JP2014177549A - 金属フタロシアニン化合物の製造方法、及び金属フタロシアニン化合物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属フタロシアニン化合物を製造する方法であって、
(a)下記一般式(1)で表される化合物と金属化合物とを脱水剤の共存下、有機塩基及び無機塩基から選ばれる少なくとも一種と酸の緩衝液中で反応を行う工程、並びに、前記工程(a)の後に、(b)アルカリ処理によって異性体比率を向上させる工程、及び(c)透析法によって精製する工程の少なくとも一方を含む金属フタロシアニン化合物の製造方法。
(一般式(1)中、RおよびR1は各々独立に1価の置換基を表し、nは0〜3の整数を表す。nが2または3のとき、複数のRは互いに同じであっても異なっていてもよい。)
【選択図】なし
Description
(1)ワイラー法:無水フタル酸や無水フタル酸イミドを原料とし、尿素と金属塩を縮合剤存在下160℃〜180℃で反応させて製造する方法である。縮合剤としては古くは砒素系の無機塩を使用していたが、最近ではモリブデン酸塩を用いるのが一般的である。本方法には、固相法として尿素溶融物を溶媒の替わりとする方法があるが、発泡の危険性や、温度降下時の固化による欠点の他、低収率でかつ製品中の不純物率が高く、量産の方法としては好まれない。
一方、ニトロベンゼン、ポリハロゲン化ベンゼン等の不活性有機溶媒を用いる液相法では、固相法に比べると収率も高く、品質も安定しやすい傾向がある。現状のフタロシアニンの工業的製法の主流を占めていると考えられる。しかし、一方でこの液相法では反応溶媒の分離回収など煩雑な単位操作を必要とし、また、前述した安全性の面において、ニトロベンゼンは毒性の点から、ポリハロゲン化ベンゼンはハロゲン化ビフェニルなど少量の有害物質の副生などの問題点を有しており、適当な高沸点溶媒の選択もフタロシアニンの工業的製法のひとつの課題と言える。
また、特許文献2には、高沸点アルコール(n−ブタノール等)溶媒でDBU等の強塩基共存下に反応を行う方法、もしくは特許文献3には、金属アルコキシドを用いる方法が良く知られているが、反応系が強塩基性になるため塩基性条件下で分解しやすい置換基を有する基質は用いることが出来ない。また反応基質や溶媒中に含まれる水分によって反応基質が分解し、収率が大幅に低下することもある。
また、特許文献4には、脱水剤の存在下に反応を行う方法や、特許文献5には、金属酸化物と併用してpKa7.0以下の酸の共存下で反応させる方法も知られているが、これらの使用で収率は向上するものの満足できるレベルに至っていないのが実情である。また、特許文献6には、アルカリ土類金属化合物の存在下でフタロシアニン化合物を製造する方法が開示されているが、収率および純度の点で問題があった。
上記の問題点を解決すべく、特許文献7および8には、反応性・純度を大幅に改良した合理的な製造方法が知られているが、さらなる収率向上と製造スケールでの操作性(反応時間短縮・晶析性・ろ過性等)改良方法が望まれている。
また、特許文献10には、反応液を取り出さずそのまま透析によって精製する反応性フタロシアニンの製造方法が記載されている。
また特許文献10は、フタロシアニンスルホニルクロリドと、反応性を有するアミンとを反応させて得られる反応性フタロシアニン染料に関して、得られる反応混合物を水溶液中で膜処理するものであり、未反応のアミン及び無機塩を除去するに過ぎず、α位に置換基を有するフタロシアニン環化反応後の反応液において、未反応のフタロニトリル化合物、未反応の金属塩、反応副生物、反応溶媒、酸及び塩基による緩衝剤などの目的とするフタロシアニン染料以外の不要なものすべてを膜処理によって除去できることは知られていなかった。
金属フタロシアニン化合物を製造する方法であって、
(a)下記一般式(1)で表される化合物と金属化合物とを脱水剤の共存下、有機塩基及び無機塩基から選ばれる少なくとも一種と酸の緩衝液中で反応を行う工程、並びに、
上記工程(a)の後に、
(b)アルカリ処理によって異性体比率を向上させる工程、及び(c)透析法によって精製する工程の少なくとも一方を含む金属フタロシアニン化合物の製造方法。
[2]
上記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物である[1]に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
[3]
上記緩衝液に含まれる溶媒としてグリセリンおよび下記一般式(V)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも一種を用いる[1]又は[2]に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
[4]
上記脱水剤が、オルトエステル化合物である[1]〜[3]のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
[5]
上記有機塩基及び無機塩基から選ばれる少なくとも一種が、カルボン酸アンモニウム塩である[1]〜[4]のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
[6]
上記酸として、25℃における水溶液中の酸または共役酸の解離指数pKaが7.0以下の酸を用いる[1]〜[5]のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
[7]
上記金属化合物が、Ni、Cu、又はZnを含む[1]〜[6]のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
[8]
反応時間が4時間未満である[1]〜[7]のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
[9]
[1]〜[8]のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法により得られる金属フタロシアニン化合物。
本発明の金属フタロシアニン化合物の製造方法は、
(a)下記一般式(1)で表される化合物と金属化合物とを脱水剤の共存下、有機塩基及び無機塩基から選ばれる少なくとも一種と酸の緩衝液中で反応を行う工程、並びに、
前記工程(a)の後に、
(b)アルカリ処理によって異性体比率を向上させる工程、及び(c)透析法によって精製する工程の少なくとも一方を含む。
まず、(a)一般式(1)で表される化合物と金属化合物とを脱水剤の共存下、有機塩基及び無機塩基から選ばれる少なくとも一種と酸の緩衝液中で反応(フタロシアニンの合成反応)を行う工程(工程(a))について詳細に説明する。
工程(a)では、下記一般式(1)で表される化合物を用いる。
イオン性親水性基として好ましくはカルボキシル基、スルホ基、リン酸基であり、より好ましくはカルボキシル基、スルホ基である。この場合、対カチオンとして、Li、Na、K、NH4の陽イオンが好ましく用いられ、より好ましくはLi、Naの陽イオンが用いられ、特に好ましくはNaの陽イオンが用いられる。
ここで、一般式(1)で表される化合物は必要な4分子全て同じものである必要はなく、異なるRおよびR1を有する一般式(1)で表される化合物の複数種類を任意の割合で用いてもよい。本発明においては一般式(1)で表される化合物の4分子が全て同じものである場合が特に好ましい。
イオン性親水性基を置換基として有する1価の置換基として、好ましくはイオン性親水性基を置換基として有するアシル基、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルもしくはアリールカルバモイル基、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルもしくはアリールスルファモイル基、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルもしくはアリールスルフィニル基、またはイオン性親水性基を置換基として有するアルキルもしくはアリールスルホニル基であり、より好ましくはイオン性親水性基を置換基として有するアルキルもしくはアリールスルファモイル基、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルもしくはアリールスルホニル基であり、特に好ましくはイオン性親水性基を置換基として有するアルキルもしくはアリールスルホニル基である。
イオン性親水性基としてはカルボキシル基、ホスホノ基、スルホ基、および4級アンモニウム基が挙げられる。イオン性親水性基としては、好ましくはカルボキシル基、ホスホノ基、またはスルホ基であり、より好ましくはカルボキシル基、またはスルホ基であり、特に好ましくはスルホ基である。
イオン性親水性基は、上記のとおり、対カチオン又は対アニオンを有していてもよく、対カチオン及び対アニオンの具体例及び好ましい範囲は上記のとおりである。
次に脱水剤について説明する。
脱水剤としては、水分子を吸着するもの(Molecular sieves、Drierite(登録商標)、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム等)、水と共沸し脱水効果を示すもの(ベンゼン、トルエン、キシレン、エタノール、メタノール、アセトニトリル等)、水と化学反応を起こすもの〔有機金属化合物(Grignard反応剤、有機リチウム反応剤、有機亜鉛反応剤等)、酸無水物(カルボン酸無水物、スルホン酸無水物、混合酸無水物を含む)、酸ハライド、ポリリン酸、5酸化2リン、オキシ塩化リン、5塩化リン、3塩化リン、オルトエステル化合物、アセタール化合物、アルケニルエーテル化合物、アルケニルエステル化合物、オキシラン化合物、オキセタン化合物等〕が挙げられる。
脱水剤は反応の何れの段階で添加しても良いが、反応仕込み時に添加することが好ましい。また脱水剤の脱水効率を上げる補助的な操作として、加熱、減圧、あるいは不活性ガス気流下で反応を行うなどの操作が必要な場合は、これらの適当な操作を行っても良い。
続いて塩基について説明する。
本発明における反応で使用できる塩基としては、無機塩基及び/又は有機塩基を用いることができる。
本発明においては、有機酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩も無機塩基と定義する。
無機塩基としては、アルカリ金属塩又はアンモニウム塩を含む無機塩基が好ましく、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸リチウム、酢酸カリウム、安息香酸リチウム、安息香アンモニウム、シュウ酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩、及びカルボン酸アンモニウム塩が好ましい。その中でも、カルボン酸アンモニウム塩が特に好ましい。本発明で使用するカルボン酸アンモニウム塩は、脂肪族カルボン酸のアンモニウム塩、芳香族カルボン酸のアンモニウム塩、ヘテロ環カルボン酸のアンモニウム塩が好ましい。これらの塩におけるカルボン酸はモノカルボン酸であってもジカルボン酸以上の多カルボン酸であってもかまわないが、好ましくはモノカルボン酸である。
脂肪族カルボン酸のアンモニウム塩としては、好ましくは炭素数1〜30(より好ましくは1〜10)の飽和もしくは不飽和で、直鎖、分岐もしくは環状の置換もしくは無置換の脂肪族カルボン酸のアンモニウム塩であり、例えば、ギ酸アンモニウム、シュウ酸ジアンモニウム、酢酸アンモニウム、プロピオン酸アンモニウム、ブタン酸アンモニウム、酪酸アンモニウム、アクリル酸アンモニウム、シクロヘキサンカルボン酸アンモニウムが挙げられる。芳香族カルボン酸のアンモニウム塩としては、好ましくは炭素数7〜30の置換もしくは無置換の芳香族カルボン酸のアンモニウム塩であり、例えば、安息香酸アンモニウム、トルイル酸アンモニウム、フタル酸ジアンモニウムが挙げられる。ヘテロ環カルボン酸のアンモニウム塩としては、好ましくは炭素数1〜30(より好ましくは3〜10)の飽和または不飽和で、置換もしくは無置換のヘテロ環カルボン酸のアンモニウム塩であり、例えば、ニコチン酸アンモニウム、イソニコチン酸アンモニウム、1−ピロールカルボン酸アンモニウムが挙げられる。これらのカルボン酸アンモニウム塩のうち、好ましくは脂肪族カルボン酸のアンモニウム塩または芳香族カルボン酸アンモニウム塩であり、より好ましくは、炭素数1〜6の飽和脂肪族カルボン酸のアンモニウム塩、炭素数7〜10の芳香族カルボン酸のアンモニウム塩であり、さらに好ましくは酢酸アンモニウム、プロピオン酸アンモニウムまたは安息香酸アンモニウムであり、特に好ましくは酢酸アンモニウムまたは安息香酸アンモニウムである。
上記置換基の例としては、好ましくは炭素数1〜30(好ましくは1〜12)の直鎖状または分岐状鎖アルキル基、好ましくは炭素数7〜30(好ましくは7〜18)のアラルキル基、好ましくは炭素数2〜30(好ましくは2〜12)のアルケニル基、好ましくは炭素数2〜30(好ましくは2〜12)炭素数の直鎖状または分岐鎖状アルキニル基、好ましくは側鎖を有していてもよい炭素数3〜30(好ましくは3〜12)のシクロアルキル基、好ましくは側鎖を有していてもよい炭素数3〜30(好ましくは3〜12)のシクロアルケニル基(上記基の具体的例として、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、2−メタンスルホニルエチル、3−フェノキシプロピル、トリフルオロメチル、シクロペンチル)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30(好ましくは6〜18)の置換もしくは無置換のアリール基、例えば、フェニル、4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−t−アミルフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族の複素環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3〜30の5もしくは6員の芳香族の複素環基、例えば、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル)等が挙げられる。また、Y1、Y2およびY3のうち2つ以上が環を形成しても良い。例えばピリジン、イミダゾール、ジアザビシクロウンデセン、ピペリジン、モルホリン、アザクラウンが好ましく、ピリジン、イミダゾール、ピペリジン、モルホリンが好ましく、更に好ましくはピリジン、ピペリジン、モルホリンである。
有機塩基としての最も好ましい例は、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、オキシン、エチレンジアミン、トリエチレントリアミン、グリシン、イミノ酢酸、エチレンジアミン四酢酸が挙げられる。更に好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、オキシン、エチレンジアミン、トリエチレントリアミン、グリシン、イミノ酢酸、エチレンジアミン四酢酸であり、最も好ましくはエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレントリアミン、エチレンジアミン四酢酸である。
本発明で使用する塩基の使用量としては上記一般式(1)で示される化合物の使用量に対して0.05〜30.0当量(モル当量)であることが好ましく、より好ましくは0.5〜15.0当量である。
前述したように、一般式(1)で表される化合物と金属化合物から金属フタロシアニン化合物を製造する工程において、フタロシアニンの縮合の触媒として塩基を使用することで反応を効率的に進行させることが可能と考えられる。
次に緩衝液について説明する。
緩衝液とは、溶液中のある成分濃度の変化に対する緩衝作用が大きい溶液をいう。例えば酢酸など弱酸(AH)とその共役塩基(A−)の混合溶液は,少量のH+またはOH−を添加しても、pH変化をわずかに抑えることができる。弱塩基(B)と共役酸(BH+)を含む系も同様な作用を示す。実用的なpH緩衝液としては多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、長倉三郎編「理化学辞典」第5版(1999年 岩波書店)に詳しい。
続いて本発明に用いられる酸について説明する。本発明に用いられる酸は、特に制限されるものではないが、25℃における水溶液中の解離指数pKaが7.0以下のものであれば有機化合物および無機化合物のいずれでも好ましい。pKaは酸解離定数の逆数の対数値を表し、イオン強度0.1、25℃で求められた値である。このpKa0.0〜7.0の酸としては、リン酸などの無機酸や酢酸、マロン酸、クエン酸等の有機酸のいずれであってもよいが、上記の改良により効果を示すpKa0.0〜7.0の酸は有機酸である。また、有機酸にあってもカルボキシル基を有する有機酸が最も好ましい。pKaが0.0〜7.0の有機酸は一塩基性有機酸であっても多塩基性有機酸であってもよい。多塩基性有機酸の場合、そのpKaが上記0.0〜7.0の範囲にあれば金属塩(例えばナトリウム塩やカリウム塩)やアンモニウム塩として使用できる。また、pKa0.0〜7.0の有機酸は2種以上混合使用することもできる。
本発明に使用するpKa0.0〜7.0の有機酸の好ましい具体例を挙げると、ギ酸、酢酸、モノクロル酢酸、モノブロモ酢酸、グリコール酸、プロピオン酸、モノクロルプロピオン酸、乳酸、ピルビン酸、アクリル酸、酪酸、イソ酪酸、ピバル酸、アミノ酪酸、吉草酸、イソ吉草酸などの脂肪族系一塩基性有機酸;アスパラギン、アラニン、アルギニン、エチオニン、グリシン、グルタミン、システイン、セリン、メチオニン、ロイシンなどのアミノ酸系化合物;安息香酸及びクロロ、ヒドロキシ等のモノ置換安息香酸、ニコチン酸等の芳香族系一塩基性有機酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、オキサロ酢酸、グルタル酸、アジピン酸等の脂肪族系二塩基性有機酸;アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタル酸、シスチン、アスコルビン酸等のアミノ酸系二塩基性有機酸;フタル酸、テレフタル酸等の芳香族二塩基性有機酸;クエン酸などの三塩基性有機酸など各種有機酸を列挙することができる。
本発明で好ましく使用される酸はカルボン酸である。
カルボン酸は、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、ヘテロ環カルボン酸が好ましく、これらのカルボン酸はモノカルボン酸であってもジカルボン酸以上の多カルボン酸であってもかまわないが、好ましくはモノカルボン酸である。
本発明においては、有機酸の中でも、脂肪族系一塩基性有機酸が好ましくギ酸、酢酸、プロピオン酸が最も好ましい。
本発明における反応に添加する金属化合物としては、金属、金属酸化物、金属水酸化物のほか、金属塩化物、金属酢酸塩、また錯体としては金属のアコ錯体、アンミン錯体を用いることができる。導入可能な金属または金属酸化物としては、VO、TiO、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pd、Cd、Mn等を挙げることができ、これらの中でもFe、Ni、Cu、Znが好ましく、更に好ましくはNi、Cu、Znである。塩の状態として好ましいものは塩化銅、酢酸銅、グルコン酸銅、塩化亜鉛、酢酸亜鉛が好ましく、塩化銅、酢酸銅、グルコン酸銅がより好ましく、特に塩化銅、酢酸銅が最も好ましい。
金属化合物の使用量としては、上記一般式(1)で表される化合物の全使用量に対して、0.01〜10当量(モル当量)が好ましく、更に0.05〜5当量が好ましく、特に好ましくは0.1〜3当量である。
これらは1種もしくは互いに影響しない組み合わせであれば2種以上を適当に混合していて用いても良い。溶媒の使用量は、好ましくは上記一般式(1)で表される化合物の全使用量の1〜100質量倍、より好ましくは1〜20質量倍であり、更に好ましくは1〜5質量倍である。
一般式(V)で表される化合物の好ましい例としてエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールとジエチレングリコールの1:2(v/v)の混合溶媒、プロピレングリコールとトリエチレングリコールの3:1(v/v)、メタノールとトリエチレングリコールの1:5(v/v)の混合溶媒が挙げられる。
溶媒の使用量は上記一般式(1)で表される化合物の全使用量の1〜100質量倍、好ましくは1〜20質量倍であり、更に好ましくは1〜5質量倍である。
本発明では、反応を長時間行うことは、目的物の安定性や副反応の発生が懸念され、また不経済である。反応時間として好ましくは10時間未満であり、更に好ましくは5時間未満であり、更に好ましくは4時間未満である。
(イ)本発明で使用する酸としては、特に制限されるものではないが、25℃における水溶液中の酸または共役酸の解離指数pKaが7.0以下のものであれば有機化合物および無機化合物のいずれでも好ましい。中でもpKa0.0〜7.0の酸である有機酸が好ましく、カルボキシル基を有する有機酸が最も好ましい。有機酸の中でも、脂肪族系一塩基性有機酸が好ましくギ酸、酢酸、プロピオン酸が最も好ましい。
(ロ)塩基としてはアルカリ金属からなる無機塩基あるいは有機塩基を使用することができ、無機塩基としては、例えば炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等の無機塩基を、及びカルボン酸塩、有機塩基としては前記一般式(VI)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、特に好ましい例は、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンである。他に酢酸リチウム、酢酸カリウム、シュウ酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩等の有機酸塩である。
本発明において、これら有機塩基と無機塩基を単独または併用すること、どちらでも可能であるが、これら塩基は反応溶媒に溶解することで緩衝液として働くため、溶解性の高い塩基が好ましく、無機塩基の中でもカルボン酸アンモニウム塩、及び有機塩基がより好ましく、特に、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオンをカチオンとする有機酸塩が更に好ましい。
カルボン酸アンモニウム塩の中でも、特に脂肪族アンモニウム塩、芳香族アンモニウム塩が好ましく、芳香族アンモニウム塩が最も好ましい。その中でも特に、安息香酸アンモニウムがもっとも好ましい。
(ハ)反応条件としては、反応温度30〜220℃、好ましくは40〜200℃、特に好ましくは50〜180℃である。
(ニ)導入可能な金属または金属酸化物としては、VO、TiO、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Pd、Cd、Mg等を挙げることができ、これらの中でもNi、Cu、Znが好ましい。また、塩の状態として特に好ましいものは塩化物(例えば、塩化銅)、酢酸塩である。使用量としては、上記一般式(1)で表される化合物の全使用量に対して、0.1〜3倍当量が特に好ましい。
(ホ)溶媒として最も好ましくは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールとジエチレングリコールが1:2(v/v)の混合溶媒、プロピレングリコールとトリエチレングリコールが4:1(v/v)の混合溶媒であり、使用量として特に好ましい量は上記一般式(1)で表される化合物の全使用量の1〜5質量倍である。
(ヘ)反応時間としては4時間未満が特に好ましい。
(ト)前記一般式(1)で表される化合物中でも上記一般式(2)で表される化合物が好ましい。一般式(2)においてR1aは、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルまたはアリールスルフィニル基、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルまたはアリールスルホニル基、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルまたはアリールスルファモイル基、イオン性親水性基を置換基として有するアシル基、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルまたはアリールカルバモイル基のいずれかを表し、より好ましくは、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルまたはアリールスルホニル基、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルまたはアリールスルファモイル基、イオン性親水性基を置換基として有するアルキルまたはアリールカルバモイル基であり、さらに好ましくはイオン性親水性基を置換基として有するアルキルまたはアリールスルホニル基であり、スルホ基またはカルボキシル基を置換基として有するアルキルスルホニル基が特に好ましい。
一方で、一般式(P2)及び一般式(P3)はR1同士がぶつかり合う位置関係にある箇所が1箇所あるために、一般式(P1)と比較して不安定な異性体であると考えられる。また、一般式(P4)はR1同士がぶつかりあう位置関係にある箇所が2箇所あるために、これらの異性体の中で最も不安定な異性体であると考えられる。
したがって一般式(P1)〜一般式(P4)は、物理的及び化学的な性能が異なることが予想され、その存在比率によって金属フタロシアニン化合物の性能に差があることが容易に予想される。工業的な見地からこれら存在比率のばらつきは、品質のばらつきとなるため、繰り返し製造における性能の均一化の観点からこの比率をきちんと制御できることが好ましく、一般式(P1)で表されるような安定な形態のものを選択的に製造できることがより好ましい。
本発明において異性体比率を高める方法としては、(a)フタロシアニン環化工程における条件を最適化し、特定異性体の環化収率を上げること、(b)環化反応後の異性体混合物をアルカリ条件下で処理することによって不安定な異性体を分解し、特定異性体の比率を高めること、の2つの手法を用いることで、これを達成できる。
(ii)有機塩基と酸の緩衝剤としては、カルボン酸アンモニウム塩(好ましくは、安息香酸アンモニウムもしくは酢酸アンモニウム)を用いること。
(iii)中心金属となる金属化合物(好ましくは、塩化銅もしくは酢酸銅)は当量関係(一般式(1)で表されるフタロニトリル化合物4に対して1)よりも過剰に使用すること(好ましくは1.1〜1.5当量)。
(i)脱水剤を用いることで反応系内の水を除去し、フタロニトリル化合物およびフタロシアニン環化中間体(イミノイソインドリンなど)の加水分解反応を抑制できたことで環化反応自身の収率が向上したと考えられる。
(ii)緩衝剤としてカルボン酸アンモニウムを用いることで系内を適度なpHに保つとともに、アンモニウムがアミン源として機能することでフタロニトリル化合物が反応活性のイミノイソインドリン中間体を形成させること、及び金属化合物が金属化合物のアンミン錯体を形成することによってフタロシアニン環形成におけるテンプレート効果を抑制することによって、ランダムな環化を抑制して、熱的に安定な異性体を優先的に形成させることができたと考えられる。
(iii)金属化合物を過剰量用いることで、フタロシアニン環形成におけるテンプレート効果を抑制することによって、ランダムな環化を抑制して、熱的に安定な異性体を優先的に形成させることができたと考えられる。
次に(b)アルカリ処理によって異性体比率を向上させる工程(工程(b))に関して詳細に説明する。ここでいうアルカリ処理とは、異性体混合物である一般式(1)から製造されるフタロシアニン化合物を、水もしくは水混和溶媒中において、高温下でアルカリを用いて処理することで、フタロシアニンの不安定な異性体を選択的に分解して、安定な異性体の比率を高める処理をいう。
好ましくは、水、アルコール系溶媒、グリコール系溶媒及びその混合溶媒である。ここで用いられる溶媒の量としては、一般式(1)から製造されるフタロシアニン1質量部に対して、2〜200質量部であり、好ましくは3〜100質量部、より好ましくは5〜75質量部、特に好ましくは5〜50質量部である。
上述のように、一般式(P1)で表される異性体が安定な異性体である。他の異性体である一般式(P2)、一般式(P3)及び一般式(P4)で表される異性体は不安定な異性体である。隣接するR1同士が少なくとも1箇所以上ぶつかり合う位置関係にあり、フタロシアニン環平面に歪みがあるためである。これらの異性体は、この歪みによって熱的に不安定であり、アルカリ処理によってイミン結合(C−N=C)が加水分解を受けて分解する。これによって不安定なフタロシアニン異性体(一般式(P2)、一般式(P3)及び一般式(P4)の異性体)を選択的に分解し、目的とする安定なフタロシアニン異性体である一般式(P1)を選択的に得ることができたと考えている。
最後に(c)透析法によって精製する工程(工程(c))に関して説明する。一般式(1)で表される化合物から製造されるフタロシアニンの中でも特にα位に置換基を有し、かつイオン性親水性基を有するフタロシアニンに対して有用な手段である。このようなフタロシアニンはその構造的特徴から高い溶解性を有しており、環化工程、(必要に応じてアルカリ処理工程)の後に、フタロシアニン染料を晶析することは難しく、また多くのロスを生じるといった問題があった。工業的な見地から晶析工程は作業負荷が大きく、また晶析によって生じるロスはコストアップに繋がるため好ましくない。本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、晶析することなく透析法によって精製することで、フタロシアニン染料のロスが少なく、簡便に不純物を除去できることを見出した。
原理的には4種類の異性体が存在するはずであるが、本実施例と以下の実施例・比較例の多くが主として3種類の異性体が観測されるものがほとんどであった。最も不安定な一般式(P4)で表される異性体が著しく生成しにくい、もしくは生成したのちに分解するためだと推定している。
以下、表1に記載のように一般式(1)で表される化合物、反応溶媒、金属化合物、塩基、及び脱水剤を変更した以外は実施例1と同様にして実験を行った。結果を表2に示す。
ジエチレングリコール37.5gに、室温にてフタロニトリル化合物(1)8.85g、酢酸0.17g、およびオルト酢酸トリエチル8.00gを混合し50℃で30分間撹拌加熱した。ここへ安息香酸アンモニウム12.8gおよび塩化銅0.95gを加え、120℃で5時間反応させた。次に内温を80℃まで冷却し、水300mLを加えた後に80℃で1時間加熱撹拌した。続いて室温まで冷却し、再生フィルター5YM1(アミコン社製、分画分子量1000、圧力25バール)で10μS以下になるまで加水しつつ精製し、フタロシアニン化合物を含む水溶液402gを得た。この染料水溶液における染料の含有濃度は11.2%であることを、吸光度より見積もった。収量402g(染料含有濃度11.2%、染料含有量45.0g、収率90%、異性体比率94%)。MSスペクトルより、スルホン酸が4つともフリー体(‐SO3H)である[M−1]−=1318、スルホン酸が3つフリー体1つがナトリウム塩である[M−1]−=1340が主ピークとして観測された。
ジエチレングリコール37.5gに、室温にてフタロニトリル化合物(1)8.85g、酢酸0.17g、およびオルト酢酸トリエチル8.00gを混合し50℃で30分間撹拌加熱した。ここへ安息香酸アンモニウム12.8gおよび塩化銅0.95gを加え、120℃で5時間反応させた。次に内温を80℃まで冷却し、水300mLを加えた後に、2N水酸化ナトリウムでpHを11に調整したのちに90〜100℃で5時間加熱撹拌した。続いて室温まで冷却し、多層膜MPT30フィルター(メンブラン社製、分画分子量400、圧力40バール)で10μS以下になるまで加水しつつ精製し、フタロシアニン化合物を含む水溶液442gを得た。この染料水溶液における染料の含有濃度は10.0%であることを、吸光度より見積もった。収量442g(染料含有濃度10.0%、染料含有量44.2g、収率88.4%、一般式(P1)に相当する異性体の異性体比率100%)。MSスペクトルより、スルホン酸が4つともフリー体(‐SO3H)である[M−1]−=1318、スルホン酸が3つフリー体1つがナトリウム塩である[M−1]−=1340が主ピークとして観測された。
Claims (9)
- 前記脱水剤が、オルトエステル化合物である請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
- 前記有機塩基及び無機塩基から選ばれる少なくとも一種が、カルボン酸アンモニウム塩である請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
- 前記酸として、25℃における水溶液中の酸または共役酸の解離指数pKaが7.0以下の酸を用いる請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
- 前記金属化合物が、Ni、Cu、又はZnを含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
- 反応時間が4時間未満である請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載の金属フタロシアニン化合物の製造方法により得られる金属フタロシアニン化合物。
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