JP2014213792A - 自動二輪車のスイングアーム - Google Patents

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Abstract

【課題】溶接性に優れると共に剛性強度等を向上し得る自動二輪車のスイングアームを提供する。【解決手段】左右のパイプ部材14は、長手方向の中間で車体内側方向に屈曲する屈曲部14aを有すると共に、上下面及び内側面に平面部を有する。接合部材15は、少なくとも左右いずれか一方のパイプ部材14の屈曲部14aと重なるように設けられ、屈曲部14aと重なる接合部材15の上下一方側の面が、パイプ部材14の上下一方側の面と上下方向で揃うようにパイプ部材14の上下一方側の角部へ接合され、接合部材15の上下他方側の面が、パイプ部材14の上下他方側の面と上下方向で重なる態様で接合される。【選択図】図6A

Description

本発明は、特に自動二輪車等の車両において後輪を支持するスイングアームに関するものである。
例えば特許文献1に示されるように、ピボットパイプを1本のパイプ材から一端側を拡管プレス加工することにより形成した自動二輪車のスイングアームが開示される。このスイングアームでは特に、屈曲した左右一対の四角形断面のパイプを接合部材で繋げて形成している。
特開平6−278674号公報 特開2003−72568号公報
しかしながら、特許文献1のものでは屈曲させる箇所の内側面が元々平面である場合、パイプに曲げ加工を施すことで内側面に窪みが生じるため、屈曲部では接合部材と内側面との間に隙間が生じ、特にその隙間部分まわりで溶接し難いという問題がある。
また、曲げ加工によって屈曲部は上下方向に膨らむように変形するため、接合部材の上下端を延ばしてパイプの上下面を挟む形態とした場合、パイプと接合する前の上下接合部の間隔をパイプ変形分を考慮して設けなければならない。このためパイプ直線部と接合部材との間に必要以上の隙間が生じるおそれがある。
また、一方、特許文献2に開示されるものではパイプをバルジ成形で成形している。この製法を用いれば曲げ部の窪みを防げるものの、成形にはより多くの工程、大規模な設備が必要となって生産性に劣る。
本発明はかかる実情に鑑み、溶接性に優れると共に剛性強度等を向上し得る自動二輪車のスイングアームを提供することを目的とする。
本発明の自動二輪車のスイングアームは、揺動のための回動軸支部と、この回動軸支部から後方に延びて車輪を支持する左右一対のパイプ部材と、左右の前記パイプ部材の中間部にそれぞれ溶接されて前記パイプ部材同士を結合する接合部材と、を備える自動二輪車のスイングアームであって、左右の前記パイプ部材は、長手方向の中間で車体内側方向に屈曲する屈曲部を有すると共に、上下面及び内側面に平面部を有し、前記接合部材は、少なくとも左右いずれか一方の前記パイプ部材の屈曲部と重なるように設けられ、前記屈曲部と重なる前記接合部材の上下一方側の面が、前記パイプ部材の上下一方側の面と上下方向で揃うように該パイプ部材の上下一方側の角部へ接合され、前記接合部材の上下他方側の面が、当該パイプ部材の上下他方側の面と上下方向で重なる態様で接合されることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車のスイングアームにおいて、前記接合部材にはリヤクッションユニット取付用のブラケットが設けられ、前記屈曲部と重なる前記接合部材の上側面が、当該パイプ部材の上面と揃うように該パイプ部材の上側の前記角部へ接合されると共に、その下側面が当該パイプ部材の下面と重なる態様で接合されることを特徴とする。
また、本発明の自動二輪車のスイングアームにおいて、前記接合部材は、別体のアッパハーフ及びロアハーフが上下に重ね合せて接合することで構成され、前記ロアハーフに対して被さる態様で結合する前記アッパハーフは、前記パイプ部材との接合面において前後方向で前記ロアハーフよりも長く接合されることを特徴とする。
本発明によれば、パイプ部材の曲げ加工の際に屈曲部に変形が発生しても確実な溶接が可能であり、且つ強度上優れたスイングアームを実現することができる。
本発明に係る自動二輪車の全体構成を示す側面図である。 本発明に係る自動二輪車における車体フレーム及びスイングアームまわりを示す右側面図である。 本発明に係る自動二輪車における車体フレーム及びスイングアームまわりを示す左前方斜視図である。 本発明に係る自動二輪車における車体フレーム及びスイングアームまわりを示す左後方斜視図である。 本発明に係る自動二輪車における車体フレーム及びスイングアームまわりを示す底面図である。 本発明に係るスイングアームの上面図である。 本発明に係るスイングアームの下面図である。 図6(A)のI−I線に沿う断面図である。 図6(A)のII−II線に沿う断面図である。 図6(A)のIII−III線に沿う断面図である。
以下、図面に基づき、本発明による自動二輪車のスイングアームにおける好適な実施の形態を説明する。
図1は、本発明の適用例としての自動二輪車100の側面図である。先ず、図1を用いて、自動二輪車100の全体構成について説明する。なお、図1を含め、以下の説明で用いる図においては、必要に応じて車両の前方を矢印Frにより、車両の後方を矢印Rrによりそれぞれ示し、また、車両の側方右側を矢印Rにより、車両の側方左側を矢印Lによりそれぞれ示す。
自動二輪車100は、鋼製あるいはアルミニウム合金製でなる車体フレームにより車体骨格を形成し、車体フレームに対する各種部品の艤装を経て構成される。車体フレームの具体的構成については後述するが、その前上端部に結合するステアリングヘッドパイプ101から後斜め下方へ向けてメインフレームが延設され、このメインフレームの後部付近にシートレール等が結合する。エンジンを含むパワーユニット102は車体フレームにより車体の略中央部で支持される。
ステアリングヘッドパイプ101は、フロントフォーク102を回動可能に支持し、このフロントフォーク102の上端側にはハンドルバー103が結合される。フロントフォーク102の下端側には前輪104が回転可能に支持される。前輪104の上方はフロントフェンダ105により覆われる。パワーユニット102の後方には、ピボット軸を介して上下方向に揺動可能なスイングアーム10が車体フレームにより支持され、スイングアーム10の後端部に後輪106が回転可能に支持される。スイングアーム10の前後方向中間部適所と車体フレーム側の間にはショックアブソーバ107が装着され、後輪106の上方はリヤフェンダ108によって覆われると共に、その上方にライダーが着座するシート109が配置される。シート109の前側には燃料タンク110が搭載される。
パワーユニット102はこの例では空冷式4サイクル単気筒(2気筒以上でもよい)エンジンを有する。このエンジンの基本構成において詳細な説明を省略するが、左右方向に水平配置されるクランクシャフトを回転自在に支持・収容するクランクケース111と、クランクケース111の上部に結合し、その軸線が適度に前傾して略上下方向に設定されたシリンダ112と、シリンダ112の更に上部に結合するシリンダヘッド113及びこのシリンダヘッド113に蓋着するシリンダヘッドカバー114とを含んで構成される。
パワーユニット102の吸気系によりエンジンに混合気が供給され、エンジンのシリンダ112内で爆発、燃焼した燃焼ガスは、排気系においてエンジンから排出される。即ちエンジン内で生成された燃焼ガスは排気ガスとして、エンジンのエキゾーストポートに接続されたエキゾーストパイプ115(排気管)を通り、最終的にマフラ116(排気消音器)から排気される。
車両外観としては、シリンダヘッド113の上部外側付近に配置されたシュラウド117や、サイドカバー118及びリヤカバー119等の各種車体カバーが車体フレーム等の適所に支持されて被着される。また、前輪104の上方にはヘッドランプ120が搭載されると共に、車両の前後にはウィンカ等が実装される。
次に車体フレームまわりについて説明する。図1〜図5に示されるようにステアリングヘッドパイプ101から後斜め下方へ向けてメインフレーム121が延設され、車両の前後方向略中央で下方へ湾曲し、その下端部付近にて左右一対のサイドフレーム122が、概略門型を呈するように左右に結合する。メインフレーム121及びサイドフレーム122には複数のエンジンマウント用のブラケットが突設され、エンジンを支持する。また、ステアリングヘッドパイプ101から後方寄りに傾斜してダウンチューブ123(図1)が下方へ延設され、このダウンチューブ123はエンジンマウント用のブラケットを介してエンジン(クランクケース111)前部を支持する。
また、メインフレーム121の後部付近には左右一対のシートレール124が結合し、このシートレール124は後輪106の上方まで延出する。更に、サイドフレーム122の肩部付近に左右一対のピラー125が結合し、これらのピラー125はそれぞれシートレール124の後端部付近に結合する。これらのフレーム部材により立体構造を持つ車体フレームが構成され、パワーユニット102等に対する高い支持剛性が確保されている。
前述のように後輪106はスイングアーム10によって支持され、該スイングアーム10はピボット軸11を介して上下方向に揺動可能である。スイングアーム10と車体フレームとの間には、ショックアブソーバ107としてのリヤクッションユニット126が装架される。この場合、リヤクッションユニット126の上端部は、取付ブラケット127を介して車体側に連結され、その下端部は取付ブラケット12(図3等参照)を介してスイングアーム10側に連結される。なお、図2のように後輪106のブレーキ(ブレーキパネル)128と車体フレーム側とはトルクリンク129を介して連結される。
スイングアーム10の具体的構成に更に説明する。スイングアーム10は図6に示すように、ピボット軸11における揺動のための回動軸支部を構成するピボットボス13と、ピボットボス13に結合すると共にその後方に延びて後輪106を支持する左右一対のパイプ部材でなるメインパイプ14と、両端がメインパイプ14の長手方向(前後方向)の中間部にそれぞれ溶接により接合されて、メインパイプ14同士を結合する接合部材であるジョイント15とを含んで構成される。なお、ジョイント15の上面にはリヤクッションユニット126のための取付用ブラケット12が固着する。
左右のメインパイプ14は、長手方向の中間で車体内側方向に屈曲する屈曲部14aを有する。左右のメインパイプ14は、図6(A)に示されるようにピボットボス13から後方に延出しながら相互の間隔が徐々に大きくなり、屈曲部14aで屈曲することで屈曲部14aの後方では相互に平行になるように形成される。そして、このように幅広となった平行部分に後輪106を収容するようにしている。ジョイント15は、少なくとも左右いずれか一方のメインパイプ14の屈曲部14aと重なるように設けられる。この例では図6(A),(B)に示されるように車体左側のメインパイプ14の屈曲部14aは車体右側よりも僅かに後方へ偏倚しており、つまり少なくとも右側のメインパイプ14の屈曲部14aがジョイント15と重なる構成となっている。なお、ジョイント15と重なる関係は上記とは左右逆であってもよく、左右双方のメインパイプ14の屈曲部14aがジョイント15と重なるものでもよい。
メインパイプ14は略多角形の横断面形状を有し、この例では図7及び図8に示すように四角形とする。更に、メインパイプ14の上下面16,17及び内側面18に平面部を有し、屈曲部14aと重なるジョイント15の上下いずれか一方側の面が、メインパイプ14の上下一方側の面と上下方向で揃うように該メインパイプ14の上下一方側の角部へ接合される。また、ジョイント15の上下他方側の面が、メインパイプ14の上下他方側の面と上下方向で重なる態様で接合される。
本実施形態ではジョイント15は上側面19及び下側面20を有する。ジョイント15は図6(A)のように左右のメインパイプ14間に左右方向にブリッジ状に架け渡されるが、左右両端部における左右のメインパイプ14との接合部は前後長が次第に長くなるように設定される。また、本例では上述のようにメインパイプ14は四角形断面を有し、内側面18側に図7及び図8のように上側の角部21及び下側の角部22を有する。なお、上側の角部21及び下側の角部22とも、図8のように適度なアール(r)が付されている。
本実施形態において図8に示されるように、少なくとも右側の屈曲部14aと重なるジョイント15の上側面19が、メインパイプ14の上面16と揃うように該メインパイプ14の上側の角部21へ接合される。つまり、図8の図示のようにメインパイプ14の上面16とジョイント15の上側面19は同一高さとなる。また、ジョイント15の下側面20が、メインパイプ14の下面17と重なる態様で接合される。なお、図6(A),(B)〜図8における適所にて、メインパイプ14及びジョイント15を接合するための溶接箇所もしくは部位を溶接ビードWとして示す。
更に、ジョイント15は図8等に示されるように、互いに別体のアッパハーフ23及びロアハーフ24が上下に重ね合せて接合することで構成される。この場合、アッパハーフ23はロアハーフ24に対して被さる態様で接合する。また、アッパハーフ23は、メインパイプ14との接合面において前後方向に沿ってロアハーフ24よりも長く接合される。なお、図9において、アッパハーフ23及びロアハーフ24を結合するための溶接箇所もしくは部位を溶接ビードwとして示す。
本発明のスイングアーム10は上記のように構成されており、次にその主要な作用効果について説明する。
ジョイント15は本実施形態のように、右側のメインパイプ14の屈曲部14aと重なるように接合されるが、この場合ジョイント15の上側面19が、メインパイプ14の上側の角部21と接合される。本発明ではメインパイプ14の屈曲部14aであっても、曲げ加工等により変形が発生し難い角部21に接合することで、ジョイント15とメインパイプ14との間の隙間が減って確実な溶接が可能になる。
この点に関して既に説明したように、本例の場合で考えると、メインパイプ14において屈曲部14aのように曲げ加工を施した部位には内側面18に窪み等が生じ易く、そのままでは溶接し難い。つまり、図8に示すように屈曲部14aを形成するための曲げ加工時に、メインパイプ14の縦寸法Hが大きくなり、あるいはその内側面18が点線により示すように凹状に湾曲する等の変形が生じることがある。従来のようにメインパイプ14の上下面16,17を挟む形態でジョイント15を接合すると、メインパイプ14において曲げ変形に伴う寸法、形状変化のため、ジョイント15との関係で隙間が発生し、あるいは寸法が合わないために適正な溶接が困難になる。
本発明ではメインパイプ14の上下面16,17を挟むのではなく、上述のようにメインパイプ14の曲げ加工による影響を受け難い角部21に接合することで、ジョイント15とメインパイプ14を適正に溶接することができる。
なお、左側のメインパイプ14についてはジョイント15の接合位置が実質的に屈曲部14aを外れていれば、基本的には溶接性の良否の問題はない。仮に左側のメインパイプ14の屈曲部14aと重なるように接合される場合であっても、右側のメインパイプ14の場合と同様に良好な溶接性が得られ、先ずこれらによりスイングアーム10の品質が向上する。
また、ジョイント15の上側面19をメインパイプ14の角部22で溶接することにより、ジョイント15の上側面19をメインパイプ上面16に重ねて溶接する場合に較べ、リヤクッションユニット取付孔中心12aとジョイント15の上側面19との距離h(図9参照)を大きくすることができる。これによってリヤクッションユニットの締付時に取付ブラケット12が撓り易くなり、リヤクッションユニットを強固に挟み込むため、取付ボルトを確実に締結固定できる。
また、本例のようにジョイント15の下側面20が、メインパイプ14の下面17と重なる態様で接合される。このようにジョイント15の下側面20についてはメインパイプ14の下面17と重なるように接合することで、メインパイプ14の角部22に接合する場合に較べて変形が抑えられ、スイングアーム10の剛性が向上する。
なお、ジョイント15をメインパイプ14の屈曲部14aよりも後方に延ばした形状とする場合であっても、そのような形状の前後方向全域を溶接できる。これによりスイングアーム10の強度、剛性を効率よく、即ち余計にメインパイプ14のサイズや板厚を拡大することなく、確実に向上させることができる。
また、本発明においてジョイント15の上面にリヤクッションユニット126の取付ブラケット12が設けられる。このようにジョイント15にリヤクッションユニット126が取り付けられることにより、自動二輪車100の走行時等において後輪106に上向きの衝撃力が加わった際、引張り応力が掛り易くなる下側面20を、メインパイプ14の下面17と上下に重ねて接合することで、メインパイプ14の角部22に接合する場合に較べて変形が抑えられ、スイングアーム10の剛性を大幅に確保、向上することができる。
なお、ジョイント15の上側面19を、メインパイプ14の内側に位置する上側の角部21と接合することで、外観を向上することができる。つまり、ジョイント15の上側面19をメインパイプ14の上面16に接合する場合には、溶接ビードWが外観に露呈することとなるが、角部21に形成される溶接ビードWは、車体内側に位置して外観に露出し難く、実質的に内側に隠れるため外観、即ち見た目がよくなる等の利点がある。
更に、アッパハーフ23はロアハーフ24に対して被さる態様で結合し、これによりアッパハーフ23のメインパイプ14に対する接合端をロアハーフ24に対して長く延ばしてメインパイプ14に溶接する。アッパハーフ23及びロアハーフ24のメインパイプ14に対する接合端を揃えて接合する場合に較べて、ジョイント15及びメインパイプ14間の接合部における断面変化が緩くなり、この結果、応力集中が緩和される。
また、アッパハーフ23がロアハーフ24に被さってロアハーフ24を覆う構成とすることで、接合部に生じ得る隙間からアッパハーフ23及びロアハーフ24の内側へ水や泥が浸入し、あるいはそれらに起因する錆や腐食の発生を抑え、これによりスイングアーム10の構成部品の耐久性を向上することができる。
ここで、本発明の変形例等について説明する。本実施形態では本発明の適用対象をスイングアーム10としているが、類似の態様を成す他部品にも応用できる。例えばメインフレーム121やシートレール124等に適用してもよい。
また、本実施形態ではジョイント15のロアハーフ24をメインパイプ14の下面17に重ねた態様としているが、ジョイント15に作用する荷重の方向に対応して、両者の重ね方向を設定すれば同様の効果を得ることができる。例えば車体フレーム側のリヤクッション取付部に適用する場合には、同様の効果を得るために上下を入れ替えてもよい。つまり本実施形態のジョイント15はリヤクッションユニット126の下端部側に配置されるが、上端部側に本発明を適用する場合には荷重方向が反対となるため、ジョイント15とは上下関係を逆にした構成とすればよい。
また、スイングアーム10の下部に位置するリヤブレーキのトルクリンク取付用ブラケット25(図6(B)等参照)をロアハーフ24の延出部に設けることで、アッパハーフ23及びロアハーフ24でなるジョイント15と予め溶接できるため、その製造が容易になる。また、従来のようにメインパイプ14へ直接溶接する場合に較べて、メインパイプ14の熱変形を抑えることができる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
上記実施形態におけるメインパイプ14は多角形、特に四角形断面を有する例を説明したが、四角形の閉断面でなく、そのうちの一辺が開放された「コ」字状の断面形状を有する構造体に対しても本発明は適用可能である。
10 スイングアーム、11 ピボット軸、12 取付用ブラケット、13 ピボットボス、14 メインパイプ、14a 屈曲部、15 ジョイント、16 上面、17 下面、18 内側面、19 上側面、20 下側面、21,22 角部、23 アッパハーフ、24 ロアハーフ、100 自動二輪車。

Claims (3)

  1. 揺動のための回動軸支部と、この回動軸支部から後方に延びて車輪を支持する左右一対のパイプ部材と、左右の前記パイプ部材の中間部にそれぞれ溶接されて前記パイプ部材同士を結合する接合部材と、を備える自動二輪車のスイングアームであって、
    左右の前記パイプ部材は、長手方向の中間で車体内側方向に屈曲する屈曲部を有すると共に、上下面及び内側面に平面部を有し、
    前記接合部材は、少なくとも左右いずれか一方の前記パイプ部材の屈曲部と重なるように設けられ、
    前記屈曲部と重なる前記接合部材の上下一方側の面が、前記パイプ部材の上下一方側の面と上下方向で揃うように該パイプ部材の上下一方側の角部へ接合され、
    前記接合部材の上下他方側の面が、当該パイプ部材の上下他方側の面と上下方向で重なる態様で接合されることを特徴とする自動二輪車のスイングアーム。
  2. 前記接合部材にはリヤクッションユニット取付用のブラケットが設けられ、
    前記屈曲部と重なる前記接合部材の上側面が、当該パイプ部材の上面と揃うように該パイプ部材の上側の前記角部へ接合されると共に、その下側面が当該パイプ部材の下面と重なる態様で接合されることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車のスイングアーム。
  3. 前記接合部材は、別体のアッパハーフ及びロアハーフが上下に重ね合せて接合することで構成され、
    前記ロアハーフに対して被さる態様で結合する前記アッパハーフは、前記パイプ部材との接合面において前後方向で前記ロアハーフよりも長く接合されることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車のスイングアーム。
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