JP2014172080A - 食品用ケース製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】食品用ケース製造装置は、ブランク11を切り抜く切り抜き手段と、ブランク11を保持可能な貫通孔61を有するパレット60と、切り抜き手段で切り抜いたブランク11をパレット60の貫通孔61に嵌め込む移送手段と、ブランク11を絞り成形する成形ダイ81及びパンチ82を有する成形手段80と、パレット60をブランク11の組込位置から前記成形ダイと前記パンチとの間の成形位置まで往復移動させるスライド手段65とを備え、パレット60の貫通孔61は、ブランク11の外周縁に接触する内周面を有し、成形手段80は、成形位置においてパンチ82をパレット60の貫通孔61内を経由させて成形ダイ81に押圧することにより、ブランク11を絞り成形する。
【選択図】図7
Description
また、一枚のシート材を切り抜く1枚抜きの工程を採用した場合には、切り抜き後のブランクがカールしたり、位置ずれを起こしたりして、ハンドリングエラーや成形不良、模様ずれ等の様々な不具合を起こすことがある。
また、スライド手段によりパレットを往復移動させることで、ブランクを成形位置にスライド移動させる構成としたことから、パンチのストロークを小さくすることができる。つまり、成形ダイに一体にブランクの収納部を設けた場合には、成形ダイが厚くなり、ブランクを成形ダイ上に移送する手段による稼働領域を避けてパンチを退避させておく必要があることから、その分、パンチのストロークが大きくなり、作業性が悪くなる。
したがって、本発明の構成とすることにより、装置の小型化を図ることができるだけでなく、作業時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。
突起部を設けることにより、ブランクの落下を防止することができる。また、貫通孔内で、ブランクが回転したり位置ずれしたりすることを防ぐことができる。
図1は、本発明の食品用ケース製造装置の一実施形態を示している。この食品用ケース製造装置100は、食品用ケース(図8参照)の原料となるシート材10から切り出したブランク11を成形することにより、食品用ケースを製造するものであり、シート材10からブランク11を切り抜く切り抜き手段50と、ブランク11を複数並べて収納するパレット60と、パレット60にブランク11を嵌め込む移送手段70と、ブランク11を絞り成形する成形手段80と、パレット60をブランク11の組込位置から成形位置まで往復移動させるスライド手段65とを備える。
なお、製造される食品用ケースの形状としては、楕円形の他にも円形、正方形及び長方形の四角形等があり、形状は制限されない。
刃物ダイ20は、例えば高張力鋼によって平板状に形成されており、マグネットベース40の上に設置される。そして、刃物ダイ20の上面には、ブランク11の外形に沿って配置された刃部21が突出形成されている。
刃部21は、刃物ダイ20の上面に突設されており(図2参照)、ブランク11の外形に沿ったパターンに形成され、このパターンが所定の間隔をおいて複数個配列されている。図1に示す食品用ケース製造装置100では、ブランク11の外形に沿ったパターンが、その長手方向に沿って4つ並べられた状態の列が複数列配置された構成とされている。なお、刃部21は、機械加工やエッチング加工により、刃物ダイ20に一体に形成されている。
なお、小孔22は、図2に示すように、成形するブランク11の形状及び大きさに応じて、均等に吸引力が発揮され得るように、刃部21の内側に複数個形成されている。
また、刃部21の先端とアンビル30の外周面とは、所定の間隔(クリアランス)をもって配置され、ブランク11の切り抜きは、シート材10上にダミー材13を重ねて行われる構成とされている。シート材10を刃部21側に、ダミー材13をアンビル30側に配置して、これらシート材10及びダミー材13上でアンビル30を回転移動させると、刃部21の先端はシート材10を通過して切り込まれるが、刃部21とアンビル30とは接触することなく、刃部21の先端は、ダミー材13の途中位置まで食い込む構成となっている。
移送手段70は、例えばバキュームにより構成され、図5及び図6に示すように、切り抜き手段50で切り抜いたブランク11を正しい姿勢のままハンドリングして、パレット60の貫通孔61内に嵌め込むものである。
そして、パレット60は、スライド手段65により、ブランク11の組込位置から成形位置までスライドして往復移動する構成とされている。なお、スライド手段65には、例えば、パレット60の両端部に車輪を設けておき、パレット60のスライド方向に予め敷設したレール上に沿って該車輪を稼動させる機構を設け、さらに電気、油圧、空気圧等の動力を用いて往復運動させる等の機構を使用することができる。
また、成形手段80は、図7に示すように、成形ダイ81とパンチ82とで構成される。これら成形ダイ81とパンチ82との間にパレット60を配置した状態(成形位置)において、パンチ82をパレット60の貫通孔61内を経由させて、パレット60に保持した状態のブランク11を成形ダイ81に押圧することにより、ブランク11を所定の形状に絞り成形することができる。
まず、加工対象のシート材10を、図4(a)に示すように、その上にダミー材13を重ねた状態で、刃物ダイ20とアンビル30との間に配置する。そして、アンビル30を刃物ダイ20上で上流側(図1に実線示す刃物ダイ20側の位置)から下流側(図1に二点鎖線で示す刃物ダイ20側の位置)に向けて回転移動させ、シート材10を刃部21に順次押し付ける。刃部21の高さは、シート材10の厚みより高く形成されており、刃部21の先端は、図4(b)に示すように、シート材10を通過してシート材10に重ねたダミー材13に所定量切り込まれるようになっている。したがって、刃部21のパターン形状に沿ってシート材10が打ち抜き加工され、ブランク11が製造される。また、ブランク11をシート材10から切り出す際には、吸引機構25によって小孔22を通じてブランク11が平らな状態に保持されている。
パレット60内に組み込まれたブランク11は、パレット60のスライド移動に伴い、成形位置に配置される。そして、成形手段80は、ブランク11が貫通孔61に組み込まれた状態で、パンチ82をパレット60の貫通孔61内を経由させることにより、ブランク11を成形ダイ81に押圧する。これにより、ブランク11はカップ状に絞り成形され、食品用ケース12が製造される。
なお、シート材10は、間欠送りで刃物ダイ20とアンビル30との間に送り込まれるようになっており、食品用ケース製造装置100では、長尺状のシート材10を使用することにより、連続的にブランク11を製造することができる。
さらに、アンビル30をロールで形成する構成としたことで、アンビル30と刃物ダイ20の刃部21との接触を、面ではなく線で管理することができ、平行度等の管理が容易となるため、ブランク11の加工精度を向上させることができる。
また、シート材10とダミー材13とを重ねて共加工し、ダミー材13の厚さの途中まで刃部21で切り込むことで、シート材10から確実にブランク11を切り出すことができる。また、刃物ダイ20の刃部21とアンビル30とを接触させることなく、ブランク11を切り出すことができるため、刃部21の摩耗が防止され、耐久性を向上させることができる。
また、スライド手段65によりパレット60を往復移動させてブランク11を成形位置に移動させる構成としたことから、パンチ82のストロークを小さくすることができる。したがって、装置の小型化を図ることができるだけでなく、作業時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。
シート材として、片艶晒クラフトからなる紙材の片面に、PET樹脂をラミネートしたものを用いて、長径95mm、短径80mmの長円形ブランクを打ち抜いた。そして、パレットを用いてブランクを成形ダイの上に移送した場合と、パレットを用いずに移送手段によりブランクを直接成形ダイの上に載せた場合において絞り加工した。
パレットを用いた場合は、反りは発生せず、不具合なく良好な成形を行うことができた。一方、パレットを用いずに直接成形ダイ上にブランクを載せた場合は、反りの発生により、成形の位置ずれが生じたものがあった。
例えば、上記実施形態では、刃物ダイを平板状に形成し、アンビルを円筒状に形成した構成としたが、これに限定されるものではない。アンビルに対向するようにロールの外周面に刃部を形成する構成としても良いし、アンビルを平板状に形成する構成を採用することも可能である。
また、パレットの貫通孔の全周にわたって突起部を設けたが、必ずしも全周に設ける必要はなく、ブランクの落下を防止できる形態であれば、これに限定されるものではない。
11 ブランク
12 食品用ケース
12a 底部
12b 周壁部
13 ダミー材
20 刃物ダイ
21 刃部
22 小孔
25 吸引機構
30 アンビル
40 マグネットベース
50 切り抜き手段
60 パレット
61 貫通孔
62 突起部
65 スライド手段
70 移送手段
80 成形手段
81 成形ダイ
82 パンチ
100 食品用ケース製造装置
Claims (2)
- 食品用ケースの原料となるシート材から切り抜いたブランクを成形することにより食品用ケースを製造する食品用ケース製造装置であって、前記ブランクを切り抜く切り抜き手段と、該ブランクを保持可能な貫通孔を有するパレットと、前記切り抜き手段で切り抜いたブランクを前記パレットの前記貫通孔に嵌め込む移送手段と、前記ブランクを絞り成形する成形ダイ及びパンチを有する成形手段と、前記パレットを前記ブランクの組込位置から前記成形ダイと前記パンチとの間の成形位置まで往復移動させるスライド手段とを備え、前記パレットの貫通孔は、前記ブランクの外周縁に接触する内周面を有し、前記成形手段は、前記成形位置において前記パンチを前記パレットの貫通孔内を経由させて前記成形ダイに押圧することにより、前記ブランクを絞り成形することを特徴とする食品用ケース製造装置。
- 前記パレットの貫通孔の下部に、内側に突出した突起部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の食品用ケース製造装置。
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