JP2014210901A - ゴム組成物の製造方法 - Google Patents
ゴム組成物の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014210901A JP2014210901A JP2013089258A JP2013089258A JP2014210901A JP 2014210901 A JP2014210901 A JP 2014210901A JP 2013089258 A JP2013089258 A JP 2013089258A JP 2013089258 A JP2013089258 A JP 2013089258A JP 2014210901 A JP2014210901 A JP 2014210901A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- carbon atoms
- rubber composition
- rubber
- kneading
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
- C08J3/20—Compounding polymers with additives, e.g. colouring
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K5/00—Use of organic ingredients
- C08K5/36—Sulfur-, selenium-, or tellurium-containing compounds
- C08K5/39—Thiocarbamic acids; Derivatives thereof, e.g. dithiocarbamates
- C08K5/40—Thiurams, i.e. compounds containing groups
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08K—Use of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
- C08K9/00—Use of pretreated ingredients
- C08K9/04—Ingredients treated with organic substances
- C08K9/06—Ingredients treated with organic substances with silicon-containing compounds
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L7/00—Compositions of natural rubber
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L9/00—Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
Abstract
Description
しかし、シランカップリング剤を用いた場合にはゴム中に未反応成分が残ってしまい、混練り中にゴムやけを起こすことがある。そのため、非イオン性の界面活性剤と組み合わせて、少量のシランカップリング剤を使用することにより、ゴムやけを起こすことなく、低ロス性、ウェット性、耐摩耗性、加工性などに優れたゴム組成物を得ることができることが知られている(特許文献1参照)。
しかし、この場合、非イオン性界面活性剤のシリカ表面への吸着が早いため、シランカップリング剤とシリカの反応が阻害されてしまう。結果として、シリカとゴム成分の補強性が低下し、ゴム組成物としての耐摩耗性が悪化する。
また、特許文献3では、基本成分として、少なくとも(i)1種のジエンエラストマー、(ii)補強性充填剤として白色充填剤、(iii)カップリング剤(白色充填剤/ジエンエラストマー)としてポリ硫化アルコキシシランを、(iv)ジチオリン酸亜鉛及び(v)グアニジン誘導体と一緒に含むゴム組成物が開示されている。
特許文献4では、少なくとも、(i) ジエンエラストマー、(ii) 強化充填剤としての無機充填剤、(iii)(無機充填剤/ジエンエラストマー)カップリング剤としての多硫化アルコキシシラン(PSAS)をベースとし、(iv) アルジミン(R−CH=N−R)及び(v) グアニジン誘導体とが併用されているゴム組成物が記載されている。
さらに、特許文献5では、少なくとも:(i)ジエンエラストマー、(ii)補強フィラーとしての無機フィラー、(iii)カップリング剤としての多硫化アルコキシシランに基づき、(iv)1,2-ジヒドロピリジン及び(v)グアニジン誘導体を伴うゴム組成物が提案されている。
また、混練条件を考慮して、シランカップリング剤のカップリング機能の活性を高める例としては、特許文献6が挙げられる。
しかしながら、これらの発明は、シランカップリング剤とゴム成分の反応が十分ではなく、低発熱性を向上させる観点より改良する余地があった。
即ち、本発明は、
[1] 天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも1種からなるゴム成分(A)、硫黄含有シランカップリング剤で表面処理された無機充填材(B)を含む充填材、並びにチオウレア及び炭素数1〜6のアルキル基又は芳香族炭化水素基を有するN−置換チオウレアから選ばれる少なくとも1種のチオウレア類を配合してなるゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物をマスターバッチ練り段階を含む複数段階で混練し、混練のマスターバッチ練り段階で該ゴム成分(A)、該無機充填材(B)の全部又は一部、及び該チオウレア類を混練することを特徴とするゴム組成物の製造方法である。
(1)シリカ等の無機充填材とゴム成分の補強性がさらに向上する。
(2)予め表面処理するので、未反応硫黄含有シランカップリング剤が非常に減少し、ゴム焦けを効果的に防止できる。
(3)表面処理により、シリカ等の無機充填材の分散が効率的に改良されるので、チオウレア類が硫黄含有シランカップリング剤で表面処理された無機充填材(B)表面でのゴム成分との効率が向上して、ゴム組成物の低発熱性が好適に向上する。
(4)さらに、チオウレア類は直接ゴム成分と反応することもできるため、練り中に変性ゴムを生成し、充填材の分散を改良することにより、更なる低発熱化が達成できる。
(5)ゴム成分と反応したチオウレア類は、シリカ、カーボンブラックと相互作用できるため、シリカ等の無機充填材だけではなく、カーボンブラックの分散改良効果もある。
以上の通り、本発明のゴム組成物の製造方法により、低発熱性に優れたゴム組成物を提供することができる。
本発明のゴム組成物の製造方法は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも1種からなるゴム成分(A)、硫黄含有シランカップリング剤で表面処理された無機充填材(B)を含む充填材、並びにチオウレア及び炭素数1〜6のアルキル基又は芳香族炭化水素基を有するN−置換チオウレアから選ばれる少なくとも1種のチオウレア類を配合してなるゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物をマスターバッチ練り段階を含む複数段階で混練し、混練のマスターバッチ練り段階で該ゴム成分(A)、該無機充填材(B)の全部又は一部、及び該チオウレア類を混練することを特徴とする。
本発明に使用されるチオウレア類としては、チオウレア、又は炭素数1〜6のアルキル基または芳香族炭化水素基を有するN−置換チオウレアが挙げられる。炭素数1〜6のアルキル基を有するN−置換チオウレア、すなわち炭素数1〜6のアルキル基を有するアルキルチオウレアとしては、メチルチオウレア、N,N’−ジメチルチオウレア、トリメチルチオウレア、エチルチオウレア、N,N’−ジエチルチオウレア、プロピルチオウレア、N,N’−ジプロピルチオウレア、ブチルチオウレア、N,N’−ジブチルチオウレア、ペンチルチオウレア、N,N’−ジペンチルチオウレア、ヘキシルチオウレア及びジヘキシルチオウレアから選ばれる少なくとも1種が好適に挙げられ、芳香族炭化水素基を有するN−置換チオウレアとしては、N−フェニルチオウレア及びN,N’−ジフェニルチオウレアから選ばれる少なくとも1種が好適に挙げられる。チオウレアが低発熱性及び耐摩耗性を向上させるので好ましい。本発明に係るチオウレアは、チオ尿素とも称され、分子式CH4N2S、分子量76.1の白色固体であり、堺化学工業(株)、三井化学ファイン(株)、日本化学工業(株)などにより工業的に生産されている。
N,N’−ジエチルチオウレア、N,N’−ジブチルチオウレア、トリメチルチオウレア、N,N’−ジフェニルチオウレア等は、大内新興化学工業(株)、三新化学工業(株)などにより工業的に生産されている。
また、硫黄含有シランカップリング剤で表面処理された無機充填材(B)中に存在する硫黄含有シランカップリング剤量に対するチオウレア類量の質量比{チオウレア類量/硫黄含有シランカップリング剤量}が、(2/100)〜(100/100)であることが好ましく、(4/100)〜(100/100)であることがより好ましく、(4/100)〜(80/100)であることがさらに好ましく、(4/100)〜(50/100)であることが特に好ましい。(2/100)以上であれば、硫黄含有シランカップリング剤の活性化が十分に起こり、(100/100)以下であれば、加硫速度に大きな影響は与えないからである。
ここで、本発明における混練の第一段階とは、ゴム成分(A)と無機充填材(B)とを混練する段階をいい、加硫剤を含む混練り段階より先に行われればよく、該第一段階の前に、ゴム成分(A)と無機充填材(B)以外の充填材とを混練する場合やゴム成分(A)のみを予備練りする場合を含まない。
ただし、マスターバッチ練り段階は、該第一段階の前に、ゴム成分(A)とチオウレア類を配合する段階をも包含する。
従って、マスターバッチ練り段階においてチオウレア類を配合するとは、混練の第一段階の前でゴム成分(A)とチオウレア類とを配合する場合、混練の第一段階の前でゴム成分(A)と無機充填材(B)以外の充填材とチオウレア類とを配合する場合、混練の第一段階でチオウレア類を配合する場合、混練の中間段階でチオウレア類を配合する場合、及び混練の第一段階と混練の中間段階との両方等の複数の混練段階でチオウレア類を配合する場合が含まれる。
混練の最終段階で配合される加硫剤とは、可塑性体である共役ジエン系ゴムの高分子鎖を網目状に架橋結合しうる物質であり、硫黄はその代表である。加硫剤は、無機系加硫剤と有機系加硫剤とに大別され、前者の具体例としては、硫黄(粉末硫黄、硫黄華、脱酸硫黄、沈殿硫黄、コロイド硫黄、高分子性硫黄、不溶性硫黄)、一塩化硫黄が挙げられ、又、後者の具体例としては、モルフォリジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド等の熱解離により活性硫黄を放出しうるものが挙げられる。その他の有機系含硫黄加硫剤の具体例は、社団法人日本ゴム協会編、「ゴム工業便覧 第4版」(平成6年1月、日本ゴム協会発行)III配合薬品 1.加硫剤に記載されている。
また、混練の最終段階とは、加硫剤を配合し、混練する工程をいう。この最終段階におけるゴム組成物の最高温度は60〜140℃であることが好ましく、80〜120℃であることがより好ましく、100〜120℃であることがさらに好ましい。なお、混練時間は10秒から20分であることが好ましく、10秒から10分であることがより好ましく、20秒から5分であることがさらに好ましい。
混練のマスターバッチ練り段階から最終段階に進む際には、前段階の混練終了後の温度より10℃以上低下させてから、好ましくは室温(23℃)まで低下させてから、より好ましくは室温で養生させてから、次の混練段階へ進むことが望ましい。
例えば、混練のマスターバッチ練り段階において、混練りの第一段階で、ゴム成分(A)、及び無機充填材(B)の全部又は一部を混練し、例えば自然冷却して養生の後、中間段階で、チオウレア類を加えて、さらに混練してもよい。
本発明の製造方法で得られるゴム組成物は、このような硫黄含有シランカップリング剤で表面処理された無機充填材(B)を用いることにより、ゴム加工時の作業性に更に優れると共に、より耐摩耗性の良好なタイヤを与えることができる。
以下、下記一般式(I)〜(IV)を順に説明する。
上記一般式(II)におけるR12の例としては、メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメチレン基,ドデカメチレン基等が挙げられる。
(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)から選ばれる二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、並びに硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基から選ばれる二価の置換基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S2−(CH2)6−S2−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S2−(CH2)10−S2−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S3−(CH2)6−S3−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S4−(CH2)6−S4−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S−(CH2)6−S2−(CH2)6−S−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S−(CH2)6−S2.5−(CH2)6−S−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S−(CH2)6−S3−(CH2)6−S−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S−(CH2)6−S4−(CH2)6−S−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S−(CH2)10−S2−(CH2)10−S−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S4−(CH2)6−S4−(CH2)6−S4−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S2−(CH2)6−S2−(CH2)6−S2−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH2)3−S−(CH2)6−S2−(CH2)6−S2−(CH2)6−S−(CH2)3−Si(OCH2CH3)3等で表される化合物が好適に挙げられる
上記一般式(III)で表わされる硫黄含有シランカップリング剤は、例えば、国際公開第2004−000930号、特開2006−167919号公報等に記載された方法で製造できる。
本発明においては、硫黄含有シランカップリング剤は一種を単独で用いても良く、二種以上を組み合わせて用いても良い。
乾式処理法は、例えば、シリカ等の無機充填材に所定量の硫黄含有シランカップリング剤を混合しミキサー等で攪拌し、必要に応じ100〜170℃程度に加熱処理する方法が挙げられる。
また、湿式処理法は、硫黄含有シランカップリング剤を分散あるいは溶解した溶液中にシリカ等の無機充填材を添加混合しスラリー状にした後、必要に応じて加熱、攪拌した後、乾燥して表面処理シリカを得る方法が挙げられる。
乾式処理法による場合、予め乾燥させたシリカ等の無機充填材を用いることが好ましい。特に、シリカは、粒子表面のシラノール基の存在によって空気中の水分を吸着するが、吸着水が多いと凝集しやすくなる。そのため、シリカを予備乾燥して吸着水を減少させることにより、シリカの凝集力を減少させて、表面処理時にミキサーによる破砕効果を大きくすることができる。また、吸着水を減少させることで、シリカと硫黄含有シランカップリング剤との反応を均一にして、吸着水量の季節変動による表面処理への影響を低減することができる。シリカ等の無機充填材の予備乾燥の条件は、特に限定されず、例えば、100〜140℃で30分〜3時間加熱することができる。
dM1・xSiOy・zH2O ・・・(V)
ここで、一般式(V)中、M1は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり、d、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。
尚、一般式(V)において、x、zがともに0である場合には、該無機化合物はアルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの金属、金属酸化物又は金属水酸化物となる。
一般式(V)で表されるこれらの無機化合物は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。これらの無機化合物の平均粒径は、混練作業性、耐摩耗性及びウェットグリップ性能のバランスなどの観点から、0.01〜10μmの範囲が好ましく、0.05〜5μmの範囲がより好ましい。
本発明における無機充填材(B)に用いられる無機充填材は、シリカ単独であっても良いし、シリカと一般式(V)で表される無機化合物の1種以上とを併用しても良い。
また、本発明に係るゴム組成物の充填材は、ゴム成分(A)100質量部に対して、20〜150質量部使用することが好ましい。20質量部以上であれば、ゴム組成物の補強性向上の観点から好ましく、150質量部以下であれば、転がり抵抗低減の観点から好ましい。
前記充填材中、無機充填材(B)が30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましい。
なお、無機充填材(B)として表面処理シリカを使用する場合は、前記充填材中における表面処理シリカが30質量%以上であることが好ましい。
本発明の製造方法における混練装置として、バンバリーミキサー、噛合い式インターナルミキサー、ロール、インテンシブミキサー、ニーダー、二軸押出機等が用いられる。
なお、低発熱性(tanδ指数)及び耐摩耗性(指数)を下記の方法により評価した。
上島製作所製スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度60℃、動歪1%で測定し、tanδの数値を、比較例1のtanδを100として下記式にて指数表示した。指数値が小さい程、低発熱性であり、ヒステリシスロスが小さいことを示す。
低発熱性指数={(供試加硫ゴム組成物のtanδ)/(比較例1の加硫ゴム組成物のtanδ)}×100
JIS K 6264−2:2005に準拠し、ランボーン型摩耗試験機を用いて、室温でスリップ率25%の条件で試験を行い、摩耗量の逆数を、比較例1の値を100として下記式にて指数表示した。数値が大きいほど、耐摩耗性が良好である。
耐摩耗性指数={(比較例1の加硫ゴム組成物の摩耗量)/(供試加硫ゴム組成物の摩耗量)}×100
100℃に予熱したヘンシェルミキサーに、1000gの東ソー・シリカ株式会社製シリカ、商品名「Nipsil AQ」(BET比表面積 =205m2/g)を入れて撹拌し、100gの硫黄含有シランカップリング剤{ビス(3−トリエトシキシリルプロピル)ジスルフィド(平均硫黄鎖長:2.35)、エボニック・デクサ社製、商品名「Si75」(登録商標)}を噴霧した。20分間撹拌を続け、温度を120℃に上昇させた。さらに30分間撹拌を続け、表面処理シリカAを得た。
100℃に予熱したヘンシェルミキサーに、1000gの東ソー・シリカ株式会社製シリカ、商品名「Nipsil AQ」(BET比表面積 =205m2/g)を入れて撹拌し、80gの硫黄含有シランカップリング剤{ビス(3−トリエトシキシリルプロピル)ジスルフィド(平均硫黄鎖長:2.35)、エボニック・デクサ社製、商品名「Si75」(登録商標)}を噴霧した。20分間撹拌を続け、温度を120℃に上昇させた。さらに30分間撹拌を続け、表面処理シリカBを得た。
第1表に示す配合処方及び混練方法により、混練の第一段階におけるゴム組成物の最高温度がいずれも160℃になるように調整してバンバリーミキサーで混練し、7種類のゴム組成物を調製した。実施例1〜6のゴム組成物の混練の第一段階において、ゴム成分(A)及び硫黄含有シランカップリング剤で表面処理された無機充填材(B)の全部を加えて30秒混練した後、チオウレア類を加えてさらに混練した。比較例1のゴム組成物の混練の第一段階においては、チオウレア類のいずれも加えなかった以外は実施例1のゴム組成物と同じように混練した。得られた未加硫ゴム組成物の加硫は温度165℃で行い、加硫時間はtc(90)値(分)×1.5倍で規定した{JIS K 6300−2:2001において規定されたtc(90)値}であった。得られた7種類の加硫ゴム組成物の低発熱性(tanδ指数)及び耐摩耗性(指数)を上記の方法により評価した。結果を第1表に示す。
*1: 旭化成株式会社製、溶液重合SBR、商品名「タフデン2000」
*2: 旭カーボン株式会社製、商品名「#80」
*3: 製造例1で得られた表面処理シリカA
*4: 製造例2で得られた表面処理シリカB
*5: チオウレア、堺化学工業株式会社製、商品名「チオ尿素」)
*6: N,N’−ジブチルチオウレア、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーBUR」
*7: N,N’−ジフェニルチオウレア、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクセラーC」
*8: N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック6C」
*9: 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック224」
*10: 1,3−ジフェニルグアニジン、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーD」
*11: ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーDM」
*12: N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーNS」
Claims (6)
- 天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも1種からなるゴム成分(A)、硫黄含有シランカップリング剤で表面処理された無機充填材(B)を含む充填材、並びにチオウレア及び炭素数1〜6のアルキル基又は芳香族炭化水素基を有するN−置換チオウレアから選ばれる少なくとも1種のチオウレア類を配合してなるゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物をマスターバッチ練り段階を含む複数段階で混練し、混練のマスターバッチ練り段階で該ゴム成分(A)、該無機充填材(B)の全部又は一部、及び該チオウレア類を混練することを特徴とするゴム組成物の製造方法。
- 前記マスターバッチ練り段階におけるゴム組成物の最高温度が、120〜190℃である請求項1に記載のゴム組成物の製造方法。
- 前記硫黄含有シランカップリング剤が、下記一般式(I)〜(IV)で表わされる化合物からなる群から1種以上選択される化合物である請求項1又は2に記載のゴム組成物。
(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)から選ばれる二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、並びに硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基から選ばれる二価の置換基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。}
- 前記硫黄含有シランカップリング剤が、上記一般式(I)で表わされる化合物である請求項3に記載のゴム組成物の製造方法。
- 前記無機充填材(B)がシリカである請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
- 前記チオウレア類がチオウレアである請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013089258A JP6340164B2 (ja) | 2013-04-22 | 2013-04-22 | ゴム組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013089258A JP6340164B2 (ja) | 2013-04-22 | 2013-04-22 | ゴム組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014210901A true JP2014210901A (ja) | 2014-11-13 |
JP6340164B2 JP6340164B2 (ja) | 2018-06-06 |
Family
ID=51930881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013089258A Expired - Fee Related JP6340164B2 (ja) | 2013-04-22 | 2013-04-22 | ゴム組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6340164B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017077713A1 (ja) * | 2015-11-05 | 2017-05-11 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物の製造方法およびタイヤ |
JP2017119766A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 日本ゼオン株式会社 | ゴム組成物、ゴム架橋物およびタイヤの製造方法 |
WO2018225686A1 (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-13 | 東ソー・シリカ株式会社 | ゴム補強充填用含水ケイ酸及びその製造方法 |
KR20200089825A (ko) * | 2019-01-18 | 2020-07-28 | 금호석유화학 주식회사 | 유기 실리카 함유 웨트 마스터 배치 탄성체의 제조방법 |
Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001163979A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-06-19 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | シランカップリング剤およびそれを含むゴム組成物 |
WO2008123306A1 (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-16 | Bridgestone Corporation | タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法 |
JP2010138241A (ja) * | 2008-12-10 | 2010-06-24 | Kurashiki Kako Co Ltd | 防振部材 |
JP2011079978A (ja) * | 2009-10-07 | 2011-04-21 | Ube Industries Ltd | 変性ジエン系ゴムおよびゴム組成物 |
JP2011190450A (ja) * | 2004-09-10 | 2011-09-29 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤ用ゴム組成物 |
JP2012031306A (ja) * | 2010-07-30 | 2012-02-16 | Toda Kogyo Corp | 疎水性シリカ粒子粉末及びその製造法並びに該疎水性シリカ粒子粉末を用いたゴム組成物 |
WO2012043856A1 (ja) * | 2010-10-01 | 2012-04-05 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物の製造方法 |
WO2012137951A1 (ja) * | 2011-04-06 | 2012-10-11 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物の製造方法 |
WO2012147746A1 (ja) * | 2011-04-28 | 2012-11-01 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物の製造方法 |
JP2013072035A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Tokai Rubber Ind Ltd | 防振ゴム組成物 |
-
2013
- 2013-04-22 JP JP2013089258A patent/JP6340164B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001163979A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-06-19 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | シランカップリング剤およびそれを含むゴム組成物 |
JP2011190450A (ja) * | 2004-09-10 | 2011-09-29 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | タイヤ用ゴム組成物 |
WO2008123306A1 (ja) * | 2007-03-27 | 2008-10-16 | Bridgestone Corporation | タイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法 |
JP2010138241A (ja) * | 2008-12-10 | 2010-06-24 | Kurashiki Kako Co Ltd | 防振部材 |
JP2011079978A (ja) * | 2009-10-07 | 2011-04-21 | Ube Industries Ltd | 変性ジエン系ゴムおよびゴム組成物 |
JP2012031306A (ja) * | 2010-07-30 | 2012-02-16 | Toda Kogyo Corp | 疎水性シリカ粒子粉末及びその製造法並びに該疎水性シリカ粒子粉末を用いたゴム組成物 |
WO2012043856A1 (ja) * | 2010-10-01 | 2012-04-05 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物の製造方法 |
WO2012137951A1 (ja) * | 2011-04-06 | 2012-10-11 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物の製造方法 |
WO2012147746A1 (ja) * | 2011-04-28 | 2012-11-01 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物の製造方法 |
JP2013072035A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Tokai Rubber Ind Ltd | 防振ゴム組成物 |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017077713A1 (ja) * | 2015-11-05 | 2017-05-11 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物の製造方法およびタイヤ |
JPWO2017077713A1 (ja) * | 2015-11-05 | 2018-08-23 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物の製造方法およびタイヤ |
US20180304685A1 (en) * | 2015-11-05 | 2018-10-25 | Bridgestone Corporation | Method for producing rubber composition and tire |
JP2017119766A (ja) * | 2015-12-28 | 2017-07-06 | 日本ゼオン株式会社 | ゴム組成物、ゴム架橋物およびタイヤの製造方法 |
WO2018225686A1 (ja) * | 2017-06-09 | 2018-12-13 | 東ソー・シリカ株式会社 | ゴム補強充填用含水ケイ酸及びその製造方法 |
KR20200089825A (ko) * | 2019-01-18 | 2020-07-28 | 금호석유화학 주식회사 | 유기 실리카 함유 웨트 마스터 배치 탄성체의 제조방법 |
KR102207625B1 (ko) | 2019-01-18 | 2021-01-26 | 금호석유화학 주식회사 | 유기 실리카 함유 웨트 마스터 배치 탄성체의 제조방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6340164B2 (ja) | 2018-06-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5838089B2 (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP5838095B2 (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP6561847B2 (ja) | タイヤ用ゴム組成物の製造方法および空気入りタイヤ | |
JP6662511B2 (ja) | ゴム組成物及びその製造方法 | |
WO2013129394A1 (ja) | ゴム組成物およびゴム組成物の製造方法 | |
JP6081201B2 (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP6340164B2 (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP2011094084A (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP2014133827A (ja) | ゴム組成物 | |
JP2013173847A (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP6614528B2 (ja) | タイヤ用ゴム組成物及びその製造方法 | |
JP5809020B2 (ja) | ゴム組成物及びゴム組成物の製造方法 | |
JP5977502B2 (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP6101130B2 (ja) | ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ | |
JP4090114B2 (ja) | ゴム組成物、その製造方法及びタイヤ | |
JP5932291B2 (ja) | ゴム組成物及びその製造方法 | |
JP2013159669A (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP2013108018A (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP5869850B2 (ja) | ゴム組成物及びその製造方法 | |
JP5798899B2 (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP5926922B2 (ja) | ゴム組成物及びゴム組成物の製造方法 | |
JP5764036B2 (ja) | ゴム組成物及びその製造方法 | |
JP5798893B2 (ja) | ゴム組成物及びゴム組成物の製造方法 | |
JP2013108002A (ja) | ゴム組成物の製造方法 | |
JP2015098553A (ja) | ゴム組成物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160310 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161220 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170217 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170314 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170606 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20170613 |
|
A912 | Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20170707 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180514 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6340164 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |