JP2005059151A - 切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 異物がスピンドルハウジング内に進入することを好適に防止することが可能な切削装置を提供すること。
【解決手段】 スピンドル25と,スピンドル25をエアベアリングによって回転可能に支持するスピンドルハウジング26と,エアベアリング26にエアを供給するエア供給手段と,スピンドル25の先端部に切削ブレード22を装着するマウント部材23と,を備えた切削装置を提供する。この切削装置では,エアベアリングに供給されたエアの一部を,マウント部材23側におけるスピンドルハウジング26とスピンドル25との隙間40から流出させ,マウント部材23とスピンドルハウジング26との間に形成されたエアシール用排気路45を通過させて,外気に排出し,さらに,エアシール用排気路45の出口を開放/閉塞する開閉動作可能なシール部材50を備える。
【選択図】 図4


Description

本発明は,切削装置に関し,特に,切削装置におけるエアスピンドルのシール構造に関する。
切削装置は,高速回転するスピンドルに装着された切削ブレードによって,半導体ウェハ等の被加工物を切削加工する装置である。この切削装置においては,スピンドルをエアベアリングによって回転自在に支持するスピンドルハウジングと,スピンドルを回転駆動させるモータ部等を備えたエアスピンドルが採用されている。
かかるエアスピンドルでは,切削加工によって生じた切り屑等の異物(コンタミネーション)が,切削ブレード側のスピンドルハウジング先端部とスピンドルとの隙間から,スピンドルハウジング内に進入することを防止する必要がある。このため,エアベアリングに供給されたエアの一部を当該隙間から放出して,エアの圧力により異物の進入を防止するエアシールが知られている(特許文献1参照)。
しかしながら,このようなエアシールを備えた構造であっても,エアの供給停止時には,異物の進入を阻止するのは困難であり,実際には当該隙間から異物が少量ずつながらエアスピンドル内に進入し,モータ部等の故障の原因となることがあった。
かかる問題に対処するべく,エア供給停止時の異物進入を防止することを目的として,非接触式のラビリンスシールが検討されている。このラビリンスシールは,図8に示すように,切削ブレード122をスピンドル125に装着するためのマウント部材123の背面側と,スピンドルハウジング126の前面側との間隔を狭くしつつ,入り組んだ複雑な構造とし,この部分をエアシール用排気路145として構成している。これにより,エア供給時には,スピンドルハウジング126とスピンドル125との隙間140から流出したエアが,上記エアシール用排気路145を通って外気に排出されるので,エアの圧力によって異物の進入を防止できる。一方,エア供給停止時には,ラビリンスシールの複雑な構造によって,外部からの異物の進入をある程度防止できる。
特開2000−130438号公報
しかしながら,上記従来のラビリンスシールとエアシールとを組み合わせた構造であっても,エアスピンドルに対するエアの供給を停止したときに,異物がスピンドルハウジング内に進入するという問題があった。
つまり,エアの供給を停止したときに,マウント部材の背面側とスピンドルハウジングの前面側との間に上記異物を含んだ水(以下「コンタミ水」という。)が付着していたりすると,毛細管現象によってコンタミ水がエアシール用排気路を通過して,スピンドルハウジング内に進入してしまうことがあった。また,エアシール用排気路内に進入したコンタミ水が,スピンドルハウジング内にまで進入しなかったとしても,エア供給の再開時に,スピンドルハウジング背面から排気するエアの流れに引き付けられる力が働くので(ベルヌーイの定理),当該コンタミ水がスピンドルハウジング内に進入してしまうこともあった。
一方,上記のように異物がスピンドルハウジング内に進入することを完全に防止するためには,マウント部材背面とスピンドルハウジング前面とを接触させて隙間を塞ぐシール構造(接触式シール)が考えられる。しかし,このシール構造では,切削ブレードを高速回転(例えば30krpm)させたときに,相接触するマウント部材とスピンドルハウジングとが摩擦するため,摩擦熱や磨耗によってこれらの部材が損傷してしまうという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,異物がスピンドルハウジング内に進入することを好適に防止することが可能な,新規かつ改良された切削装置を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明の第1の観点によれば,スピンドルと,スピンドルをエアベアリングによって回転可能に支持するスピンドルハウジングと,エアベアリングにエアを供給するエア供給手段と,スピンドルの先端部に切削ブレードを装着するマウント部材と,を備えた切削装置が提供される。この切削装置は,エアベアリングに供給されたエアの少なくとも一部を,マウント部材側におけるスピンドルハウジングとスピンドルとの隙間から流出させ,マウント部材とスピンドルハウジングとの間に形成されたエアシール用排気路を通過させて,外気に排出し;エアシール用排気路の出口を開放/閉塞する開閉動作可能なシール部材を備えることを特徴とする。
かかる構成により,エアベアリングに対するエアの供給時には,マウント部材側におけるスピンドルハウジングとスピンドルとの隙間,およびエアシール用排気路を通して,エアを噴出することによって,エアの圧力により異物の進入を防止できる。一方,エアベアリングにエアが供給されておらず,エアシールが機能していないときには,シール部材によってエアシール用排気路の出口を閉塞することができる。これにより,外部から異物がエアシール用排気路に進入することを防止できるとともに,既にエアシール用排気路および上記隙間に入り込んでいる異物を含んだ水が,毛細管現象等によりスピンドルハウジング内にまで進入することを好適に防止できる。
また,上記シール部材は,スピンドルの停止時にはエアシール用排気路の出口を閉塞し;スピンドルの回転時にはエアシール用排気路の出口を開放するように構成してもよい。かかる構成により,スピンドルの回転時には,少なくとも,シール部材が回転することによる遠心力や,ブレードおよびマウント部材の回転に伴って生ずるシール部材周辺の気体の流れによって,シール部材にエアシール用排気路の出口の開放動作を行せることができる。これにより,スピンドル回転中は,シール部材と,スピンドルハウジング前面またはマウント部材背面とが接触しないので,シール部材が摩耗によって損傷することがない。一方,スピンドルの停止時には,上記遠心力や気体の流れを作用させないことによって,シール部材にエアシール用排気路の出口の閉塞動作を行わせることができる。
また,上記シール部材は,エアシール用排気路内に供給されたエアの圧力によって,エアシール用排気路の出口を開放/閉塞するように構成してもよい。かかる構成により,エアシールが機能するエア供給時には,少なくともエアシール用排気路に流出したエアの圧力によって,シール部材にエアシール用排気路の出口の開放動作を行わせることができる。一方,エア供給停止時には,エアの圧力を加えないことによって,シール部材にエアシール用排気路の出口の閉塞動作を行わせることができる。
また,上記シール部材は,マウント部材に取り付けられるリップシールであることが好ましい。かかる構成により,エアシールが機能するエア供給時には,リップシールは,上記のようなエアシール用排気路に流出したエアの圧力などによって,そのリップ部がスピンドルハウジングと非接触状態となり,エアシール用排気路の出口を開放することができる。一方,エア供給停止時には,リップシールは,上記エアの圧力などが作用しないため,そのリップ部がスピンドルハウジングと接触状態となり,エアシール用排気路の出口を閉塞することができる。また,リップシールをマウント部材に取り付けることにより,スピンドルの回転に伴ってリップシールも回転するため,リップシールのリップ部に上記遠心力等をも作用させ,開放動作を容易ならしめることができる。
また,上記シール部材は,スピンドルハウジングに取り付けられるリップシールであることが好ましい。かかる構成により,エアシールが機能するエア供給時には,リップシールは,上記のようなエアシール用排気路に流出したエアの圧力などによって,そのリップ部がマウント部材と非接触状態となり,エアシール用排気路の出口を開放することができる。一方,エア供給停止時には,リップシールは,上記エアの圧力などが作用しないため,そのリップ部がマウント部材と接触状態となり,エアシール用排気路の出口を閉塞することができる。
以上説明したように本発明によれば,エアベアリングに対するエアの供給の有無等に応じて,シール部材によってエアシール用排気路の出口を開放/閉塞することができる。従って,接触式のシールと,非接触式のエアシールとを使い分けて,スピンドルハウジング内に異物が進入することを好適に防止することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施の形態)
まず,図1に基づいて,本発明の第1の実施形態にかかる切削装置の一例として構成されたダイシング装置10の全体構成について説明する。なお,図1は,本実施形態にかかるダイシング装置10を示す全体斜視図である。
図1に示すように,ダイシング装置10は,半導体ウェハなどの被加工物12を切削加工する切削ユニット20と,被加工物12を保持するチャックテーブル15とを主に備える。切削ユニット20は,スピンドルに装着された切削ブレード(詳細は後述する。)を備えており,かかる切削ブレードを高速回転させながら被加工物12に切り込ませることで,被加工物12を切削加工することができる。また,チャックテーブル15は,例えば,ウェハテープ13を介してフレーム14に支持された状態の被加工物12を,例えば真空吸着して保持することができる。かかる構成のダイシング装置10は,高速回転する切削ブレードを被加工物12に切り込ませながら,切削ユニット20とチャックテーブル15とを相対移動させることにより,被加工物12をダイシング加工することができる。
次に,図2に基づいて,本実施形態にかかる切削ユニット20の構成について説明する。なお,図2は,本実施形態にかかる切削ユニット20を示す斜視図である。
図2に示すように,切削ユニット20は,例えば,フランジ21と,切削ブレード22と,マウント部材23と,ナット24と,スピンドル25と,スピンドルハウジング26と,切削水供給ノズル27と,ホイルカバー28と,を主に備える。
切削ブレード22は,例えば,略リング形状を有する極薄の切削砥石である。かかる切削ブレード22は,例えば,フランジ21,マウント部材23およびナット24などによって,スピンドル25の先端に装着される。
また,スピンドル25は,例えば,モータ(図示せず。)の回転駆動力を切削ブレード22に伝達するための回転軸であり,装着された切削ブレード22を例えば30,000rpmで高速回転させることができる。このスピンドル25の大部分は,スピンドルハウジング26に覆われているが,その先端部は,スピンドルハウジング26から露出しており,かかる先端部にブレード22等が装着される。
また,スピンドルハウジング26は,スピンドル25を覆うようにして設けられたハウジングである。このスピンドルハウジング26は,内部に備えたエアベアリングによって,スピンドル25を高速回転可能に支持することができるが,詳細については後述する。
また,切削水供給ノズル27は,例えば切削ブレード22の側方に脱着可能に設けられ,加工点付近に切削水を供給して冷却することができる。また,ホイルカバー28は,切削ブレード22の外周を覆うにして設けられ,切削水や切り屑などの飛散を防止することができる。
かかる構成の切削ユニット20は,スピンドル25により切削ブレード22を高速回転させ,かかる切削ブレード22の刃先を被加工物12に切り込ませながら相対移動させることができる。これにより,例えば,被加工物12の加工面を切削加工して,切削ラインに沿って極薄の切溝(カーフ)を形成することができる。かかる切削加工を複数の切削ラインについて繰り返すことにより,被加工物12をダイシング加工して,複数のチップに分割できる。
次に,図3に基づいて,本実施形態にかかるスピンドルハウジング26の内部構成について説明する。なお,図3は,本実施形態にかかるスピンドルハウジング26の内部構成を示す部分切り欠き側面図である。この図3では,説明の便宜上,スピンドルハウジング26を,スピンドル25の中心軸を含む垂直面で切断した断面で表してある。
図3に示すように,スピンドルハウジング26の内部には,例えば,スピンドル25を回転可能に支持するラジアルエアベアリング30およびスラストエアベアリング31と,ロータ321およびステータ322を有するモータ部32と,ラジアルエアベアリング30及びスラストエアベアリング31に高圧エアを供給するためのエア供給路33と,ラジアルエアベアリング30およびスラストエアベアリング31によって噴出されたエアを排出する排気路34と,が設けられている。
スピンドル25の基部側はモータ部32を構成するロータ321と連結されおり,ロータ321の回転駆動力によりスピンドル25が高速回転する構成である。また,スピンドル25の先端部側には,スピンドル25の回転軸本体よりも大径のスラストプレート251が設けられている。
ラジアルエアベアリング30及びスラストエアベアリング31は,エア供給路33を介してエア供給口331に連通しており,このエア供給口331は,高圧ポンプ等で構成されたエア供給手段(図示せず。)と,連結ホース(図示せず。)等を介して連通している。これにより,エア供給手段が提供する高圧エアは,エア供給口331およびエア供給路33を通ってラジアルエアベアリング30及びスラストエアベアリング31に供給される。
ラジアルエアベアリング30は,例えば,スピンドル25の外周方向に沿って略均等に設けられた複数の分岐路301から,スピンドル25の軸心に向けてエアを噴出する。これにより,ラジアルエアベアリング30は,スピンドル25が回転軸に対して垂直な方向(ラジアル方向)へ移動することを制限して,高速回転するスピンドル25をラジアル方向に支持することができる(即ち,横ブレを防止できる)。なお,かかるラジアルエアベアリング30は,図3の例のように,スピンドル25の軸方向の略全体に対してエアを吹き付ける構成でなくてもよく,例えば,部分的に複数箇所でエアを吹き付ける構成であってもよい。
一方,スラストエアベアリング31は,スラストプレート251の左右両側から,スラストプレート251を挟持するようにエアを噴出する。これにより,スラストエアベアリング31は,スピンドル25が回転軸方向(スラスト方向)へ移動することを制限して,高速回転するスピンドル25をスラスト方向に支持することができる(即ち,縦ブレを防止できる)。なお,スラストエアベアリング31およびスラストプレート251は,図3の例のように,スピンドル25のブレード側の箇所に1組だけ設けられる構成でなくてもよく,例えば,スピンドル25の略中央部や基部側などの箇所に1組設けられる,或いはこれらの箇所に複数組設けられるなどしてもよい。
このように,スピンドルハウジング26は,ラジアルエアベアリング30及びスラストエアベアリング31から噴出するエアによって,スピンドル25を回転可能に支持することができる。
また,排気路34は,スラストプレート251の外周部近傍に設けられた流出口312,及び,ラジアルエアベアリング30の近傍に設けられた流出口302と,モータ部32側の端部に設けられた排気口341とを連通している。これにより,上記のようにラジアルエアベアリング30およびスラストエアベアリング31から噴出されたエアの大部分は,流出口302,35から流出し,排気路34を通って排気口341から排気される。なお,この排気路34は,ラジアルエアベアリング30とスラストエアベアリング31にそれぞれ対応するように,複数設けられてもよい。
一方,上記のようにラジアルエアベアリング30およびスラストエアベアリング31から噴出されたエアの一部は,スピンドルハウジング26の先端部とスピンドル21との間に形成された隙間40から排出され,エアシールを構成する。このエアシールによって,異物がスピンドルハウジング26の内部に進入することを防止できるが,詳細は後述する。
また,上記エアシールが形成されているにもかかわらず,隙間40から異物が入り込んだとしても,この異物は,流出口302,312から排出されて排気口341に排気されるような構成となっている。このため,かかる異物は,ラジアルエアベアリング30,スラストエアベアリング31の付近に堆積しにくいとともに,モータ部32へも流入しにくい。
なお,上記のようにしてスピンドルハウジング26内を流通するエアは,スピンドルハウジング26およびスピンドル25の温度を制御する温度制御媒体としても機能する。これにより,スピンドル25の温度を所定温度に維持して,スピンドル25に熱歪みが生ずることを防止できる。
以上のような,スピンドル25,スピンドルハウジング26,ラジアルエアベアリング30,スラストエアベアリング31,モータ部32,エア供給路33,排気路34およびエア供給手段などは,エアスピンドルを構成している。
次に,図4に基づいて,本実施形態の特徴であるエアスピンドルのシール構造について説明する。なお,図4は,本実施形態にかかるエアスピンドルのシール構造を示す断面図である。
図4に示すように,エアスピンドルのシール構造は,例えば,スピンドル25に装着されたマウント部材23の背面と,スピンドルハウジング26の切削ブレード22側(マウント部材23側)の先端部との間に形成されている。このエアスピンドルのシール構造は,例えば,ラビリンスシール,エアシールおよびリップシールという3つの機能を発揮し,スピンドルハウジング26とスピンドルとの隙間をシールして,切削屑,切削水等の異物がスピンドルハウジング26内に進入することを防止することができる。以下に,このシール構造について詳述する。
まず,マウント部材23の構成および設置態様について詳述する。図4に示すように,マウント部材23は,例えば,全体としては略筒状形状を有するマウンタであり,切削ブレード22を両側より挟持する第1フランジ21aおよび第2フランジ21b(フランジ21)を,ナット24との間に挟持してスピンドル25に装着する機能を有する。このマウント部材23は,例えば,略テーパ形状を有するスピンドル25の先端部251が挿入されるスピンドル挿入穴231と,ナット24との間にフランジ21を挟持する挟持用突出部232と,後述するリップシール50が設置される凹部である台座部233と,スピンドルハウジング26との間でラビリンスシールを構成する平坦面であるマウント部材背面234とを有する。
かかるマウント部材23をスピンドル25に装着する場合には,まず,リング状の切削ブレード22を第1フランジ21aおよび第2フランジ21bによって両側より挟持し,かかる状態のフランジ21をマウント部材23の外周に嵌め込み,ナット24を締結する。これにより,マウント部材23は,ブレード22を挟持するフランジ21を,挟持用突出部232とナット24との間に挟持して固定できる。次いで,かかる状態のマウント部材23のスピンドル挿入穴231に,スピンドル25の先端部252を挿入する。さらに,先端部252内に形成された雌ねじ部等(図示せず。)に対して,マウント部材23を係止するボルト(図示せず。)等を締結することで,マウント部材23をスピンドル25の先端部26に固定する。このようにして装着されるマウント部材23においては,マウント部材背面234と,以下に説明するスピンドルハウジング26のカバー部材262との間に所定の微細な間隔を確保できるように,マウント部材23の形状および取付位置等が調整されている。
次に,スピンドルハウジング26のマウント部材23側の先端部の構成について説明する。スピンドルハウジング26の先端部には,例えば略リング形状を有するカバー部材262が取り付けられている。一方,スピンドル25は,例えば,スピンドルハウジング26の先端部から露出する位置で縮径しており,この部分で段差254が生じている。カバー部材262は,その内径がスピンドル25の外径より若干大きくなるように調整されているとともに,スピンドル25の段差254に接触しないように取付位置が調整されている。これにより,カバー部材262は,上記のように縮径したスピンドル25の段差254及び縮径した部分の外周に沿うようにして,スピンドル25を覆うことができるとともに,スピンドル25とカバー部材262との間にエアを流出させるための断面略L字形の隙間40を形成できる。また,このカバー部材262と上記マウント部材232とは,双方の間に微細な隙間が生じるように配設されるため,カバー部材262とマウント部材背面234と間に,微細な隙間(幅が例えば5mm程度)であるエアシ−ル用排気路45を形成できる。このエアシ−ル用排気路45は,一端では,スピンドル25とカバー部材262との隙間40と連通し,他端では,後述するリップシール50の開放時には外気と通じている。
次に,スピンドルハウジング26の先端部におけるシール構造について説明する。上記のようなカバー部材262を設けることで,スピンドルハウジング26の先端部において,カバー部材262,スピンドル25およびマウント部材23によって囲まれた例えば断面略コの字形の微細な隙間(即ち,上記隙間40およびエアシ−ル用排気路45)が形成される。このように入り組んだ構造の複雑な隙間を形成することによって,スピンドルハウジング26の先端部において,非接触式(ノンコンタクト)のラビリンスシールが構成される。かかるラビリンスシールを構成することによって,エアの供給停止時に,異物がスピンドル25とスピンドルハウジング26との隙間40から,スピンドルハウジング26内に進入することを防止している。また,高速回転するスピンドル25およびマウント部材23と,固定されているスピンドルハウジング26のカバー部材262とが接触しないので,これらの部材が相互に摩擦することによって,摩耗,発熱,損傷することがない。
さらに,このようなラビリンスシールの構造は,上記エアベアリング30,31に対するエアの供給時には,エアシール用の排気路としても機能する。即ち,エアベアリング30,31に供給されたエアは,スピンドル25に向けて噴出された後,上記排気路34を通ってエアスピンドルの背面側から排出される一方,一部のエアは,エアスピンドルの前面側にあるスピンドル25とカバー部材262との隙間40から流出し,カバー部材262とマウント部材背面234と間のエアシ−ル用排気路45を通って外部に排出される。このように,エアスピンドルに供給された一部のエアを,上記ラビリンスシール内を通過させ,エアシ−ル用排気路45の出口から噴出させることにより,エアシール機能を発揮せしめることができる。従って,エア供給時には,ラビリンスシール内を流れるエアの圧力によって,異物がラビリンスシール内を通過してスピンドルハウジング26内に至ることを効果的に防止できる。
以上のように,本実施形態にかかるエアスピンドルにおいては,エアシールが構成されているので,エアスピンドルに対するエアの供給時には,スピンドルハウジング26内への異物の進入を効果的に防止できる。
しかしながら,上述したように,エアの供給を停止した時には,上記ラビリンスシール周囲に異物を含んだ切削水(コンタミ水)が残存していると,このコンタミ水が毛細管現象によりラビリンスシールを通過してスピンドルハウジング26内部に侵入することがある。また,エア供給時でも,異物などが付着することでラビリンスシール内(エアシール用排気路45および隙間40)が狭くなると,上記毛細管現象や,エアスピンドルの背面方向への排気によるエアの流れに引っ張られる現象(ベルヌーイの定理)によって,コンタミ水がラビリンスシールからスピンドルハウジング26内部に侵入することがある。特に,このようなトラブルは,セラミック材を切削加工する場合など,多量の切り屑が生ずる場合に起こりやすい。
そこで,かかる問題に対処すべく,本実施形態にかかるエアスピンドルでは,上記マウント部材23とエアスピンドルハウジング26とが対面することによって形成された隙間(即ち,上記エアシール用排気路45)の出口を開閉するリップシール50を設け,かかるリップシール50によって,エア供給停止時等に,コンタミ水がエアシール用排気路45内,さらにはスピンドルハウジング26内に進入することを防止する構成を採用している。
ここで,図5に基づいて,本実施形態にかかる開閉動作可能なシール部材であるリップシール50の構成について説明する。なお,図5は,本実施形態にかかるリップシール50を示す斜視図および断面図である。
図5に示すように,リップシール50は,例えば,全体としては略リング形状を有するVリングであり,例えば,ゴム(フッ素ゴム等),プラスチックまたは金属などといった柔軟性を有する弾性体で形成されている。このリップシール50は,略円筒形状を有する本体部52と,この本体部52の一側に延長形成されたリップ部54とからなる。
本体部52は,所定の厚み(例えば4mm)と幅(例えば4.7mm)を有する環状体であり,リップシール50を例えば上記マウント部材23に装着する際の基台となる部分である。この本体部52は,その内径が例えば32mmであるが,弾性的に拡径できるため,マウント部材23の台座部233(外径が例えば36〜38mm)に被せるようにして装着可能である。
また,リップ部54は,例えば,本体部52の一側の内周部分から,略テーパ状に拡径するようにして張り出したスカート状の部分である。このリップ部54の厚さは,根本部分で例えば1.0mm,先端部分で0.5mmmであり,比較的薄い。このため,かかるリップ部54は,例えば,外部から比較的小さい力が働いたとしても,より拡径するように,つまり本体部52側に近づく方向に立ち上がるようにして変形することができる。
このような構成のリップシール50は,図4に示したように,リップ部54の先端をカバー部材262に接触させた状態で,マウント部材23の台座部233の周囲に装着される。このとき,リップ部54は,カバー部材262に押圧されることにより,通常時よりも若干拡径して,本体部52側に近づくように変形する。このようにしてマウント部材23に装着されたリップシール50は,例えば,エアの供給およびスピンドル25の回転等がない静止状態では,上記エアシール用排気路45の出口を,リップ部54によって閉塞することができる(閉塞動作)。
しかし,このようにリップシール50のリップ部54とカバー部材262とが接触した状態のままであると,スピンドル25を回転させたときに,回転するリップ部54と,静止しているカバー部材262とが摩擦するため,リップ部54は摩擦熱や磨耗により早期に破損してしまう。そこで,スピンドル25の回転時には,リップシール50のリップ部54による上記エアシール用排気路45の出口の閉塞動作を解除して当該出口を開放し,リップ部54とカバー部材262とを非接触の状態にしなければならない。本実施形態では,このリップシール50の開閉動作を,スピンドルハウジング26の先端部において上記エアシール用排気路45から排出されるエアの圧力などを利用して行う。
ここで,図6に基づいて,本実施形態にかかるリップシール50の開閉動作について詳細に説明する。なお,図6は,エア供給停止時(a)またはエア供給時(b)におけるエアスピンドルのシール構造を示す部分拡大断面図である。
図6(a)に示すように,上記エアベアリング30,31に対してエアが供給されていないときには,スピンドルハウジング26のカバー部材261とスピンドル25との隙間40に,エアが流入することはなく,このため,当該カバー部材261とマウント部材背面234との間のエアシール用排気路45にも,エアが供給されることもない。従って,リップシール50のリップ部54に対して,エアシール用排気路45側からエアの圧力が加わることがないため,リップ部54はカバー部材262との接触状態を維持できる。この結果,リップシール50は,当該エアシール用排気路45の出口を閉塞することとなる。
このように,エアの供給停止時には,リップシール50によって,上記エアシール用排気路45を完全に閉塞するコンタクトシールが構成される。このため,リップシール50は,異物や切削水等がエアシール用排気路45内に進入することを防止できるとともに,既にエアシール用排気路45内に進入してしまっているコンタミ水の毛細管現象等をも好適に抑制できる。このため,エアの供給停止時であっても,コンタミ水等がスピンドルハウジング26内に進入することを確実に防止できる。
一方,図6(b)に示すように,上記エアベアリング30,31に対してエアが供給されているとき(スピンドル25の回転時を含む。)には,スピンドルハウジング26のカバー部材261とスピンドル25との隙間40から,エアの一部が流出し,エアシール用排気路45に供給される。このようにエアシール用排気路45にエアが供給されると,例えば,かかるエアの圧力によって,リップシール50のリップ部50が外側に押し開かれ,リップ部54とカバー部材262とが非接触状態となる。この結果,リップシール50は,当該エアシール用排気路45の出口を開放することとなる。
このように,エアの供給時には,リップシール50は上記エアシール用排気路45を開放し,リップ部50とカバー部材262との隙間からエアが外気に向かって継続的に放出されるため,ノンコンタクトのエアシールが構成される。従って,かかるエアシールの作用により,コンタミ水等がエアシール用排気路45およびスピンドルハウジング26内に進入することを防止できる。さらに,リップ部42とカバー部材262とが非接触であるため,スピンドル25の回転に伴ってリップシール50が回転したとしても,リップ部54が摩耗,摩擦熱等により破損することがない。また,リップシール50周辺が異物等で汚染したとしても,エア供給時には柔軟な弾性体で形成されたリップ部54は適度な隙間を確保できるので,上記リップシール50は,汚染に強い構造のシールであるといえる。
以上のように,例えば,エアベアリング30,31に対するエアの供給停止時には,リップシール50はエアシール用排気路45の出口を閉塞して異物の進入を防ぐ一方,エアの供給時には,リップシール50はエアシール用排気路45の出口を開放し,かかる開放部分から噴き出すエアによって異物の進入を防止できる。なお,エアシール用排気路45の出口の開放/閉塞は,リップシール50のリップ部54に対して実際にエア圧力が作用するか否かに起因するため,かかる開放/閉塞の基準となるのは,厳密な意味では,エアベアリング30,31に対するエアの供給/停止ではなく,エアシール用排気路45内へのエアの供給の有/無である。
ところで,上記のようなリップシール50の開放動作を行うためには,例えば,エアシール用排気路45からのエアの圧力のみならず,スピンドル25の回転に伴う補助的な力も作用していると考えられる。
具体的には,スピンドル25の回転に伴ってマウント部材23,フランジ21および切削ブレード22等が回転した時には,これらの部材の回転によって,リップシール50周辺にはラジアル方向の気体の流れが生じる。従って,このようなラジアル方向の気体の流れも,リップ部54の開放動作を補助していると考えられる。
また,本実施形態では,リップシール50はマウント部材23に固定されているため,スピンドル25の回転に伴ってリップシール50も回転する。このようにリップシール50が回転したときには,リップ部54に遠心力が作用するが,かかる遠心力もリップ部54の開放動作を補助していると考えられる。
このため,エアシール用排気路45からのエアの圧力だけでは,リップ部54の開放動作が生じるには不十分な場合であっても,このようなラジアル方向の気体の流れおよび遠心力がさらに作用することにより,リップ部54の開放動作が生じる場合もあると考えられる。
より具体的に説明すると,エアスピンドルの動作は,一般的に,(1)エア供給開始→(2)スピンドル回転開始→(3)スピンドル停止→(4)エア供給停止,といったサイクルで行われる。このサイクルでは,上記(1)において,エアベアリング30,31に対してエアが供給され,エアシール用排気路45に流出したエアによってリップ部54を開放する方向の圧力が働いたとしても,リップ部54を押し開くには不十分なこともある。しかし,上記(2)において,スピンドル25の回転が開始されることで,リップ部54に対して上記のようなラジアル方向の気体の流れおよび遠心力がさらに作用すると,リップ部54が押し開かれる場合もある。
従って,このような場合,エアの供給/停止によっては,リップシール50はエアシール用排気路45の出口を開放/閉塞しないが,スピンドル25を回転/停止することによって,リップシール50はエアシール用排気路45の出口を開放/閉塞することとなる。
(第2の実施形態)
次に,図7に基づいて,本発明の第2の実施形態にかかるエアスピンドルのシール構造について説明する。なお,図7は,第2の実施形態にかかるエアスピンドルのシール構造を示す断面図である。
なお,第2の実施形態にかかるダイシング装置10およびエアスピンドルのシール構造は,第1の実施形態の場合と比して,上記リップシール50がスピンドルハウジング26に設けられている点で相違するのみであり,その他の機能構成は第1の実施形態と略同一であるので,その説明は省略する。
図7に示すように,第2の実施形態にかかるエアスピンドルのシール構造は,リップシール50が,スピンドルハウジング26のカバー部材262に取り付けられている。このため,カバー部材262のマウント部材23側の側面には,リップシール50を設置するため台座部264が突出形成されている。さらに,マウント部材23は,かかる台座部264が設けられたカバー部材262の形状に応じて,その背面234の形状が凹凸のある形状となるように形成されている。また,これに伴い,エアシール用排気路45も,その断面形状が,直線状ではなく,折れ線状となっている。
このように,リップシール50をスピンドルハウジング26に設けた場合であっても,リップシール50は,上記第1の実施形態と同様に,エアベアリング30,31に対するエアの供給の有無等に応じて,エアシール用排気路45の出口を開放/閉塞することができる。従って,エアスピンドルは,接触式のリップシールと,非接触式のエアシールとを使い分けて,スピンドルハウジング26内にコンタミ水が進入することを好適に防止できる。なお,第2の実施形態では,スピンドル25の回転時においてもリップシール50は回転しないので,第1の実施形態の場合のように,リップ部54に対して遠心力が作用することはないが,マウント部23の回転によるラジアル方向の気体の流れは,リップ部54の開放動作を補助できると考えられる。
以上のように,上記第1および第2の実施形態にかかるダイシング装置10は,エアスピンドルの先端部において,ラビリンスシール,エアシールおよびリップシールを兼ね備えたシール構造を有する。特に,エアスピンドルに対するエアの供給の有無等に応じて,エアシールの排出口であるエアシール用排気路45の出口をリップシール50によって開放/閉塞できることが特徴的である。
これにより,エアが停止したときには,マウント部材23とスピンドルハウジングが対向することによって生じる空間(エアシール用排気路45)の出口を,リップシール50によって完全に閉塞するので,異物を含んだ水が,エアシール用排気路45およびスピンドルハウジング26内に進入することがない。また,エアが供給されたときには,スピンドルハウジング26の先端部とスピンドル25との間に形成された隙間40から流出したエアが,エアシール用排気路45にも流入し,このエアシール用排気路45の出口を塞いでいたリップシール50を外側に押し開かせるので,当該出口からエアが外気に向けて放出される。従って,エアシールによって,異物を含んだ水が,エアシール用排気路45およびスピンドルハウジング26内に進入することを防止できる。また,リップシール50は,スピンドル25の回転時にはスピンドルハウジング26またはマウント部材23と非接触となるため,摩擦によって損傷することがなく,耐久性にも優れる。
このように,エアスピンドルにエアが供給されているときのみならず,エアが停止したときであっても,異物を含んだ水等がエアスピンドルユニット内に進入することを効果的に防止することができる。従って,スピンドルハウジング26内部に設けられたエアベアリング30,31,モータ部32等の各種の機器の故障を回避することができる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,上記実施形態では,切削装置としてダイシング装置10の例を挙げて説明したが,本発明は,かかる例に限定されない。例えば,スピンドル25により高速回転する切削ブレード22を用いて被加工物を切削加工する装置であれば,例えば,ダイシング加工以外の切削加工を行う各種の切削装置であってもよい。
また,上記実施形態では,切削ブレード22としてリング状の切刃部のみからなるいわゆるワッシャーブレードを用いたが,本発明は,かかる例に限定されない。例えば,基台となるハブ(HUB)と切刃部とを備えたハブブレードなどを用いてもよい。
また,上記実施形態では,フランジ21とマウント部材23とを別部材として構成したが,本発明は,かかる例に限定されない。例えば,フランジ21の少なくとも一側(第1フランジ21a等)とマウント部材23とを一体形成してマウント部材としてもよい。また,上記ハブブレードを用いた場合には,ナットとマウント部材23のみを用いて,ハブブレードをスピンドル25に装着してもよい。
また,上記実施形態では,開閉動作可能なシール部材としてリップシール50の例を挙げて説明したが,本発明は,かかる例に限定されない。開閉動作可能なシール部材は,エアシール用排気路45の出口を開閉/閉塞する動作が可能であれば,いかなる形状および構成であってもよい。
また,上記実施形態では,ラビリンスシールを構成する隙間40およびエアシール用排気路45の形状,位置,大きさ等は,上記の例に限定されず,多様に設計変更可能である。
本発明は,ダイシング装置などの切削装置に適用可能であり,特に,切削ブレードが装着されたスピンドルをエア圧力によって支持するエアスピンドルを備えた切削装置に適用可能である。
第1の実施形態にかかるダイシング装置を示す全体斜視図である。 第1の実施形態にかかる切削ユニットを示す斜視図である。 第1の実施形態にかかるスピンドルハウジングの内部構成を示す部分切り欠き側面図である。 第1の実施形態にかかるエアスピンドルのシール構造を示す断面図である。 第1の実施形態にかかるリップシールを示す斜視図および断面図である。 第1の実施形態にかかるエア供給停止時(a)またはエア供給時(b)におけるエアスピンドルのシール構造を示す部分拡大断面図である。 第2の実施形態にかかるエアスピンドルのシール構造を示す断面図である。 従来のエアスピンドルのシール構造を示す断面図である。
符号の説明
10 : ダイシング装置
12 : 被加工物
20 : 切削ユニット
22 : 切削ブレード
25 : スピンドル
26 : スピンドルハウジング
30 : ラジアルエアベアリング
31 : スラストエアベアリング
40 : スピンドルハウジング先端部とスピンドルとの隙間
45 : エアシール用排気路
50 : リップシール
52 : 本体部
54 : リップ部

Claims (5)

  1. スピンドルと,前記スピンドルをエアベアリングによって回転可能に支持するスピンドルハウジングと,前記エアベアリングにエアを供給するエア供給手段と,前記スピンドルの先端部に切削ブレードを装着するマウント部材と,を備えた切削装置であって:
    前記エアベアリングに供給されたエアの少なくとも一部を,前記マウント部材側における前記スピンドルハウジングと前記スピンドルとの隙間から流出させ,前記マウント部材と前記スピンドルハウジングとの間に形成されたエアシール用排気路を通過させて,外気に排出し;
    前記エアシール用排気路の出口を開放/閉塞する開閉動作可能なシール部材を備えることを特徴とする,切削装置。
  2. 前記シール部材は,前記スピンドルの停止時には前記エアシール用排気路の出口を閉塞し,前記スピンドルの回転時には前記エアシール用排気路の出口を開放することを特徴とする,請求項1に記載の切削装置。
  3. 前記シール部材は,前記エアシール用排気路内に供給されたエアの圧力によって,前記エアシール用排気路の出口を開放/閉塞することを特徴とする,請求項1または2のいずれかに記載の切削装置。
  4. 前記シール部材は,前記マウント部材に取り付けられるリップシールであることを特徴とする,請求項1,2または3のいずれかに記載の切削装置。
  5. 前記シール部材は,前記スピンドルハウジングに取り付けられるリップシールであることを特徴とする,請求項1,2または3のいずれかに記載の切削装置。
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