JP2014216555A - 半導体基板の製造方法 - Google Patents

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英次 内田
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章行 南
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Abstract

【課題】結晶欠陥密度を低減させた半導体基板の製造方法を提供すること。
【解決手段】半導体基板の製造方法は、支持基板の表面に、半導体の単結晶の第1層を貼り合わせる貼り合わせ工程を備える。また、第1層に点欠陥を導入する欠陥導入工程を備える。また、点欠陥が導入された第1層が貼り合わされた支持基板を熱処理する熱処理工程を備える。
【選択図】図1

Description

本明細書では、結晶欠陥密度が低減された半導体基板の製造方法に関する技術を開示する。
次世代パワーデバイスとして、SiC、GaN、Ga、ダイヤモンド等の単結晶ウェハを用いたデバイスがある。これらの単結晶ウェハの積層欠陥や転位欠陥の密度が高い場合には、デバイスの歩留りが低下したり、大容量(大面積)のデバイスを作製することが困難になったり、デバイス信頼性が低下してしまう場合がある。また、単結晶ウェハ上の欠陥を、影響の小さい他の種類の欠陥に変換させることにより、デバイス特性や信頼性を向上させる方法が提案されている。
特開2011−168453公報
単結晶ウェハの欠陥変換技術などを用いても、デバイス特性や信頼性に影響しないレベルまで欠陥密度を十分に低減させることは困難であり、さらなる欠陥密度の低減が要求されている。
本明細書では、半導体基板の製造方法を開示する。この半導体基板の製造方法は、支持基板の表面に、半導体の単結晶の第1層を貼り合わせる貼り合わせ工程を備える。また、第1層に点欠陥を導入する欠陥導入工程を備える。また、点欠陥が導入された第1層が貼り合わされた支持基板を熱処理する熱処理工程を備える。
半導体の単結晶の第1層に、面欠陥(例:積層欠陥)や線欠陥(例:転位欠陥)が含まれている場合がある。面欠陥は、最密面での原子の積層の乱れである。線欠陥は、結晶中に含まれる線状の結晶欠陥である。上記方法では、欠陥導入工程により、第1層に点欠陥を導入することができる。点欠陥は、空間的な繰り返しパターンを含まない格子欠陥であるため、面欠陥や線欠陥の原子配列構造を崩すことができる。そして熱処理工程によって、崩されていた面欠陥や線欠陥の原子配列を再配列させることができ、その結果、応力に起因する面欠陥の消滅や線欠陥を低減させることができる。また上記方法では、第1層と支持基板との間に、貼り合わせ界面を形成することができる。この貼り合わせ界面によって、支持基板表面の結晶面が第1層に与える影響を遮断することができる。すなわち、第1層と支持基板との界面部分において、第1層の原子の再配列が行われる場合に、支持基板の表面に存在する面欠陥や線欠陥の影響を受けて、再配列後の第1層に欠陥が形成されてしまう事態を防止することができる。以上により、半導体の単結晶の第1層の欠陥密度を、十分に低減させることが可能となる。
本明細書に開示されている技術によれば、結晶欠陥密度を低減させた半導体基板の製造方法を提供することができる。
実施例1に係る貼り合わせ基板の製造方法を示すフロー図である。 貼り合わせ基板の斜視図である。 貼り合わせ基板を製造する工程を説明する部分断面図である。 貼り合わせ基板を製造する工程を説明する部分断面図である。 貼り合わせ基板を製造する工程を説明する部分断面図である。 貼り合わせ基板を製造する工程を説明する部分断面図である。 貼り合わせ基板を製造する工程を説明する部分断面図である。 貼り合わせ基板を製造する工程を説明する部分断面図である。 実施例2に係る貼り合わせ基板の製造方法を示すフロー図である。 貼り合わせ基板を製造する工程を説明する部分断面図である。 貼り合わせ基板を製造する工程を説明する部分断面図である。 貼り合わせ基板を製造する工程を説明する部分断面図である。 単結晶基板の結晶欠陥を低減させる工程を説明する部分断面図である。 単結晶基板の結晶欠陥を低減させる工程を説明する部分断面図である。 単結晶基板の結晶欠陥を低減させる工程を説明する部分断面図である。
以下、本明細書で開示する実施例の技術的特徴の幾つかを記す。なお、以下に記す事項は、各々単独で技術的な有用性を有している。
(特徴1)上記の半導体基板の製造方法では、欠陥導入工程で第1層に導入される点欠陥の密度は、第1層の結晶性が維持される密度であってもよい。これにより、熱処理工程における原子の再配列時に、単結晶の第1層が多結晶に変化してしまうことを防止できる。
(特徴2)上記の半導体基板の製造方法では、熱処理工程の後に、第1層の表面にエピタキシャル成長層を成長させる成長工程をさらに備えていてもよい。熱処理工程によって、第1層に含まれている面欠陥や線欠陥を低減させることができるため、第1層上にエピタキシャル成長層を成長させる場合に、成長層に面欠陥や線欠陥が伝播して形成されてしまうことが防止できる。
(特徴3)上記の半導体基板の製造方法では、第1層の厚さは、貼り合わせ工程時に支持基板と第1層との貼り合わせ界面近傍で発生する結晶欠陥の影響が、第1層の表面まで到達しない程度の厚さであってもよい。これにより、第1層に、結晶性が維持されている層を残存させることができる。よって、熱処理工程において、結晶性が維持されている層の原子配列に従うように、原子の再配列を行うことができる。単結晶の第1層が多結晶に変化してしまうことを防止することができる。
(特徴4)上記の半導体基板の製造方法では、欠陥導入工程では、第1層の表面からイオン注入が行われてもよい。これにより、第1層に点欠陥を導入することができる。
(特徴5)上記の半導体基板の製造方法では、貼り合わせ工程は、半導体の単結晶基板の表面から水素イオンを注入して、表面から所定深さに水素イオン注入層を形成するイオン注入工程を備えていてもよい。単結晶基板の表面を支持基板の表面に接合する接合工程を備えていてもよい。イオン注入層で単結晶基板を破断することにより、第1層を支持基板の表面に形成する破断工程を備えていてもよい。イオン注入工程によって、欠陥導入工程において第1層に導入される点欠陥の少なくとも一部が、第1層に導入されてもよい。これにより、貼り合わせ工程の一部を欠陥導入工程として流用することができるため、欠陥導入工程の処理時間の短縮化や、欠陥導入工程の省略化を図ることができる。
(特徴6)上記の半導体基板の製造方法では、欠陥導入工程は、貼り合わせ工程の前に行われてもよい。
(特徴7)上記の半導体基板の製造方法は、半導体の単結晶層が主表面に表出している半導体基板に対して、主表面から所定深さにアモルファス層を形成するアモルファス層形成工程を備えても良い。また、アモルファス層が形成された半導体基板を熱処理する熱処理工程を備えてもよい。半導体基板には、内部応力が残留している場合がある。また、この内部応力に起因して、単結晶層に線欠陥や面欠陥が存在する場合がある。上記方法では、熱処理工程により、アモルファス層を、原子配列に規則性がない状態から、原子配列に規則性を有する状態へ再結晶化させることができる。アモルファス層の再結晶化では、熱エネルギーにより欠陥が移動、再配列、消滅することにより、ひずみのない結晶が形成されるため、アモルファス層の内部応力が緩和される。すると、アモルファス層の上方に位置している、結晶性を有する層である単結晶層においても、残留応力が緩和されることになる。また、単結晶層においても、熱処理工程によって欠陥が移動、再配列するが、残留応力が緩和された状態下で再配列が行なわれるため、残留応力に起因して生成される線欠陥や面欠陥の密度を低減させることができる。また上記方法では、アモルファス層の上方に表面層が存在する構造を形成することができる。アモルファス層の下方に存在する面欠陥や線欠陥が、アモルファス層の上方に存在する単結晶層に影響してしまうことを、アモルファス層によって防止することができる。これにより、単結晶層の原子の再配列が行われる場合に、アモルファス層の下方に存在する面欠陥や線欠陥の影響を受けて、再配列後の単結晶層に欠陥が形成されてしまう事態を防止することができる。
(特徴8)上記の半導体基板の製造方法は、支持基板の表面に、半導体の単結晶の第1層を貼り合わせて半導体基板を形成する貼り合わせ工程をさらに備えてもよい。これにより、貼り合わせ基板を用いることが可能となるため、単結晶基板を用いる場合に比してコストを低減することができる。
(特徴9)上記の半導体基板の製造方法では、アモルファス層形成工程では、半導体基板の表面からイオン注入が行われてもよい。これにより、アモルファス層を形成することができる。
(特徴10)上記の半導体基板の製造方法は、アモルファス層の上方に位置する結晶性を有する層である表面層に、点欠陥を導入する欠陥導入工程をさらに備えていてもよい。熱処理工程では、点欠陥が導入された表面層を有する半導体基板を熱処理してもよい。点欠陥は、空間的な繰り返しパターンを含まない格子欠陥であるため、面欠陥や線欠陥の原子配列構造を崩すことができる。そして熱処理工程によって、崩されていた面欠陥や線欠陥の原子配列を再配列させることができ、その結果、応力に起因する面欠陥の消滅や線欠陥を低減させることができる。
(特徴11)上記の半導体基板の製造方法では、アモルファス層形成工程は、半導体基板の表面からイオン注入を行い、注入された原子が高濃度に導入されている層を形成することによって行われてもよい。アモルファス層形成工程によって、表面層に点欠陥が導入されてもよい。これにより、アモルファス層形成工程の一部を欠陥導入工程として流用することができるため、欠陥導入工程の処理時間の短縮化や、欠陥導入工程の省略化を図ることができる。
(特徴12)上記の半導体基板の製造方法では、半導体基板は、基板内部から基板表層部まで連続して形成されている面欠陥または線欠陥を有する単結晶基板であってもよい。アモルファス層形成工程では、面欠陥または線欠陥を横切るように、アモルファス層が形成されてもよい。これにより、アモルファス層の内部応力が緩和される際に、アモルファス層の上方に位置している層であって、結晶性を有する層である表面層においても、残留応力が緩和される。表面層では、熱処理工程によって欠陥が移動、再配列するが、残留応力が緩和された状態下で再配列が行なわれるため、残留応力に起因する線欠陥や面欠陥の密度を低減させることができる。また、アモルファス層の下方に存在する面欠陥や線欠陥が、アモルファス層の上方に存在する表面層に影響してしまうことを、アモルファス層によって防止することができる。
(特徴13)上記の半導体基板の製造方法では、熱処理工程の後に、半導体基板の表面にエピタキシャル成長層を成長させる成長工程をさらに備えていてもよい。熱処理工程によって、単結晶層に含まれている面欠陥や線欠陥の密度を低減させることができるため、半導体基板上にエピタキシャル成長層を成長させる場合に、成長層に面欠陥や線欠陥が伝播して形成されてしまうことが防止できる。
<貼り合わせ基板の構成>
図2に、本実施例に係る貼り合わせ基板10の斜視図を示す。貼り合わせ基板10は略円盤状に形成されている。貼り合わせ基板10は、下側に配置された支持基板11と、支持基板11の上面に貼り合わされた半導体層13とを備えている。半導体層13は、例えば、化合物半導体(例:6H−SiC、4H−SiC、3C−SiC、GaN、Ga)の単結晶によって形成されていてもよい。また例えば、単元素半導体(例:Si、C)の単結晶によって形成されていてもよい。
支持基板11には、各種の材料を用いることができる。支持基板11は、半導体層13に適用される各種の熱プロセスに対する耐性を有することが好ましい。また支持基板11は、半導体層13との熱膨張率の差が小さい材料であることが好ましい。例えば、半導体層13にSiCを用いる場合には、支持基板11には、単結晶SiC、多結晶SiC、単結晶Si、多結晶Si、サファイア、カーボンなどを用いることが可能である。多結晶SiCには、様々なポリタイプのSiC結晶が混在していても良い。様々なポリタイプが混在する多結晶SiCは、厳密な温度制御を行うことなく製造することができるため、支持基板11を製造するコストを低減させることが可能となる。
常温接合、プラズマ接合、水酸基接合等によって半導体層13を支持基板11に貼り合わせることによって、貼り合わせ基板10が形成される。支持基板11の接合面は、研磨等によって平坦化された上で、半導体層13と貼り合わされるとしてもよい。支持基板11の厚さT11は、後工程加工に耐えることができる機械的強度が得られるように定めればよい。厚さT11は、例えば、支持基板11の直径が100mmである場合には、300μm程度であってもよい。半導体層13の厚さT31は、例えば、0.1〜20μmの範囲内であってもよい。
<貼り合わせ基板の製造方法>
本実施例に係る貼り合わせ基板10の製造方法を、図1のフローと、図3〜図8の模式図を用いて説明する。図3〜図8は、貼り合わせ基板10を製造する各工程における、部分断面図である。なお、図3〜図8では、見易さのために、ハッチングを省略している。本実施例では、例として、支持基板11が多結晶SiCであり、半導体層13がSiC単結晶である貼り合わせ基板10を形成する製造方法を説明する。
ステップS1〜S3において、貼り合わせ工程が行われる。貼り合わせ工程は、支持基板11の表面に、SiC単結晶の半導体層13を貼り合わせる工程である。例として、貼り合わせ工程に水素原子のアブレーションによる剥離技術(スマートカットとも呼ばれる)を用いる場合を説明する。
ステップS1において、SiC単結晶基板20の表面から水素イオンを注入する、イオン注入工程が行われる。SiC単結晶基板20は、積層欠陥や転位欠陥が含まれている基板である。積層欠陥は、面欠陥の一種である。積層欠陥は、結晶面の積み重ねがある部分でずれたときに、原子面の挿入と抜き取りによって生じる面欠陥である。転位欠陥は、線欠陥の一種である。転位欠陥は、結晶格子の原子配列のずれが線状になっている欠陥である。図3の模式図では、これらの積層欠陥や転位欠陥を、実線で擬似的に示している。
SiC単結晶基板20に水素イオンを注入すると、水素イオンは入射エネルギーに応じた深さまで到達し、高濃度に分布する。これにより、図3の模式図に示すように、表面から所定深さに、水素イオン注入層21が形成される。図3では、打ち込まれた水素イオンを白抜きの丸印で擬似的に示している。水素原子のアブレーションによる剥離技術により剥離される半導体層13の厚さT31は、イオン注入する水素イオンのエネルギーにより制御できる。なお、半導体層13の厚さT31は、各工程を経た後においても、半導体層13の内部に結晶性の高い領域が確保されるように定めてもよい。例えば、後述する接合工程では、支持基板11と半導体層13との接合界面において結晶欠陥が発生する。この接合界面で発生した結晶の影響が、半導体層13の表面13aまで到達しない程度に、半導体層13の厚さT31を定めればよい。また、イオン注入された水素の注入分布や欠陥分布は、計算により見積もることができる。例えば、厚さT31が1(μm)の半導体層13を剥離させる場合には、1×1016〜5×1017(ions/cm2)の照射量の範囲、および150(keV)の入射エネルギーで、水素イオンの注入を行ってもよい。
また、水素イオンが打ち込まれた半導体層13は、水素イオンが貫通する際に多数の点欠陥が導入される。図3では、導入される点欠陥を×印で擬似的に示している。
ステップS2において、SiC単結晶基板20の表面22を、支持基板11の表面に接合する接合工程が行われる。例として、常温接合を行う場合を説明する。SiC単結晶基板20と支持基板11を、不図示の常温接合装置のチャンバーにセットする。チャンバー内を真空状態にした上で、SiC単結晶基板20の表面22および支持基板11の表面に、イオンビームを照射する。これにより、材料表面の酸化膜や吸着層を除去して結合手を表出させることができるため、表面を活性化することができる。その後、SiC単結晶基板20の表面22と、支持基板11の表面とを接触させることで、両層を接合させることができる。接合時の圧力は、0.1〜10MPaの範囲内であってもよい。これにより、図4の模式図に示す構造が作成される。支持基板11は、積層欠陥や転位欠陥が含まれている基板である。図4の模式図では、これらの積層欠陥や転位欠陥を、実線で擬似的に示している。
ステップS3において、水素イオン注入層21でSiC単結晶基板20を破断する、破断工程が行われる。具体的には、接合させたSiC単結晶基板20および支持基板11を、600〜1200(℃)で熱処理を行う。破断工程により、半導体層13が支持基板11の表面に貼り合わされた構造が形成される。その後、半導体層13の表面に存在するダメージ層(破断工程によって欠陥が多数導入されている層)が除去される。ダメージ層の除去には、例えば、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いてもよい。これにより、図5の模式図に示す貼り合わせ基板10が形成される。
ステップS4において欠陥導入工程が行われる。欠陥導入工程では、図6の模式図に示すように、半導体層13の表面13aから水素イオンが打ち込まれる。図6では、導入される点欠陥を×印で擬似的に示すとともに、打ち込まれた水素イオンを白抜きの丸印で擬似的に示している。これにより、半導体層13に、点欠陥をさらに追加して導入することができる。点欠陥は、空間的な繰り返しパターンを含まない格子欠陥である。よって、点欠陥を導入することにより、半導体層13に含まれている面欠陥や線欠陥の原子配列構造を崩すことができる。
欠陥導入工程後に半導体層13に導入される点欠陥の密度は、半導体層13の結晶性が維持される密度であればよい。結晶性が維持されているかを確認する方法としては、例えば、XRD(X‐ray diffraction)法によるピーク値の半値幅が所定値以下であるかを確認する方法や、TEM電子回折法で周期性の原子像が観察できるかを確認する方法が挙げられる。例えば、SiC単結晶である半導体層13は、1立方センチメートル当たり1×1023個のシリコン原子と炭素原子で結晶を形成している。よって、半導体層13の結晶性を維持するためには、点欠陥密度は、1×1023(個/cm)以下であればよく、例えば1×1019〜5×1022(個/cm)の範囲内であってもよい。また、欠陥導入工程で打ち込まれる水素イオンの量は、ステップS1で前述した水素原子のアブレーションによる剥離技術におけるイオン注入工程でのイオン打ち込み量より、少ない量であってもよい。例えば、1×1015〜1×1017(ions/cm)であってもよい。なお、具体的なイオン注入法については、周知の技術であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
また半導体層13は薄膜化されているため、水素イオンを打ち込むことによって、半導体層13の深さ方向において、点欠陥密度が均一となるように、点欠陥を導入することが可能となる。また欠陥導入工程では、入射エネルギーを変化させながら打ち込みを行うことで、半導体層13の深さ方向における点欠陥密度が略一定となるように制御を行ってもよい。例えば入射エネルギーは、10〜200keVの範囲内であってもよい。
ステップS5において、貼り合わせ基板10を加熱する、熱処理工程が行われる。図7の模式図に示すように、熱処理工程によって、半導体層13に含まれている水素原子が、ガスとなって離脱する。また熱処理工程により、導入された点欠陥が修復される。このとき、崩されていた面欠陥や線欠陥の原子配列を再配列させることができる。これにより、図7に示すように、点欠陥を消滅させるとともに、半導体層13に含まれている応力に起因する積層欠陥の消失や転位欠陥を低減させることができる(図7、領域R1参照)。熱処理工程での処理温度は、例えば、800〜2000℃の範囲内であってよい。また熱処理時間は、例えば、1秒〜10時間の範囲内であってよい。
ステップS6において、半導体層13の表面に、SiC単結晶のエピタキシャル成長層14を成長させる、エピタキシャル成長工程が行われる。エピタキシャル成長工程では、半導体層13の表面の結晶面に揃うように、SiC結晶のホモエピタキシャル成長が行われる。これにより、図8に示す貼り合わせ基板10が完成する。なお、使用されるエピタキシャル成長方法は、周知の方法でよいため、ここでは説明を省略する。また、エピタキシャル成長層14の厚さは、後述するデバイス作成工程で作製するデバイスに応じて定めればよい。
ステップS7において、デバイス作成工程が行われる。貼り合わせ基板10は、通常の半導体装置でハンドリングするための厚みや強度を備えている。よって、貼り合わせ基板10に対して、フォトリソグラフィやエッチング等の既知の各種の半導体プロセスを実施することができ、エピタキシャル成長層14および半導体層13に各種のデバイスを形成することができる。また、横型デバイスに限らず、縦型デバイスを製造することも可能である。
<実施例1の効果>
SiC単結晶の半導体層13に、積層欠陥や転位欠陥が含まれている場合がある。本実施例の方法では、欠陥導入工程(ステップS4)により、半導体層13に点欠陥を導入することができる。点欠陥は、空間的な繰り返しパターンを含まない格子欠陥であるため、半導体層13に含まれている積層欠陥や転位欠陥の原子配列構造を崩すことができる。そして熱処理工程(ステップS5)によって、点欠陥を修復するとともに、崩されていた積層欠陥や転位欠陥の原子配列を再配列させることができる。この再配列時に、半導体層13内の応力に起因する積層欠陥の消失や転位欠陥を低減させることができる。
また本実施例の方法では、半導体層13と支持基板11との間に貼り合わせ界面を形成することができる。この貼り合わせ界面によって、支持基板11の表面に表出している積層欠陥や転位欠陥などが、半導体層13に影響してしまうことを防止できる。すなわち、半導体層13と支持基板11との界面部分において、半導体層13の原子の再配列が行われる場合に、支持基板11の表面に存在する積層欠陥や転位欠陥などの影響を受けて、再配列後の半導体層13に積層欠陥や転位欠陥などが形成されてしまう事態を防止することができる。以上により、半導体層13の積層欠陥や転位欠陥の密度を、十分に低減させることが可能となる。
欠陥導入工程(ステップS4)で半導体層13に導入される点欠陥の密度は、半導体層13の結晶性が維持される密度とされる。これにより、単結晶の原子配列が維持されるため、熱処理工程(ステップS5)において、単結晶の半導体層13が形成されるように、原子を再配列させることができる。よって、熱処理工程後に、半導体層13が多結晶に変化してしまうことを防止できる。
熱処理工程(ステップS5)によって、半導体層13に含まれている積層欠陥や転位欠陥などを低減させることができる。よって、エピタキシャル成長工程(ステップS6)において半導体層13上にエピタキシャル成長層14を成長させる場合に、半導体層13に含まれている積層欠陥や転位欠陥を起点として、エピタキシャル成長層14に積層欠陥や転位欠陥が伝播して形成されてしまうことを防止することができる。
半導体層13の厚さT31は、貼り合わせ工程(ステップS1〜S3)時に支持基板11と半導体層13との貼り合わせ界面近傍で発生する結晶欠陥の影響が、半導体層13の表面13aまで到達しない程度の厚さに定められている。これにより、半導体層13に、結晶性が維持されている層を残存させることができる。よって、熱処理工程(ステップS5)において、結晶性が維持されている層の原子配列に従うように、原子の再配列を行うことができるため、熱処理工程後に半導体層13が多結晶に変化してしまうことを防止することができる。
貼り合わせ工程が備えているイオン注入工程(ステップS1)によって水素イオン注入層21を形成する際に、同時に、半導体層13内に点欠陥を導入することができる。これにより、イオン注入工程(ステップS1)を、欠陥導入工程(ステップS4)の一部として流用することができるため、欠陥導入工程の処理時間の短縮化を図ることができる。
実施例2に係る貼り合わせ基板10の製造方法を、図9のフローと、図10〜図12の模式図を用いて説明する。実施例2は、実施例1に係る貼り合わせ基板10の製造工程に、アモルファス層形成工程を追加した形態である。アモルファス層形成工程以外の工程の内容や、貼り合わせ基板10の構造などは、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
図9のフローにおけるステップS1〜S3の内容は、実施例1の図1のフローと同様であるため、説明を省略する。ステップS3が完了すると、図5の模式図に示す構造が作成される。次に、ステップS3aにおいて、アモルファス層形成工程が行われる。アモルファス層形成工程では、図5に示す貼り合わせ基板10に対して、図10の模式図に示すように、水素イオンが打ち込まれる。これにより、水素イオンが高濃度に導入されている層であるアモルファス層41が形成される。図10では、打ち込まれた水素イオンを白抜きの丸印で擬似的に示すとともに、導入される点欠陥を×印で擬似的に示している。アモルファス層41の厚さは、例えば、0.01〜0.3(μm)の範囲内であってもよい。なお、アモルファス層41の具体的な形成方法は、前述した水素イオン注入層21の形成方法と同様であるため、ここでは説明を省略する。
アモルファス層41の上面と貼り合わせ基板10の表面との距離である深さD1は、半導体層13の厚さT31(図5参照)よりも小さくなるように形成されることが好ましい。これにより、アモルファス層41の上方に、SiC単結晶の表面層15が配置されている構造を形成することができる。またアモルファス層41は、半導体層13と支持基板11との貼り合わせ界面(図5参照)が形成されていた位置に形成されてもよい。
また、アモルファス層形成工程で打ち込まれる水素イオンの量は、ステップS1で前述した水素原子のアブレーションによる剥離技術のイオン注入工程でのイオン打ち込み量より、少ない量であってもよい。例えば、1×1016〜1×1017(ions/cm)であってもよい。また、アモルファス層41に含まれる水素イオンの密度は、ステップS1で前述した水素原子のアブレーションによる剥離技術で形成される水素イオン注入層21に含まれる水素イオンの密度よりも低いことが好ましい。具体的には、ステップS3a以後に行われる熱工程によって、アモルファス層41が破断してしまうことがない程度の密度が好ましい。
ステップS4において欠陥導入工程が行われる。欠陥導入工程では、図11の模式図に示すように、表面層15の表面15aから水素イオンが打ち込まれる。これにより、表面層15に、点欠陥をさらに追加して導入することができる。
ステップS5において、アモルファス層41が形成された状態の貼り合わせ基板10を加熱する、熱処理工程が行われる。図12の模式図に示すように、熱処理工程によって、アモルファス層41に含まれている水素原子が、ガスとなって離脱する。また熱処理工程により、アモルファス層41を、原子配列に規則性がない状態から、原子配列に規則性を有する状態へ再結晶化させることができる。アモルファス層41の再結晶化は、アモルファス層41と半導体層13との界面F1(図11参照)からアモルファス層41の内部(図11の下側)へ向かって、半導体層13の結晶構造(単結晶SiC)に倣った原子配列となるように行われる。またアモルファス層41の再結晶化は、アモルファス層41と支持基板11との界面F2(図11参照)からアモルファス層41の内部(図11の上側)へ向かって、支持基板11の結晶構造(多結晶SiC)に倣った原子配列となるように行われる。従って再結晶化が完了すると、図12に示すように、アモルファス層41が消滅し、半導体層13と支持基板11とが接合している構造が再び形成される。
アモルファス層41の再結晶化では、熱エネルギーにより欠陥が移動、再配列、消滅することにより、ひずみのない結晶が形成されるため、アモルファス層41の内部応力が緩和される。すると、アモルファス層41の上方に位置している表面層15においても、残留応力が緩和されることになる。表面層15には、内部応力が残留している場合があり、この内部応力に起因して、表面層15に積層欠陥や転位欠陥が存在している場合がある。しかし、熱処理工程によって表面層15の残留応力を緩和するとともに、表面層15内で欠陥の移動および再配列をさせることができるため、残留応力に起因して表面層15に存在する積層欠陥や転位欠陥の密度を低減させることができる。また、表面層15に導入されている点欠陥により、積層欠陥や転位欠陥の原子配列構造を崩すことができる。そして熱処理工程によって、崩されていた積層欠陥や転位欠陥の原子配列を再配列させることで、これらの欠陥の密度を低減させることができる。これにより、図12に示すように、半導体層13内の点欠陥を消滅させるとともに、半導体層13に含まれている応力に起因する積層欠陥の消滅や転位欠陥を低減させることができる(図12、領域R2参照)。
また上記方法では、アモルファス層41の上方に表面層15が存在する構造を形成することができる。アモルファス層41の下方に存在する積層欠陥や転位欠陥が、アモルファス層41の上方に存在する表面層15に影響してしまうことを、アモルファス層41によって防止することができる。これにより、熱処理工程によって表面層15の原子の再配列が行われる場合に、アモルファス層41の下方に存在する面欠陥や線欠陥の影響を受けて、再配列後の半導体層13に欠陥が形成されてしまう事態を防止することができる。
実施例3では、単結晶基板の結晶欠陥を低減させる方法を説明する。実施例3は、実施例2の技術を、単結晶基板に適用した形態である。具体的には、実施例3では、単結晶基板に対して、図9のフローのステップS3a〜S7が適用される。なお、実施例2と同様のステップ内容については、説明を省略する。
まず、図13の模式図に示すようなSiC単結晶基板50が準備される。SiC単結晶基板50には、積層欠陥や転位欠陥が含まれている。図13の模式図では、これらの積層欠陥や転位欠陥を、実線で擬似的に示している。積層欠陥や転位欠陥は、SiC単結晶基板50の基板内部から表面50aまで連続して形成されている。
ステップS3aにおいて、アモルファス層形成工程が行われる。ステップS3aでは、図13に示すSiC単結晶基板50に対して、図14の模式図に示すように、水素イオンが打ち込まれる。これにより、水素イオンが高濃度に導入されている層であるアモルファス層51が形成される。アモルファス層51は、積層欠陥等を横切ることで、これらの欠陥をアモルファス層51の上下に分断するように形成されてもよい。アモルファス層51の厚さは、例えば、0.01〜0.3(μm)の範囲内であってもよい。次に、ステップS4において欠陥導入工程が行われる。欠陥導入工程の内容は実施例2と同様であるため、説明を省略する。
ステップS5において、アモルファス層51が形成された状態のSiC単結晶基板50を加熱する、熱処理工程が行われる。図15の模式図に示すように、熱処理工程によって、アモルファス層51や表面層52に含まれている水素原子が、ガスとなって離脱する。また熱処理工程により、アモルファス層51を、原子配列に規則性がない状態から、原子配列に規則性を有する状態へ再結晶化させることができる。アモルファス層51の再結晶化では、熱エネルギーにより欠陥が移動、再配列、消滅することにより、ひずみのない結晶が形成されるため、アモルファス層51の内部応力が緩和される。すると、アモルファス層51の上方に位置している表面層52においても、残留応力が緩和されることになる。従って、表面層52の残留応力を緩和するとともに、表面層52での欠陥の移動および再配列をさせることができるため、残留応力に起因して表面層52に存在する積層欠陥や転位欠陥を低減させることができる。また、アモルファス層51の下方に存在する積層欠陥や転位欠陥が、アモルファス層51の上方に存在する表面層52に影響してしまうことを、アモルファス層51によって遮断することができる。これにより、図15に示すように、アモルファス層51が形成されていた位置よりも上方側の領域において、積層欠陥や転位欠陥が消滅しているSiC単結晶基板50を作製することができる(図15、領域R3参照)。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
<変形例>
欠陥導入工程(ステップS4)は、貼り合わせ工程(ステップS1〜S3)の前や、貼り合わせ工程中に行われてもよい。例えば、イオン注入工程(ステップS1)において、半導体層13に点欠陥を導入するとしてもよい。これにより、欠陥導入工程(ステップS4)を省略することができる。
欠陥導入工程(ステップS4)において、点欠陥を半導体層13に導入する方法は、各種の方法を用いることができる。例えば、He、水素、Ar、Si、Cなどの、原子または分子またはイオンなどを注入する方法であってもよい。また、スパッタリング、クリーニングなどの方法を用いることもできる。
ステップS6において、エピタキシャル成長層14は、ヘテロエピタキシャル成長によって成長させてもよい。
エピタキシャル成長工程(ステップS6)は、省略することが可能である。例えば、熱処理工程(ステップS5)の終了後に完成した貼り合わせ基板10の半導体層13の厚さが、デバイスを作製するために十分な厚さを有している場合には、ステップS6を省略してステップS7を行ってもよい。
実施例2において、アモルファス層41は、貼り合わせ工程(ステップS1〜S3)の前や、貼り合わせ工程中に形成されてもよい。例えば、イオン注入工程(ステップS1)において、SiC単結晶基板20の表面(すなわち、半導体層13の貼り合わせ面)にアモルファス層を形成してもよい。また、支持基板11の表面に、イオン注入等によってアモルファス層を予め形成してもよい。そして、接合工程(ステップS2)において、SiC単結晶基板20のアモルファス層と、支持基板11のアモルファス層とを接合してもよい。これにより、貼り合わせ後にアモルファス層をイオン注入により形成する場合に比して、表面層15に導入される点欠陥の数を制御しやすくすることが可能となる。
支持基板11に使用される材料は、多結晶SiCに限られない。半導体層13に適用される各種の熱プロセスに対する耐性を有する材料であれば、何れの材料であってもよい。例えば、セラミック材料の混合材料によって形成されている焼結体であってもよい。使用するセラミック材料は、各種の材料でよく、例えば、SiC、Si、AlN、Al、GaN、Si、SiO、Ta、などのうちの少なくとも1種類の材料であってもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:貼り合わせ基板、11:支持基板、13:半導体層、13aおよび15aおよび50a:表面、14:エピタキシャル成長層、15:表面層、20:SiC単結晶基板、21:水素イオン注入層、41および51:アモルファス層、50:SiC単結晶基板、51:アモルファス層、52:表面層、T11およびT31:厚さ、R1〜R3:領域

Claims (14)

  1. 半導体基板の製造方法であって、
    支持基板の表面に、半導体の単結晶の第1層を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
    前記第1層に点欠陥を導入する欠陥導入工程と、
    前記点欠陥が導入された前記第1層が貼り合わされた前記支持基板を熱処理する熱処理工程と、
    を備えることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  2. 前記欠陥導入工程で前記第1層に導入される点欠陥の密度は、前記第1層の結晶性が維持される密度であることを特徴とする請求項1に記載の半導体基板の製造方法。
  3. 前記熱処理工程の後に、前記第1層の表面にエピタキシャル成長層を成長させる成長工程をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体基板の製造方法。
  4. 前記第1層の厚さは、前記貼り合わせ工程時に前記支持基板と前記第1層との貼り合わせ界面近傍で発生する結晶欠陥の影響が、前記第1層の表面まで到達しない程度の厚さであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  5. 前記欠陥導入工程では、前記第1層の表面からイオン注入が行われることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  6. 前記貼り合わせ工程は、
    半導体の単結晶基板の表面から水素イオンを注入して、表面から所定深さに水素イオン注入層を形成するイオン注入工程と、
    前記単結晶基板の表面を前記支持基板の表面に接合する接合工程と、
    前記イオン注入層で前記単結晶基板を破断することにより、前記第1層を前記支持基板の表面に形成する破断工程と、
    を備え、
    前記イオン注入工程によって、前記第1層に前記点欠陥が導入されることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  7. 前記欠陥導入工程は、前記貼り合わせ工程の前に行われることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  8. 半導体基板の製造方法であって、
    半導体の単結晶層が主表面に表出している半導体基板に対して、前記主表面から所定深さにアモルファス層を形成するアモルファス層形成工程と、
    前記アモルファス層が形成された前記半導体基板を熱処理する熱処理工程と、
    を備えることを特徴とする半導体基板の製造方法。
  9. 支持基板の表面に、半導体の単結晶の第1層を貼り合わせて前記半導体基板を形成する貼り合わせ工程をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の半導体基板の製造方法。
  10. 前記アモルファス層形成工程では、前記半導体基板の表面からイオン注入が行われることを特徴とする請求項8または9に記載の半導体基板の製造方法。
  11. 前記アモルファス層の上方に位置する結晶性を有する層である表面層に、点欠陥を導入する欠陥導入工程をさらに備え、
    前記熱処理工程では、前記点欠陥が導入された前記表面層を有する前記半導体基板を熱処理することを特徴とする請求項8〜10の何れか1項に記載の半導体基板の製造方法。
  12. 前記アモルファス層形成工程は、前記半導体基板の表面からイオン注入を行い、注入された原子が高濃度に導入されている層を形成することによって行われ、
    前記アモルファス層形成工程によって、前記表面層に前記点欠陥が導入されることを特徴とする請求項11に記載の半導体基板の製造方法。
  13. 前記半導体基板は、基板内部から基板表層部まで連続して形成されている面欠陥または線欠陥を有する単結晶基板であり、
    前記アモルファス層形成工程では、前記面欠陥または線欠陥を横切るように、前記アモルファス層が形成されることを特徴とする請求項8に記載の半導体基板の製造方法。
  14. 前記熱処理工程の後に、前記半導体基板の表面にエピタキシャル成長層を成長させる成長工程をさらに備えることを特徴とする請求項8〜13の何れか1項に記載の半導体基板の製造方法。
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