JP2014172993A - ケーブル被覆材料、被覆ケーブルおよび電子機器 - Google Patents

ケーブル被覆材料、被覆ケーブルおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】高い柔軟性を有し、優れた耐油性を有するケーブル被覆材料を提供する。
【解決手段】塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を40重量部以上100重量部以下で含有し、該可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含み、該脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であり、かつ該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下であり、該芳香族多価カルボン酸エステルは、該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が20重量%以上60重量%以下であることを特徴とする、ケーブル被覆材料である。
【選択図】図1

Description

本発明はケーブル被覆材料に関する。
従来から、電線やケーブルの被覆材料としては種々のものが知られている。たとえば、特開平3−259944号公報(特許文献1)は、塩化ビニル樹脂に、ポリエステル系可塑剤と、ジイソノニルフタレートおよびブチルベンジルフタレートからなる可塑剤混合物を添加した塩化ビニル樹脂系組成物を開示している。
特開平3−259944号公報
上記のような被覆材料にはその用途に応じて多種多様な特性が要求される。たとえば、産業機械の周辺で使用されるケーブルなどの被覆材料には、ケーブルの取り回しを容易とするため、高い柔軟性が要求されるとともに、切削油などに長期間に亘って曝されても、膨潤、硬化、脆化などの発生が少ないこと、いわゆる耐油性に優れることが要求される。
ここで、切削油には、水溶性切削油(クーラントとも呼ばれる)と不水溶性切削油とがあるが、近年は、水溶性切削油が主流となっている。水溶性切削油は、水に希釈して用いるものであるため、添加剤として界面活性剤を含むものが大半を占める。他方、不水溶性切削油にも、切削性能の向上を目的として各種の添加剤が用いられている。
界面活性剤などの添加剤は、切削作業における加工精度や加工効率の向上に資するものではあるが、その反面、ケーブルなどの被覆材料の劣化を促進させる側面がある。特に近年、界面活性剤の性能改善は目覚ましく、その界面活性作用はより強力なものとなっており、従来の被覆材料では十分な長期信頼性を得ることができないとう問題がある。
特許文献1に開示される塩化ビニル樹脂系組成物は、一定の耐油性を有するものではあるが、上記のような課題に対して十分な解決手段を提供するものではない。
本発明は上記のような現状に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、高い柔軟性を有し、優れた耐油性を有するケーブル被覆材料を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、特定の分子構造を有する可塑剤成分が耐油性の向上に極めて有効であるとの知見を得、該知見に基づきさらに検討を重ねることによって本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明のケーブル被覆材料は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を40重量部以上100重量部以下で含有し、該可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含み、該脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であり、かつ該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下であり、該芳香族多価カルボン酸エステルは、該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が20重量%以上60重量%以下であることを特徴とする。
ここで、上記脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上4000以下であることが好ましい。
また、上記脂肪族多価カルボン酸エステルは、アジピン酸エステルであることが好ましい。
また、上記芳香族多価カルボン酸エステルは、フタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
また、上記芳香族多価カルボン酸エステルは、フタル酸エステルと、トリメリット酸エステルおよび/またはピロメリット酸エステルとを含むことが好ましい。
また、上記可塑剤混合物は40重量部以上80重量部以下で含有され、上記脂肪族多価カルボン酸エステルは、上記可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上70重量%以下であり、上記芳香族多価カルボン酸エステルは、上記可塑剤混合物の総重量に対する含有率が30重量%以上60重量%以下であることが好ましい。
そして、本発明は被覆ケーブルにも係わり、該被覆ケーブルは、導体と絶縁体からなる導線を、上記ケーブル被覆材料で被覆してなることを特徴とする。
さらに、本発明は電子機器にも係わり、該電子機器は上記被覆ケーブルを有する電子機器である。
本発明のケーブル被覆材料は、高い柔軟性を有し、優れた耐油性を有することができる。
本発明の被覆ケーブルの模式的断面図である。 本発明の電子機器の模式的斜視図である。
以下、本発明の係わる実施の形態についてより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施の形態1:ケーブル被覆材料]
本実施の形態のケーブル被覆材料は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を40重量部以上100重量部以下で含有する樹脂組成物である。そして、該可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含み、該脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であり、かつ該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下であり、該芳香族多価カルボン酸エステルは、該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が20重量%以上60重量%以下であることを特徴とする。
かかるケーブル被覆材料は、上記の成分を含む限り、他に任意の成分を含むことができ、他の成分を含んでいたとしても、本発明の効果は示される。他の成分としては、たとえば、炭酸カルシウムやクレーなどの充填剤、安定剤(Pb系、Ba−Zn系など)、難燃剤(Sb系、Al系、Mg系など)、分散剤、滑剤、着色剤などを挙げることができる。
本実施の形態のケーブル被覆材料は、上記のような構成を備えることにより、高い柔軟性を有するとともに、優れた耐油性を示す。したがって、本実施の形態のケーブル被覆材料は、とりわけ、耐油性を必要とする電線やケーブルの被覆材料として好適である。たとえば、産業機械の周辺で用いられる電子機器に接続される被覆ケーブルなどに好適に用いることができる。なお、本明細書において、このような耐油性を必要とする環境を「耐油環境」と記すこともある。
本実施の形態のケーブル被覆材料の製造方法は特に限定されず、従来公知の方法を採用することができる。たとえば、塩化ビニル系樹脂および可塑剤混合物を、ヘンシェルミキサー、モルタルミキサー、バンバリーミキサーなどによって混練することにより製造することができる。
また、たとえば、塩化ビニル系樹脂および可塑剤混合物を、押出機で溶融混練し、押出成形することよって、所望の形状の成形品としてもよい。
以下、本実施の形態のケーブル被覆材料を構成する各成分について説明する。
<塩化ビニル系樹脂>
本実施の形態の塩化ビニル系樹脂には、従来公知のものを特に限定なく使用することができる。かかる塩化ビニル系樹脂には、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルの共重合体が含まれる。塩化ビニルの共重合体としては、たとえば、塩化ビニルと、エチレン、プロピレンなどのオレフィン類、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、酢酸ビニルなどとの共重合体の他、ABS樹脂、EVA樹脂、MBS樹脂、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、塩素化ポリエチレンなどに塩化ビニル単量体をグラフトしたグラフト共重合体なども挙げることができる。
このような塩化ビニル系樹脂の製造方法は特に限定されず、従来公知の方法によって製造することができる。そのような方法としては、たとえば、懸濁重合法、乳化重合法、塊状重合法など挙げることができる。
また、塩化ビニル系樹脂には、たとえば、充填剤、難燃剤、架橋剤が添加されていてもよい。そのような添加剤としては、上記の他、帯電防止剤、揺変剤、ブリードアウト防止剤、表面処理剤、滑剤、蛍光剤、防かび剤、殺菌剤、金属不活性化剤、顔料、加工助剤、酸化防止剤、光安定剤、発泡剤などを挙げることができる。
なお、ここで、上記の充填剤としては、たとえば、ラウリン酸塩、パルチミン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、フタル酸塩、安息香酸塩、アジピン酸塩、マレイン酸塩、炭酸塩、フェームドシリカ、微粒子シリカ、けい石、珪藻土類、クレー、カオリン、ゼオライト、シリカゲル、セリサイト、カオリナイト、フリント、長石粉、蛭石、タルク、マイカ、ミネソタイト、パイロフィライト、非晶性珪酸カルシウム(またはその水和物)などを用いることができる。
<可塑剤混合物>
本実施の形態の可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含む。そして、かかる可塑剤混合物は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、40重量部以上100重量部以下で含有されていることを要する。このような範囲で可塑剤混合物を含有する本実施の形態のケーブル被覆材料は柔軟性が高いとともに、加工性に優れるためケーブル加工が容易である。ここで、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物が40重量部未満となると十分な可塑効果が得られない。また、可塑剤混合物が100重量部を超えると、塩化ビニル系樹脂への混合性が低下するため、ケーブル加工が困難となる場合がある。なお、本実施の形態の可塑剤混合物は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して、40重量部以上80重量部以下で含有されていることがより好ましい。なお、ここで、「ケーブル加工」とは、ケーブルを樹脂組成物などで被覆することを示している。
<脂肪族多価カルボン酸エステル>
本実施の形態の脂肪族多価カルボン酸エステルとは、脂肪族多価カルボン酸とアルコールまたはポリオール(以下、アルコール成分とも記す)との縮合物であり、従来公知の縮合反応により得ることができる。また、本実施の形態の脂肪族多価カルボン酸エステルは、分子内にエステル結合を複数含むポリエステルであってもよい。この場合も、従来公知の重縮合反応により得ることができる。
本実施の形態の脂肪族多価カルボン酸エステルは、可塑剤混合物の総重量に対する含有率が、40重量%以上80重量%以下であることを要する。可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%未満であると、十分な耐油性を確保できない場合がある。また、可塑剤混合物の総重量に対する含有率が80重量%を超えると、塩化ビニル樹脂への混合性が低下するとともに、ケーブル被覆材料の耐熱性などの諸特性が低下する場合がある。ここで、脂肪族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率は、より好ましくは40重量%以上70重量%以下である。
ここで、本実施の形態の脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であること要する。重量平均分子量が該範囲を占めることにより、ケーブル被覆材料の加工性を向上させながら、ケーブル被覆材料からの可塑剤の溶出を有効に防止できるという優れた効果が示される。ここで、重量平均分子量が1000未満であると、耐油環境において、ケーブル被覆材料から可塑剤の溶出が起こる可能性がある。また、重量平均分子量が6000を超えると、可塑剤と塩化ビニル系樹脂との相溶性が低下するため、ケーブル加工が困難になる場合がある。なお、脂肪族多価カルボン酸エステルの重量平均分子量は、より好ましくは1000以上4000以下である。重量平均分子量が該範囲を占める場合には、上記のような優れた効果をより一層高めることができる。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下「GPC(Gel Permeation Chromatography)」とも記す)を用いて以下の条件で測定された値である。
測定装置:LC solution LC−10AT(株式会社島津製作所製)
カラム:昭和電工(株)製の「KF801」1本と「KF802」1本とを連結
試料:0.1重量%のテトラヒドロフラン(THF)溶液
流速:1.0ml/min
測定温度(カラム温度):40℃
検量線用の標準試料:ポリスチレン(分子量:98900、37200、9490、5870、2500、1050、578)。
上記のような特徴を有する脂肪族多価カルボン酸エステルは、脂肪族多価カルボン酸とアルコール成分とを適宜選択し、反応条件を調整することにより得ることができる。
本実施の形態の脂肪族多価カルボン酸は、直鎖状であってもよいし、分鎖を有するものであってもよいが、炭素数が4以上12以下である直鎖状飽和ジカルボン酸が好ましい。このようなジカルボン酸としては、たとえば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸などを挙げることができる。これらのうち、脂肪族多価カルボン酸としては、アジピン酸が特に好ましい。すなわち、本実施の形態の脂肪族多価カルボン酸エステルは、アジピン酸エステルおよび/またはアジピン酸ポリエステルであることが特に好ましい。
アジピン酸由来の構造単位を含むエステルまたはポリエステルは、塩化ビニル系樹脂との親和性が極めて高いため、このようなエステルまたはポリエステルを可塑剤として含有するケーブル被覆材料は、切削油などに長期間に亘って曝されても、鉱物油などの油分が樹脂内に浸透することによるケーブルの膨潤や、可塑剤の溶出によるケーブルの硬化、または、これに伴うケーブルの脆化などの不具合の発生頻度が極めて低い。さらに、近年、切削油として主流となっている、樹脂劣化を促進する界面活性剤を含むものなどに対しても、十分な長期信頼性を実現することができる。
本実施の形態のアルコール成分としては、一価の脂肪族アルコール、または二価の脂肪族アルコール(ジオール)を用いることが好ましい。また、三価以上の脂肪族アルコール、芳香族アルコールについても、本発明の可塑剤効果を犠牲にしない範囲で適宜使用することができる。
一価の脂肪族アルコールとしては、たとえば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、第三ブチルアルコール、アミルアルコール、ヘキサノール、イソヘキサノール、ヘプタノール、2−ヘプタノール、オクタノール、イソオクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、イソノナノール、デカノール、イソデカノール、ウンデカノール、イソウンデカノール、ドデカノール、2−ブチルオクタノール、2−ブチルデカノール、2−ヘキシルオクタノール、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、2−オクチルデカノール、2−ヘキシルドデカノール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテトラデカノール、トリデシルアルコール、イソトリデシルアルコールなどを挙げることができる。
二価の脂肪族アルコール(ジオール)としては、たとえば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、3,5−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールなどを挙げることができる。
本実施の形態のアルコール成分としては、上記に列記したアルコールのうち、1種を用いてもよいし、2種以上を混合物として用いてもよい。また、脂肪族多価カルボン酸エステルの重量平均分子量を、1000以上6000以下とするためには、アルコールの重量平均分子量は40〜500程度が好適である。
また、脂肪族多価カルボン酸とアルコール成分とを反応させてエステル化する際には、エステル化触媒を用いることが好適である。
このようなエステル化触媒としては、たとえば、次のようなものを挙げることができる。硫酸、リン酸、塩化亜鉛、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸などの酸性触媒。テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタンなどのアルコキシチタン化合物。ポリヒドロキシチタンステアレート、ポリイソプロポキシチタンステアレートなどのチタンアシレート化合物。チタンアセチルアセート、トリエタノールアミンチタネート、チタンアンモニウムラクテート、チタンエチルラクテート、チタンオクチレングリコレートなどのチタンキレート化合物。ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズオキサイド、ジブチルスズジアセテートなどのスズ化合物。酢酸マグネシウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛などの酢酸金属塩。酸化アンチモン、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物。
なお、これらのエステル化触媒は、単独で用いてもよく、適宜組み合わせて使用することもできる。
<芳香族多価カルボン酸エステル>
本実施の形態の芳香族多価カルボン酸エステルは、芳香族多価カルボン酸とアルコール成分との縮合物であり、従来公知の縮合反応により得ることができる。また、本実施の形態の芳香族多価カルボン酸エステルは、分子内にエステル結合を複数含むポリエステルであってもよい。この場合も、従来公知の重縮合反応により得ることができる。
本実施の形態の芳香族多価カルボン酸エステルは、可塑剤混合物の総重量に対する含有率が、20重量%以上60重量%以下であることを要する。本実施の形態の可塑剤混合物は、上記のような脂肪族多価カルボン酸エステルとともに、該範囲で芳香族多価カルボン酸エステルを含むことにより、塩化ビニル系樹脂への分散性を高めることもできる。また、塩化ビニル樹脂に柔軟性、耐油性に加えて、耐熱性などの優れた性質を付与することもできる。ここで、芳香族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率は、より好ましくは30重量%以上60重量%以下である。
芳香族多価カルボン酸としては、たとえば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘミメリット酸、トリメシン酸、プレーニト酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などを挙げることができる。これらのうち、本実施の形態の芳香族多価カルボン酸としては、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸が好ましい。また、フタル酸、トリメリット酸およびピロメリット酸のうち、少なくとも2種を併用すれば、これらの可塑剤により得られる分散性および耐熱性の向上効果をより一層高めることができる。さらに、特に好ましい態様としては、フタル酸と、トリメリット酸および/またはピロメリット酸とを併用する構成を挙げることができる。
ここで、芳香族多価カルボン酸エステルのアルコール成分としては、上記の脂肪族多価カルボン酸エステルのアルコール成分として例示したものと同様ものを挙げることができる。また、脂肪族多価カルボン酸エステルと同様に、カルボン酸成分とアルコール成分とのエステル化に際して、上記で例示したエステル化触媒を用いることができる。
なお、芳香族多価カルボン酸エステルの重量平均分子量は、ケーブルの加工性の観点およびケーブルからの可塑剤溶出防止の観点から、適宜選択すればよい。
[実施の形態2:被覆ケーブル]
以下、図1を参照して、本発明の実施の形態2に係る被覆ケーブルについて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、実施の形態2に係る被覆ケーブルの模式的断面図である。かかる断面図は被覆ケーブルの長手方向に対する垂直断面図である。
図1に示すように、被覆ケーブル10は、外周上を絶縁体3で被覆された導体2を、実施の形態1に係るケーブル被覆材料からなる被覆層1で被覆してなるケーブルである。なお、図1には、3本の導体2をケーブル被覆材料からなる被覆層1で被覆してなるケーブルを図示しているが、導体は単数であっても複数であってもよく、導体の本数は特に限定されることはない。また、外周上を絶縁体3で被覆された導体2は、複数の導体が互いに撚り合わされたもの、すなわち、撚り線を構成していてもよい。
本実施の形態の被覆ケーブルは、実施の形態1に係るケーブル被覆材料からなる被覆層を備えるため、従来の被覆ケーブルと比較して柔軟性が高く、取り回しが容易である。したがって、電子機器の設置の自由度を拡大することができる。また、実施の形態1に係るケーブル被覆材料からなる被覆層は優れた耐油性を有するため、耐油環境でも長期信頼性を実現することができる。このような性能を有する本実施の形態の被覆ケーブルは、たとえば、産業機械向けの電子機器用として、特に好適である。
なお、導体2としては、従来公知の電線材料を特に限定なく用いることができる。たとえば、銅、アルミニウム、またはこれらの合金などを用いることができる。また、絶縁体3としても、導体を被覆する材料として、従来公知のものを特に限定なく用いることができ、実施の形態1に係るケーブル被覆材料を用いてもよい。
ここで、実施の形態1のケーブル被覆材料で、ケーブルまたは電線を被覆する方法としては、一般的な押し出し成形法を用いることができる。
たとえば、ケーブル被覆用押出成形機のホッパーに、実施の形態1のケーブル被覆材料を構成する塩化ビニル系樹脂と可塑剤混合物とを供給し、押出成形機のスクリュー内で溶融混練する。このとき、塩化ビニル系樹脂とともに充填剤などの添加剤を適宜供給してもよい。そして、クロスヘッドを通して、ニップル、ダイスで所定の形状に加工されたケーブル被覆材料を、撚り線導体の外周上に押し出すことにより、本実施の形態の被覆ケーブルを得ることができる。
[実施の形態3:電子機器]
以下、図2を参照して、本発明の実施の形態3に係る電子機器について説明する。図2は、実施の形態3に係る電子機器の一例である近接センサの模式的斜視図である。図2に示す近接センサ100は、検出領域内に磁界を発生させて検出対象の接近や有無を検出する誘導形の近接センサである。近接センサ100により検出される検出対象は、導電性の物体である。近接センサ100により検出される検出対象は、代表的には、鉄などの磁性金属であるが、銅やアルミニウムなどの非磁性金属であってもよい。
本実施の形態の電子機器である近接センサ100は、柔軟性が高く、耐油性に優れる実施の形態2に係る被覆ケーブル10を備えている。したがって、たとえば、産業機械向けとして好適である。そして、とりわけ、耐油環境で使用される産業機械、たとえば、切削加工を行なう工作機械用のセンサとして好適である。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の説明において、アジピン酸エステルの重量平均分子量は、前述の方法に従って測定した値である。
<実施例1〜9>
<被覆ケーブルの製造>
表1に示す配合のケーブル被覆材料を、押出成形機で溶融混練し、該ケーブル被覆材料で撚り線導体を被覆することにより、実施例1〜9に係る被覆ケーブルを得た。なお、実施例1〜9において、アジピン酸エステルの重量平均分子量はいずれも3000であった。また、これらの被覆ケーブルの仕様は以下のとおりである。
<ケーブル仕様>
導体(銅線):AWG26
導体径(単線径):0.16mm
導体本数:7本
撚りピッチ:25mm±5mm
ケーブル外径:φ4.0mm±0.1mm。
<評価>
<硬度評価>
以上のようにして得た実施例1〜9の被覆ケーブルのケーブル硬度を、「プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法(JIS K 7215)」に準拠した方法により測定した。そして、測定されたshore A硬度が85以下であるものを「A」とし、shore A硬度が85を超えるものを「B」とする二段階の評価を行なった。結果を、表1の「ケーブル硬度」の欄に示す。「ケーブル硬度」の欄が「A」であるものは、「B」であるものに比較して、柔軟性に優れている。
<耐油性評価>
また、実施例1〜9の被覆ケーブルの耐油性を切削油への浸漬試験によって評価した。すなわち、各被覆ケーブルを、不水溶性切削油(JIS N種クーラント)または水溶性切削油(JIS A1種クーラント(水で30倍に希釈したもの))を収容した50℃の油浴に500時間浸漬し、浸漬後の絶縁抵抗値を測定した。
そして、絶縁抵抗値が50MΩを超えるものを「A」とし、絶縁抵抗値が50MΩ以下であるものを「B」とする二段階の評価を行なった。結果を表1の「耐油性(不水溶性)」および「耐油性(水溶性)」の欄に示す。なお、絶縁抵抗値の測定には、メグオームハイテスタ3453(日置電機株式会社社製)を用いた。
Figure 2014172993
表1より明らかなように、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を40重量部以上100重量部以下で含有し、該可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含み、該脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であり、かつ該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下であり、該芳香族多価カルボン酸エステルは、該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が20重量%以上60重量%以下である、ケーブル被覆材料を用いた実施例1〜9に係る被覆ケーブルは、柔軟性が高く、優れた耐油性を有する被覆ケーブルであることが確認できた。
さらに、脂肪族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上70重量%以下であり、芳香族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率が30重量%以上60重量%以下である、実施例1〜3、5および6に係る被覆ケーブルに用いたケーブル被覆材料は、ケーブル加工条件に制約がなく、加工性に優れるものであった。
<実施例10〜18>
実施例1〜9の「被覆ケーブルの製造」において、ケーブル被覆材料の配合を表2に示す配合とする以外は(すなわち、芳香族多価カルボン酸エステルのうち、トリメリット酸エステルをピロメリット酸エステルに変更する以外は)、実施例1〜9と同様にして、実施例10〜18に係る被覆ケーブルを得た。そして、実施例1〜9の被覆ケーブルと同様にして、ケーブル硬度および耐油性を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 2014172993
表2より明らかなように、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を40重量部以上100重量部以下で含有し、該可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含み、該脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であり、かつ該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下であり、該芳香族多価カルボン酸エステルは、該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が20重量%以上60重量%以下である、ケーブル被覆材料を用いた実施例10〜18に係る被覆ケーブルは、柔軟性が高く、優れた耐油性を有する被覆ケーブルであることが確認できた。
さらに、脂肪族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上70重量%以下であり、芳香族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率が30重量%以上60重量%以下である、実施例10〜12、14および15に係る被覆ケーブルに用いたケーブル被覆材料は、ケーブル加工条件に制約がなく、加工性に優れるものであった。
<実施例19〜27>
実施例1〜9の「被覆ケーブルの製造」において、ケーブル被覆材料の配合を表3に示す配合とする以外は、実施例1〜9と同様にして、実施例19〜27に係る被覆ケーブルを得た。そして、実施例1〜9の被覆ケーブルと同様にして、ケーブル硬度および耐油性を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 2014172993
表3より明らかなように、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を40重量部以上100重量部以下で含有し、該可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含み、該脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であり、かつ該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下であり、該芳香族多価カルボン酸エステルは、該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が20重量%以上60重量%以下である、ケーブル被覆材料を用いた実施例19〜27に係る被覆ケーブルは、柔軟性が高く、優れた耐油性を有する被覆ケーブルであることが確認できた。
また、実施例1〜9(表1)と実施例19〜27(表3)とを比較することにより、芳香族多価カルボン酸エステルとして、トリメリット酸エステルとフタル酸エステルとを併用したケーブル被覆材料を用いた実施例1〜9に係る被覆ケーブルは、フタル酸エステルを単独で用いる実施例19〜27に比し、耐熱性にも優れていることが確認できた。
<実施例28〜36>
実施例1〜9の「被覆ケーブルの製造」において、ケーブル被覆材料の配合を表4に示す配合とする以外は、実施例1〜9と同様にして、実施例28〜36に係る被覆ケーブルを得た。そして、実施例1〜9の被覆ケーブルと同様にして、ケーブル硬度および耐油性を評価した。その結果を表4に示す。
Figure 2014172993
表4より明らかなように、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を40重量部以上100重量部以下で含有し、該可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含み、該脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であり、かつ該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下であり、該芳香族多価カルボン酸エステルは、該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が20重量%以上60重量%以下である、ケーブル被覆材料を用いた実施例28〜36に係る被覆ケーブルは、柔軟性が高く、優れた耐油性を有する被覆ケーブルであることが確認できた。
また、実施例1〜9(表1)と実施例28〜36(表4)とを比較することにより、芳香族多価カルボン酸エステルとして、トリメリット酸エステルとフタル酸エステルとを併用したケーブル被覆材料を用いた実施例1〜9に係る被覆ケーブルは、トリメリット酸エステルを単独で用いる実施例28〜36に比し、可塑剤の分散性にも優れていることが確認できた。
<比較例1〜7>
実施例1〜9の「被覆ケーブルの製造」において、ケーブル被覆材料の配合を表5に示す配合とする以外は、実施例1〜9と同様にして、比較例1〜7に係る被覆ケーブルを得た。そして、実施例1〜9の被覆ケーブルと同様にして、ケーブル硬度および耐油性を評価した。その結果を表5に示す。
Figure 2014172993
表5に示すように、脂肪族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下の範囲に含まれない比較例1、3および7は、いずれも塩化ビニル系樹脂と可塑剤混合物との混合性が低く、一般的な条件の範囲ではケーブル加工することができなかった。
また、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を100重量部を超えて含有する比較例6もまた、塩化ビニル系樹脂との混合性が低く、一般的な条件の範囲ではケーブル加工することができなかった。
また、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物が40重量部を未満であるケーブル被覆材料を用いた比較例5は、ケーブルの柔軟性が十分ではなかった。
また、脂肪族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%未満であり、芳香族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率が60重量%を超える比較例2もまた、ケーブルの柔軟性が十分ではなかった。なお、硬度評価において十分な結果が得られなかった比較例2および5については耐油性の評価は行なわなかった。
また、脂肪族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%未満であり、芳香族多価カルボン酸エステルの可塑剤混合物の総重量に対する含有率が60重量%を超える比較例4は、柔軟性は有していたものの、耐油性が不十分であった。
<実施例37〜39ならびに比較例8および9>
実施例1〜9の「被覆ケーブルの製造」において、ケーブル被覆材料の配合を表6に示す配合とし、表6に示す重量平均分子量を有するアジピン酸エステルを使用する以外は、実施例1〜9と同様にして、実施例37〜39ならびに比較例8および9に係る被覆ケーブルを得た。そして、実施例1〜9の被覆ケーブルと同様にして、ケーブル硬度および耐油性を評価した。その結果を表6に示す。
Figure 2014172993
表6より明らかなように、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を40重量部以上100重量部以下で含有し、該可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含み、該脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であり、かつ該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下であり、該芳香族多価カルボン酸エステルは、該可塑剤混合物の総重量に対する含有率が20重量%以上60重量%以下である、実施例37〜39に係る被覆ケーブルは、柔軟性が高く、優れた耐油性を有する被覆ケーブルであることが確認できた。
また、脂肪族カルボン酸エステルの重量平均分子量が1000以上4000以下であるケーブル被覆材料を用いた実施例1、37および38は、かかる条件を満たさない実施例39に比し、加工性に優れていた。
これらの実施例に対して、脂肪族カルボン酸エステルの重量平均分子量が1000未満であるケーブル被覆材料を用いた比較例8は、切削油への浸漬試験において可塑剤の溶出量が多く、耐油性が十分ではなかった。
さらに、脂肪族カルボン酸エステルの重量平均分子量が6000を超える比較例9は、塩化ビニル系樹脂との混合性が低く、一般的な条件の範囲ではケーブル加工することができなかった。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
1 被覆層、2 導体、3 絶縁体、10 被覆ケーブル、100 近接センサ。

Claims (8)

  1. 塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、可塑剤混合物を40重量部以上100重量部以下で含有し、
    前記可塑剤混合物は、脂肪族多価カルボン酸エステルおよび芳香族多価カルボン酸エステルを含み、
    前記脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上6000以下であり、かつ前記可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上80重量%以下であり、
    前記芳香族多価カルボン酸エステルは、前記可塑剤混合物の総重量に対する含有率が20重量%以上60重量%以下である、ケーブル被覆材料。
  2. 前記脂肪族多価カルボン酸エステルは、重量平均分子量が1000以上4000以下である、請求項1に記載のケーブル被覆材料。
  3. 前記脂肪族多価カルボン酸エステルは、アジピン酸エステルである、請求項1または2に記載のケーブル被覆材料。
  4. 前記芳香族多価カルボン酸エステルは、フタル酸エステル、トリメリット酸エステルおよびピロメリット酸エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種である、請求項1〜3のいずれかに記載のケーブル被覆材料。
  5. 前記芳香族多価カルボン酸エステルは、フタル酸エステルと、トリメリット酸エステルおよび/またはピロメリット酸エステルとを含む、請求項1〜4のいずれかに記載のケーブル被覆材料。
  6. 前記可塑剤混合物を40重量部以上80重量部以下で含有し、
    前記脂肪族多価カルボン酸エステルは、前記可塑剤混合物の総重量に対する含有率が40重量%以上70重量%以下であり、
    前記芳香族多価カルボン酸エステルは、前記可塑剤混合物の総重量に対する含有率が30重量%以上60重量%以下である、請求項1〜5のいずれかに記載のケーブル被覆材料。
  7. 導体と絶縁体からなる導線を、請求項1〜6のいずれかに記載のケーブル被覆材料で被覆してなる、被覆ケーブル。
  8. 請求項7に記載の被覆ケーブルを有する電子機器。
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