JP2003071722A - 超砥粒研削ホイール - Google Patents

超砥粒研削ホイール

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JP2003071722A JP2001266369A JP2001266369A JP2003071722A JP 2003071722 A JP2003071722 A JP 2003071722A JP 2001266369 A JP2001266369 A JP 2001266369A JP 2001266369 A JP2001266369 A JP 2001266369A JP 2003071722 A JP2003071722 A JP 2003071722A
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Takeshi Nonokawa
岳司 野々川
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Noritake Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウム含有率が40重量%以上のアル
ミニウム合金からなる台金を備え、周速80m/s以上
の超高速研削に用いられる超砥粒研削ホイールであっ
て、研削に際し弱アルカリ性の研削液を使用しても台金
の腐食が進行しない超砥粒研削ホイールを提供する。 【解決手段】 台金12の表面に、防食性及び耐摩耗性
を有する被膜20が形成されている為、超高速研削に用
いられても、研削液中に若干含まれる固形物や気泡など
によって台金の表面に形成された前記被膜20が機械的
に除去されることなく、研削に際し弱アルカリ性の研削
液を使用しても台金12の腐食が進行しない。その結
果、超砥粒研削ホイール10の安全性が向上し、また、
繰り返しの使用によって台金12の腐食が進行しない為
に台金12の再利用が可能となり、超砥粒研削ホイール
10の製造コストを削減することができる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム含有
率が40重量%以上のアルミニウム合金からなる台金を
備え、周速80m/s以上といった超高速研削に用いら
れる超砥粒研削ホイールの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】CBN砥粒またはダイヤモンド砥粒等の
超砥粒を台金上に固着させた超砥粒研削ホイールが、高
能率研削や粗研削等に多用されている。近年、かかる超
砥粒研削ホイールの台金にアルミニウム合金を用いたも
のが開発されている。例えば、特開2000−1412
31号公報に記載されたSiを主成分とする急冷凝固ア
ルミニウム合金を台金に用いた超砥粒研削ホイールがそ
れであり、そのようなアルミニウム合金を台金に用いた
超砥粒研削ホイールは、他の材料例えばスチール等を台
金に用いた超砥粒研削ホイールに比べ格段に軽量である
為、例えば周速80m/s以上といった超高速研削にお
いて好適に用いられるものである。
【0003】ところで、超砥粒研削ホイールを用いた研
削に際して使用される研削液としては、研削液中に雑菌
が繁殖するのを抑える目的で、また、研削液が作業者の
肌に触れる可能性があることを考慮し、弱アルカリ性の
研削液が用いられることが多い。ここで、アルミニウム
は弱アルカリ性水溶液と化学反応を起こす為、台金にア
ルミニウム合金を用いた超砥粒研削ホイールの研削に弱
アルカリ性の研削液を使用するうえで台金の腐食が危惧
されるが、アルミニウム表面には空気中の自然酸化によ
る酸化被膜が形成されていること、及び研削に使用され
る研削液は専ら弱アルカリ性水溶液であり水酸化物濃度
が低いこと等の理由から、例えば周速30m/sといっ
た通常の研削においては研削液との化学反応による前記
台金の腐食は、作業上ほとんど問題にならなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者は、
台金にアルミニウム合金を用いた超砥粒研削ホイールに
よる研削試験を繰り返す中で、例えば周速80m/s以
上といった超高速研削に前記超砥粒研削ホイールが用い
られた場合、例えば24時間の連続研削により前記台金
に0.01mm程度の腐食が進行することを発見した。
【0005】台金の腐食が進行すれば、台金の厚みの減
少に伴い台金の外周面に固着された研削層の接着面積が
小さくなり、結果として超砥粒研削ホイールの安全性が
低下する可能性がある。また、台金に用いられるアルミ
ニウム合金は、例えばSiを15〜40重量%といった
高い割合で含有するハイシリコンアルミニウムなどであ
り、このようなアルミニウム合金は前述のように軽量で
あるという利点を有する反面、スチール等の他の材料に
比べ高価である為、研削に繰り返し使用されることによ
って研削層が寿命に達し使用不能となった超砥粒研削ホ
イールを回収して台金を再利用することでコストの低減
が計られている。しかし、繰り返しの使用により台金の
腐食が進行すれば台金を再利用することができなくな
り、超砥粒研削ホイールの製造コストが高くなるという
問題が生じる。
【0006】そこで本発明者は、前述のようにアルミニ
ウム合金を用いた台金の腐食が進行する原因について検
討を続けた結果、超砥粒研削ホイールが周速80m/s
以上といった超高速研削に用いられることで、台金の表
面に自然酸化により形成されている前記酸化被膜が研削
液中に若干含まれる固形物や気泡などによって機械的に
除去され、アルミニウムと研削液との化学反応が起こる
ことにより腐食が進行するのではないかという見解を持
つに至った。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであり、その目的とするところは、アルミニウム
含有率が40重量%以上のアルミニウム合金からなる台
金を備え、周速80m/s以上の超高速研削に用いられ
る超砥粒研削ホイールであって、研削に際し弱アルカリ
性の研削液を使用しても台金の腐食が進行しない超砥粒
研削ホイールを提供することにある。
【0008】
【課題を解決する為の手段】かかる目的を達成する為
に、本発明の要旨とするところは、アルミニウム含有率
が40重量%以上のアルミニウム合金からなる台金上に
超砥粒が固着され、周速80m/s以上の超高速研削に
用いられる超砥粒研削ホイールであって、前記アルミニ
ウム合金からなる台金の表面に、防食性及び耐摩耗性を
有する被膜が形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0009】このようにすれば、アルミニウム合金から
なる台金の表面に、防食性及び耐摩耗性を有する被膜が
形成されている為、周速80m/s以上といった超高速
研削に用いられても、研削液中に若干含まれる固形物や
気泡などによって台金の表面に形成された前記被膜が機
械的に除去されることなく、研削に際し弱アルカリ性の
研削液を使用しても台金の腐食が進行しない。その結
果、超砥粒研削ホイールの安全性が向上し、また、繰り
返しの使用によって台金の腐食が進行しない為に台金の
再利用が可能となり、超砥粒研削ホイールの製造コスト
を削減することができる。
【0010】
【発明の他の態様】また、好適には、前記被膜は、少な
くともpH7.0〜11.0の範囲内の弱アルカリ性水
溶液に対し防食性を有するものである。このようにすれ
ば、超砥粒研削ホイールを用いた超高速研削に際し使用
される研削液に対して十分な防食性を有する被膜が得ら
れ、台金の腐食が進行しない。
【0011】また、好適には、前記被膜は、ビッカース
硬さでHV300以上の硬度を有するものである。この
ようにすれば、超砥粒研削ホイールが80m/s以上と
いった超高速研削に用いられても、台金の表面に形成さ
れた前記被膜が研削液中に若干含まれる固形物や気泡な
どによって機械的に除去されることなく、アルミニウム
と研削液との化学反応が起こらない為、台金の腐食が進
行しない。
【0012】また、好適には、前記被膜は、前記アルミ
ニウム合金からなる台金に陽極酸化処理を施すことによ
り形成されるアルマイト被膜である。アルマイト被膜と
は、シュウ酸電解液によってAlを陽極酸化して多孔性
被膜を生成後、封孔処理を施したものであり、そのよう
にして形成されるアルマイト被膜は、防食性及び耐摩耗
性に優れる緻密な被膜であり、簡便な方法により形成が
可能である為に実用に適している。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して詳
細に説明する。
【0014】図1は、本発明の一実施例である超砥粒研
削ホイール10を説明する斜視図である。本実施例の超
砥粒研削ホイール10は、例えば全体がφ380×t1
0×φ80×10(mm)程度の大きさの穴空き円盤状
を成したものであり、例えば厚さが10mm程度のアル
ミニウム合金から形成された台金12の外周面に、ダイ
ヤモンド砥粒またはCBN砥粒等の超砥粒14が、例え
ばレジンボンド等によって固着された研削層16を有し
ている。
【0015】上記台金12は、例えばSiを主成分とす
る急冷凝固アルミニウム合金から成るものであり、その
組成は、例えばSiを15〜40重量%、Cuを0.5
〜6重量%、Mgを0.2〜3重量%の割合で含有し、
残部が実質的にアルミニウム及び不可避的不純物とされ
たものである。このような組成のアルミニウム合金は、
例えば80m/s以上といった超高速研削にも耐え得る
強度を有し且つ軽量である為、超高速研削に用いられる
超砥粒研削ホイール10の台金12として好適に用いら
れる。
【0016】前記超砥粒研削ホイール10は、その中央
部に設けられた取り付け穴17において図示しない研削
機械の主軸に取り付けられ、研削層16と被削材との間
に研削液を供給しつつ、図示しない保持装置に保持され
た被削材を研削層16に押しつけた状態で、その軸心C
回りに回転されて用いられる。これにより、被削材の被
削面が研削層16により所望形状に研削される。
【0017】超砥粒研削ホイール10を用いた研削に際
して使用される研削液としては、研削液中に雑菌が繁殖
するのを抑える目的で、また、研削液が作業者の肌に触
れる可能性があることを考慮し、弱アルカリ性の研削液
が用いられることが多い。近年、かかる研削に用いられ
る研削液は、中性の研削液へと移行する傾向にあるが、
上記理由等により未だに弱アルカリ性の研削液も多用さ
れているのが現状である。ここで、アルミニウムは弱ア
ルカリ性水溶液と以下の式1に示す化学反応式で表され
る化学反応を起こす為、台金12にアルミニウム合金を
用いた超砥粒研削ホイール10の研削に弱アルカリ性の
研削液を使用するうえで台金12の腐食が危惧される
が、アルミニウム表面には空気中の自然酸化による酸化
被膜が形成されていること、及び研削に使用される研削
液は専ら弱アルカリ性水溶液であり水酸化物濃度が低い
こと等の理由から、通常の研削においては研削液との化
学反応による前記台金12の腐食は、作業上ほとんど問
題にならなかった。
【0018】[式1] 2Al+2OH- +6H2 O→2Al(OH)4 - +3
2
【0019】しかし、例えば前記超砥粒研削ホイール1
0が、周速80m/s以上といった超高速研削に用いら
れた場合には、若干ながら前記台金12の腐食が進行す
る。図2は、従来の技術による超砥粒研削ホイール10
を中心軸を含む平面で切断して示す断面図である。この
図に示すように、従来の超砥粒研削ホイール10では、
研削開始時に例えばA(mm)の厚みを備えていた場
合、長時間の研削により台金12の腐食が進行し、台金
12の平面部18がそれぞれΔA(mm)腐食されるこ
とにより、台金12の厚みはA−2ΔA(mm)にまで
減少する。このΔAは、例えば24時間の連続研削によ
り0.01mm程度といった小さなものであるが、一ヶ
月間の連続使用では両面で約0.6mmとなり無視でき
ないものになる。通常の研削では腐食が進行せず、かか
る超高速研削においてのみ腐食が進行するのは、超砥粒
研削ホイール10が周速80m/s以上といった超高速
研削に用いられることで、台金12の表面に自然酸化に
より形成されている酸化被膜が研削液中に若干含まれる
固形物や気泡などによって機械的に除去され、アルミニ
ウムと研削液との化学反応が起こることにより腐食が進
行することによるものと考えられる。
【0020】図3は、本実施例の超砥粒研削ホイール1
0を中心軸を含む平面で切断して示す断面図である。本
実施例の超砥粒研削ホイール10では、上述の問題を解
決する為に前記アルミニウム合金からなる台金12の表
面に、防食性及び耐摩耗性を有する被膜20が形成され
ている。このような被膜20を形成することにより、周
速80m/s以上といった超高速研削に用いられても、
研削液中に若干含まれる固形物や気泡などによって台金
12の表面に形成された前記被膜20が機械的に除去さ
れることなく、研削に際し弱アルカリ性の研削液を使用
しても台金12の腐食が進行しない超砥粒研削ホイール
10が得られる。
【0021】本実施例では、台金12上に超砥粒14を
固着する前に、台金12の全表面に上記被膜20として
アルマイト被膜を形成させた。図4は、台金12に陽極
酸化処理を施し、その表面にアルマイト被膜を形成させ
る工程を示す工程図であり、この図に示すように、先ず
脱脂工程P1において台金12に付着している油脂分や
汚れを除去し、次に酸洗工程P2において、自然酸化に
より表面に形成されている酸化被膜を酸性薬剤によって
除去し、光輝表面を得る。続く第1水洗工程P3におい
て、表面上に残留している酸性薬剤を洗い流し、陽極酸
化工程P4において台金12をシュウ酸電解液に浸漬
し、台金12を陽極として電流を流すことにより台金1
2の表面に陽極酸化被膜が生成される。このようにして
生成された陽極酸化被膜は無定形または結晶質のアルミ
ナ(Al2 3 )から成っており、シュウ酸による陽極
酸化では、直径数十nmまでの孔が1μm2 あたり数十
から数百個、金属面に垂直に存在している。本実施例で
は、陽極酸化工程P4の後、第2水洗工程P5において
表面に残留しているシュウ酸を除去した後、封孔工程P
6において、例えば加圧蒸気中に所定時間維持すること
により封孔処理を施す。これにより上記陽極酸化被膜は
ベーマイト(Al2 3 ・H2 O)に変化する。このよ
うにして、台金20の表面に、例えば、少なくともpH
7.0〜11.0の範囲内のアルカリ性水溶液に対し防
食性を有し、且つ、ビッカース硬さでHV300以上の
硬度を有する、防食性及び耐摩耗性に優れたアルマイト
被膜が形成される。
【0022】本発明の効果を立証する為に、表面に上記
P1〜P6までの工程により被膜20が形成されたアル
ミニウム含有率が40重量%以上のアルミニウム合金か
らなる台金12を用いた本実施例の超砥粒研削ホイール
10と、表面に被膜20を設けない他は同様の材料を用
いて従来の技術により作成された超砥粒研削ホイール1
0とを用いて研削実験を行った。それぞれの超砥粒研削
ホイール10を用いて、pH10.1の研削液を使用
し、周速200m/sで24時間連続研削を行った後、
それぞれの超砥粒研削ホイール10の台金12の様子を
調べると、本実施例の超砥粒研削ホイール10では台金
12に厚みの減少が見られなかったのに対し、従来の技
術による超砥粒研削ホイール10では、台金12に片面
で0.012mm、両面で0.024mmの厚み減少が
観察された。この実験の結果から、本実施例の超砥粒研
削ホイール10は、超高速研削時に研削液として使用さ
れる弱アルカリ性水溶液に対し、十分な防食性を備えて
いることがわかる。
【0023】このように、本実施例では、アルミニウム
合金からなる台金12の表面に、防食性及び耐摩耗性を
有する被膜20が形成されている為、周速80m/s以
上といった超高速研削に用いられても、研削液中に若干
含まれる固形物や気泡などによって台金12の表面に形
成された前記被膜20が機械的に除去されることなく、
研削に際し弱アルカリ性の研削液を使用しても台金12
の腐食が進行しない。その結果、超砥粒研削ホイール1
0の安全性が向上し、また、繰り返しの使用によって台
金12の腐食が進行しない為に台金12の再利用が可能
となり、超砥粒研削ホイール10の製造コストを削減す
ることができる。
【0024】また、本実施例では、前記被膜20は、少
なくともpH7.0〜11.0の範囲内のアルカリ性水
溶液に対し防食性を有するものである為、被膜20は超
砥粒研削ホイール10を用いた超高速研削に際し使用さ
れる研削液に対して十分な防食性を有し、台金12の腐
食が進行しない。
【0025】また、本実施例では、前記被膜20は、ビ
ッカース硬さでHV300以上の硬度を有するものであ
る為、超砥粒研削ホイール10が80m/s以上といっ
た超高速研削に用いられても、台金12の表面に形成さ
れた前記被膜20が研削液中に若干含まれる固形物や気
泡などによって機械的に除去されることなく、アルミニ
ウムと研削液との化学反応が起こらない為、台金12の
腐食が進行しない。
【0026】また、本実施例では、前記被膜20は、前
記アルミニウム合金からなる台金12に陽極酸化処理を
施すことにより形成されるアルマイト被膜であり、防食
性及び耐摩耗性に優れ、簡便な方法により形成が可能で
ある為に実用に適している。
【0027】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
【0028】例えば、前述の実施例の超砥粒研削ホイー
ル10は、台金12の外周面に超砥粒14がレジンボン
ドによって固着された研削層16を有するものであった
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、
ビトリファイドボンド、メタルボンドからなるサブメン
ト砥石を接着剤で固定することにより超砥粒14が間接
的に固着され、または電着等により超砥粒14が直接的
に固着された研削層16を有する超砥粒研削ホイール1
0にも好適に用いられるものである。
【0029】また、前述の実施例の超砥粒研削ホイール
10は、台金12の外周面に超砥粒14が固着された円
筒状の研削層16を有するものであったが、台金12の
平面部に超砥粒14が固着された平面状の研削層16を
有する超砥粒研削ホイール10にも、本発明は好適に用
いられる。
【0030】また、前述の実施例の超砥粒研削ホイール
10では、図3に示すように、台金12の全表面に被膜
20が形成されていたが、例えば、図5に示すように、
少なくとも台金12の研削液に接する部分に被膜20が
形成されていればよく、台金12の全表面に被膜20を
形成させなくともよい。
【0031】また、前述の実施例において、台金12は
Siを主成分とする急冷凝固アルミニウム合金であり、
その組成は、例えばSiを15〜40重量%、Cuを
0.5〜6重量%、Mgを0.2〜3重量%の割合で含
有し、残部が実質的にアルミニウム及び不可避的不純物
とされたものであったが、本発明はこれに限定されるも
のでは当然になく、アルミニウム含有率が40重量%以
上のアルミニウム合金からなる台金12上に超砥粒14
が固着された超砥粒研削ホイール10に広く用いられる
ものである。
【0032】また、前述の実施例では、台金12の表面
上に生成された陽極酸化被膜に封孔工程P6において封
孔処理が施されベーマイト化されることによりアルマイ
ト被膜とされていたが、周速80m/s以上の超高速研
削に際し弱アルカリ性の研削液を使用しても台金12の
腐食を進行させない防食性及び耐摩耗性を保証すること
ができれば、この封孔処理は必ずしも施されなくともよ
い。また、同様に前記被膜20はアルマイト被膜に限ら
れるものではなく、例えば、CrメッキあるいはNiメ
ッキ等による被膜20であってもよい。
【0033】その他、一々例示はしないが、本発明は、
その趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更を加えた態様
で実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である超砥粒研削ホイールを
説明する斜視図である。
【図2】従来の技術による超砥粒研削ホイールを中心軸
を含む平面で切断して示す断面図である。
【図3】台金に陽極酸化処理を施し、その表面にアルマ
イト被膜を形成させる工程を示す工程図である。
【図4】本発明の一実施例である超砥粒研削ホイールを
中心軸を含む平面で切断して示す断面図である。
【図5】本発明の他の実施例である超砥粒研削ホイール
を中心軸を含む平面で切断して示す断面図である。
【符号の説明】
10:超砥粒研削ホイール 12:台金 14:超砥粒 16:砥粒層 20:被膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム含有率が40重量%以上の
    アルミニウム合金からなる台金上に超砥粒が固着され、
    周速80m/s以上の超高速研削に用いられる超砥粒研
    削ホイールであって、 前記アルミニウム合金からなる台金の表面に、防食性及
    び耐摩耗性を有する被膜が形成されていることを特徴と
    する超砥粒研削ホイール。
  2. 【請求項2】 前記被膜は、少なくともpH7.0〜1
    1.0の範囲内の弱アルカリ性水溶液に対し防食性を有
    するものである請求項1の超砥粒研削ホイール。
  3. 【請求項3】 前記被膜は、ビッカース硬さでHV30
    0以上の硬度を有するものである請求項1または2の超
    砥粒研削ホイール。
  4. 【請求項4】 前記被膜は、前記アルミニウム合金から
    なる台金に陽極酸化処理を施すことにより形成されるア
    ルマイト被膜である請求項1から3の何れかの超砥粒研
    削ホイール。
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