JPH11183447A - 被加工材の割れ発生予知方法及びこれを利用したウエハの加工方法並びに研削盤 - Google Patents

被加工材の割れ発生予知方法及びこれを利用したウエハの加工方法並びに研削盤

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JPH11183447A
JPH11183447A JP9350962A JP35096297A JPH11183447A JP H11183447 A JPH11183447 A JP H11183447A JP 9350962 A JP9350962 A JP 9350962A JP 35096297 A JP35096297 A JP 35096297A JP H11183447 A JPH11183447 A JP H11183447A
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wafer
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JP9350962A
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Kenichiro Nishi
健一朗 西
Mitsuru Nukui
満 温井
Kazuo Nakajima
和男 中嶋
Shiro Murai
史朗 村井
Toyohisa Wada
豊尚 和田
Tetsuo Okuyama
哲雄 奥山
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Nippei Toyama Corp
Original Assignee
Nippei Toyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 割れ発生予知の確実性及び迅速性を高めるこ
とができる被加工材の割れ発生予知方法及びこれを利用
したウエハ加工方法並びに研削盤を提供する。 【解決手段】 加工に伴い発生する騒音はDATレコー
ダにより記録され、音響放射波分析部203の3.37
KHzバンドパスフィルタを介して判別制御部204に
おいて異常音発生が確認されると、ウエハの加工が即座
に停止される。これによりウエハの割れが未然に防止さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体に使用さ
れる硬質な薄板状のウエハの両面を研削する加工方法及
ぴその加工方法に用いられる研削盤に関するものであ
り、特に、研削中にウエハ割れ発生を音によって予知し
て割れを未然に防止することができる加工方法及び研削
盤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体で使用されるウエハはインゴット
をインナソー又はワイヤソーで切断後、ラップ盤で研磨
仕上を行っている。
【0003】インゴットから切断したウエハは面粗度、
形状精度共に粗である。そこでインゴットから切断後の
ウエハのラップ仕上を行うと非常に時間がかかり加工能
率がよくない。そこでかかるラップ加工による加工能率
及ぴ加工精度の向上を計るために試みられる研削による
ウエハの加工によれば、短かい加工時間で所要の面精度
が得られる。この様に、ウエハを研削により仕上げるこ
とが例えば実登3028734号公報、機械と工具、1
995年7月号第60頁から第64頁、砥粒加工学会誌
Vo1.39No.41995.JUL、第20頁から
第23頁等に開示されている。
【0004】かかる研削によるウエハの加工にあたっ
て、ウエハの片面研削を行う場合には、真空チャックで
ウエハの片面を吸着するためウエハの形状は吸着中は平
面であるが、片面研削後に真空チャックからウエハを外
すと形状は元に戻り反る返る傾向にある。したがってウ
エハのチャッキングを真空チャックによる限り、形状精
度は得られない。
【0005】この様な問題を解決するために本出願人は
特願平9−102771号において、短時間で面精度と
形状精度が得られるウエハの加工方法及ぴその加工方法
に用いられる研削盤及ぴウエハ支持部材を提案した。こ
の特願平9−102771号に提案した加工方法によれ
ば、ワーク支持部材にキャリアプレートと呼ばれるウエ
ハを遊嵌させる穴を持ったウエハより薄い板を設け、そ
のキャリヤプレートにはウエハに設けられている通称ノ
ッチ、オリフラと呼ばれる切欠部に係合する溝又は突起
を備え、このキャリヤプレートを回転させることによ
り、ノッチ又はオリフラと係合する溝又は突起を介して
ウエハが回転させられると共に前記砥石を回転しウエハ
の両面が研削されるものである。
【0006】しかし以上の本出願人の提案にかかるウエ
ハの加工方法及ぴその加工方法に用いられる研削盤につ
いても更に以下の改善余地があった。すなわち、以上の
特願平9−102771号に記載された加工方法及び研
削盤によればウエハを回転するためにウエハには切欠部
が設けられ、かかる切欠部にウエハ回転手段が係合され
てウエハが回転される。
【0007】しかし、その様にウエハの切欠部にウエハ
回転手段が係合されてウエハが回転される場合には、ウ
エハ切欠部とウエハ回転手段との係合部に駆動応力が集
中して、かかる応力集中が研削中のウエハの割れの原因
となる場合があった。研削中にウエハが割れた場合に
は、研削盤のバランスの崩壊により研削盤自体が損傷を
受ける可能性があり、またウエハ自体も製品とすること
ができないことから、歩留まりが低下するという問題が
ある。
【0008】以上のような割れ発生による問題を解消す
るためには、割れの発生を予知する必要がある。ところ
で従来から被加工材より発生する音響放射(アコーステ
ィック・エミッション、以下AEと称する)を利用して
割れを検出する技術が非破壊試験法として知られてい
る。この音響放射を利用して被加工材の割れ発生を加工
工程中に検出することを目的とした割れ検査方法が特公
昭58−25227号に開示されている。この特公昭5
8−25227号に開示された割れ検査方法は、被加工
材により音響放射波の発生する可能性のある第1の期間
と所定の雑音が確実に発生する第2の期間を設定し、第
1の期間中に発生する音響放射量が第1の所定量を超え
たか否かを検出して割れ発生の有無を判別すると共に第
2の期間中に発生する音響放射量が第2の所定量を超え
た場合に判別結果の正当性を得るとするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし以上の従来の特
公昭58−25227号に開示された音響放射を利用し
た割れ検査方法にあっても、次のような問題があった。
特公昭58−25227号に開示された音響放射を利用
した割れ検査方法にあっては、直接に割れ発生と因果関
係のある音響放射に基づいて割れ検知を行うものではな
く、そのため音響放射と割れ発生の関連性の確実性を確
保するために第1の期間及び第2の期間を設定する必要
がある。
【0010】しかしその場合、実際に割れ発生と関連の
ある音響放射であっても、第2の期間が経過するまでは
割れ発生であると判別することはできず、加工の過程で
の被加工材の割れ検知を行う場合には、その時間的遅れ
により割れ予知ができず、加工を停止する操作が実際に
被加工材が割れた後になるという場合が生じる可能性が
ある。
【0011】また、直接に割れ発生と因果関係のある音
響放射に基づいて割れ検知を行うものではないことに起
因して、実際に割れ発生と関連のある音響放射であって
も、第2の期間において割れ発生ではないと判別される
可能性があり、その場合には割れ予知ができず、機械を
停止する操作が実際に被加工材が割れた後になってしま
う。
【0012】また、直接に割れ発生と因果関係のある音
響放射に基づいて割れ検知を行うものではないことに起
因して、実際には割れ発生と関連のない音響放射であっ
ても、第2の期間において割れ発生であると判別される
可能性があり、その場合には割れ発生ではないにも拘ら
ず、機械を停止する操作が行われてしまい生産性低下の
原因となるという問題がある。
【0013】すなわち、以上の特公昭58−25227
号に開示された音響放射を利用した割れ検査方法では、
割れ発生予知の確実性及び迅速性(同時性)という点で
未だ不十分な点があった。本発明は以上の従来技術にお
ける問題に鑑みてなされたものであって、割れ発生予知
の確実性及び迅速性を高めることができる被加工材の割
れ発生予知方法及びこれを利用したウエハの加工方法並
びに研削盤を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】ウエハ研削過程において
ウエハが割れる原因の一つとして研削中のウエハの異常
な振動がある。かかる振動音は人間の耳で捕捉すること
ができる。一方、正常研削中にはかかる振動の発生はな
く異常音が捕捉されることもない。この様にウエハ研削
過程でウエハが割れる直前に発生する異常音の周波数を
検討した結果、特定の周波数の音が異常音として発生す
ることが判明した。したがってこの特定周波数付近の音
信号を捕捉することにより、割れを直前に予知、或い
は、割れ時点を検知することができる。本発明者等はか
かる知見に基づいて本発明に想到した。
【0015】すなわち前記課題を解決する本出願第1の
発明の被加工材の割れ発生予知方法は、被加工材より発
生する音響放射波を検出して割れが発生するか否かを予
知する被加工材の割れ発生予知方法において、特定の周
波数の音響放射波を予め決定し、かかる特定周波数の音
響放射波が発生したときに割れ発生を予知することを特
徴とする。
【0016】以上の本出願第1の発明の被加工材の割れ
発生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する音響
放射波の検知に基づき、割れ発生が予知されるので、迅
速確実な割れ発生予知が可能となる。
【0017】また本出願第2の発明の被加工材の割れ発
生予知方法は、被加工材より発生する音響放射波を検出
して割れが発生するか否かを予知する被加工材の割れ発
生予知方法において、特定周波数付近のみを通過させる
バンドパスフィルター通過の音信号によって、割れ発生
の予知を行うことを特徴とする。
【0018】以上の本出願第2の発明の被加工材の割れ
発生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する音響
放射波を特定周波数付近のみを通過させるバンドパスフ
ィルター通過後の音響放射波として検知しその検知に基
づき、割れ発生が予知されるので、迅速確実な割れ発生
予知が可能となる。
【0019】また本出願第3の発明の被加工材の割れ発
生予知方法は、本出願第2の発明の被加工材の割れ発生
予知方法において、バンドパスフィルター通過の音信号
エネルギー又は音信号電圧が所定のしきい値を超えたこ
とを検出して割れ発生を予知する。
【0020】以上の本出願第3の発明の被加工材の割れ
発生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する音響
放射波をバンドパスフィルター通過後の音響放射波とし
て検知して割れ発生を予知するにあたり、音信号エネル
ギー又は音信号電圧が所定のしきい値を超えたことを検
出して割れ発生を予知するので、割れ発生の予知に際し
て発生される音響放射波が生じた場合には即座に割れ発
生が予知され、極めて迅速に割れ発生予知を行うことが
できる。
【0021】また本出願第4の発明の被加工材の割れ発
生予知方法は、本出願第2の発明の被加工材の割れ発生
予知方法において、バンドパスフィルター通過の音信号
エネルギー又は音信号電圧の平均値が所定のしきい値を
超えたことを検出して割れ発生を予知する。
【0022】以上の本出願第4の発明の被加工材の割れ
発生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する音響
放射波をバンドパスフィルター通過後の音響放射波とし
て検知して割れ発生を予知するにあたり、音信号エネル
ギー又は音信号電圧の平均値が所定のしきい値を超えた
ことを検出して割れ発生を予知するので、被加工材の加
工系が被加工材の割れ発生に際してその前兆現象として
発生される音響放射波のエネルギーにより、割れ発生前
に割れ発生が進行する危険状態であること検知すること
ができ、割れ発生前に確実に割れ発生予知を行うことが
できる。
【0023】また本出願第5の発明のウエハの加工方法
は、インゴットから切断後のウエハの加工方法におい
て、ワーク支持部材のキャリヤプレートにウエハの切欠
部に係合するウエハ回転手段を有してウエハの加工面と
砥石端面とを対向させて砥石端面で研削を行うに際し、
ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合させてウエハを
回転させると共に砥石を回転してウエハの研削を行い、
予め決定された特定周波数の音響放射波が発生したとき
に割れ発生を予知することを特徴とする。
【0024】以上の本出願第5の発明のウエハの加工方
法によれば、ウエハの研削過程においてウエハの研削過
程における割れ発生と直接に関連する音響放射波の検知
に基づき、割れ発生が予知されるので、ウエハの研削過
程においても迅速確実な割れ発生予知が可能となる。
【0025】また本出願第6の発明のウエハの加工方法
は、インゴットから切断後のウエハの加工方法におい
て、ワーク支持部材のキャリヤプレートにウエハの切欠
部に係合するウエハ回転手段を有してウエハの加工面と
砥石端面とを対向させて砥石端面で研削を行うに際し、
ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合させてウエハを
回転させると共に砥石を回転してウエハの研削を行い、
特定周波数付近のみを通過させるバンドパスフィルター
通過の音信号によって、割れ発生の予知を行うことを特
徴とする。
【0026】以上の本出願第6の発明のウエハの加工方
法によれば、ウエハの研削過程において、ウエハの研削
過程における割れ発生と直接に関連する音響放射波を特
定周波数付近のみを通過させるバンドパスフィルター通
過後の音響放射波として検知しその検知に基づき、割れ
発生が予知されるので、ウエハの研削過程においても迅
速確実な割れ発生予知が可能となる。
【0027】また本出願第7の発明のウエハの加工方法
は、本出願第6の発明のウエハの加工方法において、バ
ンドパスフィルター通過の音信号エネルギー又は音信号
電圧が所定のしきい値を超えたことを検出して割れ発生
を予知する。
【0028】以上の本出願第7の発明のウエハの加工方
法によれば、ウエハの研削過程における割れ発生と直接
に関連する音響放射波をバンドパスフィルター通過後の
音響放射波として検知して割れ発生を予知するにあた
り、音信号エネルギー又は音信号電圧が所定のしきい値
を超えたことを検出して割れ発生を予知するので、ウエ
ハの割れ発生に際して発生される音響放射波が生じた場
合には即座にウエハの割れ発生が判別され、ウエハの研
削過程にあっても極めて迅速に割れ発生予知を行うこと
ができる。
【0029】また本出願第8の発明のウエハの加工方法
は、本出願第6の発明のウエハの加工方法において、バ
ンドパスフィルター通過の音信号エネルギー又は音信号
電圧の平均値が所定のしきい値を超えたことを検出して
割れ発生を予知する。
【0030】以上の本出願第8の発明のウエハの加工方
法によれば、ウエハの研削過程における割れ発生と直接
に関連する音響放射波をバンドパスフィルター通過後の
音響放射波として検知して割れ発生を予知するにあた
り、音信号エネルギー又は音信号電圧の平均値が所定の
しきい値を超えたことを検出して割れ発生を予知するの
で、ウエハ研削盤を含むウエハの加工系がウエハの割れ
発生に際して連続的に均衡を失っていく過程に際して発
生される音響放射波のエネルギーにより、ウエハの割れ
発生前にウエハの割れ発生が進行する危険状態であるこ
とを機敏に検知することができ、ウエハの割れ発生前に
確実に割れ発生予知を行うことができる。
【0031】また本出願第9の発明の研削盤は、砥石端
面に対向して配設され、砥石端面で外周に切欠部を有す
る円板型ウエハの板面を加工する研削盤において、ウエ
ハの切欠部に係合するウエハ回転手段を有し、予め決定
された特定周波数の音響放射波が発生したときに割れ発
生を予知する割れ予知手段を有することを特徴とする。
【0032】以上の本出願第9の発明の研削盤によれ
ば、ウエハの研削過程においてウエハの研削過程におけ
る割れ発生と直接に関連する音響放射波の検知に基づ
き、割れ発生が予知されるので、ウエハの研削過程にお
いても迅速確実な割れ発生予知が可能となる。
【0033】また本出願第10の発明の研削盤は、砥石
端面に対向して配設され、砥石端面で外周に切欠部を有
する円板型ウエハの板面を加工する研削盤において、ウ
エハの切欠部に係合するウエハ回転手段を有し、特定周
波数付近のみを通過させるバンドパスフィルター通過の
音信号によって、割れ発生を予知する割れ予知手段を有
することを特徴とする。
【0034】以上の本出願第10の発明の研削盤によれ
ば、ウエハの研削過程において、ウエハの研削過程にお
ける割れ発生と直接に関連する音響放射波を特定周波数
付近のみを通過させるバンドパスフィルター通過後の音
響放射波として検知しその検知に基づき、割れ発生が予
知されるので、ウエハの研削過程においても迅速確実な
割れ発生予知が可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施の形態の被
加工材の割れ発生予知方法、例えばウエハの割れ発生予
知方法につき説明する。図1は本発明の一実施の形態の
被加工材の割れ発生予知方法、例えばウエハの割れ発生
予知方法の実施プロセスを示すフローチャートである。
【0036】本発明の被加工材の割れ発生予知方法、例
えばウエハの割れ発生予知方法では図に示すようにまず
ウエハの加工開始と共に、その加工に伴い発生する騒音
を記録する。この騒音はデジタルオーデオテープレコー
ダー(DATレコーダ)等の音声記録装置により記録さ
れる。それと共に加工過程で発生した騒音は音響放射波
分析部203の予め決定された特定波長例えば3.37
KHzバンドパスフィルタを介してメモリハイコーダに
再記録されると共にFFT(First Furie
Transformation:高速フーリエ変換)ア
ナライザ等のスペクトルアナライザにより波長成分の成
分分析が行われる。
【0037】さらに音響放射波分析部203の3.37
KHzバンドパスフィルタを介してメモリハイコーダに
再記録される音響放射波は、再記録されると共に判別制
御部204における異常音発生有無判別の対象となる。
この判別制御部204において異常音発生が確認される
と、ウエハの加工が即座に停止される。これによりウエ
ハの割れが未然に防止される。その後、スペクトルアナ
ライザにおける波長分析結果を確認することにより、現
実に異常音が発生していたことが確認される。
【0038】以上の過程において判別制御部204にお
ける異常音発生有無判別は3.37KHzバンドパスフ
ィルタを通過した音信号エネルギー又は音信号電圧が予
め設定されたしきい値を超えたことを検出して割れ発生
を予知するようにすることができる。またバンドパスフ
ィルター通過の音信号エネルギー又は音信号電圧の所定
の周波数範囲若しくは時間範囲における平均値をとり、
その平均値が所定のしきい値を超えたことを検出して割
れ発生を予知する様にすることもできる。
【0039】図2,図3は被加工材をウエハとし、研削
盤によるウエハの研削過程における異常振動時の音をメ
モリハイコーダで記録したものである。図2は、バンド
パスフィルターを用いずDATレコーダの出力をそのま
ま記録したものである。図3は、DATレコーダの出力
に対して3.37KHzのバンドパスフィルター透過後
の出力を記録したものである。
【0040】図2、図3を比較すると異常振動時には、
3.37KHzの成分がよく出ていることが分かる。図
4,図5はメモリハイコーダで3.37KHzバンドパ
スフィルター透過後の正常研削時と異常振動時の音を記
録したものである。図4は正常研削時の3.37KHz
バンドパスフィルター透過後の音 図5は異常研削時の3.37KHzバンドパスフィルタ
ー透過後の音である。図4、図5を比較すると、正常研
削時には3.37KHzの音は余り出ていないが、異常
振動時にはよく出ていることが分かる。
【0041】以上のことから研削時の音をフィルターを
介して取り出せば振動音が加工条件等で変化しない限
り、異常振動時と正常振動時の音のレベルに差が出るこ
とがわかる。よって、図1に示したプロセスにより、被
加工材の加工中にフィルターを通して音響放射波を検知
することによりウエハの異常振動の有無を捕らえること
ができ、ウエハ割れを事前検知することが可能となる。
【0042】以下に以上の実施の形態に説明した本発明
の一実施の形態の被加工材の割れ発生予知方法を利用し
た本発明のウエハの加工方法並びに研削盤の実施の形態
を説明する。
【0043】(実施の形態1)図6,図7,図8,図9
に示すように、この実施の形態の研削盤は両頭平面研削
盤として構成され下部フレーム11を備え、その下部フ
レーム11上には上部フレーム111が固定されてい
る。下部フレーム11には下部砥石回転昇降機構12及
ぴウエハ支持部材14が装設され、上部フレーム111
には上部砥石回転昇降機構13が装設されている。両砥
石回転昇降機構12,13には夫々上下部回転砥石1
5,16が配設され、それらの回転砥石15,16の上
部または下部端面の研削作用面15a,16aが互いに
平行となるように対向配置されている。そして、薄板状
のウエハ17がウエハ支持部材14に支持された状態
で、両砥石回転昇降機構12,13の回転砥石15,1
6問に挿入配置され、それらの回転砥石15,16の研
削作用面15a,16aにより、ウエハ17の両面が同
時に研削されるようになっている。
【0044】図7及び図8に示すように、前記下部砥石
回転昇降機構12の砥石台20は下部フレーム11上に
いわゆるV平のガイド21を介して、下部回転砥石15
の回転軸線と直交する方向へ移動可能に支持されてい
る。下部砥石台移動用モータ22は下部フレーム11の
側部に配設され、このモータ22の回転により、砥石台
20に固定したボールナット23aにねじ込まれたボー
ルねじ23を介して砥石台20が水平横方向に移動す
る。下部軸支筒24は砥石台20と一体に設けられた上
下方向のガイド24aを介して下部回転砥石15の回転
軸線方向へ昇降可能に支持されている。下部砥石台昇降
用モータ25は砥石台20の下部においてガイド部24
aの側部に配設され、このモータ25の回転により、ウ
ォームとウォームホイールで構成される回転伝達機構2
6及ぴ下部軸支筒24に固定されたブラケット24bに
固定されたボールナット24cにねじ込まれたボールね
じ27を介してガイド部24aに案内されて下部軸支筒
24が昇降される。なお、この昇降ストロークはわずか
である。
【0045】下部砥石軸28は下部軸支筒24内に回転
自在に支持され、その上端に一体的に形成された砥石ホ
ルダ29を介して下部回転砥石15が装着されている。
【0046】砥石駆動モータ34は下部軸支筒24の内
部に配設され、そのステータは下部軸支筒24に嵌入固
定され、そのロータは下部砥石軸28に嵌入固定され研
削加工に際しては、このモータ34の回転により下部砥
石軸28を介して下部回転砥石15が高速回転する。
【0047】図8に示すように、前記上部砥石回転昇降
機構13の上部軸支筒38は上部フレーム111と一体
のガイド39を介して、下部回転砥石16の回転軸線方
向へ昇降可能に支持されている。昇降用モータ40は上
部フレーム111の側部に配設され、このモータ40の
回転により、上部軸支筒38に固定されたブラケット3
8aに嵌入固定されたボールナット41aにねじ込まれ
たボールねじ41を介して上部軸支筒38が昇降され
る。
【0048】上部砥石軸42は前記上部軸支筒38内に
回転可能に支持され、その下端には一体的に形成された
砥石ホルダ43を介して上部回転砥石16が装着されて
いる。砥石駆動モータ48は上部軸支筒38の内部に配
設され、そのステータは上部軸支筒38に嵌入固定さ
れ、そのロータは上部砥石軸42に嵌入固定され研削加
工に際して、このモータ48の回転により、上部砥石軸
42を介して上部回転砥石16が高速回転する。
【0049】図7、図9に示すように、前記ウエハ支持
部材14の支持台52は上下部の両砥石回転昇降機構1
2,13間において、下部フレーム11上に配設されて
いる。スライドテーブル53は支持台52上の下部回転
砥石15の両側に配設された一対のガイドレール54を
介して、下部砥石回転昇降機構12の砥石台20の移動
方向と同方向へ移動可能に支持されている。図9に示す
ようにスライドテーブル移動用モータ55は支持台52
上に配設され、このモータ55の回転により、このモー
タ55のモータ軸に連結されたボールねじ56がスライ
ドテープル53に固定されたボールナット56aにねじ
込まれていてスライドテーブル53が移動可能となって
いる。
【0050】円環状の回転板57は前記スライドテープ
ル53内に配され、スライドテーブル53に回転自在に
支持される複数個(図では3個)のガイドローラ58を
介して回転可能に支持されている(図10,図11参
照)。回転板57は円環状の肉厚の外周枠57aにワー
ク支持板60を装着してある。外周枠57aの下部外周
にはギヤ59が形成されている。ワーク支持板60はウ
エハ17より薄く形成され、外周枠57aの下面にその
重力で撓んで変形しないように図示しないテンション機
構を介して、水平に張設され、その中心にはウエハ17
を着脱可能にセットするためのセット穴60aが形成さ
れている。このセット穴60aはウエハ17が遊嵌する
直径を有する。回転板回転用モータ61はスライドテー
プル53上に配設され、この回転盤回転用モータ61の
モータ軸には回転板57のギヤ59に噛合するギヤ62
が固定されている。そして、この回転盤回転用モータ6
1の回転により、ギヤ62,59を介して回転板57が
回転する。上記外周枠57aの内径は回転板57に対し
てオフセットして降下してくる上部回転砥石16がワー
ク支持板60へ接近し得る直径を有する。
【0051】図9に示すように上記ワーク支持板60の
セット穴60aにはインゴットから切断された未研削の
ウエハ17の結晶方位の基準となるノッチ等の切欠部1
7aに係合するように内周側へ向って突出する回転力伝
達手段60bが設けてある。このウエハ17の切欠部1
7aの形状は一般には本実施の形態のようなV溝状のノ
ッチとされ、前記回転力伝達手段60bはウエハの切欠
部17aをほぼ補完する形状としてある。ただし、ウエ
ハ17の切欠部17aは結晶方位を知るための位置以外
にウエハ17を駆動するためにウエハ17に別に設けて
もよい。
【0052】上述のウエハセット穴60aは本例では円
であるが、円に限らずウエハ17の位置が定まる形状で
あればよいので例えば、ウエハ17の外周を等配した少
なくとも3個所において、ウエハ17の外周に接するよ
うにしてもよい。
【0053】この両頭平面研削盤において、研削加工を
行う場合には、ウエハ17がウエハ支持部材14のワー
ク支持板60に遊嵌された状態で、上下両砥石回転昇降
機構12,13の上下部回転砥石15,16間に挿入配
置され、下部回転砥石15上に載置される。次ぎに上部
回転砥石16が下降し、上部回転砥石16がウエハ17
に接近した位置において、上下両砥石回転昇降機構1
2,13の上下部回転砥石15,16が高速回転される
とともに、回転板回転用モータ61が低速で回転駆動さ
れ、ワーク支持板60は回転駆動手段としてのギヤ6
2,59を介して回転され、セット穴60aに保持され
たウエハ17が回転する。そして、上部砥石回転昇降機
構13の上部回転砥石16がウエハ17に対して研削を
開始し、両回転砥石15,16の研削作用面15a,1
6aによりウエハ17の両面が同時に研削される。
【0054】上記構成における作用について述ぺる。ま
ず上部回転砥石16を上昇させる。ここで下部回転砥石
15を上昇してワーク支持板60下面に近接させ、ウエ
ハ17をウエハ17の切欠部17aをウエハセット穴6
0a内へ突出している回転力伝達手段60bに係合させ
てウエハ17をウエハセット穴60a内へ嵌め込み、下
部回転砥石15上に載置する。これによってウエハ17
の上下面はワーク支持板60上下面よりも夫々上下へ出
ている。ここで上部回転砥石16を下降してウエハ17
に接近する。
【0055】ここで砥石駆動モータ34,48、ウエハ
躯動用の回転板回転用モータ61を付勢すると夫々上下
部回転砥石15,16、ウエハ17は回転する。ここで
上部回転砥石16を下降してウエハ17に切り込むと、
上下部回転砥石15,16はウエハ17の両面を夫々研
削する。
【0056】ウエハ17の加工が終わると上部回転砥石
16を上昇し、下部回転砥石15から外周側にはみ出し
ているウエハ17の部分を持ち上げてウエハ17をセッ
ト穴60aから抜いてウエハ17を取り出す。
【0057】以上の研削盤によればウエハを自転させな
がら、ウエハの両面を同時に研削できるため、加工時間
が短かく且つ面粗度、形状精度が良好である。
【0058】また、以上の研削盤によれば、内周にウエ
ハの切欠部に係合するウエハ駆動部を有しウエハが嵌め
込まれる貫通穴を備えウエハよりも薄く砥石端面が近接
可能な回転板と、この回転板を回転自在に支持する支持
部材と、回転板の回転駆動手段を備えているので薄いウ
エハを効率よく加工でき、形状精度(ワープ)のすぐれ
た製品が得られる。
【0059】以上の研削過程において、ウエハ17の切
欠部17aには回転力伝達手段60bが係合しており、
研削過程において切欠部17a、特にはそのノッチの底
部近傍には応力集中が生じ、その応力集中部を起点とす
るクラックに起因して、ウエハ17に割れが生じる場合
がある。そこでかかる割れを予知し、現実にウエハ17
に割れが生じる前に手当するために、本発明のウエハの
加工方法では次のプロセスで割れ検知を行う。
【0060】図8に示すように前記上部砥石回転昇降機
構13の上部フレーム111には集音マイク201が取
り付けられ、この集音マイク201に音響放射波分析部
203及び判別制御部204が接続されている。判別制
御部204においては3.37KHzバンドパスフィル
タ205を通過した音信号エネルギー又は音信号電圧が
予め設定されたしきい値を超えたとき及びバンドパスフ
ィルタ205通過の音信号エネルギー又は音信号電圧の
所定の周波数範囲若しくは時間範囲における平均値をと
り、その平均値が所定のしきい値を超えたことを検出し
て割れ発生を予知する様にされている。かかる構成によ
り前述の図1のフローチャートに示す過程で割れ検知が
行われる。
【0061】まずウエハ17の切欠部17aに回転力伝
達手段60bを係合させ砥石駆動モータ34,48、ウ
エハ躯動用の回転板回転用モータ61を駆動すると上下
部回転砥石15,16、ウエハ17は回転する。ここで
上部回転砥石16を下降してウエハ17に切り込むと、
ダイヤモンド砥石3はウエハ17の両面を夫々研削す
る。この加工開始と共に、その加工に伴い発生する騒音
を集音マイク201で集音し、DATレコーダ202に
より記録すると共に音響放射波分析部203の予め決定
された特定波長例えば3.37KHzバンドパスフィル
タ205を介してメモリハイコーダ207に再記録され
ると共にFFT(First FurieTransf
ormation:高速フーリエ変換)アナライザ等の
スペクトルアナライザにより波長成分の成分分析が行わ
れる。
【0062】さらに音響放射波分析部203の3.37
KHzバンドパスフィルタ205を介してメモリハイコ
ーダ207に再記録される音響放射波は、再記録される
と共に判別制御部204における異常音発生有無判別の
対象となる。この判別制御部204において異常音発生
が確認されると、砥石駆動モータ34,48、ウエハ躯
動用の回転板回転用モータ61の駆動を停止する。停止
後上部回転砥石16を上昇し、下部回転砥石15から外
周側にはみ出しているウエハ17の部分17bを持ち上
げてウエハ17をセット穴60aから抜いてウエハ17
を取り出す。
【0063】以上によりウエハ17の割れが未然に防止
される。その後、スペクトルアナライザ206における
波長分析結果を確認することにより、現実に異常音が発
生していたことが確認される。
【0064】この様にして、本発明の研削盤を用いてウ
エハの研削を行い正常研削時と異常研削時における音響
放射波を集音し、音の違いを比較した。図12はFFT
アナライザ206で正常研削時と異常研削時における音
響放射波の違いを比較した図である。Aで示されている
正常研削時と較べ、Bで示されている異常振動時には、
3.375KHzの音が大きく出ていることが分かる。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明の被加工材の割れ発
生予知方法によれば、特定の周波数の音響放射波を予め
決定し、かかる特定周波数の音響放射波が発生したとき
に割れ発生を予知する様にし、特には特定周波数付近の
みを通過させるバンドパスフィルター通過の音信号によ
って、割れ発生の予知を行うようにしたので、実際に割
れ発生と関連のある音響放射を直接予知して割れが発生
すると予知することができ、例えば研削盤等の運転過程
でのウエハの割れ検知を行う場合には、時間的遅れを生
じずに割れ予知ができ、研削盤等を即座に停止する操作
が可能となり、割れ発生予知の迅速性を高めることがで
きる。
【0066】また、直接に割れ発生と因果関係のある音
響放射に基づいて割れ検知を行うことから、実際に割れ
発生と関連のある音響放射が有った場合には割れ発生の
予知が行われ、確実に割れ予知ができる。
【0067】また、直接に割れ発生と因果関係のある音
響放射に基づいて割れ検知を行うので、実際には割れ発
生と関連のない音響放射に基づき割れが発生しそうであ
ると判別される可能性はなく、その場合に割れ発生とし
て研削盤等を停止する操作が行われて生産性が低下する
ようなことはなく、割れ発生予知の確実性を高めること
ができる。
【0068】特に本出願第1の発明の被加工材の割れ発
生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する音響放
射波の検知に基づき、割れ発生が予知されるので、迅速
確実な割れ発生予知が可能となる。
【0069】また本出願第2の発明の被加工材の割れ発
生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する音響放
射波を特定周波数付近のみを通過させるバンドパスフィ
ルター通過後の音響放射波として検知しその検知に基づ
き、割れ発生が予知されるので、迅速確実な割れ発生予
知が可能となる。
【0070】また本出願第3の発明の被加工材の割れ発
生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する音響放
射波をバンドパスフィルター通過後の音響放射波として
検知して割れ発生を予知するにあたり、音信号エネルギ
ー又は音信号電圧が所定のしきい値を超えたことを検出
して割れ発生を予知するので、割れが発生しそうである
時に発生される音響放射波が生じた場合には即座に割れ
発生が判別され、極めて迅速に割れ発生予知を行うこと
ができる。
【0071】また本出願第4の発明の被加工材の割れ発
生予知方法によれば、割れ発生と直接に関連する音響放
射波をバンドパスフィルター通過後の音響放射波として
検知して割れ発生を予知するにあたり、音信号エネルギ
ー又は音信号電圧の平均値が所定のしきい値を超えたこ
とを検出して割れ発生を予知するので、被加工材の加工
系が被加工材の割れ発生に際してその前兆現象として発
生される音響放射波のエネルギーにより、割れ発生前に
割れ発生が進行する危険状態であること検知することが
でき、割れ発生前に確実に割れ発生予知を行うことがで
きる。
【0072】また本出願第5の発明のウエハの加工方法
によれば、ウエハの研削過程においてウエハの研削過程
における割れ発生と直接に関連する音響放射波の検知に
基づき、割れ発生が予知されるので、ウエハの研削過程
においても迅速確実な割れ発生予知が可能となる。
【0073】また本出願第6の発明のウエハの加工方法
によれば、ウエハの研削過程において、ウエハの研削過
程における割れ発生と直接に関連する音響放射波を特定
周波数付近のみを通過させるバンドパスフィルター通過
後の音響放射波として検知しその検知に基づき、割れ発
生が予知されるので、ウエハの研削過程においても迅速
確実な割れ発生予知が可能となる。
【0074】また本出願第7の発明のウエハの加工方法
によれば、ウエハの研削過程における割れ発生と直接に
関連する音響放射波をバンドパスフィルター通過後の音
響放射波として検知して割れ発生を予知するにあたり、
音信号エネルギー又は音信号電圧が所定のしきい値を超
えたことを検出して割れ発生を予知するので、ウエハの
割れ発生を予知するに際して発生される音響放射波が生
じた場合には即座にウエハの割れ発生が予知され、ウエ
ハの研削過程にあっても極めて迅速に割れ発生予知を行
うことができる。
【0075】また本出願第8の発明の被加工材の割れ発
生予知方法によれば、ウエハの研削過程における割れ発
生と直接に関連する音響放射波をバンドパスフィルター
通過後の音響放射波として検知して割れ発生を予知する
にあたり、音信号エネルギー又は音信号電圧の平均値が
所定のしきい値を超えたことを検出して割れ発生を予知
するので、研削盤を含むウエハの加工系がウエハの割れ
発生に際してその前兆現象として発生される音響放射波
のエネルギーにより、ウエハの割れ発生前にウエハの割
れ発生が進行する危険状態であることを機敏に検知する
ことができ、ウエハの割れ発生前に確実に割れ発生予知
を行うことができる。
【0076】また本出願第9の発明の研削盤によれば、
ウエハの研削過程においてウエハの研削過程における割
れ発生と直接に関連する音響放射波の検知に基づき、割
れ発生が予知されるので、ウエハの研削過程においても
迅速確実な割れ発生の予知が可能となる。
【0077】また本出願第10の発明の研削盤によれ
ば、ウエハの研削過程において、ウエハの研削過程にお
ける割れ発生と直接に関連する音響放射波を特定周波数
付近のみを通過させるバンドパスフィルター通過後の音
響放射波として検知しその検知に基づき、割れ発生が予
知されるので、ウエハの研削過程においても迅速確実な
割れ発生予知が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態の被加工材の割れ発生
予知方法の実施プロセスを示す示すフローチャート。
【図2】 被加工材をウエハとし、ウエハ研削盤による
ウエハの研削過程における異常振動時の音をメモリハイ
コーダで記録したものでありバンドパスフィルターを用
いずDATレコーダの出力をそのまま記録したデータを
示す図。
【図3】 被加工材をウエハとし、ウエハ研削盤による
ウエハの研削過程における異常振動時の音をメモリハイ
コーダで記録したものでありDATレコーダの出力に対
して3.37KHzのバンドパスフィルター透過後の出
力を記録したデータを示す図。
【図4】 メモリハイコーダで3.37KHzバンドパ
スフィルター透過後の正常研削時の音を記録したデータ
を示す図。
【図5】 メモリハイコーダで3.37KHzバンドパ
スフィルター透過後の異常振動時の音を記録したデータ
を示す図。
【図6】 この発明の平面研削盤の実施の形態を示す
正面図である。
【図7】 下部フレーム部分の要部縦断面図である。
【図8】 上部フレーム部分の要部縦断面図である。
【図9】 ウエハ支持部材の平面図である。
【図10】 スライドテーブル部を示す縦断面図であ
る。
【図11】 同じく斜視図である。
【図12】 FFTアナライザで正常研削時と異常研削
時における音響放射波の違いを比較した図。
【符号の説明】
1…研削工具、2…台板、2a…凹形嵌合部、3…ダイ
ヤモンド砥石、3a…研削作用面、5…ウエハ接触部
材、4a,5a…ウエハ接触面、6・・・砥石ホルダ、6
a…凸形嵌合部、7・・・ボルト、8…ダイヤモンドイン
プリ砥石、11…下部フレーム、12…下部砥石回転昇
降機構、13…上部砥石回転昇降機構、14…ウエハ支
持部材、15…下部回転砥石、15a…研削作用面、1
6…上部回転砥石、16a…研削作用面、17…ウエハ
(ウエハ)、17a…切欠部、17b…部分17c,1
7d…角、20…砥石台、21…ガイド、22…下部砥
石台移動用モータ、23…ボールネジ、23a…ボール
ナット、24…下部軸支筒、24a…ガイド部、25…
下部砥石台昇降用モータ、26…回転伝達機構、27…
ボールねじ、28…下部砥石軸、29…砥石ホルダ、3
4…砥石駆動モータ、38…上部軸支筒、38a…ブラ
ケット、24b…プラケット、39…ガイド、40…昇
降用モータ、41・・・ボールねじ、41a…ボールナッ
ト、42…上部砥石軸、43…砥石ホルダ、48・・砥石
駆動モータ、52・・・支持台、53・・・スライドテーブ
ル、54・・・ガイドレール、55・・・スライドテーブル移
動用モータ、56・・・ボールねじ、57・・・回転板、58
・・・ガイドローラ、59・・・ギヤ、60・・・ワーク支持
板、60a・・・セット穴、60b・・・ウエハ駆動部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 史朗 富山県東砺波郡福野町100番地 株式会社 日平トヤマ富山工場内 (72)発明者 和田 豊尚 富山県東砺波郡福野町100番地 株式会社 日平トヤマ富山工場内 (72)発明者 奥山 哲雄 神奈川県横須賀市神明町1番地 株式会社 日平トヤマ技術センター内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工材より発生する音響放射波を検出
    して割れが発生するか否かを予知する被加工材の割れ発
    生予知方法において、特定の周波数の音響放射波を予め
    決定し、かかる特定周波数の音響放射波が発生したとき
    に割れ発生を予知することを特徴とする被加工材の割れ
    発生予知方法。
  2. 【請求項2】 被加工材より発生する音響放射波を検出
    して割れが発生するか否かを予知する被加工材の割れ発
    生予知方法において、特定周波数付近のみを通過させる
    バンドパスフィルター通過の音信号によって、割れ発生
    の予知を行うことを特徴とする被加工材の割れ発生予知
    方法。
  3. 【請求項3】 バンドパスフィルター通過の音信号エネ
    ルギー又は音信号電圧が所定のしきい値を超えたことを
    検出して割れ発生を予知する請求項2記載の被加工材の
    割れ発生予知方法。
  4. 【請求項4】 バンドパスフィルター通過の音信号エネ
    ルギー又は音信号電圧の平均値が所定のしきい値を超え
    たことを検出して割れ発生を予知する請求項2記載の被
    加工材の割れ発生予知方法。
  5. 【請求項5】 インゴットから切断後のウエハの加工方
    法において、ワーク支持部材のキャリヤプレートにウエ
    ハの切欠部に係合するウエハ回転手段を有してウエハの
    加工面と砥石端面とを対向させて砥石端面で研削を行う
    に際し、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合させて
    ウエハを回転させると共に砥石を回転してウエハの研削
    を行い、予め決定された特定周波数の音響放射波が発生
    したときに割れ発生を予知することを特徴とするウエハ
    の加工方法。
  6. 【請求項6】 インゴットから切断後のウエハの加工方
    法において、ワーク支持部材のキャリヤプレートにウエ
    ハの切欠部に係合するウエハ回転手段を有してウエハの
    加工面と砥石端面とを対向させて砥石端面で研削を行う
    に際し、ウエハ回転手段にウエハの切欠部を係合させて
    ウエハを回転させると共に砥石を回転してウエハの研削
    を行い、特定周波数付近のみを通過させるバンドパスフ
    ィルター通過の音信号によって、割れ発生の予知を行う
    ことを特徴とするウエハの加工方法。
  7. 【請求項7】 バンドパスフィルター通過の音信号エネ
    ルギー又は音信号電圧が所定のしきい値を超えたことを
    検出して割れ発生を予知する請求項6記載のウエハの加
    工方法。
  8. 【請求項8】 バンドパスフィルター通過の音信号エネ
    ルギー又は音信号電圧の平均値が所定のしきい値を超え
    たことを検出して割れ発生を予知する請求項6記載のウ
    エハの加工方法。
  9. 【請求項9】 砥石端面に対向して配設され、砥石端面
    で外周に切欠部を有する円板型ウエハの板面を加工する
    研削盤において、ウエハの切欠部に係合するウエハ回転
    手段を有し、予め決定された特定周波数の音響放射波が
    発生したときに割れ発生を予知する割れ予知手段を有す
    ることを特徴とする研削盤。
  10. 【請求項10】 砥石端面に対向して配設され、砥石端
    面で外周に切欠部を有する円板型ウエハの板面を加工す
    る研削盤において、ウエハの切欠部に係合するウエハ回
    転手段を有し、特定周波数付近のみを通過させるバンド
    パスフィルター通過の音信号によって、割れ発生を予知
    する割れ予知手段を有する研削盤。
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