JP2014202063A - 津波対応浮上式小部屋(中央重り式) - Google Patents

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Abstract

【課題】 大津波発生時において、高齢者や子供等であっても容易に短時間で避難する事ができ、簡単な構造で安価な浮上式小部屋を提供することを課題とする。【解決手段】 地盤に構築した基礎構造体の上部に、周囲を鋼板で囲い内部に発泡ポリスチレンフォームを嵌め込んだ浮力室を載せ、その浮力室の上部に浮力室と一体となるように平屋住宅を構築し、大津波が押し寄せた際に、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅を、概ね水平状態を保った状態で浮上させ、平屋住宅の船外機用外開きドアの室内側に船外機を横向きに設置し、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅が大津波の上に浮き上がった後、船外機用外開きドアを開けてドアを固定し、ドアに設置した船外機を下部の取付金具に移設して稼動させ水面を自走する浮上式小部屋を提供する。【選択図】図4

Description

この発明は、平常時には人が住居として活用し、大地震による大津波発生時には、大津波の水の勢いで浮上式小部屋が概ね水平状態を保った状態で水面に浮上し、浮上式小部屋に取付けた船外機を稼動させて安全に避難するための浮上式小部屋の構造に関するものである。
平成23年3月11日に発生した東日本大震災と、それに伴って発生した大津波により亡くなった死者と行方不明者の合計は2万人以上にも及び、今後も、東海トラフ地震等の大地震や大津波が発生するおそれのある事が指摘されており、災害時に自ら救命するための対策を準備しておく事が不可欠になっている。
大地震が発生した際、津波災害に遭遇しないためには、いち早く安全な高台等に避難することが必要であるが、震源地が近い時や、高台の無い沿岸部で生活している人にとっては高いビルや高台等へ避難する時間的余裕がなく、特に、高齢者など足腰が弱い人の場合には、大地震発生から大津波が到達するまでの短時間の間に、ビル等の長い階段を上って高い位置にある屋上へと避難するのは非常に大変な事であり、また、車で避難する場合には交通渋滞等により避難場所までの移動が困難な状況となり、避難途中に津波に巻き込まれて死亡する危険性が高かった。
さらに、昨年8月に示された南海トラフ巨大地震の被害想定では、死者は最大32万人、建物全壊は238万棟と見込まれた事から、鉄骨構造で十数メートルの高さのタワー型避難台の建築も提案されている。しかし高齢者などが短時間の内に十数メートルの高さの階段を登ることが出来るかどうか疑問も残ると共に、津波の高さが十数メートル以内であるかどうかの保証も無いため、普及する段階まで至っていない。
このような実情に鑑みて、津波発生時において短時間で避難できる簡易なシェルターが、例えば特許文献1で提案されている。これは家屋に対して一体に付設されて該家屋からの出入が可能なシェルターであって、大津波来襲時において家屋からシェルターを分離させるための分離手段と、家屋から分離させたシェルターを密閉する密閉手段とを具備し、家屋から分離させた状態において水に浮くシェルターであった。
しかしながら、特許文献1は、家屋全体が高波に飲み込まれてしまうと、シェルターも家屋に押しつぶされて水面に浮上する事ができない恐れがあると共に、シェルター自体が水面に対して水平を保って上昇出来ない可能性があり、シェルターが大津波に飲み込まれて横転したり転覆したりして避難者が負傷する恐れがあるため、津波避難用のシェルターとしては問題が残った。
さらに、例えば特許文献2では、建物の屋根部が密閉空間を有するシェルターで形成され、該シェルターが居住部の上方に配置された構造で、上部を屋根形状に形成すると共に、下部を略船底形状に形成した密閉可能なシェルターで、居住部とシェルターとが取付手段を介して固定され一体化しているシェルターであった。
しかしながら、特許文献2は、密閉空間を有するシェルターのため、平常時に居住空間として使用するには、採光、通風の面で問題が残ると共に、大きな津波が押し寄せて来た際には、シェルターが大津波に巻き込まれ、シェルターが横転したり転覆してしまう危険性があった。
さらに、地中固定された支柱に連結した油圧シリンダーの駆動により避難タワーを昇降させる技術が、例えば特許文献3で提案されているが、昇降可能の高さを超えた大津波が押し寄せてきた場合の対策としては不十分であった。
特開2007−277998 特開2012−233306 特開2006−112088
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決すべくなされたもので、大津波発生時において高齢者や子供等であっても容易に短時間で避難する事ができ、逃げ遅れて大津波に巻き込まれる危険性を解消する事ができ、簡単な構造で安価に構築する事ができる浮上式小部屋を提供することを課題とする。
さらに、本発明の浮上式小部屋を大津波の避難用として使用する事は極めて稀であり、そのため、平常時においては、一般的な住宅と同様に生活するための小部屋として活用する事を前提とし、大津波に遭遇した場合でも横転したり転覆すること無く、概ね水平状態を保った状態で浮上し、どのような高い大津波にも対応できる避難所を提供することを課題とする。
さらに、平成23年3月11日に発生した東日本大震災で問題となった、津波が海岸から沖合に向かって進行する引き波により、浮上式小部屋が沖合いまで流された場合も、自力で陸地まで戻ることを可能とする浮上式小部屋を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、地盤に構築した基礎構造体の上部に、周囲を鋼板で囲い床部を面格子状に鋼板で塞ぎ、内部に発泡ポリスチレンフォームを嵌め込んだ浮力室を載せ、その浮力室の上部に浮力室と一体となるように平屋住宅を構築し、大津波が押し寄せた際、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅を、概ね水平状態を保った状態で水面に浮上させ、船外機用外開きドアを開けてドアを固定し、船外機用外開きドアの室内側に横向きに設置した船外機を下げて稼動させ、平屋住宅を自走させた事を特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構造に加え、地盤に構築した基礎構造体の中央に鋼鉄製の重りを配置し、重りに取付けた吊り金具に4本の鎖を取付け、浮上室の下部四隅に取付けた鎖固定金物と4本の鎖をそれぞれ結合した事を特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1と2に記載の構造に加え、船外機用外開きドアの室内側に、船外機をドアに対して横方向に設置するための取付金具を上下2ヵ所に設置し、上部の取付金具に船外機を設置し、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅が大津波の上に浮き上がった後、ドアを90度開口して固定すると共に、船外機を下部の取付金具に移設して駆動させ、船外機の操作レバーを操作し、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅の進行方向を変えた事を特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、地盤に構築した基礎構造体の上部に、周囲を鋼板で囲い床部を面格子状に鋼板で塞ぎ、内部に発泡ポリスチレンフォームを嵌め込んだ浮力室を載せ、その浮力室の上部に浮力室と一体となるように平屋住宅を構築し、大津波が押し寄せた際、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅を、概ね水平状態を保った状態で水面に浮上させ、船外機用外開きドアを開けてドアを固定し、船外機用外開きドアの室内側に横向きに設置した船外機を下げて稼動させ、平屋住宅を自走させた事により、平常時には平屋住宅を居室として活用し、大津波が押し寄せて来た際には安全に避難するための救命住宅としての役目を果たし、水中に長時間入れても表面に水が付着するだけで、吸水量が非常にわずかな発泡ポリスチレンフォームを鋼板で囲い、平屋住宅を水面上に浮かせるための浮力材として活用したため、簡単な構造と安価な費用で、安全性の高い津波対応浮上式小部屋を建築する事が可能となった。
請求項2に記載の発明によれば、地盤に構築した基礎構造体の中央に鋼鉄製の重りを配置し、重りに取付けた吊り金具に4本の鎖を取付け、浮上室の下部四隅に取付けた鎖固定金物と4本の鎖をそれぞれ結合した事により、大津波により平屋住宅の一端が、船が大波を乗り越える時のように、持ち上がるような状態になった場合においても、発泡ポリスチレンフォームを詰めた浮力室の浮力により、平屋住宅が大津波の水面に持ち上げられると同時に、地盤に構築した基礎構造体の中央に鋼鉄製の重りを配置し、重りに取付けた吊り金具に4本の鎖を取付け、浮上室の下部四隅に取付けた鎖固定金物と4本の鎖をそれぞれ結合した事により、大津波により平屋住宅の一端だけが持ち上げられるような状態になった場合でも、持ち上げよとする場所の近くの鎖が重りを強く引っ張る事により、平屋住宅の一端だけが持ち上げられる事なく、平屋住宅が、概ね水平状態を保った状態でスムーズに上昇するため、平屋住宅が横転したり転覆する危険性が無くなった。
請求項3に記載の発明によれば、船外機用外開きドアの室内側に、船外機をドアに対して横方向に設置するための取付金具を上下2ヵ所に設置し、上部の取付金具に船外機を設置し、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅が大津波の上に浮き上がった後、ドアを90度開口して固定すると共に、船外機を下部の取付金具に移設して駆動させ、船外機の操作レバーを操作し、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅の進行方向を変えた事により、非常事で気持ちが動転しているような状態においても船外機を容易に操作する事が出来るようになり、安全に避難する事が可能となった。
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図6には、この発明の実施の形態を示す。
図1と図2は、本発明の津波対応浮上式小部屋の、基礎部25と浮力室11と平屋住宅1を立体図で示すと共に、図1では浮力室11を部品の分解図で示し、図2では浮力室11を組立図で示す。地盤に基礎部25の基礎構造体17、18、19、21を構築し、基礎構造体17、18、19、21の中央部の地盤には、直方体に形成した鋼鉄製の重り23を配置し、重り23の上面中央部に、鎖24を取付ける部分が丸形状でアンカーボルトの形状をした一本の吊り金具22を取付け、上部には四隅に四角鋼材の支柱10を配置し、支柱10の下側角部には鎖固定金具13(アイボルト)が取付けられ、鎖固定金具13には同じ長さの鎖24が取付けられ、支柱10の、隣り合う側面の上下部分を、互いに角形鋼管で形成した上部梁16と下部梁15で溶接して接合し、底面は面格子状になるように下部梁15に対して平鋼材を溶接して床梁14を形成し、浮力室11の周囲の骨格(上部梁16、下部梁15)の外側の側面に平板状の鋼板12を溶接して取付け、このように構成した枡形状をした浮力室11の内側に直方体の形状をした発泡ポリスチレンフォーム9(4枚の発泡ポリスチレンフォームを並べて一枚の発泡ポリスチレンフォーム9となるように構成した)を嵌め込み、浮力室11の上部に浮力室11と一体となるように平屋住宅1を構築し、平屋住宅1には出入口ドア6を取付け、室外から出入口ドア6を開けて入室出来るように、出入口ドア6の室外側には地盤に固定した階段20を配置する。
浮力室11に発泡ポリスチレンフォーム9を使う理由は、軽くて丈夫で、加工が簡単で、水中に長時間つけても表面に水が付着するだけで、吸水量は非常にわずかで、水中に侵漬しても膨潤したり、軟化、変形、変質したりすることが無く、硬質ウレタンフォームに比べ吸水量が概ね3分の1で、水を吸収しにくい性質を有するため、本発明の浮力材としては最適であり、建築する平屋住宅1の大きさ(述べ床面積)と重量に対して、浮力室11の容積を変化させ、発泡ポリスチレンフォーム9の嵌め込み量を増減させる事により容易に対応する事が出来る。このように構成した事により、大津波が押し寄せて来た場合でも、浮力室11の中に嵌め込んだ発泡ポリスチレンフォーム9の浮力により、平屋住宅1を大津波の水面に浮上させる事が可能となった。
さらに、平屋住宅1は、一般的な在来工法住宅、ツーバイフォー住宅、軽量鉄骨住宅で作られ、浮力室11と平屋住宅1は、浮力室11の支柱10と上部梁16に溶接されたボルト(図示せず)を平屋住宅1の土台(図示せず)にナット(図示せず)で固定する事により、浮力室11と平屋住宅1が一体となり、壁の内部には断熱材を使用し、床にはフローリングを施工し、日常生活を快適に過ごす事が出来るように平屋住宅1は建築される。さらに、平屋住宅1の内部には、冬季に避難する際に必要な人体を寒さから守るため、少なくとも「4人分の保温シート」「懐中電灯付手回しラジオ」「笛」と、平屋住宅1の内部に侵入した水を汲み出したり、大小便にも利用する事ができる「排水具」と、平屋住宅1を安全な場所に避難させるための「鉤付オール」と、平屋住宅1を係留させるための「ロープ」が装備される。
図3は、図1と図2で説明した重り23の吊り金具22に、支柱10の下側角部の鎖固定金具13に取付けた4本の鎖24を取付けると共に、基礎構造体17、18、19、21の上部に浮力室11を載せ、その浮力室11の上部に浮力室11と一体となるように平屋住宅1を構築した状態を立体図で示す。
図4は、図3で説明した、浮力室11の上部に浮力室11と一体となるように構築した平屋住宅1が大津波により持ち上げられた事により、浮力室11が水面30の下に沈み込み、平屋住宅1が大津波の水面30に浮き上がった状態を立体図で示す。
大地震に遭遇した際には、いち早く、本発明の津波対応浮上式小部屋に避難し出入口ドア6を閉めれば、万一、最初の大津波が押し寄せて来た際、平屋住宅1の一端が、船が大波を乗り越える時のように、持ち上がるような状態になった場合においても、発泡ポリスチレンフォーム9を嵌め込んだ浮力室11の浮力により、平屋住宅1が大津波の上に持ち上げられると同時に、地盤に構築した基礎構造体の中央に鋼鉄製の重り23を配置し、重り23に取付けた吊り金具22に、同じ長さの4本の鎖24を取付け、浮上室11の下部四隅に取付けた鎖固定金物13と4本の鎖24をそれぞれ結合した事により、大波により平屋住宅1が持ち上げられるような事態に陥った場合、重り23が平屋住宅1の床中央の真下に位置するため、平屋住宅1が大津波の水面に浮かび上がろうとする場合、重り23も鎖24に引っ張られ、平屋住宅1の重心が床中央の真下に移り、平屋住宅1の重心が低くなるため、平屋住宅1の揺れが減少すると共に、最初の大波で、平屋住宅1の一端だけが持ち上げられる様な事態に陥っても、大波が持ち上げようとする浮力室11の場所の近くに取付けた鎖24が重り23を強く引っ張る事により、平屋住宅1の一端だけが持ち上がる様な事が無くなり、平屋住宅1が、概ね水平状態を保った状態でスムーズに上昇する事により、平屋住宅1が横転したり転覆する危険性が無くなる。なお、重り23に取付ける鎖24の長さは、平屋住宅1が水面30に浮かんだ状態において、重り23が浮力室11の下部1〜2メートルの位置に沈むような長さとする。
このように平屋住宅1の下部に発泡ポリスチレンフォーム9を嵌め込んだ浮力室11を配置し浮力室11を鋼板12で囲った事により、平屋住宅1が大津波の水面を流されている最中に、平屋住宅1が自動車や電柱や建物等に接触した場合においても、周囲を平板状の鋼板で囲われた浮力室11や平屋住宅1が一部損傷する事はあっても、発泡ポリスチレンフォーム9は水をほとんど吸収しないため、平屋住宅1が水中に沈む事なく安全に避難する事が可能となった。
図5a、図6は、平屋住宅1に取付けられた船外機用外開きドア35の取付け位置と、船外機用外開きドア35に、船外機36を取付けた状態を示す。さらに図6では浮力室11と連結した平屋住宅1が大津波の水面に浮き上がった後、船外機用外開きドア35の開閉ドア37を開けて固定し、開閉ドア37に設置した船外機36を下部の取付金具に移設して稼動させた状態を立体図で示す。この場合に使用する船外機36は、一般に小型ボート用として市販されている2馬力程度の2ストロークエンジンを使用した船外機を使用する事により、燃料(混合ガソリン)の保管も容易で、軽くて操作も簡単で移設も容易に行う事を可能とする。
図5bは、船外機用外開きドア35の開閉ドア37を閉めた状態において開閉ドア37に取付けた船外機上部取付金具41の位置と、船外機下部取付金具43の上下の位置関係を示す。図5cは、図5bで説明した船外機上部取付金具41に船外機36を開閉ドア37の内側に横向きに取付けた状態を示す。図5dは、図5cで説明した開閉ドア37を90度外側に開放し、開閉ドア37に取付けられ鉤形をしたドア固定用フック44をドア枠38に取付けられ半円形をしたフック固定金物45に引っ掛けて固定した状態を示す。このように開閉ドア37を固定する事により、船外機36が平屋住宅1に対して進行方向を向くように配置される。船外機上部取付金具41と船外機下部取付金具43の形状については、設置する船外機36の種類と大きさ(馬力)によっても異なると共に、船外機上部取付金具41を取付ける位置は本発明の津波対応浮上式小部屋が大津波で流され、開閉ドア37を90度外側に開口する際、船外機36がドア枠38に接触しない位置に取付ける。さらに船外機下部取付金具43を取付ける位置は、船外機用外開きドア35の開閉ドア37を90度外側に開口し、ドア固定用フック44とフック固定金物45で開閉ドア37を固定し、船外機36を船外機上部取付金具41から取外し船外機下部取付金具43に移設した際、船外機36のスクリュウが水中に十分水没する位置に取付ける。
このように船外機用外開きドア35を構成する事により、室内で平常時においても妨げとならないように船外機36を配置する事が可能となると共に、非常時で気持ちが動転しているような状態においても、単に開閉ドア37を開けて船外機36を下部の船外機下部取付金具43に移設するという簡単な操作で、船外機36を平屋住宅1の外に固定し稼動させる事が可能となるため、津波が海岸から沖合いに向かって進行する引き波により平屋住宅1が沖合いまで流された場合でも、自力で安全に陸地まで戻る事が可能となった。
図6は、図5で説明した浮力室11の上部に浮力室11と一体となるように構築した平屋住宅1が大津波の水面に浮き上がった状態を立体図で示す。図5dで説明したように、船外機用外開きドア35の開閉ドア37を90度外側に開口し、ドア固定用フック44とフック固定金物45で開閉ドア37を固定し、船外機36を船外機上部取付金具41から取外して船外機下部取付金具43に移設し、平屋住宅1が水面46に浮かんで自走出来るようになった状態を示す。
以上、実施の形態に基づいて、本発明に係る津波対応浮上式小部屋(中央重り式)について詳細に説明してきたが、本発明は、以上の実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において各種の改変をなしても、本発明の技術的範囲に属するのはもちろんである。
図1、図2において、支柱10と基礎構造体との契合方法について記載していないが、古い神社の柱と置石のように、基礎構造体の一部に角穴を開け、支柱10の下部に逆凸部を形成し、基礎構造体の角穴と逆凸部を契合させる事により、地震等で平屋住宅が揺れた場合にも、住宅が基礎から外れて倒壊するのを防ぐと共に、大津波で平屋住宅が持ち上げられた場合には、自動的に角穴と逆凸部の契合が外れるように構成する事も、もちろん可能である。
図1、図2において、重り23の形状を直方体と説明したが、水中での重り23の安定性や揺れを考慮した場合、立方体、又は円柱形状の形をした重りを使用する事も、もちろん可能である。
図5、図6において、船外機36を取付けた壁の反対側の壁に出入口ドア6だけを取付けているが、一人で平屋住宅1に避難し、一人で平屋住宅1を自走させるような場合を想定すれば、その出入口ドア6の両側に前方を見渡す事が出来る透明な窓等を取付ける事により、より一層安全に平屋住宅1を自走させる事が可能となる。
この発明の実施の形態に係る、津波対応浮上式小部屋の基礎部と浮力室と平屋住宅を立体図で示すと共に、浮力室を部品の分解図で示す。 同実施の形態に係る、津波対応浮上式小部屋の基礎部と浮力室と平屋住宅を立体図で示す。 同実施の形態に係る、浮力室の上部に浮力室と一体となるように構築した平屋住宅を立体図で示す。 同実施の形態に係る、図3で説明した平屋住宅が、大津波の上に浮き上がった状態を立体図で示す。 同実施の形態に係る、船外機用ドアの取付け位置と、船外機用ドアに、船外機を取付けた状態を示す。さらに、浮力室と連結した平屋住宅が大津波の上に浮き上がった後、船外機用外開きドアを開けてドアを固定し、ドアに設置した船外機を下げて稼動させた状態を立体図で示す。 同実施の形態に係る、図5で説明した浮力室の上部に浮力室と一体となるように構築した平屋住宅が大津波の上に浮き上がった状態を立体図で示す。
1 平屋住宅
2 屋根
3 窓
4 壁面
5 ドア枠
6 出入口ドア
7 ドアハンドル
8 出入口
9 発泡ポリウレタンフォーム
10 支柱
11 浮力室
12 鋼板
13 鎖固定金具
14 床梁
15 下部梁
16 上部梁
17 基礎構造体
18 基礎構造体
19 基礎構造体
20 階段
21 基礎構造体
22 吊り金具
23 重り
24 鎖
25 基礎部
30 水面
35 船外機用外開きドア
36 船外機
37 開閉ドア
38 ドア枠
39 ドアハンドル
40 丁番
41 船外機上部取付金具
42 丁番
43 船外機下部取付金具
44 ドア固定用フック
45 フック固定金物
46 水面

Claims (3)

  1. 地盤に構築した基礎構造体の上部に、周囲を鋼板で囲い床部を面格子状に鋼板で塞ぎ、内部に発泡ポリスチレンフォームを嵌め込んだ浮力室を載せ、その浮力室の上部に浮力室と一体となるように平屋住宅を構築し、大津波が押し寄せた際、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅を、概ね水平状態を保った状態で水面に浮上させ、船外機用外開きドアを開けてドアを固定し、船外機用外開きドアの室内側に横向きに設置した船外機を下げて稼動させ、平屋住宅を自走させた事を特徴とする津波対応浮上式小部屋(中央重り式)。
  2. 地盤に構築した基礎構造体の中央に鋼鉄製の重りを配置し、重りに取付けた吊り金具に4本の鎖を取付け、浮上室の下部四隅に取付けた鎖固定金物と4本の鎖をそれぞれ結合した事を特徴とする請求項1に記載の津波対応浮上式小部屋(中央重り式)。
  3. 船外機用外開きドアの室内側に、船外機をドアに対して横方向に設置するための取付金具を上下2ヵ所に設置し、上部の取付金具に船外機を設置し、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅が大津波の上に浮き上がった後、ドアを90度開口して固定すると共に、船外機を下部の取付金具に移設して駆動させ、船外機の操作レバーを操作し、浮力室と一体となるように構築した平屋住宅の進行方向を変えた事を特徴とする請求項1と2に記載の津波対応浮上式小部屋(中央重り式)。
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