JP2014167364A - ボイラシステム - Google Patents

ボイラシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2014167364A
JP2014167364A JP2013038922A JP2013038922A JP2014167364A JP 2014167364 A JP2014167364 A JP 2014167364A JP 2013038922 A JP2013038922 A JP 2013038922A JP 2013038922 A JP2013038922 A JP 2013038922A JP 2014167364 A JP2014167364 A JP 2014167364A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
boiler
amount
steam
steam amount
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013038922A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5534065B1 (ja
Inventor
Kazuya Yamada
和也 山田
Koji Miura
浩二 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miura Co Ltd filed Critical Miura Co Ltd
Priority to JP2013038922A priority Critical patent/JP5534065B1/ja
Priority to CA2879065A priority patent/CA2879065C/en
Priority to PCT/JP2013/079192 priority patent/WO2014132489A1/ja
Priority to KR1020157000587A priority patent/KR101523543B1/ko
Priority to CN201380042953.8A priority patent/CN104583676B/zh
Priority to US14/416,578 priority patent/US9388977B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5534065B1 publication Critical patent/JP5534065B1/ja
Publication of JP2014167364A publication Critical patent/JP2014167364A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F22STEAM GENERATION
    • F22BMETHODS OF STEAM GENERATION; STEAM BOILERS
    • F22B35/00Control systems for steam boilers
    • F22B35/18Applications of computers to steam boiler control
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F22STEAM GENERATION
    • F22BMETHODS OF STEAM GENERATION; STEAM BOILERS
    • F22B35/00Control systems for steam boilers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F22STEAM GENERATION
    • F22BMETHODS OF STEAM GENERATION; STEAM BOILERS
    • F22B35/00Control systems for steam boilers
    • F22B35/008Control systems for two or more steam generators
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F22STEAM GENERATION
    • F22BMETHODS OF STEAM GENERATION; STEAM BOILERS
    • F22B37/00Component parts or details of steam boilers
    • F22B37/02Component parts or details of steam boilers applicable to more than one kind or type of steam boiler
    • F22B37/38Determining or indicating operating conditions in steam boilers, e.g. monitoring direction or rate of water flow through water tubes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Abstract

【課題】必要蒸気量が変動する度に複数のボイラすべての蒸気量を変動させることなく、複数のボイラの負荷率を平準化できるボイラシステムを提供すること。
【解決手段】複数のボイラ20を備えるボイラ群2と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4と、を備えるボイラシステム1であって、複数のボイラには、単位蒸気量U及び最大変動蒸気量が設定されており、制御部4は、必要蒸気量と出力蒸気量との偏差量を算出する偏差算出部と、複数のボイラを負荷率順に選択するボイラ選択部と、偏差量が最大変動蒸気量以上であった場合に、ボイラ選択部により最初に選択されたボイラの蒸気量を単位蒸気量U単位で最大変動蒸気量に対応する分変動させ、偏差量が最大増加蒸気量以上でなかった場合に、選択されたボイラの蒸気量を単位蒸気量U単位で偏差量に対応する分変動させる出力制御部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボイラシステムに関する。より詳しくは、燃焼状態の制御を比例制御で行うボイラシステムに関する。
従来、複数のボイラを燃焼させて蒸気を発生させるボイラシステムとして、ボイラの燃焼量を連続的に増減させて蒸気の発生量を制御する、いわゆる比例制御方式のボイラシステムが提案されている。
例えば、特許文献1には、燃焼している複数のボイラを均等な負荷率で運転させ、また、燃焼しているボイラの台数が変動が生じた場合には、変動後に燃焼しているすべてのボイラを均等な負荷率で運転させる比例制御ボイラの制御方法が提案されている。
特開平11−132405号公報
しかしながら、特許文献1で提案された手法では、必要とされる蒸気量に変動がある度、及び燃焼させるボイラの台数に変動が生じる度に、燃焼しているすべてのボイラの負荷率を変動させるため、燃焼しているすべてのボイラの燃焼状態を頻繁に変更することとなり、ボイラシステムの圧力安定性を維持しにくい。
従って、本発明は、必要とされる蒸気量が変動する度に複数のボイラすべての蒸気量を変動させることなく、これら複数のボイラの負荷率を平準化できるボイラシステムを提供することを目的とする。
本発明は、負荷率を連続的に変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、複数の前記ボイラには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量及び単位時間あたりに変動可能な蒸気量の上限値である最大変動蒸気量が設定されており、前記制御部は、前記要求負荷に応じて必要とされる必要蒸気量と、前記ボイラ群により出力される出力蒸気量との偏差量を算出する偏差算出部と、前記複数のボイラを負荷率の低い順又は高い順に選択するボイラ選択部と、前記偏差量が前記最大変動蒸気量以上であるか否かを判定する判定部と、前記判定部により、前記偏差量が前記最大変動蒸気量以上であると判定された場合に、前記ボイラ選択部により最初に選択されたボイラの蒸気量を、前記単位蒸気量単位で前記最大変動蒸気量に対応する分変動させ、前記判定部により、前記偏差量が前記最大変動蒸気量以上でないと判定された場合に、前記選択されたボイラの蒸気量を、前記単位蒸気量単位で前記偏差量に対応する分変動させる出力制御部と、を備えるボイラシステムに関する。
また、前記判定部により、前記偏差量が前記最大変動蒸気量以上であると判定された場合、前記出力制御部は、前記最初に選択されたボイラの次に選択されたボイラの蒸気量を、前記単位蒸気量単位で前記偏差量と前記最大変動蒸気量との差に対応する分変動させることが好ましい。
また、前記最大変動蒸気量は、単位時間あたりに増加可能な蒸気量の上限値である最大増加蒸気量を含み、前記判定部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも大きいかを判定し、前記ボイラ選択部は、前記判定部により前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも大きいと判定された場合、前記複数のボイラを負荷率の低い順に選択し、前記出力制御部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも大きいと判定された場合、前記最大増加蒸気量に基いて前記ボイラ選択部により選択されたボイラの蒸気量を増加させることが好ましい。
また、前記出力制御部は、蒸気量を増加させるボイラの負荷率が該ボイラの次に選択されるボイラの負荷率を超えることになる場合、蒸気量を増加させるボイラの負荷率を、次に負荷率の低いボイラの負荷率と同じになるまで増加させることが好ましい。
また、前記複数のボイラには、優先順位が設定されており、前記ボイラ選択部は、2以上のボイラの負荷率が等しい場合、優先順位の高いボイラを優先して選択し、前記出力制御部は、選択されたボイラの負荷率を、単位蒸気量分増加させることが好ましい。
また、前記最大変動蒸気量は、単位時間あたりに減少可能な蒸気量の上限値である最大減少蒸気量を含み、前記判定部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも小さいかを判定し、前記ボイラ選択部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも小さいと判定された場合、前記複数のボイラを負荷率の高い順に選択し、前記出力制御部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも小さいと判定された場合、前記最大減少蒸気量に基いて前記ボイラ選択部により選択されたボイラの蒸気量を減少させることが好ましい。
また、前記出力制御部は、蒸気量を減少させるボイラの負荷率が該ボイラの次に選択されるボイラの負荷率を下回る場合、蒸気量を減少させるボイラの負荷率を、次に負荷率の高いボイラの負荷率と同じになるまで減少させることが好ましい。
また、前記複数のボイラには、優先順位が設定されており、前記ボイラ選択部は、2以上のボイラの負荷率が等しいと、優先順位の低いボイラを優先して選択し、前記出力制御部は、選択されたボイラの負荷率を、単位蒸気量分減少させることが好ましい。
また、前記単位蒸気量は、前記ボイラの最大蒸気量の0.1%〜20%に設定されることが好ましい。
本発明のボイラシステムによれば、必要とされる蒸気量が変動する度に複数のボイラすべての蒸気量を変動させることなく、これら複数のボイラの負荷率を平準化できる。
本発明の一実施形態に係るボイラシステムの概略を示す図である。 本発明の一実施形態に係るボイラ群の概略を示す図である。 制御部の構成を示す機能ブロック図である。 ボイラ群の燃焼状態の一例を示す図である。 ボイラシステムの動作の一例を示す図であり、必要蒸気量が増加した場合におけるボイラシステムの動作を示す図である。 ボイラシステムの動作の一例を示す図であり、必要蒸気量が増加した場合におけるボイラシステムの動作を示す図である。 ボイラシステムの動作の一例を示す図であり、必要蒸気量が増加した場合におけるボイラシステムの動作を示す図である。 ボイラ群の燃焼状態の他の例を示す図である。 ボイラシステムの動作の他の例を示す図であり、必要蒸気量が減少した場合におけるボイラシステムの動作を示す図である。 ボイラシステムの動作の他の例を示す図であり、必要蒸気量が減少した場合におけるボイラシステムの動作を示す図である。
以下、本発明のボイラシステムの好ましい各実施形態について、図面を参照しながら説明する。
まず、本発明のボイラシステム1の全体構成につき、図1を参照しながら説明する。
ボイラシステム1は、複数(5台)のボイラ20を含むボイラ群2と、これら複数のボイラ20において生成された蒸気を集合させる蒸気ヘッダ6と、この蒸気ヘッダ6の内部の圧力を測定する蒸気圧センサ7と、ボイラ群2の燃焼状態を制御する制御部4を有する台数制御装置3と、を備える。
ボイラ群2は、負荷機器としての蒸気使用設備18に供給する蒸気を生成する。
蒸気ヘッダ6は、蒸気管11を介してボイラ群2を構成する複数のボイラ20に接続されている。この蒸気ヘッダ6の下流側は、蒸気管12を介して蒸気使用設備18に接続されている。
蒸気ヘッダ6は、ボイラ群2で生成された蒸気を集合させて貯留することにより、複数のボイラ20の相互の圧力差及び圧力変動を調整し、圧力が調整された蒸気を蒸気使用設備18に供給する。
蒸気圧センサ7は、信号線13を介して、台数制御装置3に電気的に接続されている。蒸気圧センサ7は、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(ボイラ群2で発生した蒸気の圧力)を測定し、測定した蒸気圧に係る信号(蒸気圧信号)を、信号線13を介して台数制御装置3に送信する。
台数制御装置3は、信号線16を介して、複数のボイラ20と電気的に接続されている。この台数制御装置3は、蒸気圧センサ7により測定される蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧に基づいて、各ボイラ20の燃焼状態を制御する。台数制御装置3の詳細については、後述する。
以上のボイラシステム1は、ボイラ群2で発生させた蒸気を、蒸気ヘッダ6を介して、蒸気使用設備18に供給可能とされている。
ボイラシステム1において要求される負荷(要求負荷)は、蒸気使用設備18における蒸気消費量である。台数制御装置3は、この蒸気消費量の変動に対応して生じる蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧の変動を、蒸気圧センサ7が測定する蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧(物理量)に基づいて算出し、ボイラ群2を構成する各ボイラ20の燃焼量を制御する。
具体的には、蒸気使用設備18の需要の増大により要求負荷(蒸気消費量)が増加し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量(後述の出力蒸気量)が不足すれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が減少することになる。一方、蒸気使用設備18の需要の低下により要求負荷(蒸気消費量)が減少し、蒸気ヘッダ6に供給される蒸気量が過剰になれば、蒸気ヘッダ6の内部の蒸気圧が増加することになる。従って、ボイラシステム1は、蒸気圧センサ7により測定された蒸気圧の変動に基づいて、要求負荷の変動をモニターすることができる。そして、ボイラシステム1は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧に基づいて、蒸気使用設備18の消費蒸気量(要求負荷)に応じて必要とされる蒸気量である必要蒸気量を算出する。
ここで、本実施形態のボイラシステム1を構成する複数のボイラ20について説明する。
ボイラ20は、図1に示すように、燃焼が行われるボイラ本体21と、ボイラ20の燃焼状態を制御するローカル制御部22と、を備える。
ローカル制御部22は、要求負荷に応じてボイラ20の燃焼状態を変更させる。具体的には、ローカル制御部22は、信号線16を介して台数制御装置3から送信される台数制御信号に基づいて、ボイラ20の燃焼状態を制御する。
また、ローカル制御部22は、台数制御装置3で用いられる信号を、信号線16を介して台数制御装置3に送信する。台数制御装置3で用いられる信号としては、ボイラ20の実際の燃焼状態、及びその他のデータが挙げられる。
図2は、本実施形態に係るボイラ群2の概略を示す図である。本実施形態のボイラ20は、負荷率を連続的に変更して燃焼可能な比例制御ボイラからなる。
比例制御ボイラとは、少なくとも、最小燃焼状態S1(例えば、最大燃焼量の20%の燃焼量における燃焼状態)から最大燃焼状態S2の範囲で、燃焼量が連続的に制御可能とされているボイラである。比例制御ボイラは、例えば、燃料をバーナに供給するバルブや、燃焼用空気を供給するダンパの開度(燃焼比)を制御することにより、燃焼量を調整するようになっている。
また、燃焼量を連続的に制御するとは、上述のローカル制御部22における演算や信号がデジタル方式とされて段階的に取り扱われる場合(例えば、ボイラ20の出力(燃焼量)が1%刻みで制御される場合)であっても、事実上連続的に出力を制御可能な場合を含む。
本実施形態では、ボイラ20の燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更は、ボイラ20(バーナ)の燃焼をオン/オフすることで制御される。そして、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、燃焼量が連続的に制御可能となっている。
より具体的には、複数のボイラ20それぞれには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量Uが設定されている。これにより、ボイラ20は、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては、単位蒸気量U単位で、蒸気量を変更可能となっている。
単位蒸気量Uは、ボイラ20の最大燃焼状態S2における蒸気量(最大蒸気量)に応じて適宜設定できるが、ボイラシステム1における出力蒸気量の必要蒸気量に対する追従性を向上させる観点から、ボイラ20の最大蒸気量の0.1%〜20%に設定されることが好ましく、1%〜10%に設定されることがより好ましい。また、同様の観点から、単位蒸気量Uは、最大蒸気量が2000kg/hの2tボイラの場合であれば、20kg/h〜200kg/hに設定されることが好ましい。
尚、出力蒸気量とは、ボイラ群2により出力される蒸気量を示し、この出力蒸気量は、複数のボイラ20それぞれから出力される蒸気量の合計値により表される。
また、複数のボイラ20それぞれには、単位時間あたりに変動可能な蒸気量の上限値である最大変動蒸気量が設定されている。本実施形態では、最大変動蒸気量は、1秒間で変動させられる蒸気量の上限値として設定される。また、この最大変動蒸気量は、単位蒸気量Uの整数倍に対応する値に設定される。
最大変動蒸気量としては、単位時間あたりに増加可能な蒸気量の上限値である最大増加蒸気量と、単位時間あたりに減少可能な蒸気量の上限値である最大減少蒸気量と、がそれぞれ設定される。
更に、複数のボイラ20には、それぞれ優先順位が設定されている。優先順位は、燃焼指示や燃焼停止指示を行うボイラ20を選択するために用いられる。優先順位は、例えば整数値を用いて、数値が小さいほど優先順位が高くなるよう設定することができる。図2に示すように、ボイラ20の1号機〜5号機のそれぞれに「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている場合、1号機の優先順位が最も高く、5号機の優先順位が最も低い。この優先順位は、通常の場合、後述の制御部4の制御により、所定の時間間隔(例えば、24時間間隔)で変更される。
以上のボイラ群2には、所定の燃焼パターンが設定されている。ボイラ群2の燃焼パターンとしては、例えば、優先順位の高いボイラ20から燃焼させると共に、燃焼しているボイラ20の負荷率が所定の閾値を上回った場合に、次に優先順位の高いボイラ20を燃焼させるといった燃焼パターンが挙げられる。
次に、本実施形態のボイラシステム1による複数のボイラ20の燃焼状態の制御の詳細について説明する。
台数制御装置3は、蒸気圧センサ7からの蒸気圧信号に基づいて、要求負荷に応じたボイラ群2の必要燃焼量、及び必要燃焼量に対応する各ボイラ20の燃焼状態を算出し、各ボイラ20(ローカル制御部22)に台数制御信号を送信する。この台数制御装置3は、図1に示すように、記憶部5と、制御部4と、を備える。
記憶部5は、台数制御装置3(制御部4)の制御により各ボイラ20に対して行われた指示の内容や、各ボイラ20から受信した燃焼状態等の情報、複数のボイラ20の燃焼パターンの設定条件等の情報、複数のボイラ20に設定する単位蒸気量Uについての情報、複数のボイラ20の最大変動蒸気量の設定の情報、複数のボイラ20の優先順位の設定の情報、優先順位の変更(ローテーション)に関する設定の情報等を記憶する。
制御部4は、信号線16を介して各ボイラ20に各種の指示を行ったり、各ボイラ20から各種のデータを受信したりして、5台のボイラ20の燃焼状態や優先順位を制御する。各ボイラ20は、台数制御装置3から燃焼状態の変更指示の信号を受けると、その指示に従って当該ボイラ20を制御する。
図3は、制御部4の構成を示す機能ブロック図である。本実施形態では、制御部4は、要求負荷に変動があった場合、複数のボイラ20それぞれの負荷率に基いて負荷率を変動させるボイラ20を選択し、この選択されたボイラ20の負荷率を単位蒸気量U単位で変動させる。また、制御部4は、変動させるべき蒸気量及び負荷率を変動させるボイラ20の最大変動蒸気量に基いて、必要に応じて更に他のボイラ20を選択し、この選択された他のボイラ20の負荷率も単位蒸気量U単位で変動させる。
以上の機能を実現するために、制御部4は、必要蒸気量算出部41と、出力蒸気量算出部42と、偏差算出部43と、ボイラ選択部44と、判定部45と、出力制御部46と、を備える。
必要蒸気量算出部41は、蒸気ヘッダ6の蒸気圧に基づいて、要求負荷に応じた必要蒸気量を算出する。
出力蒸気量算出部42は、ローカル制御部22から送信される各ボイラ20の燃焼状態に基いて、ボイラ群2により出力される蒸気量である出力蒸気量を算出する。
偏差算出部43は、必要蒸気量と出力蒸気量との偏差量を算出する。
ボイラ選択部44は、必要蒸気量に変動があった場合に蒸気量を変更させるボイラ20を選択する。具体的には、ボイラ選択部44は、複数のボイラ20を負荷率の低い順又は高い順に選択する。より詳細には、ボイラ選択部44は、必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きい場合、複数のボイラを負荷率の低い順に選択し、必要蒸気量が出力蒸気量よりも小さい場合、複数のボイラを負荷率の高い順に選択する。
また、ボイラ選択部44は、2以上のボイラ20の負荷率が等しい場合、必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きいと優先順位の高いボイラ20を優先して選択し、必要蒸気量が出力蒸気量よりも小さいと優先順位の低いボイラ20を優先して選択する。
判定部45は、偏差算出部43により算出された偏差量が単位蒸気量U以上であるかを判定する。また、判定部45は、偏差量が最大変動蒸気量以上であるか否かを判定する。更に、判定部45は、必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きいか小さいかを判定する。
出力制御部46は、判定部45により、偏差量が最大変動蒸気量以上であると判定された場合、ボイラ選択部44により最初に選択されたボイラ20の蒸気量を、単位蒸気量U単位で最大変動蒸気量に対応する分変動させる。そして、この場合、出力制御部46は、最初に選択されたボイラ20の次に選択されたボイラ20の蒸気量を、単位蒸気量U単位で偏差量と最大変動蒸気量との差に対応する分変動させる。
より具体的には、判定部45により、必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きいと判定された場合には、最大変動蒸気量として最大増加蒸気量が用いられる。そして、この場合、まず、出力制御部46は、ボイラ選択部44により最初に選択されたボイラ20の蒸気量を、単位蒸気量U単位で最大増加蒸気量分増加させる。次いで、出力制御部46は、最初に選択されたボイラ20の次に選択されたボイラ20の蒸気量を、単位蒸気量U単位で偏差量と最大変動蒸気量との差に対応する分増加させる。
一方、判定部45により、必要蒸気量が出力蒸気量よりも小さいと判定された場合には、最大変動蒸気量として最大減少蒸気量が用いられる。そして、この場合、まず、出力制御部46は、ボイラ選択部44により最初に選択されたボイラ20の蒸気量を、単位蒸気量U単位で最大減少蒸気量分減少させる。次いで、出力制御部46は、最初に選択されたボイラ20の次に選択されたボイラ20の蒸気量を、単位蒸気量U単位で偏差量と最大減少蒸気量との差に対応する分減少させる。
また、出力制御部46は、判定部45により、偏差量が最大変動蒸気量よりも小さいと判定された場合、ボイラ選択部44により選択されたボイラ20の蒸気量を、単位蒸気量U単位で偏差量に対応する分変動させる。
より具体的には、この場合、判定部45により必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きいと判定された場合には、出力制御部46は、ボイラ選択部44により選択されたボイラ20の蒸気量を、単位蒸気量U単位で偏差量に対応する分増加させる。また、判定部45により必要蒸気量が出力蒸気量よりも小さいと判定された場合には、出力制御部46は、ボイラ選択部44により選択されたボイラ20の蒸気量を、単位蒸気量U単位で偏差量に対応する分減少させる。
尚、以上の制御を行う場合において、蒸気量を増加させるボイラ20の負荷率がこのボイラ20の次に選択されるボイラ20の負荷率を超えることになる場合、出力制御部46は、まず、蒸気量を増加させるボイラ20(例えば、最初に選択されたボイラ20)の負荷率を、次に負荷率の低いボイラ20(例えば、2番目に選択されるボイラ20)の負荷率と同じになるまで増加させる。また、この場合、制御部4は、偏差量から負荷率を増加させた分の蒸気量を差し引いた偏差残量を算出する。
次いで、ボイラ選択部44は、負荷率が等しくなったボイラ20のうちの優先順位の高いボイラ20を選択し、出力制御部46は、選択されたボイラ20の負荷率を、単位蒸気量U分増加させる。また、制御部4は、偏差残量を単位蒸気量U分減少させる。次いで、ボイラ選択部44は、負荷率の低いボイラ20を選択し、出力制御部46は、選択されたボイラ20の負荷率を、単位蒸気量U分増加させる。また、制御部4は、偏差残量を更に単位蒸気量U分減少させる。そして、同様の制御を、偏差残量が単位蒸気量Uを下回るまで続ける。
また、蒸気量を減少させるボイラ20の負荷率がこのボイラ20の次に選択されるボイラ20の負荷率を下回ることになる場合、出力制御部46は、まず、蒸気量を減少させるボイラ20(例えば、最初に選択されたボイラ20)の負荷率を、次に負荷率の高いボイラ20(例えば、2番目に選択されるボイラ20)の負荷率と同じになるまで減少させる。また、この場合、制御部4は、偏差量から負荷率を減少させた分の蒸気量を差し引いた偏差残量を算出する。
次いで、ボイラ選択部44は、負荷率が等しくなったボイラ20のうちの優先順位の低いボイラ20を選択し、出力制御部46は、選択されたボイラ20の負荷率を、単位蒸気量U分減少させる。また、制御部4は、偏差残量を単位蒸気量U分減少させる。次いで、ボイラ選択部44は、負荷率の高いボイラ20を選択し、出力制御部46は、選択されたボイラ20の負荷率を、単位蒸気量U分減少させる。また、制御部4は、偏差残量を更に単位蒸気量U分減少させる。そして、同様の制御を、偏差残量が単位蒸気量Uを下回るまで続ける。
本実施形態では、以上の制御を所定の時間間隔で(例えば、1秒毎に)実施している。
次に、本実施形態のボイラシステム1の動作の具体例につき、図4〜図10を参照しながら説明する。
まず、要求負荷が増加している状態(必要蒸気量が増加している状態)におけるボイラシステム1の動作につき、図4〜図7を参照しながら説明する。
ここでは、図4に示すように、ボイラシステム1は、5台のボイラ20からなるボイラ群2を有し、それぞれのボイラ20の単位蒸気量Uは、図4に示す一目盛分に設定されている。そして、それぞれのボイラ20の最大増加蒸気量及び最大減少蒸気量は、単位蒸気量の4倍に設定されている。また、ボイラ20の1号機〜5号機のそれぞれには、「1」〜「5」の優先順位が割り当てられている。
そして、5台のボイラ20がそれぞれ図4に示す負荷率で燃焼している状態において、単位時間(1秒)毎に、単位蒸気量Uの7倍の偏差量に相当する必要蒸気量の増加があった場合におけるボイラシステム1の動作につき説明する。
まず、初めの1秒間におけるボイラシステム1の動作につき、図5を参照しながら説明する。
この場合、まず、制御部4(判定部45)は、必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きく、また、偏差量(単位蒸気量U×7)が単位蒸気量Uよりも大きくかつ最大増加蒸気量(単位蒸気量×4)よりも大きいと判定する。
次いで、ボイラ選択部44は、5台のボイラ20を、負荷率の低い順に選択する。ここでは、ボイラ選択部44は、まず、5号機ボイラ20を選択する。
次いで、出力制御部46は、図5(a)に示すように、5号機ボイラ20の負荷率を、最大増加蒸気量に相当する単位蒸気量U×4分増加させる。また、制御部4は、偏差量(単位蒸気量U×7)から増加させた蒸気量(単位蒸気量U×4)を差し引いた偏差残量(単位蒸気量U×3)を算出する。
次いで、ボイラ選択部44は、最大増加蒸気量分の負荷率を増加させた5号機ボイラ20を除く4台のボイラ20のうち最も負荷率の低い4号機ボイラ20を選択する。そして、出力制御部46は、4号機ボイラ20の負荷率を増加させる。
ここで、4号機ボイラ20の負荷率を、偏差残量(単位蒸気量U×3)分増加させた場合、4号機ボイラ20の負荷率は、この4号機ボイラ20の次に負荷率の低い3号機ボイラ20の負荷率よりも高くなってしまう。そこで、出力制御部46は、まず、4号機ボイラ20の負荷率を、4号機ボイラ20の次に負荷率の低い3号機ボイラ20の負荷率と同じになるまで増加させる。具体的には、図5(b)に示すように、出力制御部46は、4号機ボイラ20の負荷率を、単位蒸気量U×1分増加させる。また、制御部4は、偏差残量を、増加させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は、単位蒸気量U×2となる。
次いで、制御部4(ボイラ選択部44)は、最大増加蒸気量分の負荷率を増加させた5号機ボイラ20を除く4台のボイラ20のうち、最も負荷率の低いボイラを選択する。ここでは、3号機ボイラ20と4号機ボイラ20の負荷率が等しいので、制御部4は、優先順位の高い3号機ボイラ20を優先して選択する。
次いで、図5(c)に示すように、出力制御部46は、選択した3号機ボイラ20の負荷率を単位蒸気量U分増加させる。また、制御部4は、偏差残量を、増加させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は、単位蒸気量U×1となる。
次いで、制御部4(ボイラ選択部44)は、5台のボイラ20のうち、最大増加蒸気量分の負荷率を増加させた5号機ボイラ20を除くボイラ20のうち、最も負荷率の低い4号機ボイラ20を選択する。
次いで、図5(d)に示すように、出力制御部46は、選択した4号機ボイラ20の負荷率を単位蒸気量U分増加させる。また、制御部4は、偏差残量を、増加させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は0となり、燃焼量を増加させる制御は終了する。
次に、図5に示す状態から更に1秒経過する場合におけるボイラシステム1の動作につき、図6を参照しながら説明する。
この場合、ボイラ選択部44は、5台のボイラ20を、負荷率の低い順に選択する。ここでは、ボイラ選択部44は、まず、5号機ボイラ20を選択する。
次いで、出力制御部46は、図6(a)に示すように、5号機ボイラ20の負荷率を、最大増加蒸気量に相当する単位蒸気量U×4分増加させる。また、制御部4は、偏差量(単位蒸気量U×7)から増加させた蒸気量(単位蒸気量U×4)を差し引いた偏差残量(単位蒸気量U×3)を算出する。
次いで、制御部4(ボイラ選択部44)は、最大増加蒸気量分の負荷率を増加させた5号機ボイラ20を除く4台のボイラ20のうち、最も負荷率の低いボイラを選択する。ここでは、2号機ボイラ20〜4号機ボイラ20の負荷率が等しいので、制御部4は、優先順位の高い2号機ボイラ20を優先して選択する。
次いで、図6(b)に示すように、出力制御部46は、選択した2号機ボイラ20の負荷率を単位蒸気量U分増加させる。また、制御部4は、偏差残量を、増加させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は、単位蒸気量U×2となる。
次いで、制御部4(ボイラ選択部44)は、5号機ボイラ20を除くボイラ20のうち、最も負荷率の低いボイラを選択する。ここでは、3号機ボイラ20及び4号機ボイラ20の負荷率が等しいので、制御部4は、優先順位の高い3号機ボイラ20を優先して選択する。
次いで、図6(c)に示すように、出力制御部46は、選択した3号機ボイラ20の負荷率を単位蒸気量U分増加させる。また、制御部4は、偏差残量を、増加させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は、単位蒸気量U×1となる。
次いで、制御部4(ボイラ選択部44)は、5号機ボイラ20を除くボイラ20のうち、最も負荷率の低い4号機ボイラ20を選択する。そして、図6(d)に示すように、出力制御部46は、選択した4号機ボイラ20の負荷率を単位蒸気量U分増加させる。また、制御部4は、偏差残量を、増加させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は0となり、燃焼量を増加させる制御は終了する。
次に、図6に示す状態から更に3秒が経過する場合におけるボイラシステム1の燃焼状態の変化につき、図7を参照しながら説明する。図7(a)は、図6(d)に示す状態から更に1秒経過後のボイラ群2の燃焼状態を示す図である。図7(b)は、図7(a)に示す状態から更に1秒経過後のボイラ群2の燃焼状態を示す図である。図7(c)は、図7(b)に示す状態から更に1秒経過後のボイラ群2の燃焼状態を示す図である。
図7(a)〜図7(c)に示すように、上述した制御によれば、図6に示す状態から更に3秒が経過する間に、負荷率の低い5号機ボイラ20の負荷率は、1号機ボイラ20〜4号機ボイラ20の負荷率に近づく。
以上のボイラシステム1によれば、必要蒸気量が出力蒸気量よりも大きかった場合には、最も負荷率の低いボイラ20を選択し、この選択されたボイラ20の負荷率を単位蒸気量U単位で増加させる。更に、偏差量が最大増加蒸気量以上であった場合には、選択されたボイラ20の負荷率を、最大増加蒸気量分増加させ、偏差残量を他のボイラ20の負荷率を増加させることで、燃焼量の増加要求に対応する。これにより、他のボイラ20に比して負荷率が大幅に低いボイラ20があった状態において、偏差量(燃焼量増加要求量)がボイラ20の最大増加蒸気量を超えた場合であっても、負荷率の低いボイラ20の負荷率を最大増加蒸気量分増加させつつ、偏差残量については他のボイラ20の負荷率を増加させて燃焼量増加要求に対応できる。よって、要求負荷の急激な変動に対する追従性を向上させつつ、時間の経過と共に複数のボイラ20を均一な負荷率で燃焼させられる。その結果、必要とされる蒸気量が変動する度に複数のボイラすべての蒸気量を変動させることなく、これら複数のボイラの負荷率を平準化できる。
また、出力制御部46は、蒸気量を増加させるボイラ20の負荷率が、次に負荷率の低いボイラ20の負荷率を超えることになる場合には、蒸気量を増加させるボイラ20の負荷率を、次に負荷率の低いボイラ20の負荷率と同じになるまで増加させる。そして、その後、ボイラ選択部44は、負荷率の等しいボイラ20のうちの優先順位の高いボイラを選択し、出力制御部46は、選択されたボイラの負荷率を、単位蒸気量U分増加させる。これにより、複数のボイラ20をより均一な負荷率で燃焼させられる。
次に、要求負荷が減少している状態(必要蒸気量が減少している状態)におけるボイラシステム1の動作につき、図8〜図10を参照しながら説明する。
ここでは、図4と同様のボイラ群2において、複数のボイラ20が図8に示す負荷率で燃焼している状態において、単位時間(1秒)毎に、単位蒸気量Uの7倍の偏差量に相当する必要蒸気量の減少があった場合におけるボイラシステム1の動作につき説明する。
まず、初めの1秒間におけるボイラシステム1の動作につき、図9を参照しながら説明する。
この場合、まず、制御部4(判定部45)は、必要蒸気量が出力蒸気量よりも小さく、また、偏差量(単位蒸気量U×7)が単位蒸気量Uよりも大きくかつ最大減少蒸気量(単位蒸気量×4)よりも大きいと判定する。
次いで、ボイラ選択部44は、5台のボイラ20を、負荷率の高い順に選択する。ここでは、ボイラ選択部44は、まず、1号機ボイラ20を選択する。
次いで、出力制御部46は、図9(a)に示すように、1号機ボイラ20の負荷率を、最大減少蒸気量に相当する単位蒸気量U×4分減少させる。また、制御部4は、偏差量(単位蒸気量U×7)から減少させた蒸気量(単位蒸気量U×4)を差し引いた偏差残量(単位蒸気量U×3)を算出する。
次いで、ボイラ選択部44は、最大減少蒸気量分の負荷率を減少させた1号機ボイラ20を除く4台のボイラ20のうち最も負荷率の高い2号機ボイラ20を選択する。そして、出力制御部46は、2号機ボイラ20の負荷率を増加させる。
ここで、2号機ボイラ20の負荷率を、偏差残量(単位蒸気量U×3)分減少させた場合、2号機ボイラ20の負荷率は、この2号機ボイラ20の次に負荷率の高い3号機ボイラ20の負荷率よりも低くなってしまう。そこで、出力制御部46は、まず、2号機ボイラ20の負荷率を、2号機ボイラ20の次に負荷率の高い3号機ボイラ20の負荷率と同じになるまで減少させる。具体的には、図9(b)に示すように、出力制御部46は、2号機ボイラ20の負荷率を、単位蒸気量U×2分減少させる。また、制御部4は、偏差残量を、減少させた蒸気量(単位蒸気量U×2)分減少させる。これにより、偏差残量は、単位蒸気量U×1となる。
次いで、制御部4(ボイラ選択部44)は、最大減少蒸気量分の負荷率を減少させた1号機ボイラ20を除く4台のボイラ20のうち、最も負荷率の高いボイラを選択する。ここでは、2号機ボイラ20と3号機ボイラ20の負荷率が等しいので、制御部4は、優先順位の低い3号機ボイラ20を優先して選択する。
次いで、図9(c)に示すように、出力制御部46は、選択した3号機ボイラ20の負荷率を単位蒸気量U分減少させる。また、制御部4は、偏差残量を、減少させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は0となり、燃焼量を減少させる制御は終了する。
次に、図9に示す状態から更に1秒経過する場合におけるボイラシステム1の動作につき、図10を参照しながら説明する。
この場合、ボイラ選択部44は、5台のボイラ20を、負荷率の高い順に選択する。ここでは、ボイラ選択部44は、まず、1号機ボイラ20を選択する。
次いで、出力制御部46は、図10(a)に示すように、1号機ボイラ20の負荷率を、最大減少蒸気量に相当する単位蒸気量U×4分減少させる。また、制御部4は、偏差量(単位蒸気量U×7)から減少させた蒸気量(単位蒸気量U×4)を差し引いた偏差残量(単位蒸気量U×3)を算出する。
次いで、ボイラ選択部44は、最大減少蒸気量分の負荷率を減少させた1号機ボイラ20を除く4台のボイラ20のうち、最も負荷率の高い2号機ボイラ20を選択する。そして、出力制御部46は、2号機ボイラ20の負荷率を減少させる。
ここで、2号機ボイラ20の負荷率を、偏差残量(単位蒸気量U×3)分減少させた場合、2号機ボイラ20の負荷率は、この2号機ボイラ20の次に負荷率の高い3号機ボイラ20の負荷率よりも低くなってしまう。そこで、出力制御部46は、まず、2号機ボイラ20の負荷率を、2号機ボイラ20の次に負荷率の高い3号機ボイラ20の負荷率と同じになるまで減少させる。具体的には、図10(b)に示すように、出力制御部46は、2号機ボイラ20の負荷率を、単位蒸気量U×1分減少させる。また、制御部4は、偏差残量を、減少させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は、単位蒸気量U×2となる。
次いで、制御部4(ボイラ選択部44)は、最大減少蒸気量分の負荷率を減少させた1号機ボイラ20を除く4台のボイラ20のうち、最も負荷率の高いボイラ20を選択する。ここでは、2号機ボイラ20〜4号機ボイラ20の負荷率が等しいので、制御部4は、優先順位の低い4号機ボイラ20を優先して選択する。
次いで、図10(c)に示すように、出力制御部46は、選択した4号機ボイラ20の負荷率を単位蒸気量U分減少させる。また、制御部4は、偏差残量を、減少させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は、単位蒸気量U×1となる。
次いで、制御部4(ボイラ選択部44)は、1号機ボイラ20を除くボイラ20のうち、最も負荷率の高いボイラを選択する。ここでは、2号機ボイラ20と3号機ボイラ20の負荷率が等しいので、制御部4は、優先順位の低い3号機ボイラ20を優先して選択する。
次いで、図10(d)に示すように、出力制御部46は、選択した3号機ボイラ20の負荷率を単位蒸気量U分減少させる。また、制御部4は、偏差残量を、減少させた蒸気量(単位蒸気量U×1)分減少させる。これにより、偏差残量は0となり、燃焼量を減少させる制御は終了する。
このように、本実施形態のボイラシステム1によれば、必要蒸気量が減少していく場合においても、必要蒸気量が増加していく場合と同様に、要求負荷の急激な変動に対する追従性を向上させつつ、時間の経過と共に複数のボイラ20を均一な負荷率で燃焼させられる。
以上、本発明のボイラシステム1の好ましい一実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、本発明を、5台のボイラ20からなるボイラ群2を備えるボイラシステムに適用したが、これに限らない。即ち、本発明を、6台以上のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよく、また、4台以下のボイラからなるボイラ群を備えるボイラシステムに適用してもよい。
また、本実施形態では、ボイラ20を、燃焼停止状態S0と最小燃焼状態S1との間の燃焼状態の変更をボイラ20の燃焼をオン/オフすることで制御し、最小燃焼状態S1から最大燃焼状態S2の範囲においては燃焼量を連続的に制御可能な比例制御ボイラ20により構成したが、これに限らない。即ち、ボイラを、燃焼停止状態から最大燃焼状態の範囲すべてにおいて、燃焼量を連続的に制御可能な比例制御ボイラにより構成してもよい。
また、本実施形態では、複数のボイラ20それぞれから出力される蒸気量の合計値をボイラ群2の出力蒸気量としたが、これに限らない。即ち、台数制御装置3(制御部4)から複数のボイラ20に送信される燃焼指示信号から算出される蒸気量である指示蒸気量の合計値をボイラ群2の出力蒸気量として扱ってもよい。
また、本実施形態では、ボイラシステム1を、すべて同じ特性(ボイラの最大蒸気量、単位蒸気量U、最大増加蒸気量、及び最大減少蒸気量)を有するボイラ20により構成したが、これに限らない。即ち、ボイラシステムを、異なる特性を有する複数のボイラ(例えば、最大蒸気量の異なる複数のボイラ)により構成してもよい。
1 ボイラシステム
2 ボイラ群
4 制御部
20 ボイラ
44 ボイラ選択部
45 判定部
46 出力制御部
U 単位蒸気量

Claims (9)

  1. 負荷率を連続的に変更して燃焼可能な複数のボイラを備えるボイラ群と、要求負荷に応じて前記ボイラ群の燃焼状態を制御する制御部と、を備えるボイラシステムであって、
    複数の前記ボイラには、変動可能な蒸気量の単位である単位蒸気量及び単位時間あたりに変動可能な蒸気量の上限値である最大変動蒸気量が設定されており、
    前記制御部は、
    前記要求負荷に応じて必要とされる必要蒸気量と、前記ボイラ群により出力される出力蒸気量との偏差量を算出する偏差算出部と、
    前記複数のボイラを負荷率の低い順又は高い順に選択するボイラ選択部と、
    前記偏差量が前記最大変動蒸気量以上であるか否かを判定する判定部と、
    前記判定部により、前記偏差量が前記最大変動蒸気量以上であると判定された場合に、前記ボイラ選択部により最初に選択されたボイラの蒸気量を、前記単位蒸気量単位で前記最大変動蒸気量に対応する分変動させ、前記判定部により、前記偏差量が前記最大変動蒸気量の以上でないと判定された場合に、前記選択されたボイラの蒸気量を、前記単位蒸気量単位で前記偏差量に対応する分変動させる出力制御部と、を備えるボイラシステム。
  2. 前記判定部により、前記偏差量が前記最大変動蒸気量以上であると判定された場合、
    前記出力制御部は、前記最初に選択されたボイラの次に選択されたボイラの蒸気量を、前記単位蒸気量単位で前記偏差量と前記最大変動蒸気量との差に対応する分変動させる請求項1に記載のボイラシステム。
  3. 前記最大変動蒸気量は、単位時間あたりに増加可能な蒸気量の上限値である最大増加蒸気量を含み、
    前記判定部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも大きいかを判定し、
    前記ボイラ選択部は、前記判定部により前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも大きいと判定された場合、前記複数のボイラを負荷率の低い順に選択し、
    前記出力制御部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも大きいと判定された場合、前記最大増加蒸気量に基いて前記ボイラ選択部により選択されたボイラの蒸気量を増加させる請求項1又は2に記載のボイラシステム。
  4. 前記出力制御部は、蒸気量を増加させるボイラの負荷率が該ボイラの次に選択されるボイラの負荷率を超えることになる場合、
    蒸気量を増加させるボイラの負荷率を、次に負荷率の低いボイラの負荷率と同じになるまで増加させる請求項3に記載のボイラシステム。
  5. 前記複数のボイラには、優先順位が設定されており、
    前記ボイラ選択部は、2以上のボイラの負荷率が等しい場合、優先順位の高いボイラを優先して選択し、
    前記出力制御部は、選択されたボイラの負荷率を、単位蒸気量分増加させる請求項4に記載のボイラシステム。
  6. 前記最大変動蒸気量は、単位時間あたりに減少可能な蒸気量の上限値である最大減少蒸気量を含み、
    前記判定部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも小さいかを判定し、
    前記ボイラ選択部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも小さいと判定された場合、前記複数のボイラを負荷率の高い順に選択し、
    前記出力制御部は、前記必要蒸気量が前記出力蒸気量よりも小さいと判定された場合、前記最大減少蒸気量に基いて前記ボイラ選択部により選択されたボイラの蒸気量を減少させる請求項1〜5のいずれかに記載のボイラシステム。
  7. 前記出力制御部は、蒸気量を減少させるボイラの負荷率が該ボイラの次に選択されるボイラの負荷率を下回る場合、
    蒸気量を減少させるボイラの負荷率を、次に負荷率の高いボイラの負荷率と同じになるまで減少させる請求項6に記載のボイラシステム。
  8. 前記複数のボイラには、優先順位が設定されており、
    前記ボイラ選択部は、2以上のボイラの負荷率が等しいと、優先順位の低いボイラを優先して選択し、
    前記出力制御部は、選択されたボイラの負荷率を、単位蒸気量分減少させる請求項7に記載のボイラシステム。
  9. 前記単位蒸気量は、前記ボイラの最大蒸気量の0.1%〜20%に設定される請求項1〜8のいずれかに記載のボイラシステム。
JP2013038922A 2013-02-28 2013-02-28 ボイラシステム Active JP5534065B1 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013038922A JP5534065B1 (ja) 2013-02-28 2013-02-28 ボイラシステム
CA2879065A CA2879065C (en) 2013-02-28 2013-10-29 Boiler system
PCT/JP2013/079192 WO2014132489A1 (ja) 2013-02-28 2013-10-29 ボイラシステム
KR1020157000587A KR101523543B1 (ko) 2013-02-28 2013-10-29 보일러 시스템
CN201380042953.8A CN104583676B (zh) 2013-02-28 2013-10-29 锅炉系统
US14/416,578 US9388977B2 (en) 2013-02-28 2013-10-29 Boiler system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013038922A JP5534065B1 (ja) 2013-02-28 2013-02-28 ボイラシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5534065B1 JP5534065B1 (ja) 2014-06-25
JP2014167364A true JP2014167364A (ja) 2014-09-11

Family

ID=51175884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013038922A Active JP5534065B1 (ja) 2013-02-28 2013-02-28 ボイラシステム

Country Status (6)

Country Link
US (1) US9388977B2 (ja)
JP (1) JP5534065B1 (ja)
KR (1) KR101523543B1 (ja)
CN (1) CN104583676B (ja)
CA (1) CA2879065C (ja)
WO (1) WO2014132489A1 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016176679A (ja) * 2015-03-23 2016-10-06 三浦工業株式会社 ボイラシステム
JP2016205677A (ja) * 2015-04-20 2016-12-08 三浦工業株式会社 ボイラシステム
CN109708089A (zh) * 2018-12-26 2019-05-03 东北大学 一种余热蒸汽发生器群控系统自动控制方法
JP2020020541A (ja) * 2018-08-02 2020-02-06 三浦工業株式会社 副生ガス利用システム

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9863646B2 (en) * 2007-01-26 2018-01-09 David E. Johnson, Jr. Modulation control of hydronic systems
JP5228700B2 (ja) * 2008-08-25 2013-07-03 三浦工業株式会社 制御プログラム、制御装置及びボイラシステム
JP6848341B2 (ja) * 2016-10-26 2021-03-24 株式会社ノーリツ 給湯システム
JP6862920B2 (ja) * 2017-03-01 2021-04-21 株式会社ノーリツ 給湯システム
WO2018211598A1 (ja) * 2017-05-16 2018-11-22 郵船商事株式会社 ボイラ燃焼制御システム、およびボイラ燃焼制御方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3962137B2 (ja) 1997-10-29 2007-08-22 川重冷熱工業株式会社 比例制御ボイラの台数制御方法及び装置
US7819334B2 (en) * 2004-03-25 2010-10-26 Honeywell International Inc. Multi-stage boiler staging and modulation control methods and controllers
JP2008241105A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Osaka Gas Co Ltd バックアップ用ボイラを設けた蒸気供給システム
CN100547296C (zh) * 2007-06-25 2009-10-07 周振华 并列运行锅炉的母管压力自动平衡分配控制方法
JP4438852B2 (ja) * 2007-10-29 2010-03-24 ソニー株式会社 電子回路
JP5251356B2 (ja) * 2008-08-21 2013-07-31 三浦工業株式会社 制御システム、制御システム用プログラム、燃焼制御方法及びボイラシステム
JP5228700B2 (ja) * 2008-08-25 2013-07-03 三浦工業株式会社 制御プログラム、制御装置及びボイラシステム
JP5447083B2 (ja) * 2010-03-29 2014-03-19 三浦工業株式会社 プログラム、制御器及びボイラシステム
JP5621365B2 (ja) 2010-07-09 2014-11-12 三浦工業株式会社 プログラム、制御器及びボイラシステム
CN102343276B (zh) 2011-07-25 2012-11-28 中国石油大学(华东) 用于汽油深度脱硫和提高辛烷值的催化剂及制备和应用方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016176679A (ja) * 2015-03-23 2016-10-06 三浦工業株式会社 ボイラシステム
JP2016205677A (ja) * 2015-04-20 2016-12-08 三浦工業株式会社 ボイラシステム
JP2020020541A (ja) * 2018-08-02 2020-02-06 三浦工業株式会社 副生ガス利用システム
JP7107072B2 (ja) 2018-08-02 2022-07-27 三浦工業株式会社 副生ガス利用システム
CN109708089A (zh) * 2018-12-26 2019-05-03 东北大学 一种余热蒸汽发生器群控系统自动控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
US9388977B2 (en) 2016-07-12
CN104583676A (zh) 2015-04-29
CA2879065A1 (en) 2014-09-04
KR20150011848A (ko) 2015-02-02
US20150267914A1 (en) 2015-09-24
CA2879065C (en) 2015-06-23
JP5534065B1 (ja) 2014-06-25
WO2014132489A1 (ja) 2014-09-04
CN104583676B (zh) 2016-03-02
KR101523543B1 (ko) 2015-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5534065B1 (ja) ボイラシステム
JP2010043768A (ja) ボイラの制御方法及びこの制御方法を用いたボイラシステム
JP6102475B2 (ja) ボイラシステム
JP6070414B2 (ja) ボイラシステム
JP5534055B1 (ja) ボイラシステム
JP5672276B2 (ja) ボイラシステム
JP6142667B2 (ja) ボイラシステム
JP2014228180A (ja) ボイラシステム
JP6115093B2 (ja) ボイラシステム
JP6102504B2 (ja) ボイラシステム
JP6551005B2 (ja) ボイラシステム
JP6044314B2 (ja) ボイラシステム
JP5672314B2 (ja) ボイラシステム
JP6028608B2 (ja) ボイラシステム
JP2014228170A (ja) ボイラシステム
JP6194634B2 (ja) ボイラシステム
JP6330417B2 (ja) ボイラシステム
JP6209979B2 (ja) ボイラシステム
JP6307901B2 (ja) ボイラシステム
JP6314502B2 (ja) ボイラシステム
JP2014134320A (ja) ボイラシステム

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20140325

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140401

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5534065

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140414

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250