JP5798893B2 - ゴム組成物及びゴム組成物の製造方法 - Google Patents

ゴム組成物及びゴム組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低発熱性を向上することが可能なゴム組成物、及びこのゴム組成物の製造方法に関する。
近年、環境問題への関心の高まりに伴う世界的な二酸化炭素排出の規制の動きに関連して、自動車の低燃費化に関する要求が高まりつつある。このような要求に対応するため、タイヤには転がり抵抗の低減が求められている。タイヤの転がり抵抗を低減する手法として、タイヤ構造を最適化する手法、より発熱性の低いゴム組成物をタイヤに適用する手法、又はこれらの手法を組み合わせて用いることが挙げられる。
発熱性の低いゴム組成物を得る方法として、ゴム組成物に充填材としてシリカを配合する方法が知られている。通常、シリカ配合ゴム組成物においては、シリカによるゴム組成物の補強性を高めるため、またはゴム組成物の低発熱性と共に耐摩耗性を高めるために、シランカップリング剤が配合される。
しかしながら、シランカップリング剤とシリカとの反応が不十分であると、シリカによるゴム組成物の補強性を高めることができないため、耐摩耗性が低下してしまう。更に、ゴム組成物の混練工程において未反応だったシランカップリング剤が、混練工程よりも後に実行される押出工程中に反応すると、ゴム組成物の押出成形物中にポーラス(多数の泡又は穴)が発生し、押出成形物の寸度や重量の精度が悪くなる。このため、押出工程の加工性が低下する問題があった。混練工程において、シリカとシランカップリング剤との反応を完結するためには、混練工程における混練段階の回数を増やす手法が挙げられるが、混練工程の生産性を著しく低下させてしまう。
また、特許文献1は、ゴム−シリカ予備混合工程において、シランカップリング剤として比較的高純度のオルガノシランジスルフィドを用い、シリカ−シラン反応活性剤として(1)元素硫黄及び(2)約140℃〜約190℃で硫黄の少なくとも一部を放出する性質を有する硫黄含有ポリスルフィド系有機化合物としての少なくとも1種の硫黄供与体を用いることを提案している。更に、シランカップリング剤の一部のアルコキシ基をアルキル基に置換して、エタノール等の揮発性アルコール成分を減らす試みもなされている(特許文献2〜5参照)。
しかしながら、タイヤの耐摩耗性を低下させることなく、タイヤの低発熱性を向上するには、更なる改良が望まれている。
特開平8−259739号公報 特開2002−275311号公報 特表2004−525230号公報 国際公開WO2004/000930パンフレット 特開2006−169538号公報
本発明は、タイヤの耐摩耗性を低下させることなく、タイヤの低発熱性を向上することができるゴム組成物、及びこのゴム組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、混練工程のマスターバッチ練り段階で特定の化合物を配合することにより、上記目的を達成することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
[1]ゴム成分(A)と、下記一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)と、無機充填材(C)を含む充填材と、シランカップリング剤(D)とを含むゴム組成物である。
Figure 0005798893
式中、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Xは、単結合、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Yは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種であり、R1及びR2の少なくとも1つがXと結合していてもよい。
[2]ゴム成分(A)と、上記一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)と、無機充填材(C)を含む充填材と、シランカップリング剤(D)とを含むゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物を複数段階で混練し、混練の第一段階で、該ゴム成分(A)、該無機充填材(C)の全部又は一部、及び該シランカップリング剤(D)の全部又は一部、及び上記一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)を混練するゴム組成物の製造方法である。
本発明によれば、タイヤの耐摩耗性を低下させることなく、タイヤの低発熱性を向上することができるゴム組成物、及びこのゴム組成物の製造方法を提供できる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
[ゴム組成物]
本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)と、下記一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)と、無機充填材(C)を含む充填材と、シランカップリング剤(D)とを含む。
Figure 0005798893
式中、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Xは、単結合、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Yは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種であり、R1及びR2の少なくとも1つがXと結合していてもよい。
[ゴム成分(A)]
本発明のゴム組成物に用いられるゴム成分(A)は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選択できる。合成ジエン系ゴムとしては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)等を用いることができる。天然ゴム及び合成ジエン系ゴムは、1種単独でもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよい。
[チオアミド系化合物(B)]
チオアミド系化合物(B)は、一般式(1)で表される。
Figure 0005798893
式中、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Xは、単結合、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Yは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種であり、R1及びR2の少なくとも1つがXと結合していてもよい。
上記一般式(1)において、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかである。
1及びR2が、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、分岐状であってもよい。また、R1及びR2が、炭素数6から20の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ジフェニル基等を挙げることができる。特に好ましいR1及びR2としては、R1及びR2がともに水素原子であるもの、R1及びR2の一方が水素原子であって、もう一方がメチル基であるもの、R1及びR2の一方が水素原子であって、もう一方がフェニル基であるもの、R1及びR2の一方が水素原子であるか又は脂肪族炭化水素基であって、その脂肪族炭化水素基がXと結合することにより、環状のポリメチレン基構造を有するものを挙げることができる。
また、Xは単結合、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Yは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種である。
Xが単結合の場合、Xは存在せず、Yが直接Xを介さずに硫黄原子と結合している炭素原子と結合した構造をとる。また、Xが炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、分岐状であってもよい。そして、Xが炭素数6〜20の芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ジフェニル基等を挙げることができる。
Yは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種であり、Xが、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基の場合、これらの炭化水素基に結合しているものである。また、前述したように、Xが単結合である場合は、Yは、直接、硫黄原子と結合している炭素原子と結合した構造をとるものとなる。
そして、R1及びR2の少なくとも1つは、Xと結合していてもよい。R1及びR2の少なくとも1つがXと結合している具体的な構造としては、前述したとおり、ポリメチレン基構造を挙げることができる。該ポリメチレン基としては、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基等を例示することができる。
また、前述したようにR1及びR2の一方が水素原子であるか又はメチル基であって、もう一方がXと結合した環状のポリメチレン基構造を有するものも特に好ましい。
これら下記一般式(I)で示される好ましいチオアミド系化合物(B)について、具体的に例示すれば、チオアセトアミド、チオプロピオンアミド、チオアセトアニリド、4-クロロチオベンズアミド、4-ヒドロキシチオベンズアミド、ε-チオカプロラクタム、1-メチルピロリジン-2-チオン、N-フェニルチオベンズアミド、チオベンズアミド等が挙げられる。これらの具体的化合物の構造は、下記式で示される。
Figure 0005798893
これらの化合物の中でも特に、チオアセトアミド、チオベンズアミド及び1-メチルピロリジン-2-チオンを用いることが特に好ましい。
一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)により、ゴム組成物中における無機充填材(C)を含む充填材の分散性を向上できる。
チオアミド系化合物(B)の中でも、特に、チオアセトアミド、チオベンズアミド及び1-メチルピロリジン-2-チオンを用いると、ゴム組成物に後述するシランカップリング剤(D)を配合する際に、シランカップリング剤(D)と相互作用し易くなるので好ましい。
チオアミド系化合物(B)は、ゴム成分100質量部に対して、通常、0.1〜5質量部含まれる。好ましくは、0.2〜3質量部であり、より好ましくは、0.3〜2質量部である。チオアミド系化合物(B)の配合量が0.1〜5質量部の範囲とすることにより、ゴム組成物中における無機充填材(C)を含む充填材の分散効果が高められる。
[充填材]
<無機充填材(C)>
従来のゴム組成物に添加することが可能な充填材は、本発明の充填材として使用可能である。本発明においては、充填材には、無機充填材(C)が含まれる。
無機充填材(C)としては、低転がり性と耐摩耗性の両立の観点からシリカが好ましい。シリカとしては市販のあらゆるものが使用できるが、なかでも湿式シリカ、乾式シリカ、コロイダルシリカを用いるのが好ましく、湿式シリカを用いるのが特に好ましい。シリカのBET比表面積(ISO 5794/1に準拠して測定する)は80〜350m2/gであるのが好ましい。BET表面積がこの範囲であるシリカは、ゴム補強性とゴム成分中への分散性とを両立できるという利点がある。この観点から、BET表面積が130m2/gを超え、350m2/g以下であるシリカが更に好ましく、BET表面積が135〜350m2/gの範囲にあるシリカが特に好ましい。このようなシリカとしては東ソーシリカ社製、商品名「ニプシルAQ」(BET比表面積 =205m2/g)、「ニプシルKQ」(BET比表面積 =240m2/g)、デグッサ社製商品名「ウルトラジルVN3」(BET比表面積 =175m2/g)等の市販品を用いることができる。
また、無機充填材(C)としては、上記記載のシリカのほか、下記一般式(I)で表される無機化合物を用いることができる。
dM1・xSiOy・zH2O (I)
ここで、一般式(I)中、M1は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり、d、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。
なお、一般式(I)において、x、zがともに0である場合には、該無機化合物はアルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの金属、金属酸化物又は金属水酸化物となる。
一般式(I)で表わされる無機化合物としては、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al23)、ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO32]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO32]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩などが使用できる。
また、一般式(I)中のM1がアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、又はアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。
一般式(I)で表される無機化合物は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。これらの無機化合物の平均粒径は、混練作業性、耐摩耗性及びウェットグリップ性能のバランスなどの観点から、0.01〜10μmの範囲が好ましく、0.05〜5μmの範囲がより好ましい。
本発明における無機充填材(C)として、シリカ単独で使用してもよいし、シリカと一般式(I)で表される無機化合物の1種以上とを併用してもよい。
<カーボンブラツク>
本発明のゴム組成物の充填材は、所望により、上記の無機充填材(C)に加えてカーボンブラツクを含有しても良い。
カーボンブラックとしては、市販ものが使用できる。カーボンブラックを含有することにより、電気抵抗を下げて帯電を抑止する効果を享受できる。
カーボンブラックに特に制限はないが、例えば、高、中又は低ストラクチャーのSAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、FEF、GPF、SRFグレードのカーボンブラックを使用できる。特に、SAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、FEFグレードのカーボンブラックを用いることが好ましい。
カーボンブラックのDBP吸収量は、好ましくは80cm3/100g以上、より好ましくは100cm3/100g以上、特に好ましくは110cm3/100g以上である。また、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定する)は、好ましくは85m2/g以上、より好ましくは100m2/g以上、特に好ましくは110m2/g以上である。
<充填材の配合量>
本発明のゴム組成物の無機充填材(C)は、ゴム成分(A)100質量部に対して、20〜120質量部使用することが好ましい。20質量部以上であれば、ゴム組成物のウェット性能を確保する観点から好ましく、120質量部以下であれば、転がり抵抗低減の観点から好ましい。
また、本発明のゴム組成物の無機充填材(C)を含む充填材は、ゴム成分(A)100質量部に対して、20〜150質量部使用することが好ましい。20質量部以上であれば、補強性向上の観点から好ましく、150質量部以下であれば、転がり抵抗低減の観点から好ましい。
前記充填材中、無機充填材(C)が30質量%以上であることがウェット性能と転がり抵抗の両立の観点から好ましく、70質量%以上であることが更に好ましい。
なお、無機充填材(C)としてシリカを使用する場合は、前記充填材中におけるシリカの割合が30質量%以上であることが好ましい。
[シランカップリング剤(D)]
本発明のゴム組成物には、シリカなどの無機充填材(C)が配合されたゴム組成物の補強性を高めるため、またはゴム組成物の低発熱性と共に耐摩耗性を高めるために、シランカップリング剤(D)が配合される。
本発明で使用されるシランカップリング剤(D)としては、下記一般式(II)〜(V)で表わされる化合物からなる群から1種以上選択される化合物を用いることができる。以下、下記一般式(II)〜(V)を順に説明する。
Figure 0005798893
式中、R1は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、R2は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基であり、aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但しp及びrの双方が3であることはない。
一般式(II)で表わされるシランカップリング剤(D)の具体例として、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)トリスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)ジスルフィド等が挙げられる。
Figure 0005798893
式中、R4は−Cl、−Br、R9O−、R9C(=O)O−、R910C=NO−、R910CNO−、R910N−及び−(OSiR910h(OSiR91011)から選択される一価の基(R9、R10及びR11はそれぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、hは平均値として1〜4である。)であり、R5はR4、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基、R6はR4、R5、水素原子又は−[O(R12O)j0.5−基(R12は炭素数1〜18のアルキレン基、jは1〜4の整数である。)、R7は炭素数1〜18の二価の炭化水素基、R8は炭素数1〜18の一価の炭化水素基を示す。x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。
上記一般式(III)において、R8、R9、R10及びR11は同一でも異なっていてもよく、好ましくは各々炭素数1〜18の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基からなる群から選択される基であることが好ましい。また、R5が炭素数1〜18の一価の炭化水素基である場合は、直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、アルケニル基、アリール基及びアラルキル基からなる群から選択される基であることが好ましい。R12は直鎖、環状又は分枝のアルキレン基であることが好ましく、特に直鎖状のものが好ましい。R7は例えば炭素数1〜18のアルキレン基、炭素数2〜18のアルケニレン基、炭素数5〜18のシクロアルキレン基、炭素数6〜18のシクロアルキルアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数7〜18のアラルキレン基を挙げることができる。前記アルキレン基及びアルケニレン基は、直鎖状、枝分かれ状のいずれであってもよく、前記シクロアルキレン基、シクロアルキルアルキレン基、アリーレン基及びアラルキレン基は、環上に低級アルキル基等の置換基を有していてもよい。このR7としては、炭素数1〜6のアルキレン基が好ましく、特に直鎖状アルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基を好ましく挙げることができる。
上記一般式(III)におけるR5、R8、R9、R10及びR11の炭素数1〜18の一価の炭化水素基の具体例としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,ビニル基,プロぺニル基,アリル基,ヘキセニル基,オクテニル基,シクロペンテニル基,シクロヘキセニル基,フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基,ベンジル基,フェネチル基,ナフチルメチル基等が挙げられる。
上記一般式(III)におけるR12の例としては、メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメチレン基,ドデカメチレン基等が挙げられる。
一般式(III)で表されるシランカップリング剤(D)の具体例としては、3−ヘキサノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリエトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリエトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリエトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリエトキシシラン、3−ヘキサノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−オクタノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−デカノイルチオプロピルトリメトキシシラン、3−ラウロイルチオプロピルトリメトキシシラン、2−ヘキサノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−オクタノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−デカノイルチオエチルトリメトキシシラン、2−ラウロイルチオエチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。これらの内、3−オクタノイルチオプロピルトリエトキシシラン(General Electric Silicones社製、商標:NXTシラン)が特に好ましい。
Figure 0005798893
式中、R13は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、R14は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R15は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基である。R16は一般式(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)のいずれかの二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。
一般式(I)で表わされるシランカップリング剤(D)の具体例として、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH210−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S3−(CH26−S3−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2.5−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S3−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S4−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH210−S2−(CH210−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(CH26−S4−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(CH26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33等で表される化合物が好適に挙げられる。
Figure 0005798893
式中、R23は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、Gはそれぞれ独立に、炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、Zaはそれぞれ独立に、二つの珪素原子と結合することのできる基で、且つ、[−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−]0.5から選ばれる基であり、Zbはそれぞれ独立に、二つの珪素原子と結合することのできる基で、且つ、[−O−G−O−]0.5で表される官能基であり、Zcはそれぞれ独立に、−Cl、−Br、−ORe、ReC(=O)O−、RefC=NO−、RefN−、Re−、HO−G−O−(Gは上記表記と一致する。)で表される官能基であり、Re及びRfはそれぞれ独立に、炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。m、n、u、v、wはそれぞれ独立に、1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0≦w≦1であり、且つ(u/2)+v+2w=2又は3である。A部が複数である場合、複数のA部におけるZa u、Zb v及びZc wは、それぞれ独立であってよく、B部が複数である場合、複数のB部におけるZa u、Zb v及びZc wは、それぞれにおいて、同一でも異なってもよい。
一般式(V)で表わされるシランカップリング剤(D)の具体例として、一般式(VI)、一般式(VII)及び一般式(VIII)が挙げられる。
Figure 0005798893
Figure 0005798893
Figure 0005798893
式中、Lはそれぞれ独立して炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、x=m、y=nである。
一般式(VI)で表される市販品として入手できるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製、商品名「NXT Low−V Silane」が挙げられる。
また、一般式(VII)で表される市販品として入手できるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製、商品名「NXT Ultra Low−V Silane」が挙げられる。
更に、一般式(VIII)で表される市販品として入手できるシランカップリング剤としては、Momentive Performance Materials社製、商品名「NXT−Z」が挙げられる。
本発明において、シランカップリング剤(D)は、一般式(II)〜(V)で表わされる化合物の一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤(D)としては、一般式(II)〜(V)で表わされる化合物のうち上記一般式(II)で表される化合物が特に好ましい。
本発明に係るゴム組成物のシランカップリング剤(D)の配合量は、質量比{シランカップリング剤(D)/無機充填材(C)}が(1/100)〜(20/100)であることが好ましい。(1/100)未満ではゴム組成物の低発熱性向上の効果が発揮しにくくなり、(20/100)を超えると、ゴム組成物のコストが過大となり、経済性が低下するからである。更には質量比(3/100)〜(20/100)であることがより好ましく、質量比(4/100)〜(10/100)であることが特に好ましい。
上述したように、本発明では、シリカなどの無機充填材(C)が配合されたゴム組成物において、シリカによるゴム組成物の補強性を高めるため、またはゴム組成物の低発熱性と共に耐摩耗性を高めるために、シランカップリング剤(D)が配合される。しかし、無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)との反応が不十分であると、無機充填材(C)によるゴム組成物の補強性を高める効果が十分に得られないため、耐摩耗性が低下する場合がある。また、ゴム組成物の混練工程において未反応だったシランカップリング剤が混練工程よりも後に実行される押出工程中に反応すると、ゴム組成物の押出成形物中にポーラス(多数の泡又は穴)が発生し、押出成形物の寸度や重量の精度の低下を引き起こす。
これに対して、混練工程における混練段階の回数を増やすと、無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)との反応を混練工程で完結させることができ、ポーラスの発生を抑えることが可能である。しかし、混練工程の生産性を著しく低下させるという問題があった。
本発明に係るゴム組成物では、チオアミド系化合物(B)は、シリカなどの無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)との反応を良好に促進すると考えられる。このように、本発明に係るゴム組成物によれば、ゴム加工時の作業性に更に優れると共に、より発熱性の低い空気入りタイヤを得ることができる。
[加硫剤、加硫促進剤]
本発明に係るゴム組成物には、加硫剤、加硫促進剤が配合される。加硫剤としては、硫黄等が挙げられる。加硫促進剤としては、特に限定されないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアゾリルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等が挙げられる。
[有機酸化合物]
本発明に係るゴム組成物には、有機酸化合物が含まれていてもよい。有機酸化合物としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、カプリル酸、エナント酸、カプロン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ネルボン酸等の飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸並びにロジン酸や変性ロジン酸等の樹脂酸などの有機酸、並びに飽和脂肪酸、不飽和樹脂酸及び樹脂酸のエステルなどが挙げられる。
[ゴム組成物の製造方法]
本発明に係るゴム組成物の製造方法は、ゴム成分(A)と、下記一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)と、無機充填材(C)を含む充填材と、シランカップリング剤(D)とを含むゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物を複数段階で混練し、混練の第一段階で、該ゴム成分(A)、該無機充填材(C)の全部又は一部、及び該シランカップリング剤(D)の全部又は一部、及び下記一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)を混練するすることを特徴とする。
Figure 0005798893
式中、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Xは、単結合、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Yは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種であり、R1及びR2の少なくとも1つがXと結合していてもよい。
ゴム成分(A)は、天然ゴム及び合成ジエン系ゴムから選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。また、ゴム組成物は、ゴム成分(A)と充填材との混練りを主体とし、通常、加硫剤及び加硫促進剤を配合する前の工程であるマスターバッチ練り段階と、加硫剤及び加硫促進剤を配合して加硫性ゴム組成物を製造する最終練り段階とに分けて混練りされる。
なお、上述の第一練り段階は、実施形態におけるマスターバッチ練り段階に相当する。マスターバッチ練り段階と最終練り段階との間に、主としてマスターバッチの粘度を下げる目的で、中間練り段階が設けられてもよい。
本発明に係るゴム組成物の製造方法によれば、チオアミド系化合物(B)が、無機充填材(C)を含む充填材の分散性を良好にすると考えられる。このように、本発明に係るゴム組成物の製造方法によれば、ゴム加工時の作業性に更に優れると共に、より発熱性の低い空気入りタイヤを得ることができる。
本発明において、ゴム成分(A)、チオアミド系化合物(B)、無機充填材(C)、シランカップリング剤(D)を含み、該ゴム組成物を複数段階で混練し、その第一練り段階で該ゴム成分(A)、チオアミド系化合物(B)、該無機充填材(C)の全部又は一部、該シランカップリング剤(D)の全部又は一部を第一練り段階におけるゴム組成物の最高温度が、120〜190℃で混練することが無機充填材(シリカ)とシランカップリング剤との反応性を高めるためには好ましく、130〜175℃であることがより好ましく、140〜170℃であることがさらに好ましい。第一練り段階の混練時間は10秒から20分であることが好ましく、10秒から10分であることがより好ましく、30秒から5分であることがさらに好ましい。
また、本発明において、ゴム成分(A)、無機充填材(C)の全部又は一部、及びシランカップリング剤(D)の全部又は一部を混練りした後に、チオアミド系化合物(B)を加えて更に混練することが、シリカ、カーボンブラック等の充填材のゴム組成物中での分散をさらに良好にするために好ましい。第一練り段階で、ゴム成分(A)、無機充填材(C)の全部又は一部、及びシランカップリング剤(D)の全部又は一部を加えた後、第一練り段階の途中でチオアミド系化合物(B)を加えるまでの時間を10〜180秒とすることが好ましい。この時間の上限値は150秒以下であることがより好ましく、120秒以下であることが更に好ましい。この時間が10秒以上であれば無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)の反応を十分に進行させることができる。この時間が180秒を超えても無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)の反応は既に十分に進行しているので、更なる効果は享受しにくく、上限値を180秒とすることが好ましい。
本発明における混練の第一練り段階とは、ゴム成分(A)と無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)とを混練する最初の段階をいい、実施形態におけるマスターバッチ練り段階に相当する。第一練り段階には、最初の段階でゴム成分(A)と無機充填材(C)以外の充填材とを混練する場合やゴム成分(A)のみを予備練りする場合の段階は含まれない。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物の製造方法は、マスターバッチ練り段階において、少なくともゴム成分(A)と、チオアミド系化合物(B)と、無機充填材(C)の全部又は一部と、シランカップリング剤(D)の全部又は一部とを混練することにより、無機充填材(C)とシランカップリング剤(D)との反応により生成するエタノール等のアルコール及びその他の揮発性有機成分を混練り中に揮発させることができる。これにより、マスターバッチ練り段階よりも後に実行される押出工程におけるアルコール等の揮発を抑え、押出成形物にポーラスが発生することを防止することができる。
第一練り段階において、前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(C)の全部又は一部及び前記シランカップリング剤(D)の全部又は一部を混練した後に、前記チオアミド系化合物(B)を加えて、更に混練してもよい。
1回のマスターバッチ練り段階だけでマスターバッチを製造することが困難な場合には、マスターバッチ練り段階を、第1マスターバッチ練り段階と第2マスターバッチ練り段階とに分けてもよい。
例えば、第一練り段階(すなわち、マスターバッチ練り段階)において、第1マスターバッチ練り段階として、ゴム成分(A)、無機充填材(C)の全部又は一部、及びシランカップリング剤(D)の全部又は一部を混練し、冷却して養生の後、第2マスターバッチ練り段階として、チオアミド系化合物(B)を加えて、更に混練してもよい。
なお、中間段階(第2マスターバッチを示します)でゴム成分や充填剤等を配合し、混練してもよい。第一練り段階より後、かつ最終練り段階より前の中間練り段階を含む際には、中間練り段階におけるゴム組成物の最高温度は120〜190℃であることが好ましく、130〜175℃であることがより好ましく、140〜170℃であることがさらに好ましい。なお、混練時間は10秒から20分であることが好ましく、10秒から10分であることがより好ましく、30秒から5分であることがさらに好ましい。なお、中間練り段階を含む際には、前段階の混練終了後の温度より10℃以上低下させてから次の段階へ進むことが好ましい。
本発明のゴム組成物の製造方法において、通常、ゴム組成物に配合されるステアリン酸、亜鉛華等の加硫活性剤、老化防止剤等の各種配合剤は、必要に応じて、マスターバッチ練り段階又は最終練り段階、あるいは上述の中間練り段階において混練りされる。
本発明において、混練の最終練り段階とは、加硫系薬品(加硫剤、加硫促進剤)を配合し、混練する工程をいう。この最終練り段階におけるゴム組成物の最高温度は60〜140℃であることが好ましく、80〜120℃であることがより好ましく、100〜120℃であることがさらに好ましい。なお、混練時間は10秒から20分であることが好ましく、10秒から10分であることがより好ましく、20秒から5分であることがさらに好ましい。第一練り段階、中間練り段階から最終練り段階に進む際には、前段階の混練終了後の温度より10℃以上低下させてから次の段階へ進むことが好ましい。
本発明におけるゴム組成物は、バンバリーミキサー、ロール、インテンシブミキサー、ニーダー、二軸押し出し等を用いて混練りされる。その後、押出工程において押出し加工され、トレッド用部材として成形される。続いて、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。本発明におけるトレッドとは、タイヤの接地部を構成するキャップトレッド及び/又はキャップトレッドの内側に配設されるベーストレッドをいう。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に限定されない。
[評価方法]
<耐摩耗性(指数)>
対象タイヤを乗用車に装着し、1万km走行した時点でのタイヤの摩耗量を測定した。比較例1のタイヤを100として下記式により指数表示した。指数が高い程、耐摩耗性に優れることを示す。
(比較例1のサンプルの摩耗量)/(供試サンプルの摩耗量)×100
<低発熱性(tanδ指数)>
粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を使用し、温度60℃、動歪5%、周波数15Hzでtanδを測定した。比較例1のtanδの逆数を100として下記式にて指数表示した。指数値が大きい程、低発熱性であり、ヒステリシスロスが小さいことを示す。
低発熱性指数={(比較例1の加硫ゴム組成物のtanδ)/(供試加硫ゴム組成物のtanδ)}×100
[実施例]
<実施例1〜7並びに参考例1及び2
混練の第一練り段階において、バンバリーミキサーにて、ゴム成分(A)、チオアミド系化合物(B)、カーボンブラック、無機充填材(C)、シランカップリング剤(D)、アロマティックオイル、ステアリン酸、老化防止剤6PPDを混練し、混練の第一練り段階におけるゴム組成物の最高温度が150℃になるように調整した。次に、混練の最終練り段階において、表1に記載の残った配合剤を加えて混練し、混練の最終練り段階におけるゴム組成物の最高温度が110℃になるように調整した。
このゴム組成物から得られた加硫ゴム組成物の低発熱性(tanδ指数)、耐摩耗性を上記の方法により評価した。結果を表1に示す。
[比較例]
<比較例1〜2>
混練の第一練り段階において、チオアミド系化合物(B)を加えない以外は、実施例1〜9と同様に混練した。得られた加硫ゴム組成物の低発熱性(tanδ指数)、耐摩耗性を上記の方法により評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005798893
[注]表1において、
*1: 旭化成、溶液重合SBR商品名「T2000」
*2: JSR製、RSS#3
*3: 旭カーボン株式会社製、商品名「#80」
*4: 東ソーシリカ株式会社製、ニップシールAQ、 BET表面積220m2/g
*5: ビス(3−トリエトシキシリルプロピル)ジスルフィド(平均硫黄鎖長:2.35)、Evonik社製シランカップリング剤、商品名「Si75」
*6: チオアセトアミド
*7: チオベンズアミド
*8: 1−メチルピロリジン−2−チオン
*9: 1,3−ジフェニルグアニジン、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーD」
*10: 2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック224」
*11: N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業株式会社製、商品名「ノクラック6C」
*12: ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーDM」
*13: N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、三新化学工業株式会社製、商品名「サンセラーNS」
[評価結果]
表1に示す実施例1〜9のゴム組成物は、比較例1〜2のゴム組成物と比較して、いずれも低発熱性(tanδ指数)が良好であった。
実施例1〜6のゴム組成物は、合成ジエン系ゴム100質量部に対して、チオアミド系化合物(B)の種類及びその配合量を変えて得られたものである。3種類のチオアミド系化合物(B)の中ではチオベンズアミドを用いた場合が低発熱性が最も良好であり、耐摩耗性指数も優れていた。チオアセトアミドを用いた場合、0.25質量部〜2質量部の範囲において、その配合量が多いほど、低発熱性が良好であった。
実施例7〜9のゴム組成物は、ゴム成分として合成ジエン系ゴムと天然ゴムの配合割合を1:1で使用し、チオアミド系化合物(B)の種類を変えて得られたものである。この実施例7〜9においても3種類のチオアミド系化合物(B)の中では、チオベンズアミドを用いた場合が低発熱性が最も良好であり、耐摩耗性指数も優れていた。
一方、比較例1及び比較例2では、チオアミド系化合物(B)を配合しないで得られたものであり、低発熱性及び耐摩耗性指数に劣ることが分かる。

Claims (9)

  1. ゴム成分(A)と、
    下記一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)と、
    無機充填材(C)を含む充填材と、
    シランカップリング剤(D)と
    を含むゴム組成物。
    Figure 0005798893

    〔式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Xは、単結合、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Yは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種である。
  2. 前記チオアミド系化合物(B)が前記ゴム成分100質量部に対して、0.1〜5質量部含まれる請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 前記シランカップリング剤(D)が、下記一般式(II)〜(V)で表わされる化合物からなる群から1種以上選択される化合物である請求項1又は2に記載のゴム組成物。
    Figure 0005798893

    (式中、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基であり、aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但しp及びrの双方が3であることはない。)
    Figure 0005798893

    {式中、Rは−Cl、−Br、RO−、RC(=O)O−、R10C=NO−、R10CNO−、R10N−、及び−(OSiR10(OSiR1011)から選択される一価の基(R、R10及びR11は各々水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、hは平均値として1〜4である。)であり、RはR、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、RはR、R、水素原子又は−[O(R12O)0.5−基(R12は炭素数1〜18のアルキレン基、jは1〜4の整数である。)であり、Rは炭素数1〜18の二価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。}
    Figure 0005798893

    {式中、R13は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、R14は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R15は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基である。R16は一般式(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)のいずれかの二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。}
    Figure 0005798893

    {式中、R23は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、複数あるGは同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−]0.5から選ばれる基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−O−G−O−]0.5で表される官能基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々−Cl、−Br、−OR、RC(=O)O−、RC=NO−、RN−、R−、HO−G−O−(Gは上記表記と一致する)で表される官能基であり、R及びRは各々炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。m、n、u、v及びwは、1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0≦w≦1であり、且つ(u/2)+v+2w=2又は3である。A部が複数である場合、複数のA部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、B部が複数である場合、複数のB部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なってもよい。}
  4. 前記無機充填材(C)がシリカである請求項1〜3のいずれかに記載のゴム組成物。
  5. 前記充填材中、前記無機充填材(C)が30質量%以上である請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
  6. 前記シランカップリング剤(D)が、前記一般式(II)で表わされる化合物である請求項3に記載のゴム組成物。
  7. ゴム成分(A)と、下記一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)と、無機充填材(C)を含む充填材と、シランカップリング剤(D)とを含むゴム組成物の製造方法であって、該ゴム組成物を複数段階で混練し、混練の第一段階で、該ゴム成分(A)、該無機充填材(C)の全部又は一部、及び該シランカップリング剤(D)の全部又は一部、及び下記一般式(1)で表されるチオアミド系化合物(B)を混練することを特徴とするゴム組成物の製造方法。
    Figure 0005798893

    〔式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Xは、単結合、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基又は炭素数6から20の芳香族炭化水素基のいずれかであり、Yは、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、水酸基、アミノ基及びハロゲン原子から選択される少なくとも1種である。
  8. 前記第一練り段階において、前記ゴム成分(A)、前記無機充填材(C)の全部又は一部及び前記シランカップリング剤(D)の全部又は一部を混練した後に、前記チオアミド系化合物(B)を加えて、更に混練する請求項7に記載のゴム組成物の製造方法。
  9. 前記シランカップリング剤(D)が、下記一般式(II)〜(V)で表される化合物からなる群から1種以上選択される化合物である請求項7又は8に記載のゴム組成物の製造方法。
    Figure 0005798893

    (式中、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、Rは複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、Rはそれぞれ同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基であり、aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但しp及びrの双方が3であることはない。)
    Figure 0005798893

    {式中、Rは−Cl、−Br、RO−、RC(=O)O−、R10C=NO−、R10CNO−、R10N−、及び−(OSiR10(OSiR1011)から選択される一価の基(R、R10及びR11は各々水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、hは平均値として1〜4である。)であり、RはR、水素原子又は炭素数1〜18の一価の炭化水素基であり、RはR、R、水素原子又は−[O(R12O)0.5−基(R12は炭素数1〜18のアルキレン基、jは1〜4の整数である。)であり、Rは炭素数1〜18の二価の炭化水素基であり、Rは炭素数1〜18の一価の炭化水素基である。x、y及びzは、x+y+2z=3、0≦x≦3、0≦y≦2、0≦z≦1の関係を満たす数である。}
    Figure 0005798893

    {式中、R13は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基又は炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基であり、R14は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R15は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基である。R16は一般式(−S−R17−S−)、(−R18−Sm1−R19−)及び(−R20−Sm2−R21−Sm3−R22−)のいずれかの二価の基(R17〜R22は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基であり、m1、m2及びm3は各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。}
    Figure 0005798893

    {式中、R23は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基であり、複数あるGは同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜9のアルカンジイル基又はアルケンジイル基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−0−]0.5、[−0−G−]0.5又は[−O−G−O−]0.5から選ばれる基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々二つの珪素原子と結合することのできる基であり、且つ[−O−G−O−]0.5で表される官能基であり、複数あるZは同一でも異なっていてもよく、各々−Cl、−Br、−OR、RC(=O)O−、RC=NO−、RN−、R−、HO−G−O−(Gは上記表記と一致する)で表される官能基であり、R及びRは各々炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状のアルキル基である。m、n、u、v及びwは、1≦m≦20、0≦n≦20、0≦u≦3、0≦v≦2、0≦w≦1であり、且つ(u/2)+v+2w=2又は3である。A部が複数である場合、複数のA部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なっていてもよく、B部が複数である場合、複数のB部におけるZ 、Z 及びZ それぞれにおいて、同一でも異なってもよい。}
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