JP6298724B2 - 切削装置 - Google Patents

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本発明は、エアーベアリングで支持される回転スピンドルが搭載された切削装置に関する。
半導体ウェーハ等の被加工物を切削する切削装置には、エアースピンドルが装備されている。エアースピンドルは、エアーベアリングを介してスピンドルハウジング内に回転スピンドルを配設して構成される。回転スピンドルの先端部はスピンドルハウジングから突出しており、この突出した先端部にフランジを介して切削ブレードが取り付けられる。スピンドルハウジングには、切削加工時に発生する切削屑がスピンドルハウジング内に入り込まないように、回転スピンドルとスピンドルハウジングの隙間が高圧エアーによってシールされている(例えば、特許文献1参照)。
このようなエアーシールが形成されるエアースピンドルとして、スピンドルハウジングにエアーシール溝が形成されたものも知られている。このエアースピンドルでは、スピンドルハウジング内に高圧エアーの供給路が形成され、ピンドルハウジングの先端側の内面に、供給路に連通するようにリング状のエアーシール溝が形成される。そして、供給路から供給された高圧エアーがエアーシール溝に供給されることで、高圧エアーがスピンドルハウジングと回転スピンドルの先端側の隙間から外部に噴射され、回転スピンドルの周囲にエアーシールが形成される(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−130438号公報 特開2000−046054号公報
特許文献1、2に記載のエアーシールでは、スピンドルハウジングと回転スピンドルから流出した高圧エアーが、切削ブレードが取り付けられるフランジに向かって噴射される。このため、ハブレスタイプの薄い切削ブレード(例えば、0.1mm以下)の場合には、切削ブレードの交換時に高圧エアーの勢いによってフランジの装着面から切削ブレードが外れ、切削ブレードが破損したり、所定位置に装着できなかったりするという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、切削ブレードの薄さに関わらず、切削ブレードをフランジに安定して装着することができる切削装置を提供することを目的とする。
本発明の切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードを備えた切削手段とを備え、該切削手段は、切削ブレードを装着するフランジを先端に固定する回転スピンドルと、該回転スピンドルの先端を先端部から突出させた状態でエアーベアリングで回転可能に支持するスピンドルハウジングと、該スピンドルハウジングの該先端部の内周側に設けられたエアーシール溝と、該エアーシール溝に連通して高圧エアー源から高圧エアーが供給されるエアー供給路と、を備えた切削装置であって、該フランジは、該回転スピンドルの先端に装着される嵌合穴を備えたボス部と、該ボス部から回転方向側方に突出して形成され円環形状の切削ブレードが装着される装着面を有する装着部とを備え、該フランジの該装着面の反対側のフランジ背面には、フランジ回転中心と同心円状に円環状の略弧状断面を有する溝が形成されており、該エアーシール溝から流出する高圧エアーが該フランジ背面に沿って該スピンドルハウジング側へ流れることで、該切削ブレードに該装着部の装着面の方向に向かう吸引力が生じること、を特徴とする。
この構成によれば、フランジ背面に円環状の略弧状断面の溝が形成されているため、エアーシール溝から流出した高圧エアーがフランジ背面に沿って流れることでスピンドルハウジング側に向けられる。高圧エアーの流れによって、フランジ(装着部)の装着面側の周辺エアーがベルヌーイ効果によってスピンドルハウジング側に誘引されるため、切削ブレードに装着面側に向かう吸引力が生じる。この吸引力にゆだねて切削ブレードを装着面に近づけることで、切削ブレードを装着部の装着面に安定的に装着することができる。よって、ハブレスタイプの薄い切削ブレードであっても、切削ブレードの交換時に高圧エアーの勢いによって切削ブレードが破損したり、装着面に対する装着が阻害されたりすることがない。
本発明の切削装置において、該スピンドルハウジングの該先端部は、先端側に突起して該ボス部を外周側から覆い且つ該ボス部の回転を阻害しない隙間を有した突起部を備え、該ボス部と該突起部との該隙間から該エアーシール溝から流出する高圧エアーが整流されて該フランジ背面に沿って流れ、該フランジ背面の該溝に流出させること、を特徴とする。
本発明によれば、フランジ背面に円環状の略弧状断面の溝を形成して、エアーシール溝から流出した高圧エアーをフランジ背面側からスピンドルハウジング側へ流すことで、切削ブレードの薄さに関わらず、切削ブレードをフランジに安定して装着することができる。
第1の実施の形態に係る切削装置のチャックテーブル周辺の斜視図である。 第1の実施の形態に係る切削手段の分解斜視図である。 第1の実施の形態に係るフランジの周辺構造の断面図である。 第1の実施の形態に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業の説明図である。 第2の実施の形態に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業の説明図である。 第3の実施の形態に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業の説明図である。
以下、添付の図面を参照して、第1の実施の形態について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る切削装置のチャックテーブル周辺の斜視図である。図2は、第1の実施の形態に係る切削手段の分解斜視図である。なお、図2では、説明の便宜上、切削ブレードの外周を覆うホイールカバーを省略して記載している。切削手段は、エアースピンドルによって切削ブレードが回転可能に支持される構成であればよく、図2に示す構成に限定されない。
図1に示すように、切削装置1は、チャックテーブル3に保持された被加工物Wを、チャックテーブル3の上方に設けられた切削手段4により切削加工するように構成されている。また、被加工物Wは略円板状に形成されており、被加工物Wの表面の分割予定ラインLで区画された各領域に多数のデバイスDが形成されている。なお、被加工物Wは、シリコン、ガリウム砒素等の半導体基板に半導体デバイスが形成された半導体ウェーハでもよいし、セラミック、ガラス、サファイア系の無機材料基板に光デバイスが形成された光デバイスウェーハでもよい。
切削装置1の基台2の上面には、X軸方向に延在する矩形状の開口が形成されており、この開口はチャックテーブル3と共に移動可能な移動板11及び蛇腹状の防水カバー12により被覆されている。防水カバー12の下方には、チャックテーブル3をX軸方向に移動させるボールねじ式の移動機構(不図示)が設けられている。チャックテーブル3の表面には、ポーラスセラミック材により被加工物Wを吸着する吸着面17が形成されている。吸着面17は、チャックテーブル3内の流路を通じて吸引源(不図示)に接続されている。
切削手段4は、チャックテーブル3の上方に位置付けられており、ボールネジ式の移動機構(不図示)によりY軸方向及びZ軸方向に移動される。切削手段4は、エアースピンドル14の先端に切削ブレード15を装着して構成される。切削ブレード15は、ハブレスタイプで薄く(例えば、0.1mm以下)形成されており、ダイアモンド砥粒を電鋳ボンド(結合剤)で固めて円環形状に成形されている。切削手段4では、複数の噴射ノズル16から洗浄液が噴射され、高速回転させた切削ブレード15がチャックテーブル3に対して相対移動されることで被加工物Wが切削される。
図2に示すように、切削装置1のエアースピンドル14は、高圧エアー層を介してスピンドルハウジング21に対して回転スピンドル31を浮動状態で回転可能に支持している。スピンドルハウジング21の先端部22からは回転スピンドル31の先端32が突出され、この回転スピンドル31の先端32に、切削ブレード15が装着されるフランジ35が固定される。フランジ35は、円筒状のボス部36と、ボス部36の周面から径方向外側(回転方向側方)に広がる装着部37とを有している。ボス部36の背面側には、回転スピンドル31の先端32のテーパ面に装着される嵌合穴38(図3参照)が形成されている。
ボス部36の表面側には、嵌合穴38(図3参照)に連なるように円形凹部39が形成されている。回転スピンドル31の先端32には雌ネジ33が形成されており、嵌合穴38に嵌め込まれた状態で円形凹部39側から回転スピンドル31の先端32が露出される。そして、ボス部36の円形凹部39にフランジ固定ネジ46が差し込まれ、円形凹部39側から露出した雌ネジ33にフランジ固定ネジ46が締め付けられることで、フランジ35が回転スピンドル31の先端32に固定される。また、装着部37には、円環形状の切削ブレード15が装着される装着面41が形成されている。
切削ブレード15は、フランジ35に取り付けられた円環形状の前フランジ47によって装着部37の装着面41に押し付けられる。この状態で、前フランジ47の開口48からボス部36の先端側が突出され、この突出したボス部36の先端側の外周面に形成された雄ネジ42にリング状の固定ナット49が締め付けられる。これにより、切削ブレード15が前フランジ47と装着部37によって挟持固定される。また、エアースピンドル14には、切削加工で生じる切削屑がスピンドルハウジング21内に侵入しないように、スピンドルハウジング21と回転スピンドル31の隙間にエアーシールが形成されている。
エアーシールは、スピンドルハウジング21と回転スピンドル31の隙間からフランジ35に向けて高圧エアーを流出させることで形成される。しかしながら、スピンドルハウジング21から流出した高圧エアーは、フランジ35付近で切削ブレード15の装着を妨げるように作用するおそれがある。そこで、本実施の形態に係るエアースピンドル14では、フランジ背面43に略弧状断面を有する溝44(図3参照)を形成して、フランジ背面43で高圧エアーの流れをスピンドルハウジング21側に向けるようにしている。これにより、高圧エアーの勢いによって切削ブレード15の装着が妨げられることがなく、ハブレスタイプの薄い切削ブレード15であっても、切削ブレード15の交換作業を実施することが可能になっている。
以下、図3を参照して、高圧エアーの流れの方向を変えるフランジの周辺構造について説明する。図3は、第1の実施の形態に係るフランジの周辺構造の断面図である。
図3に示すように、スピンドルハウジング21は中空筒状に形成されており、スピンドルハウジング21内にはスラストベアリング23及びラジアルベアリング24が取り付けられている。回転スピンドル31は、スラストベアリング23及びラジアルベアリング24の内側に隙間を空けた状態で挿入され、この隙間に高圧エアーが供給されることでスピンドルハウジング21に回転スピンドル31が浮動状態で支持される。また、スピンドルハウジング21には、エアーベアリング用の高圧エアーの供給路25とは別に、エアーシール用の高圧エアーのエアー供給路26が形成されている。
高圧エアーのエアー供給路26は、スピンドルハウジング21の先端部22側の内面に形成された円環形状のエアーシール溝27に連通されている。高圧エアー源28からエアー供給路26に高圧エアーが供給されることで、エアーシール溝27内に高圧エアーが入り込んでスピンドルハウジング21と回転スピンドル31の隙間29にエアーシールが形成される。また、回転スピンドル31の先端32には、スピンドルハウジング21の先端部22に対向するようにフランジ35が取り付けられている。フランジ35(装着部37)の装着面41には、上記したように前フランジ47との間で挟み込まれるように切削ブレード15が装着されている。
装着部37の装着面41の反対側のフランジ背面43には、フランジ回転中心C(回転スピンドル31の回転軸)と同心円状に円環状の略弧状断面を有する溝44が形成されている。円環状の溝44は、スピンドルハウジング21における高圧エアーの流出口に対向しており、フランジ背面43において高圧エアーの流れの方向を変えるように形成されている。円環状の溝44は、ボス部36の外周面45に沿ってフランジ35側に向かう高圧エアーの流れを、スピンドルハウジング21側に折り返させるような断面形状に形成されている。
フランジ背面43に沿って高圧エアーがスピンドルハウジング21側に流れることで、フランジ35(装着部37)の装着面41側の周辺エアーがベルヌーイ効果によってスピンドルハウジング21側に誘引される(図4B参照)。これによって、フランジ35に対する切削ブレード15の装着時に、切削ブレード15に装着面41の方向に向かう吸引力が生じる。このように、フランジ35に対する切削ブレード15の装着時には、高圧エアーの流れによって生じる吸引力を利用して装着面41に切削ブレード15を安定的に装着するようにしている。
図4を参照して、フランジに対する切削ブレードの装着作業について説明する。図4は、第1の実施の形態に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業の説明図である。なお、説明の便宜上、従来例に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業と比較しながら説明する。図4Aは従来例に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業を示し、図4Bは本実施の形態に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業を示している。
図4Aに示すように、従来例に係るフランジ55は、高圧エアーの流れの方向を変える溝44(図4B参照)を有さない点で、本実施の形態に係るフランジ35と相違している。スピンドルハウジング51の先端部52には、スピンドルハウジング51と回転スピンドル54の隙間59から高圧エアーが流出することでエアーシールが形成されている。このとき、エアーシール溝53からは、実線矢印A1に示すようにフランジ55に向かって拡散しながら高圧エアーが流出している。また、フランジ背面56に沿って流れる高圧エアーによって、フランジ背面56側から装着面57側に向かう流れが形成されている。
このため、フランジ55の装着面57付近に生じる乱流や、フランジ背面56側から装着面57側に向かう高圧エアーの流れによって、装着面57に対する切削ブレード15の装着が妨げられる。特にハブレスタイプの薄い切削ブレード15が装着される場合には、高圧エアーの勢いによってフランジ55の装着面57から切削ブレード15が外れてしまい、切削ブレード15が破損したり、所定の位置に装着できなかったりするおそれがある。このため、フランジ55に対する切削ブレード15の装着作業が煩わしいものになっていた。
これに対し、図4Bに示すように、本実施の形態に係るフランジ35のフランジ背面43には、フランジ背面43で高圧エアーの流れの方向を変える略弧状断面を有する溝44が形成されている。よって、エアーシール溝27からフランジ35に向かって拡散しながら高圧エアーが流出していても、高圧エアーがフランジ背面43に沿って流れることで、高圧エアーの流れの方向がスピンドルハウジング21側に向けられる。すなわち、溝44の略弧状断面に沿って高圧エアーが流れることで、実線矢印A2に示すようにフランジ背面43側からスピンドルハウジング21側に向かう流れが形成される。
この高圧エアーの流れによって、破線矢印A3に示すようにフランジ35の装着面41側の周辺エアーがスピンドルハウジング21側に引き寄せられ、切削ブレード15が装着面41側に吸引される。このように、高圧エアーをフランジ背面43側からスピンドルハウジング21側へ流すことで、高圧エアーの勢いを切削ブレード15に作用させずに、高圧エアーの流れによって生じる吸引力によって切削ブレード15を装着面41に安定して装着することが可能になっている。
特に、ハブレスタイプの薄い切削ブレード15であっても、切削ブレード15がフランジ35の装着面41側に吸引されることで、装着面41に対して切削ブレード15を安定して装着することが可能になっている。また、フランジ35に溝44を設けるだけで、フランジ背面43側からスピンドルハウジング21側に向かう流れを作り出すことができるため、低コストでフランジ35に対する切削ブレード15の装着性を向上させることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、フランジ背面43に円環状の略弧状断面の溝44が形成されているため、エアーシール溝27から流出した高圧エアーがフランジ背面43に沿って流れることでスピンドルハウジング21側に向けられる。高圧エアーの流れによって、フランジ35(装着部37)の装着面41側の周辺エアーがベルヌーイ効果によってスピンドルハウジング21側に誘引されるため、切削ブレード15に装着面41側に向かう吸引力が生じる。この吸引力にゆだねて切削ブレード15を装着面41に近づけることで、切削ブレード15を装着面41に安定的に装着することができる。
次に、図5を参照して、第2の実施の形態に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業について説明する。図5は、第2の実施の形態に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業の説明図である。なお、第2の実施の形態は、スピンドルハウジングの先端部に突起部を設けた点で、第1の実施の形態と相違している。したがって、主に相違点について詳細に説明する。また、第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の切削装置に搭載されるため、切削装置の全体の説明も省略する。
図5に示すように、スピンドルハウジング61の先端部62には、フランジ71のボス部72を外周側から覆うように、スピンドルハウジング61の先端側に突起した突起部64が設けられている。この場合、突起部64の先端部65は、フランジ背面75付近までボス部72を覆っている。また、切削加工時のボス部72の回転が阻害されないように、突起部64の先端部65とボス部72の間には隙間69が空けられている。スピンドルハウジング61内でエアーシール溝63から高圧エアーが噴射され、突起部64の先端部65とボス部72の隙間69から高圧エアーが外部に流出し、エアーシールが形成されている。
この場合、突起部64の先端部65がフランジ背面75に近づけられているため、高圧エアーが拡散することなくフランジ背面75に流出する。高圧エアーの流出時の拡散が抑えられているため、高圧エアーが切削ブレード15に直に当たることがなく、切削ブレード15の装着が妨げられることがない。また、高圧エアーがフランジ背面75に沿って流れることで、実線矢印A4に示すようにフランジ背面75側からスピンドルハウジング61側に向かうように高圧エアーが整流される。この高圧エアーの流れによって、破線矢印A5に示すようにフランジ71の装着面74側の周辺エアーがスピンドルハウジング61側に引き寄せられる。
このように、第2の実施の形態においても、高圧エアーの流れによって生じる吸引力によって切削ブレード15を装着面74に安定して装着することが可能になっている。また、高圧エアーの流出時の拡散が抑えられているため、高圧エアーの勢いが切削ブレード15に直に作用することがない。よって、切削ブレード15の装着時に、切削ブレード15が破損したり、装着が阻害されたりすることがない。
次に、図6を参照して、第3の実施の形態に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業について説明する。図6は、第3の実施の形態に係るフランジに対する切削ブレードの装着作業の説明図である。なお、第3の実施の形態は、スピンドルハウジングの先端部に突起部を設けて、フランジ背面をフラットにした点で、第1の実施の形態と相違している。したがって、主に相違点について詳細に説明する。また、第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同一の切削装置に搭載されるため、切削装置の全体の説明も省略する。
図6に示すように、スピンドルハウジング81の先端部82には、フランジ91のボス部92を外周側から覆う突起部84を設けられている。第3の実施の形態でも、第2の実施の形態と同様に、スピンドルハウジング81内でエアーシール溝83から高圧エアーが噴射され、突起部84の先端部85とボス部92の隙間89から高圧エアーが外部に流出され、エアーシールが形成されている。
突起部84の先端部85によって、フランジ背面95付近までボス部92が覆われているため、高圧エアーが拡散することなくフラットなフランジ背面95に流出する。このため、高圧エアーが切削ブレード15に直に当たることがなく、フランジ91に対する切削ブレード15の装着が妨げられることがない。また、高圧エアーがフランジ背面95に沿って流れることで、実線矢印A6に示すように径方向外側に広がるように高圧エアーが整流される。破線矢印A7に示すように、この高圧エアーの流れによるベルヌーイ効果の吸引作用によって、フランジ91の装着面94に切削ブレード15が装着される。
このように、第3の実施の形態のように、フラットなフランジ背面95を有するフランジ91を用いる場合においても、第1、第2の実施の形態と同様に、切削ブレード15を装着面94に安定して装着することが可能になっている。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した第1−第3の実施の形態では、ハブレスタイプの薄い切削ブレード15を例示して説明したが、切削ブレード15の構成は特に限定されない。切削ブレード15は、回転スピンドル31、66、86に固定可能であればよく、例えばハブブレードでもよい。
また、上記した第1、第2の実施の形態では、フランジ背面43、75の溝44、76が略弧状断面を有するように形成されたが、完全な弧状断面を有する構成に限定されない。略弧状断面の溝44、76は、フランジ背面43、75に沿って流れる高圧エアーをスピンドルハウジング21、61側に向けるように形成されていればよい。
以上説明したように、本発明は、切削ブレードの薄さに関わらず、切削ブレードをフランジに安定して装着することができるという効果を有し、特に、ハブレスタイプの薄型のワッシャブレードに有用である。
1 切削装置
3 チャックテーブル
4 切削手段
15 切削ブレード
21、61 スピンドルハウジング
22、62 スピンドルハウジングの先端部
25 供給路
27、63 エアーシール溝
28 高圧エアー源
31、66 回転スピンドル
35、71 フランジ
36、72 ボス部
37、73 装着部
41、74 装着面
43、75 フランジ背面
44、76 溝
64 突起部
C フランジ回転中心
W 被加工物

Claims (2)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ブレードを備えた切削手段とを備え、
    該切削手段は、切削ブレードを装着するフランジを先端に固定する回転スピンドルと、該回転スピンドルの先端を先端部から突出させた状態でエアーベアリングで回転可能に支持するスピンドルハウジングと、該スピンドルハウジングの該先端部の内周側に設けられたエアーシール溝と、該エアーシール溝に連通して高圧エアー源から高圧エアーが供給されるエアー供給路と、を備えた切削装置であって、
    該フランジは、該回転スピンドルの先端に装着される嵌合穴を備えたボス部と、該ボス部から回転方向側方に突出して形成され円環形状の切削ブレードが装着される装着面を有する装着部とを備え、
    該フランジの該装着面の反対側のフランジ背面には、フランジ回転中心と同心円状に円環状の略弧状断面を有する溝が形成されており、
    該エアーシール溝から流出する高圧エアーが該フランジ背面に沿って該スピンドルハウジング側へ流れることで、該切削ブレードに該装着部の装着面の方向に向かう吸引力が生じること、を特徴とする切削装置。
  2. 該スピンドルハウジングの該先端部は、先端側に突起して該ボス部を外周側から覆い且つ該ボス部の回転を阻害しない隙間を有した突起部を備え、
    該エアーシール溝から流出する高圧エアーが整流されて該ボス部と該突起部との該隙間から該フランジ背面に沿って流れ、該フランジ背面の該溝に流出させること、を特徴とする請求項1記載の切削装置。
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