JPH11221760A - 被加工材の割れ発生予知方法及びこれを利用したウエハの加工方法並びに研削盤 - Google Patents

被加工材の割れ発生予知方法及びこれを利用したウエハの加工方法並びに研削盤

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JPH11221760A
JPH11221760A JP2618398A JP2618398A JPH11221760A JP H11221760 A JPH11221760 A JP H11221760A JP 2618398 A JP2618398 A JP 2618398A JP 2618398 A JP2618398 A JP 2618398A JP H11221760 A JPH11221760 A JP H11221760A
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wafer
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frequency
pass filter
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JP2618398A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Nishi
健一朗 西
Mitsuru Nukui
満 温井
Shiro Murai
史朗 村井
Tetsuo Okuyama
哲雄 奥山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加工物が割れる直前に発生する特定の異常
音の周波数を精度良く設定して異常音を検知する割れ発
生予知方法を提供する。 【解決手段】 先ず研削異常を起こす加工条件の発生音
をスペクトルアナライザにより分析した異常音スペクト
ルと定常音スペクトルとの差異を示す仮基準周波数を通
過音信号中心周波数として設定したバンドパスフィルタ
を用いて異常研削加工過程におけるバンドパスフィルタ
通過音信号を抽出する際に通過中心周波数を仮基準周波
数付近で変化させて調整し異常音スペクトルが最も顕著
となる周波数を基準周波数とし、実際の加工に伴い発生
する騒音はDATレコーダにより記録され、発生音分析
部203の基準周波数が通過音信号として設定されたバ
ンドパスフィルタを介して判別制御部204において異
常音発生が確認されると、ウエハの加工が即座に停止さ
れる。これによりウエハの割れが未然に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体に使用さ
れる硬質な薄板状のウエハやセラミックスやガラスなど
の高硬度脆性材料の両面を研削する加工方法及ぴその加
工方法に用いられる研削盤に関するものであり、特に、
研削中にウエハ割れ発生を音によって予知して割れを未
然に防止することができる加工方法及び研削盤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】半導体で使用されるウエハはインゴット
をインナソー又はワイヤソーで切断後、ラップ盤で研磨
仕上を行っている。
【0003】インゴットから切断したウエハは面粗度、
形状精度共に粗であり、加工能率及ぴ加工精度の向上を
計るために研削による加工が行われる。その際、ウエハ
のチャッキングを真空チャックによる限り、形状精度は
得られないことから、ウエハに設けられている通称ノッ
チ、オリフラと呼ばれる切欠部に係合する溝又は突起を
備えたキャリヤプレートを回転させることにより、ノッ
チ又はオリフラと係合する溝又は突起を介してウエハが
回転させられると共に前記砥石を回転しウエハの両面を
研削する加工方法が検討されている。
【0004】しかしウエハの切欠部にウエハ回転手段を
係合してウエハを回転する場合には、ウエハ切欠部とウ
エハ回転手段との係合部に駆動応力が集中して、かかる
応力集中が研削中のウエハの割れの原因となる場合があ
る。また、ウエハにオリフラやノッチがない場合でもウ
エハに過大な研削抵抗がかかることなどによりウエハが
割れることがある。この様に研削中にウエハが割れた場
合には、研削盤自体が損傷を受ける可能性があり、また
ウエハ自体も製品とすることができないことから、歩留
まりが低下するという問題がある。
【0005】以上のような割れ発生による問題を解消す
ることを目的として本出願人は特願平9−350962
号において、従来の一般的な非破壊検査法より割れ発生
予知の確実性及び迅速性を高めることができる被加工材
の割れ発生予知方法及びこれを利用したウエハの加工方
法並びに研削盤を提案した。この被加工材の割れ発生予
知方法はウエハ研削過程でウエハが割れる直前には特定
の周波数の音が異常音として発生するという知見に基づ
き、特定周波数付近のみを通過させるバンドパスフィル
タ通過の音信号によって、割れ発生の予知を行うことを
特徴とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上の特願平9−35
0962号に開示した被加工材の割れ発生予知方法では
ウエハが割れる直前に発生する特定の異常音の周波数を
特定する必要がある。その特定の異常音は加工に用いら
れる加工装置、加工の対象となる被加工材、その加工装
置を用いたその被加工材の加工の速度等の加工条件によ
り異なり、全ての場合に適用され得るものとして一義的
に決定することはできない。また、例え加工装置、被加
工材、加工速度の加工条件が同じであったとしても、ユ
ーザーに提供される個別の加工装置毎の物性的な条件が
同一となることは有り得ないことから、加工過程でウエ
ハが割れる直前に発生する特定の異常音の周波数はユー
ザーに提供される個別の加工装置毎に異なり、また加工
サイクルの進行段階に応じて異なってくる。従って確実
に割れ予知を行うためにはユーザーに提供される個別の
加工装置の特性に応じてウエハが割れる直前に発生する
特定の異常音の周波数が決定される必要があり、また被
加工材、加工速度等の諸条件、加工サイクルの進行段階
等に応じて、ウエハが割れる直前に発生する特定の異常
音の周波数が決定される必要がある。
【0007】この様に、被加工材、加工速度等の加工条
件、加工サイクルの進行段階等に応じて、ウエハが割れ
る直前に発生する特定の異常音の周波数が異なるため、
その周波数をユーザーに向けて出荷される個別の加工装
置毎に設定することは不可能であり、また設定したとし
てもユーザーにおいて使用条件を変更すれば特定の異常
音の周波数は異なったものとなり、設定したこと自体が
意味を失う。
【0008】本発明は以上の問題に鑑みてなされたもの
であり、被加工物の加工過程において被加工物が割れる
直前に発生する特定の異常音の周波数を、加工装置の特
性、被加工材、加工速度等の加工条件、加工サイクルの
進行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定して、
かかる特定の異常音を検知することにより割れ発生予知
を確実にかつ迅速に行うことができる被加工材の割れ発
生予知方法及びこれを利用したウエハの加工方法並びに
研削盤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】すなわち前記課題を解決する本出願第1の
発明の被加工材の割れ発生予知方法は、下記(1)〜
(2)の工程により決定される監視基準周波数付近のみ
を通過させるバンドパスフィルタ通過の音信号によっ
て、被加工材より発生する異常音を検出して割れが発生
するか否かを予知することを特徴とする。 (1)被加工材の定常音スペクトルと異常音スペクトル
とを対比し、仮基準周波数を決定する。 (2)被加工材に割れが発生した時の発生音をバンドパ
スフィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数
を前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音ス
ペクトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波
数として決定する。
【0010】以上の本出願第1の発明の被加工材の割れ
発生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する異常
音の検知に基づき、確実な割れ発生予知を行うにあた
り、割れ発生と直接に関連し、被加工物が割れる直前に
発生する特定の異常音の周波数を、個別の加工装置の特
性、被加工材、加工速度等の加工条件、加工サイクルの
進行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく特定するこ
とができ、その特定した周波数を監視基準周波数とし
て、割れ発生と直接に関連する異常音の検知に基づき、
確実な割れ発生予知を行うことができる。
【0011】また、以上の本出願第1の発明の被加工材
の割れ発生予知方法においては、(1)工程及び(2)
工程を常に一連に行う必要はなく、必要に応じて以下の
態様を選択することができる。 加工を開始する最初に(1)工程及び(2)工程を行
う。 加工の過程で一定のサイクル終了時に工程(2)のみ
を行う。 加工過程では常に発生音を録音し、現実に割れ予知が
あった場合には、その際の発生音に基づき、(1)工程
及び(2)工程を行う。 所定量の加工サイクルが終了した後、再度(1)工程
及び(2)工程を行う。
【0012】以上のようにすることにより、加工装置等
の物性的な条件に基づく異常音検知のための監視基準周
波数を加工効率を損なうことなく精度良く設定すること
ができる。
【0013】また本出願第2の発明の被加工材の割れ発
生予知方法は、本出願第1の発明の被加工材の割れ発生
予知方法において、バンドパスフィルタ通過の監視基準
周波数の音信号エネルギー又は音信号電圧が所定のしき
い値を超えたことを検出して割れ発生を予知することを
特徴とする。
【0014】以上の本出願第2の発明の被加工材の割れ
発生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する異常
音をバンドパスフィルタ通過の音信号として検知して割
れ発生を予知するにあたり、監視基準周波数の音信号エ
ネルギー又は音信号電圧が所定のしきい値を超えたこと
を検出して割れ発生を予知するので、割れ発生の予知に
際して発生される異常音が生じた場合には即座に割れ発
生が予知され、極めて迅速に割れ発生予知を行うことが
でき、その異常音を検知するためにバンドパスフィルタ
に設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特性、被
加工材、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進行段
階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定することがで
きる。
【0015】また本出願第3の発明の被加工材の割れ発
生予知方法は、本出願第1の発明の被加工材の割れ発生
予知方法において、バンドパスフィルタ通過の監視基準
周波数の音信号エネルギー又は音信号電圧の平均値が所
定のしきい値を超えたことを検出して割れ発生を予知す
ることを特徴とする。
【0016】以上の本出願第3の発明の被加工材の割れ
発生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する異常
音をバンドパスフィルタ通過の音信号として検知して割
れ発生を予知するにあたり、監視基準周波数の音信号エ
ネルギー又は音信号電圧の平均値が所定のしきい値を超
えたことを検出して割れ発生を予知するので、被加工材
の加工系が被加工材の割れ発生に際してその前兆現象と
して発生される異常音のエネルギーにより、割れ発生前
に確実に割れ発生予知を行うことができ、その異常音を
検知するためにバンドパスフィルタに設定する監視基準
周波数を個別の加工装置の特性、被加工材、加工速度等
の加工条件、加工サイクルの進行段階等に応じて精度良
く、かつ効率よく設定することができる。
【0017】また本出願第4の発明のウエハの加工方法
は、インゴットから切断後のウエハの加工方法におい
て、ウエハの加工面と砥石端面とを対向させてウエハを
回転させると共に砥石を回転して砥石端面でウエハの研
削を行い、下記(1)〜(2)の工程により決定される
監視基準周波数付近のみを通過させるバンドパスフィル
タ通過の音信号によって、割れ発生の予知を行うことを
特徴とする。 (1)定常音スペクトルと異常音スペクトルとを対比
し、仮基準周波数を決定する。 (2)ウエハに割れが発生した時の発生音をバンドパス
フィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数を
前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音スペ
クトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波数
として決定する。
【0018】以上の本出願第4の発明のウエハの研削過
程において、回転するウエハの研削過程における割れ発
生と直接に関連する発生音を特定周波数付近のみを通過
させるバンドパスフィルター通過後の発生音として検知
しその検知に基づき、割れ発生が予知されるので、ウエ
ハの研削過程においても迅速確実な割れ発生予知が可能
とな、その異常音を検知するためにバンドパスフィルタ
に設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特性、ウ
エハの種類、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進
行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定すること
ができる。
【0019】本出願第5の発明のウエハの加工方法は、
本出願第4の発明のウエハの加工方法において、バンド
パスフィルタ通過の監視基準周波数の音信号エネルギー
又は音信号電圧が所定のしきい値を超えたことを検出し
て割れ発生を予知する。
【0020】以上の本出願第5の発明のウエハの加工方
法によれば、ウエハの研削過程における割れ発生と直接
に関連する異常音をバンドパスフィルタ通過の音信号と
して検知して割れ発生を予知するにあたり、監視基準周
波数の音信号エネルギー又は音信号電圧が所定のしきい
値を超えたことを検出して割れ発生を予知するので、ウ
エハの割れ発生に際して発生される異常音が生じた場合
には即座にウエハの割れ発生が予知され、ウエハの研削
過程にあっても極めて迅速に割れ発生予知を行うことが
でき、その異常音を検知するためにバンドパスフィルタ
に設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特性、ウ
エハの種類、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進
行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定すること
ができる。
【0021】本出願第6の発明のウエハの加工方法は、
本出願第5の発明のウエハの加工方法において、バンド
パスフィルタ通過の監視基準周波数の音信号エネルギー
又は音信号電圧の平均値が所定のしきい値を超えたこと
を検出して割れ発生を予知する。
【0022】以上の本出願第6の発明のウエハの加工方
法によれば、ウエハの研削過程における割れ発生と直接
に関連する異常音をバンドパスフィルタ通過の音信号と
して検知して割れ発生を予知するにあたり、監視基準周
波数の音信号エネルギー又は音信号電圧の平均値が所定
のしきい値を超えたことを検出して割れ発生を予知する
ので、ウエハ研削盤を含むウエハの加工系がウエハの割
れ発生に際して割れ発生に至るまでに発生される異常音
のエネルギーにより、ウエハの割れ発生前にウエハの割
れ発生が進行する危険状態であることを機敏に検知する
ことができ、その異常音を検知するためにバンドパスフ
ィルタに設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特
性、ウエハの種類、加工速度等の加工条件、加工サイク
ルの進行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定す
ることができる。
【0023】本出願第7の発明のウエハの加工方法は、
本出願第4の発明又は本出願第5の発明又は本出願第6
の発明のウエハの加工方法において、所定のしきい値を
超える音信号検知回数がウエハの単位回転周期内で複数
回である場合に割れ発生を予知する。
【0024】以上の本出願第7の発明のウエハの加工方
法において、ウエハの単位回転周期とは、予め設定され
る回転周期であり、例えばウエハの1回転を単位回転周
期とすることができる。また複数回とは、2回又は3回
と予め設定しておくことができる複数回数である。以上
の本出願第7の発明のウエハの加工方法においては、し
きい値を超える音信号検知回数がウエハの単位回転周
期、例えばウエハの1回転周期内で複数回、例えば2又
は3回となることを条件として、割れ発生を予知するの
で、例えばしきい値を超えるノイズがある場合に誤って
割れ発生と予知されることが防止され、その異常音を検
知するためにバンドパスフィルタに設定する監視基準周
波数を個別の加工装置の特性、ウエハの種類、加工速度
等の加工条件、加工サイクルの進行段階等に応じて精度
良く、かつ効率よく設定することができる。
【0025】本出願第8の発明のウエハの加工方法は、
本出願第7の発明に記載のウエハの加工方法において、
所定のしきい値を超える音信号検知回数がウエハの単位
回転周期内で複数回となる単位回転周期回数が連続して
複数回となった場合に加工を停止する。
【0026】以上の本出願第8の発明のウエハの加工方
法においては、しきい値を超える音信号検知が複数回
(例えば2又は3回)となるウエハの単位回転周期(例
えばウエハの1回転周期)が連続して複数回(例えば2
又は3回)となることを条件として加工が停止されるの
で、しきい値を超えるノイズ等によって加工が停止され
る事態を防ぐことができ、その異常音を検知するために
バンドパスフィルタに設定する監視基準周波数を個別の
加工装置の特性、ウエハの種類、加工速度等の加工条
件、加工サイクルの進行段階等に応じて精度良く、かつ
効率よく設定することができる。
【0027】本出願第9の発明の研削盤は、砥石端面に
ウエハが対向して配設され、砥石端面でウエハを加工す
る研削盤において、ウエハ回転手段を有し、このウエハ
回転手段によりウエハが回転されて研削される過程で、
下記(1)〜(2)の工程により決定される監視基準周
波数付近のみを通過させるバンドパスフィルタ通過の音
信号によって、割れ発生を予知する割れ予知手段を有す
ることを特徴とする。 (1)定常音スペクトルと異常音スペクトルとを対比
し、仮基準周波数を決定する。 (2)ウエハに割れが発生した時の発生音をバンドパス
フィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数を
前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音スペ
クトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波数
として決定する。
【0028】以上の本出願第9の発明の研削盤によれ
ば、ウエハを回転させて研削する過程における割れ発生
と直接に関連する異常音を特定周波数付近のみを通過さ
せるバンドパスフィルタ通過の音信号として検知しその
検知に基づき、割れ発生が予知されるので、ウエハの研
削過程においても迅速確実な割れ発生予知が可能とな
り、その異常音を検知するためにバンドパスフィルタに
設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特性、ウエ
ハの種類、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進行
段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定することが
できる。
【0029】また本出願第10の発明のウエハの加工方
法は、インゴットから切断後のウエハの加工方法におい
て、ワーク支持部材のキャリヤプレートにウエハの切欠
部に係合するウエハ回転手段を有してウエハの加工面と
砥石端面とを対向させて砥石端面で研削を行うに際し、
ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合させてウエハを
回転させると共に砥石を回転してウエハの研削を行い、
下記(1)〜(2)の工程により決定される監視基準周
波数付近のみを通過させるバンドパスフィルタ通過の音
信号によって、割れ発生の予知を行うことを特徴とする
ウエハの加工方法。 (1)定常音スペクトルと異常音スペクトルとを対比
し、仮基準周波数を決定する。 (2)ウエハに割れが発生した時の発生音をバンドパス
フィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数を
前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音スペ
クトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波数
として決定する。
【0030】以上の本出願第10の発明のウエハの加工
方法によれば、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合
させてウエハを回転させてウエハを研削する過程におい
てウエハ回転手段とウエハの切欠部との係合部分から生
じる割れ発生と直接に関連する異常音を特定周波数付近
のみを通過させるバンドパスフィルタ通過の音信号とし
て検知しその検知に基づき、割れ発生が予知されるの
で、ウエハの研削過程においても迅速確実な割れ発生予
知が可能となり、その異常音を検知するためにバンドパ
スフィルタに設定する監視基準周波数を個別の加工装置
の特性、ウエハの種類、加工速度等の加工条件、加工サ
イクルの進行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設
定することができる。
【0031】また本出願第11の発明のウエハの加工方
法は、本出願第10の発明のウエハの加工方法におい
て、バンドパスフィルタ通過の監視基準周波数の音信号
エネルギー又は音信号電圧が所定のしきい値を超えたこ
とを検出して割れ発生を予知する。
【0032】以上の本出願第11の発明のウエハの加工
方法によれば、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合
させてウエハを回転させてウエハを研削する過程でウエ
ハ回転手段とウエハの切欠部との係合部分から生じる割
れ発生と直接に関連する異常音をバンドパスフィルタ通
過の音信号として検知して割れ発生を予知するにあた
り、監視基準周波数の音信号エネルギー又は音信号電圧
が所定のしきい値を超えたことを検出して割れ発生を予
知するので、ウエハの割れ発生に際して発生される異常
音が生じた場合には即座にウエハの割れ発生が予知さ
れ、ウエハの研削過程にあっても極めて迅速に割れ発生
予知を行うことができ、その異常音を検知するためにバ
ンドパスフィルタに設定する監視基準周波数を個別の加
工装置の特性、ウエハの種類、加工速度等の加工条件、
加工サイクルの進行段階等に応じて精度良く、かつ効率
よく設定することができる。
【0033】また本出願第12の発明のウエハの加工方
法は、本出願第10の発明のウエハの加工方法におい
て、バンドパスフィルタ通過の監視基準周波数の音信号
エネルギー又は音信号電圧の平均値が所定のしきい値を
超えたことを検出して割れ発生を予知する。
【0034】以上の本出願第12の発明のウエハの加工
方法によれば、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合
させてウエハを回転させてウエハを研削する過程でウエ
ハ回転手段とウエハの切欠部との係合部分から生じる割
れ発生と直接に関連する異常音をバンドパスフィルタ通
過の音信号として検知して割れ発生を予知するにあた
り、監視基準周波数の音信号エネルギー又は音信号電圧
の平均値が所定のしきい値を超えたことを検出して割れ
発生を予知するので、ウエハ研削盤を含むウエハの加工
系がウエハの割れ発生に際して割れ発生に至るまで発生
される異常音のエネルギーにより、ウエハの割れ発生前
にウエハの割れ発生が進行する危険状態であることを機
敏に検知することができ、ウエハの割れ発生前に確実に
割れ発生予知を行うことができ、その異常音を検知する
ためにバンドパスフィルタに設定する監視基準周波数を
個別の加工装置の特性、ウエハの種類、加工速度等の加
工条件、加工サイクルの進行段階等に応じて精度良く、
かつ効率よく設定することができる。
【0035】また本出願第13の発明の研削盤は、砥石
端面にウエハが対向して配設され、砥石端面で外周に切
欠部を有する円板型ウエハの板面を加工する研削盤にお
いて、ウエハの切欠部に係合するウエハ回転手段を有
し、下記(1)〜(2)の工程により決定される監視基
準周波数付近のみを通過させるバンドパスフィルタ通過
の音信号によって、割れ発生を予知する割れ予知手段を
有することを特徴とする。 (1)定常音スペクトルと異常音スペクトルとを対比
し、仮基準周波数を決定する。 (2)ウエハに割れが発生した時の発生音をバンドパス
フィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数を
前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音スペ
クトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波数
として決定する。
【0036】以上の本出願第13の発明の研削盤によれ
ば、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合させてウエ
ハを回転させてウエハを研削する過程でウエハ回転手段
とウエハの切欠部との係合部分から生じる割れ発生と直
接に関連する異常音を特定周波数付近のみを通過させる
バンドパスフィルタ通過の音信号として検知しその検知
に基づき、割れ発生が予知されるので、ウエハの研削過
程においても迅速確実な割れ発生予知が可能となり、そ
の異常音を検知するためにバンドパスフィルタに設定す
る監視基準周波数を個別の加工装置の特性、ウエハの種
類、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進行段階等
に応じて精度良く、かつ効率よく設定することができ
る。
【0037】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施の形態の被
加工材の割れ発生予知方法、例えばウエハの割れ発生予
知方法につき説明する。図1及び図2は本発明の一実施
の形態の被加工材の割れ発生予知方法、例えばウエハの
割れ発生予知方法の実施プロセスを示すフローチャート
である。図1はかかる実施プロセスのうち、バンドパス
フィルタに設定する監視基準周波数を特定するプロセス
のフローチャートであり、図2は実際の研削加工過程に
おける割れ予知プロセスのフローチャートである。図1
に示されるように、ウエハに割れが発生した時の発生音
を記録する。この発生音はデジタルオーデオテープレコ
ーダー(DATレコーダ)等の音声記録装置により記録
される。それと共に加工過程における発生音はFFT
(First Furie Transformati
on:高速フーリエ変換)アナライザ等のスペクトルア
ナライザにより波長成分の成分分析が行われ、メモリハ
イコーダに再記録される。一方、以上の研削異常を起こ
す加工条件での加工過程で生じる発生音を記録するプロ
セスとは別に正常な加工条件で加工を行いその発生音を
記録し、その発生音をFFTアナライザにより波長成分
の成分分析を行ない、メモリハイコーダに再記録する。
【0038】次ぎに定常音スペクトルと異常音スペクト
ルとを対比し、定常音スペクトルと異常音スペクトルと
の差異を示す仮基準周波数を決定する。この対比は、定
常音スペクトルと異常音スペクトルとの差異を示す領域
を視認することにより行うことができ、また、スペクト
ル分析回路を用いて、機械的若しくは電気的な処理によ
りかかる差異を示す領域を特定するようにすることがで
きる。
【0039】次ぎに、仮基準周波数を通過音信号中心周
波数として設定したバンドパスフィルタを用いて割れが
発生した加工過程におけるバンドパスフィルタ通過音信
号を抽出する。この場合、DATレコーダにより記録さ
れている割れが生じた加工過程における発生音からバン
ドパスフィルタ通過音信号を抽出する様にしても良い。
【0040】さらにその様にバンドパスフィルタ通過音
信号を抽出する際に通過中心周波数を仮基準周波数付近
で変化させて調整し、異常音スペクトルの振幅が大きな
周波数を特定し、これを監視基準周波数として決定す
る。この異常音スペクトルの振幅が大きな周波数の特定
は機械的若しくは電気的な処理により行うことができ
る。
【0041】従って、本発明の被加工材の割れ発生予知
方法及びこれを利用したウエハの加工方法並びに研削盤
においては、監視基準周波数の設定までの、異常研削過
程における異常音スペクトルの記録及びそのスペクトル
分析、さらには仮基準周波数の設定及び監視基準周波数
の特定と、その監視基準周波数のバンドパスフィルタに
対する設定は、研削盤等を用いた加工を行う際にその加
工の進行と同時に自動的に行われるシステムとして構成
することができる。また監視基準周波数がバンドパスフ
ィルタに設定された後の加工過程においてバンドパスフ
ィルタを通過する異常音があった場合の割れ予知に伴う
警告その他の対策の実行も研削盤等を用いた加工を行う
際にその加工の進行と共に自動的に行われるシステムと
して構成することができる。
【0042】以上のように図1に示すプロセスによって
バンドパスフィルタに設定する監視基準周波数を特定
し、かかる監視基準周波数を用いて、図2のフローチャ
ートに示すプロセスにより、実際の研削加工過程におい
て割れ予知が行われる。図2に示す様に、まずウエハの
加工開始と共に、その加工に伴い発生音を記録する。こ
の発生音はDATレコーダにより記録される。それと共
に加工過程における発生音は異常音分析部3のバンドパ
スフィルタを介してメモリハイコーダに再記録されると
共にFFTアナライザにより波長成分の成分分析が行わ
れる。バンドパスフィルタには図1に示すプロセスによ
り決定された監視基準周波数が設定される。
【0043】さらに異常音分析部3のバンドパスフィル
タを介してメモリハイコーダに再記録される異常音は、
再記録されると共に判別制御部4における異常音発生有
無判別の対象となる。この判別制御部4において異常音
発生が確認されると、ウエハの加工が即座に停止され
る。これによりウエハの割れが未然に防止される。その
後、スペクトルアナライザにおける波長分析結果を確認
することにより、現実に異常音が発生していたことが確
認される。
【0044】以上の過程において判別制御部4における
異常音発生有無判別はバンドパスフィルタを通過した監
視基準周波数の音信号エネルギー又は音信号電圧が予め
設定されたしきい値を超えたことを検出して割れ発生を
予知するようにすることができる。またバンドパスフィ
ルタ通過の監視基準周波数の音信号エネルギー又は音信
号電圧の所定の周波数範囲若しくは時間範囲における平
均値をとり、その平均値が所定のしきい値を超えたこと
を検出して割れ発生を予知する様にすることもできる。
【0045】図3,図4は被加工材をウエハとし、研削
盤によるウエハの研削過程における異常音をメモリハイ
コーダで記録したものである。図3は、バンドパスフィ
ルタを用いずDATレコーダの出力をそのまま記録した
ものである。図4は、DATレコーダの出力に対して監
視基準周波数を3.37KHzとして設定したバンドパ
スフィルタ透過後の出力を記録したものである。
【0046】図3、図4を比較すると異常時には、3.
37KHzの成分がよく出ていることが分かる。図5は
メモリハイコーダで正常研削時の発生音を記録したもの
であり、図6はメモリハイコーダで監視基準周波数を
3.37KHzとして設定したバンドパスフィルタ透過
後の異常音を記録したものである。図5は正常研削時の
発生音を記録したデータを示す図であり、図6は異常研
削時の3.37KHzバンドパスフィルタ透過後の音で
ある。図5、図6を比較すると、正常研削時には3.3
7KHzの音は余り出ていないが、異常時にはよく出て
いることが分かる。
【0047】以上のことから研削時の音をフィルターを
介して取り出せば振動音が加工条件等で変化しない限
り、異常時と正常時の音のレベルに差が出ることがわか
る。よって、図1に示すプロセスにより異常研削時に発
生する異常音の周波数を特定して監視基準周波数とし、
図2に示したプロセスにより、ウエハの加工中にフィル
ターを通して異常音を検知することによりウエハの異常
の有無を捕らえることができ、ウエハ割れを事前検知す
ることが可能となる。
【0048】図7は本発明の他の実施の形態の被加工材
の割れ発生予知方法、例えばウエハの割れ発生予知方法
の実施プロセスを示すフローチャートである。
【0049】本実施の形態の被加工材の割れ発生予知方
法、例えばウエハの割れ発生予知方法では図7に示すよ
うにまずウエハの加工開始と共に、その加工に伴い発生
音がMIC・AMP8により増幅され、予め決定された
監視基準周波数が設定されたバンドパスフィルタ5を介
してしきい値判別部9においてしきい値を超える異常音
の発生の有無が判別される。以上においてバンドパスフ
ィルタ5における設定通過周波数及びしきい値判別部9
におけるしきい値は手動により入力設定することができ
る。
【0050】以上の過程で加工に伴い発生音はDATレ
コーダ2により記録されると共にスペクトルアナライザ
6により波長成分の成分分析が行われてメモリハイコー
ダ7に記録される。
【0051】さらにウエハの加工開始と共に、位置セン
サー若しくはシーケンス情報により常時ノッチ位置が検
知され、このノッチ位置検知信号が波形成形されてAN
D回路10に入力されており、しきい値判別部9におけ
るしきい値判別の結果、しきい値を超えると判別された
発生音があった場合に、その発生音が発せられた時点に
おけるノッチ位置がしきい値を超える発生音の有無の判
別結果と共にAND回路10からカウンター11に入力
される。
【0052】以上のカウンター11におけるカウント数
は予め手動により入力され設定される。例えばウエハの
1周期内でしきい値を2回超えたら異常と判定すると設
定されている場合には、しきい値判別部9におけるしき
い値判別結果及びノッチ位置検知結果によりAND回路
10からの発信信号がカウンター11に入力され、1周
期内でしきい値を2回超えた場合に、カウンター11か
ら異常信号保持手段12に出力信号が出力され、異常信
号保持手段12から異常信号が発せられる。またカウン
ター11において、例えばウエハの1周期内でしきい値
を2回超える周期が2周期連続すると異常と判定すると
設定されている場合には、しきい値判別部9におけるし
きい値判別結果により1周期内でしきい値を2回超える
周期が2周期連続した場合に、カウンター11から異常
信号保持手段12に出力信号が出力され、異常信号保持
手段12から異常信号が発せられる。以上において1周
期とはウエハが所定位置を基準として1回転する周期を
いう。
【0053】また以上において、例えばウエハの1周期
内でしきい値を2回超えたら異常と判定し、さらにウエ
ハの1周期内でしきい値を2回超える周期が2周期連続
すると研削中止と判定する様に設定することもできる。
【0054】さらに以上においてAND回路10でしき
い値判別部9においてしきい値を超えると判別された発
生音がノッチ位置検知結果から、ノッチ位置と関連する
発生音であるか、ノッチとは無関係の位置から発生音で
あるかを特定してカウンター11に出力される様にする
こともできる。かかる場合に、しきい値を超えると判別
された発生音がノッチ位置検知結果から、ノッチとは無
関係の位置から発生音である場合には、割れ発生である
か否か不明である、あるいは原因不明の発生音が発生し
ている旨のアラーム信号が発せられるようにしても良
い。
【0055】以下に以上の実施の形態に説明した本発明
の実施の形態の被加工材の割れ発生予知方法を利用した
本発明のウエハの加工方法並びに研削盤の実施の形態を
説明する。
【0056】図8,図9,図10,図11に示すよう
に、この実施の形態の研削盤は両頭平面研削盤として構
成され下部フレーム21を備え、その下部フレーム21
上には中間フレーム112が固定されその中間フレーム
112上には上部フレーム111が固定されている。下
部フレーム21には下部砥石回転昇降機構22及ぴウエ
ハ支持部材24が装設され、上部フレーム111には上
部砥石回転昇降機構23が装設されている。両砥石回転
昇降機構22,23には夫々上下部砥石25,26が配
設され、それらの砥石25,26の上部または下部端面
の研削作用面25a,26aが互いに平行となるように
対向配置されている。そして、薄板状のウエハ27がウ
エハ支持部材24に支持された状態で、両砥石回転昇降
機構22,23の砥石25,26間に挿入配置され、そ
れらの砥石25,26の研削作用面25a,26aによ
り、ウエハ27の両面が同時に研削されるようになって
いる。
【0057】図11はウエハ支持部材の平面図である
が、図に示すようにキャリヤプレート60のセット穴6
0aにはインゴットから切断された未研削のウエハ27
の結晶方位の基準となるノッチ等の切欠部27aに係合
するように内周側へ向って突出する回転力伝達手段60
bが設けてある。このウエハ27の切欠部27aの形状
は一般にはV溝状のノッチ又はフラット状の切欠であ
り、前記回転力伝達手段60bはウエハの切欠部27a
をほぼ補完する形状としてある。ただし、ウエハ27の
切欠部27aは結晶方位を知るためのもの以外にウエハ
27を駆動するためにウエハ27に別に設けてもよい。
【0058】この両頭平面研削盤において、研削加工を
行う場合には、ウエハ27がウエハ支持部材24に回転
可能に支持されたキャリヤプレート60のセット穴60
aに保持された状態で、上下両砥石回転昇降機構22,
23の上下部砥石25,26間に挿入配置され、下部砥
石25上に載置される。次ぎに上部砥石26が下降し、
上部砥石26がウエハ27に接近した位置において、上
下両砥石回転昇降機構22,23の上下部砥石25,2
6が高速回転されるとともに、キャリヤプレート回転用
モータ61が低速で回転駆動され、キャリヤプレート6
0は回転駆動手段としてのギヤ62,59を介して回転
され、セット穴60aに保持されたウエハ27が回転す
る。そして、上部砥石回転昇降機構23の上部砥石26
がウエハ27に対して研削を開始し、両砥石25,26
の研削作用面25a,26aによりウエハ27の両面が
同時に研削される。
【0059】以上の研削過程において、例えばウエハ2
7の切欠部27aには回転力伝達手段60bが係合して
おり、研削過程において切欠部27a、特にはそのノッ
チの底部近傍には応力集中が生じ、その応力集中部を起
点とするクラックに起因して、ウエハ27に割れが生じ
る場合がある。そこでかかる割れを予知し、現実にウエ
ハ27に割れが生じる前に手当するために、本発明のウ
エハの加工方法では次のプロセスで割れ検知を行う。
【0060】図10に示すように前記上部砥石回転昇降
機構23の上部フレーム111には集音マイク1が取り
付けられ、この集音マイク1に異常音分析部3及び判別
制御部4が接続されている。
【0061】かかる図8〜図11に示す研削盤を用いて
本発明では次のようにして監視基準周波数を決定する。
図8〜図11に示す研削盤を用いてウエハに割れが発生
した時の発生音をDATレコーダにより記録し、それと
共にスペクトルアナライザにより加工過程における発生
音の波長成分の成分分析を行う。一方、図8〜図11に
示す研削盤を用いて正常な加工条件で加工を行いその発
生音を記録し、その発生音の波長成分の成分分析を行な
い、メモリハイコーダに再記録する。
【0062】次ぎに図8〜図11に示す研削盤の定常音
スペクトルと異常音スペクトルとを対比し、定常音スペ
クトルと異常音スペクトルとの差異を示す仮基準周波数
を決定する。この対比は、スペクトル分析回路を用い
て、電気的な処理により行い、これによりかかる差異を
示す領域を特定する。
【0063】次ぎに、仮基準周波数を通過音信号中心周
波数として設定したバンドパスフィルタを用いてDAT
レコーダにより記録されている研削異常を生じた加工過
程における発生音からバンドパスフィルタ通過音信号を
抽出する。
【0064】その際、通過中心周波数を仮基準周波数付
近で変化させて調整し、異常音スペクトルの振幅が大き
な周波数を特定し、これを監視基準周波数として決定す
る。この異常音スペクトルの振幅が大きな周波数の特定
は機械的若しくは電気的な処理により行うことができ
る。
【0065】以上のように図1に示すプロセスによって
バンドパスフィルタに設定する監視基準周波数を特定
し、かかる監視基準周波数を用いて、図2のフローチャ
ートに示すプロセスにより、実際の研削加工過程におい
て割れ予知が行われる。
【0066】まずウエハ27の切欠部27aに回転力伝
達手段60bを係合させ砥石駆動モータ34,48、ウ
エハ駆動用のキャリヤプレート回転用モータ61を駆動
すると上下部砥石25,26、ウエハ27は回転する。
ここで上部砥石26を下降してウエハ27に切り込む
と、砥石25,26はウエハ27の両面を夫々研削す
る。この加工開始と共に、その加工に伴い発生音を集音
マイク1で集音し、DATレコーダ2により記録すると
共に異常音分析部3の予め決定された監視基準周波数が
設定されたバンドパスフィルタ5を介してメモリハイコ
ーダ7に再記録されると共にFFTアナライザにより波
長成分の成分分析が行われる。
【0067】さらに異常音分析部3の監視基準周波数が
設定されたバンドパスフィルタ5を介してメモリハイコ
ーダ7に再記録される異常音は、再記録されると共に判
別制御部4における異常音発生有無判別の対象となる。
この判別制御部4において異常音発生が確認されると、
砥石駆動モータ34,48、ウエハ駆動用のキャリヤプ
レート回転用モータ61の駆動を停止する。停止後上部
砥石26を上昇し、下部砥石25から外周側にはみ出し
ているウエハ27の部分を持ち上げてウエハ27をセッ
ト穴60aから抜いてウエハ27を取り出す。
【0068】以上によりウエハ27の割れが未然に防止
される。その後、スペクトルアナライザ6における波長
分析結果を確認することにより、現実に異常音が発生し
ていたことが確認される。
【0069】この様にして、本発明の研削盤を用いてウ
エハの研削を行い正常研削時と異常研削時における異常
音を集音し、音の違いを比較した。
【0070】図12は図8〜図11に示す研削盤の正常
研削時と異常研削時における異常音の違いをFFTアナ
ライザ6で比較した図である。Aで示されている正常研
削時と較べ、Bで示されている異常時には、例えば3.
375KHzの音が大きく出ていることが分かる。従っ
てこの結果に基づき図1に示されるプロセスにより、
3.375KHzを仮基準周波数と設定し、仮基準周波
数である3.375KHzを通過音信号中心周波数とし
て設定したバンドパスフィルタを用いて異常研削加工過
程におけるバンドパスフィルタ通過音信号を抽出し、そ
の信号を抽出する際に通過中心周波数を仮基準周波数で
ある3.375KHz付近で変化させて調整し、異常音
スペクトルの振幅が大きな周波数を特定し、これを監視
基準周波数として決定することができる。
【0071】
【発明の効果】以上の様に本出願第1の発明の被加工材
の割れ発生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連す
る異常音の検知に基づき、確実な割れ発生予知を行うに
あたり、割れ発生と直接に関連し、被加工物が割れる直
前に発生する特定の異常音の周波数を、個別の加工装置
の特性、被加工材、加工速度等の加工条件、加工サイク
ルの進行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく特定す
ることができ、その特定した周波数を監視基準周波数と
して、割れ発生と直接に関連する異常音の検知に基づ
き、確実な割れ発生予知を行うことができる。
【0072】また本出願第2の発明の被加工材の割れ発
生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する異常音
をバンドパスフィルタ通過の音信号として検知して割れ
発生を予知するにあたり、監視基準周波数の音信号エネ
ルギー又は音信号電圧が所定のしきい値を超えたことを
検出して割れ発生を予知するので、割れ発生の予知に際
して発生される異常音が生じた場合には即座に割れ発生
が予知され、極めて迅速に割れ発生予知を行うことがで
き、その異常音を検知するためにバンドパスフィルタに
設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特性、被加
工材、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進行段階
等に応じて精度良く、かつ効率よく設定することができ
る。
【0073】また本出願第3の発明の被加工材の割れ発
生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する異常音
をバンドパスフィルタ通過の音信号として検知して割れ
発生を予知するにあたり、監視基準周波数の音信号エネ
ルギー又は音信号電圧の平均値が所定のしきい値を超え
たことを検出して割れ発生を予知するので、被加工材の
加工系が被加工材の割れ発生に際してその前兆現象とし
て発生される異常音のエネルギーにより、割れ発生前に
確実に割れ発生予知を行うことができ、その異常音を検
知するためにバンドパスフィルタに設定する監視基準周
波数を個別の加工装置の特性、被加工材、加工速度等の
加工条件、加工サイクルの進行段階等に応じて精度良
く、かつ効率よく設定することができる。
【0074】また本出願第4の発明のウエハの研削過程
において、回転するウエハの研削過程における割れ発生
と直接に関連する発生音を特定周波数付近のみを通過さ
せるバンドパスフィルター通過後の発生音として検知し
その検知に基づき、割れ発生が予知されるので、ウエハ
の研削過程においても迅速確実な割れ発生予知が可能と
なり、その異常音を検知するためにバンドパスフィルタ
に設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特性、ウ
エハの種類、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進
行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定すること
ができる。
【0075】また本出願第5の発明のウエハの加工方法
によれば、ウエハの研削過程における割れ発生と直接に
関連する異常音をバンドパスフィルタ通過の音信号とし
て検知して割れ発生を予知するにあたり、監視基準周波
数の音信号エネルギー又は音信号電圧が所定のしきい値
を超えたことを検出して割れ発生を予知するので、ウエ
ハの割れ発生に際して発生される異常音が生じた場合に
は即座にウエハの割れ発生が予知され、ウエハの研削過
程にあっても極めて迅速に割れ発生予知を行うことがで
き、その異常音を検知するためにバンドパスフィルタに
設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特性、ウエ
ハの種類、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進行
段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定することが
できる。
【0076】また本出願第6の発明のウエハの加工方法
によれば、ウエハの研削過程における割れ発生と直接に
関連する異常音をバンドパスフィルタ通過の音信号とし
て検知して割れ発生を予知するにあたり、監視基準周波
数の音信号エネルギー又は音信号電圧の平均値が所定の
しきい値を超えたことを検出して割れ発生を予知するの
で、ウエハ研削盤を含むウエハの加工系がウエハの割れ
発生に際して割れ発生に至るまでに発生される異常音の
エネルギーにより、ウエハの割れ発生前にウエハの割れ
発生が進行する危険状態であることを機敏に検知するこ
とができ、その異常音を検知するためにバンドパスフィ
ルタに設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特
性、ウエハの種類、加工速度等の加工条件、加工サイク
ルの進行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定す
ることができる。
【0077】また本出願第7の発明のウエハの加工方法
によれば、しきい値を超える音信号検知回数がウエハの
単位回転周期、例えばウエハの1回転周期内で複数回、
例えば2又は3回となることを条件として、割れ発生を
予知するので、例えばしきい値を超えるノイズがある場
合に誤って割れ発生と予知されることが防止され、その
異常音を検知するためにバンドパスフィルタに設定する
監視基準周波数を個別の加工装置の特性、ウエハの種
類、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進行段階等
に応じて精度良く、かつ効率よく設定することができ
る。
【0078】また本出願第8の発明のウエハの加工方法
によれば、しきい値を超える音信号検知が複数回(例え
ば2又は3回)となるウエハの単位回転周期(例えばウ
エハの1回転周期)が連続して複数回(例えば2又は3
回)となることを条件として加工が停止されるので、し
きい値を超えるノイズ等によって加工が停止される事態
を防ぐことができ、その異常音を検知するためにバンド
パスフィルタに設定する監視基準周波数を個別の加工装
置の特性、ウエハの種類、加工速度等の加工条件、加工
サイクルの進行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく
設定することができる。
【0079】また本出願第9の発明の研削盤によれば、
ウエハを回転させて研削する過程における割れ発生と直
接に関連する異常音を特定周波数付近のみを通過させる
バンドパスフィルタ通過の音信号として検知しその検知
に基づき、割れ発生が予知されるので、ウエハの研削過
程においても迅速確実な割れ発生予知が可能となり、そ
の異常音を検知するためにバンドパスフィルタに設定す
る監視基準周波数を個別の加工装置の特性、ウエハの種
類、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進行段階等
に応じて精度良く、かつ効率よく設定することができ
る。
【0080】また本出願第10の発明のウエハの加工方
法によれば、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合さ
せてウエハを回転させてウエハを研削する過程において
ウエハ回転手段とウエハの切欠部との係合部分から生じ
る割れ発生と直接に関連する異常音を特定周波数付近の
みを通過させるバンドパスフィルタ通過の音信号として
検知しその検知に基づき、割れ発生が予知されるので、
ウエハの研削過程においても迅速確実な割れ発生予知が
可能となり、その異常音を検知するためにバンドパスフ
ィルタに設定する監視基準周波数を個別の加工装置の特
性、ウエハの種類、加工速度等の加工条件、加工サイク
ルの進行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設定す
ることができる。
【0081】また本出願第11の発明のウエハの加工方
法によれば、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合さ
せてウエハを回転させてウエハを研削する過程でウエハ
回転手段とウエハの切欠部との係合部分から生じる割れ
発生と直接に関連する異常音をバンドパスフィルタ通過
の音信号として検知して割れ発生を予知するにあたり、
監視基準周波数の音信号エネルギー又は音信号電圧が所
定のしきい値を超えたことを検出して割れ発生を予知す
るので、ウエハの割れ発生に際して発生される異常音が
生じた場合には即座にウエハの割れ発生が予知され、ウ
エハの研削過程にあっても極めて迅速に割れ発生予知を
行うことができ、その異常音を検知するためにバンドパ
スフィルタに設定する監視基準周波数を個別の加工装置
の特性、ウエハの種類、加工速度等の加工条件、加工サ
イクルの進行段階等に応じて精度良く、かつ効率よく設
定することができる。
【0082】また本出願第12の発明のウエハの加工方
法によれば、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合さ
せてウエハを回転させてウエハを研削する過程でウエハ
回転手段とウエハの切欠部との係合部分から生じる割れ
発生と直接に関連する異常音をバンドパスフィルタ通過
の音信号として検知して割れ発生を予知するにあたり、
監視基準周波数の音信号エネルギー又は音信号電圧の平
均値が所定のしきい値を超えたことを検出して割れ発生
を予知するので、ウエハ研削盤を含むウエハの加工系が
ウエハの割れ発生に際して割れ発生に至るまで発生され
る異常音のエネルギーにより、ウエハの割れ発生前にウ
エハの割れ発生が進行する危険状態であることを機敏に
検知することができ、ウエハの割れ発生前に確実に割れ
発生予知を行うことができ、その異常音を検知するため
にバンドパスフィルタに設定する監視基準周波数を個別
の加工装置の特性、ウエハの種類、加工速度等の加工条
件、加工サイクルの進行段階等に応じて精度良く、かつ
効率よく設定することができる。
【0083】また本出願第13の発明の研削盤によれ
ば、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合させてウエ
ハを回転させてウエハを研削する過程でウエハ回転手段
とウエハの切欠部との係合部分から生じる割れ発生と直
接に関連する異常音を特定周波数付近のみを通過させる
バンドパスフィルタ通過の音信号として検知しその検知
に基づき、割れ発生が予知されるので、ウエハの研削過
程においても迅速確実な割れ発生予知が可能となり、そ
の異常音を検知するためにバンドパスフィルタに設定す
る監視基準周波数を個別の加工装置の特性、ウエハの種
類、加工速度等の加工条件、加工サイクルの進行段階等
に応じて精度良く、かつ効率よく設定することができ
る。
【符号の説明】 【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の被加工材の割れ発生予
知方法の実施プロセスを示す示すフローチャート。
【図2】 本発明の一実施の形態の被加工材の割れ発生
予知方法の実施プロセスを示す示すフローチャート。
【図3】 被加工材をウエハとし、ウエハ研削盤による
ウエハの研削過程における異常音をメモリハイコーダで
記録したものでありバンドパスフィルタを用いずDAT
レコーダの出力をそのまま記録したデータを示す図。
【図4】 被加工材をウエハとし、ウエハ研削盤による
ウエハの研削過程における異常音をメモリハイコーダで
記録したものでありDATレコーダの出力に対して監視
基準周波数を3.37KHzとして設定したバンドパス
フィルタ透過後の出力を記録したデータを示す図。
【図5】 メモリハイコーダで監視基準周波数を3.3
7KHzとして設定したバンドパスフィルタ透過前の正
常研削時の音を記録したデータを示す図。
【図6】 メモリハイコーダで監視基準周波数を3.3
7KHzとして設定したバンドパスフィルタ透過後の異
常音を記録したデータを示す図。
【図7】本発明の他の実施の形態の被加工材の割れ発生
予知方法の実施プロセスを示すフローチャート。
【図8】 この発明の平面研削盤の実施の形態を示す
正面図である。
【図9】 下部フレーム部分の要部縦断面図である。
【図10】 上部フレーム部分の要部縦断面図であ
る。
【図11】 ウエハ支持部材の平面図である。
【図12】 FFTアナライザで正常研削時と異常研削
時における異常音の違いを比較した図。
【符号の説明】
1・・・集音マイク、2・・・DATレコーダ、3・・・異常音
分析部、4・・・判別制御部、5・・・バンドパスフィルタ、
6・・・スペクトルアナライザ、7・・・メモリハイコーダ、
8・・・MIC・AMP、9・・・しきい値判別部、10・・・
AND回路、11・・・カウンター、12・・・異常信号保持
手段、21…下部フレーム、22…下部砥石回転昇降機
構、23…上部砥石回転昇降機構、24…ウエハ支持部
材、25…上部砥石、25a…研削作用面、26…下部
砥石、26a…研削作用面、27…ウエハ、27a…切
欠部、34…砥石駆動モータ、48・・砥石駆動モータ、
58・・・ガイドローラ、59・・・ギヤ、60・・・キャリヤ
プレート、60a・・・セット穴、60b・・・回転力伝達手
段、61・・・キャリヤプレート回転用モータ、62…ギ
ヤ、111…上部フレーム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥山 哲雄 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)〜(2)の工程により決定さ
    れる監視基準周波数付近のみを通過させるバンドパスフ
    ィルタ通過の音信号によって、被加工材より発生する異
    常音を検出して割れが発生するか否かを予知することを
    特徴とする被加工材の割れ発生予知方法。 (1)被加工材に割れ発生のない正常な加工時における
    発生音のスペクトル(以下「定常音スペクトル」とす
    る)と被加工材に割れが発生した時の発生音のスペクト
    ル(以下「異常音スペクトル」とする)を対比し、仮基
    準周波数を決定する。 (2)被加工材に割れが発生した時の発生音をバンドパ
    スフィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数
    を前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音ス
    ペクトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波
    数として決定する。
  2. 【請求項2】 バンドパスフィルタ通過の監視基準周波
    数の音信号エネルギー又は音信号電圧が所定のしきい値
    を超えたことを検出して割れ発生を予知する請求項1記
    載の被加工材の割れ発生予知方法。
  3. 【請求項3】 バンドパスフィルタ通過の監視基準周波
    数の音信号エネルギー又は音信号電圧の平均値が所定の
    しきい値を超えたことを検出して割れ発生を予知する請
    求項1記載の被加工材の割れ発生予知方法。
  4. 【請求項4】 インゴットから切断後のウエハの加工方
    法において、ウエハの加工面と砥石端面とを対向させて
    ウエハを回転させると共に砥石を回転して砥石端面でウ
    エハの研削を行い、下記(1)〜(2)の工程により決
    定される監視基準周波数付近のみを通過させるバンドパ
    スフィルタ通過の音信号によって、割れ発生の予知を行
    うことを特徴とするウエハの加工方法。 (1)ウエハに割れ発生のない正常な研削時における発
    生音のスペクトル(以下「定常音スペクトル」とする)
    とウエハに割れが発生した時の発生音のスペクトル(以
    下「異常音スペクトル」とする)を対比し、仮基準周波
    数を決定する。 (2)ウエハに割れが発生した時の発生音をバンドパス
    フィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数を
    前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音スペ
    クトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波数
    として決定する。
  5. 【請求項5】 バンドパスフィルタ通過の監視基準周波
    数の音信号エネルギー又は音信号電圧が所定のしきい値
    を超えたことを検出して割れ発生を予知する請求項4記
    載のウエハの加工方法。
  6. 【請求項6】 バンドパスフィルタ通過の監視基準周波
    数の音信号エネルギー又は音信号電圧の平均値が所定の
    しきい値を超えたことを検出して割れ発生を予知する請
    求項4記載のウエハの加工方法。
  7. 【請求項7】 所定のしきい値を超える音信号検知回数
    がウエハの単位回転周期内で複数回である場合に割れ発
    生を予知する請求項4乃至請求項6の何れか一に記載の
    ウエハの加工方法。
  8. 【請求項8】 所定のしきい値を超える音信号検知回数
    がウエハの単位回転周期内で複数回となる単位回転周期
    回数が連続して複数回となった場合に加工を停止する請
    求項7に記載のウエハの加工方法。
  9. 【請求項9】 砥石端面にウエハが対向して配設され、
    砥石端面でウエハを加工する研削盤において、ウエハ回
    転手段を有し、このウエハ回転手段によりウエハが回転
    されて研削される過程で、下記(1)〜(2)の工程に
    より決定される監視基準周波数付近のみを通過させるバ
    ンドパスフィルタ通過の音信号によって、割れ発生を予
    知する割れ予知手段を有する研削盤。 (1)定常音スペクトルと異常音スペクトルとを対比
    し、仮基準周波数を決定する。 (2)ウエハに割れが発生した時の発生音をバンドパス
    フィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数を
    前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音スペ
    クトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波数
    として決定する。
  10. 【請求項10】 インゴットから切断後のウエハの加工
    方法において、ワーク支持部材のキャリヤプレートにウ
    エハの切欠部に係合するウエハ回転手段を有してウエハ
    の加工面と砥石端面とを対向させて砥石端面で研削を行
    うに際し、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合させ
    てウエハを回転させると共に砥石を回転してウエハの研
    削を行い、下記(1)〜(2)の工程により決定される
    監視基準周波数付近のみを通過させるバンドパスフィル
    タ通過の音信号によって、割れ発生の予知を行うことを
    特徴とするウエハの加工方法。 (1)定常音スペクトルと異常音スペクトルとを対比
    し、仮基準周波数を決定する。 (2)ウエハに割れが発生した時の発生音をバンドパス
    フィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数を
    前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音スペ
    クトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波数
    として決定する。
  11. 【請求項11】 バンドパスフィルタ通過の監視基準周
    波数の音信号エネルギー又は音信号電圧が所定のしきい
    値を超えたことを検出して割れ発生を予知する請求項1
    0記載のウエハの加工方法。
  12. 【請求項12】 バンドパスフィルタ通過の監視基準周
    波数の音信号エネルギー又は音信号電圧の平均値が所定
    のしきい値を超えたことを検出して割れ発生を予知する
    請求項10記載のウエハの加工方法。
  13. 【請求項13】 砥石端面にウエハが対向して配設さ
    れ、砥石端面で外周に切欠部を有する円板型ウエハの板
    面を加工する研削盤において、ウエハの切欠部に係合す
    るウエハ回転手段を有し、下記(1)〜(2)の工程に
    より決定される監視基準周波数付近のみを通過させるバ
    ンドパスフィルタ通過の音信号によって、割れ発生を予
    知する割れ予知手段を有する研削盤。 (1)定常音スペクトルと異常音スペクトルとを対比
    し、仮基準周波数を決定する。 (2)ウエハに割れが発生した時の発生音をバンドパス
    フィルタを通過させ、バンドパスフィルタ通過周波数を
    前記仮基準周波数付近で変化させて調整し、異常音スペ
    クトルの振幅が大きな周波数を加工時の監視基準周波数
    として決定する。
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