JP2014151419A - 研削ホイール - Google Patents
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Abstract
【課題】研削ホイールの取付け面に腐食が発生することを防止した研削ホイールを提供すること。
【解決手段】研削ホイール(45)は、チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削手段を構成する回転スピンドル(42)の一端に配設されるホイールマウント(44)に取り付ける取付け面を有するホイール基台(45a)と、ホイール基台(45a)の取付け面の反対面に環状に配設される研削砥石(45b)と、から構成され、ホイール基台(45a)の少なくとも取付け面に被膜(45d)が形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】研削ホイール(45)は、チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削手段を構成する回転スピンドル(42)の一端に配設されるホイールマウント(44)に取り付ける取付け面を有するホイール基台(45a)と、ホイール基台(45a)の取付け面の反対面に環状に配設される研削砥石(45b)と、から構成され、ホイール基台(45a)の少なくとも取付け面に被膜(45d)が形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、たとえば研削装置に搭載される研削ホイールに関する。
板状ワークなどの被加工物を研削する装置においては、研削手段におけるホイールマウントに研削ホイールをボルトで締結して取り付けている。そして、研削ホイールに装着された研削砥石が消耗すると、ボルトを緩めて研削ホイールをホイールマウントから取り外し、研削ホイールを交換している。
研削装置において、たとえば研削ホイールとホイールマウントとの接触部に、研削屑が混入した研削水が浸入すると、研削屑が固化して接触部に強固に付着し、ホイールマウントから研削ホイールを取り外すことが困難となる場合がある。そこで、特許文献1では、ホイールマウントの装着面にDLC(Diamond-Like Carbon)のコーティングを施して、研削屑がホイールマウントの装着面に付着することを防いでいる。
しかしながら、ホイールマウントの装着面にコーティングを施していても、研削ホイールにはコーティングが施されていないため、研削ホイールの取付け面に発生する腐食に起因して、ホイールマウントと研削ホイールとの取付け面に生じる微細な隙間に隙間腐食が発生し、この隙間腐食によって研削ホイールの取り外しが困難となる場合がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、研削ホイールの取付け面に腐食が発生することを防止した研削ホイールを提供することを目的とする。
本発明の研削ホイールは、チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削手段を構成する回転スピンドルの一端に配設されるホイールマウントに取り付ける取付け面を有するホイール基台と、該ホイール基台の該取付け面の反対面に環状に配設される研削砥石と、から構成される研削ホイールであって、該ホイール基台の少なくとも該取付け面に被膜を形成させたことを特徴とする。
この構成によれば、研削ホイールを構成するホイール基台の少なくとも取付け面に被膜を形成していることから、ホイール基台の金属表面が腐食作用に抵抗する状態となり、ホイール基台の腐食を防ぐことができる。したがって、研削ホイールの取付け面に腐食が発生することを防止することが可能となる。
本発明によれば、研削ホイールの取付け面に腐食が発生することを防止できる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係る研削ホイールが適用される研削装置の一例について図1を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る研削装置の一例を示す斜視図である。
以下、本発明の第1の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係る研削ホイールが適用される研削装置の一例について図1を参照して説明する。図1は、本実施の形態に係る研削装置の一例を示す斜視図である。
図1に示すように、研削装置1は、チャックテーブル3と研削手段4とを相対回転させることにより、チャックテーブル3が保持する被加工物としての板状ワークを研削するように構成されている。研削手段4は、研削ホイール45を備えて構成される。
研削装置1は、略直方体形状の基台2を有している。基台2の上面には、X軸方向に延在する矩形状の開口部21と、開口部21の後方に垂直に設けられたコラム22と、が配置されている。開口部21は、チャックテーブル3を支持するテーブル支持台23および蛇腹状の防塵カバー24で覆われている。コラム22は、直方体形状を有し、その前面に研削手段4が設けられている。
テーブル支持台23は、略正方形状を有し、チャックテーブル3を回転可能に支持する。また、テーブル支持台23は、図示しない駆動機構に接続されており、この駆動機構から供給される駆動力によって、開口部21内をスライド移動する。これにより、チャックテーブル3は、加工前の板状ワークを供給し、また、加工後の板状ワークを回収する載せ替え位置と、研削手段4と板状ワークとが対向する研削位置との間をスライド移動する。
防塵カバー24は、板状ワークの研削加工時に発生する研削屑などが基台2内へ侵入することを防止する。防塵カバー24は、テーブル支持台23の前面および後面に取り付けられるとともに、その移動位置に応じて伸縮可能に設けられている。
チャックテーブル3は、円盤形状を有し、図示しないチャック回転手段によって円盤中心を軸に回転可能に設けられている。チャックテーブル3の上面には、板状ワークを吸着保持する吸着面3aが設けられている。吸着面3aは、たとえば、ポーラスセラミック材により構成されており、基台2内に配置された図示しない吸引源に接続されている。
研削手段4は、スピンドルハウジング41と、スピンドルハウジング41に回転可能に設けられた円柱形状のスピンドル42と、を備えている。スピンドルハウジング41は概して円筒形状を有し、軸方向に貫通する軸孔41aを備えている。スピンドル42は、スピンドルハウジング41の軸孔41aに挿通されている。スピンドル42は、スピンドルハウジング41から突出した下端に設けられた円盤状のホイールマウント44を有している。
ホイールマウント44の下面には、研削ホイール45が取り付けられている。研削ホイール45は、ホイール基台45aと、ホイール基台45aの下端面外周に環状に配列された複数の研削砥石45bと、から構成されている。ホイール基台45aは、たとえば、アルミニウムなどの金属材料で構成される。研削砥石45bは、たとえば、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドやレンジボンドなどの結合剤で固めたダイヤモンド砥石で構成される。
研削砥石45bは、スピンドル42の駆動に伴ってZ軸まわりに高速回転する。そして、研削ホイール45と板状ワークとが平行な状態で、高速回転する研削砥石45bが板状ワークの表面に接触することにより、板状ワークの表面が研削される。
研削手段4は、コラム22に設けられた研削送り手段47によって駆動されて上下方向(Z軸方向)に移動可能に構成され、研削手段4とチャックテーブル3とを相対的に接近および離間させることが可能である。研削送り手段47は、ボールねじ式の移動機構によりコラム22に対して上下方向(Z軸方向)に移動するZ軸テーブル47aを有している。Z軸テーブル47aには、その前面側に取り付けられたスピンドルハウジング41を介して研削手段4が支持されている。
基台2内には、研削装置1の各部を統括制御する制御部5が設けられている。制御部5は、各種処理を実行するプロセッサや、ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)などの記憶媒体を含んで構成される。
続いて、第1の実施の形態に係る研削装置1における研削手段4を構成する研削ホイール45の構成について詳細に説明する。図2は、研削装置におけるホイールマウントおよび研削ホイールの第1の例を示す断面模式図である。図3は、研削ホイール45を示す一部断面斜視図である。図4は、研削ホイール45の接合部を説明するための断面模式図である。
図2,3に示すように、研削ホイール45におけるホイール基台45aは、ホイールマウント44の外径と略同径の外径を有する円環形状に構成されている。ホイール基台45aは、ホイールマウント44の下面に複数のボルト48によって取り付けられている。このとき、円環形状のホイール基台45aの上端面は、ホイールマウント44の下端面外周部分と接触するように取り付けられる。すなわち、ホイール基台45aの上端面は、ホイールマウント44に取り付けられる取付け面となる。また、スピンドル42、ホイールマウント44および研削ホイール45は、回転中心が一致するように取り付けられている。
図2に示すように、スピンドル42、ホイールマウント44およびホイール基台45aの内部には、研削水供給路49が設けられている。図示しない研削水供給源から供給された研削水は、研削水供給路49およびホイール基台45aに設けられた複数の研削水供給ノズル45cを介して、研削砥石45bおよびチャックテーブル3に保持された板状ワークに供給される。なお、ホイール基台45aに設けられた複数の研削水供給ノズル45cは、研削水供給路49の一部を構成する。図3,4においては、研削水供給路49の図示を省略している。
図4に示すように、ホイール基台45aの表面には、ホイール基台45aの金属表面に対する腐食作用に抵抗する被膜45dが形成されている。被膜45dは、たとえば、アルマイト被膜などの不動態被膜、DLC被膜などにより構成される。被膜45dは、少なくとも取付け面に形成されていればよく、ホイール基台45a全体に形成されていてもよい。
ホイール基台45a全体に被膜45dが形成されている場合には、研削砥石45bは、被膜45d上に砥石接着剤を塗布することにより、ホイール基台45aに装着される。この場合には、被膜45dの表面粗さによって、砥石接着力を増すことができる。
ホイール基台45aの少なくとも取付け面に被膜45dが形成されることにより、ホイール基台45aの金属表面に腐食作用に抵抗する被膜が生じた状態となり、ホイール基台45aの腐食を防ぐことができる。これにより、ホイール基台45aの取付け面に発生する腐食に起因して、ホイールマウント44とホイール基台45aとの接触面に生じる微小な隙間に隙間腐食が発生することを防ぐことができる。したがって、たとえば研削ホイール45を交換する際に、隙間腐食によって研削ホイール45の取り外しが困難となる事態が起こることを防ぐことが可能となる。
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る研削ホイール45によれば、研削ホイール45を構成するホイール基台45aの少なくとも取付け面に被膜45dを形成していることから、ホイール基台45aの金属表面が腐食作用に抵抗する状態となり、ホイール基台45aの腐食を防ぐことができる。したがって、研削ホイール45の取付け面に腐食が発生することを防止することが可能となる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態に係る研削ホイールは、第1の実施の形態に係る研削ホイールとホイール基台の形状が異なる。以下、第2の実施の形態に係る研削ホイールの構成について、図5に基づいて説明する。図5は、研削装置1におけるホイールマウントおよび研削ホイールの第2の例を示す断面模式図である。なお、図5において、第1の実施の形態に係る研削ホイール45と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施の形態に係る研削ホイールは、第1の実施の形態に係る研削ホイールとホイール基台の形状が異なる。以下、第2の実施の形態に係る研削ホイールの構成について、図5に基づいて説明する。図5は、研削装置1におけるホイールマウントおよび研削ホイールの第2の例を示す断面模式図である。なお、図5において、第1の実施の形態に係る研削ホイール45と共通する構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図5に示すように、研削ホイール50におけるホイール基台50aは、ホイールマウント44の外径と略同径の外径を有し、中心に研削水供給路49を構成する穴部50cを備える円盤形状に構成されている。
ホイール基台50aの上端面の中央部分には、円形状に突出する凸部50eが設けられている。また、ホイールマウント44の下端面の中央部分には、円形状にくぼんだ凹部44aが設けられている。ホイール基台50aは、上端面における凸部50eを、ホイールマウント44の下端面における凹部44aにはめこんで位置合わせした状態で、ホイールマウント44の下端面に複数のボルト48によって取り付けられている。これにより、ホイールマウント44および研削ホイール50の回転中心を精度よく一致させた状態で、研削ホイール50をホイールマウント44に取り付けることができる。
このとき、円盤形状のホイール基台50aの上端面は、ホイールマウント44の下端面全体と接触するように取り付けられる。すなわち、ホイール基台50aの上端面は、ホイールマウント44に取り付けられる取付け面となる。
ホイール基台50aの表面には、ホイール基台50aの金属表面に対する腐食作用に抵抗する被膜50dが形成されている。被膜50dは、たとえば、アルマイト被膜などの不動態被膜、DLC被膜などにより構成される。被膜50dは、少なくとも取付け面に形成されていればよく、ホイール基台50a全体に形成されていてもよい。
ホイール基台50a全体に被膜50dが形成されている場合には、研削砥石50bは、被膜50d上に砥石接着剤を塗布することにより、ホイール基台50aに装着される。この場合には、被膜50dの表面粗さによって、砥石接着力を増すことができる。
ホイール基台50aの少なくとも取付け面に被膜50dが形成されることにより、ホイール基台50aの金属表面に腐食作用に抵抗する被膜が生じた状態となり、ホイール基台50aの腐食を防ぐことができる。これにより、ホイール基台50aの取付け面に発生する腐食に起因して、ホイールマウント44とホイール基台50aとの接触面に生じる微小な隙間に隙間腐食が発生することを防ぐことができる。したがって、たとえば研削ホイール50を交換する際に、隙間腐食によって研削ホイール50の取り外しが困難となる事態が起こることを防ぐことが可能となる。
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態に係る研削ホイール50によれば、研削ホイール50を構成するホイール基台50aの少なくとも取付け面に被膜50dを形成していることから、ホイール基台50aの金属表面が腐食作用に抵抗する状態となり、ホイール基台50aの腐食を防ぐことができる。したがって、研削ホイール50の取付け面に腐食が発生することを防止することが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、さまざまに変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
本発明は、研削ホイールの取付け面に腐食が発生することを防止できるという効果を奏し、たとえば、研削装置に搭載する研削ホイールに有用である。
1 研削装置
2 基台
21 開口部
22 コラム
23 テーブル支持台
24 防塵カバー
3 チャックテーブル
3a 吸着面
4 研削手段
41 スピンドルハウジング
41a 軸孔
42 スピンドル
44 ホイールマウント
45,50 研削ホイール
45a,50a ホイール基台
45b,50b 研削砥石
45c,50c 研削水供給ノズル
45d,50d 被膜
47 研削送り手段
47a Z軸テーブル
48 ボルト
49 研削水供給路
5 制御部
2 基台
21 開口部
22 コラム
23 テーブル支持台
24 防塵カバー
3 チャックテーブル
3a 吸着面
4 研削手段
41 スピンドルハウジング
41a 軸孔
42 スピンドル
44 ホイールマウント
45,50 研削ホイール
45a,50a ホイール基台
45b,50b 研削砥石
45c,50c 研削水供給ノズル
45d,50d 被膜
47 研削送り手段
47a Z軸テーブル
48 ボルト
49 研削水供給路
5 制御部
Claims (1)
- チャックテーブルに保持された被加工物を研削する研削手段を構成する回転スピンドルの一端に配設されるホイールマウントに取り付ける取付け面を有するホイール基台と、該ホイール基台の該取付け面の反対面に環状に配設される研削砥石と、から構成される研削ホイールであって、
該ホイール基台の少なくとも該取付け面に被膜を形成させたことを特徴とする研削ホイール。
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---|---|---|---|
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ID=51573799
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---|---|---|---|
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2013
- 2013-02-13 JP JP2013025378A patent/JP2014151419A/ja active Pending
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