JP6033614B2 - 薄肉円板状工作物のキャリア装置およびその製造方法、ならびに両面研削装置 - Google Patents

薄肉円板状工作物のキャリア装置およびその製造方法、ならびに両面研削装置 Download PDF

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Description

この発明は、薄肉円板状工作物のキャリア装置およびその製造方法、ならびに両面研削装置に関し、さらに詳細には、半導体ウェーハ等の薄肉円板状工作物の表面および/または裏面の加工において、工作物の円形外周を径方向に位置決めして回転駆動する工作物回転支持技術に関する。
例えば、半導体ウェーハは、単結晶シリコンで作られた円柱状の半導体インゴットから薄くスライスして得られた後、その表裏面は、研削装置や研磨装置による仕上加工が施されて平滑面に仕上げられる。
ところで、半導体ウェーハ等の薄肉円板状工作物(以下、ワークと称する。)の研削または研磨加工においては、ワークを支持回転しながら、その表面および/または裏面を加工する方法がとられ、例えば、半導体ウェーハの表裏面を研削加工する両面研削装置として、特許文献1に記載されるものがある。
特許文献1に記載される両面研削装置においては、キャリア装置aの円環状をなすキャリアリングbが図示しないフレームに回転可能に配設されている。このキャリアリングbの一側内周には一対の固定キャリア本体cが配設され、他側内周には一対の可動キャリア本体dが支軸eを中心に水平面内で回動可能に配設されており、これら固定および可動キャリア本体c、d、…によりワーク(ウェーハ)Wを径方向に位置決めするとともに回転支持するキャリア本体が構成されている。そして、このキャリア本体c、d、…の内周部位にワークWが着脱可能に保持されるようになっている。なお、ワークWは、図示しないエア軸受装置からのエアにより浮上された状態でキャリアリングb内に収容支持される。
上記両可動キャリア本体d、d間にはバネfが掛装され、このバネfにより両可動キャリア本体d、dがワークW側に回動付勢されて、ワークWに対して近接状態で緩くワークWを保持する。また、キャリアリングb上には図示しないアクチュエータが配設され、ワークWの搬入出時にこのアクチュエータにより、両可動キャリア本体d、dがバネfの付勢力に抗してキャリアリングbの外側方向に回動されて、ワークWが保持状態から解放される。
ちなみに、ワークWは、キャリア本体c、d、…の内周部位、つまり固定キャリア本体c、cおよび可動キャリア本体d、dの内周縁との間に若干の間隙をおいて保持される。
上記一対の固定キャリア本体c、c間に位置するように、キャリアリングbの一側内周にはノッチトリガーgが取付け固定され、その先端部には平面形三角状の尖鋭状をなす尖端係合部hが形成されている。そして、ワークWが固定キャリア本体cと可動キャリア本体dとの間で保持されるとき、このノッチトリガーgの尖端係合部hがワークWの外周の切欠部としてのノッチWnに係合される。この状態で、図示しないモータにてキャリアリングbが回転されることにより、ノッチトリガーgを介してワークWが一体的に回転される。
上記キャリア装置aの上下両側には、一対のカップ型砥石車i、iおよびこれらを回転させるためのモータj、jがキャリア装置aに対して切込み移動可能に配設されている。
そして、キャリア装置aにワークWが保持された状態で、キャリアリングbの回転によりノッチトリガーgを介してワークWが回転されるとともに、一対の砥石車i、iが回転されながらワークWの表裏面に向かって切込み移動される。この切込み移動により、両砥石車i、iがワークWの表裏面を同時に研削加工する。
また、特許文献2に記載されるように、半導体ウェーハの表面を鏡面研磨あるいはラッピングする加工技術において、上記キャリア本体c、d、…およびノッチトリガーgが一体品として形成される構造もある。
特開2003−71704号公報 特開平11−333707号公報
しかしながら、このような従来のキャリア装置の構造においては、以下のような問題点があり、さらなる改良が要望されていた。
(1)ワークWと接触する上記キャリア本体c、d、…およびノッチトリガーgは、経時的に摩耗することから、消耗品として交換使用されるものであるところ、部品点数が多くて構造が複雑であり、コストの低減化が困難な構造であった。
特に、キャリア本体を構成する複数の固定および可動キャリア本体c、d、…は、ワークWを径方向に位置決めする機能を有することから、交換は一括して行うのが一般的であり、コスト低減化の妨げになっていた。
(2)ワークWの回転駆動プレートとして機能するノッチトリガーgは、上記キャリア本体c、d、…に比べて摩耗が激しく交換頻度が高いことから、一般にキャリア本体と別部品とされており、その基端部がキャリアリングbに取付け固定されるとともに、一対の固定キャリア本体c、c間を介して径方向内方へ突出してワークWのノッチWnに係合する構造とされている。ところが、このような構造では、ノッチトリガーgは取付部であるキャリアリングbから径方向内方へ張り出して片持ち梁のような支持構造となり、ノッチトリガーgに負荷がかかったときに大きく撓んでしまう傾向にあり、その結果、ワークWがノッチトリガーgに追従して撓んだり、ワークWとノッチトリガーgとの係合状態が外れたりして、ワークWの割れによる不良品の発生や、砥石車i、iの破損等の問題が生じていた。
特に、研削効率や研削精度の向上を図るために大径の砥石車i、iを使用する場合、これら砥石車i、iとの干渉を防ぐため、キャリアリングbも必然的に大径となる結果、ノッチトリガーgの長さ寸法も非常に大きくなり、上記の問題点がさらに顕著になる。
(3)ノッチトリガーgは、ワークWよりも薄くて、しかも剛性のある材料が求められるため、現状では、特許文献1に記載されるように特殊な積層構造とされたり、あるいはPEEK(polyetheretherketone:ポリエーテルエーテルケトン)樹脂のようなエンジニアリング・プラスチック (Engineering plastic)を削り出して必要な厚さにする必要があり、材料コスト・製造コストが高く、消耗品としては高価な部品であった。
(4)ワークWの外周を囲繞するキャリア本体は、複数の固定および可動キャリア本体c、d、…からなる分割構造であるため、各プレートに歪みや撓みの変形が生じやすく、研削中のワークWに悪影響を及ぼして、研削精度の向上を阻んでいた。
(5)また、特許文献2に記載されるように、上記キャリア本体c、d、…およびノッチトリガーgが一体品として形成される構造では、摩耗の激しい上記ノッチトリガー部分が先に摩耗した場合、上記一体品とされたキャリア本体とノッチトリガーのすべてを一度に一括交換しなければならず、また、この一体品の寿命を延ばすために、構成材料をノッチトリガーに適した材料とすると、材料コストが高くなってしまう。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、半導体ウェーハ等の薄肉円板状ワークの表面および/または裏面の加工において、単純かつ安価な構造で、高効率で高精度な加工を確保することができるキャリア装置を提供することにある。
本発明のもう一つの目的は、上記キャリア装置を安価に製造することができるキャリア装置の製造方法を提供することにある。
本発明の他のもう一つの目的は、上記キャリア装置を構成装置として備え、半導体ウェーハ等の薄肉円板状ワークの表裏面を高効率でかつ高精度に研削加工することができる両面研削装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の薄肉円板状ワークのキャリア装置は、薄肉円板状ワークを支持回転しつつ、このワークの少なくとも片側面を研削または研磨する装置において、上記ワークの円形外周を支持して回転駆動するワーク回転支持装置を構成するキャリア装置であって、上記ワークの全周を近接囲繞する円形内周縁を有する円環状のキャリア本体と、上記ワークの円形外周縁に設けられた切欠部に係合する尖端係合部を有するノッチトリガーとが一体物として構成されてなり、上記ノッチトリガーは、上記キャリア本体よりも高強度の材料で構成され、上記キャリア本体に対して別部品として交換可能にかつ一体的に接合固定されるとともに、上記尖端係合部が上記キャリア本体の円形内周縁の一部から径方向内方へ突出する装着構造を備えていることを特徴とする。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記キャリア本体およびノッチトリガーの厚さ寸法は、上記ワークの仕上り厚さ寸法よりも小さく設定されるとともに、上記ノッチトリガーのキャリア本体に対する接合固定が固定解除可能な接着剤によりなされる。
(2)上記キャリア本体におけるノッチトリガー装着部は、上記ノッチトリガーの接合部の外周輪郭形状に対応した形状に切欠き形成され、上記ノッチトリガー装着部の接合面に上記接着剤が塗布される構造とされている。
(3)上記ノッチトリガーは、1頂点が上記工作物の切欠部に係合する上記尖端係合部とされた三角形状輪郭を有する薄板部材からなり、上記キャリア本体のノッチトリガー装着部において、上記ノッチトリガーの三角形状輪郭の残りの2頂点に対応する箇所に、応力集中回避用の円形溝が形成されている。
(4)上記ノッチトリガーの尖端係合部は、円弧状輪郭形状を有するとともに、その断面が上記ワークの切欠部の断面形状に対応して設定される。
本発明の薄肉円板状ワークのキャリア装置の製造方法は、上記キャリア装置を製造するのに適した方法であって、以下の(a)〜(c)の工程を備える。
(a)上記キャリア本体のノッチトリガー装着部の接合面とノッチトリガーの接合部の接合面を清掃し脱脂処理する清浄化工程
(b)上記キャリア本体とノッチトリガーの平行性を位置決め保持するとともに、上記キャリア本体のノッチトリガー装着部とノッチトリガーの接合部の接合面を、接着剤を塗布介在しながら密着接合する接合工程
(c)上記接合工程により一体接合したキャリア本体とノッチトリガーの接合部から外部に食み出た余剰接着剤を除去する仕上工程
本発明の薄肉円板状ワークの両面研削装置は、薄肉円板状ワークを回転支持するとともに、高速回転する一対の砥石車をその砥石車軸方向へ切り込んで、これら両砥石車端面の研削面により上記ワークの表裏面を同時に研削加工する装置であって、端面の研削面同士が対向するように配された一対の砥石車と、上記ワークを、上記一対の砥石車の研削面間においてワークの表裏面がこれら両研削面に対向する状態で、支持回転するワーク回転支持手段とを備えてなり、このワーク回転支持手段は、上記ワークを軸方向に位置決め支持する軸方向支持手段と、ワークを径方向に位置決めするとともに回転支持する径方向支持手段とを備え、この径方向支持手段は、上記キャリア装置を備えてなることを特徴とする。
本発明のキャリア装置によれば、薄肉円板状ワークを支持回転しつつ、このワークの少なくとも片側面を研削または研磨する装置において、上記ワークの円形外周を位置決め支持して回転駆動するワーク回転支持装置を構成するキャリア装置であって、上記ワークの全周を近接囲繞する円形内周縁を有する円環状のキャリア本体と、上記ワークの円形外周縁に設けられた切欠部に係合する尖端係合部を有するノッチトリガーとが一体物として構成されてなり、上記ノッチトリガーは、上記キャリア本体よりも高強度の材料で構成され、上記キャリア本体に対して別部品として交換可能にかつ一体的に接合固定されるとともに、上記尖端係合部が上記キャリア本体の円形内周縁の一部から径方向内方へ突出する装着構造を備えているから、以下に列挙するような効果が得られて、単純かつ安価な構造で、高効率で高精度な加工を確保することができるキャリア装置を提供することができる。
(1)ワークの全周を近接囲繞する円環状のキャリア本体と、ワークの切欠部に係合するノッチトリガーとが一体物として構成されてなるから、部品点数が少なくて構造が簡素であり、構造的にコストの低減化が可能である。
(2)ワークの外周を径方向に位置決めするキャリア本体が、ワークの全周を近接囲繞する円形内周縁を有する連続した円環状に形成されているため、従来の分割構造のキャリア本体(図8参照)に比べて、剛性が高く、加工中のワークの加工精度に悪影響を与えることがなく、高精度な表面加工が実現する。
(3)同じくキャリア本体が環状に連続してつながっているため、従来の分割構造のキャリア本体(図8参照)に比べて、キャリア本体製作時の加工歪が少なく、キャリアリングへの取付け時の歪発生も有効に防止することができ、さらにワーク加工時の歪や撓みの変形も生じ難く、この点からも加工中のワークの加工精度に悪影響を与えることがなく、高精度な表面加工が実現する。
(4)上記ノッチトリガーが上記キャリア本体に対して別部品として交換可能にかつ一体的に接合固定される構造であるため、ノッチトリガーとキャリア本体のそれぞれに最適な構成材料とすることができ、装置全体としての材料コストの低減化を図れる。
特に、ワークの回転駆動部材として機能し、摩耗が激しく交換頻度の高いノッチトリガーにのみ、高強度で耐摩耗性に優れた材料を使用することが可能で、高価な材料の使用量少なく抑えることができ、装置全体としての材料コストを低く抑えることができる。
(5)また、上記ノッチトリガーが上記キャリア本体に対して別部品として交換可能にかつ一体的に接合固定される構造であるため、摩耗の激しいノッチトリガーが先に摩耗した場合には、ノッチトリガーのみを交換するだけで足り、キャリア本体はそのまま寿命が来るまで継続使用が可能であり、この点でも装置全体としての材料コストを低く抑えることができる。
(6)上記ノッチトリガーが上記キャリア本体に対して一体的に接合固定される構造であるため、ノッチトリガーの取付部から径方向内方へ張り出す寸法は非常に小さく、よって、従来の片持ち梁のような支持構造と異なり、ノッチトリガーに負荷がかかっても大きく撓むことがない。その結果、ワークがノッチトリガーに追従して撓んだり、ワークとノッチトリガーとの係合状態が外れることがなく、従来のようなワークの割れによる不良品の発生や、砥石車等の加工工具の破損等の問題が生じ難い。
例えば、研削加工において研削効率や研削精度の向上を図るために大径の砥石車を使用する場合でも、ノッチトリガーの取付部と砥石車との干渉がないため、ノッチトリガーの長さ寸法を大きくする必要がない。
(7)同様に、上記のようなノッチトリガーの取付構造により、従来のような片持ち梁構造による剛性低下への対策としての高価な材料(例えばPEEK)の使用が不要であり、安価な材料使用によるコストの低減化が可能である。
(8)ノッチトリガーが上記キャリア本体に接合固定される構造であるため、その形状を単純化することが可能であり、これによりノッチトリガーの加工費の削減ができるとともに、従来のノッチトリガーと比較して材料使用量を少なくでき、この点でもコストの低減化が図れる。
また、本発明のキャリア装置の製造方法によれば、上に列挙される効果が有効に発揮され得るキャリア装置を容易かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明の両面研削装置によれば、上記キャリア装置を備えていることにより、上に列挙される効果が有効に発揮されて、薄肉円板状ワークの表裏面を高効率で高精度に同時研削することができる。
本発明の一実施例である横型両頭平面研削盤の主要部の構成を示す側面図である。 同じく同平面研削盤の主要部の構成を図1のII-II線に沿った一部断面で示す正面図である。 同平面研削盤のキャリア装置の要部であるキャリア本体とノッチトリガーの構成を拡大して示す正面図である。 同じく同キャリア装置のキャリア本体とノッチトリガーの構成を拡大して示す図1のIV-IV線に沿った断面図である。 同じく同キャリア装置のキャリア本体とノッチトリガーを分解して示す拡大斜視図である。 同ノッチトリガーを拡大して示し、図6(a)は正面図、図6(b)は平面図である。 同平面研削盤の研削対象ワークである半導体ウェーハを示す正面図である。 同半導体ウェーハを研削対象とする従来の両頭平面研削盤の主要部を示し、図8(a)は一部断面で示す正面図、図8(b)は側面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、図面全体にわたって同一の符号は同一の構成部材または要素を示している。
本発明に係る両面研削装置が図1および図2に示されており、この研削装置は、具体的には薄肉円板状のワークWである図7に示すような半導体ウェーハの表裏面を同時に研削するもので、一対の砥石車1、2の砥石軸3、4が水平に対向して回転支持される横型両頭平面研削盤である。
本実施形態の加工対象である半導体ウェーハWは、厚さが1mm以下の薄肉円板状のもので、製造工程中におけるウェーハの結晶方位を合わせるため、その円形外周縁に切欠部としてのノッチWnが設けられている。本実施形態においては、このノッチWnを有効に利用して研削加工を行う構成とされている。
この研削盤は、図1および図2に示すように、研削加工部の主要構成である左右一対の砥石車1、2およびワーク回転支持装置5などの基本構成を備えてなり、ワーク回転支持装置5の主要構成部として、本発明の特徴構成であるキャリア装置6が含まれている。
砥石車1、2は具体的にはカップ型砥石車であって、その周縁部先端面1a、2aが円環状の研削面とされている。これら砥石車1、2は、その研削面1a、2a同士がほぼ平行な状態で対向するように配されて、これら両研削面1a、2a間の研削位置において、後述するように、ワークWがワーク回転支持装置5により回転支持される構成とされている。
具体的には、砥石車1、2は、砥石軸3、4の先端部に、取外し可能に取付け固定されている。これら砥石軸3、4は、図示しない砥石台の内部に装置された駆動モータ7、8に駆動連結されるとともに、同じく上記砥石台の内部に装置された砥石切込み装置(図示省略)により、その軸線方向つまり切込み方向X、Yへそれぞれ切込み動作される構造とされている。
ワーク回転支持装置5は、ワークWを支持回転するワーク回転支持手段として機能するもので、一対の砥石車1、2の研削面1a、2a間において、ワークWを、その表裏面Wa、Wbが上記両研削面1a、2aに対向する鉛直状態で支持回転する構成とされている。
このワーク回転支持装置5は、ワークWを軸方向に位置決め支持する軸方向支持手段10と、ワークWを径方向に位置決めするとともに回転支持する径方向支持手段11とを備えてなり、この径方向支持手段11は、主要構成部として上記キャリア装置6を備える。
上記軸方向支持手段10は、ワークWの表裏面Wa、Wbを静圧流体により非接触状態で位置決め支持する静圧支持装置の形態とされており、その主要構成部として、対向状に設けられた左右一対の静圧パッド15、16を備えている。これら静圧パッド15、16は、図示しない流体供給源に接続されており、この流体供給源から供給される水などの圧力流体が静圧溝(図示省略)から噴き出されて、ワークWの表裏面Wa、Wbを、両砥石車1、2の研削面1a、2a間のほぼ軸方向中心位置に非接触状態で静圧保持する構成とされている。
上記径方向支持手段11は、ワークWを径方向に位置決めしつつ回転駆動する回転駆動装置の形態とされており、その主要構成部として、ワークWを嵌合支持する上記キャリア装置6と、このキャリア装置6を支持回転させる回転駆動部としての回転装置17とを備えている。
回転装置17は、図1に示すように、複数(図示の実施形態では4つ)の支持ローラ20、20、…が上記キャリア装置6のキャリアリング30の外周面30aを回転可能に支持するとともに、リング駆動ギア21が上記キャリアリング30に一体的に嵌合固定されるキャリア押え33の内歯33aに噛み合う構成とされ、上記リング駆動ギア21が、図外の回転駆動源に駆動連結されている。
そして、この回転駆動源によるリング駆動ギア21の駆動回転により、ワークWを嵌合支持するキャリア装置6が、支持ローラ20、20、…により規定される回転中心まわりに回転動作されて、ワークWが径方向に位置決めされた状態で支持回転される。
上記キャリア装置6は、ワークWを嵌合支持するもので、図1および図2に示すように、上記キャリアリング30、キャリア本体31、ノッチトリガー32およびキャリア押え33を主要部として構成されている。
キャリアリング30は、キャリア装置6の本体リングとして機能する部位で、図1に示すような円環状のリング部材の形態とされて、図2および図4に示すように、外周面30aが円筒面に形成されている。そして、キャリアリング30は、上述したように、回転駆動部である回転装置17の4つの支持ローラ20、20、…により外周面30aが回転可能に位置決め支持されている。
また、キャリアリング30の内径側には、円環状の取付溝30cが全周にわたって連続して設けられており、この取付溝30cに、上記キャリア本体31の外周縁部位が嵌合されて、円環状のキャリア押え33により取外し交換可能に挟持状に取付固定される構造とされている。キャリア押え33のキャリアリング30に対する固定は、従来公知の固定手段が適宜選択的に採用され、図示の実施形態においては、取付ボルト(図示省略)が使用されている。
また、キャリア押え33は、図1に示すような円環状のリング部材からなる内歯車の形態とされて、内周に上記内歯33aが形成されてなる。そして、上記キャリアリング30の取付溝30cにキャリア押え33が一体的に嵌合固定された状態において、上述したように、回転駆動部である回転装置17の4つの支持ローラ20、20、…によりキャリアリング30の外周面30aが回転可能に支持されるとともに、上記キャリア押え33の内歯33aに回転装置17のリング駆動ギア21が噛み合う構成とされている。
キャリア本体31は、ノッチトリガー32と協働してワークWを嵌合支持する部位で、具体的には、図1に示すような薄肉円環状の板材の形態とされ、その円形内周縁31aがワークWの円形外周全体(全周)を近接囲繞する構造とされている。すなわち、上記円形内周縁31aは研削対象となるワークWの外径寸法より若干大きな内径寸法を有して、ワークWの外周縁との間に所定の隙間が形成されるように構成され、これにより、ワークWがキャリア本体31に遊嵌状に嵌合支持される。
ノッチトリガー32は、ワークWの円形外周縁に設けられた切欠部であるノッチWnに係合する尖端係合部32aを有し、上記キャリア本体31と一体物として構成されている。
具体的には、ノッチトリガー32は、上記キャリア本体31に対して別部品として交換可能にかつ一体的に接合固定されるとともに、上記尖端係合部32aがキャリア本体31の円形内周縁31aの円周方向の一部から径方向内方へ突出する装着構造を備えている。ノッチトリガー32の尖端係合部32aは、ワークWがキャリア本体31の円形内周円31a内に遊嵌状に嵌合支持された状態において、ワークWのノッチWnにキャリア装置6の回転方向に係合する。
キャリア本体31とノッチトリガー32は、ワークWを遊嵌状に嵌合支持して径方向に位置決めしつつ、回転方向へ一体的に回転させる構造で、研削加工時にはワークWと激しく接触することになるため、摩耗によりワークWとの隙間が大きくなり過ぎたり、偏摩耗したりすることで研削精度に影響を及ぼす。
このため、キャリア本体31とノッチトリガー32は、定期的にまたは不定期に交換される消耗部品とされており、以下に述べるような特徴構造を有している。
キャリア本体31およびノッチトリガー32の厚さ寸法は、ワークWの仕上り厚さ寸法よりも小さく設定されるとともに、上記ノッチトリガー32のキャリア本体31に対する接合固定が固定解除可能な接着剤によりなされる構造とされている。
また、上記キャリア本体31におけるノッチトリガー装着部35は、上記ノッチトリガー32の基端側接合部32bの外周輪郭形状に対応した形状に切欠き形成され、上記ノッチトリガー装着部35の接合面に上記接着剤が塗布される構造とされている。
図示の実施形態において、上記ノッチトリガー32は、具体的には、図5および図6に示すように、1頂点が上記ワークWのノッチWnに係合する上記尖端係合部32aとされた三角形状輪郭を有する薄板部材からなり、上記キャリア本体31のノッチトリガー装着部35において、上記ノッチトリガー32の三角形状輪郭の残りの2頂点に対応する箇所(角部位)に、応力集中回避用の円形溝35a、35aが形成されている。これら円形溝35a、35aは、上記ノッチトリガー装着部35の製作を容易にするという副次的効果を発揮する。
また、上記ノッチトリガー32の尖端係合部32aは、図示の実施形態においては、図5および図6(a)に示すようなR形状に仕上げられて円弧状輪郭形状を有するとともに、軸方向の角部が直角状に仕上げられて、その断面が図6(b)に示すように矩形状断面とされている。この先端係合部32aの具体的な形状構造は、係合相手となるワークWのノッチWnの形状構造との関係で最適なものに設定される。
すなわち、尖端係合部32aが図6(a)に示すようなR形状に仕上げられているのは、ワークWのノッチWnに食い込まないようにするためである。
また、尖端係合部32aの断面が、図6(b)に示すような矩形状断面に仕上げられているのは、ワークWの外周(ノッチWn部分を含む)は、欠けが生じ難いように面取り等が施されている場合があり、このような場合にノッチトリガー32にもワークWと同様な面取りを施すと、ワークWのノッチWnがノッチトリガー32に引っ掛からない(係合しない)可能性があることから、このような事態を防止するためである。
したがって、ワークWのノッチWn部分を含む外周が、上記と逆の面取りのない矩形状断面に仕上げられている場合には、これに対応して、上記ノッチトリガー32の尖端係合部32aの断面が図示の実施形態と逆の構成、つまり、具体的には図示しないが、図6(b)に示すような矩形状断面ではなく、面取り等の仕上加工が施される。
キャリア本体31とノッチトリガー32は、研削対象であるワークWの材質を考慮してその構成材料が設定され、特に限定されない。また両者相互の材質も、同じとしたり、あるいは異ならせたりするなど適宜選択設定されるが、その摩耗度等を考慮して設定されるのが望ましい。
例えば、ノッチトリガー32の材質は、特に本実施形態のようにワークWとしてシリコンウエーハが対象となる場合は、金属汚染等の問題があるので金属類は好ましくない。
図示の実施形態においては、キャリア本体31は安価なGFRP(Glass fiber reinforced plastics:ガラス繊維強化プラスチック)を用い、ノッチトリガー32には、キャリア本体31に使用するGFRPよりも強度が高いエンジニアリング・プラスチック (Engineering plastic)、例えばPEEK(polyetheretherketone:ポリエーテルエーテルケン)樹脂等をベースにしたFRPを用いることで製作費を抑えることができる。
上述したように、キャリア本体31とノッチトリガー32のいずれも消耗品であるが、ノッチトリガー32の交換頻度が高いため、ノッチトリガー32のみを高強度で耐摩耗性の高い材料を使うことが望ましい。
上記ノッチトリガー32は、上述したようにキャリア本体31に対して別部品として交換可能にかつ一体的に接合固定されるものであるが、このノッチトリガー32をキャリア本体31に接合固定して一体物とする作業(製造方法)は以下の(a)〜(c)の工程により行う。
(a)接合面の清浄化工程:
上記キャリア本体31のノッチトリガー装着部35の接合面とノッチトリガー32の接合部の接合面を十分に清掃し脱脂処理する。
この工程は、次の接合工程における接合工程手段としての接着剤が、汚れ、水分、油分等を極端に嫌うため、これらを除去して、接着剤の固定能力を十分に発揮させるために行われる。
(b)接合工程:
上記キャリア本体31とノッチトリガー32の平行性を位置決め保持するとともに、上記キャリア本体31のノッチトリガー装着部35とノッチトリガー32の接合部の接合面を、接着剤を塗布介在しながら密着接合する。
上記接着剤の塗布箇所は図5におけるノッチトリガー装着部35の平面部分全面であり、また接着剤としては、一般に市販されている瞬間接着剤が好適に用いられる。この瞬間接着剤の選択条件としては、本実施形態の接合固定手段として十分な強度があり、また一液性で粘性が高くて、作業性が良いこと等が考慮される。
また、キャリア本体31とノッチトリガー32との接合時には、ノッチトリガー32とキャリア本体31が平行になるように十分注意が必要であり、平面度が保障された定盤等を利用することにより、比較的容易に両者31、32の平行が得られる。
(c)仕上工程:
上記接合工程により一体接合したキャリア本体31とノッチトリガー32の接合部から外部に食み出た余剰接着剤を完全に除去して仕上げる。
上記接合部からはみ出た接着剤を除去せずに、一体接合したノッチトリガー32とキャリア本体31をそのまま使用すると、研削中の砥石車1、2と接触し、砥石車1、2の研削面1a、2aの目詰まりやワークWの破損の原因となる。
このようにしてキャリア本体31に一体接合されたノッチトリガー32は、図1に示すように、ワークWのノッチWnと係合して一体的に回転するため、回転方向に力がかかるが、図示の実施形態のノッチトリガー32は、図3に示すような接合固定構造(ノッチトリガー32が三角形状輪郭であることも含めて)とすることで、キャリア本体31から回転方向に剥がれ難い。一方、両者31、32の接着面積が小さいので、回転軸方向の結合力は弱く、よって、ノッチトリガー32のキャリア本体31からの取外し交換は、非常に容易に行える。
しかして、以上のように構成された両面研削装置においては、ワーク回転支持装置5が、ワークWを研削位置に回転支持するとともに、高速回転する一対の砥石車1、2がその砥石軸3、4方向へ予め設定された切込み量だけそれぞれ切り込まれて、これら両砥石車1、2の研削面1a、2aにより上記ワークWの表裏面Wa、Wbが同時に研削加工される。
上記ワーク回転支持装置5においては、径方向支持手段11のキャリア装置6により嵌合支持されたワークWの表裏面Wa、Wbが、軸方向支持手段10の静圧パッド15、16により非接触状態で静圧保持されて、砥石車1、2の研削面1a、2a間のほぼ軸方向中心位置に位置決め支持されながら、上記キャリア装置6が支持ローラ20、20、…により規定される回転中心まわりに回転動作されて、ワークWが径方向に位置決めされた状態で支持回転される。
以上詳述したように、本実施形態のキャリア装置6によれば、以下に列挙するような効果が得られる。
(1)ワークWの全周を近接囲繞する円環状のキャリア本体31と、ワークWのノッチWnに係合するノッチトリガー32とが一体物として構成されてなるから、部品点数が少なくて構造が簡素であり、構造的にコストの低減化が可能である。
(2)ワークWの外周を径方向に位置決めするキャリア本体31が、ワークWの全周を近接囲繞する円形内周縁31aを有する連続した円環状に形成されているため、図8に示すような従来の分割構造のキャリア本体c、d、…に比べて、剛性が高く、研削中のワークWの加工精度に悪影響を与えることがなく、高精度な表面加工が実現する。
(3)同じくキャリア本体31が環状に連続してつながっているため、図8に示すような従来の分割構造のキャリア本体c、d、…に比べて、キャリア本体31製作時の加工歪が少なく、キャリアリング30への取付け時の歪発生も有効に防止することができ、さらにワークW研削時の歪や撓みの変形も生じ難く、この点からも研削中のワークWの加工精度に悪影響を与えることがなく、高精度な表面加工が実現する。
(4)ノッチトリガー32がキャリア本体31に対して別部品として交換可能にかつ一体的に接合固定される構造であるため、ノッチトリガー32とキャリア本体31のそれぞれを最適な構成材料とすることができ、キャリア装置6全体としての材料コストの低減化を図れる。
特に、ワークWの回転駆動部材として機能し、摩耗が激しく交換頻度の高いノッチトリガー32にのみ、高強度で耐摩耗性に優れた材料を使用することが可能で、高価な材料の使用量が少なく抑えることができ、キャリア装置6全体としての材料コストを低く抑えることができる。
(5)また、上記ノッチトリガー32が上記キャリア本体31に対して別部品として交換可能にかつ一体的に接合固定される構造であるため、摩耗の激しいノッチトリガー32が先に摩耗した場合には、ノッチトリガー32のみを交換するだけで足り、キャリア本体31はそのまま寿命が来るまで継続使用が可能であり、この点でも装置全体としての材料コストを低く抑えることができる。
(6)上記ノッチトリガー32が上記キャリア本体31に対して一体的に接合固定される構造であるため、ノッチトリガー32の取付部から径方向内方へ張り出す寸法は非常に小さく、よって、従来の片持ち梁のような支持構造と異なり、ノッチトリガー32に負荷がかかっても大きく撓むことはない。その結果、ワークWがノッチトリガー32に追従して撓んだり、ワークWとノッチトリガー32との係合状態が外れることがなく、従来のようなワークWの割れによる不良品の発生や、砥石車の破損等の問題が生じ難い。
例えば、研削効率や研削精度の向上を図るために大径の砥石車1、2を使用する場合でも、ノッチトリガー32の取付部と砥石車1、2との干渉がないため、ノッチトリガー32の長さ寸法を大きくする必要がない。
(7)同様に、上記のようなノッチトリガー32の取付構造により、従来のような片持ち梁構造による剛性低下への対策としての高価な材料(例えばPEEK)の使用が不要であり、安価な材料使用によるコストの低減化が可能である。
(8)ノッチトリガー32が上記キャリア本体31に接合固定される構造であるため、その形状を単純化することが可能であり、これによりノッチトリガー32の加工費の削減ができるとともに、従来のノッチトリガー32と比較して材料使用量を少なくでき、この点でもコストの低減化が図れる。
また、本発明のキャリア装置6の製造方法によれば、上に列挙される効果が有効に発揮され得るキャリア装置6を容易かつ安価に製造することができる。
さらに、本発明の両面研削装置によれば、上記キャリア装置6を備えていることにより、上記に列挙される効果が有効に発揮されて、薄肉円板状ワークWの表裏面Wa、Wbを高効率で高精度に同時研削することができる。
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内において種々の設計変更が可能である。
例えば、図示の実施形態は横型両頭平面研削盤におけるキャリア装置6に本発明を適用したものであるが、特許文献1に記載されるような縦型両頭平面研削盤のキャリア装置にも適用可能であり、また片面研削を行う研削装置のキャリア装置としても適用可能である。さらに、本発明は、薄肉円板状ワークを加工する他の工作機械、例えば特許文献2に記載される研磨装置のキャリア装置としても適用可能である。
また、研削対象となるワークWは、図7に示すような半導体ウェハに限られず、他の薄肉円板状ワークも含まれる。
さらに、キャリア装置6の具体的な構成は、同様な作用効果を発揮得る限り図示以外の他の構成も採用可能であり、一例として、キャリア本体31およびノッチトリガー32の構成材料は加工対象となるワークWの材質に応じて選択され、図示の実施形態のものに限定されない。例えば、鉄系材料を用いることができるワークWであれば、鉄系材料を使うほうが、剛性も高く安価になるという利点がある。
W ワーク(半導体ウェーハ)
Wn ワークのノッチ(切欠部)
Wa ワークの表面
Wb ワークの裏面
1、2 砥石車
1a,2a 砥石車の研削面
5 ワーク回転支持装置(ワーク回転支持手段)
6 キャリア装置
10 軸方向支持手段
11 径方向支持手段
30 キャリアリング
31 キャリア本体
31a キャリア本体の円形内周縁
32 ノッチトリガー
32a ノッチトリガーの尖端係合部
33 キャリア押え
35 キャリア本体のノッチトリガー装着部

Claims (7)

  1. 薄肉円板状工作物を支持回転しつつ、この工作物の少なくとも片側面を研削または研磨する装置において、前記工作物の円形外周を位置決め支持して回転駆動するワーク回転支持装置を構成するキャリア装置であって、
    前記工作物の全周を近接囲繞する円形内周縁を有する円環状のキャリア本体と、前記工作物の円形外周縁に設けられた切欠部に係合する尖端係合部を有するノッチトリガーとが一体物として構成されてなり、
    前記ノッチトリガーは、前記キャリア本体よりも高強度の材料で構成され、前記キャリア本体に対して別部品として交換可能にかつ一体的に接合固定されるとともに、前記尖端係合部が前記キャリア本体の円形内周縁の一部から径方向内方へ突出する装着構造を備えている
    ことを特徴とする薄肉円板状工作物のキャリア装置。
  2. 前記キャリア本体およびノッチトリガーの厚さ寸法は、前記工作物の仕上り厚さ寸法よりも小さく設定されるとともに、前記ノッチトリガーのキャリア本体に対する接合固定が固定解除可能な接着剤によりなされる
    ことを特徴とする請求項1に記載の薄肉円板状工作物のキャリア装置。
  3. 前記キャリア本体におけるノッチトリガー装着部は、前記ノッチトリガーの接合部の外周輪郭形状に対応した形状に切欠き形成され、
    前記ノッチトリガー装着部の接合面に前記接着剤が塗布される構造とされている
    ことを特徴とする請求項2に記載の薄肉円板状工作物のキャリア装置。
  4. 前記ノッチトリガーは、1頂点が前記工作物の切欠部に係合する前記尖端係合部とされた三角形状輪郭を有する薄板部材からなり、
    前記キャリア本体のノッチトリガー装着部において、前記ノッチトリガーの三角形状輪郭の残りの2頂点に対応する箇所に、応力集中回避用の円形溝が形成されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の薄肉円板状工作物のキャリア装置。
  5. 前記ノッチトリガーの尖端係合部は、円弧状輪郭形状を有するとともに、その断面が前記工作物の切欠部の断面形状に対応して設定されている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の薄肉円板状工作物のキャリア装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載のキャリア装置を製造する方法であって、以下の(1)〜(3)の工程を備えることを特徴とする薄肉円板状工作物のキャリア装置の製造方法。
    (1)前記キャリア本体のノッチトリガー装着部の接合面とノッチトリガーの接合部の接合面を清掃し脱脂処理する清浄化工程
    (2)前記キャリア本体とノッチトリガーの平行性を位置決め保持するとともに、前記キャリア本体のノッチトリガー装着部とノッチトリガーの接合部の接合面を、接着剤を塗布介在しながら密着接合する接合工程
    (3)前記接合工程により一体接合したキャリア本体とノッチトリガーの接合部から外部に食み出た余剰接着剤を除去する仕上工程
  7. 薄肉円板状工作物を回転支持するとともに、高速回転する一対の砥石車をその砥石軸方向へ切り込んで、これら両砥石車端面の研削面により前記工作物の表裏面を同時に研削加工する装置であって、
    端面の研削面同士が対向するように配された一対の砥石車と、
    前記工作物を、前記一対の砥石車の研削面間において工作物の表裏面がこれら両研削面に対向する状態で、支持回転するワーク回転支持手段とを備えてなり、
    このワーク回転支持手段は、前記工作物を軸方向に位置決め支持する軸方向支持手段と、工作物を径方向に位置決めするとともに回転支持する径方向支持手段とを備え、
    この径方向支持手段は、請求項1からのいずれか一つに記載のキャリア装置を備えてなる
    ことを特徴とする薄肉円板状工作物の両面研削装置。
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