JP2014164240A - 反射防止フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで生産性の高い、優れた反射防止機能を有する反射防止フィルム及びその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】透明基材20の一方の面に反射防止層10が形成された反射防止フィルムであって、前記反射防止層が少なくとも、中空微粒子11の一次粒子と二次粒子と高分子樹脂と高分子凝集剤とを含む組成物からなり、またさらには前記中空微粒子が中空シリカ粒子であることを特徴とする反射防止フィルムである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイに代表される表示装置に用いられる反射防止フィルム及びその製造方法に関する。
近年、液晶ディスプレイなどの表示装置の需要が高まりつつある。液晶ディスプレイやプラズマディスプレイパネル、有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイなどの画像表示装置は、その表示面に外光が映りこむと視認性が著しく損なわれてしまう。また、太陽電池パネルのような透過光が必要なモジュール等については、光の一部が表面で反射することにより透過光量が低下し、変換効率が低下してしまう。このような外光の映り込みを防止するために、画質を重視するテレビやパーソナルコンピュータ、外光の強い屋外で使用されるビデオカメラやデジタルカメラ、反射光を利用して表示を行う携帯電話においては、一般に、画像表示装置の表面に反射防止フィルムが設けられている。
上記の反射防止フィルムとしては、例えば、特許文献1のように、透明基材上にチタン酸化物や亜鉛酸化物のような高屈折率微小粒子から形成された層を形成し、高屈折率層状にフッ素化合物のような低屈折率層を形成して反射防止フィルムが提案されている。しかしながら、このような反射防止多層膜は、各層の屈折率を制御する必要があり、高価な低屈折率材料および高屈折率材料が必要となる。また、通常2層以上の薄膜が必要であり、製造コストが上昇する。更に、反射防止多層膜は、光の干渉現象を利用しているため、反射防止作用は、光の入射角や波長に大きく依存する。そのため、入射角や波長が設計範囲を外れると反射防止作用は著しく低下するといった問題がある。
このような状況下、例えば、特許文献2や特許文献3のように、単層膜や一回のコーティングにより多機能の被膜を得るという技術が提供されている。特許文献2では、基材上にシリカ粒子とオルガノポリシロキサンとの反応物からなる無機・有機ハイブリッド材料を調製し、調製した無機・有機ハイブリッド材料とオルガノハイドロジェンポリシロキサンと硬化反応触媒とを含む塗膜溶液を調製し、調製した塗膜溶液を基材上に塗工してなる塗膜を成膜し、成膜した塗膜を硬化させてなる薄膜を形成し、無機・有機ハイブリッド材料を相分離させ、シリカ粒子の含有量が変化する成分傾斜構造を得ることにより、反射防止膜能が付与されるものであるが、塗膜後5分間以上の静置が必要であり、作業性に乏しいという欠点を有する。
特許文献3では、多疎水鎖多親水基型界面活性剤と、マトリックス形成樹脂と、マトリックス形成樹脂よりも屈折率が低い低屈折率粒子とを含有し、多疎水鎖多親水基型界面活性剤が低屈折率粒子の自由エネルギーを有効に低下させるので、低屈折率粒子をハードコート層の表面に偏在化させることができ、一回の塗装工程で低反射のハードコート層を形成することができるとするものであるが、偏在させるための調整が必要でありコントロールが難しいという欠点を有する。
さらに、特許文献4では、微細な凹凸パターンを表面に有し、いわゆるモスアイ構造の原理を利用し、基盤に入射した光に対する屈折率を凹凸の深さ方向に沿って入射媒体の屈折率から基板の屈折率まで連続的に変化させることによって反射防止したい波長域の反射を抑えたものがある。特許文献4では、微小粒子を、基板に埋没させて微小粒子の一部を基板の表面から突出させることにより表面に微細凹凸を有する反射防止フィルムを形成させている。しかし、溶剤に溶解可能な基板に限定され、基板の材料の選択の幅が狭いなどの問題がある。
特開2010−277059号公報 特開2011−088787号公報 特開2010−195901号公報 特開2012−145748号公報
近年、反射防止フィルムを製造する場合、透明基板上に多層膜を形成したりするものや、単層膜であるが薄膜の表面から深さ方向に屈折率を変化させて反射防止能を付与するものが多く、製造プロセスが複雑であり、生産性が低く、得られる反射防止フィルムコストも高価となる。
しかし、これらの反射防止多層膜では、光の干渉現象を利用しているため、反射防止作用は光の入射角や波長に大きく依存し、入射角や波長が設計範囲を外れると反射防止作用は著しく低下するといった問題がある。
上記で説明したごとく、反射防止多層膜を有する反射防止フィルムにはそれぞれの問題があり、その改善策の一つとして、反射防止層の表面に微細凹凸パターンを形成することで反射防止能を付与することが検討されている。この方法は前記多層膜と比較して、簡易な方法によって広い波長範囲の光の反射を防止できることが期待できる。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、低コストで生産性の高い、優れた反射防止機能を有する反射防止フィルム及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明の請求項1に係る発明は、透明基材の一方の面に反射防止層が形成された反射防止フィルムであって、前記反射防止層が少なくとも、中空微粒子の一次粒子と二次粒子と高分子樹脂と高分子凝集剤とを含む組成物からなることを特徴とする反射防止フィルムである。
また、請求項2に係る発明は、前記中空微粒子が中空シリカ粒子であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルムである。
また、請求項3に係る発明は、透明基材の一方の面に、前記組成物を塗布、乾燥して反射防止層を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルムの製造方法である。
本発明の請求項1によれば、高分子樹脂のマトリックス中に高分子凝集剤の効果により、中空微粒子の一次粒子と二次粒子とが分散した状態の前記組成物を得ることができる。これによって、透明基材の一方の面に前記組成物を塗布する際に、荷重の重い二次粒子を透明基材側に、一方、軽い一次粒子を前記反射防止層の最表面側に偏在させることができ、乾燥工程を経てこの状態を保持したまま前記反射防止層を形成することができる。すなわち、前記組成物を一回塗布することで、前記反射防止層の最表面を一次粒子により凹凸形状を形成することができ、低コストで生産性の高い、優れた反射防止機能を有する反射防止フィルムを提供することができる。
また、請求項2によれば、前記中空微粒子を中空シリカ粒子にすることで、一次粒子と二次粒子とに相対的な重量比を調整することができ、前記反射防止層の最表面に凹凸形状を形成することができる。
また、請求項3によれば、透明基材の一方の面に、一次粒子と二次粒子とに相対的な重量の差を設けた前記組成物を塗布する工程と、直後の乾燥工程を経ることで、一次粒子と二次粒子を偏在させた状態を保持することができ、前記反射防止層の最表面に凹凸形状を形成した反射防止フィルムを製造することができる。
以上説明したように、本発明によれば一回の塗布工程だけで最表面に微細な凹凸形状を形成することができ、低コストで生産性の高い、優れた反射防止機能を有する反射防止フィルム及びその製造方法を提供することができる。
本発明の反射防止フィルムの一実施形態を示す概略断面図である。 従来の反射防止フィルムの一実施形態を示す概略断面図である
以下、本発明の実施の形態について図を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の反射防止フィルムの一実施形態を示す概略断面図である。また、図2は、従来の反射防止フィルムの一実施形態を示す概略断面図である
本発明は図1に示すように、透明基材20の一方の面に、高分子樹脂をマトリックス13として中空微粒子11が分散された反射防止層10を積層した反射防止フィルムに関する。
本発明は最表面が微細な凹凸形状を有する反射防止層10からなることを特徴とする反射防止フィルムに関するものである。前記反射防止層10は、微細な凹凸形状を形成するための中空微粒子、マトリックス13となる高分子樹脂、前記中空微粒子の一次粒子と二次粒子、それを混在させるための高分子凝集剤とを含有する組成物で形成される。
本発明に係る前記中空微粒子とは、微粒子の内部に空洞を有するものであり、特に限定されるものではない。外殻(シェル)の内部に空洞を有する前記中空微粒子は、その空洞により一次粒子と二次粒子との重さが異なり、これらの粒子を偏在させることで反射防止層の最表面に凹凸形状を形成することができる。これにより、優れた反射防止機能を提供することができる。
一方、図2は、従来の反射防止フィルムの一実施形態を示す概略断面図である。図1に示す本発明と同様に、透明基材20の一方の面に反射防止層10が形成された構造からなる反射防止フィルムである。図2に示す従来の反射防止層10は、高分子樹脂からなるマトリックス13に反射防止機能を供する目的で中実微粒子12が分散されている。ここでいう中実微粒子とは、微粒子の内部に空洞ではないものである。
前記中実微粒子12を用いることで、一次粒子と二次粒子とを混在させることはできるが、本発明に用いる中空微粒子に比べて相対的に重く、一次粒子も二次粒子も透明基材20側に偏在し、反射防止層10の表面側に一次粒子を偏在させることができない。その結果、反射防止層10の表面に微細凹凸形状を形成することができず、反射防止効果を付与することができない。
本発明に係る前記中空微粒子としては、例えば、シリカ系無機酸化物からなる外殻(シェル)に内部に空洞を有した中空シリカ微粒子を用いることが好ましい。
前記シリカ系無機酸化物とは、シリカ単一層や、シリカとシリカ以外の無機酸化物とからなる複合酸化物の単一層などを包含するものをいう。外殻は細孔を有する多孔質なものであっても、細孔が閉塞されて空洞を密封したものであってもよい。外殻の厚みは、平均粒子径の1/20〜1/5の範囲であることが好ましい。外殻の厚みが1/5の範囲を超えると、中空シリカ微粒子中の空洞の割合が減少し、相対的に重量が大きくなるため表面に微細凹凸パターンを形成させることが困難となる。
微粒子の形状は球状であっても、異形状であってもよい。微粒子の平均一次粒子径としては200nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。微粒子の平均一次粒子径が200nmを超えると、反射防止層の透明性が損なわれる恐れがある。
透明基材20上に形成された反射防止層10は、中空微粒子11がマトリックス13中に分散した層構造を有しており、一次粒子と二次粒子が混在し、相対的に重量が大きな凝集体が基材20側に、相対的に重量が小さな一次粒子が表面側に偏在した構造を有しており、一次粒子が表面から突出した構造をとっている。そして、この反射防止層10の表面と、この反射防止層10の表面から突出した中空微粒子11とによって反射防止フィルの表面に微細凹凸形状を形成することができる。
なお、前記中空微粒子の分散に用いられる水性媒体としては、特に限定されないが、水であることが好ましい。また、水及び水と相溶する極性溶剤の混合物を用いることも可能である。水としては、特に限定されるものではないが脱イオン水を用いることが好ましい。
極性溶剤の例としては、エタノール、メタノール、2−プロパノール、ブタノールな どのアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸セロソルブ、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのエステル類;メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサンなどのエーテル類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールなどのグリコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのグリコールエステル類が挙げられる。
次に、本発明に係る高分子凝集剤について説明する。
一次粒子の分散液中に高分子凝集剤を配合することで、高分子凝集剤の吸着活性基(例えば、カルボキシル基やアミド基など)の一次粒子に対する吸着、一次粒子間の架橋、粒子に吸着した高分子凝集剤同士の吸着などが進行し、凝集体としの二次粒子を形成することができる。
本発明に用いることができる高分子凝集剤としては、特に限定するものではなく、添加する分散液のpHなどの各種条件に応じて適切なものを選択することができる。例えば、ノニオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、カチオン性高分子凝集剤、両性高分
子凝集剤などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
前記ノニオン性高分子凝集剤としては、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルホルムアミド、ポリビニルアセトアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコールなどが挙げられ、ノニオン性モノマーの重合体であれば特に限定されない。ノニオン性モノマーとしては、アクリルアミド;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド;スチレン;アクリロニトリル;酢酸ビニル;アルキル(メタ)アクリレート;アルコキシアルキル(メタ)アクリレート;ビニルピリジン;ビニルイミダノール;アリルアミンなどが挙げられる。これらのノニオン性モノマーは、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また前記アニオン性高分子凝集剤としては、ポリアクリルアミド部分加水分解物、アニオン性モノマーの重合体、アニオン性モノマーとノニオン性モノマーとの共重合体などが挙げられる。アニオン性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2−アリルアミドエタンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミドエタンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−アクリロイルオキシブタンスルホン酸、2−メタクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−メタクリロイルオキシプロパンスルホン酸、4−メタクリロイルオキシブタンスルホン酸、及びこれらのアルカリ金属やアルカリ土類金属などの金属塩又はアンモニウム塩などが挙げられる。これらのアニオン性モノマーは、単独又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また前記カチオン性高分子凝集剤としては、カチオン性モノマーの重合体や、カチオン性モノマーとノニオン性モノマーとの共重合体などが挙げられる。カチオン性モノマーとしては、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート又はこれらの中和塩や4級塩などが挙げられる。また、分子内にアミジン単位を含有するものも使用可能である。
またさらに両性高分子凝集剤の例としては、アクリルアミド・アクリル酸アルキルアミノ(メタ)アクリレート4級塩共重合物などが挙げられる。
なお、ノニオン性高分子凝集剤以外の高分子凝集剤は、ナトリウム塩、カリウム塩、塩化物、硫酸塩などのイオン対を有しているため、コーティング組成物の安定性を低下させる原因となる場合がある。そのため、高分子凝集剤は、ノニオン性高分子凝集剤であることがより好ましい。なお、上記の各高分子凝集剤は一般に市販されているので、市販品を使用することも可能である。また、高分子凝集剤の形態については、塗布直前に混合するため微粒子分散液と容易に混合できる形態であれば、特に限定されることはなく、粉末、分散液、ペースト、エマルジョン、溶液のいずれの形態であってもよい。
また、本発明において、水溶性高分子を含有させ、微粒子をマトリックス中に結着させるための粘度調整剤として含有させることが好ましい。水溶性高分子としては、特に限定されることはないが、たとえば、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどが挙げられる。
また、塗布する直前に、あらかじめ水性媒体中に溶解した水溶性高分子を配合して粘度を調整し、分散処理により分散を行う際の分散処理方法については、ディスパー・プロペラ、ホモミキサー、櫛歯型、ジェット流発生型、薄膜旋回式、ビーズミルなどせん断力与えることで粒子を分散させる方式であることが好ましい。
コーティング膜の膜厚は、好ましくは2〜10μmである。膜厚が2μm未満であるとコーティング膜の強度が十分でなく、クラックが生じることがある。一方、膜厚が10μmを超えると、微粒子がコーティング膜の内部に入り込み表面上に突出せず所望の微細凹凸を形成しにくくなる。
以下、実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明する。なお、特に断りのない限り、部または%は質量基準である。
<実施例1>
イオン交換水及び一次粒子径100nm(シリカ殻厚:10nm)の中空シリカを含むシリカ系無機酸化物粒子分散液(日鉄鉱業社製:商品名「シリナックス」、シリカの含有量:40部)を分散液1に、高分子凝集剤(MTアクアポリマー社製のノニオン性高分子凝集剤:商品名「MTアクアポリマー」)を0.1部の割合で投入し、攪拌混合して二次粒子に凝集した分散液を得た。
次に、水溶性高分子水溶液(信越化学工業社製:商品名「メトローズSM4000」)5部を攪拌、溶解して溶液2を調整した。
次に、上記で得られた分散液1と溶液2と混合分散し、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルム)上に、グラビア塗工により乾燥後の膜厚が5μmになるように塗布し、反射防止フィルムを得た。
<比較例1>
シリカ系無機酸化物分散液を中実シリカ(日産化学工業社製:商品名「スノーテックスZL」、一次粒子径:90nm)に変更した以外は、実施例1と同様にして反射防止フィルムを得た。
<評価>
実施例1及び比較例1で得られた反射防止フィルムを用いて、反射率、ヘイズ、及び表面凹凸を、以下の測定装置を用いて計測、評価した。評価結果を以下の表1に示す。
反射率の測定〜反射率測定装置(日立ハイテクノロジーズ社製:U4100)
ヘイズの測定〜ヘイズメーター測定装置(日本電色工業社製:NDH2000)
表面凹凸〜反射防止フィルムの表面及び断面を走査電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製:S−4800)
Figure 2014164240
<比較結果>
実施例1で得られた本発明品は、表面に微細な凹凸が形成されていることが確認され、反射防止フィルムとして十分な機能を発揮することが確認できた。一方、比較例1で得られた比較例品は、表面に微細な凹凸が形成できず反射防止フィルムとしての実用レベルに至らないことが確認された。
本発明は、一回のコーティングにより低反射機能を付与した被膜を形成し、かつ微細凹凸を有する反射防止フィルムを提供することができる。
10・・・反射防止層
11・・・中空微粒子
12・・・中実微粒子
13・・・マトリックス
20・・・透明基材

Claims (3)

  1. 透明基材の一方の面に反射防止層が形成された反射防止フィルムであって、前記反射防止層が少なくとも、中空微粒子の一次粒子と二次粒子と高分子樹脂と高分子凝集剤とを含む組成物からなることを特徴とする反射防止フィルム。
  2. 前記中空微粒子が中空シリカ粒子であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルム。
  3. 透明基材の一方の面に、前記組成物を塗布、乾燥して反射防止層を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルムの製造方法。
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JP2018135481A (ja) * 2017-02-23 2018-08-30 三菱ケミカル株式会社 硬化性組成物及び膜

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