JP2003226324A - 容器と容器の成形方法 - Google Patents

容器と容器の成形方法

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JP2003226324A
JP2003226324A JP2002026051A JP2002026051A JP2003226324A JP 2003226324 A JP2003226324 A JP 2003226324A JP 2002026051 A JP2002026051 A JP 2002026051A JP 2002026051 A JP2002026051 A JP 2002026051A JP 2003226324 A JP2003226324 A JP 2003226324A
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molding
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forming
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Kensaku Kadowaki
健作 門脇
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KADOWAKI SHIKI KOGYOSHO KK
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  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 不良となるロスの発生が効果的に抑止される
上に、周壁が底部から鋭角的に立ち上がった綺麗な仕上
がりの容器と、この容器を成形する上で好適な成形方法
と和提供する。 【解決手段】 縦襞形成手段12を備えた雌雄の加熱成
形金型2,3間に、多数枚積層された容器成形用の素材
Aを介装し、かつ、雄金型3を雌金型2の中央貫通孔1
1内に下降嵌入させて、多数枚積層させた容器成形用素
材Aを中央貫通孔11内に凹入させ、もって、周壁1A
の少なくとも一部に縦襞aを形成してなる容器であっ
て、容器成形用の素材Aが、プラスチックスフイルムに
よる第1基材Bと、プラスチックスフイルムまたは紙に
よる第2基材Cと、この第1及び第2の基材B,C間に
介在の熱可塑性材料による第3基材Dとからなり、か
つ、容器成形時に第3基材Dを加熱して、第1及び第2
の基材B,Cを第3基材Dで貼り合わせるようにしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば弁当箱など
に各種の副食品を小盛りにして納める際などに用いられ
る容器と、その容器の成形方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の容器として、近年では、電子レ
ンジを用いての食品加熱が可能なプラスチックスフイル
ム製のものが主流を占めるようになり、豊食もあいまっ
て、色どりやバリエーションを求める上で、各種の模様
やキャラクターなどが印刷された容器や、全面に着色が
施された容器などが好んで広く用いられるようになって
いる。
【0003】ここで、印刷や着色が施された容器では、
これらの印刷や着色のインクに食品が直接的に接触する
ことによる衛生上の問題を伴うことから、従来では、食
品を直接的にインクに触れさせないで、印刷や着色を透
かして見えるように、容器の成形に先立って、印刷や着
色のインクをプラスチックスフイルムまたは紙でサンド
イッチする技術がとられている。
【0004】具体的には、容器成形の前段のラインにお
いて、図7に示すように、印刷や着色が施された透明の
プラスチックスフイルムを容器成形用の第1基材Bとし
て、この第1基材Bを、例えばローラ31,32の組み
合わせによる接着剤Fの塗布手段33に通して、第1基
材Bの印刷面や着色面Baに熱可塑性の接着剤Fを塗布
している。
【0005】この第1基材Bを乾燥ライン34に通し
て、接着剤Fに含まれる溶剤を蒸散させる一方、プラス
チックスフイルムまたは紙を容器成形用の第2基材Cと
して、この第2基材Cを第1基材Bの接着剤塗布面に重
ね合わせ、これらを一対の加熱ローラ36,37による
加熱圧着手段38に通して、第1及び第2の基材B,C
を熱可塑性の接着剤Fによって貼り合わせ、この貼り合
わせた第1及び第2の基材B,Cを容器成形用の基本素
材Aaとして、これを40〜45℃のキュアリングライ
ン39に通し、ロール状に巻き取るようにしている。
【0006】そして、図8(A)に示すように、ロール
状の基本素材Aaを半径方向で切断して、多数枚の基本
素材Aaが積層された平判加工品Eを完成させる一方、
容器成形のラインにおいて、図8(B)に示すように、
平判加工品Eから所定の形状の容器成形用の素材Aを打
ち抜いて、この多数枚積層された容器成形用の素材A
を、図2に示すように、縦襞形成手段12を備えた雌雄
の加熱成形金型2,3間に介装し、かつ、雄金型3の棒
状金型9を雌金型2の中央貫通孔11内に下降嵌入させ
て、多数枚積層させた容器成形用素材Aを中央貫通孔1
1内に凹入させ、もって、図5に示すように、周壁1A
の少なくとも一部(この形態では全部)に縦襞aを備え
た容器1を加熱成形するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の手段
では、第1基材Bが乾燥ライン34を通過し、かつ、第
2基材Cとの貼り合わせ後にキュアリングライン39を
経て、容器成形用の素材Aaとしてロール状に巻き取ら
れるまでの間に、第1基材Bが熱履歴を受けることとな
る。
【0008】これに加えて、乾燥ライン34を通過する
第1基材Bが、接着剤の塗布手段33と加熱圧着手段3
8との間でテンションカットの状況に置かれることを防
止するために、一対の加熱ローラ36,37によって第
1基材Bにテンションを掛けた状態で、第1及び第2の
基材B,Cを加熱圧着させることから、容器成形用の素
材Aaがロール状に巻き取られるまでの間に、第1基材
Bが微妙に伸縮するようになる。
【0009】これが原因で、平判加工品Eから所定の形
状の容器成形用素材Aを打ち抜いた際に、素材Aがカー
ルすることが多々あり、この素材Aのカールは、素材A
の挙動を誘発して、容器1の成形不良に繋がることか
ら、従来では、打ち抜き素材Aがカールしないように、
容器成形用の素材Aaをロール状に巻き取るまでの間に
おいて、温度やテンションのコントロールを厳密に管理
するようにしているが、それでも度々カールが生じて不
良となるロスが多く発生し、容器の成形コストを高くし
ているのが現状であった。
【0010】特に第2基材Cが紙である場合は、紙に含
まれる水分の影響を受けて、容器成形用の素材Aがカー
ルすることから、上記の温度やテンションの厳密な管理
に加えて、水分には無縁なプラスチックスフイルムによ
る第1基材Bとの貼り合わせ条件は元より、調湿加工の
条件設定も重要となる。
【0011】しかし、これら貼り合わせ並びに調湿の適
切な条件設定によって、カールが生じない安定した貼り
合わせを完了したとしても、貼り合わせ後の保管雰囲気
や平判加工工程での雰囲気、最終の成形加工工程での雰
囲気によっては、容器成形用の素材Aがカールを来すこ
とを避け得ないもので、第2基材Cが紙である場合は、
不良となるロスが一層多く発生するのであった。
【0012】一方、上記の容器成形用の素材Aは、第1
及び第2の基材B,Cを接着してなることから、曲げに
対する剛性は高いものとなり、特に、第2基材Cが紙の
場合は、熱可塑性の接着剤Fが紙の繊維内に浸透して固
化することから、曲げに対する剛性は一段と高くなるの
であって、このように剛性が高いと、雌雄の金型2,3
による容器1の成形に際して、底部1Bの周縁に立ち上
がる襞付き周壁1Aの折れ角を鋭くして立ち上げること
が非常に困難となり、更には、素材Aの剛性が高いこと
は、容器成形後の周壁1Aの拡開に繋がることであっ
て、周壁1Aが底部1Bから鋭角的に立ち上がった綺麗
な仕上がりの容器1を得難くなる点で問題があった。
【0013】本発明は、かゝる実情に鑑みてなされたも
ので、その目的は、温度やテンションの厳密な管理や、
特に第2基材が紙である場合の種々の条件設定を要する
ことなく、不良となるロスの発生を効果的に抑止でき、
しかも、周壁が底部から鋭角的に立ち上がった綺麗な仕
上がりの容器を得ることができる容器成形技術を提供す
る点にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、多数枚積層させて雌雄の加熱成形金
型間に介装させる容器成形用の素材として、これをプラ
スチックスフイルムによる第1基材と、プラスチックス
フイルムまたは紙による第2基材と、この第1及び第2
の基材間に介在の熱可塑性材料による第3基材の三体の
基材構成とし、かつ、雌雄の加熱成形金型による容器成
形時に第3基材を加熱して、第1及び第2の基材を第3
基材によって貼り合わせる点に特徴がある(請求項
1)。
【0015】ここで、三体の基材構成による容器成形用
の素材において、これの第1及び第2の基材の少なくと
も一方の面部に、熱可塑性材料による第3基材を担持さ
せることと(請求項2)、第3基材を熱可塑性の材料に
よる接着フイルムとして、この第3基材を第1及び第2
の基材間にフリーの状態で介装させることとを選択する
のである(請求項3)。
【0016】即ち、第1及び第2の基材を予め貼り合わ
せるのではなく、第1及び第2の基材間に第3基材を介
装させて、第1及び第2の基材を未接着の状態で、これ
らの多数枚を積層させて加熱成形金型に供給して、容器
成形の工程において、第1及び第2の基材によって内外
の容器を成形し、かつ、この容器成形時に第3基材を加
熱して、内外の容器を第3基材によって貼り合わせるの
であって、第1及び第2の基材が未接着であることか
ら、平判加工品から容器成形用の素材を打ち抜いた際の
第1及び第2の基材のカール、延いては多数枚積層され
た容器成形用素材のカールは一切生じることがないので
ある。
【0017】従って、温度やテンションの厳密な管理
や、特に第2基材が紙である場合の種々の条件設定をし
なくても、不良となるロスの発生が効果的に抑止される
ことから、容器成形コストの大幅ダウンが達成されるよ
うになる。
【0018】一方、第1及び第2の基材は、それぞれが
単体では剛性が低いことから、第1及び第2の基材によ
る内外の容器の加熱成形に際して、これの周壁の折れ角
を鋭くして立ち上げることが非常に容易となり、しか
も、このようにして成形された内外の容器を、熱可塑性
材料による第3基材によって成形と同時に貼り合わせる
ことから、容器成形後の周壁の拡開は殆ど生じなくな
り、従って、周壁が底部から鋭角的に立ち上がった綺麗
な仕上がりの容器を得ることができるのである。
【0019】容器の成形に際して、第1及び第2の基材
とこの基材間に介在の第3基材とからなる容器成形用の
素材を、縦襞形成手段を備えた雌雄の加熱成形金型間に
多数枚積層させて介装し、かつ、雄金型を雌金型の中央
貫通孔内に下降嵌入させて、多数枚積層の容器成形用素
材を中央貫通孔内に凹入させ、もって、第1及び第2の
基材によって内外の容器を成形し、この容器成形時に第
3基材を加熱して、内外の容器を第3基材によって貼り
合わせることで、上記の特色を備えた容器を得ることが
できる(請求項4)。
【0020】この際、容器の加熱成形に際して、加熱成
形金型に加熱装置を備えるのであるが、この加熱装置と
して、100〜250℃の範囲内で加熱調整可能に構成
されたものを用いることが望ましい(請求項5)。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1及び図2は容器成形装置の
主要部を示し、この容器成形装置は、多数枚積層の素材
Aから多数の容器(図5を参照)1を一気にプレス成形
するもので、図1及び図2において、図中の2,3は容
器成形の中心的役割を果たす雌雄の加熱成形金型で、雌
金型2は、テーブル4上の金型保持部材5に装着されて
おり、かつ、雌金型2には、容器成形用の素材Aを位置
決めするための位置決め部材6が設けられている。
【0022】一方、雄金型3は、下面部に放射状の凹凸
部7aが形成された傘歯車状の金型7と、この金型7の
中央部に形成された貫通孔8内を昇降する棒状金型9と
からり、かつ、棒状金型9は、クランクプレス式の昇降
手段(図示を省略)に連設の昇降ロッド10に装着され
るもので、下部側の周面部には、スプライン溝による凹
凸部9aが形成されている。
【0023】戻って、上記の雌金型2には、棒状金型9
の下降嵌入を許容する貫通孔11が中央部に形成されて
おり、かつ、上面部には、傘歯車状金型7の凹凸部7a
に嵌合する擂鉢状の凹凸部2aが形成されており、更
に、中央貫通孔11には、擂鉢状の凹凸部2aに連なる
凹凸部2bが形成されていて、これらの凹凸部(7a,
9aと2a,2b)によって容器1の周壁1Aに縦襞a
を形成するための縦襞形成手段12が構成されているの
である。
【0024】そして、上記の雌金型2と傘歯車状の金型
7のそれぞれには、100〜250℃の範囲内で加熱調
整可能に構成された加熱装置(電気ヒーター)13,1
4が内蔵されている。
【0025】次に、図中の15は昇降ロッド10に連設
されたアーム部材で、ボルト16の挿通孔17が形成さ
れている。18は傘歯車状金型7の装着ベースで、上記
のボルト16を螺着しており、このボルト16に保持さ
せる状態で、アーム部材15とベース18との間に、金
型挟圧用のスプリング19が設けられている。
【0026】20はガイドボルトで、ボルト頭部20a
をベース18に係止させる状態で、ベース18と金型保
持部材5及びテーブル4とにわたって挿通されており、
このボルト20に螺着のナット21とテーブル4との間
には、金型挟圧の補助を行うためのスプリング22が設
けられている。
【0027】上記の構成からなる容器成形装置によれ
ば、多数枚積層された容器成形用の素材Aを、雌雄の加
熱成形金型2,3間に介装し、かつ、位置決め部材6に
よって素材Aの位置決めを図った上で、昇降ロッド10
を下降させると、先ずは雄金型3すなわち傘歯車状の金
型7と棒状金型9とが下降して、雌雄の加熱成形金型
2,3が素材Aを挟圧することで、多数枚積層の素材A
は、その周壁を襞状にする浅い皿状の容器に予備成形さ
れることになる。
【0028】そして、更なる中心軸12の下降に伴っ
て、傘歯車状の金型7の下降が位置決め部材6によって
阻止されることから、今度は棒状金型9のみが下方に移
動するのであり、この間、スプリング19は圧縮し、も
う一方のスプリング22は伸長して、傘歯車状の金型7
による素材Aの挟圧を補助するように機能する。
【0029】而して、棒状金型9が雌金型2の中央貫通
孔11に下降嵌入することで、予備成形された浅い皿状
の容器は、その周壁をスムースに立ち上げながら、雌金
型2の中央貫通孔11に凹入されて、中央貫通孔11と
棒状金型9の凹凸部9aとによって、その周壁の襞が更
に絞り込まれるのであって、多数枚積層の素材Aは、最
終的には、雌金型2の中央貫通孔11内で、周壁1Aに
縦襞aが形成された深い皿状の容器1に成形されるので
あり、やがては上記のサイクルが繰り返されることで、
先に成形された容器1群が雌金型2から放出されること
になる。
【0030】この容器1の成形に際して、本発明では、
図4(A)に示すように、容器成形用の素材Aとして、
これをプラスチックスフイルムによる第1基材Bと、プ
ラスチックスフイルムまたは紙による第2基材Cと、こ
の第1及び第2の基材B,C間に介在の熱可塑性材料に
よる第3基材Dとからなる三層の基材構成とし、かつ、
第1及び第2の基材B,Cの少なくとも一方の面部に、
熱可塑性材料による第3基材Dを担持させて、この容器
成形用素材Aの多数枚を、第1及び第2の基材B,Cを
未接着の状態で積層させ、これを雌雄の加熱成形金型
2,3間に介装させて、容器1を成形するようにしてい
る。
【0031】具体的には、第1基材Bとして、片面に少
なくとも一色以上の印刷や着色を施した例えば12μの
ポリエステルフイルムを選択し、第2基材Cとして、プ
ラスチックスフイルムの場合は、例えば9μ〜40μの
ポリプロピレンやポリエステル、ナイロンを選択し、紙
の場合は、坪量が12g/m2 〜100g/m2 のもの
を選択し、第3基材Dとして、例えば塩酢ビニール系や
線状ポリエステル系、ホットメルト系などの熱接着剤を
選択するものとして、図3に示すように、例えばローラ
31,32の組み合わせによる塗布手段33に第1基材
Bを通して、この第1基材Bの印刷面や着色面に、例え
ば2〜10g/m2 の厚みで第3基材Dを塗布するよう
にしている。
【0032】そして、この第1基材Bを乾燥ライン34
に通して、第3基材Dに含まれる溶剤を蒸散させる一
方、第3基材Dを塗布させた第1基材Bの塗布面Baに
第2基材Cを重ね合わせて、これら第1及び第2の基材
B,Cを容器成形用の基本素材Aaとして、この第1及
び第2の基材B,Cを未接着の状態でロール状に巻き取
っている。
【0033】このようにして巻き取ったロール状の基本
素材Aaを、図4(A)に示すように、半径方向で切断
して、多数枚の基本素材Aaが積層された平判加工品E
を完成させる一方、容器成形のラインにおいて、図4
(B)に示すように、平判加工品Eから所定の形状の容
器成形用の素材Aを打ち抜いているのである。
【0034】この容器成形用素材Aの打ち抜きに際し
て、第1及び第2の基材B,Cの加工変形を容易にする
滑性と保形性ならびに保温性を有せしめる上で、平判加
工品Eの少なくとも上面部(好適には、図示するように
下面部をも含める。)に紙質材35を添付することが望
ましい。
【0035】この実施の形態では、平判加工品Eの上面
に90g/m2 の上質紙を2枚添えており、下面には1
25g/m2 の段ボール用中心原紙を2枚添えている。
【0036】容器1の成形に際しては、図2に示したよ
うに、上記の多数枚積層された容器成形用の素材Aを、
縦襞形成手段12を備えた雌雄の加熱成形金型2,3間
に介装し、かつ、雄金型3の棒状金型9を雌金型2の中
央貫通孔11内に下降嵌入させて、多数枚積層させた容
器成形用素材Aを中央貫通孔11内に凹入させ、もっ
て、第1及び第2の基材B,Cによって内外の容器を成
形し、この容器成形時に第3基材Dを加熱して、この第
3基材Dによって内外の容器を貼り合わせ、図5に示す
ように、周壁1Aに縦襞aを備えた容器1を加熱成形す
るのである。
【0037】このように、第1及び第2の基材B,Cを
予め貼り合わせるのではなく、第1及び第2の基材B,
Cを未接着の状態で、平判加工品Eから容器成形用の素
材Aを打ち抜くことから、第1及び第2の基材B,Cの
カール、延いては多数枚積層された容器成形用素材Aの
カールは一切生じることがないのであり、従って、容器
1の成形に際して、不良となるロスの発生が効果的に抑
止されるのである。
【0038】一方、第1及び第2の基材B,Cは、それ
ぞれが単体では剛性が低いことから、この第1及び第2
の基材B,Cによる内外の容器の加熱成形に際して、底
部1Bの周縁に立ち上がる周壁1Aの折れ角を鋭くして
立ち上げることが非常に容易となるのであり、しかも、
このようにして成形された内外の容器を、熱可塑性材料
による第3基材Dによって成形と同時に貼り合わせるこ
とから、容器成形後の周壁1Aの拡開は殆ど生じないの
であって、上記の構成による容器成形用素材Aを用いる
ことで、周壁1Aが底部1Bから鋭角的に立ち上がった
綺麗な仕上がりの容器1を得ることができるのである。
【0039】上記の実施の形態では、第1基材Bの印刷
面や着色面に第3基材Dを塗布させているが、この第1
基材Bの印刷面や着色面に相対峙する第2基材Cの面部
に第3基材Dを塗布させてもよいのであり、或いは、第
1基材Bの印刷面や着色面と、これに相対峙する第2基
材Cの面部とに、第3基材Dを塗布させてもよいのであ
る。
【0040】更に、第3基材Dを第1基材Bに塗布させ
る所謂コーティングの担持手段に代えて、第3基材Dを
第1基材Bに乾式貼り合わせる所謂ドライラミネーショ
ン方式の担持手段をとってもよいのである。
【0041】これらに代えて、図6に示すように、第3
基材Dを熱可塑性の材料による接着フイルムとして、こ
の第3基材Dを第1及び第2の基材B,C間にフリーの
状態で介装させつつ、これら第1〜第3基材B〜Dを未
接着の状態でロール状に巻き取った上で、図示は省略す
るが、平判加工品Eから容器成形用の素材Aを打ち抜い
てもよいのである。
【0042】また、上記の実施の形態では、円形容器1
の周壁1A全周にわたって縦襞aを形成しているが、雌
雄の加熱成形金型を、平面視で例えば矩形や長円形、半
円形などの形状にし、かつ、縦襞形成手段を構成する凹
凸部を部分的に形成して、矩形の場合は四隅に、長円形
の場合は円形部分に、半円形の場合は円形部分と隅部分
とに、それぞれ縦襞を備えた容器を成形することも可能
である(必要ならば、特許第2700382号公報を参
照)。
【0043】尚、容器成形装置の雌雄の金型構造とし
て、これが上記の構成によるものに限られるものではな
く、本出願人が既に出願している特願平10−5289
3号を参照して、これの図1〜図6に示した各種の構造
の金型を用いて実施可能であることは言うまでもなく、
この際、容器を加熱成形する上で、雌雄の金型に加熱装
置を備えることが寛容であり、かつ、この加熱装置とし
て、100〜250℃の範囲内で加熱調整可能に構成さ
れたものを用いることが望ましい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
不良となるロスの発生が効果的に抑止される上に、周壁
が鋭角的に立ち上がった綺麗な仕上がりの容器と、この
容器を成形する上で好適な成形方法とが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】容器成形装置の主要部の側面図である。
【図2】雌雄の加熱成形金型の断面図である。
【図3】容器成形用の基本素材の製造ラインを示す説明
図である。
【図4】(A)は平判加工品の成形説明図、(B)は容
器成形用素材の打ち抜き説明図である。
【図5】周壁に縦襞を形成した容器の斜視図である。
【図6】容器成形用の基本素材の製造ラインを示す別の
実施の形態の説明図である。
【図7】従来例の容器成形用の基本素材の製造ラインを
示す説明図である。
【図8】それぞれ従来例を示し、(A)は平判加工品の
成形説明図、(B)は容器成形用素材の打ち抜き説明図
である。
【符号の説明】
1…容器、1A…周壁、2,3…加熱成形金型、11…
中央貫通孔、12…縦襞形成手段、a…縦襞、A…容器
成形用の素材、B…第1基材、C…第2基材、D…第3
基材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 22:00 B65D 1/00 C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縦襞形成手段を備えた雌雄の加熱成形金
    型間に、多数枚積層された容器成形用の素材を介装し、
    かつ、雄金型を雌金型の中央貫通孔内に下降嵌入させ
    て、多数枚積層させた容器成形用素材を中央貫通孔内に
    凹入させ、もって、周壁の少なくとも一部に縦襞を形成
    してなる容器であって、容器成形用の素材が、プラスチ
    ックスフイルムによる第1基材と、プラスチックスフイ
    ルムまたは紙による第2基材と、この第1及び第2の基
    材間に介在の熱可塑性材料による第3基材とからなり、
    かつ、容器成形時に第3基材を加熱して、第1及び第2
    の基材を第3基材によって貼り合わせてなることを特徴
    とする容器。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の基材の少なくとも一方の
    面部に、第3基材を担持させてなる請求項1に記載され
    た容器。
  3. 【請求項3】 第3基材が熱可塑性の材料による接着フ
    イルムからなり、この第3基材を第1及び第2の基材間
    にフリーの状態で介装させてなる請求項1に記載された
    容器。
  4. 【請求項4】 周壁の少なくとも一部に縦襞を形成して
    なる容器の成形方法であって、プラスチックスフイルム
    による第1基材と、プラスチックスフイルムまたは紙に
    よる第2基材と、この第1及び第2の基材間に介在の熱
    可塑性材料による第3基材とからなる容器成形用の素材
    を、縦襞形成手段を備えた雌雄の加熱成形金型間に多数
    枚積層させて介装し、かつ、雄金型を雌金型の中央貫通
    孔内に下降嵌入させて、多数枚積層の容器成形用素材を
    中央貫通孔内に凹入させ、もって、第1及び第2の基材
    によって内外の容器を成形し、この容器成形時に第3基
    材を加熱して、内外の容器を第3基材によって貼り合わ
    せることを特徴とする容器の成形方法。
  5. 【請求項5】 加熱成形金型に、100〜250℃の範
    囲内で加熱調整可能に構成された加熱装置を備えてなる
    請求項4に記載された容器の成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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