JP2014181552A - 壁パネルの取付構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】横架材に対する取付強度を確保しつつ、柱の間に掛け渡された木質の横架材に対して取付可能な壁パネルの取付構造を提供する。
【解決手段】
壁パネルの取付構造1では、柱2の間には横架材3が鋼製プレート6によって架け渡され、横架材3には壁パネルPがL型の下地鋼材4を介して取り付けられている。下地鋼材4は、木質の横架材3の長手方向Lに沿って延びると共に、柱2を跨いで横架材3に固定された水平フランジ17を有する。水平フランジ17は、横架材3に取り付けるネジ貫通穴23を含むと共に、柱2を挟んで両側に設けられた横架材固定部19と、柱2を跨ぐ切欠き部27を含むと共に、横架材固定部19の間に設けられた柱逃げ部21と、を有している。長手方向Lにおいて横架材固定部19の長さは、切欠き部27よりも長い。
【選択図】図1

Description

本発明は、柱の間に架け渡された横架材に下地鋼材を介して壁パネルを固定する壁パネルの取付構造に関する。
従来、このような分野の技術として、特開2000−96749号公報がある。この公報には、角柱に接合された梁にALC壁パネルを取り付けた取付構造が開示されている。この取付構造は、角柱と梁との接合部にL型の取付用鋼材を適用してALC壁パネルを取り付けている。
特許文献1に記載された取付構造では、H型鋼である梁の上面に取付用鋼材の水平フランジ部が溶接されている。これにより、取付用鋼材が十分な強度で梁の上面に固定されることになる。
特開2000―96749号
ところで、近年、壁パネルを取り付ける梁に木質の横梁材を用いることが望まれている。しかしながら、壁パネルを取り付けるための下地鋼材を木質の横架材へ溶接することはできないので、ネジ類を用いて下地鋼材を横架材に締結する構成が考えられている。
一方、壁パネルは重量物であるので、下地鋼材は、横架材に対して充分な取付強度を確保して取り付ける必要がある。ネジ類を用いた構成において充分な取付強度を確保するためには、例えば複数本のネジ類を用いて下地鋼材を横架材に締結する。このため、下地鋼材には複数のネジ貫通穴を形成する必要があり、下地鋼材の長さが長くなることがある。しかし、横架材は柱の間に架け渡されているので、下地鋼材の長さが長くなると下地鋼材が柱とが干渉するおそれがある。
そこで、本発明は、横架材に対する取付強度を確保しつつ、柱の間に掛け渡された木質の横架材に対して下地鋼材を取付可能な壁パネルの取付構造を提供することを目的とする。
本発明は、柱の間には横架材が接合具によって架け渡され、横架材には壁パネルがL型の下地鋼材を介して取り付けられた壁パネルの取付構造において、下地鋼材は、木質の横架材の長手方向に沿って延びると共に、柱を跨いで横架材に固定された水平片を有し、水平片は、横架材に取り付けるネジ貫通穴を含むと共に、柱を挟んで両側に設けられた横架材固定部と、柱を跨ぐ切欠き部を含むと共に、横架材固定部の間に設けられた柱逃げ部と、を有し、長手方向において横架材固定部の長さは、切欠き部よりも長い。
上述した壁パネルの取付構造によれば、切欠き部によって柱を跨ぐことにより柱との干渉を避けて長尺の下地鋼材を横架材に固定することができる。また、横架材固定部の長さが切欠き部よりも長いので、取付強度を確保するために必要な数のネジ貫通穴を横架材固定部に設けることができる。従って、横架材に対する取付強度を確保しつつ、柱の間に掛け渡された木質の横架材に対して下地鋼材を取り付けることができる。
また、下地鋼材の長さは、柱の間隔の整数分の1である。
下地鋼材の長さが柱の間隔の整数分の1になっているので、木質の横架材を含む構造体の施工現場において、下地鋼材の長さを調整するための切断作業が不要となる。従って、壁パネルの取付構造の施工性を高めることができる。さらに、下地鋼材を所定の長さに切断するための切断作業による火花の発生が無くなるので、施工現場における作業安全性を高めることができる。
また、接合具は、柱の側面に当接して固定される柱取付部と、柱取付部から横架材の長手方向に突出すると共に、横架材に設けられたスリットに挿入されて横架材に固定される横架材取付部と、を有し、横架材取付部には、下地鋼材の横架材固定部に当接して連結される連結部が設けられている。
地震や強風などにより壁パネルに面外方向の力が作用すると、下地鋼材を横架材に固定しているネジにせん断力が働く。下地鋼材の横架材固定部が接合具の連結部に当接して連結されているので、面外方向の力の一部が接合具に伝達される。従って、下地鋼材を固定しているネジに働くせん断力が低減されるので、過大なせん断力によるネジの損傷を抑制することができる。
また、下地鋼材の鉛直片は、補強部材によって柱の側面に連結されている。
この取付構造によれば、面外方向の力の一部が補強部材により連結された柱の側面に伝達される。従って、下地鋼材を固定しているネジに働くせん断力がさらに低減されるので、過大なせん断力によるネジの損傷を一層抑制することができる。
本発明によれば、横架材に対する取付強度を確保しつつ、柱の間に掛け渡された木質の横架材に対して下地鋼材を取付可能な壁パネルの取付構造が提供される。
第1実施形態に係る壁パネルの取付構造を示す斜視図である。 図1に示された壁パネルの取付構造の断面図である。 図1に示された鋼製プレートの斜視図である。 壁パネルの取付構造の平面図である。 図4における柱付近を拡大した平面図である。 鋼製プレートに横架材を取り付ける前の状態の斜視図である。 ドリフトピンを打ち込む状態の斜視図である。 下地鋼材を横架材に固定した状態の斜視図である。 (a)は壁パネルの取付構造の断面図であり、(b)は面外方向の力が作用したときの壁パネルの取付構造の断面図である。 (a)は比較例に係る壁パネルの取付構造に面外方向の力が作用した状態を示す断面図であり、(b)は本実施形態に係る壁パネルの取付構造に面外方向の力が作用した状態を示す断面図である。 第2実施形態に係る壁パネルの取付構造を示す平面図である。 第3実施形態に係る壁パネルの取付構造の断面図である。 図12に示す鋼製プレートの斜視図である。 第4実施形態に係る壁パネルの取付構造を示す斜視図である。 (a)は比較例に係る壁パネルの取付構造に面外方向の力が作用した状態を示す断面図であり、(b)は変形例に係る壁パネルの取付構造に面外方向の力が作用した状態を示す断面図である。
以下、壁パネルの取付構造の好適な実施形態について詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1に示されるように、壁パネルの取付構造1Aは、建物の外壁をなす壁パネルP1,P2を、柱2に接合された横架材3に下地鋼材4を介して取り付ける構造である。また、各部位の位置関係の説明で用いる「外」、「内」の語は、建物の外側、内側に対応するものとする。
建物の柱2は、木質の部材であり、水平方向に所定の間隔をもって設置されている(図4参照)。柱2の間隔は、一例として6mであり、柱2の側面2aには、柱2に横架材3を取り付けるための鋼製プレート(接合具)6が固定されている。
図1〜3に示されるように、鋼製プレート6は、複数のラグスクリュー7により柱2の側面2aに当接して固定される柱取付部8と、横架材3に固定される横架材取付部9と、下地鋼材4に当接して連結される連結部11とを有している。
柱取付部8は、鋼製プレート6の基部であり、上下方向に延びた矩形平板形状を有している。柱取付部8の表面8aには横架材取付部9が溶接され、裏面8bは柱2の側面2aに当接する(図1参照)。柱取付部8は、上端部が横架材3の上面3aよりも上に位置するように延びて横架材3から表面8aが露出した柱固定領域8cと、下端部が横架材3の下面3bよりも下に位置するように延びて横架材3から表面8aが露出した柱固定領域8dとを有している。図3に示されるように、柱固定部8c,8dには、それぞれ4個のネジ貫通穴8eが設けられている。ネジ貫通穴8eは、ラグスクリュー7(図2参照)のためのものである。柱固定部8c,8dの間の横架材当接領域8fには横架材取付部9が溶接されている。
横架材取付部9は、柱取付部8の表面8aから横架材3の長手方向Lに突出している。横架材取付部9は、板状の形状を有し、上下方向の高さは横架材3の上下方向の高さと略等しい。横架材取付部9には、横架材取付部9の厚さ方向に貫通するピン穴9aが4個設けられている。横架材取付部9の側面9bには、下地鋼材4を連結する連結部11が溶接されている。このような構成を有する横架材取付部9には、横架材3が取り付けられている(図1参照)。
連結部11は、断面L字状であり、横架材3の長手方向Lに沿って延びている。連結部11は、横架材取付部9の側面9bに対して溶接Bされた鉛直フランジ12と、鉛直フランジ12の上端部から水平方向に延びた水平フランジ13と、を有している。水平フランジ13の水平面13aは、横架材取付部9の上端面9cと略同じ高さである。また、水平フランジ13には、横架材3の長手方向Lに沿ってビス貫通穴13bが2個並置されている。
横架材3について説明する。横架材3は、木造の建物における木質の梁である。ここで「木質の横架材」とは、木質材のみからなる横架材、木質材が接着やビス締め等の手段により集成された横架材、H形鋼などの鋼材を木質材(集成材を含む)で覆った横架材、複層構成になっていて非木質材の(不燃)層と木質材の層を有する横架材(最外層は木質材であっても非木質材であってもよい)、木質材を耐火被覆材で保護した横架材、木質材からなる主たる構造部材を耐火材で被覆し更にその耐火材を木質材で覆った横架材、木質材(集成材を含む)の中央にH形鋼などの鋼材からなる主たる構造部材を埋設した横架材などがある。
図4に示されるように、横架材3は、柱2の間に掛け渡されるように配置され、一端が柱2の側面2aに接合されると共に、他端が柱2に隣接する別の柱2の側面2aに接合されている。横架材3の両端部には、鋼製プレート6と接続するための柱接続部14が設けられている。
図2に示されるように、横架材3の柱接続部14は、鋼製プレート6の横架材取付部9が挿入されるスリット14aと、スリット14aを挟む袖部14bと、鋼製プレート6に横架材3を固定するためのピン穴14cと、連結部11が配置される連結部配置面14dとを含んでいる。
スリット14aは、柱2と対面する横架材3の端面3cから長手方向Lに延びる(図1参照)と共に、横架材3の幅方向の略中央で横架材3の上面3aから下面3bまで貫通している。長手方向Lにおいてスリット14aの長さは、横架材取付部9よりも若干長い。また、スリット14aの幅は、その上部においては横架材取付部9の板厚と連結部11の鉛直フランジ12の板厚とを合計した厚さと略等しく、その下部においては横架材取付部9の板厚と略等しい。このように、鋼製プレート6と横架材3とが隙間なく接合されていることにより、横架材3に面外方向の力が作用した時に鋼製プレート6及び横架材3の面外方向への位置ずれを抑制することができる。
袖部14bには、横架材3の幅方向に貫通する4個のピン穴14cが設けられている。このピン穴14cは、横架材3の一方の側面3dから他方の側面3eまで水平方向に貫通している。また、スリット14aに横架材取付部9を挿入したとき、横架材取付部9のピン穴9aの中心軸は、ピン穴14cの中心軸とそれぞれ略一致している。袖部14bのピン穴14c及び横架材取付部9のピン穴9aには、ドリフトピン16が打ち込まれている。
外側の袖部14bには、連結部配置面14dが設けられている。連結部配置面14dには、連結部11の水平フランジ13が配置され、下地鋼材4が当接する横架材3の上面3aよりも連結部11の水平フランジ13の厚さだけ凹んでいる。
図4及び図5に示されるように、横架材3の上面3aには、下地鋼材4が取り付けられている。取付部材の一例をなす下地鋼材4は、鋼製のL型アングル材であり、柱2を跨いで横架材3に固定されている。下地鋼材4の長さは、柱2の間隔に基づいて設定されている。より詳細には、下地鋼材4の長さは、柱2の間隔の整数分の1である。本実施形態では、下地鋼材4の長さと柱2の間隔との比率が1分の1(等倍)であり、柱2の間隔が6mであるので、下地鋼材4の長さも約6mである。下地鋼材4は、横架材3の上面3aに柱2を跨いで固定される水平フランジ(水平片)17と、水平フランジ17の縁部から鉛直上方に立設した鉛直フランジ(鉛直片)18と、を有する。
図4に示されるように、水平フランジ17の柱2を挟んだ両側には、横架材固定部19が設けられている。また、横架材固定部19の間には、柱逃げ部21が設けられている。
図5に示されるように、横架材固定部19には、横架材3に下地鋼材4を取り付けるためのラグスクリュー22が挿入されるネジ貫通穴23(図1参照)が設けられている。より詳細には、横架材固定部19において横架材3の上面3aと当接する部分に、ネジ貫通穴23が設けられている。このネジ貫通穴23の内径は、ラグスクリュー22の首部の外径と同等とされている。ネジ貫通穴23は、それぞれの横架材固定部19において、横架材3の長手方向Lに沿って4個並置されている(図4参照)。なお、横架材固定部19に設けられるネジ貫通穴23の数は4個に限定されることはなく、要求される取付強度に基づいて4個以上のネジ貫通穴23が設けられてもよい。
横架材固定部19には、鋼製プレート6に下地鋼材4を連結するためのドリルビス24が挿入されるビス貫通穴26(図1参照)が設けられている。より詳細には、ビス貫通穴26は、連結部11の水平フランジ13の存在する範囲に設けられている。ドリルビス24は、ビス貫通穴26に挿通され、ビス貫通穴26から露出した水平フランジ13に穿孔しつつタップ加工をしながら水平フランジ13に螺合される。
ここで、長手方向Lにおいて横架材固定部19の長さは、鋼製プレート6の長さと、所要数のネジ貫通穴23を設けるために必要な長さとを合計した長さよりも長くされている。
柱逃げ部21は、横架材固定部19の間であって、下地鋼材4の長手方向Lにおける略中央に設けられている。柱逃げ部21を下地鋼材4の長手方向Lにおける略中央に設けることにより、ラグスクリュー22及びドリルビス24に働く力を均等にすることができる。柱逃げ部21は、柱2を跨ぐ切欠き部27を含んでいる。長手方向Lに沿った切欠き部27の長さは、柱2の幅よりも若干長い。また、長手方向Lにおいて切欠き部27の長さは、横架材固定部19よりも短い。すなわち、横架材固定部19の長さは、切欠き部27よりも長い。
鉛直フランジ18は、横架材3の側面3eよりも外側にはみ出した水平フランジ17の縁部から上方に立設している。
図2に示されるように、鉛直フランジ18には、取付金具28が固定されている。取付金具28の上部には、上段パネルP1を取り付けるための上段取付部29が設けられている。上段取付部29には、上段取付部29に設けられたボルト穴(不図示)に挿入されたボルト31と、ボルト31に螺合されるナット32とにより上段パネルP1が固定されている。
また、取付金具28の下部には、下段パネルP2を取り付けるための下段取付部33が設けられている。下段取付部33には、下段取付部33に設けられたボルト穴(不図示)に挿入されたボルト34と、ボルト34に螺合されるナット36とにより下段パネルP2が固定されている。
上段取付部29と下段取付部33との間には、取付金具28を下地鋼材4の鉛直フランジ18に固定するためのフランジ固定部38が設けられている。フランジ固定部38は、フランジ固定部38に設けられたボルト穴(不図示)に挿入されたボルト39と、ボルト39に螺合されるナット41とにより鉛直フランジ18に固定されている。
更に、フランジ固定部38には、取付金具28の回り止め処理として、ビス42が挿通され、フランジ固定部38が鉛直フランジ18にビス止めされている。この回り止め処理により、ボルト39を中心とした取付金具28の回転方向の位置が固定され、その結果、壁パネルP1,P2の位置が確実に固定される。
鉛直フランジ18には、自重受金具43が取り付けられている。自重受金具43は鉛直フランジ18に固定される鉛直フランジ44と、水平方向に延びる水平フランジ46とを有している。上段パネルP1の下端面が水平フランジ46に当接することにより、壁パネルP1が上下方向に位置決めされると共に、壁パネルP1の自重が自重受金具43に支持される。
壁パネルP1,P2は、例えば、高さ3000mm、幅600mm、厚さ100mmといった寸法をもつALCパネル(Autoclaved Lightweight aerated Concrete panels)であり、壁パネルP1と壁パネルP2とは、建物の外壁面において上下に隣接している。壁パネルの取付構造1Aにおいては、上段パネルP1の下端部と下段パネルP2の上端部とが、1本の同じ横架材3に固定されている。なお、上段パネルP1の上端中央部は、横架材3の上方に位置する他の横架材(不図示)に固定され、下段パネルP2の下端中央部は、横架材3の下段に位置する他の横架材(不図示)や基礎立上り(不図示)等に固定される。
壁パネルの取付構造1Aの施工方法について説明する。図6に示されるように、柱2の側面2aに鋼製プレート6の柱取付部8のラグスクリュー7を用いて固定する。図7に示されるように、横架材3のスリット14aに鋼製プレート6の横架材取付部9を挿入する。そして、横架材3のピン穴14cにドリフトピン16を打ち込むことにより、鋼製プレート6に横架材3が固定される。以上の工程により、柱2の側面2aに横架材3が接合される。なお、横架材3の他方の端部は同様の工程により柱2に隣接する別の柱2に接合することができるので、詳細な説明は省略する。
図8に示されるように、横架材3の上面3aに下地鋼材4を載置する。このとき、柱逃げ部21の切欠き部27が柱2を跨ぐように下地鋼材4を横架材3に配置する。横架材3に配置した下地鋼材4を仮固定した後に、ビス貫通穴26(図1参照)からドリルビス24を連結部11の水平フランジ13にねじ込む。そして、ネジ貫通穴23(図1参照)からラグスクリュー22を横架材3にねじ込む。
横架材3に下地鋼材4を固定した後に、図2に示されるように、下段パネルP2が固定された取付金具28を下地鋼材4に固定する。次に、下地鋼材4に対する取付金具28の回り止め処理としてビス42を挿通する。続いて、自重受金具43を下地鋼材4に固定する。そして、上段パネルP1の下端面を自重受金具43の水平フランジ46に当接させ、上段パネルP1のボルト31にナット32を螺合させてナット32を締め込む。以上の工程により、壁パネルの取付構造1Aが施工される。
上述した壁パネルの取付構造1Aによれば、下地鋼材4には切欠き部27を有する柱逃げ部21が設けられている。従って、切欠き部27によって柱2を跨ぐことにより柱2との干渉を避けて長尺の下地鋼材4を横架材3に固定することができる。また、横架材固定部19の長さが切欠き部27の長さよりも長いので、取付強度を確保するために必要な数のネジ貫通穴23を横架材固定部19に設けることができる。従って、横架材3に対する取付強度を確保しつつ、柱2の間に掛け渡された木質の横架材3に対して下地鋼材4を取り付けることができる。
また、下地鋼材4の長さが柱2の間隔の1分の1になっているので、木質の横架材3を含む構造体の施工現場において、下地鋼材4の長さを調整するための切断作業が不要となる。従って、壁パネルの取付構造1Aの施工性を高めることができる。さらに、下地鋼材4を所定の長さに切断するための切断作業による火花の発生が無くなるので、施工現場における作業安全性を高めることができる。
ところで、地震や強風などにより壁パネルP1,P2に面外方向の力が作用すると、下地鋼材4を横架材3に固定しているラグスクリュー22にせん断力が働く。特に、柱に最も近いラグスクリュー22に非常に大きなせん断力が集中して、このラグスクリュー22から順に連鎖的なラグスクリュー22のせん断破壊が生じるおそれがある。壁パネルの取付構造1Aによれば、下地鋼材4の横架材固定部19が鋼製プレート6の連結部11に連結されているので、面外方向の力の一部が鋼製プレート6に伝達される。従って、下地鋼材4を固定しているラグスクリュー22に働くせん断力が低減されるので、過大なせん断力によるラグスクリュー22の損傷を抑制することができる。
下地鋼材4において、柱逃げ部21が設けられた領域は、横架材固定部19の領域よりも面外剛性が低い。従って、水平フランジ17と鋼製プレート6とを連結することにより、下地鋼材4の面外剛性を高めることができる。
また、図9(a)に示されるように、鉛直方向に配置され、横架材3に取付けられた壁パネルPに対して、地震などにより面外方向の力が作用すると、図9(b)に示されるように、壁パネルPが鉛直方向に対して傾くことがある。
このとき、図10(a)に示されるように、切欠き部27が設けられていない下地鋼材47により壁パネルPを取り付けた比較例に係る取付構造では、鉛直フランジ48の面外剛性が高いため下地鋼材47及び取付金具28の移動はごく僅かである。従って、面外方向の力は壁パネルPを取付金具28に固定するボルト31に特に集中しやすく、ボルト31に作用する引き抜き負荷が大きくなることがある。ボルト31に過大な引き抜き負荷が作用する、ボルト31が切断されて壁パネルPが脱落するおそれもある。
これに対して、図10(b)に示されるように、本実施形態の下地鋼材4では、柱逃げ部21に切欠き部27が設けられているので、柱逃げ部21から立設している鉛直フランジ18において面外剛性が比較的低くなる。そして、面外剛性が比較的低い鉛直フランジ18の部分には、取付金具28が固定されている。このため、壁パネルPに面外方向の力が作用すると、鉛直フランジ18が比較的柔軟に面外方向に回転変形して面外方向の力の一部が吸収される。従って、壁パネルの取付構造1Aによれば、地震などにより壁パネルPに面外方向への力が作用するときに、下地鋼材4が柔軟に変形し追従しやすくなるので、ボルト31に作用する引き抜き負荷を低減することができる。この場合には、下地鋼材4が変形するものの、ボルト31に作用する引き抜き負荷が小さいので、ボルト31の切断が抑制される。従って、壁パネルPの脱落を抑制することができる。
[第2実施形態]
図11に示されるように、第2実施形態の壁パネルの取付構造1Bは、第1実施形態の壁パネルの取付構造1Aに対して、下地鋼材49の長さが短くされている点が相違している。第2実施形態では、柱2の間隔に対する下地鋼材49の長さの比率が比率の2分の1とされている。柱2の間隔が一例として6mであるとすると、下地鋼材49の長さは約3mである。下地鋼材49の間には、別の下地鋼材51が配置されている。この下地鋼材51は、L型のアングル部材であり、柱逃げ部21が設けられていない。
第2実施形態の壁パネルの取付構造1Bにおいても、第1実施形態の壁パネルの取付構造1Aと同様の効果を得ることができる。
[第3実施形態]
図12及び図13に示されるように、第3実施形態の壁パネルの取付構造1Cは、第1実施形態の壁パネルの取付構造1Aに対して、鋼製プレート6に連結ナット(連結部)52が溶接されている点が相違している。図12及び図13に示されるように、鋼製プレート6の横架材取付部9の側面9bには、連結ナット52が溶接されている。また、横架材3の上面3aに固定された下地鋼材4は、連結ナット52にボルト53を螺合することにより、鋼製プレート6と連結されている。
第3実施形態の取付構造1Cによれば、下地鋼材4と鋼製プレート6とが連結ナット52及びボルト53により連結されているので、下地鋼材4と鋼製プレート6との連結強度を更に高めることができる。従って、下地鋼材4に作用する面外方向の力の一部が鋼製プレート6に確実に伝達されるので、ラグスクリュー22に働くせん断力の大きさを確実に低減することができる。
[第4実施形態]
図14に示されるように、第4実施形態の壁パネルの取付構造1Dは、第1実施形態の壁パネルの取付構造1Aに対して補強部材54を備えている点で相違する。補強部材54は、L字状の断面形状を有し、一端側が下地鋼材4の鉛直フランジ18に対してボルト56及びナット57により固定され、他端側が柱2にラグスクリュー7により鋼製プレート6と共に柱2に共締めされている。なお、ボルト56が挿通されるボルト貫通穴(不図示)は、長手方向Lに延びた長穴であることが好ましい。このようなボルト貫通穴によれば、補強部材54の固定位置を水平方向に調整することができる。
第4実施形態の取付構造1Dによれば、面外方向の力の一部が補強部材54により連結された柱2の側面2aに伝達される。従って、下地鋼材4を固定しているラグスクリュー22に働くせん断力がさらに低減されるので、過大なせん断力によるラグスクリュー22の損傷を一層抑制することができる。さらに、鉛直フランジ18と柱2との間を補強部材54により連結することにより、鉛直フランジ18の面外剛性を更に高めることができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。前述した下地鋼材4の長さは、柱2の間隔の1/1又は1/2とされていたが、これらの長さに限定されない。例えば、下地鋼材4の長さは、柱2の間隔の1/3又は1/4であってもよい。
また、柱2周りには、取付金具28を配置するスペースを確保できない場合や、作業スペースが不十分であるために取付金具28を取り付けることができない場合がある。また、作業の省力化やコストダウンを目的として取付金具28を用いない場合もある。これらの場合には、壁パネルの取付構造1A〜1Dは、取付金具28を備えることなく、下地鋼材4に直接に壁パネルPを取り付けてもよい。
しかし、図15(a)に示されるように、切欠き部27が設けられていない下地鋼材47に対して壁パネルPを取り付けた場合には、下地鋼材47の面外剛性が高いため、ボルト34に引き抜き負荷がかかりやすいことが予想される。さらに、下地鋼材47の板厚が厚く、剛性が高くなるほどボルト34に作用する引き抜き負荷は大きくなる。
一方、図15(b)に示されるように、切欠き部27を有する下地鋼材4に対して壁パネルPを取り付けた場合には、鉛直フランジ18が比較的柔軟に回転変形できるので、ボルト34に作用する引き抜き負荷を低減することができる。
1A〜1D…壁パネルの取付構造、2…柱、2a…側面、3…横架材、4…下地鋼材、6…鋼製プレート(接合具)、8…柱取付部、9…横架材取付部、11…連結部、14a…スリット、17…水平フランジ(水平片)、18…鉛直フランジ(鉛直片)、19…横架材固定部、21…柱逃げ部、23…ネジ貫通穴、27…切欠き部、52…連結ナット、54…補強部材、L…長手方向、P,P1,P2…壁パネル。

Claims (4)

  1. 柱の間には横架材が接合具によって架け渡され、前記横架材には壁パネルがL型の下地鋼材を介して取り付けられた壁パネルの取付構造において、
    前記下地鋼材は、木質の前記横架材の長手方向に沿って延びると共に、前記柱を跨いで前記横架材に固定された水平片を有し、
    前記水平片は、
    前記横架材に取り付けるネジ貫通穴を含むと共に、前記柱を挟んで両側に設けられた横架材固定部と、
    前記柱を跨ぐ切欠き部を含むと共に、前記横架材固定部の間に設けられた柱逃げ部と、を有し、
    前記長手方向において前記横架材固定部の長さは、前記切欠き部よりも長いことを特徴とする壁パネルの取付構造。
  2. 前記下地鋼材の長さは、前記柱の間隔の整数分の1であることを特徴とする請求項1に記載の壁パネルの取付構造。
  3. 前記接合具は、
    前記柱の側面に当接して固定される柱取付部と、
    前記柱取付部から前記横架材の長手方向に突出すると共に、前記横架材に設けられたスリットに挿入されて前記横架材に固定される横架材取付部と、を有し、
    前記横架材取付部には、前記下地鋼材の前記横架材固定部に当接して連結される連結部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の壁パネルの取付構造。
  4. 前記下地鋼材の鉛直片は、補強部材によって前記柱の側面に連結されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の壁パネルの取付構造。
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