JP2014187888A - 田植機 - Google Patents

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英浩 幸
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Abstract

【課題】昇降シリンダによる苗植付装置の昇降動制御を簡単な構成で行えるようにする。
【解決手段】本願発明の田植機1は、走行機体2に昇降動可能に装着した苗植付装置23と、苗植付装置23を昇降動させる昇降シリンダ39と、昇降シリンダ39による苗植付装置23の昇降動を制御する昇降切換弁99とを備える。昇降切換弁99は、昇降シリンダ39に作動油を供給する供給位置99aと、昇降シリンダ39から作動油を排出する排出位置99bとの二位置に切換可能に構成する。昇降切換弁99から昇降シリンダ39に至る油路100中に電磁開閉弁101を設ける。苗植付装置23の昇降停止を電磁開閉弁101で制御する。
【選択図】図7

Description

本願発明は、苗載台及び複数の植付爪を有し、連続的に苗植え作業を行う田植機に関するものである。
従来の田植機において、昇降シリンダによる苗植付装置の昇降動制御を、電磁制御弁の上昇及び下降ソレノイドの励磁によって行う技術はよく知られている(例えば特許文献1及び2等参照)。
特開2002−209409号公報 特開2002−213640号公報
しかし、前記従来の田植機では、四ポート五位置切換形の電磁制御弁を採用することによって、苗植付装置の上昇、中立(昇降停止)及び下降に対応しているため、電磁制御弁の構造が極めて複雑でコストが嵩むという問題を孕んでいた。
本願発明は、上記の現状に鑑みてなされたものであり、苗載台及び複数の植付爪を有し、連続的に苗植え作業を行う田植機において、昇降シリンダによる苗植付装置の昇降動制御を低コストで且つ精度よく実行できるようにすることを技術的課題としている。
請求項1の発明は、走行機体に昇降動可能に装着した苗植付装置と、前記苗植付装置を昇降動させる昇降シリンダと、前記昇降シリンダによる前記苗植付装置の昇降動を制御する昇降切換弁とを備える田植機において、前記昇降切換弁は、前記昇降シリンダに作動油を供給する供給位置と、前記昇降シリンダから作動油を排出する排出位置との二位置に切換可能に構成し、前記昇降切換弁から前記昇降シリンダに至る油路中に電磁開閉弁を設け、前記苗植付装置の昇降停止を前記電磁開閉弁で制御するものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の田植機において、前記苗植付装置の昇降停止状態では、前記電磁開閉弁を閉位置にすると共に、前記昇降切換弁を前記排出位置にするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の田植機において、前記田植機の電源オン状態で且つエンジンの非駆動状態では、前記電磁開閉弁を閉位置にするというものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちいずれかに記載の田植機において、前記エンジンの始動時は前記昇降切換弁を前記排出位置にすると共に、前記電磁開閉弁を前記閉位置にするというものである。
本願発明によると、走行機体に昇降動可能に装着した苗植付装置と、前記苗植付装置を昇降動させる昇降シリンダと、前記昇降シリンダによる前記苗植付装置の昇降動を制御する昇降切換弁とを備える田植機において、前記昇降切換弁は、前記昇降シリンダに作動油を供給する供給位置と、前記昇降シリンダから作動油を排出する排出位置との二位置に切換可能に構成し、前記昇降切換弁から前記昇降シリンダに至る油路中に電磁開閉弁を設け、前記苗植付装置の昇降停止を前記電磁開閉弁で制御するから、前記従来のような四ポート五位置切換形の電磁制御弁を採用しなくても、二位置切換形である前記昇降切換弁及び前記電磁開閉弁によって前記苗植付装置の上昇、昇降停止及び下降に簡単に対応でき、前記苗植付装置の昇降動制御のための構造の簡素化を図れ、製造コストの抑制に寄与する。
実施形態における乗用型田植機の左側面図である。 乗用型田植機の平面図である。 エンジン、ミッションケース及びリヤアクスルケースの位置関係を示す左側面図である。 エンジン、ミッションケース及びリヤアクスルケースの位置関係を示す平面図である。 操縦ハンドルを省略した運転操作部の平面図である。 乗用型田植機の駆動系統図である。 乗用型田植機の油圧回路図である。 切換機構を左斜め後方から見た拡大斜視図である。 切換機構の拡大背面図である。 下降状態の切換機構を示す背面説明図である。 植付状態の切換機構を示す背面説明図である。 上昇状態の切換機構を示す背面説明図である。 作業コントローラの機能ブロック図である。 苗植付装置の昇降動制御のフローチャートである。 割り込み処理のフローチャートである。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を、八条植え式の乗用型田植機1(以下、単に田植機1という)に適用した場合の図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、走行機体2の進行方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく進行方向に向かって右側を単に右側と称する。
まず、図1〜図5を参照しながら、田植機1の概要について説明する。実施形態の田植機1は、走行部としての左右一対の前車輪3及び同じく左右一対の後車輪4によって支持された走行機体2を備えている。走行機体2の前部にはエンジン5が搭載されている。エンジン5からの動力を後方のミッションケース6に伝達して、前車輪3及び後車輪4を駆動させることにより、走行機体2が前後進走行するように構成されている。ミッションケース6の左右側方にフロントアクスルケース7を突出させ、フロントアクスルケース7から左右外向きに延びる前車軸36に前車輪3が舵取り可能に取り付けられている。ミッションケース6の後方に筒状フレーム8を突出させ、筒状フレーム8の後端側にリヤアクスルケース9を固設し、リヤアクスルケース9から左右外向きに延びる後車軸37に後車輪4が取り付けられている。
図1及び図2に示されるように、走行機体2の前部及び中央部の上面側には、オペレータ搭乗用の作業ステップ(車体カバー)10が設けられている。作業ステップ10の前部の上方にはフロントボンネット11が配置され、フロントボンネット11の内部にエンジン5を設置している。作業ステップ10の上面のうちフロントボンネット11の後部側方に、足踏み操作用の走行変速ペダル12が配置されている。詳細は省略するが、実施形態の田植機1は、走行変速ペダル12の踏み込み量に応じた変速電動モータの駆動にて、ミッションケース6の油圧無段変速機40から出力される変速動力を調節するように構成されている。
また、フロントボンネット11の後部上面側にある運転操作部13には、操縦ハンドル14と走行主変速レバー15と昇降操作具としての作業レバー16とが設けられている(図5参照)。作業ステップ10の上面のうちフロントボンネット11の後方には、シートフレーム17を介して操縦座席18が配置されている。なお、フロントボンネット11の左右側方には、作業ステップ10を挟んで左右の予備苗載台24が設けられている。
走行機体2の後端部にリンクフレーム19を立設する。リンクフレーム19には、ロワーリンク20及びトップリンク21からなる昇降リンク機構22を介して、8条植え用の苗植付装置23が昇降可能に連結されている。この場合、苗植付装置23の前面側に、ローリング支点軸(図示省略)を介してヒッチブラケット38を設けている。昇降リンク機構22の後部側にヒッチブラケット38を連結することによって、走行機体2の後方に苗植付装置23を昇降動可能に配置している。筒状フレーム8の上面後部に、油圧式の昇降シリンダ39のシリンダ基端側を上下回動可能に支持させる。昇降シリンダ39のロッド先端側はロワーリンク20に連結している。昇降シリンダ39の伸縮動にて昇降リンク機構22を上下回動させる結果、苗植付装置23が昇降動する。なお、苗植付装置23は前記ローリング支点軸回りに回動して左右方向の傾斜姿勢を変更可能に構成している。
オペレータは、作業ステップ10の側方にある乗降ステップ25から作業ステップ10上に搭乗し、運転操作にて圃場内を移動しながら、苗植付装置23を駆動させて圃場に苗を植え付ける苗植え作業(田植え作業)を実行する。なお、苗植え作業中において、苗植付装置23には、予備苗載台24上の苗マットをオペレータが随時補給する。
図1及び図2に示すように、苗植付装置23は、エンジン5からミッションケース6を経由した動力が伝達される植付入力ケース26と、植付入力ケース26に連結する八条用四組(二条で一組)の植付伝動ケース27と、各植付伝動ケース27の後端側に設けられた苗植機構28と、八条植え用の苗載台29と、各植付伝動ケース27の下面側に配置された田面均平用のフロート32とを備えている。苗植機構28には、一条分二本の植付爪30を有するロータリケース31が設けられている。植付伝動ケース27に二条分のロータリケース31が配置されている。ロータリケース31の一回転によって、二本の植付爪30が各々一株ずつの苗を切り取ってつかみ、フロート32にて整地された田面に植え付ける。苗植付装置23の前面側には、圃場面を均す(整地する)整地ロータ85を昇降動可能に設けている。
詳細は後述するが、エンジン5からミッションケース6を経由した動力は、前車輪3及び後車輪4に伝達されるだけでなく、苗植付装置23の植付入力ケース26にも伝達される。この場合、ミッションケース6から苗植付装置23に向かう動力は、リヤアクスルケース9の右側上部に設けられた株間変速ケース75に一旦伝達され、株間変速ケース75から植付入力ケース26に動力伝達される。当該伝達された動力にて、各苗植機構28や苗載台29が駆動する。株間変速ケース75には、植え付けられる苗の株間を例えば疎植、標準植又は密植等に切り換える株間変速機構76と、苗植付装置23への動力伝達を継断する植付クラッチ77とが内蔵されている(図6参照)。
なお、苗植付装置23の左右外側にはサイドマーカ33を備えている。サイドマーカ33は、筋引き用のマーカ輪体34と、マーカ輪体34を回転可能に軸支するマーカアーム35とを有している。各マーカアーム35の基端側が苗植付装置23の左右外側に左右回動可能に軸支されている。サイドマーカ33は、運転操作部13にある作業レバー16の操作に基づき、次工程での基準となる軌跡を田面に着地して形成する作業姿勢と、マーカ輪体34を上昇させて田面から離間させた非作業姿勢とに回動可能に構成されている。
図3及び図4に示すように、走行機体2は前後に延びる左右一対の機体フレーム50を備えている。各機体フレーム50は前部フレーム51と後部フレーム52とに二分割されている。前部フレーム51の後端部と後部フレーム52の前端部とが左右横長の中間連結フレーム53に溶接固定されている。左右一対の前部フレーム51の前端部は前フレーム54に溶接固定されている。左右一対の後部フレーム52の後端側は後フレーム55に溶接固定されている。前フレーム54、左右両前部フレーム51及び中間連結フレーム53は平面視四角枠状に構成されている。同様に、中間連結フレーム53、左右両後部フレーム52及び後フレーム55も平面視四角枠状に構成されている。
図4に示すように、左右両前部フレーム51の前寄り部位は、前後二本のベースフレーム56によって連結されている。当該各ベースフレーム56の中間部は、左右両前部フレーム51よりも低く位置するようにU字形に折り曲げられた形状に形成されている。各ベースフレーム56の左右端部は、対応する前部フレーム51に溶接固定されている。略平板状のエンジン台57及び複数の防振ゴム(図示省略)を介して、前後両ベースフレーム56にエンジン5が搭載され防振支持されている。後側のベースフレーム56は、後中継ブラケット60を介してミッションケース6の前部に連結されている。
図4から分かるように、左右両前部フレーム51の後寄り部位は、ミッションケース6の左右両側に突出したフロントアクスルケース7に連結されている。中間連結フレーム53の中央側には、側面視で後斜め下向きに延びるU字状フレーム61の左右両端部が溶接固定されている。U字状フレーム61の中間部がミッションケース6とリヤアクスルケース9とをつなぐ筒状フレーム8の中途部に連結されている(図3及び図4参照)。後フレーム55の中間部には、左右二本の縦フレーム62の上端側が溶接固定されている。左右両縦フレーム62の下端側には左右横長のリヤアクスル支持フレーム63の中間部が溶接固定されている。リヤアクスル支持ケース63の左右両端部がリヤアクスルケース9に連結されている。なお、左側の前部フレーム51に外向き突設されたステップ支持台64の下方に、エンジン5の排気音を低減させるマフラー65が配置されている。
図3及び図4に示すように、エンジン5の後方に配置されたミッションケース6の前部には、パワーステアリングユニット66が設けられている。詳細は省略するが、パワーステアリングユニット66の上面に立設されるハンドルポストの内部にハンドル軸が回動可能に配置される。ハンドル軸の上端側に操縦ハンドル14が固定されている。パワーステアリングユニット66の下面側には操舵出力軸(図示省略)が下向きに突出している。当該操舵出力軸には、左右の前車輪3を操舵する操舵杆68(図4参照)がそれぞれ連結されている。
実施形態のエンジン5は、出力軸70(クランク軸)を左右方向に向けて前後両ベースフレーム56の中間部上に配置されている。エンジン5及びエンジン台57の左右幅は左右両前部フレーム51間の内法寸法よりも小さく、エンジン5の下部側及びエンジン台57は、前後両ベースフレーム56の中間部上に配置された状態で、左右両前部フレーム51よりも下側に露出している。この場合、エンジン5の出力軸70(軸線)は、側面視で左右両前部フレーム51と重なる位置にある。エンジン5の左右一側面(実施形態では左側面)には、エンジン5の排気系に連通する排気管69が配置されている。排気管69の基端側がエンジン5の各気筒に接続され、排気管69の先端側がマフラー65の排気入口側に接続されている。
図5に示す運転操作部13において、走行主変速レバー15は、操縦ハンドル14を挟んだ左右一方側(実施形態では左側に位置している。運転操作部13に形成したガイド溝83に沿って走行主変速レバー15を操作することによって、田植機1の走行モードを前進、中立、後進、苗継及び移動の各モードに切り換えるように構成している。作業レバー16は、操縦ハンドル14を挟んだ左右他方側(実施形態では右側)に位置している。作業レバー16は、苗植付装置23の昇降操作、植付クラッチ77の継断操作及び左右サイドマーカ33の選択操作という複数の操作を単独で担うものであり、十字方向に操作可能に構成している。
この場合、作業レバー16を一回前傾操作すると苗植付装置23が下降し、もう一回前傾操作すると植付クラッチ77が入り作動する(動力接続状態になる)。逆に、作業レバー16を一回後傾操作すると植付クラッチ77が切り作動し(動力遮断状態になり)、もう一回後傾操作すると苗植付装置23が上昇する。苗植付装置23の昇降動作を取り止める場合は、作業レバー16を逆方向に傾動操作する。例えば苗植付装置23の下降動を途中で停止させる場合は作業レバー16を後傾操作すればよい。作業レバー16を一回左へ傾動操作すると左側のサイドマーカ33が作業姿勢となり、もう一回左へ傾動操作すると左側のサイドマーカ33が非作業姿勢に戻る。作業レバー16を一回右へ傾動操作すると右側のサイドマーカ33が作業姿勢となり、もう一回右へ傾動操作すると右側のサイドマーカ33が非作業姿勢に戻る。
次に、図6を参照しながら、田植機1の駆動系統について説明する。エンジン5の出力軸70はエンジン5の左右両側面から外向きに突出している。出力軸70のうちエンジン5左側面から突出した突端部にエンジン出力プーリ72を設け、ミッションケース6から左外側に突出したミッション入力軸71にミッション入力プーリ73を設け、両プーリ72,73に伝達ベルト74を巻き掛けている。両プーリ72,73及び伝達ベルト74を介して、エンジン5からミッションケース6に動力伝達する。
ミッションケース6内には、油圧ポンプ40a及び油圧モータ40bからなる油圧無段変速機40、遊星歯車機構41、油圧無段変速機40及び遊星歯車機構41を経由した変速動力を複数段に変速する歯車式副変速機構42、遊星歯車機構41から歯車式副変速機構42への動力伝達を継断する主クラッチ43、並びに、歯車式副変速機構42からの出力を制動させる走行ブレーキ44等を備えている。ミッション入力軸71からの動力で油圧ポンプ40aを駆動させ、油圧ポンプ40aから油圧モータ40bに作動油を供給し、油圧モータ40bから変速動力が出力される。油圧モータ40bの変速動力は、遊星歯車機構41及び主クラッチ43を介して歯車式副変速機構42に伝達される。そして、歯車式副変速機構42から、前後車輪3,4と苗植付装置2との二方向に分岐して動力伝達される。
前後車輪3,4に向かう分岐動力の一部は、歯車式副変速機構42から差動歯車機構45を介して、フロントアクスルケース7の前車軸36に伝達され、左右前車輪3を回転駆動させる。前後車輪3,4に向かう分岐動力の残りは、歯車式副変速機構42から、自在継手軸46、リヤアクスルケース9内のリヤ駆動軸47、左右一対の摩擦クラッチ48及び歯車式減速機構49を介して、リヤアクスルケース9の後車軸37に伝達され、左右後車輪4を回転駆動させる。走行ブレーキ44を作動させた場合は、歯車式副変速機構42からの出力がなくなるので、前後車輪3,4共にブレーキがかかる。また、田植機1を旋回させる場合は、リヤアクスルケース9内の旋回内側の摩擦クラッチ48を切り作動させて旋回内側の後車輪4を自由回転させ、動力伝達される旋回外側の後車輪4の回転駆動によって旋回する。
リヤアクスルケース9内には、整地ロータ85への動力継断用の整地ロータクラッチを有するロータ駆動ユニット86を備えている。走行伝動軸機構46に伝達された動力はロータ駆動ユニット86にも分岐して伝達され、ロータ駆動ユニット86から自在継手軸87を介して整地ローラ85に動力伝達される。整地ロータ85の回転駆動によって圃場面が均される。
苗植付装置2に向かう分岐動力は、自在継手軸付きのPTO伝動軸機構74を介して株間変速ケース75に伝達される。株間変速ケース75内には、植え付けられる苗の株間を例えば疎植、標準植又は密植等に切り換える株間変速機構76と、苗植付装置23への動力伝達を継断する植付クラッチ77とを備えている。株間変速ケース75に伝達された動力は、株間変速機構76、植付クラッチ77及び自在継手軸78を介して植付入力ケース26に伝達される。
植付入力ケース26内には、苗載台を横送り移動させる横送り機構79と、苗載台29上の苗マットを縦送り搬送させる苗縦送り機構80と、植付入力ケース26から各植付伝動ケース27に動力伝達する植付出力軸81とを備えている。植付入力ケース26に伝達された動力によって、横送り機構79及び苗縦送り機構80が駆動し、苗載台29を連続的に往復で横送り移動させ、苗載台29が往復移動端(往復移動の折返し点)に到達したときに苗載台29上の苗マットを間欠的に縦送り搬送する。植付入力ケース26から植付出力軸81を経由した動力は各植付伝動ケース27に伝達され、各植付伝動ケース27のロータリケース31並びに植付爪30を回転駆動させる。なお、施肥装置を設ける場合は株間変速ケース75から施肥装置に動力伝達される。
次に、図7を参照しながら、田植機1の油圧回路構造について説明する。田植機1の油圧回路には、油圧無段変速機40の構成要素である油圧ポンプ40a及び油圧モータ40bと、チャージポンプ91及び作業ポンプ92とを備える。油圧ポンプ40a、チャージポンプ91及び作業ポンプ92がエンジン5の動力によって駆動する。油圧ポンプ40aと油圧モータ40bとは、閉ループ油路93を介してそれぞれの吸入側及び吐出側に接続している。チャージポンプ91を閉ループ油路93に接続している。走行変速ペダル12の踏み込み量に応じた変速電動モータの駆動によって、油圧ポンプ40aの斜板角度を調節し、油圧モータ40bを正転又は逆転駆動させるように構成している。
作業ポンプ94は、操縦ハンドル14の操作を補助するパワーステアリングユニット66に接続している。パワーステアリングユニット66は、操向油圧切換弁94及び操向油圧モータ95を備えている。操縦ハンドル14の操作によって操向油圧切換弁94を切換作動させて操向油圧モータ95を駆動させ、操縦ハンドル14の操作を補助する。その結果、左右前車輪3を小さい操作力で簡単に操舵できる。
パワーステアリングユニット66はフローデバイダ96に接続している。フローデバイダ96は第一油路97と第二油路98とに分岐している。第一油路97は、昇降シリンダ39に作動油を供給する昇降切換弁99に接続している。昇降切換弁99は、昇降シリンダ39に作動油を供給する供給位置99aと、昇降シリンダ39から作動油を排出する排出位置99bとの二位置に切換可能な四ポート二位置切換形の機械式切換弁である。作業レバー16の操作で昇降切換弁99を切換作動させて昇降シリンダ96を伸縮動させることによって、昇降リンク機構22を介して苗植付装置23が昇降動する。なお、フローデバイダ96や昇降切換弁99は、ミッションケース6後部に設けたバルブユニット89内に収容している。
昇降切換弁98から昇降シリンダ39に至るシリンダ油路100中に電磁開閉弁101を設けている。電磁開閉弁101は、昇降シリンダ39に対して作動油を給排する開位置101aと、昇降シリンダ39に対する作動油の給排を停止する閉位置101bとの二位置に切換可能な電磁制御弁である。従って、電磁ソレノイド102を励磁して電磁開閉弁101を開位置101aにすると、昇降シリンダ39は伸縮動可能になり、苗植付装置23が昇降動可能になる。電磁ソレノイド102を非励磁にして戻しバネ103によって電磁開閉弁101を閉位置101bにすると、昇降シリンダ39は伸縮動不能に保持され、苗植付装置23が任意の高さ位置で昇降停止する。
なお、シリンダ油路100のうち電磁開閉弁101と昇降シリンダ39との間には、アキュムレータ油路104を介してアキュムレータ105を接続している。昇降シリンダ39内の急激な作動油圧変動の際は、アキュムレータ105によって作動油圧変動を吸収し、昇降切換弁99及び電磁開閉弁101の組合せによって、昇降シリンダ39をスムーズに伸縮動させ、苗植付装置23を軽快に昇降動させる。
フローデバイダ96の第二油路98は、苗植付装置23の左右傾斜姿勢を制御するローリング制御ユニット106に接続している。ローリング制御ユニット106には、ローリングシリンダ108に作動油を供給する電磁制御弁107を内蔵している。電磁制御弁107の切換作動によって、ローリング制御ユニット106に一体的に設けたローリングシリンダ108を作動させる結果、苗植付装置23が水平姿勢に保持される。なお、田植機1の油圧回路90は、リリーフ弁や流量調整弁、チェック弁、オイルフィルタ等も備えている。
次に、図8〜図12を参照しながら、昇降切換弁99及び植付クラッチ77の状態を選択的に切り換える切換機構110の構造について説明する。図8〜図12に示す切換機構110は、昇降切換弁99の切換作動と植付クラッチ77の入り切り作動とを司るものであり、株間変速ケース75の上方に配置している。
実施形態では、株間変速ケース75上方の後フレーム55に固定したブラケット板111の前面側に、切換アクチュエータとしての正逆回転可能な電動モータ112を取り付けている。電動モータ112のモータ出力軸113をブラケット板111の背面側に突出させ、モータ出力軸113の先端側に駆動ギヤ114を固着している。ブラケット板111の背面側には、駆動ギヤ114に噛み合う従動ギヤ115を回動可能に軸支している。従動ギヤ115の回動支軸116に切換制御カム117を固着している。電動モータ112による駆動ギヤ114の回転駆動によって、切換制御カム117は従動ギヤ115と共に回動支軸116回りに一体回動する。
切換制御カム117及び従動ギヤ115の上方には、昇降切換弁99を切換作動させる弁操作アーム118と、植付クラッチ77を入り切り作動させるクラッチアーム119とを配置している。両アーム118,119ともベルクランク形状のものであり、回動支軸116を挟んで左側に弁操作アーム118を、右側にクラッチアーム119を位置させている。各アーム118,119の屈曲部をブラケット板111の背面側に枢支軸120,121によって回動可能に軸支している。
弁操作アーム118の先端側は、連係部材である索条体122(ワイヤ)を介して、ミッションケース6のバルブユニット89内にある昇降切換弁99に連結している。弁操作アーム118の枢支軸120回りの回動によって、昇降切換弁99が索条体122を介して供給位置99aと排出位置99bとに選択的に切換作動するように構成している。弁操作アーム118の基端側には、切換制御カム117のカム面127に当接する弁側ローラ123を回転可能に取り付けている。クラッチアーム119の先端側は、連係部材である連係ロッド124を介して、株間変速ケース75内にある植付クラッチ77に連結している。クラッチアーム119の枢支軸121回りの回動によって、植付クラッチ77が連係ロッド124を介して入り切り作動するように構成している。クラッチアーム119の基端側には、切換制御カム117のカム面127に当接するクラッチ側ローラ125を回転可能に取り付けている。
切換制御カム117のカム面127は、回動支軸116の回動中心からの半径距離が最も短い小径カム面127aと、前記半径距離が最も長い一対の大径カム面127b,127cとを有している。各大径カム面127b,127cと小径カム面127aとの間は湾曲面にて連設されている。各カム面127a〜127cはいずれも、回動支軸116の回動中心からの半径距離が一定である略円弧状に形成している。弁操作アーム118の弁側ローラ123は、昇降切換弁99が供給位置99aのときに弁側大径カム面127bに当接し、昇降切換弁99が排出位置99bのときに小径カム面127aに当接する。クラッチアーム119のクラッチ側ローラ125は、植付クラッチ77が入り状態のときにクラッチ側大径カム面127cに当接し、植付クラッチ77が切り状態のときに小径カム面127aに当接する。
切換制御カム117、弁操作アーム118及びクラッチアーム119の配置や形状を適宜設定することによって、昇降切換弁99の切換作動と植付クラッチ77の入り切り作動との組合せを、切換制御カム117の複数の回動位相位置に応じて実行するように構成している。実施形態では、切換制御カム117の各カム面127a〜127cと各ローラ123,125との当接関係によって、昇降切換弁99が供給位置99aで植付クラッチ77入りである上昇状態(図12参照)と、昇降切換弁99が排出位置99bで植付クラッチ77切りである下降状態(図10参照)と、昇降切換弁99が排出位置99bで植付クラッチ77入りである植付状態(図11参照)とに、昇降切換弁99及び植付クラッチ77を選択的に切換可能に構成している。
図10に示す下降状態では、弁側ローラ123とクラッチ側ローラ125とが両方とも小径カム面127aに当接する。弁操作アーム118は枢支軸120回りに図9の反時計方向に回動し、索条体122を押し込んで昇降切換弁99を排出位置99bにする。クラッチアーム119は枢支軸121回りに図9の時計方向に回動し、連係ロッド124を下向きに押し込んで植付クラッチ77を切り作動させる。
図11に示す植付状態では、弁側ローラ123が小径カム面127aに当接する一方、クラッチ側ローラ125がクラッチ側大径カム面127cに乗り上がって当接する。弁操作アーム118は、下降状態のときと同様に、枢支軸120回りに図9の反時計方向に回動し、索条体122を押し込んで昇降切換弁99を排出位置99bにする。クラッチアーム119は、下降状態のときと異なり、枢支軸121回りに図9の反時計方向に回動し、連係ロッド124を上向きに引っ張って植付クラッチ77を入り作動させる。
図12に示す上昇状態では、弁側ローラ123が弁側大径カム面127bに乗り上がって当接する一方、クラッチ側ローラ125が小径カム面127aに当接する。弁操作アーム118は、下降及び植付状態のときと異なり、枢支軸120回りに図9の時計方向に回動し、索条体122を引っ張って昇降切換弁99を供給位置99aにする。クラッチアーム119は、下降状態のときと同様に、枢支軸121回りに図9の時計方向に回動し、連係ロッド124を下向きに押し込んで植付クラッチ77を切り作動させる。
次に、図13〜図15を参照しながら、苗植付装置23の昇降動制御のための構造及びその制御態様について説明する。走行機体2には、苗植付装置23に関連する制御を司る作業コントローラ130を搭載している。図示は省略するが、作業コントローラ130は、各種演算処理や制御を実行するCPUのほか、制御プログラムや各種データを記憶したROM、制御プログラムや各種データを一時的に記憶するRAM、並びに、入出力インターフェイス等を備えている。
図13に示すように、作業コントローラ130は、電源印加用のキースイッチ131を介してバッテリー132に接続している。キースイッチ131は、鍵穴に差し込んだ所定の鍵によって切り位置、入り位置及びスタータ位置という3つの端子位置に回転操作可能なロータリ式スイッチであり、運転操作部13における操縦ハンドル14の近傍に設けている。キースイッチ131の入り位置(端子)をコントローラ130に接続している。
コントローラ130には、少なくとも走行主変速レバー15の操作位置を検出する主変速レバーセンサ133、作業レバー16の操作方向及び操作回数を検出する作業レバーセンサ134、モータ出力軸113又は回動支軸116の回動量(回動角度)から切換制御カム117の回動位相位置を検出する回動検出センサ135、電磁開閉弁101を強制的に切換操作して苗植付装置23の昇降動作のロックとロック解除とを行う油圧切換スイッチ136、圃場面に対するフロート32の接地・非接地を検出するフロートセンサ137、苗植付装置23が上昇上限位置にあるのを検出する上昇上限スイッチ138、電磁開閉弁101の電磁ソレノイド102、並びに、電動モータ112等を電気的に接続している。
主変速レバーセンサ133は運転操作部13における走行主変速レバー15の根元部に設けている。作業レバーセンサ134は作業レバー16の根元部に設けている。回動位置検出センサ135は、電動モータ112のモータ出力軸113、若しくは、切換制御カム117と従動ギヤ115との回動支軸116に設けている。油圧切換スイッチ136は運転操作部13における操縦ハンドル14と作業レバー16との間に設けている。
作業コントローラ130による苗植付装置23の昇降動制御は、例えば図14のフローチャートに示すように実行される。ここで、図14のフローチャートで示すアルゴリズムは作業コントローラ130のROMに記憶されていて、当該アルゴリズムをRAMに呼び出してからCPUで処理することによって、苗植付装置23の昇降動制御を実行する。
田植機1を始動させる際は、オペレータがキースイッチ131をスタータ位置まで回動操作して、バッテリー132からの電力供給によってコントローラ130等を起動させ(電気系統を立ち上がらせ)、エンジン5を始動させる。この場合、図14のフローチャートに示すように、エンジン5始動を検出すると(S1:YES)、電動モータ112の駆動によって切換制御カム117を下降状態にして、昇降切換弁99を排出位置99bに、植付クラッチ77を切り状態にすると共に、電磁ソレノイド102の非励磁によって電磁開閉弁101を閉位置101bにする(S2)。エンジン5始動を検出しない場合は(S1:NO)、田植機1の電源オン状態で且つエンジン5の非駆動状態であるから、電磁ソレノイド102の非励磁によって電磁開閉弁101を閉位置101bにする(S3)。
ステップS2の実行後は、作業レバー16を一回下降操作すると(S4:下降)、切換制御カム117を下降状態にした上で、電磁ソレノイド102を励磁して電磁開閉弁101を開位置101aにする(S5)。このとき、切換制御カム117は下降状態であるため、昇降シリンダ39から作動油が排出されて昇降シリンダ39が短縮動し、フロート32が圃場面に接地するまで苗植付装置23が下降動する。フロートセンサ137の検出値からフロート32接地を検出した後(S7:YES)、作業レバー16をもう一度下降操作すると(S8:YES)、電動モータ112の駆動によって切換制御カム117を植付状態にして、植付クラッチ77を入り状態にし(S9)、苗植え作業(田植え作業)を実行する。その後ステップS4に戻る。
ステップS7においてフロート32非接地を検出した場合は(S7:NO)、苗植付装置23が下降途中であるから、この段階で作業レバー16を上昇操作(逆方向操作)すると(S10:YES)、ステップS2に戻って、切換制御カム117を下降状態にすると共に電磁開閉弁101を閉位置101bにし、昇降シリンダ39を伸縮動不能に保持して苗植付装置23を任意の高さ位置で昇降停止させる。また、ステップS8において作業レバー16を操作せず(S8:NO)、そのまま所定時間(例えば10秒程度)が経過した場合も(S11:YES)、ステップS2に戻る。
ステップS4に戻り、作業レバー16を一回上昇操作すると(S4:上昇)、電動モータ112の駆動によって切換制御カム117を上昇状態にして、昇降切換弁99を供給位置99aに、植付クラッチ77を切り状態にする(S12)。この段階では、昇降切換弁99を供給位置99aにするものの、電磁開閉弁101が閉位置101bにあるので、昇降シリンダ39は伸縮動不能であり苗植付装置23は停止している。それから作業レバー16をもう一度上昇操作すると(S13:YES)、電磁ソレノイド102を励磁して電磁開閉弁101を開位置101aにする(S14)。このとき、切換制御カム117は上昇状態であるため、昇降シリンダ39に作動油が供給されて昇降シリンダ39が伸長動し、上昇上限位置に到達するまで苗植付装置23が上昇動する。上昇上限スイッチ138の検出値から苗植付装置23の上限到達を検出すると(S15:YES)、ステップS2に戻って、切換制御カム117を下降状態にすると共に電磁開閉弁101を閉位置101bにする。
ステップS13において作業レバー16を操作せず(S13:NO)、そのまま所定時間(例えば10秒程度)が経過した場合は(S16:YES)、ステップS2に戻る。ステップS15において苗植付装置23が上昇上限に到達していない場合は(S15:NO)、苗植付装置23が上昇途中であるから、この段階で作業レバー16を下降操作(逆方向操作)すると(S17:YES)、ステップS2に戻って、切換制御カム117を下降状態にすると共に電磁開閉弁101を閉位置101bにし、昇降シリンダ39を伸縮動不能に保持して苗植付装置23を任意の高さ位置で昇降停止させる。
ところで、苗植付装置23の昇降動制御の実行中に、不測のエンジンストール等が生じた場合は、作業コントローラ130が図15に示す割り込み処理を実行するように構成している。この場合、作業コントローラ130は割り込み処理のルーチンをスタートさせ、エンジン回転センサ139の検出値を読み込み、キースイッチ131入りの状態でエンジン5が停止していれば(S20:YES)、電磁ソレノイド102を非励磁にして電磁開閉弁101を閉位置101bにする(S21)。
上記の実施形態によると、走行機体2に昇降動可能に装着した苗植付装置23と、前記苗植付装置23を昇降動させる昇降シリンダ39と、前記昇降シリンダ39による前記苗植付装置23の昇降動を制御する昇降切換弁99とを備える田植機において、前記昇降切換弁99は、前記昇降シリンダ39に作動油を供給する供給位置99aと、前記昇降シリンダ39から作動油を排出する排出位置99bとの二位置に切換可能に構成し、前記昇降切換弁99から前記昇降シリンダ39に至る油路100中に電磁開閉弁101を設け、前記苗植付装置23の昇降停止を前記電磁開閉弁101で制御するから、前記従来のような四ポート五位置切換形の電磁制御弁を採用しなくても、二位置切換形である前記昇降切換弁99及び前記電磁開閉弁101によって前記苗植付装置23の上昇、昇降停止及び下降に簡単に対応でき、前記苗植付装置23の昇降動制御のための構造の簡素化を図れ、製造コストの抑制に寄与する。
また、前記苗植付装置23の昇降停止状態では、前記電磁開閉弁101を閉位置101bにすると共に、前記昇降切換弁99を前記排出位置99bにするから、前記苗植付装置23の昇降停止状態において、田植機1の油圧回路90の過負荷解消のために作動油圧のリリーフを吹かせてエンジン5に余計な負荷をかけたりするおそれがない。
更に、前記田植機1の電源オン状態で且つエンジン5の非駆動状態では、前記電磁開閉弁101を閉位置101bにするから、前記田植機1の電源オン状態だけでは前記苗植付装置23の昇降動準備が完了しない。つまり、前記田植機1の電源オン状態で且つ前記エンジン5の非駆動状態では、前記電磁開閉弁101に対する駆動指令をキャンセルでき、前記苗植付装置23の不用意な昇降動を防止できる。
その上、前記エンジン5の始動時は前記昇降切換弁99を前記排出位置99bにすると共に、前記電磁開閉弁101を前記閉位置101bにするから、前記エンジン5の始動時には必ず、前記昇降切換弁99及び前記電磁開閉弁101の位置がリセットされることになる。このため、前記苗植付装置23を任意の高さ位置で昇降停止させた状態で前記田植機1の電源をオフにした後、前記エンジン5を再始動するような場合に、再始動の途端に前記苗植付装置23が不用意に昇降動するのを確実に防止できる。
上記の実施形態によると、走行機体2に昇降動可能に装着した苗植付装置23と、前記苗植付装置23を昇降動させる昇降シリンダ39と、前記昇降シリンダ39による前記苗植付装置23の昇降動を制御する昇降切換弁99と、前記苗植付装置23への動力伝達を継断する植付クラッチ77とを備える田植機1において、前記昇降切換弁99は、前記昇降シリンダ39に作動油を供給する供給位置99aと、前記昇降シリンダ39から作動油を排出する排出位置99bとの二位置に切換可能に構成し、前記昇降切換弁99から前記昇降シリンダ39に至る油路100中に電磁開閉弁101を設け、前記苗植付装置23の昇降停止を前記電磁開閉弁101で制御し、前記昇降切換弁99が前記供給位置99aで前記植付クラッチ77入りである上昇状態と、前記昇降切換弁99が前記排出位置99bで前記植付クラッチ77切りである下降状態と、前記昇降切換弁99が前記排出位置99bで前記植付クラッチ77入りである植付状態とに、前記昇降切換弁99及び前記植付クラッチ77を選択的に切り換える切換機構110を備えているから、前記昇降切換弁99の切換作動と前記植付クラッチ77の入り切り作動という二つの役割を、前記切換機構110によって組み合わせて果たせることになる。従って、前記昇降切換弁99の切換作動、前記植付クラッチ77の入り切り作動及び前記電磁開閉弁101の切換駆動を、前記切換機構99と前記電磁開閉弁101とによって組み合わせて、前記苗植付装置23の昇降動制御を簡単且つスムーズに実現できる。
前記走行機体2に搭載したエンジン5の始動時は、前記切換機構110によって前記昇降切換弁99及び前記植付クラッチ77を前記下降状態にすると共に、前記電磁開閉弁101を前記閉位置101bにするから、前記植付クラッチ77入りのままで前記田植機1の電源をオフにした後、前記エンジン5を再始動するような場合に、再始動の途端に前記前記苗植付装置23の苗植機構28が不用意に駆動するのを確実に防止できる。
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
1 田植機
2 走行機体
5 エンジン
6 ミッションケース
23 苗植付装置
90 油圧回路
99 昇降切換弁
99a 供給位置
99b 排出位置
100 シリンダ油路
101 電磁開閉弁
101a 開位置
101b 閉位置
102 電磁ソレノイド
103 戻しバネ
110 切換機構
112 電動モータ
113 モータ出力軸
114 駆動ギヤ
115 従動ギヤ
116 回動支軸
117 切換制御カム
118 弁操作アーム
119 クラッチアーム

Claims (4)

  1. 走行機体に昇降動可能に装着した苗植付装置と、前記苗植付装置を昇降動させる昇降シリンダと、前記昇降シリンダによる前記苗植付装置の昇降動を制御する昇降切換弁とを備える田植機において、
    前記昇降切換弁は、前記昇降シリンダに作動油を供給する供給位置と、前記昇降シリンダから作動油を排出する排出位置との二位置に切換可能に構成し、
    前記昇降切換弁から前記昇降シリンダに至る油路中に電磁開閉弁を設け、前記苗植付装置の昇降停止を前記電磁開閉弁で制御する、
    田植機。
  2. 前記苗植付装置の昇降停止状態では、前記電磁開閉弁を閉位置にすると共に、前記昇降切換弁を前記排出位置にする、
    請求項1に記載の田植機。
  3. 前記田植機の電源オン状態で且つエンジンの非駆動状態では、前記電磁開閉弁を閉位置にする、
    請求項1又は2に記載の田植機。
  4. 前記エンジンの始動時は前記昇降切換弁を前記排出位置にすると共に、前記電磁開閉弁を前記閉位置にする、
    請求項1〜3のうちいずれかに記載の田植機。
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