JP2014189254A - 車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの自動停止後にメインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に足りていない場合であっても、エンジンを再始動し得る車両を提供する。
【解決手段】モータジェネレータ(21)と、力行運転時にはモータジェネレータの電源となると共に、発電運転時にはモータジェネレータで回生した電力を蓄えるメインバッテリ(41)と、モータジェネレータ以外の電気負荷の電源となるサブバッテリ(42)と、メインバッテリとサブバッテリとを断接する断接手段(43)と、力行運転時に断接手段を切断状態に、発電運転時に前記断接手段を接続状態する断接手段制御手段(51)と、自動停止許可条件が成立したときエンジンを自動停止させ、自動停止解除条件が成立したときエンジンを始動させる手段(51)と、緊急時に断接手段を接続状態にしてモータジェネレータを力行運転させる緊急時制御手段(51)とを備える。
【選択図】図5

Description

この発明は車両、特に二つのバッテリを有するものに関する。
車両の電気負荷に電力を供給するメインバッテリと、スタータモータに電力を供給するサブバッテリとを備えるものがある(特許文献1参照)。このものでは、サブバッテリが劣化している場合、メインバッテリ及びスタータ間に設けられたリレーを接続状態にして、メインバッテリとサブバッテリの双方からスタータに電力を供給することでスタータを駆動させている。
特開2009−222001号公報
ところで、エンジンの自動停止後にメインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に足りずエンジンを再始動できないことがある。例えば市街地での停車時にエンジンの自動停止が行われた後にエンジンを再始動できないとなると、円滑な交通の邪魔になり得る。従って、アイドルストップ状態でエンジンを再始動できない緊急時に予め備えておくことが必要である。しかしながら、上記特許文献1の技術にこうした緊急時については一切記載がない。
そこで本発明は、エンジンの自動停止後にメインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に足りていない場合であっても、エンジンを再始動し得る車両を提供することを目的とする。
本発明の車両は、力行運転を行ってエンジンをクランキングすると共に、発電運転が可能なモータジェネレータを備えている。さらに、前記力行運転時にモータジェネレータの電源となると共に、前記発電運転時にモータジェネレータで回生した電力を蓄えるメインバッテリと、前記モータジェネレータ以外の電気負荷の電源となるサブバッテリとを備えている。また、前記メインバッテリと前記サブバッテリとを断接する断接手段と、前記力行運転時に前記断接手段を切断状態に、前記発電運転時に前記断接手段を接続状態する断接手段制御手段とを備えている。また、自動停止許可条件が成立したときエンジンを自動停止させ、自動停止解除条件が成立したときエンジンを始動させるエンジン自動停止・再始動手段を備えている。そして、前記エンジンの自動停止状態でエンジンを始動できない緊急時に前記断接手段を接続状態にして前記モータジェネレータを力行運転させる緊急時制御手段を備える。
本発明によれば、メインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に満たない状態でエンジンの自動停止が行われた後であっても、サブバッテリからモータジェネレータの電源を採ることでエンジンを再始動できる。
本発明の第1実施形態の車両の駆動装置の概略構成図である。 ガソリンエンジンの制御システム図である。 第1実施形態のエンジン再始動からのタイミングチャートである。 第1実施形態のトルクアシストを説明するためのフローチャートである。 二つのバッテリを用いたトルクアシスト車両に用いる第1実施形態の電源装置の概略構成図である。 アイドストップからのエンジン再始動時のエンジン回転速度、緊急スイッチ、リレー、警告灯、メインバッテリ電圧、サブバッテリ電圧などの変化を示すタイミングチャートである。 緊急時のリレー制御を説明するためのフローチャートである。 モータジェネレータの力行運転制御を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態の車両1の駆動装置の概略構成図、図5は二つのバッテリ41、42を用いたトルクアシスト車両に用いる本実施形態の電源装置の概略構成図である。図1において車両1には、エンジン2、モータジェネレータ21、エアコン用コンプレッサ31を有している。すなわち、エンジン2の出力軸3、モータジェネレータ21の回転軸22、エアコン用コンプレッサ31の回転軸32が平行に配置され、出力軸3の一端にクランクプーリ4が、回転軸22、32に各プーリ23、33が取り付けられている。これら3つの各プーリ4、23、33にはベルト5が掛け回され、エンジン2の出力軸3、回転軸23、33の間はベルト5によって動力が伝達(伝導)される。
エンジン2にはエンジンの始動に用いるスタータ6も備えている。エンジン2の出力軸3の他端にはトルクコンバータ8、ベルト式の自動変速機9が接続されている。トルクコンバータ8は図示しないポンプインペラ、タービンランナを有する。ベルト式の自動変速機9は図示しないプライマリプーリ、セカンダリプーリ、これらプーリに掛け回されるスチールベルトを有する。エンジン2の回転駆動力はこれらトルクコンバータ8、自動変速機9を介して最終的に車両駆動輪(図示しない)に伝達される。
車両1の電源として、メインバッテリ41とサブバッテリ42を備える。いずれも14Vバッテリである。2つのバッテリ41、42の間は並列された2つのリレー43(断接手段)によって接続する。すなわち、メインバッテリ41にはバッテリ電圧の一時的な低下があっても機能が低下しない電気負荷(以下「第1電気負荷」という。)44を、サブバッテリ42にはバッテリ電圧の一時的な低下があると機能が低下する電気負荷(以下「第2電気負荷」という。)45を接続する(図5参照)。第1電気負荷44には、モータジェネレータ21やスタータ6がある。第2電気負荷45には後述するように、コントロールユニット61、62、63、エアコン用オートアンプ64、コンビネーションメータ66がある。2つのバッテリ41、42をリレー43で接続し、アイドルストップ後にエンジン始動を行わせるときにはリレー43を切断した上でモータジェネレータ21に力行運転を行わせ、これによってエンジンを始動する。また、後述するトルクアシストを行うときには、リレー43を切断した上でモータジェネレータ21に力行運転を行わせ、この力行運転に伴うモータジェネレータトルクをアシストトルクとしてエンジントルクに付加する。リレー43を2つ並列にして設けているのは、いずれか一方が故障しても支障がないようにするためである。
上記のスタータ6、モータジェネレータ21は、メインバッテリ41とリレー43の間に接続され、電力はメインバッテリ41から供給される。なお、モータジェネレータ21は交流機から構成されているため、メインバッテリ41からの直流を交流に変換するインバータ24を付属している。
エンジン2、スタータ6及びモータジェネレータ21を制御するため、エンジンコントロールモジュール51を備える。
ここで、ガソリンエンジンの構成を図2を参照して概説すると、図2はガソリンエンジンの制御システム図である。各吸気ポート(図示しない)には燃料噴射弁7が設けられている。燃料噴射弁7は、燃料をエンジン2に間欠的に供給するものである。
吸気通路11には電子制御のスロットル弁12を備え、スロットルモータ13によってスロットル弁12の開度(以下、「スロットル開度」という。)が制御される。実際のスロットル開度はスロットルセンサ14により検出され、エンジンコントロールモジュール51に入力されている。
エンジンコントロールモジュール51には、アクセルセンサ53からのアクセル開度(アクセルペダル52の踏込量)の信号、クランク角センサ54からのクランク角の信号、エアフローメータ55からの吸入空気量の信号が入力されている。クランク角センサ54の信号からはエンジン2の回転速度が算出される。エンジンコントロールモジュール51では、これらの信号に基づいて目標吸入空気量及び目標燃料噴射量を算出し、目標吸入空気量及び目標燃料噴射量が得られるようにスロットルモータ13及び各燃料噴射弁7に指令を出す。
ここで、吸入空気量の制御について概説する(特開平9−287513号公報参照)。アクセル開度APOとエンジン回転速度Neとから所定のマップを検索することにより目標基本吸入空気量及び目標当量比tDMLをそれぞれ算出する。目標基本吸入空気量を目標当量比tDMLで除算した値を目標吸入空気量とする。そして、この目標吸入空気量とエンジン回転速度から所定のマップを検索することにより目標スロットル弁開度を求める。目標スロットル弁開度を指令値に変換してスロットルモータ13に出力する。
次に、燃料噴射(燃料噴射量及び燃料噴射時期)の制御について概説する。エアフローメータ55の出力をA/D変換し、リニアライズして吸入空気量Qaを算出する。この吸入空気量Qaとエンジン回転速度Neから、ほぼ理論空燃比(当量比=1.0)の混合気が得られる基本噴射パルス幅Tp0[ms]を、Tp0=K×Qa/Ne(ただし、Kは定数)として求める。次に、
Tp=Tp0×Fload+Tp-1×(1−Fload)
ただし、Fload:加重平均係数、
Tp-1:前回のTp、
の式によりシリンダ空気量相当パルス幅Tp[ms]を求める。これは、シリンダ(燃焼室)に流入する空気量(つまりシリンダ空気量)がエアフロメータ部での吸入空気量に対して応答遅れを有するので、この応答遅れを一次遅れで近似したものである。一次遅れの係数である加重平均係数Fload[無名数]は、回転速度Ne及びシリンダ容積Vの積Ne・Vと吸気管の総流路面積Aaから所定のマップを検索することにより求める。このようにして求めたシリンダ空気量相当パルス幅Tpに基づいて、燃料噴射弁7に与える燃料噴射パルス幅Ti[ms]を、
Ti=Tp×tDML×(α+αm−1)×2+Ts
ただし、tDML:目標当量比[無名数]、
α:空燃比フィードバック補正係数[無名数]、
αm:空燃比学習値[無名数]、
Ts:無効噴射パルス幅[無名数]、
の式により算出する。そして、所定の燃料噴射時期になったときにこの燃料噴射パルス幅Tiの期間、燃料噴射弁7を開く。
なお、ガソリンエンジン2では、燃焼室(シリンダ)に臨んで点火プラグを備えている。エンジンコントロールモジュール51では、圧縮上死点前の所定の時期に点火コイルの一次側電流を遮断することにより点火プラグに火花を発生させ、これによって燃焼室内の混合気に点火する。
また、エンジンコントロールモジュール51ではスタータスイッチ56からの信号に基づいて初回の始動要求があると判断したときにはスタータ6を駆動しエンジン2を始動させる。
また、エンジンコントロールモジュール51(自動停止手段)では、燃費向上を目的としてアイドルストップ制御を行う。アイドルストップ許可条件が成立したときには、燃料噴射弁7から吸気ポートへの燃料噴射を遮断してエンジン2を自動停止する。これによって無駄な燃料消費を低減する。
その後、アイドルストップ解除条件が成立したときにはモータジェネレータ21をスタータとして用いてエンジン2をクランキングし、燃料噴射弁7からの燃料噴射と点火プラグによる火花点火とを再開しエンジン2を再始動する。
このように、モータジェネレータ21をアイドルストップからのエンジン再始動用として専ら用いることで、スタータ6の使用頻度を減らしてスタータ6を保護する。なお、スタータ6やモータジェネレータ21を駆動するときには、エンジンコントロールモジュール51により2つのリレー43をともに遮断して、メインバッテリ41とサブバッテリ42を電気的に切り離す。これによって、エンジン2の始動操作に伴いサブバッテリ42の電圧が変動することを防止する。
図1に戻り、車両1には自動変速機用コントロールユニット61を備える。自動変速機用コントロールユニット61では、車速とスロットル開度とから定まる車両の走行条件に応じて、自動変速機9の変速比を無段階に制御する。また、ポンプインペラ、タービンランナを有するトルクコンバータ8には、ポンプインペラとタービンランナとを締結・開放する機械式のロックアップクラッチを備えている。ロックアップクラッチを締結する車両の走行域はロックアップ領域(車速とスロットル開度とをパラメータとしている)として予め定めている。自動変速機用コントロールユニット61では車両の走行条件がロックアップ領域となったとき、ロックアップクラッチを締結してエンジン2と変速機9とを直結状態とし、車両の走行条件がロックアップ領域とないときにはロックアップクラッチを開放する。エンジン2と変速機9とを直結状態としたときにはトルクコンバータ8でのトルクの吸収がなくなり、その分燃費が良くなる。
車両1にはまた、ビークルダイナミックコントロール(Vehicle Dynamics Control)ユニット62、車速感応式の電動パワーステアリング(Electric Power Steering)用コントロールユニット63、エアコン用オートアンプ64、コンビネーションメータ66を備える。ビークルダイナミックコントロールユニット62は、車両の横滑りや尻振りを起こしそうになると、横滑り状態をセンサが検知し、ブレーキ制御とエンジン出力制御により走行時の車両安定性を向上させるものである。車速感応式電動パワーステアリング用コントロールユニット63では、トルクセンサからの操舵トルク及び車速から最適なアシストトルク信号をEPSモータに出力する。
エンジンコントロールモジュール51と3つの各コントロールユニット61〜63、エアコン用オートアンプ64、コンビネーションメータ66の間はCAN(Controller Area Network)で接続している。
さて、モータジェネレータ21を使用する範囲をエンジンの始動用のみにとどめるのではなく車両走行中のトルクアシスト用にまで拡大することができれば、運転性がよくなると本発明者が思い至った。
ここで、エンジンの出力軸にベルト及びプーリを介してモータジェネレータを機械的に結合し、このモータジェネレータでエンジンの始動を行う従来装置がある。しかしながら、従来装置では、モータジェネレータをエンジンの始動用に用いる場合しか考慮していない。車両走行中のトルクアシストに拡大した場合のモータジェネレータの設計・制御方法については一切記載がない。
そこで本発明の第1実施形態では、アイドルストップからの再始動用に用いているモータジェネレータ21の使用範囲を車両走行中のトルクアシストにまで拡大する。すなわち、アイドルストップからのエンジン2の再始動後かつ車両1の走行開始後にエンジン回転速度が予め定めた所定の回転速度域にある場合に限ってモータジェネレータ21を用いたトルクアシストを許可する。トルクアシストの許可中にエンジン回転速度が所定の回転速度域を外れたときにはトルクアシストを禁止する。
そして、トルクアシストを許可するときには、エンジン2をトルクアシストするよう、メインバッテリ41を電源として用いてモータジェネレータ21に所定のアシストトルクを発生させ、トルクアシストを禁止するときにはアシストトルクを発生させない。これによって、エンジン2の再始動後かつ車両1の走行開始後に良好な加速応答性(運転性)が得られるようにする。
メインバッテリ41、サブバッテリ42の各電圧はモニターし、エンジンコントロールモジュール51に入力させておく。エンジンコントロールモジュール51ではメインバッテリ41、サブバッテリ42の各電流に基づいてメインバッテリ41のバッテリ残容量(SOC:State Of Charge)を算出し、このバッテリ残容量に基づいてメインバッテリ41の充放電の収支を管理する。メインバッテリ41、サブバッテリ42の電流は各電流センサ47、48によって検出する(図5参照)。
インバータ24とエンジンコントロールモジュール51とは、LIN(Local Interconnect Network)で接続している。このLINを介してエンジンコントロールモジュール51がインバータ24に対して、モータジェネレータ21を駆動するのか、それともモータジェネレータ21で発電させるのか、モータとして駆動するためにどのくらいの電流を流すのか等を指令する。
エンジン2の回転はクランクプーリ4、プーリ23およびベルト5を介し増速されてモータジェネレータ21に伝達される。第1実施形態では、2つのプーリ4、23およびベルト5を介しての増速比は2.6であり、エンジン2の回転速度が5000rpmのときモータジェネレータの回転速度は13000rpmとなる。なお、増速比は2.6の場合に限られるものでない。
エンジン2およびモータジェレータ21には回転振動の共振点が存在する。この回転振動の共振点はエンジン2の回転速度で1000rpmより低い回転速度域に存在する。ベルト5の張力が低い状態でトルクアシストを実行すると、エンジン2およびモータジェネレータ21の回転振動の共振により(共振回転速度域で)ベルト滑りが発生し、ベルト5に鳴きが発生してしまう恐れがある。
一方、この共振によるベルト滑りを防止するためにベルト5の張力を高くすると、クランクプーリ4とベルト5との間でのフリクションが増大してしまい燃費悪化を招くことになる。クランクプーリ4とベルト5との間でのフリクション増大による燃費悪化は避けなければならず、ベルト張力を高めに設定することはできない。
したがって、共振によるベルト滑り防止を考え、エンジン2の回転速度が1000rpm(第1閾値)より高い回転速度域(モータジェネレータ回転速度が2600rpmより高い中・高回転速度域)でトルクアシストを許可し、エンジンの回転速度が1000rpm(第1閾値)以下の回転速度域(モータジェネレータ回転速度が2600rpm以下の低回転速度域)ではトルクアシストを禁止することとしている。
エンジン2の再始動後かつ車両1の走行開始後にエンジン回転速度が第1閾値を超えているときにモータジェネレータ21を用いて行うトルクアシストについて図3を参照してさらに説明する。図3はエンジン再始動の開始からエンジン回転速度、車両トルク、車速、アクセル開度がどのように変化するのかをモデルで示したタイミングチャートである。ここで、「車両トルク」とは車両の駆動に用いられるトルクのことで、通常はエンジントルクが車両トルクとなる。一方、モータジェネレータ21によるトルクアシストがあるときには、このアシストトルクとエンジントルクの合計が車両トルクとなる。図3の下方に示した2つのフラグについては後述する。
t1のタイミングでアイドルストップ許可条件が不成立となり、モータジェネレータ21を用いてエンジン2のクランキングを行うと共に、燃料噴射弁7からの燃料噴射及び点火プラグによる火花点火を再開する。これによってエンジン2が燃焼を開始すればエンジン回転速度が急上昇するが、所定の完爆判定回転速度を横切るt2のタイミングでエンジン2が再始動したと判定される。
一方、t2の付近で運転者がアクセルペダル52を少し踏み込んだため、燃料噴射弁7からの燃料噴射量(Tp)と空入空気量Qaとが増加する。これによって、エンジン回転速度が上昇し車両トルク(=エンジントルク)が増加するので、車両1がt3のタイミングより走行を開始し、車速がゆっくりと上昇している。車両1を発進させた後もアクセル開度は一定であるので、エンジン回転速度と車両トルクとはt3のタイミングを過ぎた辺りで一定値へと落ち着く。
次に、t5のタイミングで運転者がアクセルペダル52を踏み込んだとすると、アクセル開度の増加に応じてエンジン回転速度が上昇する。エンジン回転速度が第1閾値RPMLOKを超えるt6のタイミングでモータジェネレータ21の低回転速度域を外れたと判断し、メインバッテリ41からインバータ24に電流を流してモータジェネレータ21をモータとして駆動する。これによって、モータジェネレータ21の低回転速度域を外れたモータジェネレータ21の中・高回転速度域ではエンジントルクにモータトルクが加わり(トルクアシスト)、運転者の望む加速が直ぐに得られることとなる。この場合、モータジェネレータ21が発生するトルクはゼロから漸増して最大トルクとなるようにする(図3の第2段目参照)。
一方、モータジェネレータ21によるトルクアシスト分をエンジン2の発生するトルクで賄おうとすると、燃料噴射弁7からの燃料供給を増量補正しなければならず、それだけ燃料消費が多くなり、燃費が悪くなる。これに対して、車両1の減速時にモータジェネレータ21により運動エネルギーを電気エネルギーとして回収しその回収した電気エネルギーをメインバッテリ41に蓄えておく。そして、エンジン回転速度が第1閾値RPMLOKを超えたときにこの電気エネルギーを蓄えたメインバッテリ41を電源として用いてモータジェネレータ21にアシストトルクを発生させるのであれば、燃料を消費することがないので、燃費を悪くすることがない。また、モータジェネレータ21はエンジン2よりも応答良くトルクを発生することができる。応答が良ければ、運転者がアクセルペダルを踏み込み過ぎることを避けることができる。
エンジンコントロールモジュール51で行われるこのモータジェネレータ21を用いてのトルクアシストを、図4のフローチャートを参照して詳述する。図4のフローは一定時間毎(例えば10ms毎)に実行する。
ステップ1でエンジン2の初回始動後であるか否かをみる。エンジン2の初回始動はスタータ6を用いるものである。エンジン2の初回始動後でないときにはそのまま今回の処理を終了する。
エンジン2の初回始動後であるときにエンジン2の再始動後であるか否かをみる。エンジン2の再始動とは、アイドルストップからのエンジン始動のことである。アイドルストップからのエンジン始動はモータジェネレータ21によって行われるので、車両停止中にモータジェネレータ21が作動したときにアイドルストップからのエンジン始動が行われたと判断すればよい。アイドルストップからのエンジン始動が行われていなければそのまま今回の処理を終了する。
アイドルストップからのエンジン始動が行われた後であればステップ3に進み、車両1の走行中であるか否かをみる。車速がゼロまたはゼロに近い値以下であるときには車両の停止中(走行中でない)と判断してそのまま今回の処理を終了する。
車速がゼロでないときまたはゼロに近い値を超えているときには車両の走行中であると判断してステップ4に進み、トルクアシスト許可条件が成立しているか否かをみる。すなわち、次の〈1〉、〈2〉の全ての条件が成立してないときにトルクアシスト許可条件が成立したと判断する。言い換えると、次の〈1〉、〈2〉のいずれかの条件でも成立するときにはトルクアシスト許可条件が成立しないと判断しトルクアシストを禁止する。
〈1〉ロックアップクラッチを開放しているとき、
〈2〉メインバッテリ41のSOCがトルクアシスト許可値未満であるとき、
上記〈1〉のときにトルクアシストを禁止するのは、ロックアップクラッチを開放しているときにエンジン2にアシストトルクを加えても、アシストトルクの一部がトルクコンバータ8で吸収されてしまい、トルク伝達の効率が悪いためである。一方、ロックアップクラッチを締結しエンジン2と変速機9とを直結状態としているときにエンジン2に対してアシストトルクを加えるのであれば、アシストトルクの分が車両トルクの増加となるので、トルク伝達の効率が悪くなることがない。
上記〈2〉のときにトルクアシストを禁止する、言い換えるとメインバッテリ41のSOCがトルクアシスト許可値以上であるときにトルクアシストを許可することとしている。
このように本実施形態では、車両挙動制御装置との干渉を主に防止する観点からトルクアシストを許可する条件を限定している。
上記〈1〉と〈2〉の両方とも成立していないときにはトルクアシスト許可条件が成立したと判断してステップ5に進み、トルクアシスト許可フラグ=1とする。これを図3で示すと、t4のタイミングでトルクアシスト許可フラグがゼロから1へと切換わっている。
一方、上記〈1〉と〈2〉のいずれか一方でも成立するときにはトルクアシスト許可条件が成立しないと判断しステップ6に進み、トルクアシスト許可フラグ=0とする。
ステップ7では改めてトルクアシスト許可フラグをみる。トルクアシスト許可フラグ=1であるときにはステップ8に進みエンジン回転速度Ne[rpm]と第1閾値RPMLOK[rpm]を比較する。第1閾値RPMLOKはモータジェネレータ21の低回転速度域の上限を定める値で、予め定めておく。エンジン回転速度Neが第1閾値を超えているときには、モータジェネレータ21の低回転速度域を外れたと判断する。このときにはトルクアシストを実行するためステップ8からステップ9に進みトルクアシスト実行フラグ=1とする。
このトルクアシスト実行フラグ=1によりエンジンコントロールモジュール51がインバータ24に電流を流しモータジェネレータ21をモータとして駆動する。これを図3で示すと、t6のタイミングでトルクアシスト実行フラグがゼロから1へと切換わり、t6のタイミングで応答良くモータトルクがエンジントルクに加わっている。
ここで、モータジェネレータ21をモータとして駆動するに際しては、モータジェネレータ21が最大トルクを発生するようにインバータ24に最大の電流を流すことが考えられる。しかしながら、運転ショックを感じやすいエンジン2の低回転速度域でモータジェネレータ21がステップ的に最大トルクを発生するのでは運転ショックが生じてしまう。そこで、モータジェネレータ21が発生するトルクがゼロから漸増して最大トルクとなるように、インバータ24に流す電流値を制御する。また、モータトルクを解除するに際しても、最大トルクから漸減してゼロとなるように、インバータ24に流す電流値を制御する。
トルクアシストを行わせる期間(つまりインバータ24に電流を流す期間)は一定時間とする。トルクアシストを行わせる期間を長くすればそれだけメインバッテリ41の電力消費を早めるので、メインバッテリ41の電力消費に大きな影響を与えることがないようにこの時間を適合により定める。
一方、ステップ8でエンジン回転速度Neが第1閾値RPMLOK以下であるときには、モータジェネレータ21の低回転速度域にあると判断しステップ10に進みトルクアシスト実行フラグ=0とする。このトルクアシスト実行フラグ=0によりエンジンコントロールモジュール51がインバータ24への電流供給を遮断してモータジェネレータ21を非駆動状態とする。つまり、車両走行中での加速によって運転者が望みの加速が得られたとしてアクセルペダル52を戻すことによりエンジン回転速度Neが第1閾値RPMLOK以下となれば、トルクアシスト実行フラグ=0となり、モータジェネレータ21によるトルクアシストが禁止される。車両の走行開始後にモータジェネレータ21の低回転速度域を外れたときにはトルクアシストを実行し、トルクアシスト中にモータジェネレータ21の低回転速度域に戻ったときにはトルクアシストを禁止するのである。これにより、モータジェネレータ21の低回転速度域におけるベルト5の鳴きを防止し、各プーリ4、23、33の回転軸3、22、32の強度を確保しつつ、燃費向上と良好な加速応答性(運転性)を両立できる。ステップ7でトルクアシスト許可条件が成立しない場合にもステップ10に進みトルクアシスト実行フラグ=0とする。
本実施形態はモータジェネレータ21に最大トルクまで発生させる場合であるが、これにかぎられるものでない。例えば最大トルク未満の一定トルクを発生させるようにしてもかまわない。
このように、本実施形態では、エンジンの出力軸3にベルト及びプーリを介して機械的に結合されたモータジェネレータ21と、エンジンをトルクアシストするよう、モータジェネレータ21に所定のアシストトルクを発生させる手段(51)とを備える。また、車両1の走行開始後にエンジン回転速度が低回転速度域の上限を定める第1閾値を超えているときにトルクアシストを許可し、トルクアシストの許可中にエンジン回転速度が前記第1閾値以下となったときにはトルクアシストを禁止する手段(51)を備える。本実施形態によれば、車両の走行開始後にモータジェネレータの中・高回転速度域では運転者の加速意思を尊重してモータジェネレータによるトルクアシストを許可する。そして、トルクアシスト中にモータジェネレータの低回転速度域となったときには当該トルクアシストを禁止する。これによって、車両走行開始後のモータジェネレータ21の中・高回転速度域でアクセルペダル52を踏み込んで加速を行ったときには加速応答性が良くなる。また、モータジェネレータ21の低回転速度域ではトルクアシストを禁止するので、モータジェネレータ21の低回転速度域におけるベルト5の鳴きを防止し、各プーリ4、23、33の回転軸3、22、32の強度を確保できる。このように、モータジェネレータ21の低回転速度域におけるベルト5の鳴きを防止し、各プーリ4、23、33の回転軸3、22、32の強度を確保しつつ、車両走行開始後のモータジェネレータ21の中・高回転速度域で加速応答性を良くすることができる。
本実施形態によれば、バッテリ41を備え、モータジェネレータ21により車両減速時の運動エネルギーを電気エネルギーとして回収し、このモータジェネレータ21の回収した電気エネルギーバッテリ41に蓄える。さらに、モータジェネレータ21に所定のアシストトルクを発生させるときにはバッテリ41を電源として用いるので、燃料消費がなく、従って燃費が向上する。
本実施形態によれば、エンジンの出力軸にベルト及びプーリを介して機械的に結合されたモータジェネレータ21と、エンジンをトルクアシストするよう、モータジェネレータ21に所定のアシストトルクを発生させる手段(51)とを備える。また、アイドルストップ許可条件が成立したときエンジンを停止し、エンジン停止中にアイドルストップ許可条件が非成立となったときモータジェネレータ21を用いてエンジンの再始動を行わせる手段(51)を備える。さらに、モータジェネレータ21によるエンジン2の再始動後かつ車両1の走行開始後にエンジン回転速度がモータジェネレータ21の低回転速度域の上限を定める第1閾値を超えているときにトルクアシストを許可する。そして、トルクアシストの許可中にエンジン回転速度が前記第1閾値以下となったときにはトルクアシストを禁止する手段(51)を備える。これによって、モータジェネレータ21の低回転速度域におけるベルト5の鳴きを防止し、各プーリ4、23、33の回転軸3、22、32の強度を確保しつつ、車両走行開始後のモータジェネレータ21の中・高回転速度域での加速応答性(運転性)がよくなる。その上、モータジェネレータ21及びアイドルストップ・再始動手段(51)を既に備えている車両であれば、モータジェネレータ21の仕様変更と簡単なソフトウエアの変更のみで対処できるので、大幅なコストアップを招くことを避けることができる。
本実施形態によれば、車両の挙動を制御する車両挙動制御装置(62、63)を備え、これらの装置(62、63)が作動しているときにはトルクアシストを許可しないので、車両挙動制御装置(62、63)による制御性が悪化することを避けることができる。
本実施形態によれば、エンジン2の出力軸3とベルト式の自動変速機9の間に介装され、ポンプインペラとタービンランナとを有するトルクコンバータ8と、ポンプインペラとタービンランナとを断接する機械式のロックアップクラッチとを備える。また、一定の車両走行条件が成立したときロックアップクラッチを接続するロックアップクラッチ制御手段(61)とを備える。そして、ロックアップクラッチ制御手段(61)がロックアップクラッチを締結していないときにはトルクアシストを許可しないので、トルク伝達の効率が低下することを避けることができる。これで、トルクアシストの説明を終了する。
さて、アイドルストップを許可するための複数の許可条件は次の通りである。これら複数の許可条件を全て満たす場合にアイドルストップ許可条件が成立する(アイドルストップ許可フラグ=1)。
〔1〕セレクトレバーが走行レンジ(Dレンジ)にあること、
〔2〕車速VSP=0であること、
〔3〕エンジン運転中であること(エンジン回転速度Ne≠0)、
〔4〕ブレーキ液圧が所定値以上であること、
〔5〕メインバッテリ41のバッテリ残容量が所定値以上であること、
〔6〕図示しないブレーキブースタの負圧(大気圧より低い圧力のこと)が所定値以上であること、
一方、アイドルストップを解除するための複数の解除条件条件は次の〔7〕〜〔9〕である。これら複数の解除条件を全て満たし、かつ、次の〔10〕〜〔12〕のいずれか一つの解除条件を満たす場合にアイドルストップ解除条件が成立する(アイドルストップ許可フラグ=0、アイドルストップ解除フラグ=1)。
〔7〕セレクトレバーが走行レンジ(Dレンジ)にあること、
〔8〕車速VSP=0であること、
〔9〕アイドルストップ中であること、
〔10〕アクセル開度APO≠0であること、
〔11〕ブレーキ液圧が所定値以下であること、
〔12〕メインバッテリ41のバッテリ残容量が低下していること、
上記〔5〕のようにアイドルストップを許可するための複数の許可条件の一つにメインバッテリ41のバッテリ残容量が所定値以上であること、という条件を入れている。このため、アイドルストップを解除してエンジンを再始動するときに、メインバッテリ41のバッテリ残容量が不足してエンジンを再始動できない、という事態が生じることは通常は考えられない。
しかしながら、電流センサ47からの充放電電流に基づいてエンジンコントロールモジュール51がメインバッテリ41のバッテリ残容量を算出している。このため、なんらかの原因で、算出されるメインバッテリ41のバッテリ残容量が実際のバッテリ残容量から乖離してしまうことがないとはいえない。例えばメインバッテリ41は経時劣化によりバッテリ残容量が低下してゆく。何年かの経過後には算出されるメインバッテリ41のバッテリ残容量は所定値以上であっても、実際のバッテリ残容量は所定値未満である場合があり得る。また、図示しない電圧センサからの信号に基づいてメインバッテリ41が劣化したか否かを判定し、メインバッテリが劣化したときにはアイドルストップを禁止することが考えられる。このものであっても、劣化判定の精度によっては、基準を超えて劣化しているのにまだ基準を超えていないと誤判定して、アイドルストップを許可する可能性がある。
このため、メインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に到達していないあるいは劣化誤判定があるなど何らかの原因でアイドルストップが許可されたのでは、モータジェネレータ21の駆動力不足でエンジンを再始動できないことが考えられる。
これについて図6を参照して説明すると、図6はアイドストップからのエンジン再始動時にエンジン回転速度Ne、リレー43、メインバッテリ電圧、サブバッテリ電圧などがどのように変化するのかをモデルで示している。ここでは、なんらかの原因で実際のメインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧を下回っていたのにも拘わらず、アイドルストップが行われたとする。この場合に、比較例の場合を太破線線で、本実施形態の場合を実線で示す。
比較例の場合から説明すると、アイドルストップ解除条件が成立するt11のタイミングでモータジェネレータ21にメインバッテリ41より駆動電流を流す(モータ力行運転フラグ=1)。しかしながら、実際のメインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧を下回っているため、t11から所定時間Δt1、モータジェネレータ21を駆動してエンジンをクランキングしてもエンジン回転速度Neが既定値にまで上昇せず、エンジンを始動できていない。ここで、既定値とは例えば完爆判定回転速度のことである。Δt1はモータジェネレータ21の力行運転によるエンジン始動のためインバータ24に駆動電流を流しておく時間(簡単にはモータジェネレータを駆動する時間)である。Δt1は、メインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧以上あればエンジンを始動し得る時間として適合により予め定めている。通常であれば(つまりメインバッテリに電圧低下が生じていない)、この予め定めている時間内にエンジン回転速度がエンジン完爆判定回転速度を超える(エンジンが始動する)ので、モータジェネレータに2回目の駆動電流を流すことはない。
比較例のように例えば市街地での停車時にアイドルストップが行われた状態でエンジンを再始動できないとなると、円滑な交通の邪魔になり得る。従って、アイドルストップ状態でエンジンを始動できない緊急時に予め備えておくことが必要である。
そこで本発明の第1実施形態では、アイドルストップ状態でエンジンを始動できない緊急時を扱う。このため、図5に示したように、運転席に緊急スイッチ71及び警告灯72を設けておき、緊急スイッチ71からの信号をエンジンコントロールモジュール51に入力させておく。そして、緊急時が生じたことに運転者が気づいて緊急スイッチ71を押せば緊急スイッチ71がON状態にあることを知らせる警告灯72が点灯し、ON信号がエンジンコントロールモジュール51に伝わる。
一方、コントロールモジュール51では、緊急スイッチ71からの信号に基づき、緊急スイッチ71からの信号がONとなったときに緊急時になったと判断し、リレー43をON(断接手段を接続状態)にする。緊急時にはリレー43をONにして、サブバッテリ42からモータジェネレータ21の電源を採るのである。このとき、サブバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧以上であれば、モータジェネレータ21にサブバッテリ42から電流を流す(モータジェネレタータを力行運転させる)ことで、エンジンを再始動できる。
これについて図6を参照して説明すると、本実施形態ではアイドルストップ解除タイミングより所定時間Δt3が経過しており、かつアイドルストップ状態でエンジンを始動できない緊急時であることに運転者が気づきt13のタイミングで緊急スイッチ71を押したとする。この緊急スイッチON信号を受けてコントロールモジュール51ではリレー43を即座にONし、t14のタイミングからモータジェネレータ21による力行運転を行わせる。なお、リレー43をONしてからモータの力行運転が開始されるまでにt13からt14までの期間が経過しているが、これは、コントロールモジュール51とインバータ24の間の信号のやりとりやリレー43の機械的遅れを含んだ応答遅れ期間である。
t14からのモータジェネレータ21の力行運転では、サブバッテリ42からモータジェネレータ21の電源を採っている。このとき、サブバッテリ電圧はエンジン始動可能バッテリ電圧以上である。このため、t14からサブバッテリ42を電源としてモータジェネレータ21の力行運転を行わせたとき、本実施形態では図6最上段に実線で示したようにエンジン回転速度Neが既定値(エンジン完爆判定回転速度)に上昇して、エンジンが始動する。エンジンが始動した後には、インバータ24への駆動電流の供給は必要なくなる。このため、エンジンの完爆判定タイミング(t15)より所定時間経過後のt16のタイミングでインバータ24へのサブバッテリ42からの駆動電流の供給を遮断する。
こうして緊急時にリレー43のONしサブバッテリ42からモータジェネレータ21の電源を採ることによりエンジンを再始動できたからといって、この後にもアイドルストップを許可したのでは、再び緊急時になり得る。リレー43を設けている理由は、メインバッテリとサブバッテリを常時接続していると、モータジェネレータの力行運転時にサブバッテリ電圧までが一時的に低下し、サブバッテリに接続されている第2電気負荷の機能が低下するので、これを避けるためである。初めて緊急時になったときには、第2電気負荷45の機能が低下することを承知の上でエンジン始動を優先させたのであるが、この後もアイドルストップを許可したのでは、何度も緊急時になり得る。緊急時になるたびにエンジン始動を優先させ第2電気負荷45の機能が低下することを顧みないのでは第2電気負荷45の機能を保証できなくなる。こうした事態を回避するため本発明では、初回の緊急時にエンジンを始動した後には、以後のアイドルストップを禁止する。
エンジンコントロールモジュール51で行われるこの制御を以下のフローチャートに基づいて説明する。図7のフローは緊急時のリレー制御を行わせるためのもので、一定時間毎(例えば10ms毎)に実行する。
ステップ1では緊急時リレーONフラグ(図7では「リレーONフラグ」で略記)をみる。ここで、緊急時リレーONフラグは1であるとき、リレー43をONすることを指示するためのフラグである。
ここでは、緊急時リレーONフラグ=0であるとする。このときにはステップ2で今回にアイドルストップ解除フラグ=1であるか否か、ステップ3で前回にアイドルストップ解除フラグ=1であったか否かをみる。今回にアイドルストップ解除フラグ=0であるときにはステップ2よりステップ5に進み、緊急時リレーONフラグ=0として今回の処理を終了する。
今回にアイドルストップ解除フラグ=1でありかつ前回にアイドルストップ解除フラグ=0であった、つまり今回にアイドルストップ解除フラグがゼロから1に切換わったときにはモータジェネレータ21の力行運転を開始しなければならないと判断する。このときには、図8で後述するようにモータジェネレータ21に力行運転を行わせるためインバータ24に駆動信号を出力する。これはエンジン再始動のためメインバッテリ41からモータジェネレータ21に電力供給を行い、モータジェネレータ21の力行運転によってエンジンをクランキングするためである。
ステップ4ではタイマを起動した(タイマ値Δt2=0)後、ステップ5の操作を実行する。タイマはアイドルストップ解除フラグがゼロから1に切換わったタイミングからの経過時間を計測するためのものである。
今回にアイドルストップ解除フラグ=1でありかつ前回にもアイドルストップ解除フラグ=1であった、つまりアイドルストップ解除フラグ=1を継続しているときにはステップ2、3よりステップ6に進み、タイマ値Δt2と所定時間Δt1を比較する。所定時間Δt1は、モータジェネレータ21の力行運転によるエンジン始動のためインバータ24に駆動電流を流しておく時間で、予め適合により定めておく。タイマ値Δt2が所定時間Δt1以内であるときにはステップ7に進み、エンジン回転速度Ne[rpm]と既定値[rpm]を比較する。既定値はエンジン完爆判定回転速度である。アイドルストップ解除当初はエンジン回転速度Neが既定値未満であるので、そのまま今回の処理を終了する。
ステップ6でタイマ値Δt2が所定時間Δt1以内である間はステップ7に進んで、エンジン回転速度Neと既定値を比較する。この場合に、メインバッテリ41の実際のバッテリ実容量が所定値以上である場合には、所定時間Δt1以内にエンジン回転速度Neが既定値以上となるので、ステップ5に進んで緊急時リレーONフラグ=0とする。
一方、なんらかの原因でメインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に満たないのにアイドルストップが実行されることがある。この場合には、所定時間Δt1以内にエンジン回転速度Neが既定値以上となることはないので、ステップ6でタイマ値Δt2が所定時間Δt1を超えることから、エンジン再始動に失敗していると判断する。これによって緊急時になっていることをエンジンコントロールモジュール51が知り得るが、さらに運転者の判断を見るため、ステップ8に進む。
ステップ8では緊急スイッチ71(図5参照)をみる。緊急スイッチ71は運転席に予め設けてあるスイッチで、アイドルストップ状態でエンジンを始動できない緊急時になっていることに運転者が気づいたときに運転者が押すためのスイッチである。緊急スイッチがOFFのときには、運転者はまだ緊急時になっていることに気づいていないと判断し、ステップ5に進み緊急時リレーONフラグ=0とする。
ステップ8で緊急スイッチ71がONであることより運転者が緊急時になっていることに気づいていると判断したときにはステップ9に進み、サブバッテリ42からモータジェネレータ21の電源を採るため、緊急時リレーONフラグ=1とする。ステップ9で緊急時リレーONフラグ=1としたことより、次回以降はステップ1で緊急時リレーONフラグ=1となるため、ステップ2以降に進むことはない。
図示しないフローでは、緊急時リレーONフラグ=0のとき、リレー43をOFF状態とする。一方、緊急時リレーONフラグ=1のときには、リレー43をON状態とし、サブバッテリ42とモータジェネレータ21を接続する。緊急時リレーONフラグの値は不揮発性メモリに保存させておく。
ステップ10では運転室に設けてある警告灯72(図5参照)を点灯する。これは、緊急スイッチ71が押されていること及びアイドルストップ状態でエンジンを始動できないのはメインバッテリ41に原因があり得る、つまりメインバッテリ41のメンテナンスが必要であることを運転者に知らせるためである。
ステップ11では、緊急時になった以後のアイドルストップを禁止するため、アイドルストップ禁止フラグ(エンジン始動時にゼロに初期設定)=1とする。図示しないフローでは、アイドルストップ禁止フラグ=1であるときには、アイドルストップを許可するための複数の許可条件が全て成立していても、アイドルストップ許可フラグ=1としない。このアイドルストップ禁止フラグの値も不揮発性メモリに保存させておく。
図8のフローはモータジェネレータ21の力行運転制御を行わせるためのもので、図7のフローに続けて一定時間毎(例えば10ms毎)に実行する。
ここで、ステップ21〜25、27が図6に示した比較例と同じ部分、ステップ26、28〜32が本実施形態で新たに追加した部分である。先に比較例と同じ部分から説明すると、ステップ21で今回にアイドルストップ解除フラグ=1であるか否か、ステップ22で前回にアイドルストップ解除フラグ=1であったか否かをみる。今回にアイドルストップ解除フラグ=0であるときにはそのまま今回の処理を終了する。
今回にアイドルストップ解除フラグ=1でありかつ前回にアイドルストップ解除フラグ=0であった、つまり今回にアイドルストップ解除フラグがゼロから1に切換わったときにはモータジェネレータ21の力行運転を開始しなければならないと判断する。このときには、ステップ23でタイマを起動した(タイマ値Δt4=0)後、ステップ24でモータジェネレータ21に力行運転を行わせるためインバータ24に駆動信号を出力する。これは、アイドルストップ状態でのエンジン再始動のためメインバッテリ41からモータジェネレータ21に電力供給を行い、モータジェネレータ21の力行運転によってエンジンをクランキングするためである。ここでのタイマはアイドルストップ解除フラグがゼロから1に切換わったタイミングからの経過時間を計測するためのものである。
今回にアイドルストップ解除フラグ=1でありかつ前回にもアイドルストップ解除フラグ=1であった、つまりアイドルストップ解除フラグ=1を継続しているときにはステップ21、22よりステップ25に進み、タイマ値Δt4と所定時間Δt1を比較する。所定時間Δt1は、モータジェネレータ21の力行運転によるエンジン始動のためインバータ24に駆動電流を流しておく時間である。タイマ値Δt4が所定時間Δt1以内であるときにはステップ24に進み、モータジェネレータ21を駆動する信号をインバータ24に出力する。
ステップ25でタイマ値Δt4が所定時間Δt1以内である間はステップ24に進んで、モータジェネレータ21を駆動する信号をインバータ24に出力し続ける。
やがて、ステップ25でタイマ値Δt4が所定時間Δt1を超えたときにはモータジェネレータ21の力行運転を終了するため、ステップ27に進み、インバータ24への駆動信号の出力を停止する。
この場合、通常であれば(つまりメインバッテリ電圧に異常がない)、メインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧以上であるときにアイドルストップが行われるので、タイマ値Δt4が所定時間Δt1を経過する以前にエンジンが始動される。しかしながら、なんらかの原因でメインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に満たないのにアイドルストップが行われたときには、タイマ値Δt4が所定時間Δt1を経過してもエンジンを始動できずに終わってしまう。
次に、本実施形態で追加した部分を説明する。本実施形態では、ステップ25とステップ27の間にステップ26を追加している。すなわち、本実施形態ではステップ26で緊急時リレーONフラグ(図8でも「リレーONフラグ」で略記)をみる。本実施形態においても通常であれば、タイマ値Δt4が所定時間Δt1を超える前にエンジン回転速度Neが既定値以上となってエンジンが始動するので、緊急時リレーONフラグ=0となる(図7のステップ6、7、5参照)。このときにはステップ27に進み、モータジェネレータ21の力行運転を終了するためインバータ24への駆動信号の出力を停止する。
一方、なんらかの原因でメインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に満たないのにアイドルストップが実行された場合には、所定時間Δt1以内にエンジン回転速度Neが既定値以上となることがない。このため、図7のフローで、緊急時リレーONフラグ=1となる(ステップ1、2、3、6、8、9参照)。このときには図8においてステップ26からステップ28に進み、前回に緊急時リレーONフラグ=1であったか否かをみる。ステップ26で今回に緊急時リレーONフラグ=1であり、ステップ28で前回に緊急時リレーONフラグ=1でなかった、つまり今回に緊急時リレーONフラグがゼロから1に切換わったときにはステップ29、30に進む。
ステップ29ではタイマを起動した(タイマ値Δt5=0)後、ステップ30でモータジェネレータ21に力行運転を行わせるためインバータ24に駆動信号を出力する。これは、緊急時にエンジン再始動のためサブバッテリ42からモータジェネレータ21に電力供給を行い、モータジェネレータ21の力行運転によってエンジンをクランキングするためである。ここでのタイマは緊急時リレーONフラグがゼロから1に切換わったタイミングからの経過時間を計測するためのものである。
今回に緊急時リレーONフラグ=1でありかつ前回にも緊急時リレーONフラグ=1であった、つまり緊急時リレーONフラグ=1を継続しているときにはステップ26、28よりステップ31に進み、タイマ値Δt5と所定時間Δt1を比較する。所定時間Δt1は、モータジェネレータ21の力行運転によるエンジン始動のためインバータ24に駆動電流を流しておく時間である。タイマ値Δt5が所定時間Δt1以内であるときにはステップ30に進み、モータジェネレータ21の力行運転を終了するためインバータ24に駆動信号を出力する。
ステップ31でタイマ値Δt5が所定時間Δt1以内である間はステップ30に進んで、モータジェネレータ21を駆動する信号を出力し続ける。
やがて、ステップ31でタイマ値Δt5が所定時間Δt1を超えたときにはエンジンが始動していると判断し、ステップ32に進み、モータジェネレータの力行運転を終了するためインバータ24への駆動信号の出力を停止する。ここでは、サブバッテリ電圧に異常はないものとして、つまり、サブバッテリ電圧はエンジン始動可能バッテリ電圧を超えているものとして扱う。従って、リレー43を接続してサブバッテリからモータジェネレータに電力を供給すればタイマ値Δt5が所定時間Δt1を超える前にエンジンが始動するのである。
このように本実施形態によれば、アイドルストップ状態でエンジンを再始動できない緊急時になっていることに運転者が気づいて緊急スイッチ71を押すことで、エンジン始動を行わせることができる。
この場合、緊急時にエンジンを始動した以降、アイドルストップを禁止するとしても、メインバッテリに電圧低下があることに変わりなく、運転席には警告灯72が点灯している。運転席に警告灯72が点灯していることによって、運転者が車両を例えばディーラーにもってゆき、メインバッテリ41のメンテナンス(整備)をディーラーに託するようにすることが促される。ディーラーでメインバッテリ41に劣化が生じていることが判定され、メインバッテリが新しいものに交換されたタイミングで、緊急時リレーONフラグ=0にリセットし、警告灯72を消灯させる。
このように構成した場合の本実施形態の作用効果を説明する。
本実施形態では、力行運転を行ってエンジンをクランキングする共に、発電運転が可能なモータジェネレータ21を備えている。さらに、力行運転時にモータジェネレータ21の電源となると共に、発電運転時にモータジェネレータ21で回生した電力を蓄えるメインバッテリ41と、モータジェネレータ21以外の電気負荷の電源となるサブバッテリ42とを備えている。また、メインバッテリ41とサブバッテリ42とを断接するリレー43(断接手段)と、力行運転時にリレー43をOFFに、発電運転時にリレー43をONにする断接手段制御手段(51)とを備えている。また、アイドルストップ許可条件が成立したとき、アイドルストップを行い(エンジンを自動停止させ)、アイドルストップ解除条件が成立したときエンジンを始動させるエンジン自動停止・再始動手段(51)を備えている。そして、アイドルストップ状態でエンジンを始動できない緊急時にリレー43をONにしてモータジェネレータ21を力行運転させる緊急時制御手段(51)を備える。本実施形態によれば、メインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に満たない状態でアイドルストップが行われた後(エンジンの自動停止が行われた後)であっても、サブバッテリ42からモータジェネレータ21の電源を採ることでエンジンを再始動できる。
本実施形態では、警告灯72を備える。そして、緊急時制御手段の作動後にメインバッテリのメンテナンスが行われるまで警告灯72を点灯すると共に、アイドルストップを禁止する。緊急時制御手段が作動したということは、メインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に到達していない状態でアイドルストップが行われたことを意味する。この場合に、本実施形態によれば、警告灯72を点灯するので、メインバッテリ電圧がエンジン始動可能バッテリ電圧に到達していない状態でアイドルストップが行われたことを運転者に知らせる(認知させる)ことができる。
また、緊急時になっている後にも再びアイドルストップを行わせることは妥当でない。すなわち、アイドルストップ状態でモータジェネレータの力行運転によるエンジン始動のたびにリレー43がONとされ、サブバッテリ42をモータジェネレータ42の電源として用いたとする。このときには、サブバッテリ42をモータジェネレータ42の電源として用いるたびに、サブバッテリ42に接続されている第2電気負荷45の機能を低下させてしまう。一方、本実施形態によれば、緊急時制御手段(51)の作動後にメインバッテリのメンテナンスが行われるまでアイドルストップを禁止する。これによって、緊急時になっている後にも再びアイドルストップを行うことにより第2電気負荷の機能低下が繰り返されることを防止できる。
本実施形態によれば、緊急時は、アイドルストップ解除条件が成立してモータジェネレータの力行運転によりエンジンのクランキングを行わせたとき、所定時間内にエンジン始動時のエンジン回転速度が規定値まで上がらず、かつ、運転者が緊急スイッチを押したときである。これによって、緊急時であるか否かを妥当な時間内に正確に判定することができる。すなわち、本実施形態では、所定時間Δt1内にエンジン始動時のエンジン回転速度Neが規定値まで上がらないこと(第1の条件)と、運転者が緊急スイッチ71を押したこと(第2の条件)との2つの条件が成立する場合に緊急時であると判断している。いずれか一つの条件が成立したとき緊急時と判断させたのでもかまわない。例えば第2の条件が成立したときに緊急時と判断させることで、運転者が任意にリレー43をONにすることができる。
本実施形態では、バッテリ電圧の一時的な低下があっても機能が低下しない第1電気負荷44をメインバッテリ41に接続し、バッテリ電圧の一時的な低下があると機能が低下する第2電気負荷45をサブバッテリ42に接続する。さらに、トルクアシストを行わないときにリレー43を接続し、トルクアシストを行うときにリレー43を切断した上でモータジェネレータに力行運転を行わせ、この力行運転に伴うモータジェネレータトルクをアシストトルクとしてエンジントルクに付加する。本実施形態によれば、トルクアシストを行わせることで、加速性を良くし、かつトルクアシスト時にバッテリ電圧の一時的な低下が第2電気負荷45に生じることを回避できる。
本実施形態では、トルクアシストを行うときには、トルクアシストの開始よりアシストトルクを漸増し、トルクアシストの終了よりアシストトルクを漸減する。本実施形態によれば、アシストトルクがステップ的に加わったりステップ的に減少したりすることによるトルクショックを回避することができる。
実施形態では、緊急時制御手段の作動後にメインバッテリ41のメンテナンスが行われるまで警告灯を点灯すると共に、アイドルストップを禁止する場合で説明したが、この場合に限られない。例えば、緊急時制御手段の作動中に警告灯を点灯することであってよい。また、警告灯を点灯することに代えて、警告ブザーを鳴らすことであってよい。
実施形態では緊急時にリレー43を接続状態にしてモータジェネレータ21を力行運転させたが、モータジェネレータ21の停止時であれば、リレー43を接続状態にすることはかまわない。
1 車両
2 エンジン
21 モータジェネレータ
41 メインバッテリ
42 サブバッテリ
43 リレー(断接手段)
44 第1電気負荷
45 第2電気負荷
51 エンジンコントロールモジュール(断接手段制御手段、緊急時制御手段、自動停止・再始動手段)
71 緊急スイッチ
72 警告灯

Claims (7)

  1. 力行運転を行ってエンジンをクランキングすると共に、発電運転が可能なモータジェネレータと、
    前記力行運転時にモータジェネレータの電源となると共に、前記発電運転時にモータジェネレータで回生した電力を蓄えるメインバッテリと、
    前記モータジェネレータ以外の電気負荷の電源となるサブバッテリと、
    前記メインバッテリと前記サブバッテリとを断接する断接手段と、
    前記力行運転時に前記断接手段を切断状態に、前記発電運転時に前記断接手段を接続状態する断接手段制御手段と、
    自動停止許可条件が成立したときエンジンを自動停止させ、自動停止解除条件が成立したときエンジンを始動させる自動停止・再始動手段と、
    前記エンジンの自動停止状態でエンジンを始動できない緊急時に前記断接手段を接続状態にして前記モータジェネレータを力行運転させる緊急時制御手段と
    を備えることを特徴とする車両。
  2. 警告灯または警告ブザーを備え、
    前記緊急時制御手段の作動中に、または作動後に前記メインバッテリのメンテナンスが行われるまで、前記警告灯を点灯するかまたは警告ブザーを鳴らすと共に、前記エンジンの自動停止を禁止することを特徴とする請求項1に記載の車両。
  3. 前記緊急時は、前記自動停止解除条件が成立して前記モータジェネレータの力行運転によりエンジンのクランキングを行わせたとき、予め定めた所定時間内にエンジン回転速度が規定値まで上がらないときであることを特徴とする請求項1または2に記載の車両。
  4. 運転室に緊急スイッチを備え、
    前記緊急時は、運転者が前記緊急スイッチを押したときであることを特徴とする請求項1または2に記載の車両。
  5. 運転室に緊急スイッチを備え、
    前記緊急時は、前記自動停止解除条件が成立して前記モータジェネレータの力行運転によりエンジンのクランキングを行わせたとき、予め定めた所定時間内にエンジン始動時のエンジン回転速度が規定値まで上がらず、かつ、運転者が前記緊急スイッチを押したときであることを特徴とする請求項1または2に記載の車両。
  6. バッテリ電圧の一時的な低下があっても機能が低下しない第1電気負荷を前記メインバッテリに接続し、バッテリ電圧の一時的な低下があると機能が低下する第2電気負荷を前記サブバッテリに接続すると共に、
    トルクアシストを行わないときに前記断接手段を接続し、トルクアシストを行うときに前記断接手段を切断した上で前記モータジェネレータに力行運転を行わせ、この力行運転に伴うモータジェネレータトルクをアシストトルクとしてエンジントルクに付加することを特徴とする請求項1から5までのいずれか一つに記載の車両。
  7. 前記トルクアシストを行うときには、トルクアシストの開始よりアシストトルクを漸増し、トルクアシストの終了よりアシストトルクを漸減することを特徴とする請求項6に記載の車両。
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