JP2014208479A - 金属基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属板に所定の皮膜を積層することによって、皮膜の表面を平滑にすると共に、皮膜が絶縁性を有する金属基板を提供する。【解決手段】金属板の表面に、膜厚が10μm以上40μm以下である皮膜が1層のみ積層されており、上記皮膜の表面粗さRaが30nm以下であるサブストレート型薄膜太陽光発電・有機EL照明用金属基板であって、皮膜は、熱硬化性樹脂が含まれており、固体顔料の体積分率が20%以下である皮膜形成用組成物を焼き付けして得られることを特徴とするサブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる金属基板とする。【選択図】なし

Description

本発明は、サブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる金属基板であって、皮膜の表面を平滑にすると共に、皮膜の表面が絶縁性を有する金属基板に関するものである。
アモルファスシリコンや、CdS・CuInSe2等の化合物半導体を用いた、いわゆ
る薄膜半導体太陽電池(以下、薄膜太陽電池という。)として、スーパーストレート型薄膜太陽電池とサブストレート型薄膜太陽電池の2種類の構造が知られている。
スーパーストレート型薄膜太陽電池では、通常、基板、透明電極、光電変換層、裏面電極の順に積層された構造であり、基板側から光を入射させている。一方、サブストレート型薄膜太陽電池では、通常、基板、裏面電極、光電変換層、透明電極の順に積層された構造であり、透明電極側から光を入射させている。
従来、薄膜太陽電池の基板として、透光性のガラスやプラスチック等が用いられてきた。しかし、ガラスは、割れやすい上に加工性に乏しく、また、プラスチックは透湿性があるため、ガスバリア層を設ける必要があり、コストが割高になってしまう。
ところで、サブストレート型薄膜太陽電池は透明電極側から光を入射させているため、サブストレート型薄膜太陽電池の基板には透光性が求められない。そのため、ガラスやプラスチックのような基板ではなく、金属板のような透光性を有さないが加工性に優れた基板を用いることができる。ただし、薄膜太陽電池として機能するためには、基板の表面が平滑であり、かつこの表面が絶縁性を有する必要があるが、金属板自身の表面は通常1μm程度以上の凹凸を有し、また導電性があるため、そのままでは基板として用いることができない。そこで、上記の条件を満たすように金属板上に皮膜を形成すれば、金属板を基板として用いることができるようになると考えられる。以下の特許文献1や2でこのような基板が提案されている。
特許文献1には、金属板を基材とし、有機系樹脂からなる膜厚1〜40μm、表面粗さが0.5μm以下の絶縁層を基材表面に積層した有機EL素子用絶縁基板が記載されている。しかし、特許文献1には、表面粗さが100nm以上である絶縁基板しか記載されておらず、これでは表面の平滑性及び表面の絶縁性は不十分であり、サブストレート型薄膜太陽電池の基板として用いた場合に、基板表面の凹凸が原因となって、裏面電極と透明電極との間が電気的にショートし、絶縁不良を招くおそれがある。
特許文献2には、金属箔と、ポリイミドを含む平坦化層と、無機化合物を含む密着層とが順に積層されたフレキシブルデバイス用基板が記載されている。しかし、特許文献2では、高価なポリイミドを用いることによって表面を平滑にしており、コスト面での問題が生じてしまう。
特開2002−25763号公報 特開2011−97007号公報
本発明は、サブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる金属基板であって、金属板の表面の平滑性に優れると共に、絶縁性にも優れた金属基板の提供を課題として掲げた。
本発明者等は、サブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる金属基板であって、金属板に積層した皮膜の表面を平滑にすると共に、皮膜の表面が絶縁性を有する金属基板を完成するに至った。
すなわち、本発明は、金属板の表面に、膜厚が10μm以上40μm以下である皮膜が1層のみ積層されており、上記皮膜の表面粗さRaが30nm以下であり、上記皮膜は、熱硬化性樹脂が含まれており、固体顔料の体積分率が20%以下である皮膜形成用組成物を焼き付けして得られることを特徴とした金属基板であり、上記金属基板は、サブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる。以下、上記金属基板を第1の金属基板という。
また、本発明者等は、金属板に所定の皮膜を複数層積層することによって、金属板から最も離れた最表層における皮膜の表面を平滑にすると共に、絶縁性を有する第2の金属基板をも完成するに至った。
この第2の金属基板は、金属板の表面に、膜厚が0.1μm以上40μm以下である皮膜が複数層積層されており、これらの複数層の皮膜の膜厚の合計は3μm以上であり、金属板から最も離れた皮膜の表面粗さRaが30nm以下である金属基板であって、各層の皮膜は、熱硬化性樹脂が含まれており、固体顔料の体積分率が20%以下である皮膜形成用組成物を焼き付けして得られることを特徴とした金属基板であり、上記金属基板は、サブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる。
さらに、本発明者等は、合計膜厚が40μm超であっても、金属板から最も離れた最表層における皮膜の表面を平滑にすると共に、絶縁性を有する第3の金属基板をも完成するに至った。
この第3の金属基板は、金属板の表面に、1層又は複数層積層された皮膜が形成されており、合計膜厚が40μm超120μm以下であり、上記皮膜の表面粗さRaが30nm以下である金属基板であって、上記皮膜は、熱硬化性樹脂が含まれており、固体顔料の体積分率が20%以下である皮膜形成用組成物を焼き付けして得られることを特徴とした金属基板であり、上記金属基板は、サブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる。
第1の金属基板では、上記皮膜形成用組成物にはさらに硬化剤が含まれており、上記皮膜形成用組成物中における上記硬化剤の上記熱硬化性樹脂に対する質量比が0.6以上1.0以下であることが好ましい。
第2の金属基板では、複数層の皮膜の合計膜厚は5μm以上であり、上記皮膜形成用組成物にはさらに硬化剤が含まれており、上記皮膜形成用組成物中における上記硬化剤の上記熱硬化性樹脂に対する質量比が0.6以上1.0以下であることが好ましい。また、第2の金属基板では、金属板から最も離れた皮膜を形成する皮膜形成用組成物は、熱硬化性樹脂及び硬化剤に代えて、無機高分子又は有機高分子と無機高分子とのハイブリッド高分子の少なくとも一つを含む態様であってもよい。
熱硬化性樹脂は、ポリエステル樹脂であることが好ましい。
上記1層のみの皮膜または上記金属板から最も離れた皮膜の表面粗さRaは10nm以下であることが好ましい。
皮膜形成用組成物は、固体顔料の体積分率が20%以下であることが好ましい。
また、本発明は、上記皮膜積層金属板を備えたサブストレート型薄膜太陽電池及びトップエミッション型有機EL素子も包含される。
本発明に係る金属基板は、金属板に所定の皮膜を積層することによって、皮膜の表面を平滑にすると共に、皮膜の表面が絶縁性を有するものとなった。この加工性に優れた金属基板とすることによって、低コストで薄膜太陽電池や有機EL素子を得ることができた。
<平滑性及び絶縁性に優れた金属基板>
本発明の金属基板は、金属板の少なくとも一方の面に皮膜が積層されたものである。以下、単に「金属基板」と記載した場合、本発明の全ての金属基板(第1・第2・第3の金属基板)を指すものとする。
[金属板]
本発明の金属基板に用いる金属板は、冷延鋼板、溶融純亜鉛めっき鋼板(GI)、または合金化溶融Zn−Feめっき鋼板(GA)、合金化溶融Zn−5%Alめっき鋼板(GF)、電気純亜鉛めっき鋼板(EG)、電気Zn−Niめっき鋼板、アルミニウム板、チタン板、ガルバリウム鋼板等であり、ノンクロメートのものが好ましいが、クロメート処理あるいは無処理のものも使用可能である。金属板の厚みは特に限定されないが、0.3〜2.0mm程度のものを適宜使用することができる。
金属板には、リン酸系化成処理を施しておいてもよく、特に、特開2005−264312号公報に示されたような、コロイダルシリカとリン酸アルミニウム塩化合物を含む酸性水溶液によって化成処理を施しておくことが好ましい。コロイダルシリカとリン酸アルミニウム塩化合物を含む酸性水性液を化成処理液として使用すると、酸性水性液によって亜鉛系めっき層の表面がエッチングされながら、亜鉛系めっき層の表面にリン酸アルミニウムの中でも難溶性(水またはアルカリ性水溶液に溶けにくい)のAlPO4やAl2(HPO43主体の反応層が形成される。この反応層にシリカ微粒子が沈着して取り込まれることでリン酸アルミニウムとシリカ微粒子が複合一体化する。また、エッチングにより粗面化された亜鉛系めっき層との間で緻密な反応層が形成され、この反応層の上に形成される樹脂塗膜との結合も緻密で強固なものとなる。また、上記酸性水溶液にポリアクリル酸等の水溶性樹脂を含有させておくと、得られる反応層中のシリカ微粒子の沈着状態を一層強固なものとすることができる。
[皮膜]
本発明において、熱硬化性樹脂が含まれている皮膜形成用組成物を用いて、金属板に皮膜を積層する。皮膜形成組成物には、熱硬化性樹脂と硬化剤とが配合されているのが好ましい。なお、皮膜形成用組成物には、後述のとおり、顔料が含まれていてもよい。
熱硬化性樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂等を挙げることができる。また、後述の硬化剤と共に用いることで、ポリエステル樹脂も一種の熱硬化性樹脂ということができ、本発明においてはポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。
ポリエステル樹脂は、二塩基酸等の多塩基酸と多価アルコール類との縮合反応によって得られるものである。
ポリエステル樹脂の原料として用いられる多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸等のα,β−不飽和二塩基酸;フタル酸、無水フタル酸、ハロゲン化無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、シクロペンタジエン−無水マレイン酸付加物、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸無水物、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、および、これらのジアルキルエステル等の飽和二塩基酸等が挙げられるが、特に限定されるものではない。多塩基酸は、一種類のみを用いてもよいし、適宜、二種類以上を混合して用いてもよい。
ポリエステル樹脂の原料として用いられる多価アルコール類としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等のエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等のプロピレングリコール類、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ビスフェノールAとプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドとの付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−プロパンジオール、1,2−シクロヘキサングリコール、1,3−シクロヘキサングリコール、1,4−シクロヘキサングリコール、パラキシレングリコール、ビシクロヘキシル−4,4′−ジオール、2,6−デカリングリコール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられるが、特に限定されるものではない。また、エタノールアミン等のアミノアルコール類を用いてもよい。これら多価アルコール類は、一種類のみを用いてもよいし、適宜、二種類以上を混合してもよい。また、必要によりエポキシ樹脂、ジイソシアナート、ジシクロペンタジエン等による変性を行ってもよい。
本発明における熱硬化性樹脂としては、種々の市販品を好適に用いることができ、特にポリエステル樹脂の市販品としては、例えば、バイロン(登録商標)23CS、バイロン(登録商標)29CS、バイロン(登録商標)29XS、バイロン(登録商標)20SS、バイロン(登録商標)29SS(以上、東洋紡社製)等を挙げることができる。
また、硬化剤としては、特に限定されるものではないが、熱硬化性樹脂との相溶性がよく、熱硬化性樹脂を架橋させることができ、更に、液安定性のよいものが好ましい。このような硬化剤としては、例えば、イソシアネート系では、ミリオネート(登録商標)N、コロネート(登録商標)T、コロネート(登録商標)HL、コロネート(登録商標)2030、スプラセック(登録商標)3340、ダルトセック1350、ダルトセック2170、ダルトセック2280(以上、日本ポリウレタン工業社製)等、メラミン系では、ニカラック(登録商標)MS−11、ニカラック(登録商標)MS21(以上、三和ケミカル社製)、スーパーベッカミン(登録商標)L−105−60、スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60(以上、DIC社製)、エポキシ系では、ハードナーHY951、ハードナーHY957(以上、BASF社製)、スミキュアーDTA、スミキュアーTTA(以上、住友化学社製)等を挙げることができる。
また、皮膜形成用組成物には、熱硬化性樹脂が34.5〜80.0質量%含まれているのが好ましく、より好ましくは46.8質量%以上、57.6質量%以下である。そして、皮膜形成用組成物には、硬化剤が10.6〜35.0質量%含まれているのが好ましく、より好ましくは14.4〜35.0質量%である。なお、上記における熱硬化性樹脂及び硬化剤の質量%は、皮膜形成用組成物中の熱硬化性樹脂、硬化剤、及び固体顔料の合計質量に対する熱硬化性樹脂及び硬化剤の含有量の比率を指す。
皮膜を形成するに当たっては、金属板表面または既に積層された皮膜上に皮膜形成用組成物を塗布する塗布法により積層するのが好ましいため、皮膜形成用組成物は液状であることが望ましい。よって、皮膜形成用組成物は溶媒も含むことが推奨される。皮膜形成用組成物に用いる溶媒は、皮膜形成用組成物が含有すべき各成分を溶解または分散させ得るものであれば、特に制限はない。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、ベンゼン、キシレン、ソルベッソ(登録商標)100(エクソンモービル社製)、ソルベッソ(登録商標)150(エクソンモービル社製)等の芳香族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;等が挙げられる。皮膜形成用組成物は、こういった溶媒を用いて、固形分を調整することができ、好ましくは20質量%以上、80質量%以下であり、より好ましくは40質量%以上、70質量%以下である。固形分が20質量%未満、すなわち有機溶媒が多すぎる場合、焼付け時に有機溶媒が大量に蒸発し、その結果、金属板表面近傍において気化した有機溶媒による対流が発生しやすくなり、最表層における皮膜表面の平滑性が損なわれるおそれがある。
[膜厚]
皮膜を1層のみ積層した金属基板を作製する場合と複数層積層した金属基板を作製する場合で作製可能な膜厚の範囲は異なる。また、後述のプレコート法で作製した場合とポストコート法で作製した場合でも作製可能な膜厚の範囲は異なる。
(プレコート法で皮膜を1層のみ積層した金属基板を作製する場合)
皮膜の膜厚は10μm以上40μm以下である。膜厚が10μm未満であると、金属基板の耐電圧が0.1kV未満となってしまい、耐電圧(絶縁耐性)を確保できないおそれがある。また、膜厚が40μmを超えると、皮膜が平滑になるように金属板上に積層することが困難となる、すなわち、皮膜の表面粗さRaが30nmを超えるおそれがある。
(ポストコート法で皮膜を1層のみ積層した金属基板を作製する場合)
皮膜の膜厚は10μm以上40μm以下でもよく、40μm超120μm以下でもよい。膜厚が10μm未満であると、金属基板の耐電圧が0.1kV未満となってしまい、耐電圧(絶縁耐性)を確保できないおそれがある。また、膜厚が120μmを超えると、皮膜が平滑になるように金属板上に積層することが困難となる、すなわち、皮膜の表面粗さRaが30nmを超えるおそれがある。
(プレコート法で複数層積層した金属基板を作製する場合)
複数層の各皮膜の膜厚は0.1μm以上40μm以下であり、複数層の皮膜の膜厚の合計は3μm以上である。複数層の各皮膜の膜厚は1μm以上であることが好ましい。1層当たりの膜厚が0.1μm未満であると、皮膜にピンホール等の欠陥が生じるおそれがあり、耐電圧(絶縁耐性)を確保できないおそれがある。また、複数層の皮膜の膜厚の合計が3μm未満であると、金属基板の耐電圧が0.1kV未満となってしまい、耐電圧性(絶縁耐性)を確保できないおそれがある。一方、1層当たりの膜厚が40μmを超えると、皮膜が平滑になるように積層することが困難となる、すなわち、金属板から最も離れた皮膜の表面粗さRaが30nmを超えるおそれがある。複数層積層する場合には、好ましくは2層以上、4層以下の積層であり、より好ましくは2層のみの積層である。
(ポストコート法で複数層積層した金属基板を作製する場合)
複数層の各皮膜の膜厚は0.1μm以上40μm以下であり、複数層の皮膜の膜厚の合計は3μm以上40μm以下でもよく、40μm超120μm以下でもよい。複数層の各皮膜の膜厚は1μm以上であることが好ましい。1層当たりの膜厚が0.1μm未満であると、皮膜にピンホール等の欠陥が生じるおそれがあり、耐電圧(絶縁耐性)を確保できないおそれがある。また、複数層の皮膜の膜厚の合計が3μm未満であると、金属基板の耐電圧が0.1kV未満となってしまい、耐電圧性(絶縁耐性)を確保できないおそれがある。一方、1層当たりの膜厚が40μmを超えると、皮膜が平滑になるように金属板上に積層することが困難となる、すなわち、皮膜の表面粗さRaが30nmを超えるおそれがある。複数層積層する場合には、好ましくは2層以上、4層以下の積層であり、より好ましくは2層のみの積層である。
[皮膜表面の平滑性]
金属板に皮膜が1層のみ積層された場合における皮膜は表面が平滑である必要がある。また、複数層積層された場合における金属板から最も離れた皮膜(以下、皮膜を1層のみ積層した場合における皮膜と複数層積層された場合における金属板から最も離れた皮膜のいずれの皮膜も最表層という。)も表面が平滑である必要がある。具体的には、最表層の表面粗さRaが30nm以下であり、好ましくは最表層の表面粗さRaが10nm以下である。最表層の表面粗さRaが30nmを超えると、最表層表面の凹凸が原因となって、電極間のショートによる絶縁不良を招くおそれがある。最表層の表面粗さRaについては、後述の測定方法により測定することができる。
なお、ほこりやゴミ等の粒子が付着することによって生じた表面の凹凸については、ほこりやゴミ等の粒子は30nm程度より遙かに大きいため、研磨等の平滑化によって容易に除去できる。そのため、ほこりやゴミ等の粒子による凹凸は、絶縁不良につながるおそれは極めて低い。
[顔料]
皮膜表面を平滑にする、具体的には最表層の表面粗さRaを30nm以下にするためには、皮膜形成用組成物には固体顔料を含有しないのが好ましい。但し、皮膜を着色する必要があり、皮膜に顔料を含有させなければならない場合は、皮膜形成用組成物中の固体顔料の体積分率を20%以下とするのが好ましい。固体顔料の粒径は通常30nmよりもかなり大きいため、皮膜形成用組成物中の固体顔料の体積分率が20%を超えると、最表層の表面粗さRaを30nm以下とするのが困難になる。
下記のそれぞれの色に着色するための顔料種類の例としては、白色:酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、リトポン、鉛白等の無機系顔料、黒色:アニリンブラック、ニグロシン等の有機系顔料、カーボンブラック等の無機系顔料、鉄黒等の無機系顔料、赤色:不溶性アゾ系(ナフトール系およびアニライド系)または溶性アゾ系等の有機系顔料や、べんがら、カドミウムレッド、鉛丹等の無機系顔料、黄色:不溶性アゾ系(ナフトール系およびアニライド系)、溶性アゾ系、キナクリドン系等の有機系顔料や、クロムエロー、カドミウムエロー、ニッケルチタンエロー、黄丹、ストロンチウムクロメート等の無機系顔料、緑色:有機フタロシアニン系顔料、青色:有機フタロシアニン系顔料、ジオキサジン系顔料、紺青、群青、コバルト青、エメラルドグリーン等の無機系顔料、橙色:ベンズイミダゾロン系、ピラゾロン系等の有機系顔料等が挙げられる。上記着色顔料のうち、同色でも化学構造の異なるもの、あるいは異なる色の着色顔料を2種類以上適当な配合比で混合することにより、灰色、茶色、紫色、赤紫色、青紫色、橙色、黄金色等所望の色に着色することができる。
例えば、酸化チタンにおいては、平均粒径は、例えば粒状の場合は概ね0.1〜0.5μm、好ましくは0.2μm以上、0.4μm以下、更に好ましくは0.3μm以下とすることが推奨される。平均粒径が0.5μmを超えると、酸化チタンを含む皮膜形成用組成物より形成された最表層の表面粗さRaを30nm以下とするのが困難になる。
ここで、上記酸化チタンの平均粒径は、一般的な粒度分布計によって分級後の酸化チタン粒子の粒度分布を測定し、その測定結果に基づいて算出される小粒径側からの積算値50%の粒度(D50)を意味する。斯かる粒度分布は、粒子に光を当てることにより生じる回折や散乱の強度パターンによって測定することができ、この様な粒度分布計としては、例えば、日機装社製のマイクロトラック9220FRAやマイクロトラックHRA等が例示される。
なお、上述した好ましい平均粒径を満足する酸化チタンは、市販品を使用しても良く、例えば、テイカ社製のTITANIX(登録商標)JR−301(平均粒径0.30μm)、JR−603(平均粒径0.28μm)、JR−806(平均粒径0.25μm)、JRNC(平均粒径0.37μm)等が挙げられる。
なお、顔料の偏析を抑制するために、皮膜形成用組成物には顔料分散剤を添加してもよい。好適な顔料分散剤は、水溶性アクリル樹脂、水溶性スチレンアクリル樹脂およびノニオン系界面活性剤よりなる群から選択される1種以上である。これらを用いた場合、着色塗膜には顔料分散剤が残存することになる。
[耐電圧]
耐電圧は後述の方法で測定されており、0.1kV以上が必要である。好ましくは0.3kV以上であり、さらに好ましくは1.0kV以上である。耐電圧が0.1kV未満であると、電極間のショートによる絶縁不良を招くおそれがある。
[製造方法]
皮膜形成用組成物の塗布、乾燥方法は、特に制限されず、既知の方法を適宜採用することができる。第1の金属基板や第2の金属基板を作製する際の組成物の塗布方法としては、例えばバーコーター法、ロールコーター法、カーテンフローコーター法、スプレー法、スプレーリンガー法等によるプレコート法を挙げることができ、これらの中でも、コスト等の観点からバーコーター法、ロールコーター法、スプレーリンガー法が好ましい。また、上記以外の組成物の塗布方法として、静電塗装法、スピンコート法等によるポストコート法を用いることもでき、ポストコート法を用いた場合には、第1の金属基板や第2の金属基板のみならず、第3の金属基板も作製することができる。
焼付け温度としては、特に限定されるものではなく、皮膜に用いる樹脂の硬化特性に応じて調整すれば良いが、例えば、プレコート法に用いるポリエステル系樹脂の場合には190℃以上250℃以下が好ましく、より好ましくは200℃以上240℃以下である。焼付け温度を上記の範囲内にして、有機溶媒を激しく蒸発させないようにすることによって、金属板表面近傍において気化した有機溶媒による対流が発生しにくくなり、最表層の皮膜表面をより平滑にすることができる。また、乾燥温度としては、皮膜が熱により劣化しない程度であればよく、例えば、190〜250℃程度が好ましく、より好ましくは200〜240℃程度である。なお、焼付け・乾燥温度は、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)である。
<耐薬品性にも優れた金属基板>
耐薬品性にも優れた金属基板とするためには、第2の金属基板において、合計膜厚が5μm以上にすることが好ましく、より好ましくは皮膜形成用組成物にはさらに硬化剤が含まれており、上記皮膜形成用組成物中における上記硬化剤の上記熱硬化性樹脂に対する質量比が0.6以上1.0以下である。また、第2の金属基板において、金属板から最も離れた皮膜を形成する皮膜形成用組成物は、熱硬化性樹脂及び硬化剤に代えて、無機高分子、および/または有機高分子と無機高分子とのハイブリッド高分子を含んでもよい。
耐薬品性にも優れた金属基板とする場合、皮膜形成用組成物において、硬化剤の熱硬化性樹脂に対する質量比が0.6以上1.0以下であり、好ましくは0.62以上1.0以下であり、より好ましくは0.65以上1.0以下である。皮膜は有機溶媒には溶解しないが、溶媒分子が皮膜に浸入して膨潤等の変質が生じるおそれがある。これを抑制するためには、熱硬化性樹脂に対して所定量の硬化剤を含有させることによって、皮膜の硬化度(架橋密度)を高めることが有効となる。なお、有機溶媒への耐性(耐薬品性)の判断基準については後述する。
また、耐薬品性にも優れた金属基板とする場合、皮膜形成用組成物には、熱硬化性樹脂が26.5〜62.5質量%含まれているのが好ましく、より好ましくは36.0質量%以上、56.3質量%以下である。そして、皮膜形成用組成物には、硬化剤が27.0質量%以上含まれているのが好ましく、より好ましくは31.6質量%以上である。
[最表層の皮膜]
第2の金属基板では、最表層形成用組成物として、上述の熱硬化性樹脂及び硬化剤が含まれている皮膜形成用組成物に代えて、無機高分子、または有機高分子と無機高分子とのハイブリッド高分子が含まれた組成物を用いることができる。熱硬化性樹脂に対して所定量の硬化剤を含有させた場合、ベンゼン、キシレンのような溶媒に対しては有効であっても、トリフルオロ酢酸、ニトロメタン、ジクロロベンゼン、クロロベンゼンのような強力な有機溶媒に対しては、最表層が変性してしまうおそれがある。そこで、上述のような強力な有機溶媒に対しても変性に優れた最表層を形成することができるようにするために、熱硬化性樹脂が含まれている皮膜形成用組成物に代えて、無機高分子又は有機高分子と無機高分子とのハイブリッド高分子の少なくとも一つが含まれた組成物を用いることが好ましく、有機高分子と無機高分子とのハイブリッド高分子が含まれた組成物を用いることがより好ましい。
無機高分子として、例えば、ポリシラザン、ポリシロキサン、ポリシラン、ポリゲルマン、ポリホスファゼン、ポリスタナン、ポリメタロキサン、ポリカルボシランなどが挙げられ、耐熱性の観点からポリシラザンが好ましい。ポリシラザンは、基本構成単位内にメチル基などの有機質成分を含んだ有機ポリシラザンも知られているが、基本構成単位内にメチル基などの有機質成分を含まない無機ポリシラザンであることが好ましい。無機ポリシラザンとは、−(SiH2NH)−を基本構成単位とし、基本構成単位内にメチル基などの有機質成分を含まず、鎖状、環状、若しくはこれらの複合構造からなり、加熱・溶媒除去・大気中の酸素や水分との反応によって−SiO2−(以下、単にSiO2という)に転化する材料である(特開昭60−145903号公報を参照)。
無機ポリシラザンが含有された最表層形成用組成物を塗布し、これを大気中で加熱することによって溶媒が除去され、また無機ポリシラザンが大気中の酸素や水分と反応し、金属板表面にSiO2を主体とする硬質皮膜(SiO2層)を形成できる。すなわち、無機ポリシラザンが含有された最表層形成用組成物を塗布した後、大気中で加熱することによって、溶媒の除去、及び無機ポリシラザンと大気中の酸素や水分との反応が生じ、無機ポリシラザンはSiO2に転化する。このSiO2によって、金属基板の表面硬度を高めることができる。また、無機ポリシラザンを含有する溶液を用いてSiO2層を形成することによって、金属基板の耐熱性を向上させることができる。
上記無機ポリシラザンとしては、具体的には、ペルヒドロポリシラザンを好適に用いることができる。上記無機ポリシラザンとしては、数平均分子量が、例えば、500〜2500程度のものを用いることが好ましい。
上記無機ポリシラザン含有溶液としては、無機ポリシラザンを溶解している溶液を用いればよく、溶媒としては、例えば、ジブチルエーテル、キシレン、トルエンなどの有機溶媒を用いることができる。上記無機ポリシラザン含有溶液における上記無機ポリシラザンの濃度は、溶液全体の質量に対して、10質量%以上であることが好ましく、より好ましくは20質量%以上である。
上記無機ポリシラザン含有溶液は、更に、無機ポリシラザンからSiO2への転化を促進するための触媒を含んでいることが好ましく、例えば、パラジウム触媒を添加することによって、SiO2層を比較的低温で形成できるため、金属板の耐熱温度内でSiO2層を形成できる。
無機ポリシラザン含有溶液は、例えば、AZエレクトロニックマテリアルズ社などから入手できる。また、入手した溶液を濃縮してから用いてもよい。
上記無機ポリシラザン含有溶液を塗布した後の加熱は、大気中で行えばよい。大気中で加熱することによって、無機ポリシラザンが大気中の酸素や水分と反応し、SiO2を主体とする皮膜(SiO2層)を形成できる。
なお、SiO2を主体とする皮膜であることは、加熱前後における皮膜のFT−IR(フーリエ変換型赤外分光光度計)スペクトルを測定したときに、Si−H結合、N−H結合に起因するピーク強度が減少ないしピークが消滅し、Si−O結合に起因するピークが生成ないしピーク強度が増大していることから確認できる。なお、SiO2層中には、例えば、若干のSi−N結合やN−H結合などが含まれていてもよい。
上記大気雰囲気は、水蒸気を含んでいてもよい。水蒸気共存雰囲気で加熱することによって、上述したSiO2の形成が促進される。
上記大気中で加熱するときの条件は、上述した触媒を併用している場合は、溶液に含まれる溶媒を揮発できる範囲で設定すれば特に限定されない。シリカ転化を速やかに行うための加熱温度は、例えば、200℃以上であることが好ましい。加熱時間は、例えば、30分以上とすることが好ましく、より好ましくは1時間以上である。
なお、大気中で加熱した後は、SiO2層の表面を公知の条件で研磨し、表面を平滑にしてもよい。
有機高分子と無機高分子とのハイブリッド高分子(以下、ハイブリッド高分子という)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。上記ハイブリッド高分子とは、有機高分子と無機高分子とがブロック的に結合した高分子であり、有機高分子と無機高分子とはナノレベルで均一に分散している。例えば、ハイブリッド高分子として、アルコキシシリル基含有の有機重合体に、アルコキシシランを加水分解・共縮合して得られるものが挙げられる。特に、−Si(OR)3(但しRは炭素数10以下の低級アルキル基を示す。)で示されるアルコキシシリル基含有の有機重合体に、RnSi(OR)4-n(但しRは炭素数10以下の低級アルキル基を示し、nは1または2の整数を示す。)で表わされるアルコキシシラン類を加水分解・共縮合して得られるハイブリッド高分子が好ましい。
上記ハイブリッド高分子としては、特に制限はなく、適宜調製したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。上記市販品としては、例えば、JSR社製グラスカ(登録商標)、荒川化学工業社製コンポセラン(登録商標)などが挙げられる。
金属板の表面に皮膜を複数層積層する場合、各皮膜の膜厚は0.1μm以上40μm以下であり、複数層の皮膜の膜厚の合計は5μm以上である。1層当たりの膜厚が0.1μm未満であると、皮膜にピンホール等の欠陥が生じるおそれがあり、耐電圧(絶縁耐性)を確保できないおそれがある。また、複数層の皮膜の膜厚の合計が5μm未満であると、金属基板の耐電圧が0.1kV未満となってしまい、耐電圧性(絶縁耐性)を確保できないおそれがある。
また、後述の耐薬品性試験を行った結果、浸漬後における耐電圧が浸漬前における耐電圧と比べて、変化率が30%以下である場合、耐薬品性があるものとする。変化率は20%以下であることが好ましい。
<サブストレート型薄膜太陽電池>
本発明に係る金属基板を備えたサブストレート型薄膜太陽電池について説明する。サブストレート型太陽電池は、本発明に係る金属基板を備えたものであれば、公知のいずれの構造でもよく、例えば、基本的には本発明に係る金属基板の皮膜上に、裏面電極、光電変換層、透明電極がこの順で積層された構造である。光電変換層は、透明電極を通過して到達した光を吸収して電流が発生する層であり、裏面電極および透明電極は、いずれも光電変換層で発生した電流を取り出すためのものであり、いずれも導電性材料からなる。光入射側の透明電極は透光性を有する必要がある。裏面電極、光電変換層、透明電極については、公知のサブストレート型薄膜太陽電池と同様の材料を用いることができる。
裏面電極は、特に制限されるものではなく、例えば、Mo、Cr、W等の金属、およびこれらの金属を組み合わせたものを用いることができる。裏面電極は、単層構造でもよいし、2層構造等の積層構造でもよい。裏面電極の厚さは、特に制限されるものではないが、厚さが0.1μm以上であることが好ましく、0.45〜1.0μmであることがより好ましい。
光電変換層の構成は、特に制限されるものではなく、例えば、少なくとも1種のカルコパイライト構造の化合物半導体である。また、光電変換層は、Ib族元素とIIIb族元素とVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であってもよい。
さらに光吸収率が高く、高い光電変換効率が得られることから、光電変換層は、CuおよびAgからなる群より選択された少なくとも1種のIb族元素と、Al、GaおよびInからなる群より選択された少なくとも1種のIIIb族元素と、S、Se、およびTeからなる群から選択された少なくとも1種のVIb族元素とからなる少なくとも1種の化合物半導体であることが好ましい。この化合物半導体としては、CuAlS2、CuGaS2、CuInS2、CuAlSe2、CuGaSe2、CuInSe2(CIS)、AgAlS2、AgGaS2、AgInS2、AgAlSe2、AgGaSe2、AgInSe2、AgAlTe2、AgGaTe2、AgInTe2、Cu(In1-xGax)Se2(CIGS)、Cu(In1-xAlx)Se2、Cu(In1-xGax)(S、Se)2、Ag(In1-xGax)Se2、およびAg(In1-xGax)(S、Se)2等が挙げられる。
透明電極は、例えば、Al、B、Ga、Sb等が添加されたZnO、ITO(インジウム−錫酸化物)、またはSnO2およびこれらを組み合わせたものにより構成される。透明電極は、単層構造でもよいし、2層構造等の積層構造でもよい。また、透明電極の厚さは、特に制限されるものではないが、0.3〜1μmが好ましい。
サブストレート型薄膜太陽電池は公知の方法で作製することができ、例えば、以下の製造方法でサブストレート型薄膜太陽電池を作製することができる。まず、本発明に係る金属基板の上に、スパッタ法、真空蒸着法、熱CVD法、湿式塗工法等の従来から知られている方法により裏面電極を形成する。次いで、裏面電極の上にスパッタ法、真空蒸着法、熱CVD法、湿式塗工法等の従来から知られている方法により光電変換層を形成する。続いて、光電変換層の上にスパッタ法、真空蒸着法、熱CVD法、湿式塗工法等の従来から知られている方法により透明電極を形成する。
なお、透明電極の形成時に光電変換層を保護するために、光電変換層と透明電極との間にバッファ層を設けてもよい。また、透明電極の上に封止材を設けてもよい。
<トップエミッション型有機EL素子>
本発明に係る金属基板は、トップエミッション型有機EL素子にも適用可能である。このようなトップエミッション型有機EL素子は、本発明に係る金属基板を備えたものであれば、公知のいずれの構造でもよく、例えば、基本的には本発明に係る金属基板の皮膜の上に、電極、有機層、透明導電膜がこの順に積層されたものである。電極、有機層、透明導電膜については、公知のサブストレート型薄膜太陽電池と同様の材料を用いることができる。トップエミッション型有機EL素子では、光は透明導電性膜を透過して(基板を透過することなく)取り出されるため、基板として透明でない金属板を用いることができる。
電極は、例えば、インジウム−錫酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、錫酸化物、Au等の金属の極薄膜、導電性高分子、導電性の有機材料、ドーパント(ドナー又はアクセプタ)含有有機層、導電体と導電性有機材料(高分子含む)の混合物、又はこれらの積層体等が材料として用いられる。電極は、これら材料をスパッタ法やイオンプレーティング法等の気相成長法を用いて成膜することができる。
有機層の有機発光層は、例えば、アントラセン、ナフタレン、ピレン、テトラセン、コロネン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、トリス(5−フェニル−8−キノリナート)アルミニウム錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、トリ−(p−ターフェニル−4−イル)アミン、ピラン、キナクリドン、ルブレン、及びこれらの誘導体、あるいは、1−アリール−2,5−ジ(2−チエニル)ピロール誘導体、ジスチリルベンゼン誘導体、スチリルアリーレン誘導体、スチリルアミン誘導体、及びこれらの発光性化合物からなる基を分子の一部分に有する化合物あるいは高分子等が材料として用いられる。さらに、上記化合物に代表される蛍光色素由来の化合物のみならず、いわゆる燐光発光材料、例えば、Ir錯体、Os錯体、Pt錯体、ユーロピウム錯体等の発光材料、若しくはそれらを分子内に有する化合物又は高分子も用いられる。有機層は、スパッタ法、真空蒸着法等の従来から知られている方法により形成することができる。なお、有機層は、有機発光層の他にも正孔注入層、正孔輸入層、電子輸送層、電子注入層等を含んでいてもよい。
透明導電膜は、Alや銀等の単体、又はAlや銀等と他の電極材料を組み合わせて積層構造に構成されたものが材料として用いられる。電極材料の組み合わせは、アルカリ金属とAlの積層体、アルカリ金属と銀の積層体、アルカリ金属のハロゲン化物とAlの積層体、アルカリ金属の酸化物とAlの積層体、アルカリ土類金属や希土類金属とAlの積層体、これらの金属種と他の金属の合金等が挙げられる。具体的には、例えば、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、リチウム、マグネシウム等とAlの積層体、マグネシウム−銀混合物、マグネシウム−インジウム混合物、アルミニウム−リチウム合金、LiFとAlの混合物、AlとAl23の混合物等が挙げられる。透明導電膜は、スパッタ法、真空蒸着法等の従来から知られている方法により形成することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記実施例によって限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。また、実施例で用いた評価方法は、以下の通りである。
<耐電圧(絶縁耐性)>
後述の作製方法で寸法50mm×50mm×0.8mmの供試材を作製した後、JIS規格C2110−1に準拠して、供試材の一方の面に外径20mmの球形電極を荷重500gで接触させた状態で、絶縁破壊試験装置を用いて、20〜40秒程度で絶縁破壊が起こるような一定速度で厚み方向に直流電圧を印加し、絶縁破壊を生じたときの電圧を測定した。上記電圧測定を5回行い、その平均値を耐電圧とした。
<平均表面粗さRa>
後述の作製方法で得られた供試材について、原子間力顕微鏡(Atomic Forc
e Microscope、AFM)(セイコー電子工業製SPI3800N)を用いて
、10μm×10μmのエリアの任意の3箇所の表面粗さを測定し、その平均値を平均表面粗さRaとした。
<耐薬品性(表面粗さRa及び耐電圧の変化率)>
後述の作製方法で得られた供試材をキシレンに24時間浸漬し、浸漬後における表面粗さRa及び耐電圧の、浸漬前における表面粗さRa及び耐電圧との変化率を求めた。なお、浸漬後における表面粗さRa及び耐電圧は、上述の浸漬前の各測定方法と同様に測定した。
(塗料1−1の作製方法)
キシレン(沸点:140℃)とシクロヘキサノン(沸点:156℃)とを等量ずつ混合した溶媒に、ポリエステル樹脂(東洋紡社製バイロン(登録商標)300)を固形分換算で75質量部、メラミン樹脂(DIC社製スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60)を固形分換算で25質量部加えて、塗料1−1を得た。ポリエステル樹脂とメラミン樹脂との合計の固形分が58質量%となるようにキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒の量を調整した。
(塗料1−2の作製方法)
塗料1−1において、キシレンとシクロヘキサノンとを等量ずつ混合した溶媒に代えて、芳香族炭化水素系溶媒(エクソンモービル社製ソルベッソ(登録商標)150(沸点:183℃))を用いた点以外は、塗料1−1と同様にして塗料1−2を得た。
(塗料1−3の作製方法)
キシレンとシクロヘキサノンとを等量ずつ混合した溶媒に、ポリエステル樹脂(東洋紡社製バイロン(登録商標)300)を固形分換算で75質量部、メラミン樹脂(DIC社製スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60)を固形分換算で25質量部、酸化チタン(テイカ社製TITANIX(登録商標)JR−301(粒径0.30μm))を50質量部加えて、塗料1−3を得た。ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、及び酸化チタンの合計の固形分が63質量%となるようにキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒の量を調整した。
(塗料1−4の作製方法)
塗料1−3において、酸化チタンを100質量部加えた点、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、及び酸化チタンの合計の固形分が67質量%となるように調整した点以外は、塗料1−3と同様にして塗料1−4を得た。
(塗料1−5の作製方法)
酢酸ブチル(沸点:126℃)と1−ブタノール(沸点:117℃)とを等量ずつ混合した溶媒に、金属素材用アクリル樹脂焼付上塗クリヤー(エーエスペイント社製サグラン(登録商標)7000クリヤーを加えて、塗料1−5を得た。アクリル樹脂焼付上塗クリヤーの固形分が25質量%となるように混合溶媒の量を調整した。
(実施例1−1)
供試材としては、電気亜鉛めっき鋼板(板厚0.8mm)を金属板として、金属板の表面に、バーコーターにて塗料1−1を膜厚24.0μmとなるように塗布し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が220℃となるように2分間焼付け・乾燥させ、1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表1に示す。
(実施例1−2)
実施例1−1において、皮膜の膜厚が14.1μmとなるように塗布する点以外は、実施例1−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表1に示す。
(実施例1−3)
実施例1−1において、皮膜の膜厚が11.3μmとなるように塗布する点以外は、実施例1−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表1に示す。
(実施例1−4)
実施例1−1において、皮膜の膜厚が35.2μmとなるように塗布する点、塗料1−1に代えて塗料1−2を用いる点以外は、実施例1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表1に示す。
(実施例1−5)
実施例1−1において、塗料1−1に代えて塗料1−3を用いる点以外は、実施例1−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表1に示す。
(比較例1−1)
実施例1−1において、皮膜の膜厚が42.2μmとなるように塗布する点以外は、実施例1−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表1に示す。
(比較例1−2)
実施例1−1において、皮膜の膜厚が5.6μmとなるように塗布する点以外は、実施例1−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表1に示す。
(比較例1−3)
実施例1−1において、塗料1−1に代えて塗料1−4を用いる点以外は、実施例1−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表1に示す。
(実施例1−6)
供試材としては、電気亜鉛めっき金属板(板厚0.8mm、金属板両面における各面当たりの亜鉛めっき付着量20g/m2)を金属板として、内層皮膜として、金属板の表面に、バーコーターにて塗料1−1を膜厚28.2μmとなるように塗布し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が220℃となるように2分間焼付け・乾燥させた。
その後、外層塗膜として、内層皮膜の表面(内層皮膜の金属板に接していない側の面)に、バーコーターにて塗料1−1を膜厚28.2μmとなるように塗布し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が220℃となるように2分間焼付け・乾燥させ、2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表2に示す。
(実施例1−7)
実施例1−6において、内層皮膜及び外層皮膜が各々膜厚1.9μmとなるように塗布する点以外は、実施例1−6と同様にして2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表2に示す。
(比較例1−4)
実施例1−6において、内層皮膜及び外層皮膜が各々膜厚1.4μmとなるように塗布する点以外は、実施例1−6と同様にして2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表2に示す。
(実施例1−8)
供試材としては、電気亜鉛めっき鋼板(板厚0.8mm)を金属板として、金属板の表面に、静電塗装機(ランズバーグ・インダストリー社製オプティフレックス)にて塗料1−5を膜厚10μmとなるように静電塗装し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が150℃となるように20分間焼付け・乾燥させ、1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表3に示す。
(実施例1−9)
実施例1−8において、皮膜の膜厚が30μmとなるように静電塗装する点以外は、実施例1−8と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表3に示す。
(実施例1−10)
実施例1−8において、皮膜の膜厚が50μmとなるように静電塗装する点以外は、実施例1−8と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表3に示す。
(実施例1−11)
供試材としては、電気亜鉛めっき金属板(板厚0.8mm、金属板両面における各面当たりの亜鉛めっき付着量20g/m2)を金属板として、内層皮膜として、金属板の表面に、静電塗装機(ランズバーグ・インダストリー社製オプティフレックス)にて塗料1−5を膜厚25μmとなるように静電塗装し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が150℃となるように20分間焼付け・乾燥させた。
その後、外層塗膜として、内層皮膜の表面(内層皮膜の金属板に接していない側の面)に、静電塗装機(ランズバーグ・インダストリー社製オプティフレックス)にて塗料1−5を膜厚25μmとなるように静電塗装し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が150℃となるように20分間焼付け・乾燥させ、2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表3に示す。
(実施例1−12)
実施例1−11において、内層皮膜の膜厚が35μm、外層皮膜の膜厚が35μmとなるように静電塗装する点以外は、実施例1−11と同様にして2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表3に示す。
(塗料2−1の作製方法)
キシレン(沸点:140℃)とシクロヘキサノン(沸点:156℃)とを等量ずつ混合した溶媒に、ポリエステル樹脂(東洋紡社製バイロン(登録商標)300)を固形分換算で50質量部、メラミン樹脂(DIC社製スーパーベッカミン(登録商標)J−820−60)を固形分換算で50質量部加えて、塗料2−1を得た。ポリエステル樹脂とメラミン樹脂との合計の固形分が58質量%となるようにキシレンとシクロヘキサノンとの混合溶媒の量を調整した。
(塗料2−2の作製方法)
塗料2−1において、ポリエステル樹脂を固形分換算で62.5質量部、メラミン樹脂を固形分換算で37.5質量部加えた点以外は、塗料2−1と同様にして塗料2−2を得た。
(塗料2−3の作製方法)
塗料2−1において、ポリエステル樹脂を固形分換算で75質量部、メラミン樹脂を固形分換算で25質量部加えた点以外は、塗料2−1と同様にして塗料2−3を得た。
(塗料2−4の作製方法)
溶媒であるシクロヘキサノンに、有機・無機ハイブリッドコーティング材(JSR社製グラスカ(登録商標)HPC7506Aを加えて、塗料2−4を得た。有機・無機ハイブリッドコーティング材の固形分が20質量%となるようにシクロヘキサノンの量を調整した。
(塗料2−5について)
ポリシラザンコーティング液(AZエレクトロニックマテリアルズ社製アクアミカ(登録商標)NAX−120−20)をそのまま用いた。
(塗料2−6の作製方法)
溶媒であるシクロヘキサノンに、有機・無機ハイブリッドコーティング材(JSR社製グラスカ(登録商標)HPC7506Aを固形分換算で75質量部、酸化チタン(テイカ社製TITANIX(登録商標)JR−301(粒径0.30μm))を25質量部加えて、塗料2−6を得た。有機・無機ハイブリッドコーティング材及び酸化チタンの合計の固形分が50質量%となるようにシクロヘキサノンの量を調整した。
(塗料2−7の作製方法)
塗料2−6において、有機・無機ハイブリッドコーティング材を固形分換算で67質量部、酸化チタンを固形分換算で33質量部加えた点以外は、塗料2−6と同様にして塗料2−7を得た。
(実施例2−1)
供試材としては、電気亜鉛めっき鋼板(板厚0.8mm)を金属板として、金属板の表面に、バーコーターにて塗料2−1を膜厚24.0μmとなるように塗布し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が220℃となるように2分間焼付け・乾燥させ、1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表4に示す。
(実施例2−2)
実施例2−1において、皮膜の膜厚が22.5μmとなるように塗布する点以外は、実施例2−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表4に示す。
(実施例2−3)
実施例2−1において、皮膜の膜厚が14.1μmとなるように塗布する点以外は、実施例2−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表4に示す。
(実施例2−4)
実施例2−1において、皮膜の膜厚が11.3μmとなるように塗布する点以外は、実施例2−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表4に示す。
(実施例2−5)
実施例2−1において、塗料2−1に代えて塗料2−2を用いる点以外は、実施例2−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表4に示す。
(比較例2−1)
実施例2−1において、皮膜の膜厚が5.6μmとなるように塗布する点以外は、実施例2−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表4に示す。
(比較例2−2)
実施例2−1において、皮膜の膜厚が42.2μmとなるように塗布する点以外は、実施例2−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表4に示す。
(比較例2−3)
実施例2−1において、塗料2−1に代えて塗料2−3を用いる点以外は、実施例2−1と同様にして1層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表4に示す。
(実施例2−6)
供試材としては、電気亜鉛めっき金属板(板厚0.8mm、金属板両面における各面当たりの亜鉛めっき付着量20g/m2)を金属板として、内層皮膜として、金属板の表面に、バーコーターにて塗料2−1を膜厚28.2μmとなるように塗布し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が220℃となるように2分間焼付け・乾燥させた。
その後、外層塗膜として、内層皮膜の表面(内層皮膜の金属板に接していない側の面)に、バーコーターにて塗料2−1を膜厚28.2μmとなるように塗布し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が220℃となるように2分間焼付け・乾燥させ、2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表5に示す。
(実施例2−7)
実施例2−6において、内層皮膜及び外層皮膜が各々膜厚5.6μmとなるように塗布する点以外は、実施例2−6と同様にして2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表5に示す。
(実施例2−8)
実施例2−6において、内層皮膜及び外層皮膜が各々膜厚2.8μmとなるように塗布する点以外は、実施例2−6と同様にして2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表5に示す。
(実施例2−9)
供試材としては、電気亜鉛めっき金属板(板厚0.8mm、金属板両面における各面当たりの亜鉛めっき付着量20g/m2)を金属板として、内層皮膜として、金属板の表面に、バーコーターにて塗料2−1を膜厚11.3μmとなるように塗布し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が220℃で2分間焼付け・乾燥させた。
その後、外層塗膜として、内層皮膜の表面(内層皮膜の金属板に接していない側の面)に、バーコーターにて塗料2−4を膜厚1.0μmとなるように塗布し、到達板温(Peak Metal Temperature:PMT)が220℃で2分間焼付け・乾燥させ、2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表5に示す。
(実施例2−10)
実施例2−9において、外層塗膜を作製する際に塗料2−4に代えて塗料2−5を用いる点以外は、実施例2−9と同様にして2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表5に示す。
(実施例2−11)
実施例2−9において、外層塗膜を作製する際に塗料2−4に代えて塗料2−6を用いる点以外は、実施例2−9と同様にして2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表5に示す。
(比較例2−4)
内層皮膜及び外層皮膜が各々膜厚2.1μmとなるように塗布する点以外は、実施例2−6と同様にして2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表5に示す。
(比較例2−5)
実施例2−9において、外層塗膜を作製する際に塗料2−4に代えて塗料2−7を用いる点以外は、実施例2−9と同様にして2層の皮膜を積層した金属基板を得た。
得られた積層体の物性、評価結果を表5に示す。
金属板に所定の皮膜を積層することによって、皮膜の表面を平滑にすると共に、皮膜が絶縁性を有する金属基板となり、サブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いることが可能となる。

Claims (10)

  1. 金属板の表面に、膜厚が10μm以上40μm以下である皮膜が1層のみ積層されており、上記皮膜の表面粗さRaが30nm以下であり、
    上記皮膜は、熱硬化性樹脂が含まれており、固体顔料の体積分率が20%以下である皮膜形成用組成物を焼き付けして得られる
    ことを特徴とするサブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる金属基板。
  2. 金属板の表面に、膜厚が0.1μm以上40μm以下である皮膜が複数層積層されており、これらの複数層の皮膜の膜厚の合計は3μm以上であり、金属板から最も離れた皮膜の表面粗さRaが30nm以下であり、
    各層の皮膜は、熱硬化性樹脂が含まれており、固体顔料の体積分率が20%以下である皮膜形成用組成物を焼き付けして得られる
    ことを特徴とするサブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる金属基板。
  3. 金属板の表面に、1層又は複数層積層された皮膜が形成されており、合計膜厚が40μm超120μm以下であり、上記皮膜の表面粗さRaが30nm以下であり、
    上記皮膜は、熱硬化性樹脂が含まれており、固体顔料の体積分率が20%以下である皮膜形成用組成物を焼き付けして得られる
    ことを特徴とするサブストレート型薄膜太陽電池又はトップエミッション型有機EL素子に用いられる金属基板。
  4. 上記皮膜形成用組成物にはさらに硬化剤が含まれており、上記皮膜形成用組成物中における上記硬化剤の上記熱硬化性樹脂に対する質量比が0.6以上1.0以下である請求項1に記載の金属基板。
  5. 上記複数層の皮膜の合計膜厚は5μm以上であり、上記皮膜形成用組成物中における上記硬化剤の上記熱硬化性樹脂に対する質量比が0.6以上1.0以下である請求項2に記載の金属基板。
  6. 上記金属板から最も離れた皮膜を形成する皮膜形成用組成物は、熱硬化性樹脂及び硬化剤に代えて、無機高分子又は有機高分子と無機高分子とのハイブリッド高分子の少なくとも一つを含む請求項5に記載の金属基板。
  7. 上記熱硬化性樹脂は、ポリエステル樹脂である請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属基板。
  8. 上記1層のみの皮膜または上記金属板から最も離れた皮膜の表面粗さRaは10nm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載の金属基板。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属基板を備えたサブストレート型薄膜太陽電池。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属基板を備えたトップエミッション型有機EL素子。
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