JP2014172204A - 樹脂型 - Google Patents

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慧 足達
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Abstract

【課題】
微細構造を有する成形体を製造するために、好適な樹脂型を提供する。
【解決手段】
脂環構造含有重合体にエチレンビニルアルコール共重合体を配合してなる樹脂組成物を用いて得られた樹脂型であれば、微細構造を有する成形体を製造するために、好適な樹脂型を得ることができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、硬化樹脂成形体などの成形品の製造に有用な樹脂型に関する。
微細な構造を有する硬化樹脂成形体を製造するためには、硬化後の硬化性樹脂と樹脂型との剥離性が優れていること、且つ、硬化前の硬化性樹脂が微細加工性(前記樹脂が微細な部分に入り易い)に優れていることが必要である。
従来の方法として、例えば、特許文献1には、脂環構造含有重合体を含む樹脂スタンパを用いることにより、硬化性樹脂層との剥がれ易さを向上させることが提案されている。
また、特許文献2では、脂環構造含有重合体とヒンダードフェノール化合物とを含む樹脂組成物を成形してなる樹脂型を加熱処理することで微細加工性が回復し、繰り返し使用できることが提案されている。
特開2004−039136号公報 国際公開WO2006/092987号
かかる従来技術のもと、本発明者は、特許文献1や2に記載の樹脂スタンパを用いて硬化性樹脂成形体を作成したところ、きわめて微細な部分には樹脂が入り難く、硬化前の硬化性樹脂との微細加工性が悪くなり、望みの形状が得られないことを確認した。
そして、本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、脂環構造含有重合体にエチレンビニルアルコール共重合体を配合してなる樹脂組成物を用いて得られた樹脂型であれば、微細加工性及び剥離性を両立することを見出し、本発明を完成させるに至った。
かくして本発明によれば、脂環構造含有重合体とエチレンビニルアルコール共重合体とを含有する樹脂組成物を成形してなる樹脂型の発明が提供される。
前記樹脂組成物は、前記脂環構造含有重合体の量が50〜90重量部であり、前記エチレンビニルアルコール共重合体の量が10〜50重量部であり、これらの合計が100重量部であることが好ましい。
前記脂環構造含有重合体のガラス転移温度が90〜140℃であることが好ましい。
前記樹脂型が硬化性樹脂を成形するための樹脂型であることが好ましい。
本発明の樹脂型は、脂環構造含有重合体にエチレンビニルアルコール共重合体を配合してなる樹脂組成物を用いて得られたものである。剥離性及び微細加工性に優れているので、微細構造を有する成形体を製造するための樹脂型に適している。
本発明の樹脂型は、脂環構造含有重合体及びエチレンビニルアルコール共重合体を含有してなる樹脂組成物を成形してなる。
本発明に用いられる脂環式構造含有重合体は、重合体の繰り返し単位中に脂環式構造を含有する重合体であり、脂環式構造を主鎖及び側鎖のいずれに有していてもよい。
脂環式構造としては、シクロアルカン構造、シクロアルケン構造などが挙げられるが、重合体の熱安定性等の観点からシクロアルカン構造が好ましい。
脂環式構造を構成する炭素原子数は、通常4〜30個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個の範囲にある。炭素原子数がこの範囲にあると、得られる樹脂型の耐熱性の点で好ましい。
脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合がこの範囲にあると、得られる樹脂型の耐熱性の点で好ましい。
なお、脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位以外の残部は、使用目的に応じて適宜選択される。
本発明で用いられる脂環式構造含有重合体としては、(ア)ノルボルネン系重合体、(イ)単環の環状オレフィン重合体、(ウ)環状共役ジエン重合体、(エ)ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素添加物などが挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系重合体、環状共役ジエン重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素添加物が好ましく、ノルボルネン系重合体、ビニル脂環式炭化水素重合体、及びこれらの水素添加物がより好ましく、ノルボルネン系重合体の水素添加物が特に好ましい。
(ア)ノルボルネン系重合体
ノルボルネン系重合体としては、ノルボルネン系モノマーの開環重合体、ノルボルネン系モノマーとこれと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環共重合体、これらの水素化物、ノルボルネン系モノマーの付加重合体、ノルボルネン系モノマーとこれと共重合可能なその他のモノマーとの付加共重合体などが挙げられる。これらの中でも、得られる樹脂型の耐熱性、機械的強度等の観点から、ノルボルネン系モノマーの開環重合体水素添加物が最も好ましい。
ノルボルネン系モノマーとしては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)及びその誘導体(環に置換基を有するもの)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)及びその誘導体、テトラシクロ[7.4.0.02,7.110,13]トリデカ−2,4,6,11−テトラエン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)及びその誘導体、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、及びその誘導体などが挙げられる。
置換基としては、アルキル基、アルキレン基、ビニル基、アルコキシカルボニル基などが例示でき、上記ノルボルネン系モノマーは、これらを2種以上有していてもよい。
具体的には、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシクロ[12,5.17,10]ドデカ−3−エンなどが挙げられる。
置換基の中でも、得られる樹脂型の耐湿性等の観点で、アルキル基、アルキレン基、ビニル基などの極性を有さない置換基が好ましい。
これらのノルボルネン系モノマーは、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
ノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他のモノマーとしては、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィンモノマーなどを挙げることができる。これらのノルボルネン系モノマーと開環共重合可能なその他のモノマーは、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
これらノルボルネン系モノマーの開環重合体、またはノルボルネン系モノマーとこれと開環共重合可能なその他のモノマーとの開環共重合体は、これらのモノマー成分を、公知の開環重合触媒の存在下で重合して得ることができる。
開環重合触媒の例としては、ルテニウム、オスミウムなどの金属のハロゲン化物、硝酸塩またはアセチルアセトン化合物と還元剤とからなる触媒;チタン、ジルコニウム、タングステン、モリブデンなどの金属のハロゲン化物またはアセチルアセトン化合物と有機アルミニウム化合物などの助触媒とからなる触媒;などを挙げることができる。
ノルボルネン系モノマーの開環重合体又は開環共重合体の水素添加物は、通常、前記開環重合体又は開環共重合体の重合溶液に、ニッケル、パラジウムなどの遷移金属を含む公知の水素化触媒を添加し、炭素−炭素不飽和結合を水素化することにより得ることができる。
ノルボルネン系モノマーの付加重合体、またはノルボルネン系モノマーとこれと付加共重合可能なその他のモノマーとの付加重合体は、これらのモノマーを、公知の付加重合触媒、例えば、チタン、ジルコニウム又はバナジウム化合物と有機アルミニウム化合物とからなる触媒を用いて重合または共重合させて得ることができる。
ノルボルネン系モノマーと付加共重合可能なその他のモノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数2〜20のα−オレフィン、及びこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テトラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデンなどのシクロオレフィン、及びこれらの誘導体;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジエンなどの非共役ジエン;などが用いられる。これらの中でも、α−オレフィン、特にエチレンが好ましい。
これらの、ノルボルネン系モノマーと付加共重合可能なその他のモノマーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。ノルボルネン系モノマーとこれと付加共重合可能なその他のモノマーとを付加重合する場合は、付加共重合体中のノルボルネン系モノマー由来の構造単位と共重合可能なその他のモノマー由来の構造単位との割合が、重量比で通常30:70〜99:1、好ましくは50:50〜97:3、より好ましくは70:30〜95:5の範囲となるように選択される。
(イ)単環の環状オレフィン重合体
単環の環状オレフィン重合体の例としては、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどの単環の環状オレフィンモノマーの付加重合体が挙げられる。
(ウ)環状共役ジエン重合体
環状共役ジエン重合体の例としては、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンなどの環状共役ジエンモノマーを1,2−または1,4−付加重合した重合体及びその水素添加物などが挙げられる。
ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン重合体又は環状共役ジエン重合体の分子量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、重量平均分子量で、通常5,000〜500,000、好ましくは8,000〜200,000、より好ましくは10,000〜100,000の範囲であるときに、得られる樹脂組成物の成形加工性及び得られる樹脂型の機械的強度が高度にバランスされて好適である。
本発明において重量平均分子量は、シクロヘキサンを溶媒として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したポリイソプレン換算の値である。
(エ)ビニル脂環式炭化水素重合体
ビニル脂環式炭化水素重合体の例としては、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサンなどのビニル脂環式炭化水素系モノマーの重合体及びその水素化物;スチレン、α−メチルスチレンなどのビニル芳香族系モノマーの重合体の芳香環部分の水素化物;などが挙げられ、ビニル脂環式炭化水素重合体やビニル芳香族系モノマーと、これらのモノマーと共重合可能な他のモノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体などの共重合体及びその水素化物など、いずれでもよい。ブロック共重合体としては、ジブロック、トリブロック、またはそれ以上のマルチブロックや傾斜ブロック共重合体などが挙げられ、特に制限はない。
ビニル脂環式炭化水素重合体の分子量は、ビニル脂環式炭化水素重合体の使用目的に応じて適宜選択されるが、重量平均分子量で、通常10,000〜300,000、好ましくは15,000〜250,000、より好ましくは20,000〜200,000の範囲にある。重量平均分子量がこの範囲にあると、得られる樹脂組成物の成形加工性及び得られる樹脂型の機械的強度とが高度にバランスされるので好ましい。
脂環構造含有重合体のガラス転移温度は50〜200℃の範囲とすることができる。中でも、70〜170℃の範囲にあると好ましく、90〜140℃の範囲にあるとより好ましい。ガラス転移温度が上記範囲にあるときに、得られる成形体の強度特性及び耐熱性並びに得られる樹脂組成物の成形加工性のバランスに優れる。
(エチレンビニルアルコール共重合体)
本発明で用いられるエチレンビニルアルコール共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物である。
本発明において用いられるエチレンビニルアルコール共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化で製造されたものまたは、それと同等の構造を有するものが好ましく、市販品であるエバール(登録商標;クラレ社製)及びソアノール(登録商標;日本合成化学社製)が使用できる。
本発明において用いられるエチレンビニルアルコール共重合体のエチレン含有量は、25〜50mol%の範囲のものが好適に用いられる。中でも、25〜35mol%の範囲にあるものが好ましい。エチレンビニルアルコール共重合体のエチレン含有量が上記範囲にあるときに、成形体のヤケや金型汚れを低減できる。
本発明の樹脂型に用いられる樹脂組成物中のエチレンビニルアルコール共重合体量の含有割合は、脂環構造含有重合体及びエチレンビニルアルコール共重合体の合計100重量部に対して、10〜50重量部の範囲であり、10〜40重量部の範囲にあると好ましく、25〜35重量部の範囲にあるとより好ましい。樹脂組成物中のエチレンビニルアルコール共重合体の含有量が上記範囲にあるとき、成形時にエチレンビニルアルコール共重合体の分解によって発生したガスによる金型汚れが低減できるだけでなく、樹脂型を成形した場合の微細加工性が良好となる。
本発明に用いる開環重合体水素添加物には、必要に応じて各種配合剤を配合することができる。配合剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び耐候安定剤、熱安定剤等の安定剤;帯電防止剤;他の種類の重合体;離型剤;などが挙げられる。これらの配合剤は、単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられ、これらの中でもフェノール系酸化防止剤、特にアルキル置換フェノール系酸化防止剤が好ましい。これらの酸化防止剤を配合することにより、射出成形時の酸化劣化等による成形品の着色や強度低下を防止できる。これらの酸化防止剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。酸化防止剤の配合量は、本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択されるが、開環重合体水素添加物100重量部に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜1重量部である。
紫外線吸収剤及び耐候安定剤としては、例えば、ヒンダードアミン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾエート系化合物等が挙げられる。これらの紫外線吸収剤及び耐候安定剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。紫外線吸収剤及び耐候安定剤の量は、開環重合体水素添加物100重量部に対して通常0.001〜5重量部、好ましくは、0.01〜2重量部の範囲である。
帯電防止剤としては、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の長鎖アルキルアルコール;アルキルスルホン酸ナトリウム塩及び/又はアルキルスルホン酸ホスホニウム塩;ステアリン酸のグリセリンエステル等の脂肪酸エステル;ヒドロキシアミン系化合物;無定形炭素、酸化スズ粉、アンチモン含有酸化スズ粉等を例示することができる。帯電防止剤の量は、開環重合体水素添加物100重量部に対して、通常0.001〜5重量部の範囲である。
他の種類の重合体としてはゴム質重合体が挙げられる。ゴム質重合体は、ガラス転移温度が40℃以下の重合体である。ゴム質重合体にはゴムや熱可塑性エラストマーが含まれる。ブロック共重合体のごとくガラス転移温度が2点以上ある場合は、最も低いガラス転移温度が40℃以下であればゴム質重合体として用いることができる。ゴム質重合体のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、使用目的に応じて適宜選択されるが、通常5〜300である。
ゴム質重合体としては、例えば、エチレン−α−オレフィン系ゴム;エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体ゴム;エチレン−メチルメタクリレート、エチレン−ブチルアクリレート等のエチレンと不飽和カルボン酸エステルとの共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレンと脂肪酸ビニルとの共重合体;アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル等のアクリル酸アルキルエステルの重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレンとブタジエン又はイソプレンとのランダム共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体
、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル−アクリロニトリル−スチレン共重合体等のジエン系ゴム;ブチレン−イソプレン共重合体;スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレンブロック共重合体等の芳香族ビニル−共役ジエン系ブロック共重合体、低結晶性ポリブタジエン樹脂、エチレン−プロピレンエラストマー、スチレングラフトエチレン−プロピレンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、エチレン系アイオノマー樹脂等が挙げられる。
ゴム質重合体の配合量は、使用目的に応じて適宜選択される。耐衝撃性や柔軟性が要求される場合にはゴム質重合体の量は、開環重合体水素添加物100重量部に対して、通常0.01〜100重量部、好ましくは、0.01〜70重量部、より好ましくは、0.01〜50重量部の範囲である。
本発明に用いられる樹脂組成物を製造する方法としては、前記脂環構造含有重合体、エチレンビニルアルコール共重合体とを混練りすることによりペレット状の樹脂組成物を得る方法;適当な溶媒中で脂環式構造含有重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、及び必要に応じて添加する添加剤等を混合し、溶媒を除去することにより樹脂組成物を得る方法などが挙げられる。
混練は、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、フィーダールーダーなどの溶融混練機等を用いることができる。混練り温度は、180〜400℃の範囲であると好ましく、200〜350℃の範囲であるとより好ましい。また、混練りするに際しては、各成分を一括添加して混練りしても、数回に分けて添加しながら混練りしてもよい。
本発明の樹脂型は前記樹脂組成物を用いて公知の成形方法により成形することで製造することができる。
成形方法としては、射出成形、プレス成形、押出ブロー成形、射出ブロー成形、多層ブロー成形、コネクションブロー成形、二重壁ブロー成形、延伸ブロー成形、真空成形、回転成形などが挙げられる。これらの中でも、射出成形法及が、凹凸形状の面内のバラツキを小さくでき好適である。
成形条件は成形法及び使用する樹脂組成物によって適宜選択される。
樹脂温度は、通常100〜400℃、好ましくは200〜380℃、より好ましくは200〜370℃である。樹脂温度が上記範囲にあるとき、得られる成形体の強度バランスが優れる。また、射出圧力は、通常0.1〜100MPa、好ましくは0.5〜50MPaである。射出圧が上記範囲にあるとき、成形品の金型離型性に優れる。また、金型温度は通常、80〜120℃、好ましくは90〜110℃である。金型温度が上記範囲にあるとき成形品の金型離型温度に優れる。
本発明において樹脂型を用いて製造される硬化性樹脂は、特に限定されないが、熱硬化性樹脂、活性エネルギー線硬化性樹脂などが挙げられる。中でも、活性エネルギー線硬化性樹脂が好ましく、紫外線硬化性樹脂がより好ましい。
熱硬化性樹脂の例としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂は、分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー及び/又はモノマーが、エネルギー線の照射により硬化してなる樹脂である。活性エネルギー線は、電磁波又は荷電粒子線のうち分子を重合又は架橋し得るエネルギー量子を有するものを指し、通常は紫外線又は電子線を用いる。
前記分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマーとしては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類;ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート類、及びカチオン重合型エポキシ化合物などが挙げられる。
前記分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類;アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド類;エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクレリート等の多官能性アクリレート類;トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等の、分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール類;等が挙げられる。本発明においては、これら分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有する、プレポリマー、オリゴマー及び/又はモノマーを一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
活性エネルギー線硬化性樹脂は、通常、上記分子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマーとともに重合開始剤を含む。
重合開始剤としては、熱重合開始剤、光重合開始剤のいずれでもよいが、生産性の観点から光重合開始剤が好適である。熱重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)等を挙げることができる。光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインモノメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ベンゾフェノン、p−メトキシベンゾフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、2,2−ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシレート、エチルフェニルギリオキシレート、2−ヒトロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−エチルアントラキノン等のカルボニル化合物;テトラメチルチウラムモノスルフィド等の硫黄化合物;2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド;等が挙げられる。
これらの重合開始剤は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤の配合量は、使用目的に応じて適宜選択されるが、重合性モノマー100重量部当たり、通常0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部の範囲である。重合開始剤の配合剤がこの範囲にあるときに大きな成形物でも、均一な硬化が可能となり、斑や黄変のない成形体が得られる。上記樹脂型の用途例としては、コンタクトレンズの鋳型、光学多層記録媒体等の鋳型が挙げられる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。なお、各例中の部及び%は、特に断りのない限り、重量基準である。
また、各種の物性の測定は、下記の方法に従って行った。
(1)脂環構造含有重合体の分子量
脂環構造含有重合体の分子量は、シクロヘキサンを溶離液とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による標準ポリイソプレン換算値として40℃において測定した。 測定装置としては、東ソー社製HLC8120GPCを用いた。標準ポリイソプレンとしては、東ソー社製標準ポリイソプレン、Mw=602、1390、3920、8050、13800、22700、58800、71300、109000、280000の計10点を用いた。サンプルは、サンプル濃度4mg/mlになるように、40℃にて測定試料をシクロヘキサンに加熱溶解させて調製した。測定は、カラムとして東ソー社製TSKgel G5000HXL、TSKgel G4000HXL、TSKgel G2000HXL計3本直列に繋いで用い、流速1.0ml/分、サンプル注入量100μl、カラム温度40℃の条件で行った。
(2)脂環構造含有重合体のガラス転移温度
脂環構造含有重合体のガラス転移温度は、JIS K7121(プラスチックの転移温度測定法)に準じて測定した。
(3)脂環構造含有重合体の水素添加率
脂環構造含有重合体の水素添加率は1H−NMRにより算出した。
(4)微細加工性
本発明の樹脂型の形状は硬化性樹脂に接する表面に、凸部を有し、該凸部の高さが200nm、凹部のピッチが100nmである。樹脂組成物を射出成型して得られる樹脂型の表面に紫外線硬化性樹脂((3−メタクリロキシプロピル)トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)テトラメチルシクロテトラシロキサン50部、N−ビニルピロリドン50部、エチレングリコールジメタクリレート0.5部及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン0.5部)を注入し、ポリカーボネートフィルム(帝人化成社製、製品名;パンライト(登録商標) PC−1151)を用いて蓋をし、紫外線照射装置(ウシオ電機社製、型名「UVH−0251C」)を用いて、紫外線を20分間照射し硬化させた。この硬化性樹脂層からポリカーボネートフィルムを90°方向に剥がしたときに、溝の高さに対して残った硬化性樹脂層の高さの割合の平均値(測定回数10回)を%で表した。
(5)剥離性
剥離性は樹脂型と硬化性樹脂層との引き剥がしやすさを示す指標となる。剥離性は樹脂組成物を射出成形して得られる成形体の表面に、紫外線硬化性樹脂を用いて、スピンコートで膜厚40±10μmになるように塗布した。スピンコーターの回転数を120rpmとし、塗布圧力0.2MPa、塗布時間0.5秒の条件で行い、その後、スピンコーターの回転数を6500rpm、回転時間を0.8秒とした。塗布後、窒素雰囲気下で硬化性樹脂層を硬化し、硬化樹脂層の上から、カッターにより1mm間隔でタテ、ヨコ各11本の切れ目を入れて1mm四方のゴバン目を100個作り、セロハン粘着テープを貼り、該粘着テープを90°方向に剥して、剥離しなかった目の数を%で表わした。
〔製造例1〕
(樹脂の製造方法)
窒素雰囲気下、脱水したシクロヘキサン250部に、1−ヘキセン0.84部、ジブチルエーテル0.06部、トリイソブチルアルミニウム0.11部を室温で反応器に入れ混合した後、45℃に保ちながら、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(以下「DCP」と略すことがある)76部、テトラシクロ[9.2.1.02,10.03,8]テトラデカ−3,5,7,12−テトラエン(以下、「MTF」という。)54部、及びテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(以下、「TCD」という)70部、及び六塩化タングステンの0.7%トルエン溶液15部を2時間かけて連続的に添加して重合した。重合転化率は100%であった。
重合溶液にブチルグリシジルエーテル1.06部とイソプロピルアルコール0.52部を加えて重合触媒を不活性化し重合反応を停止させた。得られた開環重合体(A)の重量平均分子量は32,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.1であった。重合転化率は、ほぼ100%であった。その後、得られた開環重合体を含有する反応溶液100部に対して、シクロヘキサン270部を加え、さらに水素添加触媒としてニッケル−アルミナ触媒(日揮化学社製)5部を加え、水素により5MPaに加圧して撹拌しながら温度200℃まで加温して4時間反応させ、DCP/MTF/TCD開環重合体水素添加物を20%含有する反応溶液を得た。得られた反応溶液から濾過により水素添加触媒を除去した。次いで前記水素添加物100部あたり0.5部の酸化防止剤:ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](BASFジャパン社製、製品名;イルガノックス1010)(以降「酸化防止剤(A)」と略すことがある)を、得られた溶液に添加して溶解させた。次いで、ゼータープラスフィルター30H(孔径0.5〜1μm、キュノーフィルター社製)にて順次濾過しさらに別の金属ファイバー製フィルター(孔径0.4μm、ニチダイ社製)にて濾過して微小な固形分を除去した。
次いで、上記溶液を、円筒型濃縮乾燥器(日立製作所社製)を用いて、温度270℃、圧力1kPa以下で、溶液から、溶媒であるシクロヘキサン及びその他の揮発成分を除去し、濃縮機に直結したダイから溶融状態でストランド状に押出し、冷却後ペレット化して開環共重合体水素添加物のペレット(A)を得た。
得られた開環共重合体水素添加物の重量平均分子量(Mw)は33,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.5、水素添加率は99.5%、ガラス転移温度は134℃であった。
〔製造例2〕
(樹脂の製造方法)
室温、窒素雰囲気の反応器に、脱水したシクロヘキサン250部を入れ、更に1−ヘキセン0.84部、ジブチルエーテル0.06部及びトリイソブチルアルミニウム0.11部を入れて混合した後、45℃に保ちながら、DCP85部、8−エチル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(以下「ETD」と略すことがある)15部、及び六塩化タングステンの0.7%トルエン溶液15部を2時間かけて連続的に添加して重合した。重合転化率は100%であった。
得られた重合反応液を耐圧性の水素化反応機に移送し、ケイソウ土担持ニッケル触媒(日産ガードラー社製;G−96D、ニッケル担持率58%)5部及びシクロヘキサン100部を加え、150℃、水素圧4.4MPaで8時間反応させた。この反応溶液を、ラジオライト#500を濾過床として、圧力0.25MPaで加圧濾過(フンダフィルター、石川島播磨重工社製)して水素添加触媒を除去し、無色透明な溶液を得た。
次いで、製造例1と同様にして、開環共重合体水素添加物ペレット(B)を得た。
このペレット化された開環共重合体水素添加物の重量平均分子量(Mw)は30,000、分子量分布(Mw/Mn)は2.7、水素添加率は99.5%、ガラス転移点は105℃であった。
(実施例1)
製造例1において得られたペレット(A)70重量部及びエチレンビニルアルコール共重合体(クラレ社製、製品名;エバール(登録商標) L171B)を30重量部、2軸混練機(東芝機械社製、製品名;TEM−35B、スクリュー径37mm、L/D=32、スクリュー回転数250rpm、樹脂温度280℃、フィードレート10kg/時間)で混練し、押し出し、ペレット化した。
得られたペレットを、窒素を流通させた熱風乾燥器を用いて100℃で4時間乾燥した後、射出成形機(ファナック社製、製品名;ROBOSHOT(登録商標) α−100B)により、シリンダー温度280℃、金型温度110℃、一次射出圧力98.1MPa、二次射出圧力78.4MPaの条件下で射出して、樹脂型1及び成形体1を成形した。得られた樹脂型1及び成形体1を用いて微細加工性試験及び剥離性試験を行った。表1にその結果を示した。
(実施例2、3)
ペレット(A)及びエチレンビニルアルコール共重合体の配合量を表1に示す量に変更したこと以外は、実施例1と同様にして樹脂型2及び3と、成形体2及び3とを得た。得られた樹脂型2及び3と、成形体2及び3とを用いて微細加工性試験及び剥離性試験を行った。表1にその結果を示した。
(実施例4)
実施例1のペレット(A)の代わりに製造例2で得られたペレット(B)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂型4及び成形体4を得、微細加工性及び剥離性試験を行った。表1にその結果を示した。
(比較例1)
エチレンビニルアルコール共重合体を用いないこと以外は、実施例1と同様にして樹脂型5及び成形体5を得、微細加工性試験及び剥離性試験を行った。表1にその結果を示した。
(比較例2)
エチレンビニルアルコール共重合体を用いないこと以外は、実施例4と同様にして樹脂型6及び成形体6を得、微細加工性試験及び剥離性試験を行った。表1にその結果を示した。
(比較例3)
実施例1のエチレンビニルアルコール共重合体の代わりにポリカーボネート(PC)(帝人化成社製、製品名;パンライト(登録商標) AD5503)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂型7及び成形体7を得、微細加工性試験及び剥離性試験を行った。表1にその結果を示した。
(比較例4)
実施例1のエチレンビニルアルコール共重合体の代わりにポリプロピレン(PP)(日本ポリプロ社製、製品名;ノバテック(登録商標) PP)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂型8及び成形体8を得、微細加工性試験及び剥離性試験を行った。表1にその結果を示した。
(比較例5)
実施例1のエチレンビニルアルコール共重合体の代わりにポリビニルアルコール(日本合成化学社製、製品名;N型ゴーセノール(登録商標) NH−20)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂型9及び成形体9を得、微細加工性試験及び剥離性試験を行った。表1にその結果を示した。
(比較例6)
実施例1のエチレンビニルアルコール共重合体の代わりにポリ酢酸ビニル(電気化学工業社製、製品名;デンカ サクノール(登録商標) SN−17A)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして樹脂型10及び成形体10を得、微細加工性試験及び剥離性試験を行った。表1にその結果を示した。
Figure 2014172204
(データの解析)
実施例及び比較例の結果から以下のことがわかる。
脂環構造含有重合体(ペレット(A))とエチレンビニルアルコール共重合体とを含有する樹脂組成物を用いた場合は、良好な微細加工性を示し、剥離性も良い結果が得られた(実施例1〜3)。
脂環構造含有重合体を変更しても、良い微細加工性及び剥離性を示すことがわかった(実施例4)。
一方で、エチレンビニルアルコール共重合体を含有しない樹脂組成物を用いた場合は、微細加工性が低下するという結果が得られた(比較例1、2)。
エチレンビニルアルコール共重合体の代わりに、PCを用いると、微細加工性が良いが、剥離性が悪くなり(比較例3)、PPを用いると、剥離性は良好だが微細加工性が劣る(比較例4)。また、エチレンビニルアルコール共重合体の代わりに、ポリビニルアルコールを用いると、微細加工性は良好であるが剥離性は満足する結果が得られず(比較例5)、ポリ酢酸ビニルを用いると、剥離性が十分ではないという結果が得られた(比較例6)。

Claims (4)

  1. 脂環構造含有重合体とエチレンビニルアルコール共重合体とを含有する樹脂組成物を成形してなる樹脂型。
  2. 前記脂環構造含有重合体の量が50〜90重量部であり、前記エチレンビニルアルコール共重合体の量が10〜50重量部であり、これらの合計が100重量部である請求項1に記載の樹脂型。
  3. 前記脂環構造含有重合体のガラス転移温度が90〜140℃である請求請1または2に記載の樹脂型。
  4. 樹脂型が硬化性樹脂を成形するための樹脂型である請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂型。
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