JP5165114B2 - 太陽電池モジュール用コーティング剤、並びに太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール用コーティング剤、並びに太陽電池モジュール及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、太陽電池モジュール用コーティング剤、並びに太陽電池モジュール及びその製造方法に関する。
太陽電池モジュールの受光面側表面は、一般的に強化ガラス等のガラスにより保護されているが、この保護ガラスの透過率(反射率)は、光電変換効率に多大な影響を与えることが知られている。
保護ガラスの屈折率n2(n2=1.5)、空気の屈折率n1(n1=1)とすると、光が保護ガラスに対して垂直に入射するときの反射率R(R=(n1−n2)/(n1+n2))は4%と大きい。そのため、この保護ガラスにおける反射率を低減することが重要であり、保護ガラスの表面に低屈折率の薄膜からなる反射防止膜を形成することが必要とされている。また、適切な厚さ(d=λ/4n3,λ=波長,n3=反射防止膜の屈折率)の反射防止膜を形成することができれば、保護ガラスと反射防止膜との界面において反射光の位相を逆転させて打ち消し合わせることで、反射率を低減することができる。しかし、屈折率は物質固有の値であるため、反射防止膜の材料を適切に選択することが前提となる。さらに、太陽電池モジュールは、屋外で使用されることが多いため、反射防止膜は、耐摩耗性や耐候性が高く、紫外線を含む太陽光の波長範囲において透過率が高い材料から形成されることが好ましい。
上記のような要求を満たす反射防止膜としては、シリカやフッ化マグネシウムの多孔性薄膜、及びフッ素樹脂を主体とする薄膜が知られている。しかしながら、シリカやフッ化マグネシウムの多孔質薄膜は、耐摩耗性に優れた薄膜を形成するために高温焼成等の処理が必要である。また、フッ素樹脂を主体とする薄膜は、樹脂自体が高価であると共に、特殊な溶剤を用いて作製する必要がある。よって、これらの薄膜を太陽電池モジュールの反射防止膜として適用することは、主にコスト面において不利である。
そこで、高温焼成や特殊な溶剤を不要とし、コスト面において有利な反射防止膜の形成方法が研究されている。
例えば、特許文献1では、特定の金属アルコキシドオリゴマーを二酸化ケイ素のバインダとして用いた反射防止膜が提案されている。この反射防止膜は、従来の焼成温度(約500℃)よりも低温(150〜250℃)で形成することができ、且つ反射防止効果に優れている。
また、特許文献2では、金属酸化物ゾル及び金属酸化物微粒子を含む塗布液から形成された反射防止膜が提案されている。
特開2007−286554号公報 特開2004−233613号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、約500℃の高温焼成は必要でないものの、依然として150〜250℃の焼成が必要であり、十分なコスト削減効果が得られない。
また、特許文献2の方法で得られる反射防止膜は、透明性に劣り、所望の反射率低減効果が得られないと共に、耐磨耗性も十分でない。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、反射率低減効果、耐摩耗性及び耐候性に優れた反射防止膜を室温で形成し得る太陽電池モジュール用コーティング剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、低コストで製造可能な、光電変換効率に優れた太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記のような問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のシリカ微粒子と特定の低屈折率樹脂粒子とを特定の割合で水性媒体中に分散してなるコーティング剤が、太陽電池モジュールの反射防止膜の形成に有用であることを見出した。
すなわち、本発明は、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)と、屈折率が1.36以下の低屈折率樹脂粒子(B)とを水性媒体中に分散してなる太陽電池モジュール用コーティング剤であって、固形分が5質量%以下であり、且つ固形分中の前記シリカ微粒子(A)と前記低屈折率樹脂粒子(B)との質量比(シリカ微粒子(A)/低屈折率樹脂粒子(B))が、20/80を超え70/30未満であることを特徴とする太陽電池モジュール用コーティング剤である。
また、本発明は、受光面側表面に反射防止膜が形成された太陽電池モジュールであって、前記反射防止膜は、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)からなるシリカ膜に屈折率が1.36以下の低屈折率樹脂粒子(B)が分散されており、且つ前記シリカ微粒子(A)と前記低屈折率樹脂粒子(B)との質量比(シリカ微粒子(A)/低屈折率樹脂粒子(B))が、20/80を超え70/30未満であることを特徴とする太陽電池モジュールである。
さらに、本発明は、太陽電池モジュールの受光面側表面に上記の太陽電池モジュール用コーティング剤を塗布した後、室温中、0.5m/秒以上30m/秒以下の気流速度下で乾燥させることにより反射防止膜を形成すること特徴とする太陽電池モジュールの製造方法である。
また、本発明は、太陽電池モジュールの受光面側表面に、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)を水性媒体中に分散してなる固形分が5質量%以下の分散液を塗布して乾燥させることにより反射防止膜の第1層を形成する工程と、前記反射防止膜の第1層上に、上記の太陽電池モジュール用コーティング剤を塗布した後、室温中、0.5m/秒以上30m/秒以下の気流速度下で乾燥させることにより反射防止膜の第2層を形成する工程とを含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法である。
また、本発明は、太陽電池モジュールの受光面側表面に、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)、並びに過酸化物、過塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩及び過ヨウ素酸塩からなる群から選択される1種以上の酸化剤(D)を水性媒体中に含む固形分が5質量%以下の分散液を塗布して乾燥させることにより反射防止膜の第1層を形成する工程と、前記反射防止膜の第1層上に、上記の太陽電池モジュール用コーティング剤を塗布した後、室温中、0.5m/秒以上30m/秒以下の気流速度下で乾燥させることにより反射防止膜の第2層を形成する工程とを含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法である。
本発明によれば、反射率低減効果、耐摩耗性及び耐候性に優れた反射防止膜を室温で形成し得る太陽電池モジュール用コーティング剤を提供することができる。また、本発明によれば、低コストで製造可能な、光電変換効率に優れた太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することができる。
太陽電池モジュールの基本構造の断面図である。 保護ガラス上に形成された反射防止膜の拡大断面図である。 保護ガラス上に形成された反射防止膜の拡大断面図である。
実施の形態1.
本実施の形態の太陽電池モジュール用コーティング剤(以下、単に「コーティング剤」という)は、シリカ微粒子(A)と低屈折樹脂粒子(B)とを水性媒体中に分散してなる。
シリカ微粒子(A)は、コーティング剤を塗布及び乾燥すると多孔質のシリカ膜を形成する。このシリカ膜は、微小な空隙を有するため透明である。また、このシリカ膜の屈折率は、低屈折率微粒子(B)の屈折率と同程度に低いため(SiO2の屈折率:1.45、空隙率が20%のシリカ膜の屈折率:約1.35)、当該コーティング剤から形成されるコーティング膜(反射防止膜)の屈折率を低下させることが可能となる。
シリカ微粒子(A)の平均粒径は、水中に分散させて動的光散乱法で測定した場合に15nm以下、好ましくは12nm以下、より好ましくは4nm以上10nm以下である。この範囲の平均粒径を有するシリカ微粒子(A)をコーティング剤に含有させることで、コーティング剤を塗布及び乾燥させた際にシリカ微粒子(A)が凝集し易くなり、コーティング剤の固化が室温でも容易になる。また、コーティング剤中で平衡して溶存するシリカ成分が増えるため、特別なバインダを配合しなくても、溶存したシリカ成分がバインダとして働き、所望の強度を有する反射防止膜を室温でも形成することができる。シリカ微粒子(A)の平均粒径が15nmを超えると、所望の強度が得られず、反射防止膜の耐摩耗性を向上させることができない。
なお、シリカ微粒子(A)は、上記範囲の平均粒径を有していれば粒径分布が広くてもかまわない。
低屈折率樹脂粒子(B)は、反射防止膜の耐摩耗性を向上させると共に、反射防止膜の低屈折率化に寄与する成分である。低屈折率樹脂粒子(B)は、1.36以下の屈折率を有する樹脂粒子を意味し、単一の樹脂粒子のみならず、複数の樹脂粒子の混合物であることができる。また、低屈折率樹脂粒子(B)は、粒子内に微小空孔を有していてもよい。
低屈折率樹脂粒子(B)としては、特に限定されないが、例えば、フッ素樹脂粒子等が挙げられる。フッ素樹脂粒子は、屈折率が低いだけでなく、摩擦時の潤滑性、変形し易さ、及び耐候性等にも優れているため特に適切である。フッ素樹脂粒子としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン、屈折率1.35)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、屈折率1.34)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、屈折率1.34)等が挙げられ、安定性等に優れるPTFE、FEP及びPFAがより好ましい。
低屈折率樹脂粒子(B)の平均粒径は、特に限定されないが、水中に分散させて動的光散乱法で測定した場合、又はレーザー回折法により測定した場合に、好ましくは250nm以下、より好ましくは50nm以上250nm以下、最も好ましくは100nm以上230nm以下である。この範囲の平均粒径を有する低屈折率樹脂粒子(B)をコーティング剤に含有させることで、反射防止膜の耐摩耗性を向上させることができる。低屈折率樹脂粒子(B)の平均粒径が250nmを超えると、反射防止膜に凹凸が過剰に形成され、光散乱の原因となり、所望の反射率低減効果が得られないことがある。加えて、低屈折率樹脂粒子(B)が反射防止膜から脱離することがある。
低屈折率樹脂粒子(B)は、コーティング剤中に有機溶剤や可塑剤等を存在させることによって、コーティング剤の塗布及び乾燥時にその形状を変形させ、反射防止膜の過剰な凹凸を減らしたり、シリカ微粒子(A)からなるシリカ膜との馴染みを向上させることができる。すなわち、本実施の形態のコーティング剤は、上記の効果を得ることを目的として、有機溶剤や可塑剤等を含むことができる。
有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、メチレンクロライド、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸メチル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン、ギ酸エチル、2−プロパノール等が挙げられる。可塑剤としては、特に限定されないが、リン酸エステル、多価アルコールエステル、フタル酸エステル、クエン酸エステル、ポリエステル、脂肪酸エステル、多価カルボン酸エステル等が挙げられる。
コーティング剤における有機溶剤及び可塑剤の含有量は、特に限定されず、使用する成分の種類に応じて適宜調整すればよい。
コーティング剤中の固形分であるシリカ微粒子(A)及び低屈折率樹脂粒子(B)の濃度は、形成される反射防止膜の状態に多大な影響を与える。そのため、コーティング剤中の固形分の濃度は、5質量%以下、好ましくは4質量%以下、より好ましくは0.5質量%以上3質量%以下とする必要がある。固形分が5質量%を超えると、コーティング剤を塗布及び乾燥して形成された反射防止膜にクラックやムラが多く生じてしまい、不透明な膜となり易い。
固形分中のシリカ微粒子(A)と低屈折率樹脂粒子(B)との質量比(シリカ微粒子(A)/低屈折率樹脂粒子(B))は、20/80を超え70/30未満、好ましくは25/75以上65/35以下である。低屈折率樹脂粒子(B)が少なすぎると、反射防止膜中での低屈折率樹脂粒子(B)の密度が低くなりすぎてしまい、所望の耐摩耗性を有する反射防止膜が得られない。一方、低屈折率樹脂粒子(B)が多すぎると、薄膜化が難しくなる。
コーティング剤に含まれる水性媒体としては、特に限定されないが、水であることが好ましい。特に、シリカ微粒子(A)の分散安定性の観点から、ミネラル分が少ない水であることが好ましい。水に含まれるミネラル分の量が多いと、シリカ微粒子(A)が凝集して沈殿したり、形成される反射防止膜の強度や透明性が低下したりすることがある。それ故、脱イオン水を用いることが好ましい。ただし、無機微粒子の凝集が生じない場合には、水道水等の使用も可能である。また、水の他にも、コーティング剤の安定性、塗布性及び乾燥性などを調整する観点から、水及び水と相溶する極性溶剤の混合物を用いることもできる
極性溶剤としては、例えば、エタノール、メタノール、2−プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、ジアセトンアルコール等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸セロソルブ、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類;メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン等のエーテル類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等のグリコールエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエステル類が挙げられる。
また、コーティング剤中の水性媒体の含有量は、特に限定されないが、一般に95.0〜99.5質量%である。
コーティング剤は、上記の成分に加えて、平均粒径が20nm以上50nm以下のシリカ微粒子(C)を固形分として含むことができる。このシリカ微粒子(C)をコーティング剤に含有させることで、シリカ膜の空隙率を高め、反射防止膜の反射率低減効果をより一層高めることができる。
シリカ微粒子(C)の含有量は、シリカ全体(シリカ微粒子(A)及び(B)の合計)に対して5質量%以上20質量%未満であることが好ましい。シリカ微粒子(C)の含有量が5質量%未満であると、シリカ微粒子(C)を含有させることによる効果が十分に得られないことがある。一方、シリカ微粒子(C)の含有量が20質量%以上であると、所望の強度を有する反射防止膜が得られないことがある。
コーティング剤は、コーティング剤の塗布性及び乾燥性や、反射防止膜の密着性等を向上させる観点から、界面活性剤や有機溶剤等を含むことができる。また、コーティング剤は、カップリング剤やシラン化合物を含むこともでき、これらを添加した場合には、上記の効果の他に、反射防止膜の透明性及び強度の向上効果を得ることができる。
界面活性剤としては、特に限定されず、例えば、各種のアニオン系又はノニオン系の界面活性剤が挙げられる。かかる界面活性剤の中でも、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロックポリマーやポリカルボン酸型アニオン系界面活性剤等の起泡性の低い界面活性剤が使用し易いため好ましい。
有機溶剤としては、特に限定されず、例えば、各種のアルコール系、グリコール系、エステル系、エーテル系等のものが挙げられる。
カップリング剤としては、特に限定されず、例えば、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ系、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等のメタクリロキシ系やメルカプト系、スルフィド系、ビニル系、ウレイド系等が挙げられる。
シラン化合物としては、特に限定されず、例えば、トリフルオロプロピルトリメトキシランやメチルトリクロロシラン等のハロゲン含有物、ジメチルジメトキシシランやメチルトリメトキシシラン等のアルキル基含有物、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン等のシラザン化合物、メチルメトキシシロキサン等のオリゴマー等が挙げられる。
これらの成分の含有量は、コーティング剤の特性を損なわない範囲であれば特に限定されず、選択した成分にあわせて適宜調整すればよい。
本実施の形態のコーティング剤は、コーティング剤の基材(例えば、プラスチック基材、ガラス基材など)に対する塗装性や、コーティング剤から形成される反射防止膜の基材に対する密着性を向上させる観点から、酸化剤(D)を含むことができる。
シリカ微粒子(A)と低屈折樹脂粒子(B)とを水性媒体中に分散してなるコーティング剤は、プラスチック基材のような疎水性表面や、表面汚染や各種の処理等によって親水性が低下した状態にあるガラス基材表面に対して塗装性が悪く、密着力が弱い場合がある。これは、シリカ微粒子(A)の親水性が高いこと、低屈折率樹脂粒子(B)自体は疎水性が高いが、コーティング剤中でその表面に界面活性剤が付着することによって親水性となっている場合があることに起因する。そのため、コーティング剤を当該基材に十分に塗装することができない場合や、コーティング剤から形成される反射防止膜が当該基材から剥がれ易い場合がある。
本実施の形態のコーティング剤では、酸化剤(D)を含有させることにより、コーティング剤又は反射防止膜中の界面活性剤を分解することができる。その結果、露出した疎水性の高い低屈折率樹脂粒子(B)の存在によって、疎水性の高いプラスチック基材や親水性が低下した状態にあるガラス基材に対するコーティング剤の塗装性、及び当該基材に対する反射防止膜の密着性が向上する。また、酸化剤(D)は、プラスチック基材やガラス基材の表面の有機物を分解して親水基を生成させる作用も有しており、この作用も塗装性や密着性をより一層向上させる要因となる。
なお、従来は、親水性のコーティング膜を疎水性のプラスチック基材や親水性が低下した状態にあるガラス基材に形成する場合、UV照射、コロナ放電処理、フレーム処理、クロム酸液やアルカリ液への浸漬などの前処理を行うことが通常であったが、酸化剤(D)を含むコーティング剤を用いることによって、この前処理を省略することが可能となる。
酸化剤(D)としては、特に限定されず、無機系酸化剤又は有機系酸化剤のいずれも使用することができる。その中でも、酸化剤(D)は、水溶性であり、且つ常温で有機物分解作用を有するものが好ましい。好ましい酸化剤(D)としては、過酸化物、過塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩及び過ヨウ素酸塩が挙げられる。これらは、単独又は2種以上を混合して用いることができる。
無機系酸化剤の具体例としては、過酸化水素;過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化カルシウム、過酸化バリウム、過酸化マグネシウム等の過酸化物;過塩素酸アンモニウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カリウム等の過塩素酸塩;塩素酸カリウム、塩素酸ナトリウム、塩素酸アンモニウム等の塩素酸塩;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;過リン酸カルシウム、過リン酸カリウム等の過リン酸塩;過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、過ヨウ素酸マグネシウム等の過ヨウ素酸塩が挙げられる。
有機系酸化剤の具体例としては、過酸化ハロゲンベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化アセチル、過酸化ジブチル、クメンヒドロぺルオキシド、ブチルヒドロぺルオキシド、ペルオキソ一炭酸塩、過酢酸ナトリウム、過酢酸カリウム、メタクロロ過安息香酸、過安息香酸tert−ブチル、過カルボン酸等が挙げられる。
酸化剤(D)の含有量は、低屈折率樹脂粒子(B)100質量部あたり、好ましくは0.1質量部以上25質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上10質量部以下である。酸化剤(D)の含有量が0.1質量部未満であると、低屈折率樹脂粒子(B)に付着する界面活性剤を十分に分解できないことがある。一方、酸化剤(D)の含有量が25質量部を超えると、シリカ微粒子(A)及び低屈折率樹脂粒子(B)の量が少なくなり、反射防止膜の形成が困難になることがある。
コーティング剤の製造方法としては、特に限定されず、水性媒体、シリカ微粒子(A)、低屈折率樹脂粒子(B)、及び任意成分を混合すればよい。また、例えば、シリカ微粒子(A)の水分散液、及び低屈折率樹脂粒子(B)の分散液(溶媒:水や有機溶剤など)を調製した後、これらの水分散液を混合してもよい。ここで、低屈折率樹脂粒子(B)は、原料としてモノマー成分を配合し、その後に重合させて高分子化してもよい。さらに、低屈折率樹脂粒子(B)の分散液は、分散性を高めるために、界面活性剤が添加されていてもよく、市販のものを使用してもよい。
なお、各成分の混合時には、上記した界面活性剤や各種無機塩等の分散剤を配合してもよい。また、混合は、必要に応じてホモジナイザーや、その他の分散装置を用いることにより、分散性をより一層高めることができる。
ただし、酸化剤(D)を用いる場合、低屈折率樹脂粒子(B)の凝集を防止する観点から、シリカ微粒子(A)及び低屈折率樹脂粒子(B)を水性媒体(例えば、脱イオン水)に加えて混合した後に、酸化剤(D)を配合することが好ましい。また、酸化剤(D)を用いる場合、酸化剤(D)の熱分解を防止する観点から、酸化剤を配合した後は40℃以下の温度でコーティング剤を保管し、2週間以内に使用することが好ましい。
このようにして製造されるコーティング剤は、反射率低減効果、耐摩耗性及び耐候性に優れた反射防止膜を室温で形成することができる。
実施の形態2.
本実施の形態の太陽電池モジュールは、上記のコーティング剤から形成された反射防止膜を受光面側表面に有する。
以下、本実施の形態の太陽電池モジュールの一例につき、図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態の太陽電池モジュールの基本構造の断面図を示す。図1において、太陽電池モジュールの基本構造は、所定の間隔をあけて配置された複数の太陽電池セル1と、複数の太陽電池セル1を接続する配線2と、太陽電池セル1及び配線2の全体を封入する透明樹脂3と、受光面側の透明樹脂3上に形成された保護ガラス5と、反対側の透明樹脂3上に形成された保護フィルム4と、保護ガラス5上に形成された反射防止膜6とから構成されている。そして、この基本構造の端部は、アルミフレーム等によって枠組みされている(図示していない)。
このような構成を有する太陽電池モジュールは公知であり、反射防止膜6を除き、公知の材料を用いて作製することができる。
反射防止膜6は、上記のコーティング剤を用いて保護ガラス5上に形成される。図2は、保護ガラス上に形成された反射防止膜6の拡大断面図を示す。図2において、反射防止膜6は、シリカ微粒子(A)からなるシリカ膜10と、シリカ膜10中に分散された低屈折率樹脂粒子(B)11とから構成されている。ここで、シリカ微粒子(A)と低屈折率樹脂粒子(B)11との質量比(シリカ微粒子(A)/低屈折率樹脂粒子(B))は、20/80を超え70/30未満である。
一般的に、シリカ微粒子(A)からなるシリカ膜10は、粒子間の結合力が弱いため、そのままでは十分な耐摩耗性を得られないが、この反射防止膜6では、シリカ膜10中に低屈折率樹脂粒子(B)11を分散させることで、耐摩耗性を付与している。すなわち、シリカ微粒子(A)と低屈折率樹脂粒子(B)11とを所定の質量比とすることにより、シリカ膜10中に分散した低屈折率樹脂粒子(B)11の一部が反射防止膜6の表面に露出する。この低屈折率樹脂粒子(B)11は、柔軟性が高く、反射防止膜6に潤滑性を与える。例えば、磨耗が生じるような物体が接触しても、低屈折率樹脂粒子(B)11が物体に優先的に接触し、物体を滑らせることで磨耗を低減し、反射防止膜6の損傷を防止する。
なお、大きな物体と接触した際の耐摩耗性は十分である一方で、微小な突起物等による引掻き傷等がシリカ膜10に生じ易い。しかし、太陽電池モジュール用の反射防止膜6においては、このような微小な引掻き傷等が問題になることはほとんどない。
また、低屈折率樹脂粒子(B)11は、屈折率が低いため、反射防止膜の屈折率を低下させる効果も与える。
反射防止膜6は、反射率低減効果を高めるために、2層構造とすることもできる。図3は、保護ガラス5上に形成された反射防止膜6(2層構造)の拡大断面図を示す。図3において、反射防止膜6は、シリカ微粒子(A)からなるシリカ膜12の第1層と、シリカ微粒子(A)からなるシリカ膜10中に低屈折率樹脂粒子(B)11が分散された第2層とから構成されている。ここで、第2層のシリカ微粒子(A)と低屈折率樹脂粒子(B)11との質量比(シリカ微粒子(A)/低屈折率樹脂粒子(B))は、20/80を超え70/30未満である。
この2層構造を有する反射防止膜6では、第1層の屈折率が第2層の屈折率よりも高いために、斜め方向から入射した光の進行方向を層界面の屈折によって保護ガラス5に対して垂直方向に近づけさせることができる。その結果、反射率低減効果をより一層高めることができる。
第1層のシリカ膜12は、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)を水中に分散してなる分散液を用いて形成することができる。この分散液中の固形分(シリカ微粒子(A))は5質量%以下である。また、この分散液は、保護ガラス5に対する塗布性や第1層のシリカ膜12の保護ガラス5に対する密着性を向上させる観点から、酸化剤(D)を含むことができる。なお、第1層上には、第2層が形成されるため、第1層には耐摩耗性は要求されない。それ故、第1層には低屈折率樹脂粒子(B)を分散させる必要はない。
反射防止膜6の厚さは、対象とする光の波長や、その入射角度等に依存するため、一義的に定義することは難しいが、所望の反射率低減効果を得る観点から、2nd=1/2λ(n:反射防止膜6の屈折率、d:反射防止膜6の膜厚、λ:入射光の波長)を満たす条件であることが好ましい。例えば、波長550nm、屈折率1.35の場合には、反射防止膜6の厚さは102nm程度とすることが好ましい。なお、本発明により得られる反射防止膜6は、低屈折率樹脂粒子(B)を分散させているため、微小な表面凹凸が形成されており、膜厚が局所的に異なっていることが多い。そのため、上記式の条件を満たす最適膜厚から外れたものでも、ある程度の反射率低減効果が得られる。
反射防止膜6の実用的な平均厚さは、50nm以上250nm以下であることが好ましい。また、反射防止膜6の実用的な厚さの上限は、より好ましくは200nm、最も好ましくは150nmである。反射防止膜6の平均厚さが50nm未満であると、低波長領域に限定されるため、所望の反射率低減効果が得られないことがある。一方、反射防止膜6の平均厚さが250nmを超えると、反射率低減効果が得られる膜厚部分が少なくなり、所望の反射率低減効果が得られないことがある。加えて、反射防止膜6中にクラックやボイド等の欠陥が生じ、白濁し易くなることがある。
このような構成を有する太陽電池モジュールは、反射率低減効果に優れた反射防止膜6を有しているので、光電変換効率に優れている。
実施の形態3.
本実施の形態の太陽電池モジュールの製造方法は、上記のコーティング剤を用い、室温にて反射防止膜6を形成する。
図2の構成を有する反射防止膜6を形成する場合、太陽電池モジュールの受光面側表面(すなわち、保護ガラス5)上に上記のコーティング剤を塗布した後、室温中、所定の気流速度下で乾燥させればよい。
コーティング剤の塗布方法としては、特に限定されず、公知の方法を用いればよい。塗布方法の例としては、スプレー、ロールコータ、浸漬、流しかけ等が挙げられる。
塗布したコーティング剤は、厚さムラの発生防止、低屈折率樹脂粒子(B)11の分散性の向上等の観点から、所定の気流速度下で乾燥させる。使用可能な気流としては、特に限定されず、例えば、空気を用いることができる。また、気流速度は、0.5m/秒以上30m/秒以下、好ましくは1m/秒以上25m/秒以下である。気流速度が0.5m/秒未満であると、乾燥速度が遅くなるため、乾燥時にシリカ微粒子(A)と低屈折率樹脂粒子(B)11とが分離し易くなり、低屈折率樹脂粒子(B)11がシリカ膜10中に均一に分散した反射防止膜6が得られない。一方、気流速度が30m/秒を超えると、気流の乱れによって厚さにムラが生じると共に、クラックやボイド等の欠陥が発生して反射防止膜6が白濁する。その結果、反射防止膜6の光透過性が損なわれる。
また、上記の気流速度は、形成される反射防止膜6の屈折率とも関係している。例えば、12nmの平均粒径を有するシリカ微粒子(A)の水分散液では、気流のない場合や気流速度が0.5m/秒未満の場合、実際に形成されるシリカ膜の屈折率は1.38程度となる。緻密なシリカ膜であれば、屈折率は1.46程度となるはずであるが、実際に形成されるシリカ膜では、様々な要因(例えば、微小な空隙の発生など)によって屈折率が小さくなったものと考えられる。しかし、気流のない場合や気流速度が0.5m/秒未満の場合、屈折率を十分に低下させることができず、所望の反射率低減効果が得られない。一方、気流速度を上記範囲とすると、シリカ膜の屈折率は、1.30〜1.35程度にまで低下させることができ、低屈折率樹脂粒子(B)の屈折率と同程度となる。
上記のような気流速度と反射防止膜6の各種性質との関係は、乾燥を室温(15℃〜35℃)で行なう際に見られる現象である。乾燥温度が15℃未満であると、上記範囲の気流速度であっても気流によるコーティング剤の流動が起こり易く、膜厚のムラが生じてしまい、均一な反射防止膜6を得ることが難しい。一方、乾燥温度が35℃を超えると、水分の蒸発が早すぎるため、膜厚のムラ等が生じてしまい、均一な反射防止膜6を得ることが難しい。
なお、反射防止膜6は、上記の室温での乾燥によって得られるが、加熱を行うことによって耐摩耗性をより一層向上させてもよい。加熱方法としては、特に限定されず、例えば、熱風や赤外線を用いることができる。加熱温度は、100℃に達する程度であれば十分であるが、150℃程度まで加熱することで、耐摩耗性を確実に高めることができる。
図3の構成を有する反射防止膜6(2層構造)を形成する場合、まず、太陽電池モジュールの受光面側表面(すなわち、保護ガラス5)に、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)を水性媒体中に分散してなる分散液を塗布して乾燥させることにより反射防止膜の第1層を形成する。ここで、この分散液の固形分は、5質量%以下である。また、保護ガラス5に対する塗布性や第1層のシリカ膜12の保護ガラス5に対する密着性を向上させる観点から、この分散液に酸化剤(D)を配合してもよい。また、分散液の塗布方法としては、特に限定されず、上述したような公知の方法を用いればよい。さらに、乾燥方法としては、特に限定されず、室温中で放置することによって乾燥させればよく、上記したような気流下で行なう必要もない。
次に、第1層上に、上記のコーティング剤を塗布した後、室温中、所定の気流速度下で乾燥させればよい。コーティング剤の塗布方法や乾燥方法は、上述した通りである。
このような太陽電池モジュールの製造方法は、反射率低減効果、耐摩耗性及び耐候性に優れた反射防止膜を室温で形成することができるので、光電変換効率に優れた太陽電池モジュールを低コストで製造することができる。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜4)
シリカ微粒子を含むコロイダルシリカを脱イオン水に加えて攪拌混合し、シリカ微粒子の水分散液を得た。この水分散液に、PTFEディスパージョン(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製、31JR)を加えて攪拌混合した後、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤)をさらに加えて攪拌混合することによって、表1の組成を有するコーティング剤を得た。なお、表中のシリカ微粒子及びPTFEの組成は、コーティング剤中の含有量である。また、コーティング剤中の界面活性剤の含有量は0.05質量%とした。
(比較例1〜5)
比較例1は、固形分の量、及びシリカ微粒子とPTFEとの質量比を所定の範囲外としたコーティング剤である。
比較例2は、シリカ微粒子とPTFEとの質量比を所定の範囲外としたコーティング剤である。
比較例3及び4は、PTFEを含有しないコーティング剤である。
比較例5は、平均粒径が所定の範囲外のシリカ微粒子を含むコーティング剤である。
これらの比較例のコーティング剤は、上記の実施例と同様の方法で調製した。
実施例1〜4及び比較例1〜5のコーティング剤を、ガラス板表面にスプレー塗布した後、室温中、所定の気流速度下で乾燥させた。このガラス板表面に形成されたコーティング膜について、以下の評価を行なった。
(透過率)
透過率は、分光光度計UV−3100PC(島津製作所製)を用い、ガラス板裏面に積分球を接触させ、波長600nmの光の透過量を測定することによって評価した。
ここで、比較としてガラス板自体の透過率を測定した結果、88.0%であった。
(耐摩耗性)
折り畳んで湿らせたガーゼを、2cm角の押し付け面でコーティング膜に押し付け、100g/cm2の荷重を加えながら、10cmの往復運動を行なった。往復100回目までは10回ごと、往復100回〜500回までは100回ごとに透過率を測定し、初期の透過率が半分以下になるまでの往復回数を耐摩耗性の指標とした。
これらの評価結果を表1に示す。
Figure 0005165114
表1の結果に示されているように、実施例1〜4のコーティング剤から形成されたコーティング膜は、透過率及び耐磨耗性が良好であり、反射防止膜としての使用に適している。
一方、固形分や、PTFEに対するシリカ微粒子の質量比が多すぎる比較例1のコーティング剤から形成されたコーティング膜は、ガラス板自体よりも透過率が低く、反射防止膜としての使用に適さない。また、PTFEに対するシリカ微粒子の質量比が少なすぎる比較例2のコーティング剤では、耐摩耗性が十分でなく、反射防止膜としての使用に適さない。同様に、PTFEを含まない比較例3及び4のコーティング剤、及び平均粒径が大きすぎるシリカ微粒子を用いた比較例5のコーティング剤から形成されたコーティング剤でも、耐摩耗性が十分でなく、反射防止膜としての使用に適さない。
(実施例5〜7及び比較例6〜8)
平均粒径5nmのシリカ微粒子を含むコロイダルシリカを脱イオン水に加えて攪拌混合し、シリカ微粒子の水分散液を得た。次に、平均粒径180nmのPTFE粉末(旭硝子株式会社製、L173J)及び界面活性剤(DIC株式会社製、F−410)を脱イオン水に加え、分散装置(吉田機械興業株式会社製、ナノマイザー)を用いて分散させ、PTFE粉末の水分散液を得た。そして、シリカ微粒子の水分散液とPTFE粉末の水分散液とを攪拌混合し、さらに2−プロパノールを加えて攪拌混合することによってコーティング剤を得た。ここで、コーティング剤中のシリカ微粒子の含有量は1.0質量%、PTFEの含有量は0.4質量%、界面活性剤の含有量は0.1質量%、2−プロパノールの含有量は10質量%とした。
得られたコーティング剤を、ガラス板表面にスプレー塗布した後、室温中、所定の気流速度下で乾燥させた。乾燥条件(気流速度及び乾燥温度)を種々変えて形成したコーティング膜について、上記と同様にして透過率及び耐磨耗性を評価した。その結果を表2に示す。
Figure 0005165114
表2の結果に示されているように、実施例5〜7の乾燥条件で乾燥させたコーティング膜は、透過率及び耐磨耗性が良好であり、反射防止膜としての使用に適している。
一方、気流下で乾燥させなかった比較例6のコーティング膜は、耐摩耗性が十分でなかった。また、気流速度が速すぎる条件で乾燥させた比較例7のコーティング膜は、白濁すると共にムラも多く、透過率が低かった。なお、比較例7では、透過率が低かったため、耐摩耗性については測定しなかった。さらに、乾燥温度が高すぎる条件で乾燥させた比較例8のコーティング膜についても、耐摩耗性が十分でなかった。
(実施例8〜9)
実施例8〜9では、2種類のシリカ微粒子を含有するコーティング剤を調製した。
具体的には、シリカ微粒子を含むコロイダルシリカを脱イオン水に加えて攪拌混合し、シリカ微粒子の水分散液を得た。この水分散液に、PTFEディスパージョン(旭硝子株式会社製、AD911)を加えて攪拌混合することによって、表3の組成を有するコーティング剤を得た。なお、表中のシリカ微粒子及びPTFEの組成は、コーティング剤中の含有量である。
得られたコーティング剤を、ガラス板表面にスプレー塗布した後、室温中、所定の気流速度下で乾燥させた。このガラス板表面に形成されたコーティング膜について、上記と同様にして透過率及び耐磨耗性を評価した。その結果を表3に示す。
Figure 0005165114
表3の結果に示されているように、2種類のシリカ微粒子を含有する実施例8〜9のコーティング剤から形成されるコーティング膜についても、透過率が高く、また耐磨耗性も良好であり、反射防止膜としての使用に適している。
(実施例10〜11)
実施例10〜11では、2層構造のコーティング膜を形成した。
第1層を形成するためのコーティング剤(シリカ微粒子の水分散液)は、シリカ微粒子を含むコロイダルシリカを脱イオン水に加えて攪拌混合することによって得た。
第2層を形成するためのコーティング剤は、実施例1〜4と同様にして得た。
これらのコーティング剤の組成を表4に示す。なお、表中のシリカ微粒子及びPTFEの組成は、各コーティング剤中の含有量である。
第1層を形成するためのコーティング剤を、ガラス板表面にスプレー塗布した後、室温(25℃)で静置することによって第1層を形成した。
次に、第2層を形成するためのコーティング剤を、第1層上にスプレー塗布した後、室温(25℃)中、2m/秒の気流速度下で乾燥させた。
このガラス板表面に形成された2層構造のコーティング膜について、上記と同様にして透過率及び耐磨耗性を評価した。その結果を表4に示す。
Figure 0005165114
表4の結果に示されているように、2層構造を有する実施例10〜11のコーティング膜についても、透過率が高く、耐摩耗性にも優れており、反射防止膜としての使用に適している。
(実施例12〜14)
シリカ微粒子を含むコロイダルシリカを脱イオン水に加えて攪拌混合し、シリカ微粒子の水分散液を得た。この水分散液に、PTFEディスパージョン(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製、31JR)を加えて攪拌混合した後、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤)、及び酸化剤をさらに加えて攪拌混合することによって、表5の組成を有するコーティング剤を得た。なお、表中のシリカ微粒子、PTFE及び酸化剤の組成は、コーティング剤中の含有量である。また、コーティング剤中の界面活性剤の含有量は0.05質量%とした。
実施例12〜14のコーティング剤、及びこれらのコーティング剤の比較として、酸化剤を配合していない実施例1のコーティング剤を、ガラス板表面にスプレー塗布した後、25℃、12m/秒の気流下で乾燥させた。このガラス板表面に形成されたコーティング膜について、上記と同様にして透過率及び耐磨耗性を評価した。ただし、耐摩耗性については、100g/cm2の加重による試験に加えて、250g/cm2の加重による試験も行った。
これらの結果を表5に示す。なお、表5中、250g/cm2の加重による耐磨耗性の試験結果を、耐摩耗性(強)として表す。
Figure 0005165114
表5の結果に示されているように、酸化剤を配合した実施例12〜14のコーティング剤から形成されたコーティング膜は、酸化剤を配合していない実施例1のコーティング剤から形成されたコーティング剤と同等以上の透過率及び耐磨耗性を有しており、反射防止膜としての使用に適している。特に、実施例12〜14のコーティング剤から形成されたコーティング膜は、加重を大きくした耐磨耗性の試験において、実施例1のコーティング剤から形成されたコーティング剤よりも良好な結果が得られており、酸化剤の添加によって耐摩耗性が向上することがわかった。
以上の結果からわかるように、本発明によれば、反射率低減効果、耐摩耗性及び耐候性に優れた反射防止膜を室温で形成し得る太陽電池モジュール用コーティング剤を提供することができる。また、本発明によれば、低コストで製造可能な、光電変換効率に優れた太陽電池モジュール及びその製造方法を提供することができる。
なお、本国際出願は、2009年7月8日に出願した日本国特許出願第2009−161503号に基づく優先権を主張するものであり、この日本国特許出願の全内容を本国際出願に援用する。

Claims (14)

  1. 平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)と、屈折率が1.36以下の低屈折率樹脂粒子(B)とを水性媒体中に分散してなる太陽電池モジュール用コーティング剤であって、
    固形分が5質量%以下であり、且つ固形分中の前記シリカ微粒子(A)と前記低屈折率樹脂粒子(B)との質量比(シリカ微粒子(A)/低屈折率樹脂粒子(B))が、20/80を超え70/30未満であることを特徴とする太陽電池モジュール用コーティング剤。
  2. 前記低屈折率樹脂粒子(B)は、250nm以下の平均粒径を有することを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール用コーティング剤。
  3. 前記低屈折率樹脂粒子(B)は、フッ素樹脂粒子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール用コーティング剤。
  4. 平均粒径が20nm以上50nm以下のシリカ微粒子(C)をさらに含み、前記シリカ微粒子(A)及び(C)の合計に対して、前記シリカ微粒子(C)が5質量%以上20質量%未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用コーティング剤。
  5. 過酸化物、過塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩及び過ヨウ素酸塩からなる群から選択される1種以上の酸化剤(D)を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用コーティング剤。
  6. 受光面側表面に反射防止膜が形成された太陽電池モジュールであって、
    前記反射防止膜は、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)からなるシリカ膜に屈折率が1.36以下の低屈折率樹脂粒子(B)が分散されており、且つ前記シリカ微粒子(A)と前記低屈折率樹脂粒子(B)との質量比(シリカ微粒子(A)/低屈折率樹脂粒子(B))が、20/80を超え70/30未満であることを特徴とする太陽電池モジュール。
  7. 前記低屈折率樹脂粒子(B)は、250nm以下の平均粒径を有することを特徴とする請求項6に記載の太陽電池モジュール。
  8. 前記低屈折率樹脂粒子(B)は、フッ素樹脂粒子であることを特徴とする請求項6又は7に記載の太陽電池モジュール。
  9. 前記シリカ膜は、平均粒径が20nm以上50nm以下のシリカ微粒子(C)をさらに含み、前記シリカ微粒子(A)及び(C)の合計に対して、前記シリカ微粒子(C)が5質量%以上20質量%未満であることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  10. 前記反射防止膜は、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)からなるシリカ膜の第1層と、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)からなるシリカ膜に屈折率が1.36以下の低屈折率樹脂粒子(B)が分散されており、且つ前記シリカ微粒子(A)と前記低屈折率樹脂粒子(B)との質量比(シリカ微粒子(A)/低屈折率樹脂粒子(B))が、20/80を超え70/30未満の第2層とから構成されていることを特徴とする請求項6〜9のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  11. 前記反射防止膜は、50nm以上250nm以下の平均厚さを有することを特徴とする請求項6〜10のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール。
  12. 太陽電池モジュールの受光面側表面に請求項1〜5のいずれか一項の太陽電池モジュール用コーティング剤を塗布した後、室温中、0.5m/秒以上30m/秒以下の気流速度下で乾燥させることにより反射防止膜を形成すること特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  13. 太陽電池モジュールの受光面側表面に、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)を水性媒体中に分散してなる固形分が5質量%以下の分散液を塗布して乾燥させることにより反射防止膜の第1層を形成する工程と、
    前記反射防止膜の第1層上に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用コーティング剤を塗布した後、室温中、0.5m/秒以上30m/秒以下の気流速度下で乾燥させることにより反射防止膜の第2層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
  14. 太陽電池モジュールの受光面側表面に、平均粒径が15nm以下のシリカ微粒子(A)、並びに過酸化物、過塩素酸塩、塩素酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩及び過ヨウ素酸塩からなる群から選択される1種以上の酸化剤(D)を水性媒体中に含む固形分が5質量%以下の分散液を塗布して乾燥させることにより反射防止膜の第1層を形成する工程と、
    前記反射防止膜の第1層上に、請求項1〜4のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール用コーティング剤を塗布した後、室温中、0.5m/秒以上30m/秒以下の気流速度下で乾燥させることにより反射防止膜の第2層を形成する工程と
    を含むことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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