JP5926922B2 - ゴム組成物及びゴム組成物の製造方法 - Google Patents

ゴム組成物及びゴム組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低発熱性を向上する、無機充填材を含むゴム組成物及びその製造方法に関する。
低転がり抵抗と湿潤路面で高制動性を両立する技術として、充填材としてシリカ等の無機充填材を用いることが有効である。ここでは、シランカップリング剤をシリカ等の無機充填材と併用することが、更なる低ロス化や耐摩耗性を確保するためには必須である。また、シランカップリング剤は、シリカ表面と相互作用することにより加硫促進剤のシリカ表面への吸着を防ぐ役割もある。
しかし、シランカップリング剤を用いた場合にはゴム中に未反応成分が残ってしまい、混練り中にゴム焦けを起こすことがある。そのため、非イオン性の界面活性剤と組み合わせて、少量のシランカップリング剤を使用することにより、ゴム焦けを起こすことなく、低ロス性、ウェット性、耐摩耗性、加工性などに優れたゴム組成物を得ることができることが知られている(特許文献1参照)。
しかし、この場合、非イオン性界面活性剤のシリカ表面への吸着が早いため、シランカップリング剤とシリカの反応が阻害されてしまう。結果として、シリカとゴム成分の補強性が低下し、ゴム組成物としての耐摩耗性が悪化する。
現状では以上のように、シランカップリング剤とシリカ等の無機充填材との反応が十分ではなく、低発熱性を向上させる観点より改良する余地があった。
特開平11−130908号公報
本発明は、このような状況下で、シランカップリング剤とシリカ等の無機充填材との反応性を向上させ、低発熱性に優れたゴム組成物及びその製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のホスフィン化合物を用いることにより、充填材の分散性をさらに改良し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
[1]ゴム成分(A)と、下記一般式(1)で表されるホスフィン系化合物(B)又は該ホスフィン化合物(B)の塩と、無機充填材(C)を含む充填材と、後述する一般式(II)〜(V)で表される化合物からなる群から1種以上選択される化合物であるシランカップリング剤(D)とを含むゴム組成物。

式中、X,X,Xはそれぞれ−CH−であり、Y,Y,Yはそれぞれ独立に、単結合、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素、及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基から選ばれる少なくとも1種であり、Z,Z,Zはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素基、及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種である。
[2]ゴム成分(A)、無機充填材(C)を含む充填材、後述する一般式(II)〜(V)で表される化合物からなる群から1種以上選択される化合物であるシランカップリング剤(D)、並びに前記一般式(1)で表されるホスフィン化合物(B)又は該ホスフィン化合物(B)の塩を含むゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物を複数段階で混練し、混練の第一段階で、該ゴム成分(A)、該無機充填材(C)の全部又は一部、及び該シランカップリング剤(D)の全部又は一部、及び前記一般式(1)で表されるホスフィン化合物(B)又は該ホスフィン化合物(B)の塩を混練することを特徴とする。
本発明によれば、シランカップリング剤とシリカ等の無機充填材との反応性を向上させ、シリカ等の無機充填材のゴム組成物中の分散を良好にして、低発熱性に優れたゴム組成物及びその製造方法を提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)と、下記一般式(1)で表される亜リン酸系化合物(B)又は該亜リン酸系化合物(B)の塩と、無機充填材(C)を含む充填材と、シランカップリング剤(D)とを含む。
式中、X1,X2,X3はそれぞれ独立に、酸素原子又は−CH2−であり、Y1,Y2,Y3はそれぞれ独立に、単結合、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素、及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基から選ばれる少なくとも1種であり、Z1,Z2,Z3はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素基、及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種である。なお、Y1が単結合であるとは、X1とZ1とが単結合で結合することを意味する。
[ゴム成分(A)]
本発明のゴム組成物に用いられるゴム成分(A)は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選択できる。合成ジエン系ゴムとしては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)等を用いることができる。天然ゴム及び合成ジエン系ゴムは、1種単独でもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
[亜リン酸系化合物(B)]
亜リン酸系化合物(B)は、一般式(1)で表される。または、該亜リン酸系化合物(B)の塩であってもよい。
式中、X1,X2,X3はそれぞれ独立に、酸素原子又は−CH2−であり、Y1,Y2,Y3はそれぞれ独立に、単結合、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素、及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基から選ばれる少なくとも1種であり、Z1,Z2,Z3はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素基、及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種である。
一般式(1)で表される亜リン酸系化合物(B)により、ゴム組成物中における充填材の分散性を向上できる。
亜リン酸系化合物(B)のZ1,Z2,Z3がカルボキシル基の場合には、亜リン酸系化合物(B)の極性が高まる。このため、ゴム組成物に後述するシランカップリング剤(D)を配合する場合には、シランカップリング剤(D)と相互作用し易くなる。
亜リン酸系化合物(B)の具体例としては、トリヘキシルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン、亜リン酸、亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリイソプロピル、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸トリ−p−トリル、亜リン酸トリ−o−トリル、亜リン酸トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)、亜リン酸トリス(4−ブチルフェニル)などが挙げられる。
また、亜リン酸化合物(B)の塩としては、例えば、下記一般式(2)で表されるトリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩が挙げられる。
亜リン酸系化合物(B)は、シランカップリング剤(D)のカップリング機能の活性を高め、無機充填材(C)として特にシリカと、シランカップリング剤(D)との反応を十分に進行させ、ゴム組成物の低発熱化を可能にする。亜リン酸系化合物(B)のゴム組成物中の配合量は、質量比{一般式(I)で表される亜リン酸系化合物(B)/前記シランカップリング剤(D)}で(2/100)〜(100/100)であることが好ましい。
(2/100)以上であれば、シランカップリング剤(D)とシリカ等の無機充填材との反応が好適に起こり、(100/100)以下であれば、加硫速度に及ぼす影響が小さいからである。さらに好ましくは、亜リン酸系化合物(B)の配合量は、質量比{亜リン酸系化合物(B)/シランカップリング剤(D)}=(4/100)〜(80/100)であり、特に好ましくは、(4/100)〜(50/100)である。
[充填材]
<無機充填材(C)>
従来のゴム組成物に添加することが可能な充填材は、本発明の充填材として使用可能である。本発明においては、充填材には、無機充填材(C)が含まれる。
無機充填材(C)のうち、低転がり性と耐摩耗性の両立の観点からシリカが好ましい。シリカとしては市販のあらゆるものが使用できるが、なかでも湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカを用いるのが好ましく、湿式シリカを用いるのが特に好ましい。シリカのBET比表面積(ISO 5794/1に準拠して測定する)は40〜350m2/gであるのが好ましい。BET表面積がこの範囲であるシリカは、ゴム補強性とゴム成分中への分散性とを両立できるという利点がある。この観点から、BET表面積が80〜350m2/gの範囲にあるシリカが更に好ましく、BET表面積が120〜350m2/gの範囲にあるシリカが特に好ましい。このようなシリカとしては東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニップシールAQ」(BET比表面積=205m2/g)、「ニップシールKQ」、デグッサ社製商品名「ウルトラジルVN3」(BET比表面積=175m2/g)等の市販品を用いることができる。
無機充填材(C)としてシリカが配合されたゴム組成物においては、シリカによるゴム組成物の補強性を高めるため、またはゴム組成物の低発熱性と共に耐摩耗性を高めるために、シランカップリング剤(D)が配合されることが好ましい。シランカップリング剤(D)の詳細については、後述する。
本発明のゴム組成物には、シリカのほか、下記一般式(I)で表される無機化合物を用いることができる。
dM1・xSiOy・zH2O (I)
ここで、一般式(I)中、M1は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり、d、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。
なお、一般式(I)において、x、zがともに0である場合には、該無機化合物はアルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの金属、金属酸化物又は金属水酸化物となる。
一般式(I)で表される無機化合物としては、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al23)、ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO32]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO32]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩などが使用できる。
また、一般式(I)中のM1がアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。
一般式(I)で表される無機化合物は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。これらの無機化合物の平均粒径は、混練作業性、耐摩耗性及びウェットグリップ性能のバランスなどの観点から、0.01〜10μmの範囲が好ましく、0.05〜5μmの範囲がより好ましい。また、無機充填材(C)として、シリカを単独で使用してもよいし、シリカと一般式(I)で表される無機化合物の1種以上とを併用してもよい。
<カーボンブラック>
本発明において、充填材は、上述した無機充填材(C)に加えて、カーボンブラックを含有してもよい。カーボンブラックとしては、市販品が使用できる。カーボンブラックを含有することにより、電気抵抗を下げて帯電を抑止する効果を享受できる。
カーボンブラックに特に制限はないが、例えば、高、中又は低ストラクチャーのSAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、FEF、GPF、SRFグレードのカーボンブラックを使用できる。特に、SAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、FEFグレードのカーボンブラックを用いることが好ましい。
カーボンブラックのDBP吸収量は、好ましくは80cm3/100g以上、より好ましくは100cm3/100g以上、特に好ましくは110cm3/100g以上である。また、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定する)は、好ましくは85m2/g以上、より好ましくは100m2/g以上、特に好ましくは110m2/g以上である。
<充填材の配合量>
充填材は、ゴム成分(A)100質量部に対して、20〜150質量部使用することが好ましい。ゴム組成物の補強性向上の観点から20質量部以上であることが好ましく、転がり抵抗低減の観点から150質量部以下であることが好ましい。
無機充填材(C)は、ゴム成分(A)100質量部に対して、20〜120質量部使用することが好ましい。20質量部以上であれば、十分なウェット性能を確保することができ、120質量部以下であれば、転がり抵抗を低減することができる。さらには、30〜100質量部使用することがより好ましい。
充填材中、無機充填材(C)が30質量%以上であることがウェット性能と転がり抵抗の両立の観点から好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることがさらに好ましい。なお、無機充填材(C)としてシリカを使用する場合には、充填材中におけるシリカが30質量%以上であることが好ましい。
[シランカップリング剤(D)]
無機充填材(C)と併用可能なシランカップリング剤(D)としては、下記一般式(II)〜(V)で表される化合物からなる群から1種以上選択される化合物を用いることが好ましい。本発明に係るゴム組成物は、このようなシランカップリング剤(D)を用いることにより、ゴム加工時の作業性に更に優れると共に、より耐摩耗性の良好な空気入りタイヤを与えることができる。以下、下記一般式(II)〜(V)を順に説明する。
式中、R1は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、R2は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基であり、aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但しp及びrの双方が3であることはない。
一般式(II)で表されるシランカップリング剤(D)の具体例として、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)トリスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)ジスルフィド等が挙げられる。
式中、R4は−Cl、−Br、R9O−、R9C(=O)O−、R910C=NO−、R910CNO−、R910N−、及び−(OSiR910h(OSiR91011)から選択される一価の基(R9、R10及びR11は各々水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、hは平均値として1〜4である。)であり、R5はR4、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、R6はR4、R5、水素原子又は−[O(R12O)j0.5−基(R12は炭素数1〜18のアルキレン基、jは1〜4の整数である。)であり、R7は炭素数1〜18の二価の炭化水素基であり、R8は炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。
上記一般式(III)において、R8、R9、R10及びR11は同一でも異なっていてもよく、好ましくは各々炭素数1〜18の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基からなる群から選択される基であることが好ましい。また、R5が炭素数1〜18の一価の炭化水素基である場合は、直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基からなる群から選択される基であることが好ましい。R12は直鎖、環状又は分枝のアルキレン基であることが好ましく、特に直鎖状のものが好ましい。R7は例えば炭素数1〜18のアルキレン基、炭素数2〜18のアルケニレン基、炭素数5〜18のシクロアルキレン基、炭素数6〜18のシクロアルキルアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数7〜18のアラルキレン基を挙げることができる。前記アルキレン基及びアルケニレン基は、直鎖状、枝分かれ状のいずれであってもよく、前記シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、アリーレン基及びアラルキレン基は、環上に低級アルキル基等の置換基を有していてもよい。このR7としては、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、特に直鎖状アルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基を好ましく挙げることができる。
上記一般式(III)におけるR5、R8、R9、R10及びR11の炭素数1〜18の一価の炭化水素基の具体例としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,ビニル基,プロぺニル基,アリル基,ヘキセニル基,オクテニル基,シクロペンテニル基,シクロヘキセニル基,フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基,ベンジル基,フェネチル基,ナフチルメチル基等が挙げられる。
上記一般式(III)におけるR12の例としては、メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメチレン基,ドデカメチレン基等が挙げられる。
一般式(III)で表されるシランカップリング剤(D)の具体例としては、3−ヘキサノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリエトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリエトキシシラン、3−ヘキサノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリメトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらの内、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン(General Electric Silicones社製、商標:NXTシラン)が特に好ましい。
式中、R13は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、R14は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R15は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基である。R16は一般式(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)のいずれかの二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。
上記一般式(IV)で表されるシランカップリング剤(D)の具体例として、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH210−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S3−(CH26−S3−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2.5−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S3−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S4−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH210−S2−(CH210−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(CH26−S4−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(CH26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33等で表される化合物が好適に挙げられる。
式中、R23は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、複数あるGは同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、複数あるZaは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−]0.5から選ばれる基であり、複数あるZbは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−O−G−O−]0.5で表される官能基であり、複数あるZcは同一でも異なっていてもよく、各々−Cl、−Br、−ORe、ReC(=O)O−、RefC=NO−、RefN−、Re−、HO−G−O−(Gは上記表記と一致する)で表される官能基であり、Re及びRfは各々炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。m、n、u、v及びwは、1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0≦w≦1であり、且つ(u/2)+v+2w=2又は3である。A部が複数である場合、複数のA部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、B部が複数である場合、複数のB部におけるZa u、Zb v及びZc wそれぞれにおいて、同一でも異なってもよい。
一般式(V)で表されるシランカップリング剤(D)の具体例として、化学式(VI)、化学式(VII)及び化学式(VIII)が挙げられる。
式中、Lはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、x=m、y=nである。
化学式(VI)で表される市販品として入手できるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製、商品名「NXT Low−V Silane」が挙げられる。
また、化学式(VII)で表される市販品として入手できるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製、商品名「NXT Ultra Low−V Silane」が挙げられる。
更に、化学式(VIII)で表される市販品として入手できるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製、商品名「NXT−Z」が挙げられる。
本発明において、シランカップリング剤(D)は、一般式(II)〜(V)で表される化合物の一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤(D)としては、一般式(II)〜(V)で表される化合物のうち上記一般式(II)で表される化合物が特に好ましい。
本発明のゴム組成物のシランカップリング剤(D)の配合量は、質量比{シランカップリング剤(D)/無機充填材(C)}が(1/100)〜(20/100)であることが好ましい。(1/100)未満ではゴム組成物の低発熱性向上の効果が発揮しにくくなり、(20/100)を超えると、ゴム組成物のコストが過大となり、経済性が低下するからである。更には質量比(3/100)〜(20/100)であることがより好ましく、質量比(4/100)〜(10/100)であることが特に好ましい。
上述したように、シリカなどの無機充填材(C)が配合されたゴム組成物においては、シリカによるゴム組成物の補強性を高めるため、またはゴム組成物の低発熱性と共に耐摩耗性を高めるために、シランカップリング剤(D)を配合すること好ましい。しかし、無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)との反応が不十分であると、無機充填材(C)によるゴム組成物の補強性を高める効果が十分に得られないため、耐摩耗性が低下する場合がある。また、ゴム組成物の混練工程において未反応だったシランカップリング剤が混練工程よりも後に実行される押出工程中に反応すると、ゴム組成物の押出成形物中にポーラス(多数の泡又は穴)が発生し、押出成形物の寸度や重量の精度の低下を引き起こす。
これに対して、混練工程における混練段階の回数を増やすと、無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)との反応を混練工程で完結させることができ、ポーラスの発生を抑えることが可能である。しかし、混練工程の生産性を著しく低下させるという問題があった。
本発明に係るゴム組成物では、亜リン酸系化合物(B)は、無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)との反応を良好に促進すると考えられる。このように、本発明に係るゴム組成物によれば、ゴム加工時の作業性に更に優れると共に、より発熱性の低い空気入りタイヤを得ることができる。
[加硫剤、加硫促進剤]
本発明に係るゴム組成物には、加硫剤、加硫促進剤が配合される。加硫剤としては、硫黄等が挙げられる。加硫促進剤としては、特に限定されないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアゾリルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等が挙げられる。
[有機酸化合物]
ゴム組成物には、有機酸化合物が含まれていてもよい。有機酸化合物としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、カプリル酸、エナント酸、カプロン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ネルボン酸等の飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸並びにロジン酸や変性ロジン酸等の樹脂酸などの有機酸、並びに飽和脂肪酸、不飽和樹脂酸及び樹脂酸のエステルなどが挙げられる。
[ゴム組成物の製造方法]
本発明に係るゴム組成物の製造方法は、ゴム成分(A)、無機充填材(C)を含む充填材、シランカップリング剤(D)、並びに下記一般式(1)で表される亜リン酸系化合物(B)又は該亜リン酸系化合物(B)の塩含むゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物を複数段階で混練し、混練の第一段階で、該ゴム成分(A)、該無機充填材(C)の全部又は一部、及び該シランカップリング剤(D)の全部又は一部、及び下記一般式(1)で表される亜リン酸系化合物(B)又は該亜リン酸系化合物(B)の塩を混練することを特徴とする。
式中、X1,X2,X3はそれぞれ独立に、酸素原子又は−CH2−であり、Y1,Y2,Y3はそれぞれ独立に、単結合、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素、及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基から選ばれる少なくとも1種であり、Z1,Z2,Z3はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素基、及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種である。
ゴム成分(A)は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。また、ゴム組成物は、ゴム成分(A)と充填材との混練りを主体とし、通常、加硫剤及び加硫促進剤を配合する前の工程であるマスターバッチ練り段階と、加硫剤及び加硫促進剤を配合して加硫性ゴム組成物を製造する最終練り段階とに分けて混練りされる。
なお、上述の第一練り段階は、実施形態におけるマスターバッチ練り段階に相当する。マスターバッチ練り段階と最終練り段階との間に、主としてマスターバッチの粘度を下げる目的で、中間練り段階が設けられてもよい。
本発明に係るゴム組成物の製造方法によれば、亜リン酸系化合物(B)が、無機充填材(C)を含む充填材の分散性を良好にすると考えられる。このように、本発明に係るゴム組成物の製造方法によれば、ゴム加工時の作業性に更に優れると共に、より発熱性の低い空気入りタイヤを得ることができる。
本発明において、ゴム成分(A)、亜リン酸系化合物(B)、無機充填材(C)、シランカップリング剤(D)を含み、該ゴム組成物を複数段階で混練し、その第一練り段階で該ゴム成分(A)、亜リン酸系化合物(B)、該無機充填材(C)の全部又は一部、該シランカップリング剤(D)の全部又は一部を第一練り段階におけるゴム組成物の最高温度が、120〜190℃で混練することが無機充填材(シリカ)とシランカップリング剤との反応性を高めるためには好ましく、130〜175℃であることがより好ましく、140〜170℃であることがさらに好ましい。第一練り段階の混練時間は10秒から20分であることが好ましく、10秒から10分であることがより好ましく、30秒から5分であることがさらに好ましい。
また、本発明において、ゴム成分(A)、無機充填材(C)の全部又は一部、及びシランカップリング剤(D)の全部又は一部を混練りした後に、亜リン酸系化合物(B)を加えて更に混練することが、シリカ、カーボンブラック等の充填材のゴム組成物中での分散をさらに良好にするために好ましい。第一練り段階で、ゴム成分(A)、無機充填材(C)の全部又は一部、及びシランカップリング剤(D)の全部又は一部を加えた後、第一練り段階の途中で亜リン酸系化合物(B)を加えるまでの時間を10〜180秒とすることが好ましい。この時間の上限値は150秒以下であることがより好ましく、120秒以下であることが更に好ましい。この時間が10秒以上であれば無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)の反応を十分に進行させることができる。この時間が180秒を超えても無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)の反応は既に十分に進行しているので、更なる効果は享受しにくく、上限値を180秒とすることが好ましい。
本発明における混練の第一練り段階とは、ゴム成分(A)と無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)とを混練する最初の段階をいい、実施形態におけるマスターバッチ練り段階に相当する。第一練り段階には、最初の段階でゴム成分(A)と無機充填材(C)以外の充填材とを混練する場合やゴム成分(A)のみを予備練りする場合の段階は含まれない。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法は、マスターバッチ練り段階において、少なくともゴム成分(A)と、亜リン酸系化合物(B)と、無機充填材(C)の全部又は一部と、シランカップリング剤(D)の全部又は一部とを混練することにより、無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)との反応により生成するエタノール等のアルコール及びその他の揮発性有機成分を混練り中に揮発させることができる。これにより、マスターバッチ練り段階よりも後に実行される押出工程におけるアルコール等の揮発を抑え、押出成形物にポーラスが発生することを防止することができる。
第一練り段階において、前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(C)の全部又は一部及び前記シランカップリング剤(D)の全部又は一部を混練した後に、前記亜リン酸系化合物(B)を加えて、更に混練してもよい。
1回のマスターバッチ練り段階だけでマスターバッチを製造することが困難な場合には、マスターバッチ練り段階を、第1マスターバッチ練り段階と第2マスターバッチ練り段階とに分けてもよい。
例えば、第一練り段階(すなわち、マスターバッチ練り段階)において、第1マスターバッチ練り段階として、ゴム成分(A)、無機充填材(C)の全部又は一部、及びシランカップリング剤(D)の全部又は一部を混練し、冷却して養生の後、第2マスターバッチ練り段階として、亜リン酸系化合物(B)を加えて、更に混練してもよい。
なお、中間段階(第2マスターバッチを示します)でゴム成分や充填剤等を配合し、混練してもよい。第一練り段階より後、かつ最終練り段階より前の中間練り段階を含む際には、中間練り段階におけるゴム組成物の最高温度は120〜190℃であることが好ましく、130〜175℃であることがより好ましく、140〜170℃であることがさらに好ましい。なお、混練時間は10秒から20分であることが好ましく、10秒から10分であることがより好ましく、30秒から5分であることがさらに好ましい。なお、中間練り段階を含む際には、前段階の混練終了後の温度より10℃以上低下させてから次の段階へ進むことが好ましい。
本発明のゴム組成物の製造方法において、通常、ゴム組成物に配合されるステアリン酸、亜鉛華等の加硫活性剤、老化防止剤等の各種配合剤は、必要に応じて、マスターバッチ練り段階又は最終練り段階、あるいは上述の中間練り段階において混練りされる。
本発明において、混練の最終練り段階とは、加硫系薬品(加硫剤、加硫促進剤)を配合し、混練する工程をいう。この最終練り段階におけるゴム組成物の最高温度は60〜140℃であることが好ましく、80〜120℃であることがより好ましく、100〜120℃であることがさらに好ましい。なお、混練時間は10秒から20分であることが好ましく、10秒から10分であることがより好ましく、20秒から5分であることがさらに好ましい。第一練り段階、中間練り段階から最終練り段階に進む際には、前段階の混練終了後の温度より10℃以上低下させてから次の段階へ進むことが好ましい。
本発明におけるゴム組成物は、バンバリーミキサー、ロール、インテンシブミキサー、ニーダー、二軸押し出し等を用いて混練りされる。その後、押出工程において押出し加工され、トレッド用部材として成形される。続いて、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。本発明におけるトレッドとは、タイヤの接地部を構成するキャップトレッド及び/又はキャップトレッドの内側に配設されるベーストレッドをいう。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に限定されない。
[評価方法]
<耐摩耗性(指数)>
対象タイヤを乗用車に装着し、1万km走行した時点でのタイヤの摩耗量を測定した。比較例1のタイヤを100として下記式により指数表示した。指数が高い程、耐摩耗性に優れることを示す。
(比較例1のサンプルの摩耗量)/(供試サンプルの摩耗量)×100
<低発熱性(tanδ指数)>
粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を使用し、温度60℃、動歪5%、周波数15Hzでtanδを測定した。比較例1のtanδの逆数を100として下記式にて指数表示した。指数値が大きい程、低発熱性であり、ヒステリシスロスが小さいことを示す。
低発熱性指数={(比較例1の加硫ゴム組成物のtanδ)/(供試加硫ゴム組成物のtanδ)}×100
[製造例1]
<平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2.5−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33 で表されるシランカップリング剤の製造>
窒素ガス導入管、温度計、ジムロート型コンデンサー及び滴下ロートを備えた2リットルのセパラブルフラスコに、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン119g(0.5モル)を仕込み、攪拌下、有効成分20質量%のナトリウムエトキシドのエタノール溶液151.2g(0.45モル)を加えた。その後、80℃に昇温し、3時間攪拌を続けた。その後冷却し、滴下ロートに移した。
次いで、上記と同様のセパラブルフラスコに、1,6−ジクロロヘキサンを69.75g(0.45モル)仕込み、80℃に昇温した後、上記の3−メルカプトプロピルトリエトキシシランとナトリウムエトキシドの反応物をゆっくり滴下した。滴下終了後、80℃で5時間攪拌を続けた。その後冷却し、得られた溶液中から塩を濾別し、更にエタノール及び過剰の1,6−ジクロロヘキサンを減圧留去した。得られた溶液を減圧蒸留し、沸点148〜150℃/0.005torrの無色透明の液体137.7gを得た。IR分析、1H−NMR分析及びマススペクトル分析(MS分析)を行った結果、(CH3CH2O)3Si−(CH23S−(CH26−Clで表される化合物であった。また、ガスクロマトグラフ分析(GC分析)による純度は97.5%であった。
次いで、上記と同様の0.5リットルのセパラブルフラスコに、エタノール80g、無水硫化ソーダ5.46g(0.07モル)、硫黄3.36g(0.105モル)を仕込み、80℃に昇温した。この溶液を攪拌しながら、上記(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−Clを49.91g(0.14モル)ゆっくり滴下した。滴下終了後、80℃にて10時間攪拌を続けた。攪拌終了後、冷却し、生成した塩を濾別した後、溶媒のエタノールを減圧蒸留した。
得られた赤褐色透明の溶液をIR分析、1H−NMR分析及び超臨界クロマトグラフィー分析を行った結果、平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2.5−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33で表される化合物であることを確認した。このもののGPC分析における純度は85.2%であった。
[実施例]
<実施例1〜10及び参考例1〜4
混練の第一練り段階において、バンバリーミキサーにて、ゴム成分(A)、亜リン酸系化合物(B)、カーボンブラック、無機充填材(C)、シランカップリング剤(D)、アロマティックオイル、ステアリン酸、老化防止剤6PPDを混練し、混練の第一練り段階におけるゴム組成物の最高温度が150℃になるように調整した。次に、混練の最終練り段階において、表1に記載の残った配合剤を加えて混練し、混練の最終練り段階におけるゴム組成物の最高温度が110℃になるように調整した。
このゴム組成物から得られた加硫ゴム組成物の低発熱性(tanδ指数)、耐摩耗性を上記の方法により評価した。結果を表1に示す。
<実施例11
混練の第一練り段階において、亜リン酸系化合物(B)を加えず、最終練り段階で加えた以外は、実施例1〜10及び参考例1〜4と同様に混練した。得られた加硫ゴム組成物の低発熱性(tanδ指数)、耐摩耗性を上記の方法により評価した。表1に示す。
<実施例12
混練の第一練り段階において、ゴム成分(A)、カーボンブラック、無機充填材(C)の全部、シランカップリング剤(D)、アロマティックオイル、ステアリン酸、及び老化防止剤6PPDを加えて60秒間混練した後に、亜リン酸系化合物(B)を加えて、更に混練した。混練の第一練り段階におけるゴム組成物の最高温度が150℃になるように調整した。次に、混練の最終練り段階において、第一表に記載の残った配合剤を加えて混練し、混練の最終練り段階におけるゴム組成物の最高温度が110℃になるように調整した。
このゴム組成物から得られた加硫ゴム組成物の低発熱性(tanδ指数)、耐摩耗性を上記の方法により評価した。結果を表1に示す。
[比較例]
<比較例1〜8>
混練の第一練り段階において、亜リン酸系化合物(B)を加えない以外は、実施例1〜10及び参考例1〜4と同様に混練した。得られた加硫ゴム組成物の低発熱性(tanδ指数)、耐摩耗性を上記の方法により評価した。結果を表1に示す。

[注]表1において、
*1: 旭化成、溶液重合SBR商品名「T2000」
*2: RSS#3
*3: 旭カーボン株式会社製、商品名「#80」
*4: 東ソー・シリカ株式会社製、商品名「ニップシールAQ」、BET表面積205m2/g
*5: ビス(3−トリエトシキシリルプロピル)ジスルフィド(平均硫黄鎖長:2.35)、Evonik社製シランカップリング剤、商品名「Si75」(登録商標)
*6: 3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン(Momentive Performance Materials社製、商品名「NXTシラン」)
*7:化学式(VIII)で表されるシランカップリング剤(Momentive Performance Materials社製、商品名「NXT−Z」)
*8: 製造例1で得られた下記平均組成式で表されるシランカップリング剤
(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2.5−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
*9: トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩
*10: 亜りん酸トリエチル
*11: 亜りん酸トリ−o−トリル
*12: トリヘキシルホスフィン
*13: N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック6C」
*14: 1,3−ジフェニルグアニジン、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーD」
*15: 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック224」
*16: ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーDM」
*17: N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーNS」
[評価結果]
表1に示す実施例1〜12及び参考例1〜4のゴム組成物は、比較例1〜8のゴム組成物と比較して、いずれも低発熱性(tanδ指数)が良好であった。
実施例1〜5及び参考例1〜2のゴム組成物は、合成ジエン系ゴム100質量部に対して、亜リン酸系化合物の種類を変えて作製されたものである。亜リン酸系化合物のなかでは、トリス(2−カルボキシエステル)ホスフィン塩酸塩を用いた場合が低発熱性が最も良好であった。また、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩の配合量は、0.25質量部〜2質量部の範囲において、多いほど、低発熱性が良好であった。
実施例6〜7及び参考例3〜4のゴム組成物は、天然ゴムと合成ゴムとを50質量部ずつ含む。この場合も、亜リン酸系化合物としてトリス(2−カルボキシエステル)ホスフィン塩酸塩を用いた場合が低発熱性が最も良好であった。
実施例10のゴム組成物は、合成ジエン系ゴム100質量部に亜リン酸系化合物として、トリス(2−カルボキシエステル)ホスフィン塩酸塩を配合し、シランカップリング剤の種類を変えて作製されたものである。
製造例1で得られたシランカップリング剤と、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン塩酸塩とを組み合わせると、低発熱性が最も良好であった。
実施例11のゴム組成物は、最終練り段階で亜リン酸系化合物(B)を加えて作製されたものであり、実施例12のゴム組成物は、実施例11と同一組成で、第一練り段階において亜リン酸系化合物を加えて作製されたものである。
実施例1112のゴム組成物は、比較例1のゴム組成物に比べて、いずれも低発熱性が良好であった。しかし、両者を比較すると、第一練り段階において亜リン酸系化合物を加えた方が低発熱性が良好である。

Claims (5)

  1. ゴム成分(A)と、
    下記一般式(1)で表されるホスフィン化合物(B)又は該ホスフィン化合物(B)の塩と、
    無機充填材(C)を含む充填材と、
    下記一般式(II)〜(V)で表される化合物からなる群から1種以上選択される化合物であるシランカップリング剤(D)と
    を含むゴム組成物。

    (式中、X,X,Xはそれぞれ−CH−であり、Y,Y,Yはそれぞれ独立に、単結合、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素、及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基から選ばれる少なくとも1種であり、Z,Z,Zはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素基、及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種である。)

    (式中、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基であり、aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但しp及びrの双方が3であることはない。)

    {式中、Rは−Cl、−Br、RO−、RC(=O)O−、R10C=NO−、R10CNO−、R10N−、及び−(OSiR10(OSiR1011)から選択される一価の基(R、R10及びR11は各々水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、hは平均値として1〜4である。)であり、RはR、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、RはR、R、水素原子又は−[O(R12O)0.5−基(R12は炭素数1〜18のアルキレン基、jは1〜4の整数である。)であり、Rは炭素数1〜18の二価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。}

    {式中、R13は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、R14は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R15は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基である。R16は一般式(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)のいずれかの二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。}

    {式中、R23は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、複数あるGは同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−]0.5から選ばれる基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−O−G−O−]0.5で表される官能基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々−Cl、−Br、−OR、RC(=O)O−、RC=NO−、RN−、R−、HO−G−O−(Gは上記表記と一致する)で表される官能基であり、R及びRは各々炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。m、n、u、v及びwは、1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0≦w≦1であり、且つ(u/2)+v+2w=2又は3である。A部が複数である場合、複数のA部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、B部が複数である場合、複数のB部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なってもよい。}
  2. 前記ゴム組成物中の質量比{前記一般式(1)で表されるホスフィン化合物(B)/前記シランカップリング剤(D)}が(2/100)〜(100/100)である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. ゴム成分(A)、無機充填材(C)を含む充填材、下記一般式(II)〜(V)で表される化合物からなる群から1種以上選択される化合物であるシランカップリング剤(D)、並びに下記一般式(1)で表されるホスフィン化合物(B)又は該ホスフィン化合物(B)の塩を含むゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物を複数段階で混練し、混練の第一段階で、該ゴム成分(A)、該無機充填材(C)の全部又は一部、及び該シランカップリング剤(D)の全部又は一部、及び該下記一般式(1)で表されるホスフィン化合物(B)又は該ホスフィン化合物(B)の塩を混練することを特徴とするゴム組成物の製造方法。

    (式中、X,X,Xはそれぞれ−CH−であり、Y,Y,Yはそれぞれ独立に、単結合、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素、及び炭素数6〜20の芳香族炭化水素基から選ばれる少なくとも1種であり、Z,Z,Zはそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分枝の脂肪族炭化水素基、及びカルボキシル基から選ばれる少なくとも1種である。)

    (式中、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基であり、aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但しp及びrの双方が3であることはない。)

    {式中、Rは−Cl、−Br、RO−、RC(=O)O−、R10C=NO−、R10CNO−、R10N−、及び−(OSiR10(OSiR1011)から選択される一価の基(R、R10及びR11は各々水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、hは平均値として1〜4である。)であり、RはR、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、RはR、R、水素原子又は−[O(R12O)0.5−基(R12は炭素数1〜18のアルキレン基、jは1〜4の整数である。)であり、Rは炭素数1〜18の二価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。}

    {式中、R13は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、R14は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R15は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基である。R16は一般式(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)のいずれかの二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。}

    {式中、R23は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、複数あるGは同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−]0.5から選ばれる基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−O−G−O−]0.5で表される官能基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々−Cl、−Br、−OR、RC(=O)O−、RC=NO−、RN−、R−、HO−G−O−(Gは上記表記と一致する)で表される官能基であり、R及びRは各々炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。m、n、u、v及びwは、1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0≦w≦1であり、且つ(u/2)+v+2w=2又は3である。A部が複数である場合、複数のA部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、B部が複数である場合、複数のB部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なってもよい。}
  4. 前記ゴム組成物中の質量比{前記一般式(1)で表されるホスフィン化合物(B)/前記シランカップリング剤(D)}が(2/100)〜(100/100)である請求項3に記載のゴム組成物の製造方法。
  5. 前記第一練り段階において、前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(C)の全部又は一部及び前記シランカップリング剤(D)の全部又は一部を混練した後に、前記一般式(1)で表されるホスフィン化合物(B)を加えて、更に混練する請求項3又は4に記載のゴム組成物の製造方法。
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