JP2014148275A - 車両用収納装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体部12に配設されたロック手段30は、係止軸43がリッド16に設けられた係止凹部26に引っ掛かることで、リッド16を開放位置で保持する。またロック手段30は、閉成位置にあるリッド16に対して開放位置へ向けた開放方向の慣性力が作用した際に、リッド16の移動経路より退避した退避姿勢から該リッド16の開放方向前側に突出する規制姿勢に変位して、リッド16の開放方向の移動を規制する。
【選択図】図6
Description
物品を収納可能な収納部を有する本体部と、前記収納部の開口を塞ぐ閉成位置と該開口を開放する開放位置との間で本体部に対してスライド移動可能に配設されたリッドと、前記本体部に配設され、リッドを開放位置で保持するロック手段とを備えた車両用収納装置において、
前記ロック手段は、前記リッドに対して前記開放位置へ向けた開放方向の慣性力が作用した際に、リッドの移動経路より退避した退避姿勢から該リッドの開放方向前側に交差する規制姿勢に変位して、閉成位置にあるリッドの開放方向の移動を規制するよう構成されたことを要旨とする。
請求項1に係る発明によれば、車両の急制動や衝突などの異常時に際して、リッドに対して開放位置へ向けた開放方向の慣性力が作用した場合に、該慣性力により規制姿勢に変位したロック手段によりリッドの開放方向の移動を規制し得るから、収納部からの物品の飛散を防止できる。従って、ロック手段により、異常時においては閉成位置にあるリッドを開放規制し得ると共に通常時においてはリッドを開放位置で保持し得るから、異常時にリッドを開放規制するための手段を別途設ける必要がなく、リッドを開閉規制する手段の省スペース化を図り得る。
前記ロック手段は、前記リッドに設けられたガイド部に該リッドの開閉操作に伴って案内されて、リッドに設けられた係止部に前記開放位置で引っ掛かってリッドの閉成位置へ向けた閉成方向への移動を規制すると共に、前記係止部から外れてリッドの前記閉成方向への移動を許容するよう構成されたことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、リッドの開閉操作に伴い、ロック手段が係止部に引っ掛かったり該ロック手段が該係止部から外れるから、リッドの開放位置での保持を簡易に行なうことができる。
前記ロック手段は、前記リッドの開閉操作に伴って前記ガイド部に案内されて回動変位すると共に、該ロック手段の前記規制姿勢でリッドに当接するロック体を備え、
前記ロック体は、前記規制姿勢でリッドに当接する当接面が、前記閉成方向に凸となる円弧状に形成されたことを要旨とする。
請求項3に係る発明によれば、ロック体が回動変位して姿勢が変化しても、リッドが当接面に当接するタイミングのずれを小さくすることができる。また、ロック体の姿勢が変位しても、該ロック体とリッドとの干渉を回避できる。
前記ロック手段は、前記本体部に対して回動可能に支持された支持体が回動変位して、前記退避姿勢から規制姿勢に姿勢変位するよう構成されたことを要旨とする。
請求項4に係る発明によれば、支持体が回動変位することで、ロック手段が退避姿勢から規制姿勢へ適切に姿勢変位し得る。
実施例の車両用収納装置10は、図1に示すように、リッド16を開放位置から閉成位置へ向けて付勢して、その付勢力によってリッド16を閉成位置で保持する付勢手段20を備えている。車両用収納装置10は、溝部13の後端に支持部18が引っ掛かるなどにより閉成位置を越えた後方への移動が規制されたもとで、リッド16の後縁を収納部14の後側開口縁に突き合わせて(図1、図5参照)、付勢手段20の付勢力により収納部14を塞いだ状態で保持される。すなわち、車両用収納装置10は、リッド16を閉成位置に保持するための保持装置を備えておらず、保持装置を解除するなどの手間をかけることなく、リッド16を開放移動させることができる。ここで実施例では、付勢手段20として、帯状の金属薄板20aをドラム20bにコイル状に巻いた定荷重ばねが採用されている。ドラム20bは、本体部12において収納部14の前側に延在する部位(以下、前側部位という)12aの略中央に配設され(図1参照)、ドラム20bから引き出された金属薄板20aがリッド16の前端に接続されている。そして、付勢手段20は、リッド16が閉成位置から開放位置に向かうにつれてドラム20bから金属薄板20aが引き出され、後方へ向けた一定荷重の付勢力をリッド16に付与するようになっている。なお、本体部12とリッド16との間にロータリーダンパー等の制動手段を設けて、リッド16の操作荷重を調節するようにしてもよい。
実施例の車両用収納装置10は、図1〜図4に示すように、本体部12におけるリッド16の移動経路の下方に位置する前側部位12aに配設され、リッド16を開放位置で保持するロック手段30を備えている。そして、実施例のロック手段30は、車両の急制動や衝突などの異常時において、閉成位置にあるリッド16に対して開放位置へ向けた開放方向の慣性力が作用した場合に、該リッド16の開放方向の移動を規制するよう構成されている。すなわち、ロック手段30は、通常時にリッド16を開放位置に保持するロック手段としての本来の機能と、異常時には閉成位置において該リッド16を保持する規制手段としての機能とを併有している。
支持体32は、図2〜図4に示すように、板状のベース部33と、このベース部33における左右の側縁から下方に延出する一対の支持片部34,34とを備え、各支持片部34,34の下端部が、本体部12に対して左右に延在する軸線回りで回動可能に軸支されている。すなわち、各支持片部34の下端には、左右に突出した支持ボス35,35が形成されており、本体部12に設けられた支持孔15a,15a(図2参照)に各支持ボス35,35が側方から嵌合することで、支持体32は、該支持ボス35,35を中心として、ベース部33が略水平状態(図5参照)から後上がりの傾斜状態(図6参照)となるように回動する。また、ベース部33の略中央には、ロック体40を回動可能に支持する枢支孔36が、該ベース部33の厚み方向に貫通して形成されている。枢支孔36は、開口端における左部および右部に、左右方向へ延長した幅広部36a,36aが形成されている。なお、支持体32の前端部38は、ロック手段30の規制姿勢において本体部12に形成された突部12bに当接し(図6参照)、当該ロック手段30が規制姿勢を越えて回転することが規制されるようになっている。
ロック体40は、図2〜図4に示すように、支持体32のベース部33に対して該ロック体40の略中央部が支持され、該ベース部33の上面に対して垂直に延在する軸周りで回動可能となっている。すなわち、ロック体40は、前後に長く、前部より後部が左右に幅広に形成された板状に形成されると共に、該ロック体40の下面略中央には下方へ延出した支持軸41が形成されており、該支持軸41が枢支孔36に上方から挿入して嵌合することで支持体32に対して回動可能に支持されている。なお、支持軸41には、その外周面の前部および後部に、径方向外方へ突出した掛止突部41a,41aが形成されている。従ってロック体40は、その長手が左右となる向きにしたもとで、支持軸41の各掛止突部41a,41aを枢支孔36の幅広部36a,36aに整合させることで支持体32への装着が許容され、支持軸41が枢支孔36に挿通した状態で長手が前後となる向きに回転させると各掛止突部41a,41aがベース部33の下面に掛止される。そしてロック体40は、図3に1点鎖線および2点鎖線で示すように、支持体32のベース部33上面に上方へ突出するように形成されたストッパ37,37に当接する範囲内で回動が自在になっている。
ロック体40には、図1〜図3、図5および図6に示すように、その後端部近傍の上部に、上方へ突出したピン状の係止軸43が配設されている。この係止軸43は、リッド16の開閉操作に伴い、該リッド16の下面に溝状に設けられたガイド部24に下方から挿入した状態で案内されると共に、リッド16の開放位置において、該リッド16の下面に設けられた係止凹部(係止部)26に引っ掛かることが可能となっている(図5参照)。そして、係止軸43が係止凹部26に引っ掛かることで、リッド16が開放位置に保持されるようになっている。
また、ロック体40の後端部には、ロック手段30が規制姿勢となった際にリッド16の前端に対して前側から当接可能な当接面42が設けられている。当接面42は、左右方向に長く、左右方向の中間がリッド16の閉成方向(後方)へ凸となる円弧状に形成されている。従って、当接面42が円弧状に形成されていることで、図3に実線で示す姿勢、1点鎖線で示す姿勢および2点鎖線で示す姿勢の何れの状態であっても、ロック手段30が規制姿勢となった場合には、リッド16の前端が当接面42に当接するタイミングのずれが小さくなるように構成されている。なお実施例では、当接面42が、ロック体40の回動中心である前述の支持軸41を中心とした円弧状に形成されている。
リッド16の下面に形成されたガイド部24は、図1および図4に示すように、リッド16の下面において、リッド16の前端から係止凹部26まで前後方向に延在し、リッド16の前方および下方へ開口した溝状に形成されている。ガイド部24は、リッド16の前端に開口すると共に係止凹部26の前方まで延在する第1ガイド溝24aと、該第1ガイド溝24aの後部から係止凹部26の左側を通過して該係止凹部26の後部まで延在する第2ガイド溝24bと、係止凹部26の後部から該係止凹部26の右側を通過して第1ガイド溝24aの後部まで延在する第3ガイド溝24cとを備えている。第1ガイド溝24aは、前後方向の略中間から前側部分が、前方にいくにつれて左右に拡開するように形成されており、リッド16の前端に形成されて係止軸43が出入りする出入口25は、ロック体40の回動変位に伴う係止軸43の左右方向での移動幅より幅広に形成されている。すなわち、ガイド部24の出入口25は、ロック体40が図3に1点鎖線で示す姿勢および2点鎖線で示す姿勢の間で回動変位して係止軸43がどのような位置にあっても、リッド16を閉成位置から開放位置へ向けて移動する際には該係止軸43を受け入れ可能なっている。
次に、実施例に係る車両用収納装置10の作用について説明する。実施例の車両用収納装置10は、通常時にはロック手段30が退避姿勢に保持されているから、リッド16を付勢手段20の付勢力に抗して閉成位置から開放位置へ向けて移動させることができ、該リッド16の移動によって、係止軸43が出入口25を通過してガイド部24の第1ガイド溝24aおよび第2ガイド溝24bに沿って移動する。そして、リッド16が開放位置に移動したら、該リッド16を前方へ押すことを解除することで、第2ガイド溝24bに案内された係止軸43が係止凹部26に引っ掛かり、リッド16が開放位置に保持される。また、開放位置にあるリッド16を前方へ押すと、第3ガイド溝24cに案内された支持軸43が係止凹部26から外れ、該リッド16を前方へ押すことを解除することで、付勢手段20の付勢によりリッド16が閉成位置へ向けて移動する。
本願発明は、前述した実施例の構成に限定されず、以下のように変更可能である。
(1)本願の車両用収納装置は、コンソールボックスに限定されず、車両において物品の収納に用いられる各種収納装置に適用可能である。
(2)ロック手段30におけるリッド16の前端に当接する当接面42は、支持体32におけるベース部33の後端部に設けても、異常時にリッド16の開放方向への移動を規制することが可能である。なお、この形態では、ロック体40は、支持体32のベース部33から後方に延出しない形状とするのが望ましい。
(3)ロック手段30は、本体部12に回動変位可能に設けられるものに限らず、該本体部12に対して上下方向や左右方向または斜め方向にスライド変位するものであってもよい。
(4)車両用収納装置10は、リッド16を閉成位置から後方へ移動することで収納部14を開放する構成であってもよい。この場合、ロック手段30が本体部に12おいて収納部14の後側に配設される。この構成によれば、車両が追突されたり急発進した際に収納部14からの物品の飛散を防止し得る。
(5)車両用収納装置10は、リッド16を閉成位置に保持するための付勢手段20を省略した構成であってもよい。
30 ロック手段,32 支持体,40 ロック体,42 当接面
Claims (4)
- 物品を収納可能な収納部を有する本体部と、前記収納部の開口を塞ぐ閉成位置と該開口を開放する開放位置との間で本体部に対してスライド移動可能に配設されたリッドと、前記本体部に配設され、リッドを開放位置で保持するロック手段とを備えた車両用収納装置において、
前記ロック手段は、前記リッドに対して前記開放位置へ向けた開放方向の慣性力が作用した際に、リッドの移動経路より退避した退避姿勢から該リッドの開放方向前側に交差する規制姿勢に変位して、閉成位置にあるリッドの開放方向の移動を規制するよう構成された
ことを特徴とする車両用収納装置。 - 前記ロック手段は、前記リッドに設けられたガイド部に該リッドの開閉操作に伴って案内されて、リッドに設けられた係止部に前記開放位置で引っ掛かってリッドの閉成位置へ向けた閉成方向への移動を規制すると共に、前記係止部から外れてリッドの前記閉成方向への移動を許容するよう構成された請求項1記載の車両用収納装置。
- 前記ロック手段は、前記リッドの開閉操作に伴って前記ガイド部に案内されて回動変位すると共に、該ロック手段の前記規制姿勢でリッドに当接するロック体を備え、
前記ロック体は、前記規制姿勢でリッドに当接する当接面が、前記閉成方向に凸となる円弧状に形成された請求項2記載の車両用収納装置。 - 前記ロック手段は、前記本体部に対して回動可能に支持された支持体が回動変位して、前記退避姿勢から規制姿勢に姿勢変位するよう構成された請求項1〜3の何れか一項に記載の車両用収納装置。
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CN110606012A (zh) * | 2019-10-30 | 2019-12-24 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 汽车扶手箱 |
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CN110606012A (zh) * | 2019-10-30 | 2019-12-24 | 奇瑞汽车股份有限公司 | 汽车扶手箱 |
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