JP2014154517A - 切替装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチック磁石を保護する構造を有した切替装置を提供する。
【解決手段】切替装置(10、11)は、固定部材(2a、2b)の接点(S、S)に可動部材(3)を接離させることによって電気の導通と遮断とを切り替える瞬間に発生するアークの方向と、直交する方向に磁界を発生させる磁石(1a、1b)を備え、当該アークに力を作用させることによって当該アークを拡散させる切替装置であり、磁石(1a、1b)は、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石である。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定部材の接点に可動部材を接離させることによって電気の導通と遮断とを切り替える切替装置に関するものである。
固定接点に可動接点を接離させることによって電気の導通と遮断とを制御するスイッチは、古くから普及している。当該スイッチにおいて、主に可動接点が固定接点から離れる瞬間に、アーク(可動接点の表面と固定接点の表面との空隙を電流が移動する放電現象をいう)が発生する。アークが発生することによって上記表面の材質が劣化するため、スイッチの寿命が縮まるという問題が、従来から広く認識されていた。
上記問題を解決するために、上記電流が移動する方向と直交する方向に磁界を発生させ、アークを構成する電子に力を作用させることによって、当該アークの拡散を促す技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、可動接点が移動する方向と交差する方向に、固定接点と可動接点とが接触する箇所に磁界を生じる磁石を、固定位置に設けたスイッチが開示されている。また、下記特許文献2には、アークに対して85mT以上の磁束密度で印加する磁石を備えた磁気消弧式スイッチ装置が開示されている。
特開昭57−84520号公報(1982年5月26日公開) 特開2004−178953号公報(2004年6月24日公開)
上記特許文献1または2に開示された従来の技術は、金属磁石を用いて磁界を発生させることが前提であった。一方で、コストダウンを図ったり、スイッチを軽量化したりする目的で、上記金属磁石に代えてプラスチック磁石を用いることが考えられる。しかし、アークにより発生する熱によって、プラスチック磁石の表面が溶解するという新たな問題を、この代替は引き起こす。アークによって発生する熱の温度は、金属の融点より低いが、プラスチックの融点より高いことが原因である。
図10に基づいて、プラスチック磁石の表面が溶解することにより、スイッチの性能が劣化することを説明する。図10は、125ボルト・6アンペアの誘導負荷のもと、時定数を7ミリ秒に設定した場合、10万回スイッチを導電状態から遮断状態に切り替えるという実験の前後において、金属磁石を備えたスイッチとプラスチック磁石を備えたスイッチとが電流を遮断するためにそれぞれ要する時間(遮断時間)を比較したグラフである。
図10に示されるように、金属磁石はその表面が溶解しないため、試験の前後で遮断時間は変化しない。一方、従来のプラスチック磁石はその表面が溶解するため、試験後に遮断時間の平均値が顕著に増加し、当該遮断時間の分散も著しく大きくなる。これは、表面の溶解によって磁力が弱くなることにより、アークを拡散させる性能が落ちるためである。これにより、スイッチの性能も劣化する。
また、スイッチを小型化するためにアークが発生する位置に磁石を近づけて配置した場合や、より高負荷の電気を遮断する用途でスイッチが用いられる場合は、当該磁石がアークによる熱の影響をより強く受けるため、上記新たな問題は一層深刻になる。こうした問題により、アークを拡散させるための磁石として金属磁石を用いることは、当業者が共通に認識する当然の前提として存在したため、プラスチック磁石を用いること自体が、当業者にとって想到困難な構成であった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、プラスチック磁石に金属材料を露出させることにより、当該プラスチック磁石を保護する構造を有した切替装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る切替装置は、
(1)固定部材の接点に可動部材を接離させることによって電気の導通と遮断とを切り替える瞬間に発生するアークの方向と、直交する方向に磁界を発生させる磁石を備え、当該アークに力を作用させることによって当該アークを拡散させる切替装置であって、
(2)前記磁石は、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石である。
前述したように、アークを拡散させるための磁石として、プラスチック磁石は用いられてこなかった。アークにより発生する熱によってプラスチック磁石の表面が溶解するという問題により、上記磁石として金属磁石を用いることが当然の前提として存在し、上記問題を克服するための工夫が検討されてすらこなかったためである。
本発明の一態様に係る切替装置は、上記磁石としてプラスチック磁石を用いる。ただし、当該プラスチック磁石は、その表面に金属を露出させている。これにより、当該プラスチック磁石は保護されるため、上記切替装置は、アークによる熱によっても磁石の表面が溶解しないようにできる。
また、本発明の一態様に係る切替装置では、
(1)前記磁石は、プラスチック樹脂を配合する割合を所定の範囲におさめることにより、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石でよい。
すなわち、上記切替装置は、樹脂の配合量が所定量に制御されたプラスチック磁石を用いることによって、磁石が本来有する金属としての性質(融点が高い性質)を当該磁石の表面に現出させる。ここで、エポキシ系樹脂(プラスチック樹脂)を配合したネオジムボンド磁石(ネオジムプラスチック磁石)や、ナイロン系樹脂(ナイロン12などのプラスチック樹脂)を配合した金属粉末(サマリウム鉄窒素など)のフェライト系磁石などを、上記プラスチック磁石として用いることができる。
これにより、当該プラスチック磁石は保護されるため、上記切替装置は、アークによる熱によっても磁石の表面が溶解しないようにできる。
また、本発明の一態様に係る切替装置では、
(1)前記磁石は、前記割合を5%以下におさめたことにより、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石でよい。
製造コストやアークの熱に対する耐久性などを勘案すると、上記磁石に配合するプラスチック樹脂の割合は、5%以下が好ましいことが実験的に分かっている。したがって、当該プラスチック磁石は保護されるため、上記切替装置は、アークによる熱によっても磁石の表面が溶解しないようにできる。
また、本発明の一態様に係る切替装置では、
(1)前記磁石は、所定の金属による遮熱板を形成することにより、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石でよい。
これにより、上記磁石は上記遮熱板によって保護されるため、上記切替装置は、アークによる熱によっても磁石の表面が溶解しないようにできる。
また、本発明の一態様に係る切替装置では、
(1)前記磁石は、当該磁石に前記金属をインサート成形して当該金属による遮熱板を形成することにより、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石でよい。
これにより、上記磁石は上記金属により密着した状態で上記遮熱板により保護されるため、上記切替装置は、アークによる熱によっても磁石の表面が溶解しないようにできる。
また、本発明の一態様に係る切替装置では、
(1)前記遮熱板の内壁にカエリを設け、前記磁石の表面に当該カエリに対応する窪みを形成することによって、前記磁石と当該遮熱板とを一体化させてよい。
これにより、上記磁石と上記遮熱板との密着性が向上するため、切替装置の生産性を向上させることができる。
また、本発明の一態様に係る切替装置では、
(1)前記遮熱板の内壁に打ち抜き穴を設け、前記磁石の表面に当該打ち抜き穴に対応する突起を形成することによって、前記磁石と当該遮熱板とを一体化させてよい。
これにより、上記磁石と上記遮熱板との密着性が向上するため、切替装置の生産性を向上させることができる。
本発明の一態様に係る切替装置によれば、前記磁石は、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石である。したがって、本発明の一態様に係る切替装置は、アークによる熱によっても磁石の表面が溶解しないようにできるという効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係るスイッチの要部構成を示すブロック図である。 上記スイッチの外観を表した模式図である。 上記スイッチの内部の構造を示す断面図であり、(a)は、図2におけるA−A線矢視断面図、(b)は、図2におけるB−B線矢視断面図である。 上記スイッチの内部の構造を拡大して示す断面図であり、(a)は、図3の(a)において点線で描かれた円の内部を拡大して示し、(b)は、図3の(b)において点線で描かれた円の内部を拡大して示す。 (a)は、エポキシ系樹脂の配合量を2%(9サンプルの平均配合量は1.96%、配合量の標準偏差は0.03%)としたネオジボンドの各サンプルにおける配合量を示す表であり、(b)は、ナイロン系樹脂の配合量を10%(6サンプルの平均配合量は10.09%、配合量の標準偏差は0.07%)としたサマ鉄フェライトの各サンプルにおける配合量を示す表である。 125ボルト・6アンペアの誘導負荷のもと、時定数を7ミリ秒に設定した場合、10万回スイッチを導電状態から遮断状態に切り替えるという実験の前後において、金属磁石を備えたスイッチと樹脂の配合量を所定の最適量に制御したプラスチック磁石を備えた上記スイッチとが電流を遮断するためにそれぞれ要する時間を比較したグラフである。 磁石と遮熱板とを一体化させる構造の一例を示す模式図であり、(a)は、バーリング加工によって両者を一体化させる場合の上記遮熱板の構造であり、(b)は、打ち抜き加工によって両者を一体化させる場合の上記遮熱板の構造であり、(c)は、(b)に示されるような打ち抜き加工を行った場合の上記遮熱板の外観を示す。 80℃の環境下で96時間放置するという試験という試験の前後において、磁石の寸法、外観、および磁束密度の変化を示す表である。 (a)は、一般的なプラスチック磁石と所定の金属をプレス加工した部品とをアッセンブリ(組み立て)することで、耐熱性を高めた磁石を示し、(b)は、アークを避けるように、その影響を受けやすい部分の表面をくり抜き加工した磁石を示す。 従来のスイッチを10万回切り替えるという実験の前後において、金属磁石を備えたスイッチとプラスチック磁石を備えた従来のスイッチとが電流を遮断するためにそれぞれ要する時間(遮断時間)を比較したグラフである。
〔第1の実施の形態〕
図1〜図6に基づいて、本発明の第1の実施の形態を詳細に説明する。まず、図1に基づいて、スイッチ10の構成を説明する。図1は、スイッチ10の要部構成を示す模式図である。なお、スイッチ10の全体と図1が示す要部との関係は、図2〜図4を参照して後述する。
スイッチ(切替装置)10は、固定部材2aの接点Sまたは固定部材2bの接点Sに可動部材3を接離させることにより、電気の導通と遮断とを切り替える切替装置である。スイッチ10は、磁石1a、固定部材2a、固定部材2b、および可動部材3を備えている。
可動部材3は、電導性を有する金属で作られた細板状の部材である。当該可動部材の一方の端部(以下では「可動端部」と称する)が接点Sまたは接点Sにおいてそれぞれ固定部材2aまたは固定部材2bに接離するように、固定された他方の端部(以下では「固定端部」と称する)を支点として、可動端部が接点Sと接点Sとの間を動く。なお、上記可動端部が接点Sにおいて固定部材2aに接触しているとき、可動部材3の上記固定端部から固定部材2aに向かって電気が流れる。したがって、可動端部が接点Sから乖離してSに向かって動く瞬間に、接点SからSに向かってアークが発生し、可動端部が接点Sから乖離してSに向かって動く瞬間に、接点SからSに向かってアークが発生する。
固定部材2aおよび固定部材2bは、電導性を有する金属で作られた部材である。固定部材2aは細板状の形状を有し、スイッチ10の外枠4(図1には図示されていない、図3の(a)および(b)を参照)に固定されている。固定部材2bは、接点Sを含む側の端部が持ち上がるように、固定部材2aと同様の形状をもつ細板の中央部を、水平に対して約45度の角度で曲げた形状を有する。そして、可動部材3の可動端部を挟んで固定部材2aの一方端部(接点Sを含む側の端部)と固定部材2bの一方端部(接点Sを含む側の端部)とが対面するように、固定部材2bは外枠4に固定されている。
磁石1aは、アークが発生する向き(以下「アーク発生方向」と称する)と直交して当該磁石の磁界が現れるように、固定部材2aの上部(接点SからSに向かう方向の延長方向)に固定されたプラスチック磁石である。これにより、フレミングの左手の法則によって規定される力の向き(アーク発生方向とも磁界が発生する方向とも直交する方向、以下「消弧方向」という)に、アーク(詳細にはアークを構成する電子)が引っ張られるため、当該アークは持続することなく大気中に拡散する。なお、磁石1aの位置、磁極の向き、および磁石1aの形状は一例に過ぎず、アーク発生方向と直交して当該磁石の磁界が現れさえすれば、任意の位置、磁極の向き、および形状であってよい。
消弧方向に磁石1aは存在しないにもかかわらず、磁石1aの表面はアークによる熱の影響を受ける。アーク発生方向を弦として張る弧を描くように、放射状に広がる性質をアークが有するためである。したがって、前述した従来の技術において、金属磁石をプラスチック磁石に置き換えただけでは、当該プラスチック磁石の表面が溶解する。
そこで、スイッチ10が備えた磁石1aは、プラスチック磁石の金属成分を表面に露出させている。具体的には、エポキシ系樹脂(プラスチック樹脂)を約3%配合したネオジムボンド磁石(ネオジムプラスチック磁石、以下「ネオジボンド」と称する)や、ナイロン系樹脂(ナイロン12などのプラスチック樹脂)を約3%配合した金属粉末(サマリウム鉄窒素など)のフェライト系磁石(以下「サマ鉄フェライト」と称する)など、樹脂の配合量が所定の最適量(例えば、上記のように約3%)に制御されたプラスチック磁石を用いることによって、磁石が本来有する金属としての性質(融点が高い性質)を当該磁石の表面に現出させる。これにより、磁石1aの融点を上げ、アークによる熱によっても当該磁石の表面が溶解しないようにできる。
図2に基づいて、スイッチ10の外観を説明する。図2は、スイッチ10の外観を表した模式図である。図2に示されるように、スイッチ10は略直方体の形状を有する。スイッチ10の寸法は、用途に合わせて適宜変更できる。
図3に基づいて、スイッチ10の内部の構造を説明する。図3は、スイッチ10の内部の構造を示す断面図であり、(a)は、図2におけるA−A線矢視断面図、(b)は、図2におけるB−B線矢視断面図である。図3の(a)および(b)に示されるように、外枠4の内部に、図1に示される要部構成がそれぞれ配置されている。
図4に基づいて、スイッチ10の内部の構造をさらに説明する。図4は、スイッチ10の内部の構造を拡大して示す断面図であり、(a)は、図3の(a)において点線で描かれた円の内部を拡大して示し、(b)は、図3の(b)において点線で描かれた円の内部を拡大して示す。図4の(a)および(b)に示されるように、可動端部の先端が接点Sにおいて固定部材2aと接触することによって、電気が流れる。逆に、可動端部の先端が接点Sにおいて固定部材2bと接触することによって、電気が遮断される。なお、可動端部の先端と固定部材2aまたは固定部材2bとの接触に対応する電気の導通と遮断との関係は、逆であってもよい。
図5に基づいて、最適なプラスチック樹脂の配合量を説明する。図5の(a)は、エポキシ系樹脂の配合量を2%(9サンプルの平均配合量は1.96%、配合量の標準偏差は0.03%)としたネオジボンドの各サンプルにおける配合量を示す表であり、図5の(b)は、ナイロン系樹脂の配合量を10%(6サンプルの平均配合量は10.09%、配合量の標準偏差は0.07%)としたサマ鉄フェライトの各サンプルにおける配合量を示す表である。
図5の(a)に示されるように、樹脂の配合量を2%に制御したプラスチック磁石を磁石1aとして使用した場合、当該磁石の表面はアークの熱によって溶解しない(図6を参照して後で詳細に説明する)。一方、図5の(b)に示されるように、樹脂の配合量を10%に制御したプラスチック磁石を磁石1aとして使用した場合、当該磁石の表面はアークの熱によって溶解してしまう。したがって、複数サンプルの配合量の平均値が2%〜9%(特に、製造コストやアークの熱に対する耐久性などを勘案すると、5%以下が好ましい)であればよい。
図6に基づいて、スイッチ10の熱耐久性を説明する。図6は、125ボルト・6アンペアの誘導負荷のもと、時定数を7ミリ秒に設定した場合、10万回スイッチを導電状態から遮断状態に切り替えるという実験の前後において、金属磁石を備えたスイッチと磁石1aを備えたスイッチ10とが電流を遮断するためにそれぞれ要する時間(遮断時間)を比較したグラフである。
図6に示されるように、スイッチ10が備えた磁石1a(エポキシ系樹脂の配合量を2%としたネオジボンド)によれば、試験の前後で遮断時間は変化しない。すなわち、樹脂の配合量を所定の最適量に制御したプラスチック磁石を用いることによって、磁石が本来有する金属としての性質を当該磁石の表面に現出させた磁石1aは、アークによる熱に耐えられる。したがって、アークを拡散させる性能は落ちないため、スイッチ10はその性能を維持できる。
〔第2の実施の形態〕
図7〜図9に基づいて、本発明の第2の実施の形態を詳細に説明する。
スイッチ(切替装置)11は、スイッチ10と同様に、固定部材2aの接点Sまたは固定部材2bの接点Sに可動部材3を接離させることにより、電気の導通を制御する切替装置である。スイッチ11は、磁石1b、固定部材2a、固定部材2b、および可動部材3を備えている。すなわち、本実施の形態において、スイッチ11は、第1の実施の形態において説明した磁石1aの代わりに、磁石1bを備えている。前述したスイッチ10に含まれる構成と同一の構成には同一の符号を付すことにより説明を省略するため、以下では磁石1bのみを詳細に説明する。
磁石1bは、磁石1aと同様に、アーク発生方向と直交して当該磁石の磁界が現れるように、固定部材2aの上部(接点SからSに向かう方向の延長)に固定されたプラスチック磁石である。ただし、磁石1aとは異なり、磁石1bは樹脂の配合量を所定の最適量に制御したものである必要は必ずしもない。すなわち、例えば黄銅などの所定の金属に一般的なプラスチック磁石をインサート成形することによって金属部分をその表面に露出させたものを、磁石1bとして使用する。これにより、当該磁石は当該金属による遮熱板で覆われるため、アークによる熱によっても当該磁石の表面は溶解しない。
なお、磁石1bと上記遮熱板とをインサート成形する方法は、別個に生産したそれぞれを後から組み立てる方法よりも生産性が高い。当該組み立てに必要となる工数、およびそれぞれを生産するための設備を節減することができるからである。
図7に基づいて、磁石1bと遮熱板とを一体化させる構造を説明する。図7は、磁石1bと遮熱板とを一体化させる構造の一例を示す模式図であり、(a)は、バーリング加工によって両者を一体化させる場合の上記遮熱板の構造であり、(b)は、打ち抜き加工によって両者を一体化させる場合の上記遮熱板の構造である。また、図7の(c)は、図7の(b)に示されるような打ち抜き加工を行った場合の上記遮熱板の外観を示す。
図7の(a)に示されるように、上記遮熱板の内壁に突起状のカエリを設けるとともに、磁石1bの表面に当該カエリに対応する窪みを形成することによって、当該磁石と当該遮熱板とを一体化させるように、両者の密着性を高めることができる。
図7の(b)に示されるように、上記遮熱板の内壁に打ち抜き穴を設けるとともに、磁石1bの表面に当該打ち抜き穴に対応する突起を形成することによっても、当該磁石と当該遮熱板とを一体化させるように、両者の密着性を高めることができる。打ち抜き穴が設けられた遮熱板は、図7の(c)に示される外観を有する。
図8に基づいて、スイッチ11の熱耐久性を説明する。図8は、80℃の環境下で96時間放置するという試験の前後において、磁石1bの寸法、外観、および磁束密度の変化を示す表である。
図8に示されるように、試験の前後で磁石1bのそれぞれの評価項目(寸法、外観、および磁束密度)は、ほとんど変化していない。すなわち、所定の金属に一般的なプラスチック磁石をインサート成形することによって金属部分をその表面に露出させた磁石1bは、アークによる熱に耐えられる。したがって、アークを拡散させる性能は落ちないため、スイッチ11はその性能を維持できる。
〔その他の変形例〕
第2の実施の形態において、所定の金属(例えば黄銅)に一般的なプラスチック磁石をインサート成形することを説明した。しかし、金属によってプラスチック磁石の表面を保護することにより、金属部分をその表面に露出させる方法は、上記第2の実施の形態で説明した方法に限られない。
図9に基づいて、金属部分を磁石の表面に露出させる他の方法を説明する。図9の(a)は、一般的なプラスチック磁石と所定の金属をプレス加工した部品とをアッセンブリ(組み立て)することで、耐熱性を高めた磁石1bを示す。また、図9の(b)は、アークを避けるように、その影響を受けやすい部分の表面をくり抜き加工した磁石1bを示す。
図9の(a)に示されるように、所定の金属(例えば、黄銅など)をプレス加工した部品を一般的なプラスチック磁石(当該部品の形状に対応する加工が行われている)に嵌合させることによって金属部分をその表面に露出させたものを、磁石1bとして使用してもよい。あるいは、一般的なプラスチック磁石を金属メッキ(例えば、ニッケルメッキ)することによって金属部分をその表面に露出させたものを、磁石1bとして使用することもできる(不図示)。
図9の(b)に示されるように、アークを避けるように、その影響を受けやすい部分の表面をくり抜き加工することによって、磁石の耐熱性を向上させることもできる。
なお、本発明は、上述した第1の実施の形態または第2の実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、それぞれの実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成できる。
例えば、樹脂の配合量が所定の最適量に制御されたプラスチック磁石に、所定の金属をインサート成形することによって、金属部分を磁石の表面に露出させてもよい(第1の実施の形態と第2の実施の形態との組み合わせ例)。これにより、磁石の耐熱性を一層向上させることができる。
本発明は、固定部材の接点に可動部材を接離させることによって電気の導通と遮断とを切り替える切替装置に、広く適用できる。
1a 磁石
1b 磁石
2a 固定部材
2b 固定部材
3 可動部材
10 スイッチ(切替装置)
11 スイッチ(切替装置)
接点
接点

Claims (7)

  1. 固定部材の接点に可動部材を接離させることによって電気の導通と遮断とを切り替える瞬間に発生するアークの方向と、直交する方向に磁界を発生させる磁石を備え、当該アークに力を作用させることによって当該アークを拡散させる切替装置であって、
    前記磁石は、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石であることを特徴とする切替装置。
  2. 前記磁石は、プラスチック樹脂を配合する割合を所定の範囲におさめることにより、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石であることを特徴とする請求項1に記載の切替装置。
  3. 前記磁石は、前記割合を5%以下におさめたことにより、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石であることを特徴とする請求項2に記載の切替装置。
  4. 前記磁石は、所定の金属による遮熱板を形成することにより、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の切替装置。
  5. 前記磁石は、当該磁石に前記金属をインサート成形して当該金属による遮熱板を形成することにより、当該磁石の表面に金属を露出させたプラスチック磁石であることを特徴とする請求項4に記載の切替装置。
  6. 前記遮熱板の内壁にカエリを設け、前記磁石の表面に当該カエリに対応する窪みを形成することによって、前記磁石と当該遮熱板とを一体化させたことを特徴とする請求項4または5に記載の切替装置。
  7. 前記遮熱板の内壁に打ち抜き穴を設け、前記磁石の表面に当該打ち抜き穴に対応する突起を形成することによって、前記磁石と当該遮熱板とを一体化させたことを特徴とする請求項4または5に記載の切替装置。
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