送風装置」として機能する。
室外熱交換器3が蒸発器として機能する際には、室外送風装置6は「蒸発器送風装置」として機能する。
(膨張弁)
膨張弁4は、開度可変の減圧装置であり、冷媒配管50を流れる冷媒の圧力を減圧する機能を有するものである。なお、冷媒流量の調節等を行うことが可能なように、膨張弁4を、ステッピングモータ(図示せず)により絞りの開度を調整することが可能な電子膨張弁で構成するとよい。
(室内熱交換器)
室内熱交換器5は、冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時には凝縮器(放熱器)として機能し、室内送風装置7から供給される空気と冷媒との間で熱交換を行ない、空調対象域に供給するための暖房空気あるいは冷房空気を作成するものである。室内熱交換器5は、例えば、伝熱管と多数のフィンで構成されたクロスフィン式のフィン・アンド・チューブ型熱交換器で構成するとよい。
ただし、室内熱交換器5は、冷凍サイクル装置100の使用用途に応じて決定すればよい。例えば、間隔をおいて薄板を多数並べて、周縁部をシールし、各薄板間に形成された空間を交互に冷媒流路と水流路としてなるプレート式熱交換器で構成してもよい。プレート式熱交換器を用いる場合であって、被熱交換媒体が例えば水のような流体である場合、ポンプ等の送出装置(図示せず)を用いて被熱交換媒体を室内熱交換器5に供給すればよい。この被熱交換媒体は水に限定するものではなく、同様な作用を示す流体であれば、別の流体であってもよい。
(室内送風装置)
室内送風装置7は、室内熱交換器5に付設され、室内熱交換器5に空気を送風するものである。室内送風装置7は、空気を送風するファンであり、DCモータ(図示せず)によって駆動される遠心ファンや多翼ファン等から構成されており、送風量を調整することが可能になっている。
室内熱交換器5が凝縮器として機能する際には、室内送風装置7は「凝縮器送風装置」として機能する。
室内熱交換器5が蒸発器として機能する際には、室内送風装置7は「蒸発器送風装置」として機能する。
なお、本実施の形態では、室内ユニットBが2台の場合の構成を例に説明するが、室内ユニットBの接続台数を特に限定するものではない。例えば、室内ユニットBが1台でもよく、3台以上の複数台を接続してもよい。また、複数の室内ユニットBのそれぞれの容量が大から小まで異なっても、全てが同一容量でも良い。
(冷媒)
冷凍サイクル装置100の冷媒回路を循環させる冷媒の種類を特に限定するものではなく、任意の冷媒を用いることができる。冷凍サイクル装置100の冷媒回路に循環させる冷媒には、例えば、二酸化炭素(CO)や炭化水素、ヘリウム等のような自然冷媒や、R410Aはもちろん、R407C、R404A等の代替冷媒等の塩素を含まない冷媒を採用してもよい。
(その他)
なお、本実施の形態では、四方弁2を設けて暖房運転と冷房運転とを切り換え可能な冷媒回路を構成する場合を説明するが、本発明はこれに限るものではない。例えば、四方弁2を設けずに、冷房運転のみ又は暖房運転のみを行うようにしてもよい。また、四方弁2の代用として、例えば、二方弁や三方弁を複数個用い、同じように冷媒の流れを切り換えられるように構成してもよい。
続いて、センサ類と制御部について説明する。
図1に示すように、室外ユニットAは、運転状態量検出手段として、吐出温度センサ41、吸入温度センサ42、吐出圧力センサ31、及び、吸入圧力センサ32を備えている。
また、室外ユニットAは、外気温を検出する外気温検出手段として、室外吸込空気温度センサ40を備えている。
吐出温度センサ41は、圧縮機1の吐出側に設置され、圧縮機1より吐出した冷媒の温度を検出する。
吸入温度センサ42は、圧縮機1の吸入側に設置され、圧縮機1に吸入される冷媒の温度を検出する。
吐出圧力センサ31は、圧縮機1の吐出側に設置され、圧縮機1から吐出された冷媒の圧力を検出する。
吸入圧力センサ32は、圧縮機1の吸入側に設置され、圧縮機1に吸入される冷媒の圧力を検出する。
吐出圧力センサ31の検出値の圧力を飽和温度に換算することにより、冷凍サイクルの凝縮温度CTを求めることができ、吸入圧力センサ32の検出値の圧力を飽和温度に換算することにより、冷凍サイクルの蒸発温度ETを求めることができる。
なお、吐出圧力センサ31及び吐出温度センサ41の設置位置については図示位置に限られたものではなく、圧縮機1の吐出側から四方弁2に至るまでの区間であれば、どこの場所に設けられていてもよい。
また、吸入圧力センサ32及び吸入温度センサ42の設置位置についても図示位置に限られたものではなく、四方弁2から圧縮機1の吸入側に至るまでの区間であれば、どこの場所に設けられていてもよい。
室外吸込空気温度センサ40は、室外熱交換器3に取り込まれる空気温度を検出し、室外熱交換器3が設置される室外ユニットAの周囲空気温度を検出する。
なお、室外吸込空気温度センサ40の設置位置については図示位置に限られたものではなく、室外熱交換器3に取り込まれる空気温度を検出できる位置であれば、どこの場所に設けられていてもよい。例えば、室外ユニットAの外部に室外吸込空気温度センサ40を設置してもよい。
図1に示すように、室内ユニットB2は、運転状態量検出手段として、室内熱交換器5の出入口に、ガス側温度センサ44(ガス側温度センサ44a、ガス側温度センサ44b)、液側温度センサ45(液側温度センサ45a、液側温度センサ45b)を備えている。
また、室内ユニットBは、室内温度を検出する室温検出手段として、室内吸込空気温度センサ43(室内吸込空気温度センサ43a、室内吸込空気温度センサ43b)を備えている。
ガス側温度センサ44は、冷房運転時に室内熱交換器5から流出する冷媒の温度を検出する。
なお、室内ユニットB1に備えられるガス側温度センサ44をガス側温度センサ44aとして、室内ユニットB2に備えられるガス側温度センサ44をガス側温度センサ44bとして、それぞれ図示している。
液側温度センサ45は、暖房運転時に室内熱交換器5から流出する冷媒の温度を検出する。
なお、室内ユニットB1に備えられる液側温度センサ45を液側温度センサ45aとして、室内ユニットB2に備えられる液側温度センサ45を液側温度センサ45bとして、それぞれ図示している。
室内吸込空気温度センサ43は、室内熱交換器5に取り込まれる空気温度を検出し、室内ユニットの周囲空気温度を検出する。
なお、室内ユニットB1に備えられ、室内熱交換器5aに取り込まれる空気温度を検出する室内吸込空気温度センサ43を室内吸込空気温度センサ43aとして、室内ユニットB2に備えられ、室内熱交換器5bに取り込まれる空気温度を検出する室内吸込空気温度センサ43を室内吸込空気温度センサ43bとして、それぞれ図示している。
図2には、冷凍サイクル装置100の計測制御を行う制御部30及びこれに接続されるセンサ類、アクチュエータ類の接続構成を表している。
制御部30は、例えば室外ユニットAに内蔵されており、測定部30aと、演算部30bと、駆動部30cと、記憶部30dと、判定部30eとを備えている。制御部30は、本発明の「制御部」、「判定指標算出部」、「基準値設定部」、及び、「劣化判定部」を機能的に実現する。
測定部30aには、各種センサ類(圧力センサ及び温度センサ)より検出された運転状態量が入力され、圧力や温度の測定を行う。また、測定部30aは、運転状態量として圧縮機1の運転容量の検出も行う。測定部30aで計測された運転状態量は演算部30bに入力される。
演算部30bは、測定部30aで測定された運転状態量に基づき、予め与えられた式等を用いて例えば冷媒物性値(飽和圧力、飽和温度、エンタルピなど)を演算する。また、演算部30bは、測定部30aで測定された運転状態量に基づき、圧縮機1の劣化判定を行うための判定指標を演算する等の演算処理を行う。
駆動部30cは、演算部30bの演算結果に基づき、圧縮機1、膨張弁4a、膨張弁4b、室外送風装置6、室内送風装置7a、室内送風装置7b等を駆動したり、停止したりする。
記憶部30dは、演算部30bによって得られた結果や予め定められた定数、冷媒の物性値(飽和圧力、飽和温度)を計算する関数式や関数表(テーブル)などを記憶する。記憶部30d内のこれらの記憶内容は、必要に応じて参照、書き換えることが可能になっている。記憶部30dには、更に制御プログラムが記憶されており、記憶部30d内のプログラムに従って制御部30が冷凍サイクル装置100を制御する。
判定部30eは、演算部30bによって得られた結果に基づいて比較、判定等の処理を行う。判定部30eは、演算部30bにより得られた劣化判定指標により閾値判定することで圧縮機1の劣化判定をする圧縮機劣化判定を行う。圧縮機劣化判定方法の詳細について詳細は後述する。
測定部30a、演算部30b、駆動部30c、及び、判定部30eは例えばマイコンにより構成され、記憶部30dは半導体メモリ等によって構成される。
また、制御部30には、マイコンでの処理結果をLEDやモニタ等により表示出力したり、電話回線、LAN回線、無線等の通信手段(図示せず)により遠隔地へ情報を出力したりする出力部30gが接続されている。
制御部30には更に、リモコン又は基板上のスイッチ類からの操作入力、電話回線、LAN回線、無線等の通信手段(図示せず)から通信データ情報を入力する入力部30fが接続されている。
なお、本実施の形態の構成例では制御部30を室外ユニットAに内蔵する構成としたが、本発明はこれに限るものではない。室外ユニットAにメイン制御部を、室内ユニットB1、室内ユニットB2に制御部の機能の一部を持つサブ制御部を設けて、メイン制御部とサブ制御部との間でデータ通信を行うことにより連携処理を行う構成や、室内ユニットB1、室内ユニットB2に全ての機能を持つ制御部を設置する構成、あるいはこれらの外部に制御部を別置する形態等としてもよい。
《運転動作(冷房モード)》
続いて、冷凍サイクル装置100における代表的な運転モードであり、後に説明する圧縮機劣化判定モードと同じ冷媒の流れとなる冷房モードの運転動作について図1に基づき説明する。冷房モード時は、四方弁2が図1の実線で示させる状態、すなわち、圧縮機1の吐出側が室外熱交換器3に接続され、かつ圧縮機1の吸入側が室内熱交換器5a、室内熱交換器5bに接続された状態となっている。
圧縮機1から吐出した高温高圧のガス冷媒は、四方弁2を経由して凝縮器である室外熱交換器3へ至り、室外送風装置6の送風作用により冷媒は凝縮液化し、高圧低温の冷媒となる。凝縮液化した高温低圧の冷媒は、膨張弁4a、膨張弁4bで減圧されて二相冷媒となって、それぞれ室内熱交換器5a、室内熱交換器5bへ送られる。減圧された二相冷媒は蒸発器である室内熱交換器5a、5bにて室内送風装置7a、室内送風装置7bの送風作用により蒸発し、低圧のガス冷媒となる。そして、低圧ガス冷媒は、四方弁2を経由して圧縮機1へ吸入される。
ここで、膨張弁4a、膨張弁4bは、それぞれ室内熱交換器5a、室内熱交換器5bの出口における冷媒過熱度が所定値になるように開度が調整され、室内熱交換器5a、室内熱交換器5bを流れる冷媒の流量を制御している。そのため、室内熱交換器5a、5bにおいて蒸発された低圧のガス冷媒は、所定の過熱度を有する状態となる。室内熱交換器5a、室内熱交換器5bの出口における冷媒過熱度は、ガス側温度センサ44a、ガス側温度センサ44bの検出値から吸入圧力センサ32の圧力検出値の飽和温度換算値(蒸発温度ET)を引いた値で検出する。このように、室内熱交換器5a、室内熱交換器5bには、室内ユニットB1、室内ユニットB2が設置された空調空間において要求される運転負荷に応じた流量の冷媒が流れている。
《圧縮機劣化判定方法の原理》
冷凍サイクル装置100が実行する圧縮機劣化判定方法について説明する。この圧縮機劣化判定方法では、据付当初(基準時)の所定の冷媒条件における運転状態量(判定基準値)と、据付から所定期間が経過した時に基準時と同一の冷媒条件における運転状態量(判定指標)とを比較して圧縮機1の劣化を判定する。この圧縮機劣化判定の原理について図3に基づいて説明する。図3は、冷凍サイクル装置100の冷媒の状態遷移を示すP−h線図である。
冷凍サイクル装置100の動作原理である蒸気圧縮式の冷凍サイクルでは、図3に示したモリエル線図(P−h線図)のように、冷媒は圧縮行程においてA点からB点まで圧縮された後、凝縮行程においてC点まで冷却される。C点まで冷却された冷媒は、膨張行程においてD点まで減圧され、蒸発行程においてA点まで加熱される作用を受けて、冷媒回路を循環する。
一方で、据付から長時間(例えば数年)が経過して圧縮機1が劣化すると、圧縮機1の吸入冷媒状態(A点)が同じでも、圧縮行程のカーブが変化して吐出側冷媒状態が変化し、B点がB’点に移動する。この場合、圧縮機入力に相当する圧縮機1でのエンタルピ差が、設置当初はΔhcだったのに対し、Δhc’に増加して圧縮機効率が低下する。
このような冷凍サイクルにおいては、上記のような圧縮機効率低下時の圧縮行程のカーブ変化に伴う運転状態量の変化に基づいて圧縮機1の劣化の有無を判定することができる。つまり、圧縮機1の効率が低下するにつれて、運転状態量のうち圧縮機1の吐出冷媒温度がおおよそ単調に上昇するという現象となる。よって、冷凍サイクル装置100では、このような圧縮機効率に対する運転状態量の変化特性に基づいて圧縮機劣化判定を行うようにしている。
《圧縮機劣化判定モード》
図4は、冷凍サイクル装置100における圧縮機劣化判定の流れを示すフローチャートである。以下、冷凍サイクル装置100の圧縮機劣化判定における処理の流れについて説明する。各ステップでの詳細な動作説明は、以降で改めて説明する。なお、圧縮機劣化判定モードでは、四方弁2が図1の実線側に切り換えられ、冷媒回路を冷房運転の冷媒流れにして圧縮機劣化判定を行う。
圧縮機劣化判定フロー開始後、制御部30は、冷凍サイクル装置100の各アクチュエータ(ここでは、圧縮機1、膨張弁4、室外送風装置6、室内送風装置7が該当)を制御する条件となる運転状態量の制御目標値を設定する(ステップS1)。
制御目標値として、例えば圧縮機1については運転容量F、室外送風装置6については冷媒の凝縮温度CT、室内送風装置7については冷媒の蒸発温度ET、膨張弁4については蒸発器(ここでは冷房運転のため室内熱交換器5が該当)出口の蒸発器出口冷媒過熱度SH、の目標値を設定する。具体的には、例えば運転容量Fの制御目標値F=78Hz、凝縮温度CTの制御目標値CT=42℃、蒸発温度ETの制御目標値ET=2℃、蒸発器出口の蒸発器出口冷媒過熱度SHの制御目標値SH=2℃、といったように設定する。
そして、制御部30は、ステップS1で設定された制御目標値に基づいて、冷媒状態制御運転モードにて冷凍サイクル装置100を動作させる(ステップS2)。冷媒状態制御運転モードでは、冷媒回路の冷媒状態がステップS1で設定された制御目標値を満足するように、圧縮機1の運転容量、室外送風装置6の回転数、室内送風装置7の回転数、及び、膨張弁4の開度を制御する。冷媒状態制御運転モードの動作方法の説明は後述する。
続いて、制御部30は、冷媒状態制御運転モードを作動させた時の冷媒回路の冷媒状態が、制御目標値に対して所定の条件を満たしたかどうかを判定する(ステップS3)。ここで所定の条件とは、例えば各アクチュエータの制御目標値に対して、冷媒回路の運転状態量が所定範囲以内となる状態を所定時間継続した場合であるとする。具体的には、圧縮機1については運転容量Fが制御目標値Fに到達した場合、室外送風装置6については冷媒の凝縮温度CTが制御目標値CT±0.5℃以内を5分間継続した場合、室内送風装置7については冷媒の蒸発温度ETが制御目標値ET±0.5℃以内を5分間継続した場合、膨張弁4については蒸発器出口の蒸発器出口冷媒過熱度SHが制御目標値SH±2.0℃以内を5分間継続した場合、であるとする。
冷媒回路の運転状態が当該条件を満たしていなければ(ステップS3;NO)、ステップS2へ戻って冷媒状態制御運転を継続する。冷媒回路の運転状態が当該条件を満たしていれば(ステップS3;YES)、そこで各アクチュエータ状態、すなわち圧縮機1の運転容量、室外送風装置6の回転数、室内送風装置7の回転数、及び、膨張弁4の開度を決定し、固定状態とする(ステップS4)。
アクチュエータ状態が決定した後、測定部30aは、冷媒回路の運転状態量を検出する(ステップS5)。ここでの運転状態量は、例えば冷媒の凝縮温度CT、冷媒の蒸発温度ET、圧縮機1の圧縮機吸入冷媒過熱度SHs、圧縮機1の吐出冷媒温度Td、圧縮機1の吸入冷媒温度Ts等である。吐出冷媒温度Tdは吐出温度センサ41の検出値を用いる。吸入冷媒温度Tsは吸入温度センサ42の検出値を用いる。冷媒の凝縮温度CTは吐出圧力センサ31の検出値である吐出圧力Pdの飽和温度換算した値を用い、冷媒の蒸発温度ETは吸入圧力センサ32の検出値である吸入圧力Psの飽和温度換算した値を用いる。圧縮機吸入冷媒過熱度SHsは吸入冷媒温度Tsと蒸発温度ETを減算した値を用いる。
また、運転状態量としてはトレンドデータにおける瞬時値の検出だけでなく、所定時間、例えば10分ごとの平均値も検出するとよい。
判定部30eは、検出した運転状態量に基づいて、冷媒回路の運転状態が定常状態か否かを判定する(ステップS6)。定常状態の判定方法としては、例えば定常判定条件として凝縮温度CT、蒸発温度ET、圧縮機吸入冷媒過熱度SHs、吐出冷媒温度Td、吸入冷媒温度Tsの5つの運転状態量すべてにおいて、それぞれの所定時間(例えば10分間)の経時データにおける平均値と同時間の経時データの瞬時値との偏差が所定値(例えば±0.5℃)以内となった場合において定常状態と判定する。定常判定条件を満たさない場合(ステップS6;NO)は、ステップS5に戻る。定常判定条件を満たした場合(ステップS6;YES)は、ステップS7へ進む。
次に、演算部30bは検出した運転状態量を用いて現在の判定指標δを算出する(ステップS7)。判定指標δは、例えば圧縮機1の吐出冷媒温度Tdから吸入冷媒温度Tsを減算した値を用いる。なお、判定指標δは定常状態において算出された所定時間(例えば10分間)の平均値を用いる。
次に、圧縮機1の劣化判定基準となる判定基準値δmを設定する(ステップS8)。判定基準値δmは圧縮機1が劣化していない初期状態における判定指標δに相当する値であり、記憶部30dに予め記憶されている判定基準値の関数を参照し、運転状態量検出値に応じて設定される。予め記憶部30dに記憶しておく判定基準値の関数は運転状態量のうち、例えば圧縮機1の運転容量、冷媒回路における冷媒の蒸発温度ET、凝縮温度CTを変数とした関数とする。冷媒の凝縮温度CTや蒸発温度ETは吐出圧力や吸入圧力の飽和温度として求められる。なお、ここでの各運転状態量は定常状態において検出した運転状態量の所定時間(例えば10分間)の平均値を用いる。判定基準値δmの設定方法は以下で説明する。
《判定基準値δmの設定方法》
ここで、冷凍サイクル装置100における圧縮機1の劣化を判定する判定基準値δmの設定方法を説明する。判定基準値δmは圧縮機1が劣化していない(圧縮機効率が低下していない)初期状態における判定指標δに相当する値であり、判定基準値の関数を参照し、運転状態量検出値に応じて設定される。判定基準値の関数は、圧縮機1の運転容量、冷媒回路における冷媒の蒸発温度ET、凝縮温度CTといった運転状態量を変数とした関数表形式とする。
図5は、冷凍サイクル装置100における判定基準値δmの関数表の一例を示す図である。この例では、共通条件として外気温Ta=35℃、蒸発器出口冷媒過熱度SH=2℃とし、変数として圧縮機周波数78Hz/88Hz/98Hz、凝縮温度CT38℃/42℃/46℃、蒸発温度ET0℃/2℃/5℃の各条件である場合を示している。
運転状態量として検出した圧縮機1の運転容量(周波数)と、凝縮温度CT、蒸発温度ETの値を用いて、図5に示すような判定基準値δmの関数表を基に線形補間により運転状態量に対応する判定基準値δmを求める。例えば、運転状態が圧縮機周波数78Hz、凝縮温度CT42.5℃、蒸発温度ET2.2℃であったとすると、図5の圧縮機周波数78Hzの表(δm関数表(1))において運転状態に近い近隣の数値であるδ[122]、δ[123]、δ[132]、δ[133]の値を用いて上記運転状態に該当する値を線形補間により求め、この値を上記運転状態における判定基準値δmとして設定する。
ここで判定基準値δmの関数表の値、すなわち図5のδ[111]〜δ[333]に格納される数値は、対象機器の圧縮機性能特性を基にシミュレーション等により運転状態に該当する値を予め求めておき、記憶部30dにて機種データとして予め記憶・保持しておく。
なお、判定基準値δmは、対象機器の実運転データに基づいて予め記憶保持された判定基準値δmの関数表の値を補正して、補正した判定基準値δmの関数表に基づいて設定してもよい。補正には、対象機器据付直後の初期運転時の運転データを用いることで、判定基準値δmの関数表の値が圧縮機正常時(圧縮機非劣化時)の実運転状態に基づいた判定基準値となる。そのため、補正によって、対象機器の実態に合った劣化判定基準値を設定することが可能となる。
このような方法を用いて判定基準値δmを求めることで、運転状態に応じた適切な劣化判定基準値を設定して高精度な圧縮機劣化判定が実現できる。
なお、図5の関数表には圧縮機周波数、凝縮温度CT、蒸発温度ET、蒸発器出口冷媒過熱度SH、外気温Taの各条件に具体的数値を記載しているが、これらの数値は記載されたものに限定されるものではなく、任意の数値を設定することができる。
また、ここでは劣化判定基準値の関数は関数表形式で記憶保持するとして説明したが、この形式に限定されるものではなく、運転状態量を変数とした関数式の形式や、その他同様の役割をなすものであれば他の形式であってもよい。
図4のフローチャートの説明に戻る。判定基準値δmを設定した後、判定部30eは、現在の判定指標δを判定閾値δ0と比較して圧縮機1が劣化しているか否かを判定する(ステップS9)。ここで判定に用いる現在の判定指標δは定常状態において算出された判定指標δの所定時間(例えば10分間)の平均値を用いる。判定部30eは、δ>δ0であれば圧縮機1が劣化していると判断し(ステップS9;YES)、出力部30gにて「圧縮機の劣化異常」信号を出力し(ステップS10)、圧縮機劣化判定モードを終了する。判定部30eは、δ≦δ0であれば圧縮機1は劣化していないと判断し(ステップS9;NO)、そのまま圧縮機劣化判定モードを終了する。
ここで、判定閾値δ0は判定基準値δmをそのまま閾値として用いてもよいが、判定基準値δmよりも所定値β(例えば0.5K)だけ大きい値を設定、すなわちδ0=δm+β[K]とするとよい。このように基準値からある程度幅をとって判定閾値を設定することにより、圧縮機劣化判定時に圧縮機劣化以外のノイズ要因(例えば、外風など周囲環境条件の変動)による影響で、判定指標δが変動した場合等による誤判定を回避することができる。
また、本実施の形態においては圧縮機1が劣化していると1回判定したら「圧縮機の劣化異常」の信号を出力するとしているが、例えば劣化判定が複数回繰り返して判定回数が所定回数以上となった場合に「圧縮機の劣化異常」の信号を出力するとしてもよい。このようにすることで誤判定による異常発報を回避することができ、高精度な圧縮機劣化判定を実現できる。
《冷媒状態制御運転モード》
図6は、冷凍サイクル装置100の冷媒状態制御運転モードの流れを示すフローチャートである。以下、冷媒状態制御運転モードの具体的動作について図6のフローチャートに基づいて説明する。冷媒状態制御運転モードでは、各アクチュエータは以下のように動作する。
まず、測定部30aで冷媒回路の運転状態量を検出する(ステップS21)。続いて、制御部30は、圧縮機1の運転容量の制御目標値と現在の圧縮機1の運転容量とに基づいて圧縮機1の運転容量変更量を算出する(ステップS22)。例えば、圧縮機1の運転容量変更量ΔFは現在の運転容量Fと制御目標値Fとの偏差に基づいて以下の式(1)から求める。
Figure 2014231975
ここで、Gは制御定数であり、例えばG=0.1といったように任意の定数を設定する。
上記式(1)を用いて圧縮機1の運転容量変更量ΔFを求めると、現在の運転容量F<制御目標値Fの場合はΔFが正となり圧縮機1の運転容量を増加させる操作となり、現在の運転容量F>制御目標値Fの場合はΔFが負となり圧縮機1の運転容量を減少させる操作となる。
その後、制御部30は、圧縮機1の運転容量Fが制御目標値Fに到達していなければ(ステップS23;NO)、ステップS22へ戻る。制御部30は、圧縮機1の運転容量Fが制御目標値Fに到達していれば(ステップS23;YES)、次のステップに進む。
次に、制御部30は、蒸発温度ETの制御目標値と現在の蒸発温度ETとに基づいて室内送風装置7a、室内送風装置7bの回転数変更量を算出する(ステップS24)。例えば、室内送風装置7a、室内送風装置7bの回転数変更量ΔRは現在の蒸発温度ETと制御目標値ETとの偏差に基づいて以下の式(2)から求める。
Figure 2014231975
ここで、Rは現在の室内送風装置回転数である。Gは制御定数であり、例えばG=0.01といったように任意の定数を設定する。
上記式(2)を用いて室内送風装置7a、室内送風装置7bの回転数変更量ΔRを求めると、現在の蒸発温度ET<制御目標値ETの場合はΔRが正となり室内送風装置7a、室内送風装置7bの回転数を増加させる操作となり、現在の蒸発温度ET>制御目標値ETの場合はΔRが負となり室内送風装置7a、室内送風装置7bの回転数を減少させる操作となる。
その後、制御部30は、蒸発温度ETが制御目標値ETに対して所定の条件を満たしていなければ(ステップS25;NO)、ステップS24へ戻る。制御部30は、蒸発温度ETが制御目標値ETに対して所定の条件を満たしていれば(ステップS25;YES)、次のステップに進む。ここで所定の条件とは、例えば蒸発温度ETが制御目標値ET±0.5℃以内であるとする。
次に、制御部30は、凝縮温度CTの制御目標値と現在の凝縮温度CTとに基づいて室外送風装置6の回転数変更量を算出する(ステップS26)。例えば、室外送風装置6の回転数変更量ΔRは現在の凝縮温度CTと制御目標値CTとの偏差に基づいて以下の式(3)から求める。
Figure 2014231975
ここで、Rは現在の室外送風装置回転数である。Gは制御定数であり、例えばG=0.01といったように任意の定数を設定する。
上記式(3)を用いて室外送風装置6の回転数変更量ΔRを求めると、現在の凝縮温度CT>制御目標値CTの場合はΔRが正となり室外送風装置6の回転数を増加させる操作となり、現在の凝縮温度CT<制御目標値CTの場合はΔRが負となり室外送風装置6の回転数を減少させる操作となる。
その後、制御部30は、凝縮温度CTが制御目標値CTに対して所定の条件を満たしていなければ(ステップS27;NO)、ステップS26へ戻る。制御部30は、凝縮温度CTが制御目標値CTに対して所定の条件を満たしていれば(ステップS27;YES)、次のステップに進む。ここで所定の条件とは、例えば凝縮温度CTが制御目標値CT±0.5℃以内であるとする。
次に、制御部30は、蒸発器出口冷媒過熱度SHの制御目標値SHと現在の蒸発器出口冷媒過熱度SHとに基づいて膨張弁4a、膨張弁4bの開度変更量を算出する(ステップS28)。例えば、膨張弁4a、膨張弁4bの開度変更量ΔLは現在の蒸発器出口冷媒過熱度SHと制御目標値SHとの偏差に基づいて以下の式(4)から求める。
Figure 2014231975
ここで、Lは現在の膨張弁開度である。Gは制御定数であり、例えばG=0.01といったように任意の定数を設定する。
上記式(4)を用いて膨張弁4a、膨張弁4bの開度変更量ΔLを求めると、現在の蒸発器出口冷媒過熱度SH>制御目標値SHの場合はΔLが正となり膨張弁4a、膨張弁4bの開度を増加させる操作となり、現在の蒸発器出口冷媒過熱度SH<制御目標値SHの場合はΔLが負となり膨張弁4a、膨張弁4bの開度を減少させる操作となる。
その後、制御部30は、蒸発器出口冷媒過熱度SHが制御目標値SHに対して所定の条件を満たしていなければ(ステップS29;NO)、ステップS28へ戻る。制御部30は、蒸発器出口冷媒過熱度SHが制御目標値SHに対して所定の条件を満たしていれば(ステップS29;YES)、冷媒状態制御運転モードを終了する。ここで所定の条件とは、例えば蒸発器出口冷媒過熱度SHが制御目標値SH±2.0℃以内であるとする。
以上のように、冷凍サイクル装置100では、各アクチュエータの状態変更量を算出するようにしている。こうすることで、現在の運転状態量と制御目標値の偏差に応じて、偏差が大きければ変更量が大きくなり、偏差が小さければ変更量は小さくなるようなアクチュエータの制御操作をすることができる。
なお、冷媒状態制御運転時において上記のような各アクチュエータの状態変更量算出及び算出した変更量に基づいた各アクチュエータ状態変更の動作を行うタイミングは所定時間間隔で動作を実施する。このとき、各アクチュエータの動作間隔の所定時間はすべて一律同じ(例えば20秒)としてもよいし、例えばアクチュエータごとに圧縮機は15秒、膨張弁は20秒、室内/室外送風装置は60秒といったようにそれぞれ異なる間隔であってもよい。
本実施の形態では、膨張弁4a、膨張弁4bの開度を制御する運転状態量の制御目標の1つとして、蒸発器出口冷媒過熱度SHの制御目標値を設定することとしたが、これの代わりに圧縮機吸入冷媒過熱度SHsの制御目標値を設定してもよい。制御目標値は、冷媒状態制御運転時に圧縮機1の吸入冷媒が常に過熱ガス状態となるように目標値を大きめに設定する。例えば、圧縮機吸入冷媒過熱度SHsの制御目標値SHs=15℃、といったように設定する。このように制御することで、圧縮機吸入側に液冷媒が流入する液バック状態を回避し、圧縮機1のシェル温度を低下させることなく維持することができる。
また、膨張弁4a、膨張弁4bの開度を制御する運転状態量の制御目標として、蒸発器出口冷媒過熱度SHの制御目標値の代わりに吸入冷媒温度Tsの制御目標値を設定してもよい。制御目標値は、例えば吸入冷媒温度Tsの制御目標値Ts=10℃、といったように設定する。蒸発温度ETと、蒸発器出口冷媒過熱度SHもしくは圧縮機吸入冷媒過熱度SHsの各制御目標値に基づいて吸入冷媒温度Tsの制御目標値を算出して設定する方式をとってもよい。例えば、蒸発温度ETの制御目標値ET=2℃、圧縮機吸入冷媒過熱度SHsの制御目標値SHs=8℃と設定されていれば、吸入冷媒温度Tsの制御目標値Ts=ET+SHs=2℃+8℃=10℃として算出することができる。
また、各アクチュエータの制御目標値は、運転状態量検出手段により検出した現在の運転状態量と、劣化判定基準値の関数における変数範囲に基づいて、劣化判定基準値を設定可能な範囲で最も近い運転条件に設定してもよい。例えば、本実施の形態においては、劣化判定基準値の関数の変数は、圧縮機周波数78〜98Hz、凝縮温度CT38〜46℃、蒸発温度ET0〜5℃の範囲で設定されており、これに対して現在の運転状態が圧縮機周波数60Hz、凝縮温度CT=35.0℃、蒸発温度ET1.5℃であったとする。そうすると、制御目標値は圧縮機の運転容量(周波数)の制御目標値F=78Hz、凝縮温度CTの制御目標値CT=38℃、蒸発温度ETの制御目標値ET=2℃、といったように劣化判定基準値の関数の変数範囲に入っていて、かつ、現在の運転状態から比較的近い運転条件に設定するとよい。
このように現在の運転状態から比較的近い条件の制御目標値を設定することで、冷媒状態制御運転時において運転状態量の制御目標値と現在の運転状態量との偏差が小さくなるため、必要なアクチュエータ状態の変更量を小さくすることができる。
なお、冷媒状態制御運転時に設定する運転状態量の制御目標値は、本実施の形態において具体的数値を示して説明しているが、これらの数値は説明した内容に限定されるものではなく、本発明の技術範囲内で任意の数値を設定することが可能である。
《冷凍サイクル装置100の奏する作用効果》
冷凍サイクル装置100は、冷媒状態制御運転時におけるアクチュエータの制御量を運転状態量の制御目標値と現在の運転状態量との偏差に応じて決定する。こうすることで、冷凍サイクル装置100によれば、運転状態量が目標冷媒状態に対して行き過ぎる状態になるオーバーシュート現象や、目標冷媒状態に対して運転状態量の経時変化が大きく振動する状態になるハンチング現象を回避することができ、冷媒回路の定常状態の早期実現と圧縮機劣化判定にかかる所要時間短縮、すなわち劣化診断時間の短縮を実現できる。
冷凍サイクル装置100によれば、圧縮機劣化判定動作において所定の運転状態となるようにアクチュエータ状態を決定し、冷媒回路の定常状態において圧縮機劣化判定をすることで、周囲空気温度など周囲環境条件の変動による誤判定を回避することができ、高精度な圧縮機劣化判定を実現できる。
冷凍サイクル装置100によれば、冷媒状態制御運転時において圧縮機吸入冷媒過熱度SHsの制御目標値を設定し、圧縮機吸入冷媒過熱度SHsが所定値以上となるように制御することで、圧縮機吸入側に液冷媒が流入する液バック状態を回避することができ、圧縮機への液冷媒流入による圧縮機のシェル温度低下に伴う吐出冷媒温度Td低下を生じさせないようにする。そのため、吐出冷媒温度Tdの早期安定化により冷媒回路の定常状態の早期実現と劣化診断時間短縮が実現できる。
冷凍サイクル装置100によれば、冷媒状態制御運転時において吸入冷媒温度Tsの制御目標値を設定して圧縮機吸入冷媒温度状態を制御することで、吐出冷媒温度Tdの早期安定化により冷媒回路の定常状態の早期実現と劣化診断時間短縮が実現できる。
冷凍サイクル装置100によれば、冷媒状態制御運転時における運転状態量の制御目標値は現在の運転状態量と、劣化判定基準値の関数における変数範囲に基づいて、劣化判定基準値を設定可能な範囲で最も近い運転条件に設定することで、必要なアクチュエータ状態の変更量が小さくなるため、冷媒回路の定常状態の早期実現と劣化診断時間短縮が実現できる。
《冷凍サイクル装置100の変形例》
本発明の内容を実施の形態において説明したが、例えば、冷媒の流路構成(配管接続)、圧縮機、熱交換器、膨張弁等の冷媒回路要素の構成等の内容は、各実施の形態で説明した内容に限定されるものではなく、本発明の技術の範囲内で適宜変更が可能である。
1 圧縮機、2 四方弁、3 室外熱交換器、4 膨張弁、4a 膨張弁、4b 膨張弁、5 室内熱交換器、5a 室内熱交換器、5b 室内熱交換器、6 室外送風装置、7 室内送風装置、7a 室内送風装置、7b 室内送風装置、11 バルブ、11a バルブ、11b バルブ、30 制御部、30a 測定部、30b 演算部、30c 駆動部、30d 記憶部、30e 判定部、30f 入力部、30g 出力部、31 吐出圧力センサ、32 吸入圧力センサ、40 室外吸込空気温度センサ、41 吐出温度センサ、42 吸入温度センサ、43 室内吸込空気温度センサ、43a 室内吸込空気温度センサ、43b 室内吸込空気温度センサ、44 ガス側温度センサ、44a ガス側温度センサ、44b ガス側温度センサ、45 液側温度センサ、45a 液側温度センサ、45b 液側温度センサ、50 冷媒配管、78 圧縮機周波数、100 冷凍サイクル装置、A 室外ユニット、B 室内ユニット、B1 室内ユニット、B2 室内ユニット。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機によって圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、前記凝縮器によって凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、及び、前記減圧装置によって減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器が配管接続されて冷媒が循環するように構成された冷媒回路と、前記凝縮器に送風する凝縮器送風装置と、前記蒸発器に送風する蒸発器送風装置と、前記冷媒回路の運転状態量を検出する運転状態量検出手段と、前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、及び、前記減圧装置の開度を制御する前記冷媒回路の運転状態量の制御目標値を設定し、前記制御目標値における運転状態量と現在の運転状態量との偏差に応じて前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、及び、前記減圧装置の開度の変更量を決定して前記冷媒回路の冷媒状態を制御する冷媒状態制御運転を行い、前記冷媒状態制御運転による前記冷媒回路の冷媒状態と前記制御目標値とから、前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、及び、前記減圧装置の開度を決定する制御部と、前記運転状態量検出手段で検出した運転状態量に基づいて前記圧縮機の劣化判定に用いる判定指標を算出する判定指標算出部と、前記運転状態量検出手段で検出した運転状態量に基づいて現在の運転状態に対応した劣化判定基準値を設定する基準値設定部と、前記圧縮機の劣化を判定する際に前記制御部において前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、前記減圧装置の開度が決定され、前記冷媒回路の運転状態が定常状態である場合に、前記判定指標算出部により算出された判定指標と、前記基準値設定部により設定された劣化判定基準値とを比較して、前記圧縮機が劣化しているか否かを判定する劣化判定部と、を備えたものである。

Claims (7)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機、前記圧縮機によって圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器、前記凝縮器によって凝縮された冷媒を減圧する減圧装置、及び、前記減圧装置によって減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器が配管接続されて冷媒が循環するように構成された冷媒回路と、
    前記凝縮器に送風する凝縮器送風装置と、
    前記蒸発器に送風する蒸発器送風装置と、
    前記冷媒回路の運転状態量を検出する運転状態量検出手段と、
    前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、及び、前記減圧装置の開度を制御する前記冷媒回路の運転状態量の制御目標値を設定し、前記制御目標値における運転状態量と現在の運転状態量との偏差に応じて前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、及び、前記減圧装置の開度の変更量を決定して前記冷媒回路の冷媒状態を制御する冷媒状態制御運転を行い、前記冷媒状態制御運転による前記冷媒回路の冷媒状態と前記制御目標値とから、前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、及び、前記減圧装置の開度を決定する制御部と、
    前記運転状態量検出手段で検出した運転状態量に基づいて前記圧縮機の劣化判定に用いる判定指標を算出する判定指標算出部と、
    前記運転状態量検出手段で検出した運転状態量に基づいて現在の運転状態に対応した劣化判定基準値を設定する基準値設定部と、
    前記制御部において前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、前記蒸発器送風装置の回転数、前記減圧装置の開度が決定され、前記冷媒回路の運転状態が定常状態である場合に、前記判定指標算出部により算出された判定指標と、前記基準値設定部により設定された劣化判定基準値とを比較して、前記圧縮機が劣化しているか否かを判定する劣化判定部と、
    を備えた
    冷凍サイクル装置。
  2. 前記制御部は、
    前記冷媒状態制御運転において、
    前記制御目標値と現在の運転状態量との偏差が大きい場合に、前記変更量を大きく設定し、
    前記制御目標値と現在の運転状態量との偏差が小さい場合に、前記変更量を小さく設定する
    請求項1に記載の冷凍サイクル装置。
  3. 前記減圧装置の開度を制御する前記運転状態量の制御目標値は前記圧縮機の吸入過熱度であって、
    前記制御部は、
    前記冷媒状態制御運転において、前記圧縮機の吸入冷媒が過熱ガス状態となるように前記圧縮機の吸入過熱度の制御目標値を設定し、前記減圧装置の開度を制御する
    請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
  4. 前記減圧装置の開度を制御する前記運転状態量の制御目標値は前記圧縮機の吸入冷媒温度であって、
    前記制御部は、
    前記冷媒状態制御運転において、前記圧縮機の吸入冷媒温度が所定値となるように前記圧縮機の吸入冷媒温度の制御目標値を設定し、前記減圧装置の開度を制御する
    請求項1又は2に記載の冷凍サイクル装置。
  5. 前記圧縮機の運転容量、前記凝縮器送風装置の回転数、及び、前記蒸発器送風装置の回転数を制御する前記運転状態量の制御目標値は、それぞれ圧縮機の運転容量、冷媒の凝縮温度、及び、冷媒の蒸発温度であって、
    前記制御部は、
    前記圧縮機の運転容量、前記冷媒の凝縮温度、前記冷媒の蒸発温度の制御目標値を、前記運転状態量検出手段により検出した現在の運転状態量と、前記劣化判定基準値の関数における変数範囲に基づいて、前記劣化判定基準値を設定可能な範囲で最も近い条件に設定する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  6. 前記劣化判定部は、
    前記冷媒回路の運転状態量のうち、冷媒の凝縮温度、冷媒の蒸発温度、前記蒸発器の出口の冷媒過熱度、前記圧縮機の吐出冷媒温度、前記圧縮機の吸入冷媒温度の各運転状態量について、各運転状態量の所定時間の平均値と同時間の瞬時値との偏差が所定値以内となった場合に定常状態と判定する
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
  7. 前記劣化判定部は、
    前記冷媒回路の定常状態における前記運転状態量の所定時間の平均値を現在の運転状態量とし、
    前記冷媒回路の定常状態における前記運転状態量を基に算出された前記判定指標の所定時間の平均値を現在の判定指標とし、
    現在の判定指標と、現在の運転状態量に基づいて前記基準値設定部により算出された劣化判定基準値と、を比較して前記圧縮機が劣化しているか否かを判定する
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の冷凍サイクル装置。
JP2013114117A 2013-05-30 2013-05-30 冷凍サイクル装置 Active JP5795025B2 (ja)

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