JP5637414B1 - 津波等災害シェルター - Google Patents

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Abstract

【課題】津波に流されるのを防ぐことができ、安全性が高い津波等災害シェルターを提供する。【解決手段】底板基礎11が設置面に設けられ、側部基礎12が底板基礎11の周縁から立ち上がり、底板基礎11と一体的に設けられている。シェルター本体13が、側部基礎12の内側で底板基礎11の上部に配置されている。シェルター本体13は、シェルター本体13の側壁と側部基礎12とを横方向に伸びて接続する定着アンカー29により側部基礎12に固定されている。外装部材14が、シェルター本体13の側面および上面との間に隙間をあけてシェルター本体13の側面および上面を覆うよう設けられている。衝撃吸収手段15が、シェルター本体13と外装部材14とに固定され、外装部材14に外側から加わる衝撃を吸収可能に外装部材を支持している。【選択図】図1

Description

本発明は、津波等災害シェルターに関する。
従来の津波シェルターとして、浮上型のもの、地下もしくは半地下に設置されるもの、屋上に設置されるもの、タワー状のもの、塔状のものなどがある。浮上型のものは球形状や船の形状(救命艇型)に形成されている(例えば、特許文献1参照)。地下に設置されるシェルターや、塔状、タワー状のものは数十人〜数百人が収容できるものがあるが、その他では、浮上型のものは球形状で3〜4人程度、救命艇型で20人程度、半地下あるいは屋上に設置されるものは主に住宅向けで3〜4人程度となっている。
特開2012−233306号公報
しかしながら、特許文献1に記載のような浮上型の津波シェルターは、津波で浮上したとき、どこに流されるかわからず、位置情報発信装置がついてたとしても流された場合にタイムリーに救出される可能性は限りなく低く、その動向は運任せという心許ない状態であった。また、激流の津波に巻き込まれた場合には、内部がきりもみ状態となり、危険であるという課題があった。さらに、収容人数が3〜4人程度と少ないものは、いざというとき内部に入れず取り残される人が出る可能性があるという課題があった。さらに、地下設置や塔状、タワー状の大規模なシェルターはきめ細かく設置することができず、離れた場所からの避難や、逃げ遅れた人の避難が間に合わなくなる危険性があるという課題もあった。加えて、計画から完成までの工期が長期間にわたること、工事費用が多額になること、建設後の保守費用が高上がりになりがちであることなどの課題もあった。
本考案は、このような課題に着目してなされたもので、子供たちや要介護者、妊産婦、高齢者などの社会的弱者や、職務上住民よりも先に避難できない警察・消防関係者など、逃げ遅れた人が津波に流されるのをギリギリまで助けることができ、安全性が高く、十数人〜数十人程度の収容人数を確保することができ、設置費用を低減してきめ細かく設置することができる津波等災害シェルターを提供することを目的とする。また、竜巻や巨大台風や高潮、地震による大規模火災といった災害からも人々を護り、さらには人のみならず通信インフラ設備などもこれらの災害から護ることができる災害シェルターとしての津波等災害シェルターを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る津波等災害シェルターは、設置面に設けられた底板基礎と、前記底板基礎の周縁から立ち上がる側部基礎と、前記側部基礎の内側で前記底板基礎の上部に設置されたシェルター本体とを有し、前記シェルター本体は、前記シェルター本体の側壁と前記側部基礎とを横方向に伸びて接続する定着アンカーにより前記側部基礎に固定されていることを特徴とする。
本発明に係る津波等災害シェルターは、シェルター本体が、横方向に伸びる定着アンカーにより側部基礎に固定されているため、上下方向の力に強く、津波により周囲の水位が上がってシェルター本体に浮力が作用しても、シェルター本体が浮き上がるのを防止することができる。また、シェルター本体を四方から定着アンカーで固定することにより、津波の襲来等により横方向から力がかかっても、シェルター本体が側部基礎から離れて転倒するのを防ぐことができる。このように、本発明に係る津波等災害シェルターは、津波に流されるのを防ぐことができ、安全性が高い。
本発明に係る津波等災害シェルターは、津波等の横方向からの力により滑動するのを防ぐために、側部基礎の一部または全体を地中に埋設するよう設置されるのが好ましい。本発明に係る津波等災害シェルターで、シェルター本体は、津波の襲来時に内部に水が入らないよう、ドアなどの開口部が水密性を有していることが好ましい。また、側壁や上部が、瓦礫等が当たっても穴が開かない程度の強度を有していることが好ましい。底板基礎および側部基礎は、現場打ちで施工されてもよく、プレキャスト工法で施工されてもよい。
本発明に係る津波等災害シェルターは、前記シェルター本体との間に隙間をあけて前記シェルター本体の側面および上面を覆う外装部材と、前記シェルター本体と前記外装部材とに固定され、前記外装部材に外側から加わる衝撃を吸収可能に前記外装部材を支持する衝撃吸収手段とを、有することが好ましい。この場合、津波や瓦礫等がシェルター本体を覆う外装部材に当たっても、外装部材に加わる衝撃を衝撃吸収手段により吸収することができ、シェルター本体が破損するのを防止することができる。衝撃吸収手段の衝撃吸収効果を高めるために、外装部材はシェルター本体側面および上面に固定されていることが好ましい。
本発明に係る津波等災害シェルターは、前記シェルター本体の側面上部に設けられ、前記シェルター本体の内部と外部とを通気可能な換気孔と、前記換気孔を開閉可能な換気弁とを、有することが好ましい。この場合、津波により周囲の水位が上がったとき、換気弁を閉じることにより、換気孔からシェルター本体に水が入るのを防ぐことができる。他の平常時には、換気弁を開けておくことにより、シェルター本体の内部の空気を換気することができる。換気効果を高めるため、換気孔は複数設けられていることが好ましい。また、外装部材を有する構成では、換気効果を高めるため、換気孔は外装部材を貫通して設けられることが好ましい。
本発明に係る津波等災害シェルターは、前記シェルター本体の側面で前記換気孔を覆い、下方が開口したフードを有することが好ましい。この場合、津波により換気孔より水位が上がっても、フードの内側に空気が溜まるため、この空気圧によりフードの内側から換気孔に水が入るのを防ぐことができる。このため、シェルター本体の内部に水が入るのを、より効果的に防ぐことができる。フードは、外装部材を有する構成では外装部材の側面に、外装部材を有さない構成ではシェルター本体の側面に取り付けられることが好ましい。
本発明に係る津波等災害シェルターは、前記外装部材との間に第1の間隔をあけて、前記シェルター本体の側面および上面を覆うよう設けられたガードバンパー、および、前記外装部材との間に、第1の間隔よりも広い第2の間隔をあけて、前記シェルター本体の側面を囲うよう設置された、複数の擁壁から成るガードウォールの、少なくとも一方を有していてもよい。ガードバンパーを有する場合、ガードバンパーにより、津波の波圧や、瓦礫類を含む漂流物からの衝撃を吸収・減衰させることができ、より大きな外力からシェルター本体を守ることができる。また、ガードウォールを有する場合、ガードウォールにより、船舶のような大型漂流物からシェルター本体を守ることができる。
本発明によれば、津波や巨大台風による高潮に人や重要設備が流されたり、竜巻や大規模火災から人を護ったりすることが可能な安全性の高い津波等災害シェルターを提供することができる。
本発明の実施の形態の津波等災害シェルターを示す横断面図である。 図1に示す津波等災害シェルターの縦断面図である。 図1に示す津波等災害シェルターの衝撃吸収手段の使用状態を示す(a)衝撃がかかる前、(b)衝撃がかかったときの側面図である。 図1に示す津波等災害シェルターの施工方法を示す横断面図である。 本発明の実施の形態の津波等災害シェルターの(a)ガードバンパーを有する設置例を示す斜視図、(b)さらにガードウォールを有する設置例を示す斜視図である。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図5は、本発明の実施の形態の津波等災害シェルターを示している。
図1および図2に示すように、津波等災害シェルター10は、底板基礎11と側部基礎12とシェルター本体13と外装部材14と衝撃吸収手段15とフード16とを有している。
底板基礎11は、鉄筋コンクリート製で、設置面に敷設されている。底板基礎11は、設置するシェルター本体13の底面よりもやや大きく形成されている。なお、設置面は、地面を掘削して水平に均して形成されている。側部基礎12は、鉄筋コンクリート製で、底板基礎11の周縁に沿って周縁から垂直に立ち上がり、上方に伸びている。側部基礎12は、側部基礎12と底板基礎11とを接続するよう設けられた鉄筋により、底板基礎11と一体的に設けられている。側部基礎12の大きさは、内側がシェルター本体13の側面と隙間を空けても良いし、隙間ができない大きさとすることもできる。
シェルター本体13は、内部に水が入らない水密性の構造の複数の部屋に分かれており、外部からの衝撃に強い高強度の構造を有している。シェルター本体13は、側方から出入りするための水密性の外ドアと内ドアとから成る二重ドア21と、上部から出入りするための水密性のハッチ22と、ハッチ22から床に降りるためのハシゴ23などを有している。また、シェルター本体13は、側面上部に、外部の様子を伺うための水密性の窓37を複数有している。また、シェルター本体13は、内部に水や非常食をはじめとする災害用品を備蓄可能になっている。
シェルター本体13は、側面上部に、シェルター本体13の内部と外部とを通気可能な複数の換気孔24と、各換気孔24に取り付けられた複数の換気筒25と、各換気筒25を開閉可能な換気弁26とを有している。換気弁26は、閉じたときシェルター本体13の外部からの流体の侵入を阻止し、開いたとき両方向に流体を通すよう構成されている。
シェルター本体13は、側部基礎12の内側で底板基礎11の上部に設置され、水密性のドア21の箇所を除く下部が側部基礎12により包囲されている。シェルター本体13は、側部基礎12と底板基礎11との間に隙間をあけて配置された場合は、その隙間にウレタン様の断熱材27が充填され、隙間をあけない場合は、そのまま固定される。また、隙間をあけた場合、シェルター本体13は、横方向の滑動を防止するために、側部基礎12との隙間に、その隙間を埋めるよう設けられた堅木28が挿入されている。シェルター本体13は、シェルター本体13の側壁と側部基礎12とを横方向、特に水平方向に伸びて接続する定着アンカー29により、側部基礎12に固定されている。定着アンカー29は、シェルター本体13を包囲するよう所定の間隔で多数配置され、四方からシェルター本体13を固定するよう取り付けられている。
外装部材14は、不燃性のサイディング板や耐熱性の高いタイル材などから成り、側部基礎12の上部から上方に向かって立ち上がり、ドア21およびハッチ22の箇所を除いて、側部基礎12に固定されたシェルター本体13の側面および上面を外側から覆うよう設けられている。外装部材14は、側部基礎12の上部に固定されている。外装部材14は、シェルター本体13の側面および上面との間に隙間をあけて配置され、その隙間にウレタン様の断熱材30が充填されている。外装部材14は、各換気孔24に連通する複数の貫通孔31を有しており、各換気筒25が各貫通孔31を外部まで貫通して取り付けられている。
衝撃吸収手段15は、シェルター本体13と外装部材14とに固定され、外装部材14に外側から加わる衝撃を吸収可能に外装部材14を支持している。衝撃吸収手段15は、外装部材14とシェルター本体13の側面および上面との隙間に、所定の間隔をあけて多数設けられている。図3に示すように、衝撃吸収手段15は、1対の支持コーン32と、支持ボルト33と、1対のスプリング34とを有している。1対の支持コーン32は、外装部材14の内壁とシェルター本体13の外壁とに対向して取り付けられている。支持ボルト33は、各支持コーン32の頂点を貫通し、外装部材14の内壁とシェルター本体13の外壁との間に間隔をあけて各支持コーン32を連結するよう設けられている。1対のスプリング34は、支持ボルト33の一方の端面と外装部材14の内壁との間、および支持ボルト33の他方の端面とシェルター本体13の外壁との間を接続するよう、支持ボルト33の長さ方向に沿って伸縮可能に設けられている。
図3(b)に示すように、衝撃吸収手段15は、外装部材14に衝撃荷重(応力)が加わったとき、スプリング34が弾性限界まで縮んで応力を吸収すると共に、各支持コーン32が破壊されてさらに応力を吸収するよう構成されている。これにより、衝撃吸収手段15は、外装部材14がシェルター本体13に与える衝撃を吸収可能になっている。
フード16は、複数から成り、各換気筒25に対応して設けられている。各フード16は、外装部材14を貫通して取り付けられた各換気筒25の外部側の開口をそれぞれ覆うよう、外装部材14の側面に外側から取り付けられている。各フード16は、各換気筒25の開口に被せるよう設けられ、各換気筒25の開口の前方、上方および両側方を覆い、下方が開口している。また、フード16は、シェルター本体13の内部と外部とを通気可能な通気孔35と、通気孔35を開閉可能な通気弁36とを有している。通気弁36は、閉じたときフード16の外部からの流体の侵入を阻止し、開いたとき両方向に流体を通すよう構成されている。
津波等災害シェルター10は、以下のようにして設置することができる。まず、図4(a)に示すように、設置位置の地盤を掘削し、水平な設置面を形成する。設置面の上に、底板基礎11を形成し、さらに底板基礎11と一体的に側部基礎12の鉄筋を配筋する。次に、図4(b)に示すように、シェルター本体13との間に隙間を設ける場合は、底板基礎11の上に断熱材27を敷き、その上にシェルター本体13を載せ、定着アンカー29で側部基礎12の鉄筋とシェルター本体13とを固定する。次に、図4(c)に示すように、滑動防止用の堅木28および断熱材27を、側部基礎12とシェルター本体13との隙間に挿入するとともに、側部基礎12のコンクリートを打設する。シェルター本体13との間に隙間を設けない場合は、定着アンカー29でそのまま側部基礎12の鉄筋とシェルター本体13とを固定する。また、側部基礎12の周囲の地盤を埋め戻す。その後、外装部材14、衝撃吸収手段15、フード16などを取り付ける。
次に、作用について説明する。
津波等災害シェルター10は、シェルター本体13単体で水中にある場合、浮力により不安定な状態となることが考えられることから、その防止策として底板基礎11および側部基礎12の重量を加えて浮力に対向させており、安定した状態を保つことができる。シェルター本体13が、水平方向に伸びる定着アンカー29により側部基礎12に固定されているため、上下方向の力に強く、津波により周囲の水位が上がってシェルター本体13に浮力が作用しても、シェルター本体13が浮き上がるのを防止することができる。また、シェルター本体13が四方から定着アンカー29で固定されているため、津波の襲来等により横方向から力がかかっても、シェルター本体13が側部基礎12から離れて転倒するのを防ぐことができる。このように、津波等災害シェルター10は、津波に流されるのを防ぐことができ、安全性が高い。
津波等災害シェルター10は、津波や瓦礫等がシェルター本体13を覆う外装部材14に当たっても、外装部材14に加わる衝撃を衝撃吸収手段15により吸収することができ、シェルター本体13が破損するのを防止することができる。また、シェルター本体13も外部からの衝撃に強い高強度の構造を有し、水密性が高いため、外壁や天井が容易に破損せず、水が浸入するのを防ぐことができる。
津波等災害シェルター10は、津波により換気筒25の開口よりも水位が上がっても、換気弁26を閉じることにより、換気孔24からシェルター本体13に水が入るのを防ぐことができる。また、このとき、フード16の内側に空気が溜まるため、フード16の内側から換気筒25に水が入るのを防ぐことができ、シェルター本体13の内部に水が入るのを、換気弁26と共に二重に防ぐことができる。水が引いても水位がフード16の開口より下がらないときや、フード16の開口が泥や瓦礫などで塞がれたときには、換気弁26と共に通気弁36を開けることにより、シェルター本体13の内部の空気を換気することができる。他の平常時には、換気弁26を開けておくことにより、シェルター本体13の内部の空気を換気することができる。
津波等災害シェルター10は、状況に応じて、換気弁26および通気弁36を以下のように操作することが好ましい。平常時には、シェルター本体13の内部を換気するために、換気弁26は開けておく。また、通気弁36は、閉めておくことが好ましいが、開けておいてもよい。津波により換気筒25の開口よりも水位が上がりそうなときには、浸水を防ぐため、換気弁26および通気弁36は閉めておく。水が引いても水位がフード16の開口より下がらないときや、フード16の開口が泥や瓦礫などで塞がれたときには、シェルター本体13の内部の空気を換気するために、換気弁26および通気弁36は開けておく。
このように、津波等災害シェルター10は、すぐに逃げ込める地上設置型であり、逃げ遅れる人を一人でも多く救うことができる。また、シェルター本体13にPCコンクリートボックスを利用することにより、工場製造から設置工事完了まで約3週間で行うことができ、迅速に設置することができる。また、厳寒や酷暑、火災、油や劇薬の流出などから避難者を保護することができる。また、完全に密封されても、計画収容人数であれば、72時間生存可能な設計にすることができる。また、平常時は、防災備蓄倉庫などとして活用することができる。
なお、図5(a)に示すように、津波等災害シェルター10は、外装部材14との間に所定の間隔をあけて、シェルター本体13の側面および上面を覆うよう設けられたガードバンパー51を有していてもよい。この場合、ガードバンパー51により、津波の波圧や、瓦礫類を含む漂流物からの衝撃を吸収・減衰させることができ、衝撃吸収手段15の作用と相まってより大きな外力からシェルター本体13を守ることができる。
ガードバンパー51は、例えば、断面がC型または矩形状で、幅数cm〜数十cmほどの中空の帯状部材から成ることが好ましい。材質は、軽量かつ弾性変形特性のあるGFRPやCFRPなどの複合樹脂材が好ましいが、アルミなどの軽合金の押出材や、竹(棹、半割)であってもよい。また、材料の仕上げとしては、樹脂素材の場合は素地のままでもよく、着色されていてもよい。また、樹脂材や軽合金材の場合には、表面に木目などの柄や模様を再現するための塗装もしくはフィルム(シート)材で表層を仕上げてもよい。
ガードバンパー51は、ドア21の前面にも設けられていてもよい。この場合、漂流物でドアを塞いでしまうことを防ぎ、脱出のための空間確保効果が見込める。ガードバンパー51は、外壁部材14と並行に取り付けられてもよく、強い応力に対抗するために、図5(a)に示すような外側に膨らんだアーチ形状に取り付けられてもよい。また、取り付ける際には、四隅および中間に立てた支柱や、外装部材14から突き出した支持材によって取り付けられることが好ましい。その支持材は、ガードバンパー51の保持力を補いながら、さらに衝撃吸収力を高めるために、衝撃吸収手段15と同等のものが好ましい。
ガードバンパー51の取付形態としては、めくら張り(隙間をとらず突き付けで重ねる)でもよく、図5(a)に示すような目透かし張り(バンパーの幅以下〜幅以上の隙間をとる)でもよいが、津波に流された人が掴まりやすいことや、ハッチ22に逃げ込む人が昇る際の手がかりとなることを考慮すれば、目透かし張りとするのが好ましい。
また、図5(b)に示すように、敷地に余裕があり、船舶のような大型漂流物の襲来が予測される場所では、津波等災害シェルター10は、ガードバンパー51のさらに外側に、シェルター本体13の側面を囲うよう設置された、複数のL型擁壁から成るガードウォール52を有していてもよい。この場合、ガードウォール52により、船舶のような大型漂流物からシェルター本体13を守ることができる。特に、出入口となるドア21への直撃を防ぐために、ドア21の前面に設けられることが好ましい。
ガードウォール52は、平面形状が矩形状であっても、図5(b)に示すような台形状であってもよい。台形状の場合には、複数並べることによって応力への抵抗力を増すことができる。ガードウォール52の材質は、堅牢なコンクリート製でもよいし、鋼材にパネルを組み合せた構造のものでもよい。コンクリート製の場合は、工場製造のプレキャスト(PC)でもよく、現場施工でもよい。このとき、本体と同時施工であっても、後施工であってもよい。また、鋼材とパネルを組み合わせた構造の場合は、例えば、鋼材がトラス材などから成り、パネルが鋼製やFRP製のハニカムコアなどから形成されてもよい。
ガードウォール52は、L型の両端や中間に、支えとなるハンチもしくは支持材を設けて補強されていてもよい。また、ガードウォール52は、底板基礎11や側部基礎12から独立して設置されてもよく、底板基礎11や側部基礎12と緊結していてもよい。底板基礎11や側部基礎12から独立している場合は、大型漂流物の衝撃力を受けても、ずれることで吸収しながら基礎で踏みとどまる効果が得られる。底板基礎11や側部基礎12と緊結している場合は、底板基礎11や側部基礎12と一体的な構造に近くなり、全体の質量を増すことでより堅固な構造とすることができる。
なお、津波等災害シェルター10は、津波災害以外にも転用可能であり、例えば、台風や高潮のシェルター、竜巻シェルターとして利用することができる。また、人命救助だけでなく、通信設備などの緊急時のインフラ設備の保護にも活用することができる。
10 津波等災害シェルター
11 底板基礎
12 側部基礎
13 シェルター本体
21 ドア
22 ハッチ
23 ハシゴ
24 換気孔
25 換気筒
26 換気弁
27 断熱材
28 堅木
29 定着アンカー
37 窓
14 外装部材
30 断熱材
31 貫通孔
15 衝撃吸収手段
32 支持コーン
33 支持ボルト
34 スプリング
16 フード
35 通気孔
36 通気弁
51 ガードバンパー
52 ガードウォール

Claims (5)

  1. 設置面に設けられた底板基礎と、
    前記底板基礎の周縁から立ち上がる側部基礎と、
    前記側部基礎の内側で前記底板基礎の上部に設置されたシェルター本体とを有し、
    前記シェルター本体は、前記シェルター本体の側壁と前記側部基礎とを横方向に伸びて接続する定着アンカーにより前記側部基礎に固定されていることを
    特徴とする津波等災害シェルター。
  2. 前記シェルター本体との間に隙間をあけて前記シェルター本体の側面および上面を覆う外装部材と、
    前記シェルター本体と前記外装部材とに固定され、前記外装部材に外側から加わる衝撃を吸収可能に前記外装部材を支持する衝撃吸収手段とを、
    有することを特徴とする請求項1記載の津波等災害シェルター。
  3. 前記シェルター本体の側面上部に設けられ、前記シェルター本体の内部と外部とを通気可能な換気孔と、
    前記換気孔を開閉可能な換気弁とを、
    有することを特徴とする請求項1または2記載の津波等災害シェルター。
  4. 前記シェルター本体の側面で前記換気孔を覆い、下方が開口したフードを有することを特徴とする請求項3記載の津波等災害シェルター。
  5. 前記外装部材との間に第1の間隔をあけて、前記シェルター本体の側面および上面を覆うよう設けられたガードバンパー、および、前記外装部材との間に、第1の間隔よりも広い第2の間隔をあけて、前記シェルター本体の側面を囲うよう設置された、複数の擁壁から成るガードウォールの、少なくとも一方を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の津波等災害シェルター。
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