JP2014180855A - ポリマーペレットの搬送方法 - Google Patents
ポリマーペレットの搬送方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014180855A JP2014180855A JP2013058371A JP2013058371A JP2014180855A JP 2014180855 A JP2014180855 A JP 2014180855A JP 2013058371 A JP2013058371 A JP 2013058371A JP 2013058371 A JP2013058371 A JP 2013058371A JP 2014180855 A JP2014180855 A JP 2014180855A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silo
- polymer
- pellet
- polymer pellets
- pellets
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Abstract
【解決手段】水中カット装置で製造されたポリマーペレットをポンプのヘッド圧によって脱水乾燥装置に搬送して脱水、乾燥し、乾燥したポリマーペレットをサイロに搬送し、次いで、サイロより包装設備に搬送するポリマーペレット搬送方法において、
前記脱水乾燥装置より、乾燥したポリマーペレットを、前記脱水乾燥装置の下方に配置した前記サイロに落下させ、その後、サイロ下部より、乾燥したポリマーペレットを、空送ラインを介して包装設備に空送することを特徴とするポリマーペレットの搬送方法。
【選択図】図1
Description
また、特許文献2、特許文献3では、合成樹脂の水中カッティング方法によりペレットが得られることが開示されており、更に水中カットされたペレットを搬送する方法が記載されている。
すなわち、本発明は、以下の発明に係るものである。
[1] 水中カット装置で製造されたポリマーペレットをポンプのヘッド圧によって脱水乾燥装置に搬送して脱水、乾燥し、乾燥したポリマーペレットをサイロに搬送し、次いで、サイロより包装設備に搬送するポリマーペレット搬送方法において、
前記脱水乾燥装置より、乾燥したポリマーペレットを、前記脱水乾燥装置の下方に配置した前記サイロに落下させ、その後、サイロ下部より、乾燥したポリマーペレットを、空送ラインを介して包装設備に空送することを特徴とするポリマーペレットの搬送方法。
[2] 水中カット装置で製造されたポリマーペレットをポンプのヘッド圧によって脱水乾燥装置に搬送して脱水、乾燥し、乾燥したポリマーペレットを複数のサイロに分配して搬送するポリマーペレット搬送方法において、
前記脱水乾燥装置より、乾燥したポリマーペレットを、前記脱水乾燥装置の下方に配置したバッファータンクに落下させ、次いで、前記バッファータンクの下方に配置した複数のサイロに分配して搬送することを特徴とするポリマーペレットの搬送方法。
[3] 前記複数のサイロ下部より乾燥したポリマーペレットを、空送ラインを介して包装設備に空送することを更に含む[2]に記載のポリマーペレットの搬送方法。
[4] 前記空送ラインの距離が150m以下である[1]又は[3]に記載のポリマーペレットの搬送方法。
[5] 前記脱水乾燥装置に搬送したポリマーペレットの温度が30℃以上140℃以下である[1]乃至[4]のいずれかに記載のポリマーペレットの搬送方法。
[6] 前記サイロ内に、露点0℃以下の気体を、サイロの内容積に対し一分間当たり1倍以上(標準状態)流通させる[1]乃至[5]のいずれかに記載のポリマーペレットの搬送方法。
[7] 前記ポリマーペレットは、ペレット形状のポリカーボネート、ポリエステルまたはポリアミドである[1]乃至[6]のいずれかに記載のポリマーペレットの搬送方法。
以下、この発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は、ポリマーペレットの搬送方法についての発明である。
ポリカーボネートは、耐衝撃性等の機械的特性に優れ、しかも耐熱性、透明性等にも優れたエンジニアリングプラスチックスであるので、近年、OA部品、自動車部品、建築材料等に幅広く用いられている。
従来、ポリカーボネートの製造方法としては、ビスフェノール化合物等の芳香族ジヒドロキシ化合物と塩化カルボニル(ホスゲン)とを原料とした、いわゆる界面法と、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを溶融状態でエステル交換し、副生するフェノール等の低分子量物を系外に取り除きながら芳香族ポリカーボネートを得る、いわゆる溶融法が知られている。前者の界面法は、ジクロロメタン等の環境負荷の大きな溶媒を用いること、又排水処理の負荷が高いこと等から、近年は後者の溶融法が注目を集めている。
本実施の形態において使用するポリカーボネートは、原料として芳香族ジヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステルを用い、エステル交換触媒の存在下、連続的に溶融重縮合反応を行うことにより得られる芳香族ポリカーボネートが好ましい。特に、芳香族ポリカーボネートのなかでも、粘度平均分子量(Mv)が17,000以下、好ましくは16,000以下の、分子量が比較的低い芳香族ポリカーボネートは、耐熱性及び流動性が要求される溶融成形に適している。特に、このような分子量が比較的低い芳香族ポリカーボネートは、光学用記録材料として、通常、350℃程度の高温下で射出成形により成形される光ディスク用の基板の材料として有用である。但し、芳香族ポリカーボネートの粘度平均分子量(Mv)は、通常、10,000以上、好ましくは、12,000以上である。
尚、本実施の形態において、ペレットの含水率は、ペレットの所定の重量m1(本実施の形態では、0.2g〜1g)と、このペレットを250℃で加熱乾燥した後に測定したペレットの重量m2との重量差(m1−m2)の乾燥前のペレットの重量m1に対する割合(重量%)である。本実施の形態では、所定の水分測定装置及び水分気化装置を用いる電量滴定法によりペレットの含水率が測定される。
以下、原料として芳香族ジヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステルを用い、エステル交換触媒の存在下、連続的に溶融重縮合反応を行うことにより、ポリカーボネートを製造する方法について詳述する。
本実施の形態において使用するジヒドロキシ化合物としては、下記一般式(1)で示される化合物が挙げられる。
これらの中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(「ビスフェノールA」、以下、BPAと略記することがある。)が好ましい。これらのジヒドロキシ化合物は、単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
本実施の形態において使用する炭酸ジエステルとしては、下記一般式(2)で示される化合物が挙げられる。
炭酸ジエステルの具体例としては、例えば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネート等の置換ジフェニルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカーボネート等が挙げられる。
また、上記の炭酸ジエステルは、好ましくはその50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以下の量を、ジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで置換してもよい。
これら炭酸ジエステル(上記の置換したジカルボン酸又はジカルボン酸エステルを含む。以下同じ。)は、芳香族ジヒドロキシ化合物に対して過剰に用いられる。
本実施の形態において使用するエステル交換触媒としては、通常、エステル交換法によりポリカーボネートを製造する際に用いられる触媒が挙げられ、特に限定されない。一般的には、例えば、長周期型周期表第1族元素(水素を除く)(以下「第1族元素(水素を除く)」と称する場合がある。)の化合物、長周期型周期表第2族元素(以下「第2族元素」と称する場合がある。)の化合物、塩基性ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム化合物、及びアミン系化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩基性化合物が挙げられる。
エステル交換触媒の使用量は、芳香族ジヒドロキシ化合物1モルに対して、通常1×10−9〜1×10−1モルが好ましく、より好ましくは1×10−7〜1×10−3モル、更に好ましくは1×10−7〜1×10−5モルの範囲で用いられる。
ウム化合物が好ましい。
次に、ポリカーボネートの製造方法について説明する。
ポリカーボネートの製造は、原料であるジヒドロキシ化合物及び炭酸ジエステル化合物を調製し(原調工程)、これらの化合物を、エステル交換反応触媒の存在下、溶融状態で複数の反応器を用いて多段階の重縮合反応させる(重縮合工程)ことによって行われる。反応方式は、バッチ式、連続式、又はバッチ式と連続式の組合せのいずれでもよい。反応器は通常、複数基の反応器が用いられ、これらの反応器は直列に設置され、連続的に処理が行われる。
ポリカーボネートの原料として使用するジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとは、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガスの雰囲気下、バッチ式、半回分式または連続式の撹拌槽型の装置を用いて、溶融混合物として調製される。溶融混合の温度は、例えば、ジヒドロキシ化合物としてビスフェノールAを用い、炭酸ジエステルとしてジフェニルカーボネートを用いる場合は、通常120℃〜180℃、好ましくは125℃〜160℃の範囲から選択される。
この際、ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとの割合は、炭酸ジエステルが過剰になるように調整され、ジヒドロキシ化合物1モルに対して、炭酸ジエステルは通常1.01モル〜1.30モル、好ましくは1.02モル〜1.20モルの割合になるように調整される。
ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステル化合物とのエステル交換反応による重縮合は、通常、2段階以上、好ましくは3段〜7段の多段工程で連続的に行われる。具体的な反応条件としては、温度:150℃〜320℃、圧力:常圧〜0.01Torr(1.3Pa)、平均滞留時間:5分〜150分の範囲である。
多段工程の各反応器においては、重縮合反応の進行とともに副生するフェノールをより効果的に排出するために、上記の反応条件内で、段階的により高温、より高真空に設定する。尚、得られるポリカーボネートの色相等の品質低下を防止するためには、できるだけ低温、短滞留時間の設定が好ましく、最終反応器の温度設定は前の反応器の設定温度よりも低温にすることもできる。
竪型反応器の撹拌翼の形式としては、例えば、タービン翼、パドル翼、ファウドラー翼、アンカー翼、フルゾーン翼(神鋼パンテック株式会社製)、サンメラー翼(三菱重工業株式会社製)、マックスブレンド翼(住友重機械工業株式会社製)、ヘリカルリボン翼、ねじり格子翼(株式会社日立製作所製)等が挙げられる。
触媒の溶解に使用する水の性状は、含有される不純物の種類ならびに濃度が一定であれば特に限定されないが、通常、蒸留水や脱イオン水等が好ましく用いられる。
重縮合工程後、得られた溶融ポリカーボネートは溶融状態のまま押出工程において未反応原料、エステル交換反応で副生するヒドロキシ化合物、ポリカーボネートオリゴマー等の低分子量化合物が除去されることが好ましい。この除去は、通常、ベント式の押出機により連続的に行われる。
また、押出工程において、重縮合反応後の溶融ポリカーボネート中に残留する塩基性エステル交換触媒を、酸性化合物又はその誘導体により中和・失活させることが好ましい。これにより押出機内での副反応を抑え、残存する未反応原料及びヒドロキシ化合物を除去することができる。
これらの添加剤の中から熱安定剤を例に挙げると、好ましい熱安定剤の例としては、例えば、リン系安定剤、ヒンダードフェノール系安定剤、イオウ系安定剤、エポキシ系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤等が挙げられる。これらの熱安定剤の中でもリン系安定剤が好ましい。これらは単独又は2種以上組み合わせて用いられる。
デシルホスファイト、トリステアリルホスファイト、トリス(2−クロロエチル)ホスファイト、トリス(2,3−ジクロロプロピル)ホスファイト等のトリアルキルホスファイト;トリシクロヘキシルホスファイト等のトリシクロアルキルホスファイト;トリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、トリス(エチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(ヒドロキシフェニル)ホスファイト等のトリアリールホスファイト;フェニルジデシルホスファイト、ジフェニルデシルホスファイト、ジフェニルイソオクチルホスファイト、フェニルイソオクチルホスファイト、2−エチルヘキシルジフェニルホスファイト等のアリールアルキルホスファイト等が挙げられる。さらに、ジステアリルペンタエリスリチルジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリチルジホスファイト等が挙げられる。中でも、亜リン酸エステルが好ましく、特にトリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイトが好ましく用いられる。
シシクロヘキサン、3,5−ジメチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、3−メチル−5−t−ブチル−1,2−エポキシシクロヘキサン、オクタデシル−2,2−ジメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N−ブチル−2,2−ジメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、シクロヘキシル−2−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、N−ブチル−2−イソプロピル−3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、オクタデシル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、2−エチルヘキシル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,6−ジメチル−2,3−エポキシシクロヘキシル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、4,5−エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、3−t−ブチル−4,5−エポキシ無水テトラヒドロフタル酸、ジエチル4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキシルジカルボキシレート、ジ−n−ブチル−3−t−ブチル−4,5−エポキシ−シス−1,2−シクロヘキシルジカルボキシレート等が挙げられる。これらの中でも、脂環族エポキシ化合物が好ましく用いられ、特に3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキシルカルボキシレートが好ましく用いられる。
本実施の形態では、熱安定剤としてリン系安定剤を使用し、上述した範囲の量のリン系安定剤を添加することにより、後述するペレット化工程を経て製品化された芳香族ポリカーボネートのペレットにリン系安定剤が含まれる。本実施の形態では、ポリカーボネートに含まれるリン系安定剤の量が、ポリカーボネート100重量部に対し、リン原子の量(重量換算)として0.5ppm〜10ppm、好ましくは0.5〜5ppmの範囲である場合に、本発明により得られる効果が大きい。
押出工程において押出機より排出されたストランド状のポリカーボネートは、本発明の搬送方法においては、水中カット装置によりペレットに切断される。具体的には押出機出口部に設置された水中カット装置は、押出機のダイ出口に冷却水を流しながら、カッター刃を回転させることによりペレット化する方法(アンダーウォーターカット)である。得られるペレット1個の重量は平均値で、好ましくは15mg〜23mg、より好ましくは16mgから22mgである。
次に、図1に基づき、本ポリマーペレットの搬送方法の発明の一例を具体的に説明する
。
押出機1により供給された溶融ポリカーボネートはダイス2を介して、水中にストランド状に排出され、水中カット装置3のダイス表面上で回転する水中カッターナイフ3aによりペレット状に切断される。
切断されたポリカーボネートペレットは、冷却水タンク5から冷却水循環ポンプ4により水中カット装置3に送られてくる冷却水により冷却され、該ポンプのヘッド圧により、冷却水とともに冷却水脱水装置6に搬送される。
冷却水脱水装置6及び脱水乾燥装置7で分離された水は、冷却水タンク5に集められ、冷却水循環ポンプ4により水中カット装置3に送られ、連続的に自動循環運転がなされる。尚、空送する気体の露点は0℃以下であることが好ましく、−10℃以下であることがより好ましく、−20℃以下であることが更に好ましい。空送する気体の露点を前記範囲内とすることで、ポリマーペレットの含水率の上昇を抑制することが可能となる。更に前記気体は不活性ガスであることが好ましく、窒素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガスを使用することができる。
従来技術による搬送方法では、例えば、水中カット装置で製造されたポリマーペレットを近接する脱水乾燥装置により乾燥したポリカーペレットとした後にサイロに空送する場合には、サイロの高低差により空送する圧力を高く設定する必要があり、騒音の発生が避けられず、また樹脂屑が多く発生する可能性がある。
更に、別の方法として、包装設備をサイロの下方に設置する方法があるが、そのためには、ポリマーペレットが貯蔵された場合には数十トンの重量を有するサイロをかさ上げして設計する必要があり、安定的で持続的な搬送方法とはならない可能性がある。
押出機1により供給された溶融ポリカーボネートはダイス2を介して、水中にストランド状に排出され、水中カット装置3のダイス表面上で回転する水中カッターナイフ3aによりペレット状に切断される。
冷却脱水装置6に搬送されたポリカーボネートペレットと冷却水は分離され、該ポリカーボネートペレットは脱水乾燥装置7に送られて、付着水分の脱水及び乾燥を行い、乾燥したポリカーボネートペレットは該脱水乾燥装置7の下方に配置されたバッファータンク12に落下させ、次いで、該バッファータンクの下方に配置された複数のサイロのいずれかに自由落下により搬送する。
防止するために、品種が異なるポリマーペレットや規格外のポリマーペレットの貯蔵されるサイロを別とすることにより複数のサイロとする。加えて、品種切り替え時等に脱水乾燥装置内で多品種が混合したポリマーペレットが一定時間発生する可能性があり、その場合、時間により搬送するサイロを切り替えると、多品種が混合したポリマーペレットが一つのサイロに搬送される可能性がある。よって、一定時間脱水乾燥装置よりバッファータンクに搬送し、貯めることにより、サイロ内でのコンタミネーションを防止することができる。
図2に基づく発明においては、サイロ8に搬送された該乾燥したポリカーボネートペレットは、サイロ下部より、空送ライン9により包装設備11に搬送されることが好ましい。尚、空送する気体の露点は0℃以下であることが好ましく、−10℃以下であることがより好ましく、−20℃以下であることが更に好ましい。空送する気体の露点を前記範囲内とすることで、ポリマーペレットの含水率の上昇を抑制することが可能となる。更に前記気体は不活性ガスであることが好ましく、窒素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガスを使用することができる。
前記脱水乾燥装置に搬送したポリマーペレットの温度は30℃以上140℃以下が好ましく、40℃以上120以下であることがより好ましい。ポリマーペレットの温度が下限未満であると、脱水乾燥装置において、乾燥が不十分となる可能性がある。またポリマーペレットの温度が上限を超える場合は脱水乾燥装置内でポリマーペレット同士が融着する可能性がある。
前記サイロ内に流通する気体は、サイロの内容積に対し一分間当たり1倍以上(標準状態)であることが好ましく、5倍以上(標準状態)であることがより好ましい。流通する気体を前記範囲とすることによりポリマーペレットの含水率の上昇を抑制することが可能となる。尚、本発明における標準状態とは温度25℃、気圧1barの状態のことである。
図1に示される装置にて押出機1から押出されたストランドを、水中カット装置3の水中カーターナイフ3aでカッティングによりペレット化し、得られたペレットを冷却水とともに、冷却水循環ポンプ4のヘッド圧にて冷却水脱水装置6に搬送し、一定量の水を取り除き、次いで脱水乾燥装置7に搬送する。搬送されるポリカーボネートペレットを脱水乾燥装置7で脱水・乾燥し、乾燥したポリカーボネートペレットとし、脱水乾燥装置7の
下方にあるサイロ8に自由落下により搬送する。次いでサイロ8の下部より乾燥したポリカーボネートペレットを空送ブロワ10により発生する気力により空送ライン9を介して包装設備11に空送する。尚、前記脱水乾燥装置に搬送した際のポリカーボネートペレットの温度は70℃である。更に前記サイロの下部より露点−20℃の窒素ガスを1分間当たり、サイロの内容積に対して5倍量(標準状態)流通している。加えて、空送ラインの長さは50mである。
上記の搬送方法によれば、コンパクトな設備で安定的に騒音の発生も少なく、包装設備までポリカーボネートペレットを搬送することができ、更には搬送時に発生する、樹脂屑が少なく、含水率が安定的に低減したポリカーボネートペレットを得ることができる。
図2に示される装置にて押出機1から押出されたストランドを、水中カット装置3の水中カーターナイフ3aでカッティングによりペレット化し、得られたペレットを冷却水とともに、冷却水循環ポンプ4のヘッド圧にて冷却水脱水装置6に搬送し、一定量の水を取り除き、次いで脱水乾燥装置7に搬送する。搬送されるポリカーボネートペレットを脱水乾燥装置7で脱水・乾燥し、乾燥したポリカーボネートペレットとし、脱水乾燥装置7の下方にあるバッファータンク12に落下させ、該バッファータンクの下方に配置されたサイロ切替バルブ13を介して、サイロ8aに自由落下により搬送する。次いでサイロ8aの下部より乾燥したポリカーボネートペレットを空送ブロワ10により発生する気力により空送ライン9を介して包装設備11に空送する。このとき製造させたポリカーボネートパレットを品種1とする。次いで別品種のポリカーボネートペレットである品種2の製造を実施する。ここで品種1から品種2の製造に切り替えるに当たり、規格外品が製造されることになり、バルブ16を閉止後、バッファータンク12に規格外品を貯留し、サイロ切替バルブ13をサイロ8c側へに切り替え、バルブ16を開けて、サイロ8cに規格外品を搬送する。ポリカーボネートペレットが品種2の規格値に入ったことを確認した後、バルブ16を閉止、バッファータンク12に品種2を貯留し、サイロ切替バルブ13をサイロ8b側に切り替え、バルブ16を開けて、サイロ8bに品種2のポリカーボネートペレットを搬送する。次いでサイロ8bの下部より乾燥したポリカーボネートペレットを空送ブロワ10により発生する気力により空送ライン9を介して包装設備11に空送する。空送する気体は露点−20℃の窒素ガスである。尚、前記脱水乾燥装置に搬送した際のポリカーボネートペレットの温度は70℃である。更に前記サイロの下部より露点−20℃の窒素ガスを1分間当たり、サイロの内容積に対して5倍量流通している。加えて、空送ラインの長さは50mである。
図3に示される装置にて押出機1から押出されたストランドを、水中カット装置3の水中カーターナイフ3aでカッティングによりペレット化し、得られたペレットを冷却水とともに、冷却水循環ポンプ4のヘッド圧にて冷却水脱水装置6に搬送し、一定量の水を取り除き、次いで脱水乾燥装置7に搬送する。搬送されるポリカーボネートペレットを脱水乾燥装置7で脱水・乾燥し、乾燥したポリカーボネートペレットとし、脱水乾燥装置7の下方にあるサイロ切替バルブ13を介して、複数のサイロ8のいずれかに自由落下により搬送し、自由落下により包装設備11に搬送する。尚、前記脱水乾燥装置に搬送した際のポリカーボネートペレットの温度は70℃である。
ンが多く、含水率が不安定なポリカーボネートペレットを得ることになる。更に、重量の大きなサイロをかさ上げして設計する必要があるため、建設コストが高くなるとともに、安定的な搬送は困難になる。
図4に示される装置にて押出機1から押出されたストランドを、水中カット装置3の水中カーターナイフ3aでカッティングによりペレット化し、得られたペレットを冷却水とともに、冷却水循環ポンプ4のヘッド圧にて冷却水脱水装置6に搬送し、一定量の水を取り除き、次いで脱水乾燥装置7に搬送する。搬送されるポリカーボネートペレットを脱水乾燥装置7で脱水・乾燥し、乾燥したポリカーボネートペレットとし、脱水乾燥装置7の下方にあるバッファータンク12に自由落下により搬送する。次いでバッファータンク12の下部より乾燥したポリカーボネートペレットを空送ブロワ10により発生する気力により空送ライン9を介して、更にサイロ8上部にあるサイロ切替バルブ13を介して、複数のサイロ8のいずれかに搬送する。次いでサイロ8の下部より乾燥したポリカーボネートペレットを空送ブロワ14により発生する気力により空送ライン15を介して包装設備11に空送する。尚、前記脱水乾燥装置に搬送した際のポリカーボネートペレットの温度は70℃である。
2 ダイス
3 水中カット装置
3a 水中カッターナイフ
4 冷却水循環ポンプ
5 冷却水タンク
6 冷却水脱水装置
7 脱水乾燥装置
8、8a、8b、8c サイロ
9 空送ライン
10 空送ブロワ
11 包装設備
12 バッファータンク
13 サイロ切替バルブ
14 空送ブロワ
15 空送ライン
Claims (7)
- 水中カット装置で製造されたポリマーペレットをポンプのヘッド圧によって脱水乾燥装置に搬送して脱水、乾燥し、乾燥したポリマーペレットをサイロに搬送し、次いで、サイロより包装設備に搬送するポリマーペレット搬送方法において、
前記脱水乾燥装置より、乾燥したポリマーペレットを、前記脱水乾燥装置の下方に配置した前記サイロに落下させ、その後、サイロ下部より、乾燥したポリマーペレットを、空送ラインを介して包装設備に空送することを特徴とするポリマーペレットの搬送方法。 - 水中カット装置で製造されたポリマーペレットをポンプのヘッド圧によって脱水乾燥装置に搬送して脱水、乾燥し、乾燥したポリマーペレットを複数のサイロに分配して搬送するポリマーペレット搬送方法において、
前記脱水乾燥装置より、乾燥したポリマーペレットを、前記脱水乾燥装置の下方に配置したバッファータンクに落下させ、次いで、前記バッファータンクの下方に配置した複数のサイロに分配して搬送することを特徴とするポリマーペレットの搬送方法。 - 前記複数のサイロ下部より乾燥したポリマーペレットを、空送ラインを介して包装設備に空送することを更に含むことを特徴とする請求項2に記載のポリマーペレットの搬送方法。
- 前記空送ラインの距離が150m以下であることを特徴とする請求項1又は3に記載のポリマーペレットの搬送方法。
- 前記脱水乾燥装置に搬送したポリマーペレットの温度が30℃以上140℃以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のポリマーペレットの搬送方法。
- 前記サイロ内に、露点0℃以下の気体を、サイロの内容積に対し一分間当たり1倍以上(標準状態)流通させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のポリマーペレットの搬送方法。
- 前記ポリマーペレットは、ペレット形状のポリカーボネート、ポリエステルまたはポリアミドであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のポリマーペレットの搬送方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013058371A JP2014180855A (ja) | 2013-03-21 | 2013-03-21 | ポリマーペレットの搬送方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013058371A JP2014180855A (ja) | 2013-03-21 | 2013-03-21 | ポリマーペレットの搬送方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014180855A true JP2014180855A (ja) | 2014-09-29 |
Family
ID=51699996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013058371A Pending JP2014180855A (ja) | 2013-03-21 | 2013-03-21 | ポリマーペレットの搬送方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014180855A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1095015A (ja) * | 1996-07-31 | 1998-04-14 | Japan Steel Works Ltd:The | 水中カットペレット搬送方法およびその装置 |
JP2008260636A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-30 | Mitsubishi Chemicals Corp | ポリマーペレットの輸送方法および貯蔵方法 |
JP2010260707A (ja) * | 2009-05-11 | 2010-11-18 | Japan Steel Works Ltd:The | 水中カットペレット搬送方法及び装置 |
JP2012171356A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Coperion Gmbh | 高分子材料からなる顆粒製造装置 |
-
2013
- 2013-03-21 JP JP2013058371A patent/JP2014180855A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1095015A (ja) * | 1996-07-31 | 1998-04-14 | Japan Steel Works Ltd:The | 水中カットペレット搬送方法およびその装置 |
JP2008260636A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-30 | Mitsubishi Chemicals Corp | ポリマーペレットの輸送方法および貯蔵方法 |
JP2010260707A (ja) * | 2009-05-11 | 2010-11-18 | Japan Steel Works Ltd:The | 水中カットペレット搬送方法及び装置 |
JP2012171356A (ja) * | 2011-02-18 | 2012-09-10 | Coperion Gmbh | 高分子材料からなる顆粒製造装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5729437B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネートペレットの輸送方法、気力輸送方法 | |
JP4439911B2 (ja) | ポリマー粉末から水その他の揮発性成分を除去する方法 | |
JP5332100B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネートの連続製造方法及び製造装置 | |
KR101148809B1 (ko) | 방향족 폴리카보네이트의 제조 방법 | |
JP5347225B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂の製造方法 | |
JP6146989B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物およびその製造方法 | |
JP5251234B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 | |
JP5953691B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂の製造方法 | |
JP2014180855A (ja) | ポリマーペレットの搬送方法 | |
JP5303847B2 (ja) | 炭酸ジエステルの精製方法及びポリカーボネート樹脂の製造方法 | |
JP2001269929A (ja) | 芳香族ポリカーボネートペレットの製造方法 | |
JP6056248B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂の製造方法 | |
JP4957311B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネートの連続製造方法 | |
JP2013177636A (ja) | ポリカーボネート樹脂の製造方法 | |
JP6212904B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂ペレット及びその製造方法 | |
JP5464166B2 (ja) | 炭酸ジエステルの精製方法及びポリカーボネート樹脂の製造方法 | |
JP5754465B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネートの連続製造方法 | |
JP5245311B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 | |
JP5589560B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法 | |
JP5998568B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂組成物の製造方法 | |
JP5942548B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂ペレット | |
JP6289800B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネート樹脂およびその製造方法 | |
JP2008201113A (ja) | 芳香族ポリカーボネート樹脂ペレットの製造方法 | |
JP2014189662A (ja) | ポリカーボネート樹脂の製造方法 | |
JP3715491B2 (ja) | 芳香族ポリカーボネートの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161109 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161115 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20170419 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20170711 |