JP2016193580A - 半導体基板用塗装金属板 - Google Patents

半導体基板用塗装金属板 Download PDF

Info

Publication number
JP2016193580A
JP2016193580A JP2015075451A JP2015075451A JP2016193580A JP 2016193580 A JP2016193580 A JP 2016193580A JP 2015075451 A JP2015075451 A JP 2015075451A JP 2015075451 A JP2015075451 A JP 2015075451A JP 2016193580 A JP2016193580 A JP 2016193580A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal plate
layer
coating
semiconductor substrate
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015075451A
Other languages
English (en)
Inventor
泰平 金藤
Yasuhei Kanefuji
泰平 金藤
郁美 ▲徳▼田
郁美 ▲徳▼田
Ikumi Tokuda
久保 祐治
Yuji Kubo
祐治 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp filed Critical Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority to JP2015075451A priority Critical patent/JP2016193580A/ja
Publication of JP2016193580A publication Critical patent/JP2016193580A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B10/00Integration of renewable energy sources in buildings
    • Y02B10/10Photovoltaic [PV]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】塗装や印刷によって得られる薄膜の半導体のための基板に求められる表面平滑性と絶縁性を具備し、更に、材料選定に自由度を持たせた熱応力問題を解消した、半導体基板用塗装金属板を提供すること。【解決手段】本発明の半導体基板用塗装金属板は、基材金属板の片面又は両面に1層以上の塗膜層を有し、前記塗膜層の表面の算術平均粗さRaの値が20nm以下、前記塗膜層のうちの最表層のゴム状弾性領域における動的貯蔵弾性率の最小値が1×108Pa以下、前記塗膜層の総膜厚が1μm以上30μm以下で、電圧100V印加時の漏れ電流値が10-6A/cm2未満であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、半導体の基板に使用される塗装金属板に関する。より詳しくは、本発明は、塗装や印刷によって得られる薄膜の半導体で、例えば、有機薄膜太陽電池(OPV)や有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)に代表される有機半導体などの基板に使用される塗装金属板に関する。
近年、地球規模で環境問題やエネルギー問題の深刻化が進む中、発電コストの低減や消費電力の低減が重要な課題となっている。発電コストの低減においては、太陽光発電の活用が注目を集めており、中でも、素材コストを低く抑えた、例えば、有機薄膜太陽電池や色素増感太陽電池の開発が加速化している。一方、消費電力の低減においては、発光ダイオード(LED)光源を用いた照明などの普及が進んでおり、更には、有機ELなど新しい光源の実用化の検討も活発に行われている。
有機薄膜太陽電池や有機ELなどの有機半導体は、比較的安価な素材で構成可能であり、また、印刷や塗装などの方法による製造が可能であることから、低コスト化、大型化(大面積化)、大量生産が可能な有望シーズとして、期待されている。
一般に、有機半導体は、電気絶縁性を有する基板と、絶縁基板上に形成された有機半導体層から構成されている。有機半導体層の多くは複層構造(積層構造)を有し、中でも、OPVの場合の発電素子部は0.1μm〜3μm程度の薄膜であることを特徴とする。また、絶縁基板には、ガラスからなる基板(ガラス基板)やポリエチレンテレフタレート(PET)などからなる樹脂フィルム基板(フィルム基板)が主に使用されている。
ガラス基板は、絶縁性に優れ、また平坦度などの表面状態の調整が容易であることから、半導体用の基板として広く使用されている。その一方で、ガラス基板は、比重が大きい、硬くてもろいという物性から、大型化に限界があること、また、取り扱い時に十分な注意を要するという課題がある。更に、ガラス基板は、可撓性が低いことから、その出荷製品形態はシート状に限定されてしまう。そのため、前述した有機半導体を塗装や印刷により形成する場合であっても、ロール・ツー・ロール方式による連続製造をすることができず、大量生産を阻害する要因となっている。また、コイル状態での出荷ができないため、需要家での材料取りに制約が生じ、歩留まり低下の要因となっている。
一方、フィルム基板は、比重が小さく、また、可撓性が高いことから、取り扱い性に優れ、更には、コイル状に巻き取ることも可能である。従って、フィルム基板を有機半導体の基板に用いた場合には、ロール・ツー・ロール方式による製造が可能である。しかし、フィルムを基板とした有機半導体を屋根や壁、筐体など構造部材に適用する場合には、支持部材との併用が不可欠となる。そのため、製造工程の増加や材料コストの増加を免れず、また、半導体の大型化の阻害要因となっていた。
コイル状に巻き取ることが可能で、且つ支持部材と併用することなく構造部材に適用することが可能な手段として、半導体の基板に金属板を適用することが挙げられる。金属板は成形加工が可能で、ガラス板と比べて取り扱い性にも優れ、また、機械的強度も高いことから、有機半導体の大型化が可能である。
しかし、一般に、金属板は優れた導電体であるため、有機半導体の基板に適用する場合、金属板表面の絶縁処理が不可欠である。
また、一般に、工業製品として流通している金属板はガラス板に比べ、表面粗さが大きい。そのため、そのままの表面に薄膜の有機半導体層を形成すると、半導体層の連続性が確保できなかったり、ピンホールなどの欠陥が生じたりするなど、十分な品質を確保することが困難である。
更には、屋外で使用される太陽電池の用途においては、直射日光による温度上昇の影響も考慮する必要がある。金属基板と有機半導体層との間で熱膨張係数が大きく異なると、温度が上昇した際に、両者間に熱応力が作用し、有機半導体層が基板から剥離する恐れがある。
半導体基板への金属材適用について、これまでもいくつか検討がなされている。
例えば、特許許文献1には、表面を平滑化処理した金属基材上に有機薄膜起電力層を有する太陽電池が記載されている。しかし、金属基材表面を平滑化する手法は、金属板表面の物理的、化学的研磨によるものであるため、短時間で高い精度の平滑性を実現することが困難であり、工業生産に不適である。
特許文献2には、金属箔上に、ポリイミドを含む平坦化層と無機化合物を含む密着層からなるフレキシブルデバイス用基板が、特許文献3には、金属板と金属反射層と樹脂平坦化層を具備するディスプレイ用反射基板が記載されている。
前記特許文献2や特許文献3では、金属基板と有機半導体層の熱応力問題に対し、各材料の熱膨張係数を規定することで、問題の解消を図っている。しかし、適当な熱膨張係数の材料を選定する必要があるため、適用材料が限定的となり、材料コストの低減や希少材料の代替などによって、安価に、且つ大量に有機半導体を工業生産しようとする本発明の目的にそぐわない。
特許文献4や特許文献5では、金属材料メーカーによる太陽電池用絶縁基板の工業生産に係る技術が提案されている。しかし、これらは上層の発電素子部が比較的に厚い層からなるシリコン系などの半導体を対象としており、本発明で使用することを意図する薄膜の有機半導体層向けに求められる表面平滑性を満たすものではない。
特許文献6では、ステンレス鋼板上に形成した耐熱樹脂膜で基材表面の凹凸を制御する手法が開示され、表面Rzを800nm以下に調整したステンレス鋼板を膜厚10μmの耐熱樹脂膜で被覆すると、基材表面のRzが200nm以下となることが記載されている。しかし、表面粗さの大きいステンレス鋼板を基材に使用した場合、膜切れ欠陥が発生しやすくなるとされているが、このときの基材表面のRzは開示されていない。
特開2011−222819号公報 特開2011−97007号公報 特開2006−243199号公報 特開2000−49372号公報 特開2013−38318号公報 特開平11−177111号公報
前述の先行技術では、塗装や印刷によって得られる薄膜の半導体の基板に使用される塗装金属板に求められる表面平滑性と絶縁性を具備し、更に、材料選定に自由度を持たせた熱応力問題の解消に対応することができなかった。本発明は、係る点に鑑みてなされたものであり、塗装金属板にて、表面平滑性と絶縁性を発現し、且つ使用時の熱応力問題(有機半導体層が基板から剥離する問題)に対応することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、金属板を基材とし、以下の特徴を有する塗膜層を最上層に被覆することで、上記課題を解決しうることを見出し、更に検討を加えて本発明を完成させた。
こうして完成させた本発明の半導体基板用塗装金属板の要旨は次のとおりである。
(1)基材金属板の片面又は両面に1層以上の塗膜層を有する、半導体基板用塗装金属板であって、
前記塗膜層の表面の算術平均粗さRaの値が20nm以下で、
前記塗膜層のうちの最表層のゴム状弾性領域における動的貯蔵弾性率の最小値が1×108Pa以下で、
前記塗膜層の総膜厚が1μm以上30μm以下で、
電圧100V印加時の漏れ電流値が10-6A/cm2未満、
であることを特徴とする、半導体基板用塗装金属板。
(2)前記塗膜層の表面の最大山高さRpと最大谷深さRvの合計粗さRzの値が200nm以下であることを特徴とする、上記(1)に記載の半導体基板用塗装金属板。
(3)前記塗膜層のうちの最表層のゴム状弾性領域における動的貯蔵弾性率の最小値が2×107Pa以下であることを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の半導体基板用塗装金属板。
(4)前記塗膜層の総膜厚が5μm以上20μm以下であることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の半導体基板用塗装金属板。
(5)前記塗膜層が、熱硬化型の樹脂塗膜層であることを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の半導体基板用塗装金属板。
(6)前記樹脂塗膜層の主樹脂が、ポリエステル系樹脂であり、硬化剤として、アミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物のいずれか一方または双方を配合することを特徴とする、上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の半導体基板用塗装金属板。
(7)前記基材金属板が亜鉛系めっきで被覆された鋼板であることを特徴とする、上記(1)〜(6)のいずかれか1つに記載の半導体基板用塗装金属板。
(8)当該塗装金属板の表面に形成される半導体が、塗装や印刷で形成される薄膜有機半導体であることを特徴とする、上記(1)〜(7)のいずかれか1つに記載の半導体基板用塗装金属板。
本発明によれば、塗装や印刷によって得られる薄膜の半導体の基板に使用される金属板に求められる表面平滑性を、基材金属板自体の表面粗度に依らず、最表面が平滑な塗膜層で基材金属板を被覆することで実現している。これにより、本発明の塗装金属板を薄膜有機半導体を形成する基板とすることで、ピンホール欠陥などが起因の短絡による薄膜有機半導体の電気的性能の低下を抑制することができる。
また、前記塗膜層が必要な絶縁性を担保できる総膜厚を有するので、半導体層と基材金属板との導通による電気的性能の低下を抑制することができる。
更には、前記塗膜層を構成する主樹脂のゴム状弾性領域における動的貯蔵弾性率を制御し、前記塗膜層で金属板と半導体層の界面応力を緩和するので、塗装金属板とその上に形成する半導体層との熱応力問題(有機半導体層が基板から剥離する問題)を解消することができる。
以下、本発明の半導体基板用塗装金属板について詳細に説明する。
本発明の半導体基板用塗装金属板は、基材金属板の片面又は両面に1層以上の塗膜層を有する塗装金属板である。本発明では、塗膜層の塗膜構成については特に限定はされず、1層の塗膜のみを有する単層塗膜層であってもよいし、2以上の塗膜からなる複層(積層)塗膜層であってもよい。
ただし、塗膜層が2以上の塗膜からなる場合には、以下に説明するように、最表層の塗膜の物性が、塗装金属板、ひいてはこの塗装金属板上に形成される半導体の特性に大きく影響する。このことから、本発明では、主に、最表層の塗膜に関する組成や物性等を規定している。
塗膜層の表面の算術平均粗さRaの値は、20nm以下であることが好ましく、より好ましくは、最大山高さRpと最大谷深さRvの合計粗さRzの値が、200nm以下である。塗膜層表面のRaが20nmより大きいと、基材金属板表面の凹凸を充分に平坦化することができず、電気的性能の低下を引き起こす恐れがある。また、塗膜層表面のRzの値が200nmより大きいと、たとえRaが20nm以下であっても、特異的に半導体層にピンホールが発生し、短絡の原因となるため、好ましくない。
塗膜層の表面粗さは、測定方法の違いによって得られる数値が異なることが知られている。本発明で規定する算術平均粗さRaや、最大山高さRpと最大谷深さRvの合計粗さRzは、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて塗膜層の表面形状を撮像し、得られた像から測定した粗さ曲線を元に算出した値である。
前記塗膜層の総膜厚は、1μm以上30μm以下であることが好ましく、より好ましくは、5μm以上20μm以下である。総膜厚が1μm以下では、絶縁性が確保できず、30μm超では、コスト面から不利になるためである。
塗膜層の総膜厚は、塗膜層の断面観察や電磁膜厚計等の利用により測定できる。そのほかに、金属板の単位面積当りに付着した塗膜層の質量を、塗膜層の比重又は塗布溶液の乾燥後比重で除算して算出してもよい。塗膜層の付着質量を求める方法は、塗装前後の基材金属板の質量差を算出すること、塗装後の塗膜層を剥離した前後の基材金属板の質量差を算出すること、又は、塗膜層を蛍光X線分析して予め塗膜中の含有量が分かっている元素の存在量を測定すること等、既存の手法から適切に選択すればよい。塗膜層の比重又は塗布溶液の乾燥後比重を求める方法は、単離した塗膜層の容積と質量を測定すること、適量の塗布溶液を容器に取り乾燥させた後の容積と質量を測定すること、又は、塗膜層構成成分の配合量と各成分の既知の比重から計算すること等、既存の手法から適切に選択すればよい。
上述した各種測定方法の中でも、比重等が異なる複数の塗料から形成した複層塗膜層でも簡便に精度よく測定できることから、塗膜層の総膜厚の測定方法としては、塗膜層の断面観察を利用することが好適である。
塗膜層の断面観察の方法としては特に制限はないが、常温乾燥型エポキシ樹脂中に塗装金属板を塗膜層の厚み方向と垂直に埋め込み、その埋め込み面を機械研磨した後に、SEM(走査型電子顕微鏡)で観察する方法や、FIB(集束イオンビーム)装置を用いて、塗装金属板から塗膜層の垂直断面が見えるように厚さ50nm〜100nmの観察用試料を切り出し、塗膜層断面をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察する方法等が好適に使用可能である。
半導体層と塗装金属板との熱応力問題を解消するためには、半導体層と塗装金属板の界面応力を緩和するのが好適であり、形成した半導体に熱履歴が与えられた際に蓄積される歪みエネルギーを小さくするとよい。
前記歪みエネルギーは、一般に塗装金属板の塗膜層内部に蓄積され、塗膜層を構成する主樹脂の粘弾特性により小さくすることができる。本発明では、主樹脂は特に限定されないが、例えば、架橋構造を持つ熱硬化型樹脂の場合、歪みエネルギーは架橋点間分子量に依存し、架橋点間分子量は、一般に樹脂のゴム状弾性領域の平衡弾性率と相関がある。
粘弾性体である樹脂は、温度や時間(動的貯蔵弾性率の場合は周波数)に依存して弾性率が変化する。架橋された熱硬化型樹脂の場合、低温もしくは短時間(動的貯蔵弾性率の場合は高周波)の領域では、高い弾性率(一般にはこの領域をガラス状弾性領域と呼び、109〜1010Pa付近の値)を示す。そして、温度が高くなるか、もしくは時間が長くなるに従い(動的貯蔵弾性率の場合、周波数が低くなるに従い)、弾性率が急激に減少する領域が現れる(一般にはこの領域を転移領域と呼ぶ)。さらに高温もしくは長時間(動的貯蔵弾性率の場合、低周波数)になると、一定の平衡弾性率となり、この平衡弾性領域をゴム状弾性領域と呼ぶ(一般には、106〜108Pa付近の値を示す)。
本発明では、動的粘弾性測定装置によって、一定周波数(角周波数6.28rad/sec)、温度−50℃〜200℃の領域で測定した動的貯蔵弾性率のうち、高温のゴム状弾性領域で現れる動的貯蔵弾性率の最小値で塗膜の特性を定義している。なお、動的貯蔵弾性率とは、一般にE’で表され、E’=(σ/γ)cosδで定義される。ただし、この式中のσは応力の最大振幅、γは歪みの最大振幅、δは応力と歪みとの間の位相角を表す。
上記塗膜層のうち最表層を構成する主樹脂のゴム状弾性領域における動的貯蔵弾性率の最小値は、1×108Pa以下とする必要がある。より好ましくは、動的貯蔵弾性率の最小値は2×107Pa以下である。動的貯蔵弾性率の最小値が1×108Pa超では、塗膜を構成する主樹脂の架橋点間分子量が小さくなり、熱応力を受けた際に塗膜内部に蓄積する弾性的な歪みエネルギーが大きくなるからである。すなわち、塗装金属板上に半導体形成直後は塗膜が外観上健全に見える場合であっても、熱履歴を受けた際に塗膜の破壊や剥離が生ずる恐れがあるからである。
前記塗膜層の主樹脂は、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂などが例として挙げられ、特に限定されないが、加工が厳しい用途に使用される場合には、熱硬化型の樹脂がより好ましい。熱硬化型の樹脂としては、エポキシポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂、メラミンポリエステル樹脂、ウレタンポリエステル樹脂などのポリエステル系樹脂やアクリル樹脂が挙げられ、これらは他の樹脂と比べて加工性が良く、厳しい加工の後にも塗膜層に亀裂が発生しにくい。
上記塗膜層のうちの最表層のポリエステル系樹脂としては特に限定されないが、それは一般に公知の多塩基酸と多価アルコールとのエステル化合物であって、一般に公知のエステル化反応によって合成される。
上記多塩基酸としては特に限定されないが、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸、マレイン酸、アジピン酸、フマル酸などを挙げることができる。これらの多塩基酸は、1種を使用してもよいし、複数種を併用してもよい。
上記多価アルコールとしては特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等を挙げることができる。これらの多価アルコールは、1種又は2種類以上を混合して用いてもよい。
上記ポリエステル系樹脂を用いるに当たって、硬化剤を配合すると、塗膜層の硬度が向上するため好ましい。硬化剤としては特に限定されないが、一般に公知のアミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物のいずれか一方または双方を用いることができる。
上記アミノ樹脂としては特に限定されないが、例えば、尿素、ベンゾグアナミン、メラミン等とホルムアルデヒドとの反応で得られる樹脂、及びこれらをアルコールによりアルキルエーテル化したものなどが使用できる。具体的には、メチル化尿素樹脂、n−ブチル化ベンゾグアナミン樹脂、メチル化メラミン樹脂、n−ブチル化メラミン樹脂、iso−ブチル化メラミン樹脂等を挙げることができる。
塗装金属板の分野で広く用いられる樹脂は、ポリエステル系樹脂を主樹脂とし、メラミン系樹脂を硬化剤としたポリエステル/メラミン系樹脂である。なお、ここで言うメラミン系樹脂は、メチル化メラミン、n−ブチル化メラミン、iso−ブチル化メラミンのうちの少なくとも1種以上を指す。
上記ポリイソシアネート化合物としては特に限定されないが、例えば、フェノール、クレゾール、芳香族第二級アミン、第三級アルコール、ラクタム、オキシム等のブロック剤でブロック化したイソシアネート化合物が好ましい。さらに好ましいポリイソシアネート化合物としては、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)及びその誘導体、TDI(トリレンジイソシアネート)及びその誘導体、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)及びその誘導体、XDI(キシリレンジイソシアネート)及びその誘導体、IPDI(イソホロンジイソシアネート)及びその誘導体、TMDI(トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート)及びその誘導体、水添TDI及びその誘導体、水添MDI及びその誘導体、水添XDI及びその誘導体等が挙げられる。
本発明における塗膜層の構成は、特に限定されないが、塗膜層が2以上の塗膜からなる複層である場合、少なくとも1つの塗膜が防錆顔料を含有することが、半導体の耐食性を高める上で好ましい。
防錆顔料としては特に限定されないが、例えば、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、トリポリリン酸アルミニウムなどのリン酸系防錆顔料や、モリブデン酸カルシウム、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸バリウムなどのモリブデン酸系防錆顔料や、酸化バナジウムなどのバナジウム系防錆顔料や、カルシウムシリケートなどのシリケート系防錆顔料や、水分散シリカ、ヒュームドシリカ、カルシウムイオン交換シリカなどのシリカ系防錆顔料や、フェロシリコンなどのフェロアロイ系防錆顔料などの一般に公知のクロメートフリー系防錆顔料、あるいは、クロム酸ストロンチウム、クロム酸カリウム、クロム酸バリウム、クロム酸カルシウムなどの一般に公知のクロム系防錆顔料を用いることができる。ただし、近年の環境保全の観点から、本発明における防錆顔料としては、クロメートフリー系防錆顔料の使用がより好ましい。これらの防錆顔料は、単独で用いてもよく、複数種類を併用してもよい。
防錆顔料の添加量は、塗膜の固形分基準で1質量%以上40質量%以下であることが好ましい。防錆顔料の添加量が1質量%未満では、耐食性の改良が十分でなく、40質量%超では、加工性が低下して、加工時に塗膜層が脱落する場合があり、耐食性も劣る傾向にある。
本発明の塗装金属板は、電圧100V印加時の漏れ電流値が10-6A/cm2未満であることが必要である。その理由は、有機半導体デバイスの支持体として用いられる塗装金属板には、半導体層と下地金属板との導通による電気的性能の低下を抑制するための絶縁性が必要であり、上記漏れ電流値が10-6A/cm2以上では半導体の品質を担保することが困難となるからである。漏れ電流値は10-7A/cm2以下であるのが好ましく、10-9A/cm2以下であるのがより好ましい。漏れ電流値は、測定塗膜上に、真空蒸着装置を用いて白金電極を1cmに形成した後、高抵抗測定装置(例えばKEITHLEY社製237)により、電圧を0〜100Vまで印加し、電圧100V印加時の前記塗膜面と裏面金属面との間の電流値を測定することで得ることができる。
基材金属板と塗膜層との間には、必要に応じて化成処理層を設けてもよい。化成処理層は、基材金属板と塗膜層との密着性の強化、及び耐食性の向上などを目的に施される。化成処理としては公知の技術を使用でき、例えば、リン酸亜鉛処理、クロメート処理、シランカップリング処理、複合酸化被膜処理、クロメートフリー処理、タンニン酸系処理、チタニア系処理、ジルコニア系処理、Ni表面調整処理、Co表面調整処理、これらの混合処理等が挙げられる。これらの処理のうち、環境保全の観点から、クロメートフリー系の処理が好ましい。
本発明の塗装金属板において、基材に適用可能な金属板の種類としては、特に限定されるものではなく、例えば、鉄、鉄基合金、アルミニウム、アルミニウム基合金、銅、銅基合金等の板が挙げられ、金属板上に任意のめっき層を有するめっき金属板を使用することもできる。これらの基材金属板の中でも、本発明への適用において最も好適なものは、亜鉛系めっき層又はアルミニウム系めっき層を有する鋼板である。
本発明の塗装金属板における亜鉛系めっき層には、例えば、亜鉛めっき層、亜鉛−ニッケルめっき層、亜鉛−鉄めっき層、亜鉛−クロムめっき層、亜鉛−アルミニウムめっき層、亜鉛−チタンめっき層、亜鉛−マグネシウムめっき層、亜鉛−マンガンめっき層、亜鉛−アルミニウム−マグネシウムめっき層、亜鉛−アルミニウム−マグネシウム−シリコンめっき層等のめっき層、更には、これらのめっき層に、少量の異種金属元素又は不純物として、コバルト、モリブデン、タングステン、ニッケル、チタン、クロム、アルミニウム、マンガン、鉄、マグネシウム、鉛、ビスマス、アンチモン、錫、銅、カドミウム、ヒ素等を含有したもの、シリカ、アルミナ、チタニア等の無機物を分散させたものが含まれる。
また、本発明の塗装金属板におけるアルミニウム系めっき層には、例えば、アルミニウムめっき層、又は、アルミニウムと、シリコン、亜鉛、マグネシウムのうちの少なくとも1種とからなる合金のめっき層、例えば、アルミニウム−シリコン合金めっき層、アルミニウム−亜鉛合金めっき層、アルミニウム−シリコン−マグネシウム合金めっき層等が含まれる。
更には、本発明における基材金属板としては、上述しためっき層と、他の種類のめっき層、例えば、鉄めっき層、鉄−リンめっき層、ニッケルめっき層、コバルトめっき層等とが積層された複層めっき層を有する金属板も適用可能である。めっき方法としては、特に限定されるものではなく、公知の電気めっき法、溶融めっき法、蒸着めっき法、分散めっき法、真空めっき法等のいずれの方法を用いてもよい。
本発明の塗装金属板は、その塗装面に塗装や印刷の手法によって半導体を形成するのに使用することができる。金属板を始めとする基板上に塗装や印刷によって半導体を形成する方法自体は広く知られており、ここで詳しく説明するには及ばない。
本発明の半導体基板用塗装金属板は、上述の必要な特性を満足するように、使用する材料や層構成を選択・決定した上で、基材金属板上に塗膜層を形成することで製造することができる。基材金属板上に塗膜層を形成する方法は、特に限定されず、周知の方法のなかから適宜選択することができる。そのような周知の方法として、例えば、ロールコーターやスリットコーター、カーテンコーターなどで塗装すると連続的に塗布可能なため、より好適である。また更に、上記塗装後、例えば、熱風オーブンや赤外線オーブン、近赤外線オーブン、誘導加熱オーブン、熱風併用型誘導加熱オーブンなどで焼付乾燥することができる。
次に、実施例により本発明を更に説明することにする。以下に示す実施例は、本発明を例示するものであって、本発明の限定を意図するものではない。
[基材金属板]
本発明の半導体基板用塗装金属板の性能を確認するため、本発明による塗装金属板を作製した。半導体基板用塗装金属板に用いた金属板の種類を表1に示す。めっきを施した金属板の基材には、板厚が0.5mmの軟鋼板を使用した。SUS板基材の板厚も同様に、0.5mmのものを用いた。金属板は、表面をアルカリ脱脂処理し、水洗乾燥して使用した。
Figure 2016193580
[化成処理層]
シランカップリング剤5g/l、水分散シリカ1g/l、水系アクリル樹脂25g/lを含む水溶液を作製し、化成処理剤とした。尚、シランカップリング剤にはγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、水分散シリカには日産化学工業(株)製スノーテックスNタイプ、水系アクリル樹脂にはポリアクリル酸を用いた。前記溶融亜鉛めっき鋼板の表面に上記化成処理剤を100mg/mの付着量になるようにロールコーターで塗装し、到達板温度60℃の条件で乾燥させることで下地化成処理層を形成させた。
[下塗り塗膜層]
下塗り塗膜層を形成するための塗料組成物は、市販の下塗り塗料である日本ファインコーティングス(株)製FL641EUプライマーのクリア塗料を準備し、これにトリポリリン酸二水素アルミニウム(テイカ(株)製K−WHITE#105)とカルシウムイオン交換シリカ(GRACE製SHIELDEX C303)を質量比で1:1の割合で混合したものを15%(固形分に対する質量%)添加し、塗料用分散機で撹拌することで調製した。前記下地化成処理層の上層に、上記下塗り塗料を所定の膜厚になるようにロールコーターで塗装し、金属板の到達板温が210℃となる条件で加熱乾燥し、下塗り塗膜層を形成させた。
[上塗り塗膜層]
上塗り塗膜層を形成するための塗料組成物は、表2に示すバインダー樹脂を、エッソ石油(株)製ソルベッソ150(商品名)とシクロヘキサノンを質量比で1:1の割合で混合した有機溶剤に溶解したものに、硬化剤のメラミン系樹脂として、メチル化メラミン(三井サイテック(株)製サイメル(商標)303)を、表2に示す配合量(樹脂固形分に対する質量%)で添加し、更に反応触媒として、三井サイテック(株)製キャタリスト602(商品名)を1.0%(全樹脂固形分に対する質量%)添加し、塗料用分散機で撹拌することで調製した。前記下塗り塗膜層の上層に、上記上塗り塗料を所定の膜厚になるようにロールコーターで塗装し、金属板の到達板温が230℃となる条件で加熱乾燥し、上塗り塗膜層を形成させた。
Figure 2016193580
[1層塗膜層]
必要に応じて、前記下地化成処理層の上層に、前記上塗り塗料のみを所定の膜厚になるようにロールコーターで塗装し、金属板の到達板温が230℃となる条件で加熱乾燥し、1層からなる塗膜層を形成させた。
[塗膜層厚]
作製した半導体基板用塗装金属板を塗膜層の厚み方向と垂直にし、常温乾燥型エポキシ樹脂中に埋め込み、その埋め込み面を機械研磨した後に、SEM(走査型電子顕微鏡)で観察した。次いで、得られた半導体基板用塗装金属板の断面像から、塗膜層の厚みを計測した。
[動的貯蔵弾性率]
作製した前記上塗り塗料をブリキ板上に20μmの膜厚になるようにバーコーターで塗装し、到達板温度230℃の条件となる条件で加熱乾燥後、水銀アマルガム法によりブリキ板から塗膜を剥離し、塗膜のフリーフィルムを作製した。上記塗膜のフリーフィルムを用いて、動的貯蔵弾性率の測定を実施した。動的貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(レオメトリックサイエンティフィックエフィー(株)製RSA−11)を使用し、温度領域−50℃〜200℃において測定した。測定条件は、歪み0.01%、角周波数6.28rad/秒とした。本実験においては、温度と動的貯蔵弾性率との関係から、ゴム状弾性領域に現れる貯蔵弾性率の最小値を求めた。
作製した半導体基板用塗装金属板を表3にまとめる。
Figure 2016193580
表3に示した半導体基板用塗装金属板について、以下の評価試験を実施した。尚、何れの試験についても、前記塗膜層被覆面を評価面とした。
[平滑性]
作製した半導体基板用塗装金属板の塗膜層の表面形状をAFM(原子間力顕微鏡)を用いて撮像し、得られた像から測定した粗さ曲線を元に、算術平均粗さRa、最大山高さRpと最大谷深さRvの合計粗さRzを算出した。次いで、以下の評点表を用いて、平滑性を評価した。
5:Raが10nm以下、且つRzが200nm以下
4:Raが10nm以下、且つRzが200nmより大きく、400nm以下
3:Raが10nmより大きく、20nm以下、且つRzが200nm以下
2:Raが20nmより大きく、30nm以下、且つRzが200nmより大きく、400nm以下
1:Raが30nmより大きい、またはRzが400nmより大きい
[絶縁性]
作製した半導体基板用塗装金属板の塗膜上に、真空蒸着装置を用いて白金電極を1cmに形成した後、高抵抗測定装置(KEITHLEY製237)により、電圧を0〜100Vまで印加し、電圧100V印加時の前記塗膜面と裏面金属面との間の漏れ電流値を測定した。次いで、以下の評価点を用いて、絶縁性を評価した。
5:漏れ電流値が10−9A/cm未満
4:同10−9A/cm以上、10−7A/cm未満
3:同10−7A/cm以上、10−6A/cm未満
2:同10−6A/cm以上、10−4A/cm未満
1:同10−4A/cm以上
[密着性]
半導体基板用塗装金属板上に有機半導体層を形成した場合における基板からの有機半導体層の剥離しやすさを評価するため、基板に対する有機半導体層の密着性を評価した。作製した半導体基板用塗装金属板上に、市販のPEDOT/PSS水分散液であるH.C.Starck製Clevios P HC V4に、Aldrich製DMSOを5.0%(水分散液に対する質量%)と界面活性剤としてAldrich製TritonX−100を0.5%(水分散液に対する質量%)添加し、スターラーで撹拌することで調製した塗布液を膜厚2.0μmになるようカーテンコーターで塗装し、熱風併用型誘導加熱炉を用いて電極層を形成させた。作製した電極層積層の半導体基板用塗装金属板を100℃で72時間加熱した後、電極層表面から金属素地に達する疵を、縦横各11本1mm間隔で碁盤目状になるようカッターで入れ、テープ剥離後の電極層剥離状態を目視にて観察した。次いで、以下の評価点を用いて、密着性を評価した。
5:碁盤目内における塗膜残存部が100/100
4:同99.5/100以上、100/100未満
3:同95/100以上、99.5/100未満
2:同50/100以上、95/100未満
1:同50/100未満
作製した半導体基板用塗装金属板を評価した結果を表4にまとめる。
Figure 2016193580
表4にまとめた評価結果から明らかなように、本発明に係る半導体基板用塗装金属板は、評点3以上の優れた表面平滑性と絶縁性、密着性を示した。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る例に限定されない。本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的概念の範疇内において、各種の変更例、または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

Claims (8)

  1. 基材金属板の片面又は両面に1層以上の塗膜層を有する、半導体基板用塗装金属板であって、
    前記塗膜層の表面の算術平均粗さRaの値が20nm以下で、
    前記塗膜層のうちの最表層のゴム状弾性領域における動的貯蔵弾性率の最小値が1×108Pa以下で、
    前記塗膜層の総膜厚が1μm以上30μm以下で、
    電圧100V印加時の漏れ電流値が10-6A/cm2未満、
    であることを特徴とする、半導体基板用塗装金属板。
  2. 前記塗膜層の表面の最大山高さRpと最大谷深さRvの合計粗さRzの値が200nm以下であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体基板用塗装金属板。
  3. 前記塗膜層のうちの最表層のゴム状弾性領域における動的貯蔵弾性率の最小値が2×107Pa以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の半導体基板用塗装金属板。
  4. 前記塗膜層の総膜厚が5μm以上20μm以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体基板用塗装金属板。
  5. 前記塗膜層が、熱硬化型の樹脂塗膜層であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体基板用塗装金属板。
  6. 前記樹脂塗膜層の主樹脂が、ポリエステル系樹脂であり、硬化剤として、アミノ樹脂、ポリイソシアネート化合物のいずれか一方または双方を配合することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体基板用塗装金属板。
  7. 前記基材金属板が亜鉛系めっきで被覆された鋼板であることを特徴とする、請求項1〜6のいずかれか1項に記載の半導体基板用塗装金属板。
  8. 当該塗装金属板の表面に形成される半導体が、塗装や印刷で形成される薄膜有機半導体であることを特徴とする、請求項1〜7のいずかれか1項に記載の半導体基板用塗装金属板。
JP2015075451A 2015-04-01 2015-04-01 半導体基板用塗装金属板 Pending JP2016193580A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015075451A JP2016193580A (ja) 2015-04-01 2015-04-01 半導体基板用塗装金属板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015075451A JP2016193580A (ja) 2015-04-01 2015-04-01 半導体基板用塗装金属板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016193580A true JP2016193580A (ja) 2016-11-17

Family

ID=57322548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015075451A Pending JP2016193580A (ja) 2015-04-01 2015-04-01 半導体基板用塗装金属板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016193580A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107564975A (zh) * 2017-08-23 2018-01-09 江苏顺风光电科技有限公司 钢板印刷网及晶硅太阳能电池正面电极的制备方法
KR20190133212A (ko) 2017-03-30 2019-12-02 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 절연 피막 적층 금속판 및 금속 기판

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013084461A (ja) * 2011-10-11 2013-05-09 Nisshin Steel Co Ltd 有機el素子用基板及びその製造方法、並びに有機el素子
JP2014208479A (ja) * 2013-03-28 2014-11-06 株式会社神戸製鋼所 金属基板

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013084461A (ja) * 2011-10-11 2013-05-09 Nisshin Steel Co Ltd 有機el素子用基板及びその製造方法、並びに有機el素子
JP2014208479A (ja) * 2013-03-28 2014-11-06 株式会社神戸製鋼所 金属基板

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190133212A (ko) 2017-03-30 2019-12-02 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 절연 피막 적층 금속판 및 금속 기판
CN107564975A (zh) * 2017-08-23 2018-01-09 江苏顺风光电科技有限公司 钢板印刷网及晶硅太阳能电池正面电极的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2592895C2 (ru) Металлический лист с предварительным покрытием для применения в автомобилях, имеющий превосходную пригодность к контактной сварке, коррозионную стойкость и формуемость
JP5194465B2 (ja) 塗装鋼板、加工品および薄型テレビ用パネルならびに塗装鋼板の製造方法
TWI452094B (zh) Conductive, excellent corrosion resistance of the coated metal plate
TW201016801A (en) Aqueous surface-treating agent also useful as primer, surface-treated metallic material and pre-coated metallic material
JP6509604B2 (ja) 塗装亜鉛系めっき鋼板
JP5369986B2 (ja) 塗装金属材とそれを用いてなる筐体
JP2016193580A (ja) 半導体基板用塗装金属板
TW202223112A (zh) 熔融Al-Zn-Si-Mg系鍍敷鋼板、表面處理鋼板及塗裝鋼板
TW202225425A (zh) 熔融Al-Zn-Si-Mg-Sr系鍍敷鋼板、表面處理鋼板及塗裝鋼板
TW202223118A (zh) 熔融Al-Zn-Si-Mg系鍍敷鋼板、表面處理鋼板及塗裝鋼板
JP2004306367A (ja) 防熱性に優れた表面処理金属板及びこれを用いた筐体
JP4873974B2 (ja) プレコート金属板及びその製造方法
JP4905273B2 (ja) 着色塗装鋼板およびその製造方法、ならびに加工品および薄型テレビ用パネル
US20220186068A1 (en) Corrosion-resistant coating composition and method for producing corrosion-resistant coating film
JP5602486B2 (ja) 塗装鋼板、加工品および薄型テレビ用パネル
JP6459729B2 (ja) 塗装基材の製造方法
JP5097794B2 (ja) 耐摩耗性及び成形性に優れた樹脂被覆金属材及びその製造方法
JP5949656B2 (ja) 黒色塗装鋼板、加工品及び薄型テレビ用パネル
JP2021172744A (ja) 防錆塗料組成物及び防錆塗膜の製造方法
JP5564787B2 (ja) 塗装鋼板、加工品及び薄型テレビ用パネル
JP2014113735A (ja) アルミニウム樹脂被覆材
JP5203096B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサケース用アルミニウム樹脂被覆材、それを用いたアルミニウム電解コンデンサケース、ならびに、アルミニウム電解コンデンサ
JP5203097B2 (ja) アルミニウム電解コンデンサケース用アルミニウム樹脂被覆材、それを用いたアルミニウム電解コンデンサケース、ならびに、アルミニウム電解コンデンサ
JP6049478B2 (ja) 塗装金属板
JP3503310B2 (ja) 耐プレッシャーマーク性に優れたプレコート鋼板とその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171206

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180626

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190205

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190709