JP5369986B2 - 塗装金属材とそれを用いてなる筐体 - Google Patents

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Description

本発明は、導電性および平面部耐食性に優れた塗装金属材に関するものである。本発明の塗装金属材は、例えば薄型テレビ用パネル、冷蔵庫、ファンヒータ、エアコン室外機などの家電製品、建材、自動車部品などの筐体または素材として好適に使用することができる。本発明において、「筐体」とは、製品またはその内部部品を収容する箱状体を意味する。
通常、塗装金属板(以下の説明では、亜鉛を含むめっき層を有する鋼板である亜鉛系めっき鋼板上に塗膜が形成されてなる塗装鋼板である亜鉛系めっき塗装鋼板を具体例とする。)では、意匠面となる外面塗膜に関しては、下塗り塗膜、上塗り塗膜、または下塗り塗膜、中塗り塗膜、上塗り塗膜といった複数層の塗膜より形成されている。かかる構成の塗膜では、各層毎に役割が存在し、下塗り塗膜は、下地となる鋼板との密着性の確保および耐食性の確保としての役割を担い、上塗り塗膜は、意匠性、耐汚染性、耐候性、耐傷つき性、耐薬品性といった性能を担っている。中塗り塗膜に関しては、下塗り、上塗り塗膜の各塗膜の役割を補充するために用いられることが多い。
また、下塗り塗膜の下層には、通常亜鉛系めっき鋼板と下塗り塗膜との密着性を確保するために薄膜の化成皮膜(化成処理液を鋼板などの基材と接触させることにより生じる化成処理により得られる皮膜)が形成されており、通常、この化成皮膜の形成・乾燥工程を含めると、少なくとも片面3コート3ベークの工程を経て塗装鋼板が形成されている。
このような塗装鋼板は、塗装や焼付の際の工程数が多く、製造に要する時間も長くなるため、塗装作業の合理化や省資源化の観点から工程数を減らす改善手段が望まれている。また、塗装設備上、化成処理皮膜を含め2コート2ベークの工程しか塗装できないライン、例えば、溶融亜鉛または電気亜鉛めっきラインのめっき後インラインのコーター設備や、スペースの都合上2コート2ベークのみ塗装可能な塗装ラインなどでは、このような塗装鋼板を製造することができない。
そこで、従来の化成皮膜を含め3コート3ベークの塗装鋼板と同等性能を有しつつ、化成皮膜の上層に1層の皮膜が形成された構成を備え、2コート2ベークの工程で製造可能な塗装鋼板が望まれている。以下、この化成皮膜とその上の皮膜とを総称して塗膜層という。
一方、塗装鋼板を製造するために用いられる塗料組成物については水系塗料を用いることが望まれている。水系塗料は、溶剤系塗料と比較して塗装焼き付け時に発生する有機溶剤を燃焼させるために使用しているインシネレーターの負担を低減することが可能であり、さらに、そこから排出されるCO量を低減することが可能である。その上、完全水系の塗料を用いれば、インシネレーター自体を用いる必要がなくなる。
すなわち、化成皮膜1層を含むトータル2層の構成の塗膜層に対応した水系の塗料組成物を用いることで、塗装工程が与える環境負荷を緩和するとともに塗装作業を合理化することが可能となる。
しかしながら、従来の塗装鋼板用塗料をそのまま単一塗膜として用いた場合には、下塗り塗料のみでは加工性、耐薬品性などが不十分であり、また、上塗り塗料のみでは下地鋼板との密着性、耐食性などが不十分となる。液状体の塗料に代えて粉体塗料を用いることも考えられるが、粉体塗料は膜厚が厚く、硬化に時間がかかる難点がある。したがって、塗装作業の合理化、省資源化などを考慮した場合、塗装鋼板の下塗り層と上塗り層との両方の機能を併せ持ち、且つ短時間で硬化可能な1層の着色塗膜の設計が必要となる。
ところで、プレコート鋼板(一次加工の段階で塗装工程が行われている塗装鋼板をいい、本発明では、「塗装金属材」とはプレコート鋼板をはじめとするプレコート金属材を意味する。)には、高硬度、優れた耐汚染性、優れた耐薬品性、優れた耐水性、優れた耐食性など多くの性能が要求される。
ここで、従来のプレコート鋼板の耐食性としては、主として塗膜層の端部や塗膜の疵部における白錆および/または赤錆発生を抑制する特性(以下、「端部等耐食性」と記す。)が評価されてきた。しかし、塗膜層全体の厚み(総膜厚)は、環境配慮やコスト削減の観点から薄くなる傾向がある(例えば、外装側に使用される面(おもて面)面でも15μm以下)ため、プレコート鋼板の分野では従来問題とされていなかった鋼板平面部における白錆発生を抑制する特性(以下、端部耐食性と区別するために「平面部耐食性」と記す。)が重要視されてきている。
また、塗装鋼板は、塗膜を有する状態でプレス加工などの二次加工がなされるため、塗膜と基材をなす鋼板との間の密着性が高くないと、加工部において塗膜層の剥離が発生し、この部分における耐食性が著しく低下してしまう。
このような塗装鋼板の要求特性に対して、例えば、特許文献1では、硬度、耐汚染性および耐侯性に優れた塗膜を得ることを目的として、特定のポリエステル樹脂、メラミン樹脂(硬化剤)などを配合した塗料組成物及びこれを用いた塗装鋼板が提案されている。
また、特許文献2では、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂(硬化剤)、防錆顔料、有機高分子微粒子などを配合した塗料組成物を塗装することにより、1コートで加工性、耐食性、密着性、耐衝撃性、耐スクラッチ性、意匠性を満足させる塗装鋼板が提案されている。
さらに、特許文献3では、鋼板の両面に、亜鉛系めっき層およびクロムを含有しない化成皮膜を順次形成し、前記鋼板の一方の面の化成皮膜上に、架橋剤により硬化させたポリエステル系樹脂と、平均粒子径が3〜40μm、ガラス転移温度が70〜200℃でかつ前記ポリエステル系樹脂よりも高硬度である樹脂粒子とを含有する単一塗膜が提案されている。
特開昭63−7878号公報 特開昭63−114635号公報 特開2007−269010号公報 特開平9 −324282号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載された塗装鋼板はいずれも、化成皮膜としてクロムを含有するクロメート系皮膜を用いることを想定しており、これは環境上好ましくない。また、使用されているポリエステル樹脂が、薄い塗膜で絞り加工のような厳しいプレス加工時の応力に耐え得る強度の塗膜が得られるようには設計されていないため、十分なプレス加工性が得られない。
また、特許文献3に記載された塗装鋼板については、クロムを含有せず、かつ塗膜が1層ではあるものの、その場合に懸念される塗膜平面部の耐食性の確保についてなんら記載されていない。
かかる現状を鑑み、本発明者らが検討を行った結果、基材をなす金属材と塗膜層との間に、ニッケル含有量が10質量%以上15質量%以下であって、塗膜層との界面に所定の密度でクラックを有する亜鉛−ニッケル合金めっき層を介在させることにより、平面部耐食性および加工後の密着性に優れた塗装金属材が得られるとの知見を得た。
ところで、かかる塗装金属材の典型的な用途の一つに電気・電子機器の筐体が挙げられる。この筐体において、塗装金属材の上記の塗膜層が形成された面が、おもて面、すなわち外側をなす面になるように使用される。ここで、電気・電子機器の筐体は、機器内の部品から放出される電磁波を遮蔽するように、接地された状態で使用される場合が多い。このため、裏面、つまり筐体において内部機器に対向する面は、一般には裏面の導電性が高いことが必要とされる。
導電性を有する裏面の構成として最も簡単なものは金属基材そのままとすることである。しかしながら、おもて面ほどではないが裏面も耐食性を有する必要があるため、現実にはなんらかの表面処理を必要とする。
また、生産性を高める観点から、おもて面と裏面とに施される表面処理は可能な限り共通の処理であることが好ましい。少なくともめっき種を表裏で作り分けるのは生産性の観点から非常に不利になる。したがって、おもて面において、上記の所定の組成および表面性状を有する亜鉛−ニッケル合金めっき層を金属基材と塗膜層との間に有する塗装金属材を用いる場合には、実用上は必然的に裏面も同様の亜鉛−ニッケル合金めっき層を有する構成となる。
本発明は、このような所定の組成および表面性状を有する亜鉛−ニッケル合金めっき層が金属基材上に形成された裏面について、優れた導電性と高い平面部耐食性とを両立しうる表面処理が施された塗装金属材、その塗装金属材を製造するための表面処理液、およびその塗装金属材を用いてなる筐体、特に電気・電子機器用筐体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の課題を解決しうる表面処理について鋭意検討を行った。一般に、亜鉛−ニッケル合金めっきは、平面部耐食性において、亜鉛めっきよりも良好であるとされている。したがって、亜鉛めっき層において導電性と耐食性を備えるような化成処理を施せば、亜鉛−ニッケルめっきにおいても十分であると考えられた。しかしながら、実験によれば、亜鉛−ニッケルめっき層上にクロムフリー化成処理を施したものの平面部耐食性は、亜鉛めっき鋼板よりに同様の化成処理を施したものと比較して、平面部耐食性が必ずしも良好でなくかえって劣ることがあり、平面部耐食性を確保するために化成処理の付着量を増加させると導電性が得られないことがあった。
そこで、上記の亜鉛−ニッケル合金めっき層上に形成された場合に優れた平面部耐食性を有する裏面をもたらすことが可能な新たな化成処理について更なる検討を行い、次の本発明を完成させた。
(1)金属基材と、当該金属基材上に設けられた亜鉛−ニッケル合金めっき層と、当該亜鉛−ニッケル合金めっき層上に設けられたクロムフリーの化成皮膜とを備える塗装金属材であって、前記亜鉛−ニッケル合金めっき層は、ニッケル含有量が10質量%以上15質量%以下であって、前記亜鉛−ニッケル合金めっき層は前記化成皮膜との界面にクラックを有し、前記塗装金属材から前記化成皮膜を除去して得られる、少なくとも前記金属基材と前記亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の表面を走査型電子顕微鏡により観察したときに、観察像に見られるクラックで囲まれる領域数が2000個/mm以上150000個/mm以下であり、前記化成皮膜は、ウレタン系水性樹脂、リン酸化合物およびバナジウム化合物を含む水性化成処理液から形成され、前記化成皮膜の付着量が0.02g/m以上1.0g/m以下であることを特徴とする塗装金属材。
(2)上記(1)に記載される塗装金属材を製造するための化成処理液であって、ウレタン系水性樹脂、リン酸化合物およびバナジウム化合物を含む水性化成処理液。
(3)板状の金属基材と、当該金属基材の双方の表面上に設けられた亜鉛−ニッケル合金めっき層と、前記金属基材の一方の主面上に設けられた当該亜鉛−ニッケル合金めっき層上に設けられたクロムフリーの第1の化成皮膜と、前記金属基材の他方の主面上に設けられた当該亜鉛−ニッケル合金めっき層上に設けられたクロムフリーの第2の化成皮膜と、前記第2の化成皮膜上に設けられた2μm以上15μm以下の厚さの樹脂皮膜とを備え、前記第1の化成皮膜上には皮膜が形成されていない塗装金属材であって、前記亜鉛−ニッケル合金めっき層は、ニッケル含有量が10質量%以上15質量%以下であって、その付着量が2g/m2以上25g/m2以下であり、前記亜鉛−ニッケル合金めっき層は前記化成皮膜との界面にクラックを有し、前記塗装金属材から前記第1の化成皮膜を除去して得られる少なくとも前記金属基材と前記亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の一方の表面、および前記塗装金属材から前記樹脂皮膜を除去して得られる少なくとも前記金属基材と前記亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の他方の表面のそれぞれについて、走査型電子顕微鏡により観察したときに、観察像に見られるクラックで囲まれる領域数が、いずれも、2000個/mm以上150000個/mm以下であり、前記第1の化成皮膜は、ウレタン系水性樹脂、リン酸化合物およびバナジウム化合物を含む水性化成処理液から形成され、前記第1の化成皮膜の付着量が0.02g/m以上1.0g/m以下であることを特徴とする塗装金属材。
(4)前記第2の化成皮膜がシランカップリング剤および/またはシリカ微粒子を含有する化成処理液から形成されたものである上記(3)記載の塗装金属材。
(5)前記化成皮膜の付着量が20mg/m以上1000mg/m以下であることを特徴とする上記(3)または(4)に記載の塗装鋼板。
(6)前記樹脂皮膜がウレタン系樹脂および/またはポリエステル系樹脂をバインダー成分とするものである上記(3)から(5)のいずれかに記載の塗装金属材。
(7)上記(3)から(6)のいずれかに記載される塗装金属材をその樹脂皮膜が形成された面が外側になるように用いてなることを特徴とする筐体。
本発明に係る化成処理液から形成される化成皮膜を所定の亜鉛−ニッケル合金めっき層上に備える塗装金属材は、優れた平面部耐食性と高い導電性とを兼ね備える。
したがって、本発明に係る塗装金属材は、その化成皮膜が形成された面を電気・電子機器用筐体の裏面として使用した場合に特に優れた効果をもたらすことが可能である。
(a)亜鉛−ニッケル亜鉛めっき鋼板の表面SEM像の一例と、(b)クラック領域数の測定方法を示す図である。 亜鉛−ニッケル亜鉛めっき鋼板の表面SEM像の別の例である。 亜鉛−ニッケル亜鉛めっき鋼板の表面SEM像の別の例である。 亜鉛−ニッケル亜鉛めっき鋼板の表面SEM像の別の例である。 亜鉛−ニッケル亜鉛めっき鋼板の表面SEM像の別の例である。 表面抵抗の測定に用いた装置の概略図である。
以下、本発明に係る塗装金属材およびこれを用いてなる筐体について詳しく説明する。
本発明に係る塗装金属材は、金属基材と、この金属基材上に設けられた亜鉛−ニッケル合金めっき層と、この亜鉛−ニッケル合金めっき層上に設けられたクロムフリーの化成皮膜とを備える。ここで、亜鉛−ニッケル合金めっき層は、ニッケル含有量が10質量%以上15質量%以下であって、化成皮膜との界面にクラックを有する。そのクラックについて、塗装金属材から化成皮膜を除去して得られる、少なくとも金属基材と亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の表面を走査型電子顕微鏡により観察したときに、観察像に見られるクラックで囲まれる領域数が2000個/mm以上150000個/mm以下である。また、化成皮膜は、水溶性または水分散性ウレタン樹脂、リン酸化合物およびバナジウム化合物を含む水性化成処理液から形成され、その化成皮膜の付着量が0.02g/m以上1.0g/m以下である。
1.金属基材
本発明に係る塗装金属材の基材をなす金属基材の材質は、後述する亜鉛−ニッケルめっき層による犠牲防食の効果が得られる材料であれば、特に限定されない。典型的な金属基材は鉄を主成分とする鋼材である。金属基材の形状は特に限定されないが、本発明に係る塗装金属材は塗膜層を有する状態でプレス加工などの二次加工が施されるため、典型的には板状である。板材の場合における厚み(板厚)は特に限定されない。二次加工、特にプレス加工のしやすさを考慮すると2mm程度を上限とすることが好ましい。
2.亜鉛−ニッケル合金めっき層
本発明に係る塗装金属材が備える亜鉛−ニッケル合金めっき層は、前述のように、組成および表面性状について次の特徴を有する。
(1)組成
めっき層におけるニッケル含有量は10質量%以上15質量%以下である。ニッケル含有量が10質量%未満の場合には、ニッケルを含有させたことに起因する平面部耐食性の向上の効果が安定的に得られなくなり、平面部から白錆が発生しやすくなる。ニッケル含有量が15質量%超の場合には、犠牲防食の効果が得られにくくなり、平面部から赤錆が発生しやすくなる。より好ましいニッケル含有量の範囲は、11.5質量%以上13.5質量%以下である。
(2)表面性状
本発明に係るめっき層は、化成皮膜との界面にクラックを有する。かかるクラック内に塗膜層、特に化成皮膜をなす成分が入り込むことにより、塗膜層がめっき層上に強固に固定されるアンカー効果が得られ、密着性が向上すると推測される。
界面におけるクラック密度が過度に低い場合には、このアンカー効果が得られず、密着性の向上が得られにくくなる。一方、界面におけるクラック密度が過度に高い場合には、めっき層と金属基材との間の密着力が低下し、結果的にめっき層を含んだ塗膜層が剥離しやすくなってしまう。したがって、界面におけるクラック密度には適正な範囲がある。
本発明では、本発明に係る塗装金属材から樹脂皮膜を除去して、少なくとも金属基材と亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察可能とし、その表面の観察像に見られるクラックで囲まれる領域数を求め、単位面積(1mm)当たりのその領域の個数によって、この界面におけるクラック密度を評価する。ここで、「クラックに囲まれた領域」とは、SEMによる観察像において見られる、クラックにより島状に区画された領域のことである。
具体的には、次のようにしてクラック密度を評価する。
まず、塗装金属材から樹脂皮膜を除去する。樹脂皮膜を除去することにより、少なくとも金属基材と亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の表面を露出させることができる。ここで、樹脂皮膜とめっき層との間にある化成皮膜については、必ずしも除去されていなくともよい。化成皮膜は一般的に極めて薄く、後述するようにシランカップリング剤からなる場合には単層膜として存在している場合もあり、その後のSEMによるクラック観察にとって障害とならない。もちろん、化成皮膜が厚く、しかも導電性が低い場合には、クラック観察の障害となるため、除去しておくことが好ましい。
樹脂皮膜の除去方法は、特に限定されない。加熱して溶融または揮発させてもよいし、化学的に溶解してもよい。あるいは、めっき層に影響を与えない程度のブラスト処理をして物理的に除去してもよい。ブラスト処理であれば、多くの場合は化成皮膜も除去されるため、クラック観察を安定的に行うことができ、好ましい。
こうして得られた表面を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察する。SEMの種類、加速電圧などは特に限定されないが、FE−SEMなどのような高解像度を実現しうる顕微鏡を用いることが好ましい。
SEMにより上記の表面を観察し、クラックにより囲まれた領域の個数を計測する。このときの視野は特に限定されないが、過度に広い場合、つまり低倍率の場合には、解像度が低くなるため領域数が低めに計測される傾向があり、過度に狭い場合、つまり高倍率の場合には、解像度は高いものの測定点ごとのばらつきが大きくなり、領域数の信頼性が低下する傾向がある。したがって、次の方法により計測することが好ましい。すなわち、サンプルのめっき層表面における任意の場所30点について、倍率を1000倍として表面観察を行う。得られた30枚の観察像について任意に設定した0.1mm×0.05mmの視野中にあるクラックに囲まれた領域の個数(クラック個数)を計数する。計数方法は特に限定されず、適切な画像解析手段を用いればよい。30枚の観察像から求めたクラック個数の平均値を算出し、これを200倍した値をクラック密度(1mm当たりのクラック領域の個数)とする。
こうして求められたクラック密度が2000個/mm以上150000個/mm以下の場合には、密着性に優れた塗装金属材が得られる。クラック密度の好ましい範囲は3000個/mm以上100000個/mm以下であり、3000個/mm以上50000個/mm以下であれば特に好ましい。
なお、厳密にいえば、観察像を得たときのSEMの加速電圧といった装置上の影響、観察した表面に残留する非導電性材料(例えば化成皮膜を構成する材料)の濃度といった試料上の影響などにより、測定されるクラック密度は変動する可能性がある。しかしながら、そのような変動要因を通常考えられる範囲で考慮しても、クラック密度が上記の範囲であれば、密着性に優れた塗装金属材が安定的に得られる。
(3)付着量
本発明に係るめっき層における付着量は特に限定されない。付着量が過度に少ない場合にはめっき層が均一に形成されず、高い耐食性を金属材の全面にわたり実現することが困難となる。一方、付着量が過度に多い場合には、製造コストが高くなる、パウダリングが発生しやすくなって加工性、特にめっき層上に形成された皮膜の加工後密着性が低下する等の問題を生ずることが懸念される。したがって、付着量は2g/m2以上25g/m2以下であることが好ましい。生産性、加工性および耐食性を高度に兼ね備える観点からは、5g/m2以上20g/m2以下とすることが好ましい。
(4)クラックの形成方法
本発明に係るめっき層におけるクラック形成方法は特に限定されない。化学的な処理によりクラックを形成させてもよいし、熱的または物理的な処理によりクラックを形成させてもよい。
クラックの形成しやすさおよび形成されるクラックのクラック密度の制御性の高さの観点から、化学的な処理によりクラックを形成することが好ましい。化学的な処理では、酸やアルカリのようなめっき層を構成する材料、特に亜鉛を溶解させる処理液とめっき層とを接触させることにより、亜鉛の溶解に伴ってめっき層内に蓄積された応力が緩和されてクラックが形成される。
本発明に係るめっき層は亜鉛―ニッケル合金めっきから構成され、このめっきは、一般的に酸性浴を用いて処理が行われる。そのような処理では、特許文献4に記載されるように複数種のめっきセルからなる設備が使用される場合が多い。そこで、最終の1または2セルを通電せず、無通電でめっき液中に浸漬することにより、めっき液に含まれる酸がめっき層表面から亜鉛を溶解し、めっき層の表面にクラックを発生させることができる。
3.化成皮膜
本発明に係る塗装金属材は、上記のめっき層上に化成皮膜(化成処理により形成された皮膜)を有する。本発明において、化成皮膜は、環境の観点よりクロムを全く含有しない、いわゆるクロムフリー化成皮膜とする。
本発明に係る化成皮膜は、亜鉛―ニッケル合金めっき層上に形成されたときに、亜鉛―ニッケル合金めっき層および化成皮膜からなる表面処理層のみによって、優れた平面部耐食性および高い導電性を実現するものであるから、次の成分を有する水性化成処理液から形成される。
(1)ウレタン系水性樹脂
一般に、水性樹脂としては、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、オレフィン−カルボン酸系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリオキシアルキレン鎖を有する樹脂、ポリビニルアルコール、ポリグリセリン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどが挙げられるが、これらの中でも、本発明に係る化成処理液では、ウレタン系の水性樹脂を用いる。
ウレタン系水性樹脂としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールに代表されるポリオールとジイソシアネートとからなるポリウレタンを、必要に応じてジオール、ジアミンなどのような2個以上の活性水素を持つ低分子量化合物である鎖伸長剤の存在下で鎖伸長し、水中に安定に分散もしくは溶解させたものを用いればよい。
ポリウレタン樹脂を水中に安定に分散もしくは溶解させる方法は特に限定されないが、次のような方法が例示される。まず、ポリウレタンポリマーの側鎖又は末端に水酸基、カルボキシル基などのカチオン性基、および/またはアミノ基などのアニオン性基を導入することにより親水性を付与し、自己乳化により水中に分散又は溶解する方法が挙げられる。この場合には、導入したイオン性基の解離度や導入量によって、水溶性樹脂となったり、水分散性樹脂となったりする。なお、このイオン性基が導入されるポリウレタンポリマーの分子量が比較的低いプレポリマーとしておくことで溶解性または高度の分散性を発現させておき、鎖伸長剤も存在させておいて高分子化させる方法もある。
また、反応の完結したポリウレタンポリマーまたは末端イソシアネート基を、オキシム、アルコール、フェノール、メルカプタン、アミン、重亜硫酸ソーダなどのブロック剤でブロックしたポリウレタンポリマーを乳化剤と機械的剪断力を用いて強制的に水中に分散させ、水分散性樹脂とする方法がある。さらに、末端イソシアネート基を持つウレタンポリマーを水、乳化剤および上記の鎖伸長剤と混合し、機械的剪断力を用いて分散化と高分子量化を同時に行う方法もある。
あるいは、ポリウレタン主原料のポリオールとしてポリエチレングリコールのような水溶性ポリオールを使用し、水に可溶なポリウレタンとして水中に分散又は溶解する方法もある。この場合も水溶性ポリオールの含有量によって水溶性樹脂となったり、水分散性樹脂となったりする。
上記のウレタン系樹脂に使用されるジイソシアネートとしては、芳香族、脂環族及び脂肪族のジイソシアネートが挙げられ、具体的にはヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、1,3−(ジイソシアナトメチル)シクロヘキサノン、1,4−(ジイソシアナトメチル)シクロヘキサノン、4,4’−ジイソシアナトシクロヘキサノン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、2,4−ナフタレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネートなどが挙げられる。これらのうち2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネートが特に好ましい。
また、ポリエステル骨格はポリエステルポリオール化合物、ポリエーテル骨格はポリエーテルポリオール化合物からそれぞれ得ることができる。
ポリエステルポリオール化合物は有機酸とポリオールとのエステル反応によって得られるものである。ポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、3−メチルペンタンジオール、ヘキサメチレングリコール、水添ビスフェノールA、トリメチロールプロパン、およびグリセリン等の低分子量ポリオールが例示される。一方、有機酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、テトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、およびヘキサヒドロフタル酸等の多塩基酸との反応によって得られるものであって、その末端にヒドロキシル基を有するものが例示される。
ポリエーテルポリオール化合物は同一または異なるポリオールを脱水縮合させることで得られるものである。ポリオールとしては上記のポリオールが例示され、ビスフェノール骨格含有グリコールが好ましい。その具体例を示せば、メチレンビスフェノール、エチリデンビスフェノール、ブチリデンビスフェノール、イソプロピリデンビスフェノールなどのビスフェノールに、炭素原子数2〜4のアルキレンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド)を付加したものが挙げられる。
本発明に係る化成処理液が含有するウレタン系水性樹脂は、水溶性樹脂でも水分散性樹脂でもかまわない。
本発明に係る化成処理液におけるウレタン系水性樹脂の含有量は、この化成処理液から形成される化成皮膜の全皮膜形成成分(ウレタン系水性樹脂および下記の成分の総和を意味する。)に対する割合としてウレタン系水性樹脂由来の樹脂成分の含有量が30〜90質量%となる範囲とすることが好ましい。この範囲とすることで高い導電性を実現しつつ優れた平面部耐食性を得ることが実現される。ウレタン系水性樹脂の含有量のさらに好ましい範囲は、化成皮膜の全皮膜形成成分に対する割合としてウレタン系水性樹脂由来の樹脂成分の含有量が40〜80質量%となる範囲であり、50〜70質量%とすれば特に好ましい。
(2)リン酸化合物
リン酸化合物として、リン酸、亜リン酸および次亜リン酸、ならびにこれらのアルカリ金属塩が例示される。リン酸化合物を含有することにより、得られた化成皮膜の耐食性が向上する。
リン酸化合物の含有量は、全皮膜形成成分に対する割合として、3質量%以上10質量%以下とすることが好ましい。リン酸化合物の含有量が過度に少ない場合には得られた化成皮膜の耐食性が低下することが懸念され、過度に多い場合には粘性の向上などに起因して、作業性の低下、化成皮膜の均一性の低下などが懸念される。
(3)バナジウム化合物
バナジウム化合物として、無機バナジウム化合物および有機バナジウム化合物が挙げられる。バナジウム化合物を含有することにより、得られた化成皮膜の耐食性が向上する。
無機バナジウム化合物として、バナジン酸およびメタバナジン酸、ならびにこれらのアルカリ金属塩が例示される。
有機バナジウム化合物として、トリエトキシバナジル、ペンタエトキシバナジウム、トリアミロキシバナジル、トリイソプロポキシバナジル等のアルコキシド;ビスアセチルアセトネートバナジル、バナジウムアセチルアセトネート、バナジルアセチルアセトネート、バナジウムオキシアセチルアセトネート等のアセトネート;ステアリン酸バナジウム、ピバリン酸バナジウム、酢酸バナジウム等の有機酸塩が挙げられる。
バナジウム化合物の含有量は、全皮膜形成成分に対する割合として、1質量%以上5質量%以下とすることが好ましい。バナジウム化合物の含有量が過度に少ない場合には得られた化成皮膜の耐食性が低下することが懸念され、過度に多い場合には化成処理液の安定性が低下して得られた化成皮膜の均一性が低下したり、化成皮膜が硬質化し二次加工時に加工部が容易に割れてその部分での耐食性が低下したりすることが懸念される。
(4)その他の成分
本発明に係る水性化成処理液は、二次加工性、特にプレス加工性を高める観点からワックスを含有していてもよい。ワックスの種類は限定されず、その含有量も加工の程度を考慮して適宜設定すればよい。ただし、含有量が過度に多くなると、相対的に上記の成分の含有量が低下するために、優れた平面部耐食性と高い導電性とを兼ね備えた化成皮膜を得ることが困難となる。したがって、ワックスを含有させる場合であっても、その含有量は、全皮膜形成成分に対する割合として15質量%を上限とすることが好ましい。
(5)媒体
化成皮膜を形成するための処理液、および樹脂皮膜を形成するための塗料組成物における媒体(溶媒・分散媒)は、水を主成分とする。溶質・分散質の溶解・分散を良好にするために、水に対する溶解度が高い極性を有する液状有機物(極性有機溶媒)、例えばアルコール、エーテル、ケトンなどを水とともに使用してもよい。
化成皮膜の付着量は20mg/m以上1000mg/m以下であれば良好な導電性および耐食性を安定的に確保できる。付着量が過度に少ない場合にはめっき層上の化成皮膜が十分に存在しておらず、優れた耐食性を発現するのが困難になる。一方、付着量が過度に多い場合には化成皮膜自体が凝集破壊してしまう可能性がある上、導電性が低下してしまう。
化成皮膜の製造方法は限定されない。化成皮膜を形成する化成処理液に適した処理方法を適宜実施すればよい。典型的には、金属基材に上記の化成処理液を接触させ、引き続いてこれを焼き付けて化成皮膜が表面に形成された金属材を得る。
金属基材と化成処理液との具体的な接触方法として、浸漬、スプレー、ロールコートなどが例示される。化成皮膜の焼付け温度は、化成処理液、塗料の組成や求められる特性に応じて最適な温度を適宜選択すればよい。化成皮膜の焼き付け温度は特に限定されない。例えばPMT(基板の最高到達温度)を80℃以上とするなどにより皮膜を乾燥させることで、一般的には耐食性および導電性を十分に満足する化成皮膜が得られる。化成皮膜の焼付け時間は焼付け温度との兼ね合いで適宜選択すればよい。
4.第2の化成皮膜
本発明に係る塗装金属材は、上記の金属基材上に、上記の亜鉛−ニッケル合金めっき層、およびその上に形成された上記の化成皮膜からなる表面処理層を備えていれば、その表面処理層を備える面については優れた耐食性および高い導電性を有することができる。
この塗装金属材の一態様として、金属基材が板状の部材であって、その一方の面については、上記の表面処理層を備え、他方の面については上記の亜鉛−ニッケル合金めっき層、その上に設けられた第2の化成皮膜(詳細は次に説明する。)、およびその上に設けられた所定の厚さの樹脂皮膜(詳細は後述する。)を備えていてもよい。
以下の説明では、上記の化成皮膜を第1の化成皮膜といい、第1の化成皮膜を備える表面処理層を第1の表面処理層という。また、上記の亜鉛−ニッケル合金めっき層、第2の化成皮膜および樹脂皮膜を備える表面処理層を第2の表面処理層という。
第1および第2の表面処理層をそなえる塗装金属材の特徴をまとめると次のようになる。すなわち、板状の金属基材と、この金属基材の双方の主面上に設けられた亜鉛−ニッケル合金めっき層と、金属基材の一方の主面上に設けられたこの亜鉛−ニッケル合金めっき層上に設けられたクロムフリーの第1の化成皮膜と、金属基材の他方の主面上に設けられたこの亜鉛−ニッケル合金めっき層上に設けられたクロムフリーの第2の化成皮膜と、第2の化成皮膜上に設けられた2μm以上15μm以下の厚さの樹脂皮膜とを備え、第1の化成皮膜上には皮膜が形成されていない塗装金属材であって、その付着量は2g/m2以上25g/m2以下であり、亜鉛−ニッケル合金めっき層は、ニッケル含有量が10質量%以上15質量%以下であって、亜鉛−ニッケル合金めっき層は化成皮膜との界面にクラックを有し、塗装金属材から第1の化成皮膜を除去して得られる少なくとも金属基材と亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の一方の表面、および塗装金属材から樹脂皮膜を除去して得られる少なくとも金属基材と亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の他方の表面のそれぞれについて、走査型電子顕微鏡により観察したときに、観察像に見られるクラックで囲まれる領域数が、いずれも、2000個/mm以上150000個/mm以下であり、第1の化成皮膜は、ウレタン系水性樹脂、リン酸化合物およびバナジウム化合物を含む水性化成処理液から形成され、第1の化成皮膜の付着量が0.02g/m以上1.0g/m以下である。
これらの特徴のうち、金属基材は板状であること以外は上記のとおりであり、亜鉛−ニッケル合金めっき層および第1の化成皮膜は上記のとおりであるから、まず、第2の化成処理について説明する。
第1の化成処理は特定の組成を有する化成処理液から形成され、付着量も特定の範囲であったのに対し、第2の化成皮膜は組成および付着量は限定されない。上記の亜鉛−ニッケル合金めっき層と後述する樹脂皮膜との密着性を確保するものであればどのような組成でもかまわないが、密着性に加え、耐食性を向上させるものがより好ましい。
このような密着性および耐食性の双方を向上させる観点から、第2の化成皮膜として無機化成皮膜または無機有機複合化成皮膜を適宜設定すればよい。そのような第2の化成皮膜は、次の成分を有する化成処理液を用いて化成処理を行うことにより得られる。
無機化成皮膜の場合には、シランカップリング剤、シリカ微粒子、バナジウム化合物やチタン化合物、ジルコニウム化合物、リン酸化合物などから選ばれる1種以上の無機系材料を含有する化成処理液を用いればよい。これらのなかでも、シランカップリング剤およびシリカ微粒子から選ばれる1種または2種の無機系材料を含有する化成処理を用いて得られる化成皮膜が特に好ましい。
一方、無機有機複合化成皮膜の場合には、上記の無機化成皮膜のための化成処理液に含有される無機系材料に加え、水溶性または水分散のウレタン樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などから選ばれる1種以上の有機系材料を含有する化成処理液を用いればよい。
シランカップリング剤は、アルコキシ基が加水分解して水酸基となり、水酸基同士が縮合することで、架橋シロキサン結合を骨格とする皮膜を形成する。アルコキシ基が少ないと、架橋反応が遅延し、めっき層との密着性が低下することがある。一方、有機官能基が少ないと、塗膜との密着性が低下することがある。これらの点から、シランカップリング剤はトリアルコキシル型であることが好ましい。本発明で使用するのに適したシランカップリング剤の具体例としては、下記の化合物(慣用名も含む。)を例示することができるが、これらに限定されるものではない:
ビニルエトキシシラン、ビニルメトキシシラン、N-(2-アミノメチル)3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノメチル)3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、およびテトラメトキシシラン。
シリカ微粒子としては、液相シリカ、気相シリカの2種類が存在するが、これらのいずれかを用いてもかまわない。なお、シリカ微粒子は、化成皮膜を形成する化成処理液に分散させた状態での粒径が小さければ小さいほど、シリカ微粒子とめっき層との相互作用が生じやすくなるため、好ましい。
バナジウム化合物としては、バナジン酸アンモニウム、メタバナジン酸アンモニウム等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
チタン化合物としては、Tiアルコキシド、あるいは塩基性Ti炭酸塩、Tiフッ化物、Ti含有有機キレート、Ti含有カップリング剤(Tiアルコキシドにエポキシ基、ビニル基、アミノ基、メタクリロキシ基などの有機官能基が結合した化合物)等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
ジルコニウム化合物としては、Zrアルコキシド、あるいは塩基性Zr炭酸塩、Zrフッ化物、Zr含有有機キレート等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
リン酸化合物としては、オルトリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。
第2の化成皮膜の付着量は20mg/m以上1000mg/m以下であれば良好な密着性、耐食性を安定的に確保できる。付着量が過度に少ない場合にはめっき層上に第2の化成皮膜が十分に存在しておらず、優れた密着性を発現するのが困難になる。一方、付着量が過度に多い場合には第2の化成皮膜自体が凝集破壊してしまう可能性がある上、コストが高くなってしまう。
第2の化成皮膜の製造方法は限定されない。第2の化成皮膜を形成する化成処理液に適した処理方法を適宜実施すればよい。詳細については第1の化成皮膜の場合と同じであるから記載を省略する。
5.樹脂皮膜
第2の表面処理層は、第2の化成皮膜の上に樹脂皮膜を備える。ここで、「樹脂皮膜」とは、皮膜を形成するための塗料組成物を構成する成分の一つであるバインダー成分が主として樹脂から構成されるものをいう。
樹脂皮膜を形成するための塗料組成物は、バインダー成分のほかに、必要に応じて、顔料および樹脂粒子などの他の成分を有し、これらが媒体に溶解および/または分散したものである。以下に塗料組成物を構成する成分について説明する。
(1)バインダー成分
バインダー成分は、バインダー成分の主成分となる樹脂であるバインダー樹脂、硬化剤、およびその他の成分から構成される。以下に各成分について詳しく説明する。
A)バインダー樹脂
バインダー樹脂は、主樹脂が水分散のポリエステル、ウレタン樹脂の少なくとも一方または、これらをブレンドした樹脂であることが好ましく、具体的には次の3つの態様を含む。
i)ポリエステル樹脂単独
バインダー樹脂として水分散のポリエステル樹脂を単独で用いてもよい。その分子量は10000以上30000以下であることが好ましい。分子量が10000以下であると十分な加工性を確保するのが困難になることが懸念される。一方、分子量が30000を超えると樹脂自体の結合サイトが低下するため化成皮膜と優れた密着性を確保するのが困難になるとともに、メラミン等の硬化剤との架橋反応が十分に行われず塗膜層を構成する樹脂皮膜としての性能低下(例えば硬度低下)が懸念される。ポリエステル樹脂は単一種類であってもよいし、複数種類をブレンドして用いてもよい。
ii)ウレタン樹脂単独
バインダー樹脂として水分散のウレタン樹脂を単独で用いてもよい。ウレタン樹脂のエマルジョン粒子径は、10nm以上100nm以下、より好ましい範囲としては、20nm以上60nm以下である。粒子径が過度に小さいものはコスト高になることが懸念される。一方、粒子径が過度に大きいものは、塗膜化した際にエマルジョン同士の隙間が大きくなり塗膜としてのバリア性(腐食性物質が塗膜層の表面から金属基材へと貫通することを抑制する性質)が低下することが懸念される。ウレタン樹脂のタイプとしては、エーテル系、ポリカーボネイト系、エステル系、アクリルグラファイトタイプ等あるが、これらの単独または、混合系を用いてもよい。別の観点からは、バインダー樹脂として、Tgが異なるものをブレンドして用いてもよい。その場合には、Tgが高い樹脂によりもたらされる優れたバリア性と、Tgが低い樹脂によりもたらされる優れた加工性とを兼ね備える樹脂皮膜を得ることが実現される。
iii)ブレンド樹脂
上記ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂をブレンドした樹脂として用いてもよい。ブレンド比率は特に限定されない。用途に応じて適切なブレンド比率を設定すればよい。もちろん、この場合においても、ポリエステル樹脂およびウレタン樹脂のそれぞれが複数種類の樹脂から構成されていてもよい。
B)硬化剤
硬化剤は水溶性のものを用いることが好ましく、具体的には、メラミンを用いることが好ましい。硬化剤の添加量は、樹脂固形分100質量部に対して5質量部以上30質量部以下とすることが好ましい。ここで、「樹脂固形分」とは、塗料組成物を焼き付けた際の固形分(樹脂皮膜)のうち、バインダー成分に由来する固形分をいう。したがって「樹脂固形分に対する質量%」とは、実質的に、バインダー成分のみを硬化させたときの重量計測値を100%としたときの質量割合をいう。
添加量が5質量部未満の場合には、主樹脂がポリエステル樹脂のときには特に、樹脂と硬化剤との十分な架橋反応が期待できず、樹脂皮膜としての性能が不十分となることが懸念される。一方、添加量が30質量部より多くなると架橋反応が進みすぎて樹脂皮膜が過度に硬くなり、加工性の低下が懸念されるようになる。なお、好ましい硬化剤の種類としては、優れた加工性と適度な硬度との両立の観点から、樹脂皮膜表面に濃化しやすい表面自由エネルギーの比較的小さい硬化剤を用いることが好ましい。具体的には、メチル化メラミンやブチル化メラミン等が挙げられる。
C)硬化触媒
バインダー成分は硬化触媒を含むことが好ましい。硬化触媒の役割の一つとして、硬化剤同士の自己縮合反応の促進や硬化剤と樹脂との架橋反応の促進等が挙げられる。また上記の表面自由エネルギーの小さなメチル化メラミンやブチル化メラミンを用いることで、樹脂皮膜表面に硬化剤が表面に濃化し、架橋反応、自己縮合反応も促進される。このため、表面近傍の樹脂皮膜は耐溶剤性および耐薬品性が特に向上する。しかも、樹脂皮膜が後述する樹脂粒子を含有する場合には、表面に濃化した硬化剤によって樹脂皮膜の表面近傍の硬度が上昇し、プレス加工時に樹脂粒子が欠落しにくくなる。
さらに、表面に硬化剤が濃化することで、樹脂皮膜の表面部は硬質であるが樹脂皮膜内部は相対的に軟質となる構成が実現される。このため、プレス加工時に樹脂皮膜表面部の変形することに起因する不具合(カジリ)を抑制しつつ、プレス加工に伴う金属基材の変形に樹脂皮膜全体が追随できないこと起因する不具合(樹脂皮膜の割れ)を抑制することが可能となる。しかも、樹脂皮膜の表面部は硬質であるから優れたバリア性が確保される。したがって、1層の着色塗膜でありながら平面部耐食性および二次加工性、特にプレス加工性をバランスよく向上させることが実現される。
硬化触媒としては、ドデシルベンゼンスルフォン酸または、パラトルエンスルフォン酸が適しており、これらの触媒の中でも、アミンブロック化触媒を用いることが硬化剤をより表面濃化させる観点から特に好ましい。硬化触媒の添加量は、塗料100質量部に対して0.1質量部以上2質量部以下とすることが好ましい。添加量が過度に少ない場合には、硬化触媒としての効果、すなわち硬化の促進が十分に行われないことが懸念される。一方、添加量が過度に多い場合には、架橋等が進みすぎて樹脂皮膜の外観に不具合が発生するなど新たな問題を生ずることが懸念される。
(2)顔料
本発明に係る樹脂皮膜に含有される顔料は、必要に応じ着色顔料、防錆顔料および光輝顔料も含有する。
A)着色顔料
樹脂皮膜を特定の色調に調色するために添加する着色顔料として、安価、安全、耐水性、耐候性に優れる無機系の顔料を用いることが好ましい。また着色顔料に加え、カーボンブラックまたは、チタニアのいずれか一方または両方の顔料が含有されていると、樹脂皮膜自体の熱放射性が向上する。したがって、熱放射性が求められる電気・電子機器の筐体に適用する場合にはこれらの顔料を含有させることが好ましい。
また、樹脂皮膜の加工性、薄膜での隠蔽性等を確保する上で、これら着色顔料の粒径は0.5μm以下であることが好ましい。
ここで、顔料における「平均粒径」とは、樹脂皮膜中に存在する顔料が単独で存在する場合は平均1次粒径を指し、顔料同士が凝集して存在する場合は凝集時の顔料の粒径を表す平均2次粒径を意味し、次の計測方法で求めることが好ましい。まず、塗膜層が形成された塗装鋼板を切断してその断面を露出させ、その断面をさらに研摩する。こうして得られた断面をSEMで観察して、樹脂皮膜中の断面の観察像を得る。その観察像の視野に存在する顔料から数個を選び出し、それぞれの顔料の長辺長さと短辺長さを測定し、これら長辺の平均値と短辺の平均値を算出し、さらにこれらを平均して平均1次粒径を算出する。
なお、平均1次粒径の数値は計測方法によって若干変動する。例えば、粒度分布計を用いる場合には測定原理によって、画像解析の場合には画像処理方法によって変動しうる。しかしながら、本発明において規定される顔料の粒径の範囲はこうした変動を考慮したものであり、いずれの方法によって得られた粒径であっても、本発明に規定される範囲であれば、所期の効果を得ることが安定的に実現される。
B)体質顔料
樹脂皮膜は体質顔料を含有してもよい。体質顔料は、それ自体に着色力、隠蔽力はないものの、他の顔料の希釈や増量の目的や樹脂皮膜の強度向上の目的で使用される顔料であり、具体的には、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリンなどが例示される。
C)光輝顔料
メタリック調などの意匠性が求められる用途に適用する場合には、マイカやアルミフレーク等の光輝顔料を添加することで、メタリック調を発現させることができる。これら光輝顔料についての顔料の平均粒径は、樹脂皮膜厚の4倍以下程度が好ましい。また、添加量としては、加工性、特にプレス加工性を確保する上で、光輝顔料と上記防錆顔料の総量(平均平均粒径0.5μm以上の顔料)として、塗料固形分に対して15質量%以下にすることが好ましい。
ここで、「塗料固形分」とは樹脂皮膜を形成するための塗料からなる塗膜を焼き付けた際の固形分を意味し、この「塗料」には化成皮膜を形成するための化成処理液は含まれない。塗料固形分の質量は次のようにして計測される。すなわち、所定量の塗料または塗料原料(バインダー樹脂等)をオーブンに入れ、その質量を計測しながらオーブン内を加熱して塗料または塗料原料を固化させる。オーブン内の質量変化がなくなるまで固化させたときの固化物の質量計測値を塗料固形分の質量と定義する。したがって、「塗料固形分に対する質量%」とは、この重量計測値を100%としたときの質量割合をいう。この塗料固形分を構成する成分として、バインダー成分、顔料、および樹脂粒子などの他の成分が挙げられる。
なお、放熱性を損なわないためには、アルミフレークよりも熱放射性の比較的高いマイカが適している。なお、これら光輝顔料については、要求されるメタリック調の種類により、マイカ、アルミフレーク2種類をブレンドして使用してもかまわない。
また、これら光輝顔料については、0.5μmよりも大きな粒径となっており、添加量を増大することで、加工性、平面部の耐食性が低下することが懸念される。好ましい添加量としては、上記性能を確保する上で、光輝顔料を含む0.5μmよりも大きい顔料全体として、塗料固形分に対して20質量%以下とすることが好ましい。
D)防錆顔料
樹脂皮膜に添加する防錆顔料として、吸油量が50ml/100g以上1000ml/100g以下であって平均粒径が10μm以下である多孔質シリカが適している。他のリン酸系防錆顔料、イオン交換シリカを単独で用いた場合には、多孔質シリカと同添加量入れた際に十分な耐食性向上効果が得られず、また、多孔質シリカと同じような耐食性性能を発現するために大量に防錆顔料を添加すると樹脂皮膜自体の加工性を損なうとともに、意匠性を損なうという問題もある。
吸油量を50ml/100g以上1000ml/100g以下としたのは、50ml/100g未満の場合には十分な耐食性が得られず、1000ml/100gを越える場合には塗料粘度の上昇が著しくなってしまうためである。また、平均粒径が10μmを越えると、樹脂皮膜の厚さに比べて過度に大きいため顔料の脱落の可能性が高まり、耐食性への悪影響を及ぼすことが懸念される。なお、平均粒径の下限は特に限定されない。
多孔質シリカの塗膜への適切な添加量は、塗料固形分に対して5質量%以上15質量%以下であり、より好ましい範囲は、塗料固形分に対して5質量%以上10質量%未満である。5質量%未満であると十分な耐食性効果は得られず、15質量%より多くなると、樹脂皮膜の加工性を損なうとともに樹脂皮膜中に添加可能な着色顔料の添加量が減少するため、意匠性、特に隠蔽性、色調安定性を損なう。
なお、防錆顔料については、色調安定性、隠蔽性、プレス加工性等が確保できる範囲であれば、多孔質シリカ以外の他のリン酸系防錆顔料、イオン交換シリカ等を併用することも可能であるが、加工性、特にプレス加工性を確保する上で、防錆顔料を含む0.5μmよりも大きい顔料全体として、塗料固形分の20質量%以下であることが好ましい。
(3)その他の成分
上記のバインダー成分および顔料以外に樹脂皮膜中に含まれる成分として、レベリング剤、樹脂粒子、溶接性や電磁波シールド性を向上させるための導電粉、耐候性を改善するのに有効な紫外線吸収剤および光安定剤、プレス加工性の改善に有効なワックス等が挙げられ、これらを必要に応じて適宜含有させてもよい。
これらの中でも、樹脂皮膜は樹脂粒子を含有することが好ましい。この樹脂粒子は、プレス加工時に樹脂皮膜と金型との接触面積を減らし、潤滑性を向上させる役割と、樹脂皮膜と金型とが直接接触して塗膜が傷つくことを抑制する役割を有する。樹脂粒子の種類としては、アクリル樹脂ビーズ、PTFE樹脂等が挙げられる。これら樹脂粒子は、主樹脂であるポリエステル、ウレタン樹脂よりも硬度が高く、かつTgも高いために、連続プレス時に金型が高温になった際も安定した潤滑性と樹脂皮膜の保護が可能である。樹脂粒子の平均粒径としては、特に制限はないが、好ましくは、樹脂皮膜の厚さの2倍以内であることが好ましい。2倍以上であれば、プレス加工時に樹脂粒子が欠落しやすくなる。このため、樹脂皮膜に傷を付ける可能性、および塗装時にロールギャップを通過しない可能性が高まる。なお、アクリル樹脂、PTFE樹脂に関しては、プレス条件にもよるが、2種類共に塗料中に添加することが好ましい。樹脂粒子の添加量としては、塗料固形分に対して、0.5質量%以上15質量%未満、より好ましい範囲としては、1質量%以上10質量%未満である。また、金型との潤滑性を向上させる手法としては、上記樹脂に加え、ポリオレフィン系、マイクロクリスタリン等の低Tgのワックス樹脂を添加しても良い。
樹脂皮膜の厚さは、2μm以上15μm以下の範囲であることが好ましい。2μm未満では、樹脂皮膜の隠蔽性が劣るほか、平面部の耐食性も低下することが懸念され、15μmを超える場合にはコスト面において不利となる。樹脂皮膜の厚さは3μm以上11μm以下であればさらに好ましく、4μm以上9μm以下が特に好ましい。
樹脂皮膜の製造方法は特に限定されない。上記の塗料組成物を、第2の化成皮膜が形成された金属材の上に任意の方法で所定の厚さで塗布し、第2の化成皮膜上に塗料層が形成された金属材を得る。具体的な塗布方法として、浸漬、スプレー、ロールコート、バーコーターやドクターブレードによるコーティングが例示される。
続いて、この塗料層が形成された金属材の焼付けを行って、媒体を揮発させるとともにバインダー成分を硬化させると、固体の樹脂皮膜を備える金属材が得られる。
樹脂皮膜の焼付け温度は塗料の組成や求められる特性に応じて最適な温度を適宜選択すればよい。樹脂皮膜の焼き付け温度に関しては、PMTで170℃以上であることが好ましい。170℃未満であると、樹脂皮膜の架橋開始温度に十分に達していないため樹脂皮膜が未硬化な状態になる可能性がある。
樹脂皮膜の焼付け時間は焼付け温度との兼ね合いで適宜選択すればよい。
(4)付加層
第2の表面処理層上に、さらに付加機能を有する付加層として、クリア塗料および/または着色塗料を塗布してもよい。そのような塗料を塗布することで、従来の3コート3ベークの塗装工程で、従来の塗装金属材にない新たな性能を有する塗装金属材を安価で製造することが可能となる。付加機能としては、光触媒機能等を有する耐汚染性、防臭、消臭性等が挙げられるが、これに限らない。
6.溶媒・分散媒
第2の化成皮膜を形成するための処理液、および樹脂皮膜を形成するための塗料組成物における媒体(溶媒・分散媒)は、水を主成分とする。溶質・分散質の溶解・分散を良好にするために、水に対する溶解度が高い極性を有する液状有機物(極性有機溶媒)、例えばアルコール、エーテル、ケトンなどを水とともに使用してもよい。
ここで、樹脂皮膜の焼付け温度は水の沸点よりも十分に高い温度、例えば170℃となる場合が多い。このため、媒体の沸点が100℃以下の場合には、焼付け工程において塗料の主たる媒体である水(沸点は100℃)を含め媒体全体が速やかに蒸発し、塗装時に発生した塗膜表面の凹凸が平滑化する前に、塗料が固化してしまうことが懸念される。このとき、外観は平滑性に優れず、しかも色調が局所的に異なる領域がスポット状に形成されてしまう。
このような不具合を回避するためには、水よりも沸点が高い物質を媒体として含有させて、媒体全体の沸点を高めることが好ましい。そのような高沸点媒体としてブチルセロソルブが例示される。高沸点媒体の水に対する添加量は、添加される高沸点媒体の特性や塗料組成物の他の成分の含有量を考慮して、外観不良の発生を抑制しつつ焼付けのための投入エネルギーを最小になるように、適宜設定すればよい。例えば、沸点が160℃以上の物質を媒体として含有させる場合には、その含有量を塗料組成物に含有される水分量の1.5質量%以上とすれば樹脂皮膜の外観の改善が実現され、3質量%以上とすれば良好な外観を有する樹脂皮膜を安定的に得ることが可能となる。
7.筐体
本発明に係る塗装金属材の金属基材が板状部材である場合には、この塗装金属材に対して適宜二次加工、具体的には切断加工、曲げ加工、プレス加工など、を行うことにより、製品またはその内部部品を収容する箱状体である筐体を形成することができる。この筐体において、第1の表面処理層を備える面を内部部品に対向する面、すなわち裏面とし、第2の表面処理層を備える面を外側の面、すなわちおもて面とすることが好ましい。このような構成の場合には、裏面においては優れた平面部耐食性と高い導電性とを兼ね備え、おもて面においては優れた平面部耐食性と優れた加工後密着性とを兼ね備えるため、電気・電子機器の筐体として理想的である。
1.鋼板サンプルの作製
(1)めっき鋼板
基材の亜鉛系めっき鋼板として、下表に示す亜鉛−ニッケル合金電気めっき鋼板(SZ)、電気亜鉛めっき鋼板(EG)、溶融亜鉛めっき鋼板(GI)を使用した。鋼板はいずれも250×300mmのサイズであった。
亜鉛−ニッケル合金電気めっき鋼板については、次の方法でその表面にクラックを発生させた。
すなわち、電気めっきラインでの最終の1、2セルを無通電浸漬処理することで、クラックを発生させた。また、ラインスピード、めっき液pH、無通電セルの数を調整することで、クラック密度を増減させた。
また、クラックを有する亜鉛−ニッケル合金電気めっき鋼板の表面におけるクラック密度を、次の方法で測定した。
SEM観察で用いたSEMは、(株)日立ハイテクサイエンスシステムズ社製S−3400N型走査電子顕微鏡で、加速電圧25.0kVのSE像にてクラックを観察し、1000倍の画像を用いて、無作為に30枚撮影し、各写真にて無作為に選択した0.1mm×0.05mmの範囲で、クラックに囲まれた領域(クラック領域)の個数、すなわちクラック個数を測定した。
クラック個数は、次のようにして求める。図1(a)は、クラックを有する亜鉛−ニッケルめっき鋼板のある表面SEM像の一例である。このSEM像で、0.1mm×0.05mmの範囲(計測範囲)にクラック領域の全体が入っている場合には、図1(b)のように、そのクラック領域を囲むクラックを実線で表す。一方、計測範囲にクラック領域の一部が入っている場合には、そのクラック領域を囲むクラックのうち、計測範囲外へと延びるものおよび計測範囲外にあるものを、図1(b)のように点線で囲む。こうして計測範囲内に少なくとも一部が含まれるクラック領域を特定したのち、実線のみで囲まれているクラック領域、すなわち全体が計測範囲に含まれるクラック領域の個数(第1のクラック個数)および一部が点線で囲まれているクラック領域、すなわち一部が計測範囲外にあるクラック領域の個数(第2のクラック個数)を求める。そして、第1のクラック個数+第2のクラック個数/4を一つの計測範囲におけるクラック個数とする。
上記の測定方法によれば、図1(b)に示される計測範囲におけるクラック個数は、15+22/4=205個となる。
さらに、30枚の写真の各計測範囲におけるクラック領域数の平均値を算出し、200倍した値をクラック密度とした。図1の写真の鋼板のクラック密度は、4000個/mmであった。
参考までに、図2〜図5に、それぞれクラック密度が300個/mm、2000個/mm、3000個/mm、10000個/mmのサンプルについての30か所の写真のうちの代表的な表面SEM像を示す。
各基材めっき鋼板の両面に、常法に従ってアルカリ脱脂及び水洗を行った後、下記に示す工程を行い、塗装鋼板を作製した。なお、表2中の数字は、化成処理薬液中の固形分に対する質量比率(質量%)を意味する。
(2)化成処理液(おもて面)
化成処理液(おもて面)については、下表2に示すシランカップリング剤を含有、非含有の化成処理薬液3種を作製した。
・シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
チッソ(株)製 サイラエース S510
・コロイダルシリカ:日産化学工業(株)製 スノーテックスN
・炭酸ジルコニウムアンモニウム:一般試薬
・水分散フェノール樹脂:DIC(株)製 フェノライト PE−602
(3)着色塗料
使用した水分散または水溶性樹脂に関しては、表3記載のとおりである。
これらの樹脂にメラミン系の硬化剤(住友化学(株)製 スミマールM−50W)を塗料固形分に対して15質量%添加したベース樹脂を作製し、そのベース樹脂に着色顔料、防錆顔料等を添加して、表4に示される塗料組成物を作製した。なお、作製した塗料組成物には、塗料重量に対して0.2質量%の硬化触媒(三井サイテック(株)製 キャタリスト4050)を添加した。媒体(溶媒・分散媒)は水であり、外観向上のためブチルセロソルブを媒体として塗料に添加された水の重量に対して1.5質量%添加した。
なお、下表4に記載のベース塗料は、次の顔料を含有するものであった。
・CB:三菱化学(株)製カーボンブラック MA100
・シリカ:富士シリシア化学社製 サイロマスク(Ca0%タイプ)吸油量50ml/100g以上、平均粒径1.0μ以上
・ビーズ:平均粒径8μmのアクリル樹脂ビーズ
・光輝顔料:平均粒径8μmのマイカ、平均粒径10μmのアルミフレークを1:1にブレンド
なお、表4における添加量の欄および各顔料の欄は、ベース樹脂および各顔料の塗料固形分に対する含有量(単位:質量%)を示している。
(4)おもて面(意匠面)のサンプル作製
上記の化成処理薬液を作製し、めっき鋼板上にバーコーターを用いて塗布し、10秒で、板の最高到達温度(PMT)が80℃になるように加熱し、おもて面の化成処理皮膜を形成した。
化成処理付着量は、各処理液50mg/mになるようにバーコーターの番手、希釈等で調整した。
次に表4に記載の塗料組成物を用い、化成皮膜が形成された鋼板サンプルにバーコーターを用いて塗布し、板の最高到達温度180℃に50秒で達するように加熱し、おもて面の上塗り塗膜をなす樹脂皮膜を形成した。溶剤の添加、バーコーター番手変更をすることで膜厚調整を行い、7μmの膜厚を得た。
基材、化成処理、樹脂皮膜の組合せで作製したサンプルを表5に示す。
(5)裏面のサンプル作製
化成処理液については、下表5に示すウレタン系水性樹脂、リン酸化合物およびバナジウム化合物を含有、非含有の化成処理薬液4種を作製した。
上記の化成処理薬液を作製し、めっき鋼板上にバーコーターを用いて塗布し、10秒で、板の最高到達温度(PMT)が80℃になるように加熱し、裏面の化成処理皮膜を形成した。
・ウレタン樹脂:DIC(株)製 ハイドラン CP−7050
・水分散フェノール樹脂:DIC(株)製 フェノライト PE−602
・リン酸化合物:リン酸
・バナジウム化合物:5酸化バナジウム
2.評価方法
(1)加工後密着性
サンプルを常温密着曲げ実施し、曲げ部をセロハンテープで貼付、常温で1時間静置した後テープを剥離した。そして、テープの粘着面に付着している塗膜を目視で観察し、下記の判定基準で評価した。○以上を合格とした:
◎ : 塗膜剥離無し、
○ : 一部塗膜剥離発生、
△ : 塗膜発生、素地露出、
× : 曲げ部全体で塗膜剥離。
(2)耐食性
70mm×150mmサイズの試験辺の4辺をシールし、JIS2371に指定された条件で塩水噴霧試験を実施し、試験後サンプルの平面部の腐食面積率を求めて評価した。判定基準は下記の通りであり、◎および○を合格とした:
◎ : 240時間後白錆発生無し、
○ : 120時間後白錆発生無し、240時間後白錆発生有り、
△ : 120時間後白錆発生有り(点状)、
× : 120時間後赤錆発生有り、全面白錆発生有り。
(3)裏面導電性
導電性を評価するために、図6に示す装置を用いて表面抵抗値を測定した。
図6に示されるように、ほぼ直方体のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製のブロックに所定の間隔(本実施例では60mm)で離間した2本の平行な溝を形成し、その溝に、部分的にPTFEブロックに埋設されるようにほぼ直方体の銅製のブロックが設置・固定されている。この2つの銅ブロックには、それぞれPTFEブロックの溝と平行な溝が設けられており、その溝に、金属メッシュを絶縁材に巻きつけたガスケット(フォーム化成株式会社製 EGUN1―0707)が銅ブロックに部分的に埋設されるように設置・固定されている。また、銅ブロックのそれぞれについて、リード線の一方の端部がはんだ付けされており、各リード線の他方の端部はマルチメーター(横河電機株式会社製 DIGITAL MULTIMETER 734 01)に接続されている。
そして、この装置のガスケットに対して、プレコート鋼板をそのうら面が接触するように載置して、この状態におけるマルチメーターにより得られた抵抗値をそのサンプルの表面抵抗値とし、次の基準で評価した。◎および○を合格とした。なお、外部からの荷重印加は行わずプレコート鋼板の自重のみでの接触としたため、プレコート鋼板のガスケットへの接触圧は5gf/cmであった。
この接触状態において
◎:表面抵抗値が5Ω以下 (特に良好)
○:表面抵抗値が10Ω以下 (良好)
×:表面抵抗値が10Ωを超える (不芳)
(4)うら面の耐食性
うら面についても表面同様に耐食性の評価を行った。塩水噴霧試験を実施し、試験後サンプルの平面部の腐食面積率を求めて評価した。判定基準は下記の通りであり、◎および○を合格とした:
◎ : 120時間後白錆発生無し、
○ : 120時間後白錆発生有り(点状)、
× : 120時間後赤錆発生有り、全面白錆発生有り。
3.評価結果
上記の評価を行った結果を表6に示す。
表6における判定(裏面)の欄における判定基準は次のとおりである。
○:裏面における耐食性および導電性がいずれも合格であった場合
×:裏面の評価の結果に不合格が含まれている場合
また、表6における判定(両面)の欄における判定基準は次のとおりである。
○:裏面およびおもて面の評価の結果が全て合格であった場合
×:裏面およびおもて面の評価の結果に不合格が含まれている場合

Claims (4)

  1. 板状の金属基材と、
    当該金属基材の双方の主面上に設けられた亜鉛−ニッケル合金めっき層と、
    前記金属基材の一方の主面上に設けられた当該亜鉛−ニッケル合金めっき層上に設けられたクロムフリーの第1の化成皮膜と、
    前記金属基材の他方の主面上に設けられた当該亜鉛−ニッケル合金めっき層上に設けられたクロムフリーの第2の化成皮膜と、
    前記第2の化成皮膜上に設けられた2μm以上15μm以下の厚さの樹脂皮膜とを備え、
    前記第1の化成皮膜上には皮膜が形成されていない塗装金属材であって、
    前記亜鉛−ニッケル合金めっき層は、ニッケル含有量が10質量%以上15質量%以下であって、その付着量が2g/m2以上25g/m2以下であり、
    前記亜鉛−ニッケル合金めっき層は前記化成皮膜との界面にクラックを有し、前記塗装金属材から前記第1の化成皮膜を除去して得られる少なくとも前記金属基材と前記亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の一方の表面、および前記塗装金属材から前記樹脂皮膜を除去して得られる少なくとも前記金属基材と前記亜鉛−ニッケル合金めっき層とを備える部材の他方の表面のそれぞれについて、走査型電子顕微鏡により観察したときに、観察像に見られるクラックで囲まれる領域数が、いずれも、2000個/mm2以上150000個/mm2以下であり、
    前記第1の化成皮膜は、ウレタン系水性樹脂、リン酸化合物およびバナジウム化合物を含む水性化成処理液から形成され、前記リン酸化合物はリン酸、亜リン酸および次亜リン酸、ならびにこれらのアルカリ金属塩から選ばれた化合物であり、前記第1の化成皮膜の付着量が0.02g/m2以上1.0g/m2以下であること
    を特徴とする塗装金属材。
  2. 前記第2の化成皮膜がシランカップリング剤および/またはシリカ微粒子を含有する化成処理液から形成されたものである請求項記載の塗装金属材。
  3. 前記樹脂皮膜がウレタン系樹脂および/またはポリエステル系樹脂を含有する請求項1または2に記載の塗装金属材。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載される塗装金属材をその樹脂皮膜が形成された面が外側になるように用いてなることを特徴とする筐体。
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