JP2001269929A - 芳香族ポリカーボネートペレットの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリカーボネートペレットの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】芳香族ポリカーボネートをペレット化する方法
において、ペレット形状を均一化し、気泡、微粉、欠け
等を減らし、成形時に成形体の気泡やシルバーがないペ
レットを製造すること。 【解決手段】溶融状態の芳香族ポリカーボネートのスト
ランドを水槽で冷却後、切断してペレット化する方法に
おいて、冷却を複数の冷却帯域に区分して行い、第1帯
域出口のストランドの表面温度を、該芳香族ポリカーボ
ネートのガラス転移温度より20℃以上高く、かつ最終
帯域出口の該表面温度を90℃以上であって、該ガラス
転移温度より10℃以上低い温度に保持し、引き続き切
断行程に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族ポリカーボ
ネートのペレットの製造方法に関する。詳しくは芳香族
ポリカーボネートのペレット形状を均一化し、気泡、微
粉、欠け等を減らし、成形時に成形体の気泡やシルバー
がないペレットを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネートは、耐衝撃性、
寸法安定性、透明性等の諸物性に優れた樹脂であり、幅
広い分野で利用され、その工業的製法としては、ホスゲ
ン法(界面重合法)、エステル交換法(溶融重合法)が
挙げられる。前者の方法では重合物が粉末状で得られる
こともあるが、高分子添加剤の配合工程において溶融状
態で混合され、該溶融物をその後ペレット化する必要が
生ずることがある。あるいは粉末状、フレーク状で混合
(ドライブレンド)され押出機で溶融混練し、その後ペ
レット化することもある。後者の方法では、重合物が常
に溶融状態で得られるので、ペレット化が必須の工程と
なる。
【0003】従来、芳香族ポリカーボネートのペレット
化工程は、溶融状の重合体又は重合体組成物を押出機か
らストランド状に押し出し、水槽で冷却し、その後所定
長さに切断する方法で行われていた。この工程は、重合
体の性状、ストランドの径、押出速度、水槽の使用態様
などにおいてノウハウ的要素が大きく、冷却プロセスと
切断の温度管理について詳しく開示するものはなかっ
た。一般的には水槽で急冷し、カッターに導かれてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、芳香族ポリ
カーボネートをペレット化する方法において、ペレット
形状を均一化し、気泡、微粉、欠け等を減らし、成形時
に成形体の気泡やシルバーがないペレットを製造する方
法に関する。ペレット中に混入した微粉や欠け等は、製
品にする前に篩に掛けたり、エアーフィルターにより除
去することができるが、その含有量が多くなると篩やフ
ィルターの目詰まりが頻繁に起こり、連続運転に支障を
来たす。気泡を含むペレットを成形するとエアーシルバ
ーの原因となる。特にこれらの問題は、エステル交換法
(溶融重合法)によって製造された芳香族ポリカーボネ
ートのペレット化工程に起こりやすい課題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の問
題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、溶融状態の芳
香族ポリカーボネートのストランドを水槽で冷却後、切
断してペレット化する方法において、冷却を複数の冷却
帯域に区分して行い、第1帯域出口のストランドの表面
温度を、該芳香族ポリカーボネートのガラス転移温度よ
り20℃以上高く、かつ最終帯域出口の該表面温度を9
0℃以上であって、該ガラス転移温度より10℃以上低
い温度に保持し、引き続き切断工程に供給することによ
り、安定的に高品質ペレットの製造が可能となることを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の芳香族ポリカーボ
ネートのペレット化方法について、さらに具体的に説明
する。
【0007】本発明の原料として用いられる芳香族ポリ
カーボネートそれ自体の製造法は限定されないが、例え
ば、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルとを用
い、エステル交換触媒の存在下、溶融重縮合して製造す
ることができる。あるいは、ハロゲン化炭化水素、水及
びアルカリ触媒の存在下、芳香族ジヒドロキシ化合物と
ホスゲンとを反応させる界面重合法でも製造できる。
【0008】本発明方法の原料の一である芳香族ジヒド
ロキシ化合物は、下記一般式(1)で示される化合物で
ある。
【0009】
【化1】
【0010】(式中、Aは、単結合、置換されていても
よい炭素数1〜10の直鎖状、分岐状若しくは環状の2
価の炭化水素基、又は、−O−、−S−、−CO−若し
くは−SO2−で示される2価の基であり、X及びY
は、ハロゲン原子又は炭素数1〜6の炭化水素基であ
り、p及びqは、0又は1の整数である。なお、XとY
及びpとqは、それぞれ、同一でも相互に異なるもので
もよい。)
【0011】代表的な芳香族ジヒドロキシ化合物として
は、例えば、ビス(4−ヒドロキシジフェニル)メタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニ
ル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t
−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)
プロパン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘ
プタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサン等のビスフェノール類;4,4’−ジヒドロ
キシビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル−
4,4’−ジヒドロキシビフェニル等のビフェノ−ル
類;ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ケトン等が挙げられる。これらの芳香族ジヒド
ロキシ化合物は、単独で、又は2種以上を混合して用い
ることができる。これらのなかでも、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン(「ビスフェノール
A」とも言い、BPAと略記することもある。)が好ま
しい。
【0012】本発明の原料の他の一である炭酸ジエステ
ルは、下記一般式(2)で示される化合物である。
【0013】
【化2】
【0014】(式中、A’は、置換されていてもよい炭
素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状の1価の炭化水
素基であり、2つのA’は、同一でも相互に異なるもの
でもよい。)
【0015】代表的な炭酸ジエステルとしては、例え
ば、ジフェニルカーボネート、ジトリルカーボネートに
代表される置換ジフェニルカーボネート、ジメチルカー
ボネート、ジエチルカーボネート、ジ−t−ブチルカー
ボネート等が挙げられる。これらの炭酸ジエステルは、
単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。
これらのなかでも、ジフェニルカーボネート(DPCと
略記することもある。)、置換ジフェニルカーボネート
が好ましい。
【0016】また、上記の炭酸ジエステルは、好ましく
はその50モル%以下、さらに好ましくは30モル%以
下の量を、ジカルボン酸又はジカルボン酸エステルで置
換してもよい。代表的なジカルボン酸又はジカルボン酸
エステルとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸ジフェニル、イソフタル酸ジフェニル等が挙げ
られる。このようなジカルボン酸又はジカルボン酸エス
テルで置換した場合には、ポリエステルカーボネートが
得られる。
【0017】これら炭酸ジエステル(上記の置換したジ
カルボン酸又はジカルボン酸エステル酸を含む。以下同
じ。)は、ジヒドロキシ化合物に対して過剰に用いられ
る。すなわち、芳香族ジヒドロキシ化合物に対して1.
01〜1.30、好ましくは1.02〜1.20のモル
比で用いられる。同一反応条件下では、このモル比が小
さくなるほど反応速度が上昇し、ポリカーボネートの粘
度平均分子量は大きくなる。また、この範囲でモル比が
大きくなると、反応速度が低下し、粘度平均分子量は小
さくなる。モル比が1.01より小さくなると得られる
ポリカーボネートの末端OH基の量が多くなり、反応性
は高くなるものの、熱安定性、耐加水分解性等が低下
し、通常の使用には適当でなくなる。1.30を超える
と所望の分子量を持つ芳香族ポリカーボネートの生産が
困難となる。
【0018】芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステ
ルとの反応は、通常、エステル交換触媒の存在下、多段
の反応装置を用いて実施する。ポリマーの重合度を上げ
るためには、副生するフェノール類を効率的に除去する
必要があり、反応槽の運転条件は、後段になるほど高
温、高真空の条件にするのが一般的である。通常、温度
は150〜320℃、圧力は1.013×105〜1.
33Pa(760〜0.01Torr)の範囲で制御す
る。一方、色相などの品質に優れるポリマーを製造する
ためには、できるだけ熱履歴を少なくして、短時間で反
応を完結させることが好ましい。
【0019】エステル交換法によりポリカーボネートを
製造する際には、通常、触媒が使用される。一般的には
アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物、塩基性
ホウ素化合物、塩基性リン化合物、塩基性アンモニウム
化合物又はアミン系化合物等の塩基性化合物が使用され
る。これらは、1種類で使用してもよく、2種類以上を
組み合わせて使用してもよい。触媒の使用量は、芳香族
ジヒドロキシ化合物1モルに対して、通常1×10-9
1×10ー1モル、好ましくは1×10ー7〜1×10-2
ルの範囲で用いられる。
【0020】アルカリ金属化合物としては、リチウム、
ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムの水酸化
物、炭酸塩、炭酸水素化合物、等の無機アルカリ金属化
合物、アルコール類、フェノール類、そして有機カルボ
ン酸類との塩等の有機アルカリ金属化合物等がある。こ
れらのアルカリ金属化合物の中でも、セシウム化合物が
好ましく、具体的に最も好ましいセシウム化合物を挙げ
れば炭酸セシウム、炭酸水素セシウム、水酸化セシウム
である。
【0021】また、アルカリ土類金属化合物としては、
ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウ
ム、バリウムの水酸化物、炭酸塩等の無機アルカリ土類
金属化合物、アルコール類、フェノール類、そして有機
カルボン酸類との塩等の有機アルカリ土類金属化合物等
がある。
【0022】塩基性ホウ素化合物としては、例えば、テ
トラメチルホウ素、テトラエチルホウ素、テトラプロピ
ルホウ素、テトラブチルホウ素、トリメチルエチルホウ
素、トリメチルベンジルホウ素、トリメチルフェニルホ
ウ素、トリエチルメチルホウ素、トリエチルベンジルホ
ウ素、トリエチルフェニルホウ素、トリブチルベンジル
ホウ素、トリブチルフェニルホウ素、テトラフェニルホ
ウ素、ベンジルトリフェニルホウ素、メチルトリフェニ
ルホウ素、ブチルトリフェニルホウ素、等のナトリウム
塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシ
ウム塩、バリウム塩、又はストロンチウム塩等がある。
【0023】塩基性リン化合物としては、例えば、トリ
エチルホスフィン、トリ−n−プロピルホスフィン、ト
リイソプロピルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等
の3価のリン化合物、又はこれらの化合物から誘導され
る4級ホスホニウム塩等がある。
【0024】塩基性アンモニウム化合物としては、例え
ば、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラ
エチルアンモニウムヒドロキサイド、テトラプロピルア
ンモニウムヒドロキサイド、テトラブチルアンモニウム
ヒドロキサイド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロ
キサイド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキサ
イド、トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキサイ
ド、トリエチルメチルアンモニウムヒドロキサイド、ト
リエチルベンジルアンモニウムヒドロキサイド、トリエ
チルフェニルアンモニウムヒドロキサイド、トリブチル
ベンジルアンモニウムヒドロキサイド、トリブチルフェ
ニルアンモニウムヒドロキサイド、テトラフェニルアン
モニウムヒドロキサイド、ベンジルトリフェニルアンモ
ニウムヒドロキサイド、メチルトリフェニルアンモニウ
ムヒドロキサイド、ブチルトリフェニルアンモニウムヒ
ドロキサイド等がある。
【0025】アミン系化合物としては、例えば、4−ア
ミノピリジン、2−アミノピリジン、N,N−ジメチル
−4−アミノピリジン,4−ジエチルアミノピリジン、
2−ヒドロキシピリジン、2−メトキシピリジン、4−
メトキシピリジン、2−ジメチルアミノイミダゾール、
2−メトキシイミダゾール、イミダゾール、2−メルカ
プトイミダゾール、2−メチルイミダゾール、アミノキ
ノリン等がある。
【0026】次に本発明に係わる芳香族ポリカーボネー
トの製造方法について説明する。まず、使用される触媒
は、通常、原料モノマーあるいは反応液に供給する前に
予め水溶液として準備しておく。このときの触媒水溶液
の濃度は触媒の水に対する溶解度見合いで任意の濃度に
調整される。水の代わりに、アセトン、アルコール、ト
ルエン、フェノールなど触媒種に応じて他の溶媒を選択
することもできる。
【0027】触媒の溶解に使用される水の性状について
は、含有される不純物の種類ならびに濃度が一定であれ
ば、特に規定されるものではないが、通常の水に含有さ
れるようなナトリウムイオン、カリウムイオン、鉄イオ
ン、塩素イオンなどの不純物成分は触媒活性やポリマー
色相、異物の有無などに影響を及ぼすため、これら不純
物成分が少ない蒸留水や脱イオン水などが好ましく用い
られる。
【0028】一方、芳香族ポリカーボネートの製造に際
しては、原料として使用する炭酸ジエステルと芳香族ジ
ヒドロキシ化合物を一旦両者の溶融混合物とした後、重
縮合反応に付される。この際、炭酸ジエステルと芳香族
ジヒドロキシ化合物の割合は、前述した通り、炭酸ジエ
ステルが過剰になるように調整され、芳香族ジヒドロキ
シ化合物1モルに対して、炭酸ジエステルは通常1.0
1〜1.30モル、好ましくは1.02〜1.20モルの
割合になるように調整される。
【0029】両原料の溶融混合は、通常、窒素、アルゴ
ンなど不活性ガスの雰囲気下、撹拌槽型の装置を用い
て、バッチ式、半回分式または連続式で行なうことがで
きる。混合の温度は、炭酸ジエステルとして、ジフェニ
ルカーボネートを用い、芳香族ジヒドロキシ化合物とし
てビスフェノールAを用いる時には、120〜180
℃、好ましくは、125〜160℃の範囲から選択され
る。
【0030】重合の反応条件として、通常、温度は15
0〜320℃、圧力は常圧〜1.33Pa(常圧〜0.
01Torr)、平均滞留時間は5〜90分の範囲から
選択される。重合反応装置において、副生するフェノー
ル、アルコールなど(以下、フェノール類と略称するこ
とがある)を反応系外に排出させながら、ポリマーの重
合度を逐次に上げていく。
【0031】重合反応装置は、複数個直列に設置するの
が好ましい。後段の反応装置に移行していくほど重合反
応液中のフェノール類の濃度が減少し、また、重合反応
液の粘度も増大してくるため、副生するフェノール類の
排出をより効果的なものとするために、段階的に上記反
応条件範囲内で、より高温、高真空側に設定する。芳香
族ポリカーボネートの色相などの品質低下を防止するた
めには、できるだけ低温で、滞留時間を短く設定するこ
とが好ましい。
【0032】本発明では、上記のような方法によって得
られる芳香族ポリカーボネートの平均分子量を充分高め
るため、複数個連結した撹拌型の反応槽が用いられる。
反応槽としては竪型及び/又は横型のものが用いられ
る。
【0033】撹拌翼の形式としては、竪型反応槽では、
例えば、タービン翼、パドル翼、ファウドラー翼、アン
カー翼、フルゾーン翼(新鋼パンテック(株)製)、サ
ンメラー翼(三菱重工業(株)製)、マックスブレンド
翼(住友重機械工業(株)製)、ヘリカルリボン翼、ね
じり格子翼(日立製作所(株)製)等が挙げられる。
【0034】竪型反応槽とは、攪拌翼の回転軸が竪型で
あるもの、すなわち垂直方向にあるものをいう。反応槽
の形状としては、当該反応槽の内径Dに対する直胴部長
さLとの比率(L/D)が3以下、好ましくは0.5〜
3であるものが用いられる。尚、ここでいう反応槽の直
胴部長さLとは、反応槽の形状が、円筒両鏡のときに
は、反応槽のタンジェンシャルライン間の長さを指し、
また、反応槽の上部あるいは下部が平蓋構造のときに
は、側胴部片側のタンジェンシャルラインと、もう一方
の片側端面間の距離を指す。また、反応槽の内径Dは、
反応液が充填されている領域での距離を指すものであ
る。
【0035】一方、横型反応槽は攪拌翼の回転軸が横型
であるもの、すなわち水平方向にあるものをいう。例え
ば、円板型、パドル型等の一軸タイプの撹拌翼やHV
R、SCR、N−SCR(三菱重工業(株)製)、バイ
ボラック(住友重機械工業(株)製)、あるいはメガネ
翼、格子翼(日立製作所(株)製)等の二軸タイプの撹
拌翼が挙げられる。
【0036】製造すべき芳香族ポリカーボネートの粘度
平均分子量が3000〜15000の範囲にある場合
は、副生するフェノール類の発泡現象を回避するため竪
型反応槽を用いることが好ましい。粘度平均分子量が1
5000より大きくなる反応領域では、前述した水平方
向の攪拌軸を有する横型反応装置を用いることが好まし
い。
【0037】粘度平均分子量は製品の用途によって異な
り所望の範囲に調整される。たとえば、通常、光学用途
には、13000〜16000、一般成形品用には19
000〜23000、フイルム・シート用には2500
0〜32000の範囲が選択される。
【0038】上記の方法で製造した芳香族ポリカーボネ
ート中には、両原料、触媒、エステル交換反応で副生す
るヒドロキシ化合物、ポリカーボネートオリゴマー等の
低分子量化合物が少量残存している。これらはポリマー
の耐熱老化性、耐加水分解性等の物性に悪影響を与える
ことがある。悪影響を除去する方法として、ベント式の
押出機により連続的に脱揮する方法がある。その際、ポ
リマー中に残留している塩基性エステル交換触媒を、あ
らかじめ酸性化合物又はその誘導体により中和し、失活
させておくことにより脱揮中の副反応を抑え、効率よく
残存する両原料及びヒドロキシ化合物を除去することが
できる。
【0039】添加する酸性化合物又はその誘導体には特
に制限が無く、重縮合反応に使用する塩基性エステル交
換触媒を中和する効果のあるものであれば、いずれも使
用できる。具体的には、塩酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、亜
硫酸、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸、ア
ジピン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、アゼライ
ン酸、アデノシンリン酸、安息香酸、ギ酸、吉草酸、ク
エン酸、グリコール酸、グルタミン酸、グルタル酸、ケ
イ皮酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、シュウ酸、p−トル
エンスルフィン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレ
ンスルホン酸、ニコチン酸、ピクリン酸、ピコリン酸、
フタル酸、テレフタル酸、プロピオン酸、ベンゼンスル
フィン酸、ベンゼンスルホン酸、マロン酸、マレイン酸
等のブレンステッド酸及びそのエステル類が挙げられ
る。これらの酸性化合物又はその誘導体でもスルホン酸
あるいはそのエステル類が特に好ましい。
【0040】酸性化合物又はその誘導体の供給は、単独
又は溶媒に希釈して行われる。この際用いられる溶媒と
しては、上記酸性化合物又はその誘導体が溶解すれば良
く、特に水が好ましい。また水単独に不溶な酸性化合物
又はその誘導体については、アセトン等の有機溶媒を水
に加えた混合溶媒の使用も好ましい。また、有機溶媒を
使用する場合は、ポリカーボネートに悪影響を及ぼさな
いアセトン類や脂肪族、芳香族炭化水素類化合物が特に
好ましく使用される。しかしながら、アルコール類や含
ハロゲン系溶媒は、得られたポリカーボネート樹脂の解
重合や着色の原因となるため、避けることが好ましい。
また、これら酸性化合物又はその誘導体の使用量は、重
縮合反応に使用した塩基性エステル交換触媒の中和量に
対して0.1〜50倍モル、好ましくは0.5〜30倍
モルの範囲で添加する。
【0041】用いられる押出機としては、ベント部を備
えたものが好ましい。具体的には、ベント式の単軸又は
多軸押出機が挙げられるが、特に、かみ合い型二軸押出
機が好ましく、回転方向は同方向回転でも異方向回転で
もよい。ベント数に制限はないが、通常は2〜10段の
多段ベントが用いられる。多段ベント口を備えた押出機
の場合、酸性化合物又はその誘導体の添加は、樹脂供給
口に最も近いベント口の手前に添加される。
【0042】押出機による中和脱揮処理に供する樹脂の
形態としては、重合直後の溶融状態にあるうちに押出機
に導入し処理する方法が好ましいが、一旦冷却固化した
後、押出機に導入し処理する方法でもよい。また該押出
機は必要に応じて、安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着
色剤等の高分子用配合剤を添加し、樹脂と混練すること
もできる。
【0043】本発明においては、芳香族ポリカーボネー
トそれ自体、又はこれに上記した酸性化合物(中和
剤)、 高分子用配合剤などを含む重合体組成物を溶融
混練機で溶融状態に保持し、これをストランド状で水槽
に導入する。芳香族ポリカーボネートそれ自体をペレッ
ト化処理する場合は、重合反応槽から溶融混練機を経由
せずに直接水槽に導入することもできる。
【0044】水槽は複数の冷却帯域に区分し、それぞれ
に温度管理することが必要である。1個の水槽を仕切板
により複数個に区分して複数の冷却帯域を構成すること
ができるが、複数の冷却槽を直列に設置することもでき
る。また、これらを組み合わせて設置することもでき
る。複数の冷却帯域は、通常2〜5個、好ましくは2〜
3個の範囲から選択される。
【0045】次に、図面を参照しながら説明する。図1
は、芳香族ポリカーボネートの製品化の流れを模式的に
示す工程図であり、独立した3個の水槽により冷却帯域
を設置した例を示す。図中の記号は下記を意味する
【0046】A:押出機、B:カッター a:溶融ストランド、b:製品ペレット D1:第1水槽(第1冷却帯域)、D2:第2水槽(第
2冷却帯域)、D3:第3水槽(第3冷却帯域) t1:第1水槽温度、t2:第2水槽温度、t3: 第
3水槽温度 T0:溶融状態のストランド温度、T1:第1水槽出口
のストランド温度、T2:第2水槽出口のストランド温
度、T3:第3水槽出口のストランド温度
【0047】押出機Aのダイスから芳香族ポリカーボネ
ートが溶融状態でストランドaとして押し出される。ス
トランドaの断面形状は通常、円形であるが楕円形や多
角形でも構わない。径は2〜5mm、好ましくは2.5
〜4mmの範囲から選択される。径は製品ペレットの太
さに相当するもので、小さすぎると冷却効果はよいが成
形時の原料計量に際して誤差を生じやすく好ましくな
い。大きすぎては冷却や切断に問題が生ずる。押出機か
ら押し出される溶融ストランドaの温度は芳香族ポリカ
ーボネートの種類、溶融混錬組成物の性状によっても異
なるが、通常240〜360℃、好ましくは270〜3
30℃である。
【0048】本発明の重要なポイントの一つは、第1水
槽出口のストランド温度T1を芳香族ポリカーボネート
のガラス転移温度より20℃以上、好ましくは40℃以
上高い温度に保持することである。この温度は芳香族ポ
リカーボネートの種類や性状によっても左右されるが、
絶対値としては、通常160〜230℃、好ましくは1
70〜220℃の範囲から選択される。別の表現をすれ
ば、溶融状態のストランドaを急冷することのないよう
温度管理することが重要である。急冷するとストランド
の表面と内部の温度差が大きくなり過ぎて、水槽内での
移送及びカッターへの移送工程においてストランドの振
れが起こる。ストランドが振れるとストランドはカッタ
ーの刃に直角に導入されなくなり、ペレット形状がバラ
バラになる結果、ペレットの欠けや微粉が発生する。ま
た、ストランドを急冷するとストランドの真ん中に空洞
を作ることがある。
【0049】尚、ここにいうストランド温度とは、スト
ランドの表面温度を表わす。測定方法は限定されない
が、赤外線を用いる非接触方式で測定することが好まし
い。
【0050】本発明の他の重要なポイントは、最終水槽
出口のストランド温度を所定値に管理することである。
即ち図1においては、第3水槽D3が最終冷却帯域であ
るので、該第3水槽出口のストランド温度T3を芳香族
ポリカーボネートのガラス転移温度より10℃以上、好
ましくは20℃以上低い温度に保持することである。こ
の温度は絶対値としては90℃以上、好ましくは90〜
120℃が選択される。ガラス転移温度の近くの高温で
はストランドカッターでの操業は困難となり、また90
℃未満の低温にすると、ストランドの表面が硬くなり過
ぎて切断工程でペレットの欠けや微粉が発生しやすくな
る。
【0051】第3水槽D3を出るストランドは、実質的
にその表面温度がT3の状態で、カッターBに供給され
る。カッターとしては、通常呼称されるストランドカッ
ターであれば、構造、形状など限定されるものではな
い。例えば、いすず化工機(株)、オーエム製作所
(株)製の市販品カッターが挙げられる。カッターの形
式、刃の枚数、回転数、引き取り速度などについては、
ストランドの処理能力、ペレットの所望形状に応じて適
宜に選択される。例えば、ストランドの引き取り速度
は、20〜150m/分、ペレットの大きさ(長さ)と
して2〜5mmに調整される。尚、ペレット径は前記し
た通り、2〜5mmが好ましい。
【0052】各水槽には交流または独立して冷却水が流
され、各水槽D1、D2、D3の水槽温度t1,t2,
t3がそれぞれ所定値に制御される。ストランド温度T
1,T2、T3は水槽温度、水槽内滞留時間、ストラン
ドの引き取り速度、水槽長さなどを調整することによ
り、あるいはこれらの組合せにより、それぞれ所定値に
制御される。冷却用の水としては純水やイオン水が好ま
しい。
【0053】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例に限定
されるものではない。なお、得られた芳香族ポリカーボ
ネートの分析は下記の測定方法により行った。
【0054】(1)粘度平均分子量(Mv) ウベローデ粘度計を用いて、塩化メチレン中20℃の極
限粘度[η]を測定し、以下の式より粘度平均分子量
(Mv)を求めた。 [η]=1.23×10-4×(Mv)0.83 (2)ガラス転移温度 示差走査カロリーメーター(セイコー電子社製DSC6
200R)を用いて測定した。すなわち、サンプル8m
gをアルミ製の容器に入れ、窒素ガス流通下、30℃か
ら200℃まで20℃/分の速度で昇温し、変曲点をガ
ラス転移温度として測定した。
【0055】(3)ペレットの微粉 ペレットのサンプル1kgを目開き0.85mmのJI
S篩にかけて、これを通過したものの重量を測定し、サ
ンプルに対しppm単位で表した。 (4)ペレットの欠け ペレットのサンプル1kgを目開き1.75mmのJI
S篩にかけ、これを通過したものを分取し、更に0.8
5mmの篩にかけて残ったものの重量を測定し、サンプ
ルに対しppm単位で表した。
【0056】(5)成型品のシルバー ペレットを窒素雰囲気下120℃、6時間以上乾燥させ
た後、射出成形機(住友重機社製SD−40型)でCD
ディスク盤を成形した。これにスパッタリング装置(レ
イボルト社製)を用いてアルミニウムを蒸着させた後、
外観を目視観察してシルバーの有無を判定した。
【0057】[実施例1]窒素ガス雰囲気下、ビスフェ
ノールAとジフェニルカーボネートとを一定のモル比
(DPC/BPAモル比=1.065)に混合調製した
140℃の溶融混合物を、原料導入管を介して、常圧、
窒素雰囲気下、210℃に制御した第1竪型攪拌重合槽
内に連続供給し、平均滞留時間が60分となるように槽
底部のポリマー排出ラインに設けられたバルブ開度を制
御しつつ液面レベルを一定に保った。また、上記原料の
供給を開始すると同時に、触媒として炭酸セシウム水溶
液を、ビスフェノールA1モルに対し、0.5×10-6
モルの流量で連続供給した。生成したフェノール等の留
出物は、重合槽の留出ラインに設けた凝縮器で連続的に
液化回収した。
【0058】第1重合槽から排出された反応液は、引き
続き、第2、第3、第4の竪型重合槽並びに第5の横型
重合槽に逐次連続導入した。各槽の運転は下記の通り設
定された。即ち、第2重合槽は、210℃、13300
Pa、第3重合槽は、240℃、1995Pa、第4重
合槽は、260℃、67Pa、第5重合槽は、265
℃、67Paと反応の進行とともにより高温、高真空に
設定した。第5重合槽から抜き出されるポリマー溶融物
(50kg/時)を、3段のベント口及びベント孔の間
に水導入口を具備した2軸押出機(神戸製鋼所製、46
mmφ、噛み合いスクリュー、同方向)に導入した。注
水脱揮操作後、絶対濾過精度10μmのポリマーフィル
ターを通した後、ダイス(設定樹脂温度310℃)から
出てきた溶融状態のストランドを水槽に導き冷却した。
【0059】冷却は連続する2個の水槽を用いて行い、
第1水槽温度t1を88℃、第2水槽温度t2を62℃
に設定し、ストランド径が2.5mmとなるように引き
取った。引取速度は78m/分であり、槽内滞留時間は
第1水槽が0.4秒、第2水槽が1.1秒であった。水
槽出口においてストランドの表面温度を非接触型赤外線
式温度計で測定したところ、第1水槽出口で195℃、
第2水槽出口で113℃であった。第2水槽から出てき
たストランドをストランドカッター(いすず化工機製)
を用いて長さ4.0mmに連続的に切断し、ペレットを
得た。得られた芳香族ポリカーボネートのペレットを分
析したところ、粘度平均分子量は15000、ガラス転
移温度は143℃、微粉は30ppm、欠けは30pp
mであった。また、成形品について目視観察したところ
シルバーは認められなかった。結果を表1に示した。
【0060】[比較例1]実施例1において、ダイスか
ら出てきた溶融状態のストランドを水槽温度が50℃に
設定された1個の水槽を用いて1段階で急冷した。水槽
内の滞留時間は1.2秒であり、ストランドの表面温度
は水槽出口で110℃であった。以下、実施例1と同様
にしてペレット化したところ、ペレットの微粉は150
ppm、欠けは120ppmと多く、また成形品にはシ
ルバーが認められた。結果を表1に示した。
【0061】[実施例2]実施例1において、原料、助
剤の供給量を4倍とし、各重合槽内の液面レベルを調整
した。原料、助剤の使用割合及び重合条件を実施例1と
同様に設定し、同様のポリマー得られるように運転し
た。原料、助剤の供給量の増加に伴い、押出機ダイスか
ら押出されるポリマー量は4倍となった。溶融ストラン
ドの冷却おいて、3個の冷却水槽が用いられ、第1水槽
温度:67℃、第2水槽温度:65℃、第3水槽温度:
45℃の条件で運転され、以下実施例1と同様にして芳
香族ポリカーボネートのペレットを得た。得られたペレ
ットを分析したところ、粘度平均分子量は15300、
ガラス転移温度は143℃、微粉は40ppm、欠けは
20ppmであった。また、成形品について目視観察し
たところシルバーは認められなかった。結果を表1に示
した。
【0062】[実施例3]ホスゲン法(界面重合法)で
製造された2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン系ポリカーボネートのフレーク(三菱エンジニア
リングプラスチックス社製、商品名ノバレックス702
0。粘度平均分子量15500、ガラス転移温度146
℃)を実施例1と同様の2軸押出機に、重量式フィーダ
ーを用いて50kg/時で導入した。ダイスから出てき
た溶融状態のストランドを実施例1と同様に水槽に導き
冷却した。
【0063】冷却は連続する2個の水槽を用いて行い、
第1水槽温度t1を87℃、第2水槽温度t2を64℃
に設定し、ストランド径が2.5mmとなるように引き
取った。引取速度は78m/秒であり、槽内滞留時間は
第1水槽が0.4秒、第2水槽が2.5秒であった。水
槽出口においてストランドの表面温度を非接触型赤外線
式温度計で測定したところ、第1水槽出口で187℃、
第2水槽出口で90℃であった。第2水槽から出てきた
ストランドを実施例1と同様に切断し、ペレットとし、
これを分析したところ、微粉は20ppm、欠けは30
ppmであった。また、成形品について目視観察したと
ころシルバーは認められなかった。結果を表1に示し
た。
【0064】[比較例2]実施例1において、第1水槽
温度t1を70℃、第2水槽温度t2を64℃に設定し
た以外は実施例1と同様にして、重合、押出、冷却、ペ
レット化を行った。水槽出口においてストランドの表面
温度を非接触型赤外線式温度計で測定したところ、第1
水槽出口で130℃、第2水槽出口で88℃であった。
以下、実施例1と同様にしてペレット化したところ、ペ
レットの微粉は140ppm、欠けは80ppmと多
く、また成形品にはシルバーが認められた。結果を表1
に示した。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、ペレット形状を均一化
し、気泡、微粉、欠け等を減らし、成形時に成形体の気
泡やシルバーがない芳香族ポリカーボネートのペレット
を製造ことができる。具体的には、ペレット中の微粉、
欠けの含有量を100ppm以下、好ましくは50pp
m以下にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のペレット化工程を示す図である。
【符号の説明】
A:押出機 B:カッター a:溶融ストランド b:製品ペレット D1:第1水槽(第1冷却帯域) D2:第2水槽(第2冷却帯域) D3:第3水槽(第3冷却帯域) t1:第1水槽温度 t2:第2水槽温度 t3:第3水槽温度 T0:溶融状態のストランド温度 T1:第1水槽出口のストランド温度 T2:第2水槽出口のストランド温度 T3:第3水槽出口のストランド温度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 69:00 C08L 69:00 (72)発明者 高野 純志 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱化学株式会社黒崎事業所内 Fターム(参考) 4F070 AA50 DA55 4F201 AA28 AM30 AR05 AR17 BA02 BC01 BC13 BC19 BL13 BL43 BN12 4J029 AA09 AB01 AB04 AC01 AE01 BB13A BB13B BB13C BF14A BH02 DB07 DB13 HA01 HC04A HC05A KH03 KH08 LB05 LB10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融状態の芳香族ポリカーボネートのスト
    ランドを水槽で冷却後、切断して芳香族ポリカーボネー
    トペレットを製造する方法において、冷却を複数の冷却
    帯域に区分して行い、第1帯域出口のストランドの表面
    温度を、該芳香族ポリカーボネートのガラス転移温度よ
    り20℃以上高く、かつ最終帯域出口の該表面温度を9
    0℃以上であって、該ガラス転移温度より10℃以上低
    い温度に保持し、引き続き切断行程に供給することを特
    徴とする芳香族ポリカーボネートペレットの製造方法。
  2. 【請求項2】独立した複数個の冷却水槽を使用すること
    を特徴とする請求項1記載のペレットの製造方法。
  3. 【請求項3】1個の槽を仕切り板で区分してなる冷却水
    槽を使用することを特徴とする請求項1記載のペレット
    の製造方法。
  4. 【請求項4】第1帯域出口のストランドの表面温度が、
    該芳香族ポリカーボネートのガラス転移温度より40℃
    以上高いことを特徴とする請求項1乃至3記載のペレッ
    トの製造方法。
  5. 【請求項5】最終帯域出口のストランドの表面温度が、
    該芳香族ポリカーボネートのガラス転移温度より20℃
    以上低いことを特徴とする請求項1乃至4記載のペレッ
    トの製造方法。
  6. 【請求項6】芳香族ポリカーボネートのストランド径が
    2〜5mmであることを特徴とする請求項1乃至5記載
    のペレットの製造方法。
  7. 【請求項7】芳香族ポリカーボネートが、芳香族ジヒド
    ロキシ化合物と炭酸ジエステルとのエステル交換反応に
    よって得られたものであることを特徴とする請求項1乃
    至6記載のペレットの製造方法。
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